JP2003292678A - ゴム組成物およびその製造方法 - Google Patents

ゴム組成物およびその製造方法

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JP2003292678A
JP2003292678A JP2002103722A JP2002103722A JP2003292678A JP 2003292678 A JP2003292678 A JP 2003292678A JP 2002103722 A JP2002103722 A JP 2002103722A JP 2002103722 A JP2002103722 A JP 2002103722A JP 2003292678 A JP2003292678 A JP 2003292678A
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aminoethyl
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Katsuhiko Tsunoda
克彦 角田
Shigehiko Mashita
成彦 真下
Nobukazu Takano
伸和 高野
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Abstract

(57)【要約】 【課題】クレーをゴムに簡易な方法で均一に分散させ、
気体遮蔽性のあるゴム組成物を得る。 【解決手段】クレーが、ゴムラテックスと水溶性アミノ
シラン系カップリング剤との混合物中に分散されてなる
ゴム組成物。水に浸漬したクレーとゴムラテックスとを
混合し、水溶性アミノシラン系カップリング剤を添加
し、これを乾燥させる。クレーは、このましくはナトリ
ウム−モンモリロナイトである。ゴムラテックスは、好
ましくはアクリロニトリル−ブタジエンゴム、スチレン
ブタジエンゴム、ブチルゴムまたは天然ゴムのラテック
スである。水溶性アミノシラン系カップリング剤は、好
ましくはN−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメ
チルジメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−ア
ミノプロピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチ
ル)γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミ
ノプロピルトリメトキシシラン及びγ−アミノプロピル
トリエトキシシランのいずれかである

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホース、ガスケッ
ト、パッキング材などに有用なクレーが分散されたゴム
組成物に関し、またこのようにクレーが分散されたゴム
組成物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】気体の透過性を下げる目的で、ゴムにク
レーを分散させる方法が従来から多く知られている(特
開2000−239397号公報など)。しかしいずれ
の方法も問題を有している。
【0003】例えば、(1)クレーを4級アンモニウム
塩などの界面活性剤を用いて有機化処理した「有機化ク
レー」と、半固体状のゴムを有機溶媒にいったん溶か
し、充分混合した後に有機溶媒を乾燥させてゴム/クレ
ー配合物を得る「有機化クレー/有機溶媒法」には以下
のような欠点がある。即ち、クレーの有機化処理に多数
の工程が必要であり、有機溶媒中に有機化クレーが分散
するときとしないときがあり、ばらつきが大きい。ま
た、有機溶媒を使用するので工業化の際には防爆設備な
どの特別の設備が必要になる。
【0004】(2)「有機化クレー」と半固体上のゴム
を、二軸混練機などの高温高せん断型ミキサーを用いて
混合することにより、ゴム/クレー配合物を得る「有機
化クレー/高せん断ミキサー法」は、(1)と同じくク
レーの有機化処理に多数の工程が必要であり、さらに、
ゴム/クレーの分散状態は、二軸混練中のせん断力だけ
に依存するため、分散性にばらつきがある、二軸混練機
などの大型で高額な設備を必要とする、二軸混練機中に
残った原材料は廃棄処理されるので、材料のロスが大き
いという欠点を持つ。
【0005】(3)非有機化クレー(未処理クレー)を
水に浸漬して得られるクレー/水スラリーとゴムを高温
高せん断型ミキサーを用いて混合し水を混合中に気化脱
水することによりゴム/クレー配合物を得る「クレー水
スラリー/高せん断型ミキサー法」(特開平11−31
0674号公報、特開2000−239397)は、水
スラリーを高温の二軸混練機へ注入する設備が必要であ
ること、二軸混練機などの大型で高額な設備を必要とす
ること、二軸混練機中に残った原材料は廃棄処理される
ので、材料のロスが大きいことが欠点である。
【0006】(4)クレー水スラリーと、ラテックスを
混合することにより得られるラテックス/クレー水スラ
リーを乾燥させてゴム/クレー配合物を得る「ラテック
ス/クレー水スラリー法」は、クレー水スラリーとラテ
ックスの混合は容易であり、条件をうまく設定すればか
なり広範囲の混合条件においても良好な分散状態のゴム
/クレー配合物が得られる。しかし、水溶液となるため
乾燥に大面積で底の浅い容器が必要となる、乾燥に時間
がかかるという欠点を有する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これらの従
来技術の欠点を克服し、簡易な装置を用いて、大面積の
そこの浅い容器を必要とせず、短い乾燥時間で得ること
ができ、かつその後のロール作業性が大幅に改善された
ゴム組成物およびその製造方法と、ゴム組成物から得ら
れる成形品を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、ゴムラテ
ックスとクレーの系において、水溶性アミノシラン系カ
ップリング剤を添加することによって、これらの目的を
達成することができることを見出した。
【0009】すなわち、クレーが、ゴムラテックスと水
溶性アミノシラン系カップリング剤との混合物中に分散
されてなるゴム組成物である。
【0010】水溶性アミノシラン系カップリング剤の添
加により混合物をペースト化でき、乾燥時間を大幅に短
縮できる。また、アミノシラン系カップリング剤のカッ
プリング作用により、組成物へさらに薬剤を投入した
り、圧延シートする際に必要不可欠なロール作業の作業
性が、大幅に改良される。
【0011】上記組成物においては、クレーがナトリウ
ム−モンモリロナイトであることが好ましい。
【0012】またゴムラテックスが、アクリロニトリル
−ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴ
ムまたは天然ゴムラテックスである上記の組成物が好ま
しい。
【0013】水溶性アミノシラン系カップリング剤が、
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン及びγ−アミノプロピルトリエト
キシシランのいずれかである上記の組成物が好ましい。
【0014】上記の組成物を架橋して得られる架橋ゴム
組成物が好ましい。
【0015】ゴム中にクレーが分散されたゴム組成物
は、水に浸漬したクレーとゴムラテックスとを混合し、
水溶性アミノシラン系カップリング剤を添加し、これを
乾燥させることを特徴とする方法により製造される。
【0016】クレーがナトリウム−モンモリロナイトで
ある上記の方法が好ましい。
【0017】ゴムラテックスが、アクリロニトリル−ブ
タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムま
たは天然ゴムラテックスである上記の方法が好ましい。
【0018】水溶性アミノシラン系カップリング剤が、
N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
ルトリメトキシシラン及びγ−アミノプロピルトリエト
キシシランのいずれかである上記の方法が好ましい。
【0019】上記の方法により得られるゴム組成物が好
ましい。
【0020】上記のゴム組成物から得られる成形品が好
ましい。
【0021】クレーを含まないポリマーが示すガス透過
係数に対する比が0.4以下、好ましくは0.3以下で
ある上記の成形品が好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明のゴム組成物は、水に浸漬
したクレーとゴムラテックスとを混合し、水溶性アミノ
シラン系カップリング剤を添加し、これを乾燥させるこ
とによって得られる。さらにこれに架橋剤を加えて、架
橋ゴム組成物が得られる。
【0023】本発明においてクレーとは、一般に平均粒
径が2μm以下、好ましくは1〜0.01μmの微細な
鉱物の粒子をいい、1種あるいは2種以上の粘土鉱物か
らなるものである。粘土鉱物とは、2μm以下の微細な
層状ケイ酸塩であり、Si イオンが酸化物イオン
(O2−)に対して4配位をとる4面体が構成する層
と、Al3+、Fe2+、Fe3+、Mg2+などのイ
オンがO2−および水酸化物イオン(OH)に対して
6配位をとる8面体層とが1:1あるいは2:1で結合
し、さらにそれらが積み重なって層状構造を構成するも
のである。粘土鉱物として、例えば、カオリナイト、ハ
ロイサイト、モンモリロナイト、イライト、バーミキュ
ライトなどが挙げられる。クレーの量は、5phrから
100phr、特に10phrから80phr、さらに
20phrから60phrの量が好ましい。クレーの量
が5phrより少ないと、気体遮蔽性の効果が充分に得
られず、100phrより多いと、分散が困難となり好
ましくない。
【0024】本発明で使用されるゴムラテックスは、一
般に天然あるいは合成ゴムを水中に乳化したものであ
り、乳化剤が含まれていても、含まれていなくともよ
い。ゴムラテックスとして、例えば天然ゴムラテック
ス、スチレンブタジエンゴムラテックス、ブタジエンゴ
ムラテックス、イソプレンゴムラテックス、アクリロニ
トリル−ブタジエンゴムラテックス、クロロプレンゴム
ラテックス、ブチルゴムラテックス、エチレン−プロピ
レンゴムラテックス、アクリルゴムラテックス、クロロ
スルホン化ポリエチレンゴムラテックス、フッ素ゴムラ
テックス、シリコーンゴムラテックス、ウレタンゴムラ
テックスが挙げられる。アクリロニトリル−ブタジエン
ゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムまたは天然
ゴムのラテックスが好ましい。ゴムラテックスの濃度
は、一般に20から70%、特に30から60%、さら
に40から60%が好ましい。
【0025】水溶性アミノシラン系カップリング剤は、
一般にアミノ基を含有するアルコキシシランのうち水溶
性であるものである。水溶性であるために、クレー水ス
ラリーに均一に混合することができる。水溶性アミノシ
ラン系カップリング剤を添加することで、クレー水スラ
リーとゴムラテックスの混合物がペースト状となり、乾
燥時間が大幅に短縮される。また乾燥後の固体状ゴム組
成物のロール作業の作業性が大幅に改良される。水溶性
アミノシラン系カップリング剤として、例えばN−β
(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメトキシ
シラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルト
リメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノ
プロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリ
メトキシシラン及びγ−アミノプロピルトリエトキシシ
ランが挙げられる。水溶性アミノシラン系カップリング
剤の使用量は、添加後の組成物がペースト状になる量で
あればよく、ゴム分100gに対して、0.5mlから
8mlが好ましく、特に1mlから6mlが好ましく、
さらに2mlから5mlが好ましく通常3mlである。
水溶性アミノシラン系カップリング剤の量が0.5ml
より少ないと、添加後の組成物が、ペースト状となら
ず、その後の処理(乾燥、ロール作業)を良好に行なう
ことができない。8mlより多くても、組成物をペース
ト状にする効果が向上しないばかりか、例えば気体の遮
蔽効果が低下するなど、得られた組成物の物性に悪影響
を与える。
【0026】架橋を行なうための架橋剤としては、種々
の市販の化合物を使用することができ、ジエン系ゴムに
関しては有機過酸化物が好ましい。有機過酸化物とし
て、例えば、過酸化水素水、クメンヒドロペルオキシ
ド、ジ−t−ブチルペルオキシド、t−ブチルクミルペ
ルオキシド、ジクミルペルオキシド、2,5−ジメチル
−2,5−ジ−(t−ブチルペルオキシ)ヘキサン、
1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベ
ンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオ
キシ)バレラート、1,1−ビス(t−ブチルペルオキ
シ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、2,2
−ビス(t−ブチルペルオキシ)ブタン、ベンゾイルペ
ルオキシド、p−クロロベンゾイルペルオキシド、2,
4−ジクロロベンゾイルペルオキシド、t−ブチルペル
オキシベンゼン、ビニルトリス(t−ブチルペルオキ
シ)シランなどを使用することができる。過酸化水素水
が好ましい。使用量は、0.2phrから1.0ph
r、特に0.25phrから0.8phr、さらに0.
3phrから0.5phrが好ましい。
【0027】本発明のゴム組成物を得るためには、ま
ず、クレーを水に浸漬し、攪拌する。水の量は、クレー
が水に分散し、攪拌が容易になる量であればよく、例え
ば通常20gのクレーに対して、総容積が800から1
200ml、好ましくは900から1100mlになる
量である。攪拌には、スターラーミキサーなどの汎用の
混合機を用いることができる。攪拌時間は、クレーが水
に充分浸漬する時間であればよく、クレーの量にもよる
が、通常12時間から36時間である。
【0028】次いで得られたクレー水スラリーと、ゴム
ラテックスとを混合する。ゴムラテックスとの混合は、
スターラーミキサーなどの汎用の混合機を用いることが
できる。混合は、ラテックスが変質しない限りの高温で
行なうこともできるが、室温が好ましい。混合時間は、
クレー水スラリーとゴムラテックスが均一に混合される
時間であればよく、クレーの量にもよるが、通常5分間
から15分間である。
【0029】次いでクレー水スラリーとゴムラテックス
との混合物に、水溶性アミノシラン系カップリング剤を
添加する。水溶性アミノシラン系カップリング剤の量
は、添加後の組成物がペースト状になる量であればよ
い。組成物がペースト状となると、その扱いが容易とな
り、また次の工程の乾燥が速くなり、ロール作業性が良
好となる。
【0030】攪拌してペースト状になったら、60℃か
ら100℃、好ましくは80℃の恒温槽中にそのペース
トを取り出し、18時間から48時間、好ましくは24
時間乾燥し、ゴム組成物を得る。このゴム組成物に適当
な過酸化物をロールを用いて添加し、適当な条件下で架
橋して架橋ゴム組成物を得る。
【0031】本発明のゴム組成物は、その気体遮蔽性を
生かして、ホース、ガスケット、パッキング材等に有利
に使用される。
【0032】
【実施例】以下実施例により本発明を詳細に説明する。
本発明は実施例に限定されるものではない。
【0033】(1)原材料は以下の通りである。 (A)ラテックス A−1:SBR(スチレン−ブタジエンゴム)ラテック
ス:日本ゼオン製 Nipol LX110(粒径:8
0nm 濃度:40.5%) A−2:NBR(アクリロニトリル−ブタジエンゴム)
ラテックス:日本ゼオン製 Nipol LX511
(粒径:170nm 濃度:46.0%) A−3:SBRラテックス:日本ゼオン製 Nipol
SX1105 A−4:NBRラテックス:日本ゼオン製 Nipol
SX1503(濃度:35.0%) A−5:NR(天然ゴム)ラテックス (B)クレー B−1:クニミネ工業製:クニピアF B−2:クニミネ工業製:クニゲル (C)アミノシラン C−1:N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
メチルジメトキシシラン:信越化学工業製:KBM60
2 C−2:N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリメトキシシラン:信越化学工業製:KBM603 C−3:N−β(アミノエチル)−γ−アミノプロピル
トリエトキシシラン:信越化学工業製:KBE603 C−4:γ−アミノプロピルトリメトキシシラン:信越
化学工業製:KBM903 C−5:γ−アミノプロピルトリエトキシシラン:信越
化学工業製:KBE903 (D)比較用材料 D−1:γ−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメ
チル−ブチリデン)プロピルアミン(非水溶性アミノシ
ラン):信越化学工業製:KBE9103 D―2:γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン
(エポキシシラン):信越化学工業製:KBE403
【0034】(2)サンプルの作製方法 [実施例1から6]20gのクレー(B)を蒸留水に浸漬
し1000mlとして、汎用のスターラーミキサーで2
4時間攪拌すると、クレー水スラリーが得られる。この
スラリーとゴム分100gに相当するラテックス(A)
とを混合し、スターラーミキサーを用いて約10分間攪
拌し、均一な混合物を得る。その混合物を室温で攪拌し
ながら3mlのアミノシラン系カップリング剤を滴下
し、約20分間攪拌する。アミノシラン系カップリング
剤を滴下後、溶液の粘度が徐々に上昇する。スターラー
で攪拌できない程粘度が上昇し、ペースト状になった
ら、60cm×25cm、深さ5cmの容器に取り出
し、80℃のファン付き恒温槽中で24時間乾燥し、ゴ
ム組成物を得る。これに0.5gの過酸化水素水をロー
ルを用いて添加し、ゴム圧延用ロールを用いて圧延処理
する。得られた圧延シートを表面が十分平滑なスラブシ
ート用金型を用いて160℃、30分の条件下において
架橋させ、1mm厚のスラブシートサンプルを得る。
【0035】[比較例1]水溶性アミノシランを用いず、
水溶液を容器に取り出して乾燥するほかは実施例1から
6と同様にして作製する。 [比較例2]水溶性アミノシランの替わりにエポキシシラ
ンを用い、水溶液を容器に取り出して乾燥するほかは実
施例1から6と同様にして作製する。 [比較例3]水溶性アミノシランの替わりに、非水溶性ア
ミノシランを用い、水溶液を容器に取り出して乾燥する
ほかは実施例1から6と同様にして作製する。 [比較例4]クレーを水スラリーとせず、クレーに直接水
溶性アミノシランを滴下し、そのアミノシラン処理クレ
ーをゴムラテックスと汎用のゴム用ロールを用いて混合
したのち、0.5gの過酸化水素水を添加し、ゴム圧延
用ロールで圧延処理し、得られた圧延シートを、スラブ
シート用金型を用いて160℃、30分の条件で架橋
し、1mm厚のスラブシートを作製する。
【0036】(3)評価方法 1)乾燥状態 得られたペースト、または比較例では水溶液を60cm
×25cm、深さ5cmの容器に取り出し、80℃のフ
ァン付き恒温槽中に放置し、18時間後の様子を観察す
る。組成物から水滴が出ていない場合を乾燥、水滴があ
る場合は未乾燥とする。 2)分散性評価 公知の多くの文献によれば、クレーがナノメーターレベ
ルの大きさの微粒子となるように配合物に極めて微細に
分散できれば、配合物の透明性が良好となることが知ら
れている。そこで、透明性評価を分散性評価の代替評価
として使用する。得られた1mm厚のスラブシートとア
クリル樹脂製の透明な定規を重ねておいて、30Wの光
源の透過光を見たときに、このシートを通して定規の1
mm幅線が判別可能なものを○、判別不能なものを×と
した。 3)ロール作業性評価 直径10インチロール2本からなるカレンダーロール機
を用いてロール作業を行い、作業性の良いものを○、作
業性が悪いものを×として判断した。 4)気体遮蔽性の評価 気体遮蔽性を評価するために、GTRテック株式会社製
ガス透過試験機(GTR30A)を用い、100℃、ガ
ス供給側圧力0.2MPaの差圧法により空気透過測定
を行なった。各々のサンプルについて、クレーを含まな
いポリマーが示すガス透過係数に対する比を求めた。
【0037】
【表1】
【0038】以上に示したように、本発明の実施例で
は、乾燥前の状態はすべてペースト状で、塊状で取扱わ
れるため空気との接触面積が大きくなり、乾燥時間が大
幅に短縮されている。さらに、組成物へさらに薬剤を投
入したり、圧延シート化する際に必要不可欠なロール作
業の作業性が大幅に改善されている。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、クレー水スラリーとゴ
ムラテックスの混合物に水溶性アミノシラン系カップリ
ング剤を添加することによって、混合物がペースト状に
なり、そのためクレーがゴム中に十分に分散したゴム組
成物が、短い乾燥時間で、ロール作業性よく得られる。
またこのゴム組成物から得られる成形品は良好な気体遮
蔽性を持つ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08L 7/02 C08L 7/02 9/08 9/08 23/22 23/22 (72)発明者 高野 伸和 神奈川県横浜市戸塚区上矢部町710 Fターム(参考) 4F070 AA05 AA06 AA12 AC22 AC53 FA02 FA05 FB05 FC02 4F071 AA11 AA12 AA21 AB26 AC16 AF07 BA07 BB03 BB04 BC03 4J002 AC011 AC031 AC061 AC071 AC081 AC091 BB151 BB181 BB271 BD121 CK021 CP031 DE038 DJ036 EK038 EK048 EX077 FD148

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】クレーが、ゴムラテックスと水溶性アミノ
    シラン系カップリング剤との混合物中に分散されてなる
    ゴム組成物。
  2. 【請求項2】クレーがナトリウム−モンモリロナイトで
    ある請求項1に記載の組成物。
  3. 【請求項3】ゴムラテックスが、アクリロニトリル−ブ
    タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムま
    たは天然ゴムのラテックスである請求項1または2に記
    載の組成物。
  4. 【請求項4】水溶性アミノシラン系カップリング剤が、
    N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメ
    トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
    ピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
    アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
    ルトリメトキシシラン及びγ−アミノプロピルトリエト
    キシシランのいずれかである請求項1から3のいずれか
    に記載の組成物。
  5. 【請求項5】請求項1から4のいずれかの組成物を架橋
    して得られる架橋ゴム組成物。
  6. 【請求項6】水に浸漬したクレーとゴムラテックスとを
    混合し、水溶性アミノシラン系カップリング剤を添加
    し、これを乾燥させることを特徴とする、ゴム中にクレ
    ーが分散されたゴム組成物を製造する方法。
  7. 【請求項7】クレーがナトリウム−モンモリロナイトで
    ある請求項6に記載の方法。
  8. 【請求項8】ゴムラテックスが、アクリロニトリル−ブ
    タジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴムま
    たは天然ゴムのラテックスである請求項6または7に記
    載の方法。
  9. 【請求項9】水溶性アミノシラン系カップリング剤が、
    N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルジメ
    トキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロ
    ピルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−
    アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピ
    ルトリメトキシシラン及びγ−アミノプロピルトリエト
    キシシランのいずれかである請求項6から8のいずれか
    に記載の方法。
  10. 【請求項10】請求項6から9のいずれかに記載の方法
    により得られるゴム組成物。
  11. 【請求項11】請求項1から5、10のいずれかに記載
    のゴム組成物から得られる成形品。
  12. 【請求項12】クレーを含まないポリマーが示すガス透
    過係数に対する比が0.4以下である請求項11に記載
    の成形品。
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