JP2003282076A - 燃料電池用電極とその製造方法およびそれを用いた高分子電解質形燃料電池 - Google Patents

燃料電池用電極とその製造方法およびそれを用いた高分子電解質形燃料電池

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JP2003282076A
JP2003282076A JP2002085271A JP2002085271A JP2003282076A JP 2003282076 A JP2003282076 A JP 2003282076A JP 2002085271 A JP2002085271 A JP 2002085271A JP 2002085271 A JP2002085271 A JP 2002085271A JP 2003282076 A JP2003282076 A JP 2003282076A
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Yasuo Takebe
安男 武部
Makoto Uchida
誠 内田
Shinya Kosako
慎也 古佐小
Eiichi Yasumoto
栄一 安本
Yoshihiro Hori
堀  喜博
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    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 燃料電池の電極製造工程において、触媒層を
形成するとき、触媒インクの溶媒を蒸発させる際には、
気液界面において液体の表面張力に基づく収縮力が働
く。この収縮力によって、塗膜にひび割れが生じやす
い。このひび割れを防ぐために触媒材料と高分子電解質
との分散性を改善することが試みられているが、限界が
ある。また、塗膜中に微細な細孔を形成しようとして
も、溶媒蒸発時の収縮力のために細孔が消滅するため、
微細な細孔を形成することは困難であった。 【解決手段】 高分子電解質と触媒と溶媒とを含む混合
物を、超臨界乾燥して生成したキセロゲルで触媒層を形
成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】燃料電池に関し、特にその構
成要素である電極に関する。
【0002】
【従来の技術】高分子電解質形燃料電池の電極では、反
応ガスの供給路となる細孔と、水素イオン導電性高分子
電解質と、電子導電体である触媒材料とが形成する、い
わゆる三相界面の面積の大小が、電池の放電性能を左右
する。従来、この三相界面を増大させ、触媒材料である
貴金属の使用量を低減するために、触媒材料に水素イオ
ン伝導性高分子電解質を混合分散させる試みがなされて
きた。例えば、特公昭62−61118号公報、特公昭
62−61119号公報に記載の技術では、高分子電解
質を分散した溶液と、触媒材料との混合物を高分子電解
質膜上に塗着し、これを電極材料と合わせてホットプレ
スした後、触媒材料を還元する方法が提案されている。
【0003】これら従来の方法においては、高分子電解
質を分散した溶液と、触媒材料との混合物を高分子電解
質膜上に塗着した際に溶媒を蒸発させて塗膜を作成して
いた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】溶媒を蒸発させる際に
は、気液界面において液体の表面張力に基づく収縮力が
働く。この収縮力によって、塗膜にひび割れが生じやす
い。このひび割れを防ぐために触媒材料と高分子電解質
との分散性を改善することが試みられているが、限界が
ある。また、塗膜中に微細な細孔を形成しようとして
も、溶媒蒸発時の収縮力のために細孔が消滅するため、
微細な細孔を形成することは困難であった。
【0005】本発明は上記の課題を解決するもので、高
分子電解質と触媒と溶媒を含む混合物から触媒層塗膜を
作る際に塗膜の収縮を無くし、ひび割れが無く、微細な
細孔を保持した触媒層を作成し、三相界面を増大させ
て、発電効率を向上させることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】以上の課題を解決するた
めに本発明の第1の燃料電池用電極は、少なくとも高分
子電解質と触媒と溶媒を含む混合物を超臨界乾燥して生
成したキセロゲルからなる触媒層を有することを特徴と
する。
【0007】また本発明の第2の燃料電池用電極は、少
なくとも高分子電解質と触媒と溶媒を含む混合物を超臨
界乾燥して生成したキセロゲルを加熱または/およびプ
レスして膜厚方向に圧縮した触媒層を有することを特徴
とする。
【0008】次に本発明の第1の燃料電池用電極の製造
方法は、少なくとも高分子電解質と触媒と溶媒を含む混
合物を前記溶媒が超臨界状態となる温度および圧力下で
前記溶媒を除去して触媒層を形成することを特徴とす
る。
【0009】また本発明の第2の燃料電池用電極の製造
方法は、少なくとも高分子電解質と触媒と溶媒を含む混
合物を前記溶媒が超臨界状態となる温度および圧力下で
前記溶媒を除去してキセロゲルを形成した後、前記キセ
ロゲルを膜厚方向にプレスまたは/および加熱して触媒
層を形成することを特徴とする。
【0010】次に本発明の第1の高分子電解質形燃料電
池は、水素イオン伝導性高分子電解質膜と、前記水素イ
オン伝導性高分子電解質膜を挟んだ位置に配置した一対
の電極と、前記電極の一方に燃料ガスを供給排出し他方
に酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する一対のセ
パレータ板とを具備した燃料電池において、前記電極は
前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接触した触媒層
を具備し、前記触媒層は少なくとも高分子電解質と触媒
と溶媒を含む混合物を超臨界乾燥して生成したキセロゲ
ルからなることを特徴とする。
【0011】また本発明の第2の高分子電解質形燃料電
池は、水素イオン伝導性高分子電解質膜と、前記水素イ
オン伝導性高分子電解質膜を挟んだ位置に配置した一対
の電極と、前記電極の一方に燃料ガスを供給排出し他方
に酸化剤ガスを供給排出するガス流路を有する一対のセ
パレータ板とを具備した燃料電池において、前記電極は
前記水素イオン伝導性高分子電解質膜に接触した触媒層
を具備し、前記触媒層は少なくとも高分子電解質と触媒
と溶媒を含む混合物を超臨界乾燥して生成したキセロゲ
ルを加熱または/およびプレスして膜厚方向に圧縮した
ことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】燃料電池は、電解質膜とその両側
に配置した電極で構成される。この燃料電池用電極は、
反応ガスを供給するガス拡散層と実際に化学反応を起こ
す触媒層から構成される。通常触媒層は、白金等の貴金
属を担持したカーボンからなる触媒と、高分子電解質の
混合物からなる薄膜で構成されており、前記薄膜は、高
分子電解質を含む溶液に触媒を混錬してペースト状の混
合物を作成し、これを電解質膜に印刷または別の支持体
に塗布して薄膜状とした後、溶媒を蒸発させて触媒層薄
膜としていた。この際、別の支持体上に形成された触媒
層薄膜は転写等によって電解質膜上に接着された。
【0013】このように溶媒を蒸発させて触媒層薄膜を
作製する際には、溶媒が蒸発する際の気液界面の表面張
力によって塗膜に収縮応力がかかり、触媒層薄膜に細か
なひび割れが生ずる。ひび割れの程度は、触媒層の構成
やカーボンの粒子径、分散度などによって左右される
が、本質的に収縮応力を除去することは不可能である。
また、微細な細孔を形成しようとしても溶媒蒸発時の収
縮応力によって細孔がつぶれてしまうため、所望の細孔
を形成することが難しい。
【0014】そこで、本発明では触媒層を形成する混合
物を、超臨界状態で溶媒を留去することで、収縮応力を
かけずに触媒層薄膜を形成する。溶媒は、通常の状態で
は、液体または気体の形態を有するが、温度と圧力を上
昇していくと、ある点以上で液体と気体の境界線が無く
なる。この点のことを臨界点といい、この点以上の領域
を超臨界状態という。つまり超臨界状態では、溶媒は液
体と気体の区別がつかないような状態になっている。こ
の超臨界状態は、最近ではコーヒー豆からの成分の抽出
や、ダイオキシンの分解などに利用されている。
【0015】臨界点は、溶媒によって異なり、水の場合
は374℃、220気圧、メタノールでは240℃、80気圧、メ
チルエーテルでは127℃、53気圧、二酸化炭素の場合は3
1℃、73気圧となっている。この臨界点以上の温度、圧
力の下では、その溶媒は超臨界状態となり、連続的に密
度を変えることができる。すなわち、触媒層混合物中の
溶媒の臨界点以上の温度、圧力下で溶媒を膨張させ、留
去すると、気液界面を形成することなく、触媒層薄膜を
形成できる。
【0016】溶媒はあらかじめ触媒層混合物中に混合さ
せておいてもいいし、第1の溶媒で触媒層混合物を形成
した後、第2の溶媒の臨界点以上の温度、圧力下で第1の
溶媒を第2の溶媒に置換した後、第2の溶媒を留去するこ
ともできる。
【0017】
【実施例】次に本発明の実施例を具体的に説明する。
【0018】(実施例1)本実施例では、まず、酸化剤
ガス側の電極用触媒を水素イオン伝導性高分子電解質で
コーティングし、その後それを用いて膜電極接合体(M
EA)を作製した。
【0019】触媒として、導電性カーボン粒子であるケ
ッチェンブラックECに、平均粒径約30Åの白金粒子
を50重量%担持したもの(田中貴金属社製TEC10
E50E)を用いた。図1で示した装置を用い、この触
媒担持粒子の表面に水素イオン伝導性高分子電解質の溶
液を噴霧しながら乾燥し、触媒担持粒子の表面に、水素
イオン伝導性高分子電解質をコーティングした。ここ
で、水素イオン伝導性高分子は10重量%濃度のパーフ
ルオロカーボンスルホン酸(デュポン社製SE1007
2)を用いた。
【0020】上記装置を用いた工程での詳細な条件は、
次の通りである。TEC10E50Eの投入量は40
g、水素イオン伝導性高分子電解質の溶液の投入量は1
85gであった。高圧スプレー11による水素イオン伝
導性高分子電解質溶液の噴霧速度は2g/分。窒素ガス
入り口温度は、100℃。窒素ガス風量は0.06m3
/分。撹拌羽根7の回転速度は300rpm。パルスジ
ェット9のOn/Off間隔は、1回/12秒このよう
にして得た触媒体は、一次粒子のレベルで、表面に水素
イオン伝導性高分子電解質を均一に配置しており、ま
た、複次粒子の平均粒径を5μmとすることができた。
このコーティングされた触媒6gを窒素雰囲気下で、メ
チルエーテル10gと混合し、触媒層用のペースト状の
インクを調製した。触媒中のカーボン担体に対する水素
イオン伝導性高分子電解質の構成重量比は1.0であっ
た。
【0021】このインクを直径10cmの円形のポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルム上に広げ、密閉チ
ャンバーにセットして70気圧に加圧後、150℃に加熱
して、メチルエーテルを超臨界状態にした。この温度を
保ったまま少しずつ圧力を下げ、メチルエーテルを除去
した。圧力を常圧まで下げた後、室温まで冷やし、PET
フィルム上に形成された触媒層薄膜を得た。薄膜にはひ
び割れが無く、厚さは100μm、薄膜中の白金量は0.
5mg/cm2であった。
【0022】一方、燃料極側の触媒担持粒子としてケッ
チェンブラックECに、白金とルテニウムの合金を担持
したもの(田中貴金属製TEC61E54、Pt濃度3
0wt%、Ru濃度24wt%)5g、水5g、水素イオ
ン伝導性高分子電解質の9%エタノール溶液(旭硝子製
フレミオン)30gを混合し、燃料極側電極触媒層用の
ペースト状のインクを調製した。そのインクを、PETフ
ィルム上にバーコーダで塗布し乾燥させることで、燃料
極側電極触媒層とした。燃料極側電極触媒中のカーボン
担体に対する水素イオン伝導性高分子電解質の構成重量
比は1.2であった。薄膜の厚さは20μm、薄膜中の
白金量は0.3mg/cm2であった。
【0023】次に、外寸が13cm×13cmの水素イ
オン伝導性高分子電解質膜(デュポン社製ナフィオン1
12)に、PETフィルム上に形成した酸化剤極側およ
び燃料極側の電極触媒層を触媒層側が内側になるように
挟み、ホットプレス(135℃、10min)により接
合した。その後PETフィルムを除去して触媒層が形成
された水素イオン伝導性高分子電解質膜を作製した。
【0024】一方、電極の拡散層となるカーボンペーパ
ーを撥水処理した。厚み360μmの導電性カーボン粒
子のカーボン不織布(東レ製、TGP―H―120)
を、フッ素樹脂含有の水性ディスパージョン(ダイキン
工業製、ネオフロンND1)に含浸した後、これを乾燥
し、400℃で30分加熱することで、撥水性を与え
た。さらに、このカーボン不織布の一方の面に、導電性
カーボン粉末とPTFE微粉末を分散させた水溶液とを
混合したインクを、スクリーン印刷法を用いて塗布する
ことで撥水層を形成した。このとき、撥水層の一部を、
カーボン不織布の中に埋め込んだ。
【0025】つぎに、触媒層が形成された水素イオン伝
導性高分子電解質膜に、前述のカーボンペーパーを撥水
層の塗布した面が触媒層の側に接するようにホットプレ
スで接合し、これを電極電解質膜接合体(MEA)とし
た。その構造を図2に示した。前記のMEAを用い、燃
料電池特性測定用セル(単セル)を組み立て、試験を行
った。図3に単セル構成図を示した。
【0026】単セルの温度は75℃に設定し、活物質と
して負極側には水素ガスを露点70℃で加湿し、利用率
80%、正極には空気を露点70℃で加湿し、利用率4
0%に調製し、放電試験を行ったところ、高いセル電圧
を示した。図4にセルの電流―電圧特性を示した。
【0027】(実施例2)本実施例1と同様に、酸化剤
ガス側の電極用触媒を水素イオン伝導性高分子電解質で
コーティングした。このコーティングされた触媒6gを
窒素雰囲気下で、ヘキサン10gと混合し、触媒層用の
ペースト状のインクを調製した。触媒中のカーボン担体
に対する水素イオン伝導性高分子電解質の構成重量比は
1.0であった。
【0028】このインクを直径10cmの円形のポリエチ
レンテレフタレート(PET)フィルム上に広げ、密閉チ
ャンバーにセットして二酸化炭素雰囲気下で120気圧
に加圧後、50℃に加熱して、二酸化炭素を超臨界状態に
して、触媒層中のヘキサンを二酸化炭素で置換した。こ
の温度を保ったまま少しずつ圧力を下げ、二酸化炭素お
よびヘキサンを除去した。圧力を常圧まで下げた後、室
温まで冷やし、PETフィルム上に形成された触媒層薄膜
を得た。薄膜にはひび割れが無く、厚さは80μm、薄
膜中の白金量は0.5mg/cm2であった。この触媒層薄膜を
酸化剤極側電極触媒層として用いた以外は、すべて実施
例1を同じ構成のMEAを作成した。
【0029】このMEAを用いて、燃料電池特性測定用
セル(単セル)を組み立て、試験を行った。実施例1と
同様に放電試験を行ったところ、高いセル電圧を示し
た。図4にセルの電流−電圧特性を示した。
【0030】(実施例3)本実施例1と同様に、酸化剤
ガス側の電極用触媒を水素イオン伝導性高分子電解質で
コーティングし、酸化剤側触媒層用のペースト状のイン
クを調製した。
【0031】次に、直径10cmの円形の水素イオン伝
導性高分子電解質膜(デュポン社製ナフィオン112)
に、実施例1と同様にPTEフィルム上に形成した燃料
極側の電極触媒層を触媒層側が内側になるように接触さ
せ、ホットプレス(135℃、10min)により接合
した。その後PETフィルムを除去して燃料極側触媒層
が形成された水素イオン伝導性高分子電解質膜を作製し
た。この水素イオン伝導性高分子電解質膜に酸化剤側触
媒層用のインクを広げ、密閉チャンバーにセットして、
実施例1と同様に超臨界状態下でメチルエーテルを除去
し、酸化剤側触媒層薄膜を形成した。薄膜にはひび割れ
が無く、厚さは80μm、薄膜中の白金量は0.5mg/cm2
であった。この触媒層薄膜を酸化剤極側電極触媒層とし
て用いた以外は、すべて実施例1を同じ構成のMEAを
作成した。
【0032】このMEAを用いて、燃料電池特性測定用
セル(単セル)を組み立て、試験を行った。実施例1と
同様に放電試験を行ったところ、高いセル電圧を示し
た。図4にセルの電流−電圧特性を示した。
【0033】(比較例1)酸化剤ガス側の電極用触媒と
して、ケッチェンブラックECに、平均粒径約30Åの
白金粒子を50重量%担持したもの(田中貴金属社製T
EC10E50E)5g、水5g、水素イオン伝導性高
分子電解質の9%エタノール溶液(旭硝子製フレミオ
ン)28gを混合し、酸化剤極側電極触媒層用のペース
ト状のインクを調製した。そのインクを、PETフィルム
上にバーコーダで塗布し乾燥させることで、酸化剤極側
電極触媒層とした。酸化剤極側電極触媒中のカーボン担
体に対する水素イオン伝導性高分子電解質の構成重量比
は1.0であった。薄膜は長さ約50μmの微細なひび
割れが見られ、厚さは20μm、薄膜中の白金量は0.5m
g/cm2であった。この酸化剤極側電極触媒層を用いた以
外は、すべて実施例1を同じ構成のMEAを作成した。
【0034】このMEAを用いて、燃料電池特性測定用
セル(単セル)を組み立て、試験を行った。実施例1と
同様に放電試験を行ったところ、セルの電圧は実施例1
よりも低かった。図4にセルの電流−電圧特性を示し
た。
【0035】
【発明の効果】以上の様に本発明は、触媒層を形成する
際に超臨界状態で溶媒を除去することで、触媒層の収縮
を防止し、高い発電効率を有する燃料電池を提供でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例で用いた製造装置の概念を示す図
【図2】本発明の第1の実施例の構成要素であるMEA
の構造を示した図
【図3】本発明の第1の実施例である単セルの構成を示
した図
【図4】本発明の第1から第3の実施例および比較例の
単セルの特性を示した図
【符号の説明】
1 下部円柱状容器部 2 流動部 3 上部円柱状容器部 4 バグフィルター 5 ガス導入口 6 造粒プレート 7 撹拌羽根 8 造粒プレートと撹拌羽根との間のギャップ 9 パルスジェット 10 衝突ターゲット 11 高圧スプレー 21 水素イオン伝導性高分子電解質膜 22 電極触媒層 23 ガス拡散層 24 MEA 31 セパレーター 32 ガス流路 33 単セル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古佐小 慎也 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 安本 栄一 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 堀 喜博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 5H018 AA06 AS01 BB03 BB06 BB08 BB12 CC06 DD06 DD08 EE03 EE08 EE10 EE18 EE19 HH08 HH09 5H026 AA06 BB02 BB03 BB08 CC03 CX04 EE18 EE19 HH08 HH09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高分子電解質と触媒と溶媒とを含む混合
    物を、超臨界乾燥して生成したキセロゲルよりなる触媒
    層を有する燃料電池用電極。
  2. 【請求項2】 キセロゲルを加熱または/およびプレス
    して膜厚方向に圧縮して触媒層を形成したことを特徴と
    する請求項1記載の燃料電池用電極の製造方法。
  3. 【請求項3】 高分子電解質と触媒と溶媒とを含む混合
    物を、前記溶媒が超臨界状態となる温度と圧力下で前記
    溶媒を除去して触媒層を形成することを特徴とする請求
    項1記載の燃料電池用電極の製造方法。
  4. 【請求項4】 高分子電解質と触媒と溶媒とを含む混合
    物を、前記溶媒が超臨界状態となる温度と圧力下で前記
    溶媒を除去してキセロゲルを形成した後、前記キセロゲ
    ルを膜厚方向にプレスまたは/および加熱して触媒層を
    形成することを特徴とする請求項1記載の燃料電池用電
    極の製造方法。
  5. 【請求項5】 水素イオン伝導性高分子電解質膜を挟ん
    だ位置に配置した一対の電極と、前記電極の一方に燃料
    ガスを供給排出し他方に酸化剤ガスを供給排出するガス
    流路を有する一対のセパレータ板とを具備した燃料電池
    において、前記電極は請求項1記載の電極または請求項
    2から4記載の方法で製造した電極であることを特徴と
    する燃料電池。
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Cited By (4)

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KR100696311B1 (ko) 2005-06-02 2007-03-19 석준호 초임계 유체를 이용한 연료전지용 전극촉매의 담지 및일체형 막/전극 접합체 제조 방법
KR101060731B1 (ko) 2006-11-30 2011-08-30 석준호 초임계 유체를 이용한 연료전지용 전극촉매의 담지 및일체형 막/전극 접합체 제조 방법
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