JP2006290931A - ブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ブチルゴム系熱可塑性エラストマー、アニオン系界面活性剤および無機フィラーを含むブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体であって、前記アニオン系界面活性剤が、前記ブチルゴム系熱可塑性エラストマー100重量部に対して1〜15重量部であり、前記無機フィラーが、前記ブチルゴム系熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.5〜100重量部であるブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体。
【選択図】 なし
Description
これらに対して熱可塑性エラストマーは熱可塑性を有するため成形加工が容易あることに加え、得られた製品はゴム弾性を有するため、幅広い用途での使用が可能である。
一方、前述の(3)の方法を用いたガスバリア性の改質については、SBS等のジエン系熱可塑性エラストマーの水性分散体の製造方法についての検討がなされている程度で、ガスバリア性材料として適したブチルゴム系熱可塑性エラストマーの水性分散体については検討されておらず早期に確立が求められている(特許文献4参照)。
以下に本発明を詳細に説明する。
YO3SCH(CH2COOR1)COOR2 〔I〕
(式中、Yは、ナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩又はアンモニア塩を表し、R1、R2は、同一または異なってよく、炭素数5〜12のアルキル基又はフェニル基を示す。)で表される化合物である。
R3(AO)nSO3Y 〔II〕
(式中、Yは、ナトリウム塩、カリウム塩、アミン塩又はアンモニア塩を表し、R3は、炭素数5〜24のアルキル基または炭素数5〜24のアルケニル基を表し、nは、付加モル数を示し2〜50の整数を示す。AOは、−(−C2H4O−)n1−(−C3H6O−)n2−(n1=0〜50、n2=0〜50、但し、n1+n2=2〜50であり、n1≠0且つn2≠0のとき、−C2H4O−と−C3H6O−との順番は問わず、ブロックでもランダムでもよい。)を表す。)で表される化合物である。
脂肪族系ポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩の具体例としては、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸塩、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸塩等を挙げることができる。ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム等のポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸アンモニウム等が挙げられる。ポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシエチレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシプロピレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシアルキレンオレイルエーテル硫酸アンモニウム等を挙げることができる。それらの中でも、ポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸塩、特にポリオキシアルキレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムが好ましく、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムを用いた場合に、とりわけ好ましい結果が得られる。
R3COOM 〔III〕
(式中、R3は、炭素数5〜24のアルキル基または炭素数5〜24のアルケニル基、Mは、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニア塩またはアミン塩を表す。)で表される化合物である。
脂肪酸塩の具体例としては、例えば、オレイン酸塩、ステアリン酸塩、ラウリン酸塩、ミリスチン酸塩、パルミチン酸塩、等を挙げることができるが、それらの中で、特にオレイン酸塩を使用した場合に好ましい結果が得られる。
R4C6H4SO3M
(式中、R4は、炭素数5〜24のアルキル基、Mは、ナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩またはアミン塩を表す。)で表される化合物である。
アルキルベンゼンスルホン酸塩の具体例としては、例えば直鎖型アルキルベンゼンスルホン酸塩等を挙げることができるが、なかでも直鎖型アルキル(C10〜C14)ベンゼンスルホン酸塩が好ましく、特にドデシルベンゼンスルホン酸塩、それらの中で特にドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを使用した場合に好ましい結果が得られる。
ノニオン系界面活性としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンアルキレート、オキシエチレンオキシプロピレンブロック共重合体およびポリグリセリンエステルなどを挙げることができる。
一方、高分子分散安定剤としては、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリアクリル酸塩、ポリアクリル酸エステルの塩、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルピロリドンなどを挙げることができる。
無機フィラーとしてはクレー、アルミナ、シリカ、酸化チタン、タルク、炭酸カルシウムなどを挙げることができる。これらのなかで特にクレーを併用すると好ましい場合がある。
ブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水分散液は、ブチルゴム系熱可塑性エラストマーを、アニオン系界面活性剤等を用いて乳化分散して得られるものであれば、特に限定はされない。例えばその製造方法として、(1)ブチルゴム系熱可塑性エラストマーを有機溶剤に溶解した有機相と、アニオン系界面活性剤を水に溶解した水相とを混合して乳化を行い、その後有機溶剤を留去することからなる方法、(2)ブチルゴム系熱可塑性エラストマーを水媒体中でアニオン系界面活性剤の存在下、加熱下で撹拌して乳化分散し、冷却することからなる方法等が挙げられる。
本発明のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体の中のブチルゴム系熱可塑性エラストマーの濃度は特に限定されるものではないが、アニオン性水性分散体中の0.2〜70重量%となるように設定することが好ましく、10〜50重量%となるように設定することがより好ましい。
クレーとは、一般に、1種あるいは2種以上の粘土鉱物からなる平均粒径2μm以下、好ましくは1〜0.01μmの微細な粒子である。粘土鉱物とは、2μm以下の微細な層状ケイ酸塩であり、ケイ素原子(Si4+)を中心とする4面体の頂点に、酸素原子(O2−)が4つ配位した4面体層と、アルミニウム(Al3+)やマグネシウム(Mg2+)などの原子を中心とする8面体の頂点に酸素原子(O2−)や水酸化物イオン(OH−)が6つ配位した8面体層とが1:1あるいは2:1で結合し、さらにそれらが積み重なって層状構造を構成するものが、一般的である。粘土鉱物としては、例えば、スメクタイト、カオリナイト、ハロイサイト、モンモリロナイト、セライト、バーミキュライトなどを挙げることができる。
無機フィラーの混合方法としては特に限定はなく例えば、(1)ブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水分散液に直接無機フィラーを混合し分散する方法、(2)ブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水分散液と、あらかじめ調製した無機フィラーの水分散液とを混合し分散する方法等を挙げることができる。
無機フィラーの分散助剤として、上述したアニオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤またはアニオン系やノニオン系の高分子分散安定剤等を併用することも可能である。
分散には、スターラーミキサーなどの汎用の混合機を用いることができる。攪拌時間は、無機フィラーが水に充分浸漬する時間であればよく、無機フィラーの量にもよるが、通常0.5〜36時間である。又、必要に応じて、ホモジナイザー、高圧分散機、ガラスビーズ等を媒体とする湿式分散機等を用いて無機フィラーの分散状態を改良することも可能である。
本発明のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体は、上述のとおり、ブチルゴム系熱可塑性エラストマーを、該ブチルゴム系熱可塑性エラストマー100重量部に対して1〜15重量部の割合のアニオン系界面活性剤の存在下で乳化分散させた分散液と、上記ブチルゴム系熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.5〜100質量部の割合の無機フィラーとを混合して得られるものであるので、上記のとおり、ブチルゴム系熱可塑性エラストマー粒子の粒子径が小さく、分散性、保存安定性及び静置安定性に優れた水性分散体を効率良く簡便な方法により製造することができる。
これらの乾燥された固形物に各種の改質剤、安定剤、着色剤等を混合しバンバリーミキサー、ロール、押出し成形機、射出成形機、インフレーション等の通常の成形装置により成形を行う。
本発明のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体より得られた成形品は、アニオン系界面活性剤が熱安定性に優れているため着色がなく、またアニオン系界面活性剤とブチルゴム系熱可塑性エラストマーの相溶性が優れているため、前記ブチルゴム系熱可塑性エラストマーの成形品からのアニオン系界面活性剤のブリードがほとんどない優れた成形品が得られる。さらに無機フィラーがブチルゴム系熱可塑性エラストマー中に均一に分散されることより、ガスバリア性や機械的特性の向上した成形品が得られる。従って、このブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体は、プラスチック成形体、繊維、紙、フィルム等のコーティング剤、ガスバリア剤、フォームラバー用原料、繊維やガラス繊維の収束剤、あるいはホース、チューブ、ベルト、ガスケット、パッキング成形材料の原料として広く利用可能であり、工業的価値の大きいものである。
内容積が500mlのセパラブルフラスコに、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(イソブチレン含有量=77重量%)30gとシクロヘキサン153gとイソプロピルアルコール17gを加え、50℃で4時間攪拌して溶解した。得られた有機溶液に、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 1.5gを100gの水に溶解した水溶液を添加し、これをホモミキサー(特殊機化工業株式会社の商品名“TKホモミキサー M型”)を用いて2分間攪拌混合して乳化液を得た。なお、攪拌混合時の回転数および温度は、それぞれ12000rpmおよび40℃に設定した。得られた乳化液を40〜90kPaの減圧下で40〜70℃に加熱し、シクロヘキサンおよびイソプロピルアルコールを留去した。この結果、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水分散液75gが得られた。
別途、内容積が500mlのビーカーにクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)3gと水97gを加え、スターラーミキサーを用い200rpmで2時間攪拌・分散したものに、上記のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水分散液を混合し、続いて200rpmで10分間攪拌・混合し、本発明のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水性分散体175gを得た。
内容積が500mlのセパラブルフラスコに、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(イソブチレン含有量=77重量%)30gとシクロヘキサン153gとイソプロピルアルコール17gを加え、50℃で4時間攪拌して溶解した。得られた有機溶液に、ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウム 0.6gとクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)0.3gを100gの水に溶解した水溶液を添加し、これをホモミキサー(特殊機化工業株式会社の商品名“TKホモミキサー M型”)を用いて2分間攪拌混合して乳化液を得た。なお、攪拌混合時の回転数および温度は、それぞれ12000rpmおよび40℃に設定した。得られた乳化液を40〜90kPaの減圧下で40〜70℃に加熱し、シクロヘキサンおよびイソプロピルアルコールを留去した。この結果、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水分散液75gが得られた。
別途、内容積が500mlのビーカーにクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)0.9gと水29.1gを加え、スターラーミキサーを用い200rpmで2時間攪拌・分散したものに、上記のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水分散液を混合し、続いて200rpmで10分間攪拌・混合し、本発明のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水性水分散体105gを得た。
内容積が500mlのセパラブルフラスコに、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(イソブチレン含有量=77重量%)30gとトルエン170gとを加え、50℃で4時間攪拌して溶解した。得られた有機溶液に、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム1.5gを100gの水に溶解した水溶液を添加し、これをホモミキサー(特殊機化工業株式会社の商品名“TKホモミキサー M型”)を用いて2分間攪拌混合して乳化液を得た。なお、攪拌混合時の回転数および温度は、それぞれ12000rpmおよび40℃に設定した。得られた乳化液を40〜90kPaの減圧下で40〜70℃に加熱し、トルエンを留去した。この結果、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水分散液75gが得られた。
別途、内容積が500mlのビーカーにクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)3gと水97gを加え、スターラーミキサーを用い200rpmで2時間攪拌・分散したものに、上記のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水分散液を混合し、続いて200rpmで10分間攪拌・混合し、本発明のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水性水分散体175gを得た。
内容積が500mlのセパラブルフラスコに、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(イソブチレン含有量=77重量%)30gとヘプタン153gとイソプロピルアルコール17gを加え、50℃で4時間攪拌して溶解した。得られた有機溶液に、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム1.5gを100gの水に溶解した水溶液を添加し、これをホモミキサー(特殊機化工業株式会社の商品名“TKホモミキサー M型”)を用いて2分間攪拌混合して乳化液を得た。なお、攪拌混合時の回転数および温度は、それぞれ12000rpmおよび40℃に設定した。得られた乳化液を40〜90kPaの減圧下で40〜70℃に加熱し、ヘプタンおよびイソプロピルアルコールを留去した。この結果、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水性分散体75gが得られた。
別途、内容積が500mlのビーカーにクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)3gと水97gを加え、スターラーミキサーを用い200rpmで2時間攪拌・分散したものに、上記のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水分散液を混合し、続いて200rpmで10分間攪拌・混合し、本発明のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水性水分散体175gを得た。
内容積が500mlのセパラブルフラスコに、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(イソブチレン含有量=77重量%)30gとシクロヘキサン153gとイソプロピルアルコール17gとを加え、50℃で4時間攪拌して溶解した。得られた有機溶液に、オレイン酸カリウム1.5gを100gの水に分散した水溶液を添加し、これをホモミキサー(特殊機化工業株式会社の商品名“TKホモミキサー M型”)を用いて2分間攪拌混合して乳化液を得た。なお、攪拌混合時の回転数および温度は、それぞれ12,000rpmおよび40℃に設定した。得られた乳化液を40〜90kPaの減圧下で40〜70℃に加熱し、シクロヘキサンとイソプロピルアルコールを留去した。この結果、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水分散液75gが得られた。
別途、内容積が500mlのビーカーにクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)3gと水97gを加え、スターラーミキサーを用い200rpmで30分攪拌・分散したものを高圧分散機(ゴーリン式高圧分散機)を用いて分散処理を実施した。この水分散液に上記のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水分散液を混合し、スターラーミキサーを用い200rpmで10分間攪拌・混合し、本発明のポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水性水分散体175gを得た。
実施例1においてクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)を添加しない以外は実施例1と同様に操作し、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体のアニオン性水性分散体を得た。
実施例1においてクレー(クニミネ工業(株)製スメクタイトF)の添加量を36gとした以外は実施例1と同様に操作し、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水性分散体を得た。
実施例1においてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムのかわりにポリオキシエチレンラウリルエーテルを用いた以外は実施例1と同様に操作し、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水性分散体を得た。
実施例1においてポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムのかわりにオクタデシルアミン酢酸塩を用いた以外は実施例1と同様に操作し、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体の水性分散体を得た。
各実施例および各比較例で得られた水性分散体について、平均粒子径、保存安定性および水性分散液から得られた成形品の性能を下記の方法に従って調べた。結果を表1に示す。
レーザー回折式粒度分布測定装置(株式会社島津製作所の商品名“SALD−2000J”)を用いて測定した。
(保存安定性)
水性分散体40gを50mlの容器に入れて密封し、25℃の温度環境下で放置した。そして、4ヶ月後に水性分散体の状態を目視により評価した。評価の基準は下記の通りである。
○:相分離なし
×:相分離あり
(シートの作製及び着色性)
得られた水性分散体150gを、60cm×25cm、深さ5cmの容器に注ぎ、80℃のファン付き恒温槽中で24時間乾燥し、固形物を得た。得られた固形物を表面が十分平滑な金型を用いて160℃、20分の条件下においてプレス成形を行い、1mm厚のシートサンプルを得た。このシートの状態を下記の方法で目視により評価した。
〇:シートの着色がない。
×:シートが着色している。
(界面活性剤のブリード)
上記シートを用いて、下記の方法で評価した。
〇:シートの表面から界面活性剤がブリードしていない
×:シートの表面から界面活性剤が少しブリードしている。
(ガスバリア性)
ガスバリア性を評価するため、上記シートをGTRテック(株)製ガス透過試験機(GTR30A、ガス:空気)を用い、40℃、ガス供給側圧力1.0MPaの差圧法により気体透過測定を行った。数字は原料樹脂(ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体(イソブチレン含有量=77重量%))に対するサンプルの空気透過度の比として表した。
(機械的特性)
シートの機械特性を評価するために、シートをJIS K 7113(プラスチックの引張試験方法)に従い破断強度および伸びについて評価を実施した。
Claims (6)
- ブチルゴム系熱可塑性エラストマー、アニオン系界面活性剤および無機フィラーを含むブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体であって、前記アニオン系界面活性剤が、前記ブチルゴム系熱可塑性エラストマー100重量部に対して1〜15重量部であり、前記無機フィラーが、前記ブチルゴム系熱可塑性エラストマー100重量部に対して0.5〜100重量部であるブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体。
- ブチルゴム系熱可塑性エラストマーが、(A)イソブチレンを主要なモノマーとして構成されるブロックおよび(B)芳香族ビニル化合物を主要なモノマーとして構成されるブロックからなる共重合体である請求項1に記載のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体。
- ブチルゴム系熱可塑性エラストマーが、ポリスチレン−ポリイソブチレン−ポリスチレンブロック共重合体である請求項1または2に記載のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体。
- アニオン系界面活性剤がジアルキルスルホコハク酸塩、脂肪族系ポリオキシアルキレンエーテル硫酸塩、脂肪酸塩およびアルキルベンゼンスルホン酸塩よりなる群から選ばれた少なくとも1つである請求項1〜3の何れか1項に記載のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体。
- 無機フィラーが、クレーである請求項1〜4の何れか1項に記載のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体。
- 請求項1〜5の何れか1項に記載のブチルゴム系熱可塑性エラストマーのアニオン性水性分散体から得られるブチルゴム系熱可塑性エラストマーの成形品。
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