JP4843134B2 - 熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱可塑性樹脂組成物の製造方法及び熱可塑性樹脂組成物に関する。さらに詳しくは、本発明は、層状無機化合物がナノオーダーで分散してなる機械的性質や耐熱性などに優れる熱可塑性樹脂組成物を、生産性良く、工業的に有利に製造する方法、及び上記特性を有する熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、熱可塑性樹脂中に、層状無機化合物をナノオーダーで分散させてなるナノコンポシットが提案され、注目されている。このナノコンポシットは、従来の無機フィラーを充填した複合材料に比較して、少量の無機フィラーによって、より高い弾性率や耐熱性を付与し得る上、軽量化が可能であると共に、ガラス繊維の代替も可能であって、リサイクルも容易になり、環境問題からも注目されている。また、ガスバリヤー性や難燃性も付与されることが報告されている。
しかしながら、熱可塑性樹脂中に、層状無機化合物をナノオーダーで分散させることは容易ではなく、これまで様々に工夫した技術が提案されている。例えば、層状無機化合物に、四級アンモニウム塩などで代表される有機カチオンをインターカレーションしたのち、層間にモノマーを取り入れ、重合させる方法(特開昭63−215775号公報)、有機化された層状無機化合物を有機溶媒に分散させると共に、熱可塑性樹脂を溶媒に溶解させ、両者を溶液混合する方法(特開平6−93133号公報)、有機化された層状無機化合物を有機溶媒に分散させ、熱可塑性樹脂が溶融しているところに注入し、混練する方法(特開平8−302062号公報)、有機化された層状無機化合物を用い、特定の条件で溶融混練する方法(特開平9−217012号公報)、有機化された層状無機化合物と官能基を有するオリゴマーを混練したのち、さらに樹脂と混練する方法(特開平10−182892号公報)、層状無機化合物を水に膨潤させたもの若しくは有機化された層状無機化合物を有機溶媒に膨潤させたものを、樹脂と共に特定条件の下で混練する方法(特開平9−183910号公報)などが提案されている。
しかしながら、これらの方法はいずれも煩雑であって、経済的に不利である上、層間はかなり広がっているものの、まだX線回折で層間距離が測定されており、ナノ分散が不充分であるといえる。特にポリオレフィンに代表される極性のない樹脂に関しては、充分に満足し得る技術は、まだ見出されていないのが実状である。
一方、熱可塑性樹脂と、多量の水又はプロトン供与体を含む溶媒含有クレイスラリーを二軸押出機にかけることにより、多量の水が押出機内で高圧雰囲気を形成し、その結果、クレイの層間が開き、樹脂内に微分散することが開示されている(特開2000−239397号公報)。しかしながら、この方法では、多量の水が押出機内に入ることにより、樹脂の吐出量が大幅に少なくなり生産性に問題がある。また、押出機内で反応を行うため、有機化に必要な反応時間が非常に短く、有機化が均一に達成できない問題がある。そのため、層の充分に広がらない無機層状化合物が樹脂組成物中に残る等の問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような状況下で、層状無機化合物がナノオーダーで分散してなる機械的性質や耐熱性などに優れる熱可塑性樹脂組成物を、生産性良く、工業的に有利に製造する方法、及び上記特性を有する熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、層状無機化合物がナノオーダーで分散してなる熱可塑性樹脂組成物を生産性良く製造する方法について鋭意研究を重ねた結果、以下の知見を得た。層状無機化合物は、一般に水には分散するものの、有機溶媒には分散せず、一方有機化した層状無機化合物は、有機溶媒には分散するものの、水には分散しないことが知られている。ところが、層状無機化合物を、水又はプロトン供与体を含む分散媒に分散させ、有機化剤を用い、インターカレーションにより有機化処理後、脱水処理した層状無機化合物は、有機化されているにもかかわらず、該分散媒を多量に保持していること、そしてこの状態である程度以上低分子量の重合体を含む熱可塑性樹脂と混練することにより、X線回折では、層状無機化合物に起因するd(001)面のピークが観察されない程度のナノオーダーで、層状無機化合物が分散された熱可塑性樹脂組成物が容易に得られることを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて完成したものである。すなわち、本発明は、(A)熱可塑性樹脂と、(B)水又はプロトン供与体を含む分散媒と層状無機化合物を混合したのち、これに有機化剤を加えてスラリーとし、該スラリー中の層状無機化合物の濃度を1〜5重量%及び有機化剤の濃度を1〜5重量%とし、インターカレーションにより層間に有機物を有する層状無機化合物含有液を調製し、次いで脱分散媒処理して得られた、かつ分散媒を30〜80重量%保持したケーキ状有機化層状無機化合物とを、溶融混練することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明の熱可塑性樹脂の製造方法において、(A)成分として用いられる熱可塑性樹脂としては、熱可塑性の高分子化合物であればよく、特に制限されないが、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリスチレン、ABS樹脂(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合樹脂)、AS樹脂(アクリロニトリル−スチレン共重合樹脂)、ポリメチルメタクリレート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリカーボネート、ポリフェニレンスルフィド、ポリフェニレンエーテル、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルフォン、ポリエーテルサルフォン、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、熱可塑性ポリイミド、天然ゴム、イソプレンゴム、クロロプレンゴム、スチレンゴム、ニトリルゴム、エチレン−プロピレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、ブチルゴム、エピクロルヒドリンゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴムなどを用いることが好ましい。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
なお、層状無機化合物を高濃度で含む本発明の組成物が得られれば、マスターバッチとして、任意量の層状化合物を含ませる場合に便利である。このような組成物を調製する場合には、重量平均分子量が5万以下の熱可塑性樹脂を選択するのが有利であり、さらに極性基をもち、重量平均分子量が5万以下の熱可塑性樹脂を選択するのが有利である。特に、本来極性基をもたないポリオレフィン系樹脂を選択する場合には、例えば無水マレイン酸などで変性した極性基をもつポリオレフィン系樹脂を選択することが、層状無機化合物との相溶性が良くなり、該層状化合物の凝集を抑制し得るので有利である。
【0006】
本発明の方法においては、(B)成分として、インターカレーションにより層間に有機物を有し、かつ分散媒を20〜90重量%保持した有機化層状無機化合物が用いられる。
このような(B)成分の有機化層状無機化合物(以下、ケーキ状膨潤層状無機物質と称することがある。)を作製する方法としては、例えば(1)プロトン供与体を含む分散媒、有機化剤、及び層状無機化合物を混合して、インターカレーションにより層間に有機物を有する層状無機化合物含有液を調製したのち、脱分散媒処理する方法、あるいは(2)水又はプロトン供与体を含む分散媒と層状無機化合物を混合したのち、これに有機化剤を加え、インターカレーションにより層間に有機物を有する層状無機化合物含有液を調製し、次いで脱分散媒処理する方法を用いることができる。ここで、インターカレーションとは、通常、層状物質の層間に電子供与体あるいは電子受容体が電荷移動力によって挿入される現象を言う。
【0007】
この(B)成分を作製するのに、原料として用いられる層状無機化合物は、主に粘土鉱物、具体的には、層状構造をもつケイ酸塩鉱物などで、多数のシート(例えば、ケイ酸で構成される四面体シート、AlやMgなどを含む八面体シートなど)が積層された層状構造を有する物質である。このようなものとしては、例えばモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトライト、パイデライト、スティブンサイト、ノントロナイト、バーミキュライト、ハロイサイト、マイカ、フッ素化マイカ、カオリナイト、パイロフィロライトなどが挙げられ、これらは天然品であっても、合成品であってもよい。また、リン酸ジルコニウム、タルク、フッ素処理した膨潤性マイカなども用いることができる。これは一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。
また、水又はプロトン供与体を含む分散媒としては、特に制限はなく、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ジエチレングリコール、エチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノアセチレート、エチレングリコールジアセチレート、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどが挙げられる。これらは一種を単独で用いてもよく、二種以上を混合して用いてもよいが、特に水が好適である。なお、水又はプロトン供与体を含む分散媒は、本発明の目的が損なわれない範囲で、所望により水又はプロトン供与体以外の分散媒を含んでいてもよい。
【0008】
一方、有機化剤としては、分子量が10〜1,000,000の範囲の有機化合物を用いることができる。分子量が10より小さい化合物では、(B)成分の層状無機化合物と樹脂との混練時に揮発するおそれがあり、1,000,000より大きい化合物では、該混練時の粘性が高くなりすぎ、均質な混合ができなくなるおそれがある。
この有機化剤としては、例えば(1)層状無機化合物表面と親和性のある官能基を有する化合物、(2)スルホン酸の金属塩、ホスホン酸の金属塩、カルボン酸の金属塩、(3)オニウム塩、(4)水溶性ポリマーなどの中から選ばれる少なくとも一種を挙げることができる。これらの有機化剤は、層状無機化合物の分散剤としての作用(熱可塑性樹脂中に層状無機化合物を、均質にかつ微細に分散させる)を充分に発揮することができる。
【0009】
前記(1)の化合物における官能基の例としては、ハロゲン原子、酸無水物基、カルボン酸基、水酸基、チオール基、エポキシ基、エステル基、アミド基、ウレア基、ウレタン基、エーテル基、チオエーテル基、スルホン酸基、ホスホン酸基、ニトロ基、アミノ基、オキサゾリン基、イミド基、シアノ基、イソシアネート基などが挙げられる。また、ベンゼン環、ピリジン環、ピロール環、フラン環、チオフェン環などの芳香環が挙げられる。
前記(2)の化合物の具体例としては、ドデシルスルホン酸ナトリウム等のアルキルスルホン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルアリールスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアリールスルホン酸塩、ドデシルホスホン酸ナトリウム等のアルキルホスホン酸塩、アルキルベンゼンホスホン酸ナトリウム等のアルキルアリールホスホン酸塩、ベンゼンホスホン酸ナトリウム等のアリールホスホン酸塩等が挙げられる。また、金属塩における金属としては、ナトリウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム、アルミニウムなどが好ましい。
【0010】
前記(3)のオニウム塩の具体例としては、オクチルアンモニウムクロリド、オクチルアンモニウムブロミド、ドデシルアンモニウムクロリド、ドデシルアンモニウムブロミド、オクタデシルアンモニウムクロリド、オクタデシルアンモニウムブロミド、アミノドデカン酸塩などのアンモニウム塩、ホスホニウム塩などが挙げられる。
さらに、前記(4)の水溶性ポリマーは、前述の効果のみでなく、ポリプロピレン、ポリカーボネートなどの水と親和性の低い熱可塑性樹脂中に、層状無機化合物が均質かつ微細に分散した樹脂組成物を与えることができる。この水溶性ポリマーの具体例としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどのポリオキシアルキレンエーテル、ポリオキシエチレンフェニルエーテルなどのポリオキシアルキレンアリールエーテル、ポリビニルアルコール、あるいはメチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどのセルロース誘導体、リグニンスルホン酸などのリグニン誘導体、キトサン塩酸塩などのキトサン誘導体、さらにはポリビニルスルホン酸、ポリビニルベンジルスルホン酸、ポリビニルホスホン酸、ポリビニルベンジルホスホン酸、ポリアクリル酸などが挙げられる。
【0011】
本発明における(B)成分の有機化層状無機化合物を作製するには、水又はプロトン供与体を含む分散媒に原料の層状無機化合物を撹拌分散させたのち、有機化剤を加えることによって、インターカレーションにより、該層状無機化合物を有機化する。この操作により、層状無機化合物の層間に有機化剤が入り込み、層状無機化合物全体としては膨潤する。
【0012】
この際、スラリー中の層状無機化合物の濃度としては、充分に分散可能な濃度であればよく、特に制限はないが、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.5〜10重量%、特に1〜5重量%の範囲である。また、スラリー中の有機化剤の濃度は、通常0.01〜20重量%、好ましくは0.1〜10重量%、特に1〜5重量%の範囲で選定される。層状無機化合物の濃度が0.01重量%未満では必要量の(B)成分であるケーキ状膨潤層状無機化合物を得るのに工程が多くなるか、スラリーを調製する容器が大きくなって、設備面でコスト高になり、好ましくない。また、該濃度が20重量%を超えると溶液の粘度が上がり、攪拌が困難になる。また、有機化も不充分である。一方、有機化剤の濃度が0.01重量%未満では層状無機化合物の有機化が不充分で層間が広がりにくく、該層状無機化合物が充分に微分散した樹脂組成物が得られないおそれがあり、20重量%を超えるとそれ以上の効果は期待できず、むしろ経済的に不利となり、好ましくない。
【0013】
次いで、このスラリーを遠心分離機やフィルタープレスにかけて脱分散媒処理を行い、(B)成分であるケーキ状膨潤層状無機化合物を得る。この膨潤層状無機化合物の分散媒保持量は、20〜90重量%、好ましくは30〜85重量%、より好ましくは40〜80重量%の範囲である。分散媒保持量が90重量%を超えると必要量の層状無機化合物を熱可塑性樹脂に配合する際、過大なエネルギーが必要となり、20重量%未満では熱可塑性樹脂と溶融混練しても、得られる樹脂組成物は層状無機化合物の分散性が不充分であって、特性が劣るものとなる。
このようにして得られた(B)成分のケーキ状膨潤層状無機化合物と、(A)成分の熱可塑性樹脂を合わせて、二軸混練機などで溶融混練することにより、所望の熱可塑性樹脂組成物が得られる。
この際、(A)成分の熱可塑性樹脂と、(B)成分のケーキ状膨潤層状無機化合物との配合割合は、(A)成分100重量部に対し、原料の層状無機化合物として0.01〜100重量部、好ましくは0.03〜50重量部、より好ましくは0.1〜20重量部になるように選ぶのがよい。
【0014】
この混練においては、(A)成分の熱可塑性樹脂として、ポリオレフィン系樹脂を含むものを好ましく用いることができる。そして、(A)(イ)成分である重量平均分子量が5万以下のポリオレフィン系樹脂と、(B)成分のケーキ状膨潤層状無機化合物とを合わせて溶融混練し、マスターバッチを作製後、さらにこのものと、(A)(ロ)成分である他のポリオレフィン系樹脂とを合わせ溶融混練することもできる。
また、上記(A)(イ)成分の重量平均分子量5万以下のポリオレフィン系樹脂は、熱可塑性樹脂組成物中に、5重量%以上含むものが有利である。重量平均分子量が5万を超えると、ポリオレフィンが層状無機化合物を構成する層間に入りにくくなるため、層状無機化合物が分散しにくくなる。又、5重量%以上ないと、該ポリオレフィン系樹脂を用いる効果が小さい。
(A)成分の熱可塑性樹脂に含まれる上記ポリオレフィン系樹脂は、前述のように、その少なくとも一部が極性を有するものであることが好ましい。
本発明はまた、前記の熱可塑性樹脂と、その100重量部当たり、層状無機化合物0.01〜100重量部を含み、かつX線回折にて層状無機化合物に起因するd(001)面のピークが観察されることがない熱可塑性樹脂組成物をも提供する。
このように、層状無機化合物がナノオーダーで分散してなる熱可塑性樹脂組成物は、前述の本発明の方法により、生産性良く、製造することができる。
【0015】
【実施例】
次に、本発明を実施例により、さらに詳しく説明するが、本発明は、これらの例によってなんら限定されるものではない。
なお、各例で得られた樹脂組成物のX線回折及び曲げ弾性率の測定は、下記の方法に従って行った。
(1)X線回折
Cu−Kα線を使用、Scanning速度 1°/分、2θ=0.8°〜40°の範囲
(2)曲げ弾性率
JIS K−7203に準拠して測定した。
実施例1
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)3重量部を水97重量部に撹拌分散させたのち、シリコーン第四級アンモニウム塩1.5重量部を加えて有機化したのち、フィルタープレスにより脱水処理した。得られたケーキ状物の水分含有量は52重量%であった。
次に、重量平均分子量17000のポリプロピレン(A)(重量平均分子量73000のポリプロピレンに有機過酸化物0.3重量%を加え、低分子量化したもの)100重量部と、上記ケーキ状物18重量部を二軸混練機を用いて、250℃にて混練し、樹脂組成物を調製した。この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。結果を第1表に示す。
【0016】
比較例1
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)3重量部を水97重量部に撹拌分散させたのち、シリコーン第四級アンモニウム塩1.5重量部を加えて有機化したのち、フィルタープレスにより脱水処理した。得られたケーキ状物を乾燥したのち、粉砕して有機化モンモリロナイト(B)を得た。
次に、重量平均分子量17000のポリプロピレン(A)100重量部と、有機化モンモリロナイト(B)8重量部を二軸混練機を用いて、250℃にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。結果を第1表に示す。
【0017】
比較例2
比較例1と同様にして得た有機化モンモリロナイト(B)48重量部を水52重量部に加え、撹拌を行った。有機化モンモリロナイト(B)と水は分離したままであった。
次に、重量平均分子量17000のポリプロピレン(A)100重量部と、上記分離した有機化モンモリロナイト(B)と水との混合物18重量部を、二軸混練機を用いて、250℃にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。結果を第1表に示す。
【0018】
実施例2
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)3重量部を水97重量部に撹拌分散させたのち、ジメチルステアリルアンモニウムクロリド3重量部を加えて有機化したのち、フィルタープレスにより脱水処理した。得られたケーキ状物の水分含有量は40重量%であった。
次に、重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(三洋化成工業社製、商品名:ユーメックス1010)45重量部と、メルトインデックス(MI)30g/10分のポリプロピレン55重量部と、上記ケーキ状物17重量部を、二軸混練機を用いて、250℃にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。また、射出成形により、試験片を作製し、曲げ試験を行った。結果を第1表に示す。
【0019】
比較例3
重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(前出)45重量部とMI30g/10分のポリプロピレン50重量部とモンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)5重量部とを、二軸混練機を用いて、250℃にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。また、射出成形により、試験片を作製し、曲げ試験を行った。結果を第1表に示す。
比較例4
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)20重量部と水80重量部を、ミキサーにて撹拌混合し、水で膨潤したモンモリロナイトを得た。
次に、重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(前出)45重量部と、MI30g/10分のポリプロピレン50重量部と、上記の水で膨潤したモンモリロナイト30重量部とを、二軸混練機を用いて、180℃にて混練し、樹脂組成物を調製した。
【0020】
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。また、射出成形により、試験片を作製し、曲げ試験を行った。結果を第1表に示す。
比較例5
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)3重量部を水97重量部に撹拌分散させたのち、ジメチルステアリルアンモニウムクロリド3重量部を加えて有機化したのち、フィルタープレスにより脱水処理した。得られたケーキ状物を乾燥したのち、粉砕して有機化モンモリロナイト(C)を得た。
次に、重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(前出)45重量部と、MI30g/10分のポリプロピレン50重量部と、有機化モンモリロナイト(C)12重量部とを、二軸混練機を用いて、250℃にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。また、射出成形により、試験片を作製し、曲げ試験を行った。結果を第1表に示す。
【0021】
比較例6
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)3重量部を水97重量部に撹拌分散させたのち、ジメチルステアリルアンモニウムクロリド3重量部を加えて有機化し、有機化モンモリロナイトエマルジョンを得た。
次に、重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(前出)45重量部と、MI30g/10分のポリプロピレン50重量部と、上記有機化モンモリロナイトエマルジョン166重量部を混ぜ、二軸混練機にて混練した。しかし、水が多すぎ、吐出量が極端に少なく、量産化は困難であると考えられる。
わずかに得られたペレットを用いてプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。また、射出成形により、試験片を作製し、曲げ試験を行った。結果を第1表に示す。
X線回折の結果、非常にブロードな曲線を示し、38Åのところに、僅かなピークが観察された。このことは、様々なレベルの層間距離の層状無機化合物が存在していることを示している。水が多く、そのため樹脂量が少なく、充分な剪断力がかからなかったためと考えられる。
【0022】
実施例3
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)4重量部を水96重量部に撹拌分散させたのち、シリコーン第四級アンモニウム塩4重量部を加えて有機化したのち、フィルタープレスにより脱水処理した。得られたケーキ状物の水分含有量は34重量%であった。
次に、重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(前出)50重量部と、上記ケーキ状物152重量部を、二軸混練機を用いて、250℃にて混練し、マスターバッチを作製した。次いで、MI10g/10分のポリプロピレン79重量部と上記マスターバッチ21重量部をブレンドし、二軸混練機にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。また、射出成形により、試験片を作製し、曲げ試験を行った。結果を第1表に示す。
【0023】
比較例7
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)4重量部を水96重量部に撹拌分散させたのち、ジメチルステアリルアンモニウムクロリド2重量部を加えて有機化したのち、フィルタープレスにより脱水処理した。得られたケーキ状物を乾燥したのち、粉砕して有機化モンモリロナイト(D)を得た。
次に、重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(前出)50重量部と、有機化モンモリロナイト(D)75重量部を、二軸混練機を用いて、180℃にて混練し、マスターバッチを作製した。次いで、MI10g/10分のポリプロピレン80重量部と上記マスターバッチ20重量部をブレンドし、二軸混練機にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。また、射出成形により、試験片を作製し、曲げ試験を行った。結果を第1表に示す。
【0024】
比較例8
モンモリロナイト(クニミネ工業社製、商品名:クニピアF)4重量部を水96重量部に撹拌分散させたのち、ジメチルステアリルアンモニウムクロリド2重量部を加えて有機化し、有機化モンモリロナイトエマルジョンを得た。
次に、重量平均分子量21000のマレイン酸グラフトポリプロピレン(前出)50重量部と上記有機化モンモリロナイトエマルジョン1000重量部を混ぜ、二軸混練機にて混練した。しかし、水が多すぎて水が飛ばないと同時に、吐出量が極端に少なく、ストランドが引けず、ペレットが得られなかった。
実施例4
実施例3で得られたケーキ状物14重量部とポリアミド−6 86重量部を二軸混練機にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。結果を第1表に示す。
比較例9
比較例7で得られた有機化モンモリロナイト(D)8重量部とポリアミド−6
92重量部を二軸混練機にて混練し、樹脂組成物を調製した。
この組成物のプレスシートを作製し、そのX線回折を行った。結果を第1表に示す。
【0025】
【表1】
【0026】
表1から分かるように、本発明の実施例1、実施例2、実施例3及び実施例4は、いずれもX線回折においてピークがみられず、分散が極めて良好であり、また、曲げ試験(実施例2、実施例3)も、比較例のものに比べて優れている。
実施例3、比較例7及び比較例8は、いずれも有機化モンモリロナイトを高濃度に含むマスターバッチを作製し、それをポリプロピレンと合わせて、所定量のモンモリロナイトを含む樹脂組成物を製造する例である。実施例3はモンモリロナイトの分散性に優れ、曲げ弾性率も高い。これに対し、比較例7は、有機化モンモリロナイトを高濃度に含むマスターバッチを作製することはできるが、最終的に得られる樹脂組成物は、モンモリロナイトの分散性及び曲げ弾性率とも実施例3に比べて劣る。比較例8は、有機化モンモリロナイトを含むエマルジョンを、そのまま樹脂と合わせて溶融混練した例であるが、有機化モンモリロナイトを高濃度に含むマスターバッチのペレットを成形することができなかった。有機化モンモリロナイトの含有量が少ない樹脂組成物を製造する場合は成形可能と思われるが、この場合、一般的なマスターバッチレベルまで高濃度の樹脂組成物が得られず、実用化を図る上で非常に不利である。
実施例2と比較例6を比較した場合、比較例6は製造効率が著しく劣る上、最終的に得られる組成物もモンモリロナイトの分散性に劣り、かつ曲げ弾性率も低い。
【0027】
【発明の効果】
本発明によれば、層状無機化合物がナノオーダーで分散してなる機械的性質や耐熱性などに優れる熱可塑性樹脂組成物を、生産性良く、工業的に有利に製造することができる。
Claims (6)
- (A)熱可塑性樹脂と、(B)水又はプロトン供与体を含む分散媒と層状無機化合物を混合したのち、これに有機化剤を加えてスラリーとし、該スラリー中の層状無機化合物の濃度を1〜5重量%及び有機化剤の濃度を1〜5重量%とし、インターカレーションにより層間に有機物を有する層状無機化合物含有液を調製し、次いで脱分散媒処理して得られた、かつ分散媒を30〜80重量%保持したケーキ状有機化層状無機化合物とを、溶融混練することを特徴とする熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- 脱分散媒処理を、遠心分離又はフィルタープレスで行う請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- (A)成分の熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン系樹脂を含むものである請求項1〜2のいずれかに記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- (A)(イ)重量平均分子量が5万以下のポリオレフィン系樹脂を少なくとも5重量%と、(B)成分の層状無機化合物とを合わせて溶融混練後、さらにこのものと、(A)(ロ)他のポリオレフィン系樹脂とを合わせて溶融混練する請求項3記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- (A)成分の熱可塑性樹脂に含まれるポリオレフィン系樹脂の少なくとも一部が極性を有するものである請求項3又は4記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
- (A)成分の熱可塑性樹脂がポリプロピレン又はポリアミドである請求項1に記載の熱可塑性樹脂組成物の製造方法。
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