JP2003292598A - ポリエステル - Google Patents
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Abstract
以下であるポリエステルを提供すること。 【解決手段】 芳香族ジカルボン酸のジアルキルエステ
ル及びジヒドロキシ化合物をエステル交換反応して得ら
れた生成物又は芳香族ジカルボン酸ジヒドロキシ脂肪族
アルキルエステルを重縮合反応せしめてポリエステルを
製造するに際し、エステル化、エステル交換反応及び重
縮合触媒として特定の含窒素化合物を用い、該ポリエス
テル中の重金属含有量が5ppm以下である環境への負
荷が低減されたポリエステルを提供する。
Description
酸を酸成分とし、脂肪族グリコールをグリコール成分と
するポリエステルであって、重金属含有量が5ppm以
下であることを特徴とするポリエステルに関するもので
ある。
酸の脂肪族ジオールによるエステル化または芳香族ジカ
ルボン酸低級脂肪族エステルの脂肪族ジオールによるエ
ステル交換反応とそれに続く重縮合反応により得られる
が、この際アンチモン等の重金属類が触媒として使用さ
れており、ポリマー中へのそれらの重金属触媒の残存に
より、ポリマー廃棄時の環境汚染が懸念される。また特
開平11−181067号公報においては、ポリエステ
ル中に存在する重金属量が1000ppm以上であるポ
リエステルを再生品として利用した場合、保存安定性に
影響を及ぼすことが報告されている。
て、電子供与性アミン触媒を用いて触媒残渣の少ないポ
リエステルを製造する方法が提案されているが、使用さ
れる原料がジカルボン酸のジアリールエステルであり、
原料コストを考慮した場合は経済性に劣り効率的でな
い。
を得る方法としてカルボン酸ジクロリドとジオールの重
縮合反応が挙げられるが、この場合も反応生成物として
ハロゲン化合物が生成するのでその処理の問題、また溶
媒を使用するため溶媒の回収などの問題があり経済性に
劣るため効率的でない。
属含有量を低減し、環境に対して有毒性が少ないポリエ
ステルを提供することを目的とするものである。
題を解決すベく鋭意研究の結果、特定の含窒素化合物を
触媒として用いることにより、重金属触媒の使用を不要
としその結果重金属の含有量が5ppm以下である環境
への負荷を低減したポリエステルを提供することができ
ることを見出した。ここでいう重金属は密度が4g/cm
3以上の金属をいう。
カルボン酸ジアルキルエステルと脂肪族ジヒドロキシ化
合物とからエステル交換反応させて得られた生成物ある
いは芳香族ジカルボン酸ジヒドロキシ脂肪族アルキルエ
ステルを重縮合反応させてポリエステルを製造するに当
たり、エステル交換触媒及び重縮合触媒として、下記式
(1)の構造を有する含窒素化合物を用い製造される。
に結合することにより環構造を形成しても良い。R'は
炭素数1〜18の炭化水素基)
ルボン酸ジアルキルエステルと脂肪族ジヒドロキシ化合
物をエステル交換反応させた生成物あるいは芳香族ジカ
ルボン酸ジヒドロキシ脂肪族アルキルエステルを、特定
の含窒素化合物触媒の存在下に、溶融重縮合反応させて
ポリエステルを製造する。
ルとしては、下記式(2)で表される芳香族ジカルボン
酸のジアルキルエステルが使用される。
もよいフェニレン基又はナフチレン基であり、R1は低
級アルキル基である。]かかる芳香族ジカルボン酸のジ
アルキルエステルとしては、上記R1がメチル、エチ
ル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル等の
炭素数1〜4の低級アルキルエステルが好ましい。好ま
しい芳香族ジカルボン酸成分としては、フタル酸系化合
物あるいはナフタレンジカルボン酸系化合物であり、特
に好適な芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステルはテレ
フタル酸、イソフタル酸、2,6―ナフタレンジカルボ
ン酸化合物である。好適な芳香族ジカルボン酸のジアル
キルエステルの具体例としては、テレフタル酸ジメチ
ル、メチルテレフタル酸ジメチル、イソフタル酸ジメチ
ル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチル、メチル
イソフタル酸ジメチル、等が挙げられる。また、これと
反応させる脂肪族ジヒドロキシ化合物は、下記式(3)
子を有してもよい脂肪族炭化水素基であり、好ましくは
炭素数1〜4のアルキル基またはアルキルエーテル基で
ある。]で表される脂肪族ジヒドロキシ化合物である。
かかる脂肪族ジヒドロキシ化合物の好ましいものとして
は、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、
1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、
ペンタメチレングリコール、ヘキサメチレングリコー
ル、ネオペンチルグリコールなどのアルキレングリコー
ル系化合物あるいはデカメチレングリコール、トリエチ
レングリコール、ポリエチレングリコールなどのポリア
ルキレンエーテルグリコール系化合物等が挙げられる。
として、上記のジカルボン酸と脂肪族ジヒドロキシ化合
物との反応生成物、又は、両者から誘導される下記式
(4)で表わされる芳香族ジカルボン酸ジヒドロキシ脂
肪族アルキルエステルが用いられる。
レン基又はナフチレン基を示す。R2は置換基もしくは
酸素原子を有してもよい脂肪族炭化水素基であり、好ま
しくは炭素数1〜4のアルキル基、またはアルキルエー
テル基である。)かかる芳香族ジカルボン酸ジヒドロキ
シアルキルエステルの具体例としては、ビス(2−ヒド
ロキシエチル)テレフタレート、ビス(3−ヒドロキシ
プロピル)テレフタレート、ビス(4−ヒドロキシブチ
ル)テレフタレート、ビス(2−ヒドロキシエチル)
2,6−ナフタレート、ビス(3−ヒドロキシプロピ
ル)2,6−ナフタレート、ビス(4−ヒドロキシブチ
ル)2,6−ナフタレート、ビス(2−ヒドロキシエチ
ル)イソフタレート、ビス(3−ヒドロキシプロピル)
イソフタレート、ビス(4−ヒドロキシブチル)イソフ
タレート等が挙げられる。
重縮合反応させることによりポリエステルを製造するこ
とはよく知られているが、本発明では、エステル交換及
び重縮合反応の触媒として、特定の含窒素化合物を使用
する。
含窒素有機化合物が好ましい。また、下記式(1)
のRが互いに結合することにより環構造を形成してもよ
い。R’は炭素数1〜18の炭化水素基である。]で表
されるグアニジン骨格を有する含窒素有機化合物が好ま
しい。さらに好ましいのは、Rが互いに結合して環構造
を形成した化合物であり、中でも好ましいのは6員環を
形成する化合物である。環系として特に好ましいのはピ
リミジン環系の化合物である。具体的には、下記式
(5)で表される1,3,4,6,7,8−ヘキサヒド
ロ−1−メチルー2H−ピリミド[1,2−a]ピリミ
ジンが、特に触媒としての性能に優れており、好適であ
ることが判明した。
は、ジカルボン酸のジアリールエステルを原料として用
いジメチルアミノピリジン触媒の存在下に溶融重合する
例が示されているが本発明のようにジカルボン酸ジアル
キルエステルを用いる場合は、ジメチルアミノピリジン
触媒では重合度が上がらず効果が小さい。
ルはエステル化、エステル交換反応、重縮合触媒に含窒
素化合物を用いるため金属触媒を用いる場合と異なり、
高真空下蒸留除去されやすく、金属触媒に含まれる重金
属が残渣として残ることがない。本発明の方法によれ
ば、重金属を含む金属触媒を使用せずに比較的安価な芳
香族ジカルボン酸のジアルキルエステルを主原料として
ポリエステルを製造できるので、ポリマー中の重金属含
有量(5ppm以下)が少なく、環境への有毒性が低減
されたポリエステルを製造することができる。
詳述するが、本発明はこれらによって何ら限定されるも
のではない。なお、例中の「部」は特に断らない限り
「重量部」を意味する。
1,1,2,2−テトラクロロエタン混合溶媒(重量比6
0/40)中、1.2g/100mlの濃度で、温度3
5℃で測定した値である。
ス転移温度]ポリマーの溶融温度(Tm)、ポリマーの
結晶化温度(Tc)、ポリマーのガラス転移温度(T
g)はDSC(TA InstRuments製292
0型)を用い、10℃/minの昇温速度にて測定した
値である。
の重金属含有量は、試料数g(1〜10g程度)を灰化
し、希硝酸で溶解後、ICP発光分析装置(日本ジャー
レル・アッシ製IRIS−AP)にて測定した。
フタレート100g(0.52モル)、エチレングリコ
ール70.3g(1.13モル)及び1,3,4,6,
7,8−ヘキサヒドロ−1−メチル−2H−ピリミド
[1,2−a]ピリミジン0.012g(0.015モ
ル%)を窒素雰囲気下において190℃、200℃、2
10℃、230℃、250℃の各温度で各1時間攪拌を
行い、30分かけて100mmHgまで減圧し、その後
30分保持した。次に280℃まで昇温し、0.1mm
Hgまで減圧度をあげ6時間反応させた。得られたポリ
エチレンテレフタレートの固有粘度は0.7であり、D
SCにより測定した熱特性はTm=256℃、Tc=1
38.4℃、Tg=75.9℃であった。ポリマー内の
重金属の全含有量4.9ppmであった。
フタレート100g(0.52モル)、エチレングリコ
ール70.3g(1.13モル)及びエステル交換触媒
として酢酸カルシウム及び酢酸マグネシウム4水塩(そ
れぞれ0.04モル%)を使用して常法に従ってエステ
ル交換反応させたあと、トリメチルフォスフェート(酢
酸カルシウム、酢酸マグネシウムに対して1.5eq)
を添加してエステル交換反応を終了させた。その後三酸
化アンチモンを0.04モル%添加後引き続き高温真空
下で常法どうり重縮合反応を行った。得られたポリエチ
レンテレフタレートの極限粘度は0.7であり、DSC
により測定した熱特性はTm=256.4℃、Tc=1
69.5℃、Tg=78.7℃であった。ポリマー内の
重金属の含有量は359ppmであった。
Claims (4)
- 【請求項1】 芳香族ジカルボン酸を酸成分とし、脂肪
族グリコールをグリコール成分とする重金属含有量が5
ppm以下であるポリエステル。 - 【請求項2】 芳香族ジカルボン酸ジアルキルエステル
と脂肪族ジヒドロキシ化合物をエステル交換反応させて
得られた生成物あるいは芳香族ジカルボン酸ジヒドロキ
シ脂肪族アルキルエステルを重縮合反応させてポリエス
テルを製造するに当たり、エステル交換触媒及び重縮合
触媒として金属触媒を使用せず含窒素化合物を用い製造
することを特徴とする請求項1記載のポリエステル。 - 【請求項3】 上記含窒素化合物が下記式(1)で表さ
れることを特徴とする請求項2記載のポリエステル。 【化1】 (Rは炭化水素基であり、各々のRは互いに結合するこ
とにより環構造を形成しても良い。R'は炭素数1〜1
8の炭化水素基) - 【請求項4】 上記含窒素化合物が、1,3,4,6,
7,8−ヘキサヒドロ−1−メチルー2H−ピリミド
[1,2−a]ピリミジンである請求項2または3に記
載のポリエステル。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2002105031A JP2003292598A (ja) | 2002-04-08 | 2002-04-08 | ポリエステル |
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-
2002
- 2002-04-08 JP JP2002105031A patent/JP2003292598A/ja active Pending
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