JP2003280004A - 液晶封止用樹脂組成物ならびに液晶表示素子 - Google Patents
液晶封止用樹脂組成物ならびに液晶表示素子Info
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Abstract
晶劣化が少ない光硬化システムに適合すること、光硬
化に際し、低線量の光照射で硬化出来ること、光遮光
部位のシール硬化が可能であること、保存安定性と塗
布信頼性ならびに接着性に優れること、得られた液晶
表示素子の表示品位が高くかつ長期信頼性に優れること
を同時に満足する液晶封止用樹脂組成物の提供。 【解決手段】 下記式(1) で示されるシリル基変性アルキル基を、ケイ素原子の含
有量で0.01乃至2質量%の範囲で持ち、かつ、比抵
抗値が1×106乃至9×1015Ω・cmの範囲にある液
状メタ(アクリレート) 80乃至98.9質量% (2)ラジカル光開始剤 0.1乃至10質量% (3)有機過酸化物 0.01乃至10質量% とからなる液晶封止用樹脂組成物。
Description
物に関するものであり、更に詳しくは、低温で硬化が可
能である液晶滴下シール方式に対応可能な液晶封止用樹
脂組成物に関するものである。
徴を有した液晶表示パネルが広く使用されるようになっ
た。またその普及の高まりとともに、安価でかつ高精細
な表示機能を持つことが強く望まれている。
て空セル製造方式が一般的な製造方法として採用されて
きた。その空セル製造方式とは、液晶表示素子を構成す
る部材として重要な透明電極や配向膜を適宜配した透明
なガラス製またはプラスティック製の上下対基板を熱硬
化性シール剤組成物を用いて封孔部を残して接着シール
させてセル化させてのち、真空注入により数時間かけて
該空セル内に液晶を封入、更に最終的にその液晶が外部
に漏れ出さないように封孔剤で封孔して液晶表示セル母
体を得る方法である。またその際接着シールするために
用いられるシール剤は熱硬化性エポキシ樹脂組成物が一
般的に使用され、例えば特開昭57−137317号公
報や特開昭59−157330号公報、特開平3−18
9623号公報、特開平5−262850号公報、特開
平9−318953号公報などに開示されている。
複雑で、特に10インチ以上の大型パネルの高速動画対
応型のいわゆる狭ギャップ対応型液晶表示用空セルへの
液晶注入工程は多くの場合数時間以上と長時間を要する
とされ、生産性や低コスト化に限界があった。
して液晶滴下シール方式が提案されており、その液晶滴
下シール方式に対応するシール剤として紫外線硬化型の
シール剤組成物や、紫外線と加熱硬化の2元硬化型のシ
ール剤組成物などがそれぞれ提案されており、例えば特
開平9−5759号公報や特開2001−133794
号公報などが例示出来る。
シール剤によるセル化固定を同時に行えことができ、液
晶表示セルの製造工程の簡素化ならびに省力化に大きく
貢献することは明らかである。
化型のシール剤組成物を用いた液晶滴下シール方式で生
産された液晶表示素子は市場に供されていない。
には紫外線を遮光する部位としては酸化インジウムなど
の透明電極、クロム材等で作られたブラックマスク、ア
クリル系材料で作られた保護膜などが少なからずあり、
紫外線未硬化に由来すると推察されるシールパスが多発
することなどの製造上の問題、長時間の紫外線照射に伴
い液晶が劣化したり、得られたパネルの表示品位が低い
などの品質上の問題が原因として考えられる。
の乃至を同時に満足する液晶封止用樹脂組成物の提
供にある。 液晶非汚染性に優れる。 液晶劣化が少ない光硬化システムに適合する。 光硬化に際し、低線量の光照射で硬化出来る。 光遮光部位のシール硬化が可能である。 保存安定性と塗布信頼性ならびに接着性に優れる。 得られた液晶表示素子の表示品位が高くかつ長期信頼
性に優れる。 また更に、本発明の目的は、その液晶封止用樹脂組成物
を用いた表示ムラのない高品位な表示特性を持つ液晶表
示セル製造方法を提供することにある。
やシールラインの著しい乱れなどの問題がほとんど発生
しない硬化シールができ、遮光部位のシール硬化機能と
して80乃至130℃の低温加熱養生により熱ラジカル
硬化性を発揮できる新規な液晶封止用樹脂組成物の提供
にある。
ジカル重合性樹脂、特定のラジカル光開始剤、特定の有
機過酸化物、必要に応じてエラストマー、充填剤、ギャ
ップ出しコントロール剤、ワックス、ラジカル重合禁止
剤、遷移金属不活剤とをそれぞれ特定範囲とする組成物
にすることにより上記課題を解決することを見出し、本
発明を完成した。
は、(1)下記式(1)[化2]
される活性なシリル基変性アルキル基をケイ素原子の含
有質量%で表わされる値で0.01乃至2質量%の範
囲、かつ、体積固有比抵抗値が1×106乃至9×10
15Ω・cmの範囲にある液状メタ(アクリレート)を単に
(1)液状(メタ)アクリレートと総称することがあ
る。また(1)乃至(3)からなる前記の液晶封止用樹
脂組成物を以下の記載では単に液晶封止用樹脂組成物
(A)と呼ぶことがある。
は、液晶封止用樹脂組成物(A)中に液晶封止用樹脂組
成物100質量%に対して(4)エラストマー 1乃至
30質量%を含有させるなる液晶封止用樹脂組成物
(B)とする事が良い。またより好ましくは、液晶封止
用樹脂組成物(A)または液晶封止用樹脂組成物(B)
中に(5)最大粒子径が5μm以下の充填剤及び/また
は(6)ギャップ出し付与剤0.1乃至30質量%を含
有させてなる液晶封止用樹脂組成物(C)が挙げられ
る。
は、液晶封止用樹脂組成物(A)乃至(C)から選ばれ
た1種の液晶封止用樹脂組成物中に更に選ばれた1種の
液晶封止用樹脂組成物中100質量%に対して(7)シ
ランカップリング剤の0.1乃至3質量%を含有させて
なる液晶封止用樹脂組成物(D)とすることがより更に
好ましい。
は、液晶封止用樹脂組成物(A)乃至液晶封止用樹脂組
成物(D)から選ばれた1種の液晶封止用樹脂組成物中
に更に選ばれた1種の液晶封止用樹脂組成物中100質
量%に対して(8)ワックスの0.1乃至3質量%を含
有させてなる液晶封止用樹脂組成物(E)とすることが
より更に好ましい。
物(A)乃至(E)から選ばれた1種の液晶封止用樹脂
組成物中に(9)ラジカル重合禁止剤及び/または(1
0)遷移金属不活剤0.001乃至1質量%を含有させ
てなる液晶封止用樹脂組成物(F)が大いに好ましい例
である。
(4)エラストマーが粒子であり、その粒子径が0.1
乃至5μmであることや、また更に、その(4)エラス
トマーがアクリルゴムまたはシリコンゴムであることが
良い。また、(1)液状(メタ)アクリレート樹脂が、
数平均分子量が300乃至10000の範囲にあり、か
つ分子内にビスフェノールA、ビスフェノールF、ビス
フェノールMDから選ばれた1種の分子骨格を含有して
いる事、(2)ラジカル光開始剤が可視光活性型ラジカ
ル光開始剤であること、またその(2)ラジカル光開始
剤が390〜420nm波長の光で活性を示すものであ
ること、また(3)有機過酸化物がキュメンヒドロパー
オキサイドであること等は特に最も好ましい例である。
その未硬化または硬化物の各1質量%に対して液晶の6
質量%を24時間窒素雰囲気下で接触させた後の液晶比
抵抗値の変化率が、元の液晶比抵抗値を1とした時、
0.1乃至2倍の範囲、より好ましくは1±0.2倍以
内にある事、本発明の液晶封止用樹脂組成物の硬化物の
各1質量%に対して液晶の6質量%を80℃24時間窒
素雰囲気下で接触させた後の液晶比抵抗値の変化率が、
元の液晶比抵抗値を1とした時、0.1乃至2倍の範
囲、より好ましくは1±0.2倍以内にある物を選定使
用する事がよい。
その未硬化または硬化物の各1質量%に対して液晶の6
質量%を24時間窒素雰囲気下で接触させた後の液晶比
抵抗値の変化率が、元の液晶比抵抗値を1とした時、
0.1乃至2倍の範囲、より好ましくは1±0.2倍以
内にある事、本発明の液晶封止用樹脂組成物の硬化物の
各1質量%に対して液晶の6質量%を80℃24時間窒
素雰囲気下で接触させた後の液晶比抵抗値の変化率が、
元の液晶比抵抗値を1とした時、0.1乃至2倍の範
囲、より好ましくは1±0.2倍以内にある物を選定使
用する事がよい。そうすることで得られる液晶表示素子
に実質的な高品位表示機能を付与でき、好ましい。
25℃の動的固有粘度が、E型粘度値で50乃至500
Pa・sの範囲、好ましくは150乃至450Pa・s
の範囲にあることがよく、その範囲の初期粘度特性を保
持させることで、塗布ムラのない塗布作業性を発揮出
来、好ましい。特に150Pa・s以上の初期粘度であ
れば塗布後のシール形状保持性が優れることから好まし
い。また450Pa・s以下の初期粘度であれば、ノズ
ル径が0.15乃至0.5mm径のディスペンス塗布性
が確保でき好ましい。また同時に、0.5rpm回転粘
度値/5rpm回転粘度値の比で表わされる様に、低回
転粘度値をその10倍の回転粘度値でわった値で表わさ
れるチクソインデックス(以下では単にチクソ指数と呼
び、記号ではTIで表わすこととする)が0.95乃至
5の範囲、好ましくは1乃至2の範囲、特に好ましくは
1乃至1.2の範囲にあることは好ましい例である。
体特性として、サーモメカニカルアナライザー(TM
A)より求めたガラス転移温度(Tg)が20℃以上1
80℃未満であることは大いに好ましい。より好ましく
は30乃至150℃の範囲、また更に50乃至130℃
とすることが特に好ましい。Tgが20℃以上であれば
得られる液晶表示素子の実用上の表示品位が実質的に確
保でき好ましい。またTgが180℃未満であれば得ら
れる液晶表示素子の実用上の表示耐久性が実質的に確保
でき好ましい。
体特性として、煮沸水30分浸漬後の重量変化率で表わ
される吸水率が3%以下、より好ましくは1%以下であ
ることが特に好ましい。吸水率を3%以下とすることで
得られる液晶表示素子の表示駆動電圧変化を実質的に低
く出来、好ましい。
化体またはその硬化体の電気特性として、体積固有抵抗
値で1×105Ω/cm以上の範囲、好ましくは1×1
06乃至9×1012Ω・cmの範囲にあることが良い。電気
特性が前記範囲内であれば、得られる液晶表示素子の表
示焼き付き現象や表示ムラ発生を高度に抑制でき、好ま
しい。
成する成分に関し順に詳細に説明する。
(1)液状(メタ)アクリレートとは以下で述べるラジ
カル重合性単官能モノマーの0乃至20質量%と、メタ
クリレートオリゴマー及び/またはアクリレートオリゴ
マー(以下ではメタクリレートオリゴマー及び/または
アクリレートオリゴマーを一括総称する言葉として(メ
タ)アクリレートオリゴマーを用いる。)の80乃至1
00質量%とからなる常温で液状からなる樹脂組成物を
意味する。
は、下記式(1)[化3]
を、R1は炭素数1乃至8の脂肪族炭化水素基またはフ
ェニル基を、R2は炭素数1乃至8の分岐があっても良
い脂肪族炭化水素基を表す。)で示されるシリル基変性
アルキル基を、ケイ素原子の含有質量%で表わされる値
で0.01乃至2質量%の範囲、かつ、比抵抗値が1×
106乃至9×1015Ω・cmの範囲にあることが必須要
件である。比抵抗値が前記範囲内であれば、得られる液
晶表示素子があらかじめ設定された駆動電圧内で正常か
つ長期に亘り表示機能が確保でき好ましい。より好まし
くは、比抵抗値が1×108乃至9×101 4Ω・cmの範
囲にあることである。
アルキル基のアルキレン結合基を除く具体的な官能基の
例としては、特に限定するものでは無いが、例えば、ト
リメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリプロ
ピオキシシリル基、トリイソプロピオキシシリル基、ト
リ−n−ブトキシシリル基等に代表されるトリアルコキ
シシリル基や、また、ジメトキシメチルシリル基、ジメ
トキシエチルシリル基、ジメトキシプロピルシリル基、
ジエトキシメチルシリル基、ジエトキシエチルシリル
基、ジプロピオキシメチルシリル基、ジプロピオキシエ
チルシリル基、ジイソプロピオキシメチルシリル基、ジ
イソプロピオキシエチルシリル基、ジ−n−ブトキシメ
チルシリル基等に代表されるジアルコキシシリル基や、
メトキシジメチルシリル基、メトキシジエチルシリル
基、メトキシジプロピルシリル基、エトキシジメチルシ
リル基、エトキシジエチルシリル基、エトキシジプロピ
ルシリル基、プロピオキシジメチルシリル基、プロピオ
キシジエチルシリル基、イソプロピオキシジメチルシリ
ル基、イソプロピオキシジエチルシリル基等が挙げられ
る。
基変性アルキル基を持つ(1)液状(メタ)アクリレー
トとは、ラジカル重合性単官能モノマーまたは(メタ)
アクリレートオリゴマーのいずれか一方またはその両物
質中に側鎖官能基としてアルコキシシラノール基を保有
してなるものが少なからず含まれていることを意味し、
より詳しくは、アルコキシシラノール基含有のラジカル
重合性単官能モノマーまたはアルコキシシラノール基含
有の(メタ)アクリレートオリゴマーと、アルコキシシ
ラノール基を含有していないラジカル重合性単官能モノ
マーまたはアルコキシシラノール基を含有していない
(メタ)アクリレートオリゴマーとが共存してもよい。
ル基)変性アルキル基の含有量としては、特に制約する
ものではないが、液状(メタ)アクリレート中に占める
ケイ素原子の含有質量%表わされる値で0.01乃至2
質量%の範囲とする事が好ましい。より好ましくは0.
1乃至1質量%である。
なシリル基変性アルキル基含有量を求める方法として
は、特に制約するものではないが、例えば、湿式分解−
元素分析定量法、乾式分解−元素分析定量法、焼却残渣
定量法などのいずれかの方法を採用して良い。
カル重合性単官能モノマーとは、1分子中にラジカル重
合性不飽和基を1ケ持つすでに公知の単官能型ラジカル
重合可能なモノマーを意味し、特に限定はない。具体例
としては、アクリル酸やメタクリル酸で代表される(メ
タ)アクリル酸類やその誘導体である単官能アクリレー
ト類や単官能メタクリレート(以下の記載では単官能ア
クリレート及びまたは単官能メタクリレートを一括総称
して単に単官能(メタ)アクリレートと呼ぶことが有
る。)類が挙げられる。また更には、例えば、無水マレ
イン酸、マレイン酸、無水イタコン酸、イタコン酸、フ
マル酸等で代表される不飽和ジカルボン酸類ならびにそ
れらのアルキル基の炭素数が1乃至6の1乃至3級のア
ルキルアルコール類の1種とから誘導されるモノエステ
ル類またはジエステル類、スチレン、ビニルトルエン、
ビニルフェノール、イソプロペニルフェノール、α−メ
チルスチレン、p−メチルスチレン等で代表される芳香
族不飽和モノマー類、アリル化合物、アクリルアミドや
メタクリルアミドで代表される(メタ)アクリルアミド
類やその誘導体、N−メチルアクリルアミドやその誘導
体、N−ヒドロキシメチルアクリルアミド類やN−ヒド
ロキシエチルアクリルアミド類及びそれらのアルキルエ
ーテル化物誘導体、その他、N−ビニル−2−ピロリド
ン、アクリロイルモルホリン、ビニルイミダゾール、N
−ビニルカプロラクタム、酢酸ビニルなどが好ましい例
として挙げられる。
ては例えば、置換基としてメチル、エチル、プロピル、
ブチル、アミル、2−エチルヘキシル、オクチル、ノニ
ル、ドデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、シクロヘ
キシル、ベンジル、メトキシエチル、ブトキシエチル、
フェノキシエチル、ノニルフェノキシエチル、テトラヒ
ドロフルフリル、グリシジル、イソシアナートエチル、
イソシアナートプロピル、2−ヒドロキシエチル、2−
ヒドロキシプロピル、3−クロロ−2−ヒドロキシプロ
ピル、ジメチルアミノエチル、ジエチルアミノエチル、
ノニルフェノキシエチルテトラヒドロフルフリル、カプ
ロラクトン変性テトラヒドロフルフリル、イソボルニ
ル、ジシクロペンタニル、ジシクロペンテニル、ジシク
ロペンテニロキシエチル等の如き基を有する(メタ)ア
クリレート等が挙げられる。
てはグリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキ
シエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルアク
リレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、イ
ソシアナートエチルアクリレート、イソシアナートエチ
ルメタクリレート、イソシアナートプロピルメタクリレ
ート、イソシアナートプロピルアクリレートが例示され
る。
性アルキル基を含有してなるラジカル重合性単官能モノ
マーとしては、前記したラジカル重合性単官能モノマー
の中から分子内にヒドロキシ基を持つラジカル重合性単
官能モノマーに対して必要量のイソシアナートシラン化
合物を作用させて前記の活性なシリル基変性アルキル基
を導入する方法、または、分子内にカルボキシル基を持
つラジカル重合性単官能モノマーに対して、必要量のグ
リシジルシラン化合物を作用させて前記の活性なシリル
基変性アルキル基を導入する方法、また更に、分子内に
第1級及び/または第2級のアミノ基を持つラジカル重
合性単官能モノマーに対して、必要量のグリシジルシラ
ン化合物を作用させて前記の活性なシリル基変性アルキ
ル基を導入する方法、分子内にグリシジル基またはオキ
シラン環基を持つラジカル重合性単官能モノマーに対し
て、必要量のアミノシラン化合物を作用させて前記の活
性なシリル基変性アルキル基を導入する方法、または、
分子内にイソシアナート基を持つラジカル重合性単官能
モノマーに対して、必要量のアミノシラン化合物及び/
またはメルカプトシラン化合物を作用させて前記の活性
なシリル基変性アルキル基を導入する方法、などのいず
れかで得たものに代表され、それらの1種または2種以
上として良い。
中のラジカル重合性単官能モノマーの種類とその含有割
合を求める方法としては、特に制約するものではない
が、例えば、溶剤抽出分取法、NMRスペクトル同定
法、ガスクロマト法、蒸留分取法などを適宜組み合わせ
て行えば良い。また、そのシール剤硬化体中のラジカル
重合性単官能モノマーの種類とその含有割合を求める方
法としては、例えば熱分解ガスクロマト−マススペクト
ル法、固体NMR法等を適宜組み合わせて行って良い。
(1)液状(メタ)アクリレート中に前記ラジカル重
合性単官能モノマーを20質量%以下、より好ましくは
10質量%以下、特に好ましくは3乃至10質量%の範
囲で含有させることが良い。
タ)アクリレートオリゴマーとは、すでに公知の多官能
性のラジカル重合可能な(メタ)アクリレートオリゴマ
ー化合物を意味し、特に限定はない。好ましくは液体ク
ロマト分析(以下単にGPCと呼ぶ)より求めたポリス
チレン換算分子量で表わされる質量平均分子量が300
乃至10000の範囲、より好ましくは350乃至80
00の範囲、特に好ましくは350乃至5000の範囲
にある多価(メタ)アクリレートとすることはより更に
好ましい。質量平均分子量が300以上の多価(メタ)
アクリレートとすることで難揮発性に優れる(アウトガ
ス発生の少ない)シール剤組成物が得られると同時に、
その液晶シール剤組成物は液晶表示セル基板面との親和
性ならびに接着シール信頼性が実質確保でき好ましい。
また質量平均分子量が1万未満の多価(メタ)アクリレ
ートとすることで塗布作業性に優れる液晶表示セル用シ
ール剤組成物が実質確保でき好ましい。
ば、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブタンジオ
ール、1,5−ペンタンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオ
ペンチルグリコール、1,8−オクタンジオール、1,
9−ノナンジオール、トリシクロデカンジメタノール、
エチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピ
レングリコール、ポリプロピレングリコール等のジ(メ
タ)アクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イ
ソシアヌレートのジ(メタ)アクリレート、 ネオペン
チルグリコール1モルに4モル以上のエチレンオキサイ
ド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得たジオー
ルのジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールA及びま
たはビスフェノールFまたはビスフェノールADの1モ
ルに2モル以上のエチレンオキサイド若しくはプロピレ
ンオキサイドを付加して得たジオールのジ(メタ)アク
リレート、トリメチロールプロパン1モルに3モル以上
のエチレンオキサイド若しくはプロピレンオキサイドを
付加して得たトリオールのジ又はトリ(メタ)アクリレ
ート、トリスフェノール1モルに4モル以上のエチレン
オキサイド若しくはプロピレンオキサイドを付加して得
たトリオールのトリ(メタ)アクリレート、トリス(2
−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートトリ(メタ)ア
クリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレ
ート、ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリレ
ート、カプロラクトン変性トリス[(メタ)アクリロキ
シエチル]イソシアヌレート、アルキル変性ジペンタエ
リスリトールのポリ(メタ)アクリレート、カプロラク
トン変性ジペンタエリスリトールのポリ(メタ)アクリ
レート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコール
ジアクリレート、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリ
ン酸ネオペンチルグリコールジアクリレート、エチレン
オキサイド変性リン酸(メタ)アクリレート、エチレン
オキサイド変性アルキル化リン酸(メタ)アクリレート
等があげられる。その他、ポリエステルポリ(メタ)ア
クリレート、ポリエーテルポリ(メタ)アクリレート、
ポリエーテルエステルポリウレタン(メタ)アクリレー
ト、エポキシポリ(メタ)アクリレート等も好ましい例
である。
基変性アルキル基を含有してなるラジカル重合性単官能
モノマーとしては、前記した(メタ)アクリレートオリ
ゴマーの中から分子内にヒドロキシ基を持つラジカル重
合性単官能モノマーに対して必要量のイソシアナートシ
ラン化合物を作用させて前記の活性なシリル基変性アル
キル基を導入する方法、または、分子内にカルボキシル
基を持つ(メタ)アクリレートオリゴマーに対して、必
要量のグリシジルシラン化合物を作用させて前記の活性
なシリル基変性アルキル基を導入する方法、また更に、
分子内に第1級及び/または第2級のアミノ基を持つ
(メタ)アクリレートオリゴマーに対して、必要量のグ
リシジルシラン化合物を作用させて前記の活性なシリル
基変性アルキル基を導入する方法、分子内にグリシジル
基またはオキシラン環基を持つ(メタ)アクリレートオ
リゴマーに対して、必要量のアミノシラン化合物を作用
させて前記の活性なシリル基変性アルキル基を導入する
方法、または、分子内にイソシアナート基を持つ(メ
タ)アクリレートオリゴマーに対して、必要量のアミノ
シラン化合物及び/またはメルカプトシラン化合物を作
用させて前記の活性なシリル基変性アルキル基を導入す
る方法などのいずれかで得たものに代表され、それらの
1種または2種以上として良い。
びまたは(メタ)アクリレートオリゴマーでは、それぞ
れすでに公知の精製方法を経て高純度化されたものを選
定使用することは特に好ましい。その高純度化の為の精
製方法としては、特に限定するものでは無いが、たとえ
ば、分子蒸留法、純水洗浄法、高真空脱気法、溶剤抽出
法等であって良い。
中の(メタ)アクリレートオリゴマーの種類とその含有
割合を求める方法としては、特に制約するものではない
が、例えば、溶剤抽出分取法、核磁気共鳴スペクトル同
定法(以下では単にNMRスペクトル同定法と呼ぶ)、
ガスクロマト法、蒸留分取法などを適宜組み合わせて行
えば良い。また、その硬化体中の(メタ)アクリレート
オリゴマーの種類とその含有割合を求める方法として
は、例えば熱分解ガスクロマト−マススペクトル法、固
体NMR法等を適宜組み合わせて行って良い。 <(2)ラジカル光開始剤>本願で記載の(2)光ラジ
カル開始剤としては、特に限定はないが、既に公知のラ
ジカル光開始剤を用いて良いが、好ましくは可視光吸収
で活性ラジカルを出すラジカル光開始剤を選定使用する
ことが良い。可視光吸収で活性ラジカルを出すラジカル
光開始剤を選定使用することで光照射による液晶劣化を
実質的に抑制でき、好ましい。
特に制約するものではないが、例えば、ベンゾイン、ベ
ンジル、ベンゾインメチルエーテル、アセトフェノン、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−
1−オン、オリゴ−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−
[4−(1−メチルビニル)フェニル]プロパン、1−
(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−
メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエト
キシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケ
トン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、
2,2ージメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、
2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2
−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−
モルホニルプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジ
メチルアミノ−1−(4−モルホニルフェニル)−ブタ
ン−1−オン、ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジメ
チルアミノ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(ジエチ
ルアミノ)ベンゾフェノン、N,N−ジメチルアミノア
セトフェノン、2−メチルアントラキノン、2−エチル
アントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、
2,4−ジイソプロピルチオキサントン、ビス(2,
4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルフォスフィン
オキシド、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−
1−イル)ビス[2,6−ジフルオロ−3−(1H−ビ
ロール−1−イル)フェニル]チタニウム、1,7,7
−トリメチル−2,3−ジケトンジシクロ(2,2,1
−ヘプタン)等を挙げることができる。これらの1種ま
たは2種以上を組み合わせて用いて良い。特に好ましい
ラジカル開始剤としては、オリゴ−2−ヒドロキシ−2
−メチル−1−[4−(1−メチルビニル)フェニル]
プロパン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−
(4−モルホニルフェニル)−ブタン−1−オン、1,
7,7−トリメチル−2,3−ジケトンジシクロ(2,
2,1−ヘプタン)から選ばれた1種とすることが良
い。
液晶封止用樹脂組成物の含有量で0.1至10質量%の
範囲で含有させることが肝要である。より好ましい配合
割合は1乃至5質量%の範囲である。0.1質量%以上
とすることにより液晶封止用樹脂組成物に実質的な光硬
化性が与えられ、また10質量%以下とすることにより
液晶封止用樹脂組成物の取り扱い安定性ならびにシール
特性バランスを実質的に確保でき、好ましい。
中の(2)ラジカル光開始剤の種類とその含有割合を求
める方法としては、特に制約するものではないが、例え
ば、溶剤抽出分取法、NMRスペクトル同定法、紫外線
吸収スペクトル同定法などを適宜組み合わせて行えば良
い。また、その硬化体中の(2)ラジカル光開始剤の種
類とその含有割合を求める方法としては、例えば熱分解
ガスクロマト−マススペクトル法、固体NMR法等を適
宜組み合わせて行って良い。 <(3)有機過酸化物>本願で記載の(3)有機過酸化
物としては、特に限定はないが、10時間半減期温度が
低くとも120℃以上であるものとすることが良く、す
でに公知のものを選定使用して良い。より好ましいもの
にはジアルキルパーオキサイド類やヒドロパーオキサイ
ド類から選ばれた1種とすることが良く、特に好ましく
はヒドロパーオキサイド類であり主剤液に配合された際
のポットライフ適性と硬化ムラの少ない硬化体を得やす
い利点を持つ。
てはジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチル−α−
クミルパーオキサイド、ジ−α−クミルパーオキサイ
ド、1,3−ビス[(t−ブチルジオキシ)イソプロピ
ル]ベンゼン、1,4−ビス[(t−ブチルジオキシ)
イソプロピル]ベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−
(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル
−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3−ヘキシ
ン等が挙げられる。
してはt−ブチルヒドロパーオキサイド、キュメンヒド
ロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンヒドロパー
オキサイド、p−メンタンヒドロパーオキサイド、2,
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジヒドロパーオキサイ
ド、1,1,3,3−テトラメチルブチルヒドロパーオ
キサイドなどが挙げられる。 ヒドロパーオキサイド類
の中でもキュメンヒドロパーオキサイドが最も好ましい
例である。
記した様に、(3)有機過酸化物がキュメンヒドロパー
オキサイドであることは特に好ましい態様である。
封止用樹脂組成物の含有量で0.01至10質量%の範
囲で含有させることが肝要である。より好ましい配合割
合は1乃至5質量%の範囲である。0.01質量%以上
とすることにより液晶封止用樹脂組成物に実質的な熱硬
化性が与えられ、また10質量%以下とすることにより
液晶封止用樹脂組成物の取り扱い安定性ならびにシール
特性バランスを実質的に確保でき、好ましい。
中の(3)有機過酸化物の種類とその含有割合を求める
方法としては、特に制約するものではないが、例えば、
溶剤抽出分取法、NMRスペクトル同定法、高真空蒸留
分取法などを適宜組み合わせて行えば良い。また、その
硬化体中の(3)有機過酸化物の種類とその含有割合を
求める方法としては、例えば熱分解ガスクロマト−マス
スペクトル法、固体NMR法等を適宜組み合わせて行っ
て良い。
化物と同様、それ事体が熱分解すると活性ラジカルを発
生しうる公知物質、例えば、ジスルフィド化合物、テト
ラスルフィド化合物、ベンゾインならびにその誘導体、
アゾ化合物などから選ばれた1種以上を本発明の作用効
果を害さない範囲内で(3)の代替または(3)と併用
することであっても好ましく本発明に包含されるもので
ある。
硫剤として既に公知な物質として良く、例えば、テトラ
メチルチウラムジスルフィド、テトラエチルチウラムジ
スルフィド、テトラプロピルチウラムジスルフィド、テ
トラブチルチウラムジスルフィドに代表され、またテト
ラスルフィド化合物としてはジペンタメチレンチウラム
テトラスルフィドに代表される。またベンゾイン化合物
としては光開始剤分野で既に公知な物質として良く、例
えば、ベンゾイン、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾ
インイソプロピルエーテルなどに代表される。
ス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリ
ル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニ
トリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオニ
トリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチルニト
リル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カ
ルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチ
ル)アゾ]フォルムアミド、2−フェニルアゾ−4−メ
トキシ−2,4−ジメチルバレロニトリルなどに代表さ
れるアゾニトリル類、2,2’−アゾビス(2−メチル
−N−フェニルプロピオンアミジン)ジヒドロクロリ
ド、2,2’−アゾビス[N−(4−クロロフェニル)
−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、
2,2’−アゾビス[N−(4−ヒドロキシフェニル)
−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、
2,2’−アゾビス[2−メチル−N−(4−フェニル
メチル)プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,
2’−アゾビス[2−メチル−N−(2−プロペニル)
プロピオンアミジン]ジヒドロクロリド、2,2’−ア
ゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)ジヒドロクロ
リド、2,2’−アゾビス[N−(2−ヒドロキシエチ
ル)−2−メチルプロピオンアミジン]ジヒドロクロリ
ド、2,2’−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミ
ダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、
2,2’−アゾビス{2−[1−(2−ヒドロキシエチ
ル)−2−イミダゾリン−2−イル]プロパン}ジヒド
ロクロリド、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾ
リン−2−イル)プロパン]などに代表されるアゾアミ
ド類、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペ
ンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)
などに代表されるアルキルアゾ化合物類、その他ジメチ
ル−2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネー
ト)、2,2’−アゾビス(4−シアノバレリックアシ
ッド)、2,2’−アゾビス[2−(ヒドロキシメチ
ル)プロピオネート]などが例示できる。
(4)エラストマーとは、特に制約を加えるものではな
いが、捩り振子法と言われるTorsional Braid Analyzer
(以下単にTBAと呼ぶ。)で求めた軟化点温度で0℃
以下の軟化点温度を持つゴム成分を意味する。またその
(4)エラストマーは本願の液晶封止用樹脂組成物中に
おいて分散微粒子の状態で含有させることや溶解させて
含有させて良い。好ましくは分散状態で含有させること
がより好ましい。またその際、分散一次粒子径としては
0.1乃至5μm、好ましくは0.2乃至2μmとす
る事が良い。すなわち、本願の液晶封止用樹脂組成物
(B)では(4)エラストマーがいわゆる海/島構造を
とることができるエラストマーを選定使用してなる組成
物とすることが良い。平均粒子径が0.1μm以上とす
ることにより塗布作業性を保持出来、5μm以下とする
ことにより高い接着信頼性が得られ、好ましい。エラス
トマーの使用量は、液晶封止用樹脂組成物(A)中に占
める含有割合で、1乃至30質量%の範囲であり、1質
量%以上含有させることで本願の液晶封止用樹脂組成物
(B)に実質的な靭性を付与でき好ましい。また30質
量%以下とすることで本願の液晶封止用樹脂組成物
(B)が高耐熱性と高接着性のバランスを確保でき、好
ましい。特に好ましい含有割合は5乃至20質量%の範
囲である。
が、その例で本願を制約するものではない。具体的な例
としては以下の液状ゴム、またはゴム状微粒子が例示さ
れる。 <液状ゴム>その液状ゴムとしては、特に制約を加える
ものではないが、例えば、イソシアナート、エポキシ、
ビニル、カルボキシル、ヒドロキシ、アミノなどから選
ばれた1種または2種以上の官能基を有していて良い以
下の、液状ポリブタジエン、液状アクリロニトリル−ブ
タジエンコポリマー樹脂、液状ポリイソプレン、液状ポ
リブテン、液状ポリエチレンプロピレンゴム、液状ブチ
ルゴム、液状ポリイソブチレン、液状クロロプレンなど
に代表される。
特に制約を加えるものではないが、粒子表面近傍にはシ
リル基、アミノ基、イミノ基、メルカプト基、ビニル
基、イソプロペニル基、アリル基、過酸化物基、メタク
リレート基、アクリレート基などから選ばれた少なくと
も1種の反応活性基を有しいても良い以下の例示物質が
好ましく挙げられる。
ム微粒子、共役ジエン系ゴム微粒子、オレフィン系ゴム
微粒子、ポリエステル系ゴム微粒子、ウレタンゴム微粒
子、複合化ゴム微粒子などが例示できる。
を以下に示す。
子のより好ましい具体的な例としては、例えば、コア部
がアクリルゴムからなるコア/シェル型エマルションを
乾燥して得られる粒子を用いる方法、また、エポキシ樹
脂中でアクリル系モノマーを非水分散重合させてなるゴ
ム状微粒子分散型エポキシ樹脂組成物を用いる方法、ま
た更にはエポキシ樹脂中でゴム状ポリマーを与えること
の出来る公知の単官能(メタ)アクリレートの1種また
は2種以上を非水分散重合させてなるゴム状微粒子分散
型エポキシ樹脂組成物を更に必要量の(メタ)アクリル
酸を付加させてなるゴム状微粒子分散型エポキシ(メ
タ)アクリレート化組成物を用いる方法、不飽和ビニル
基や(メタ)アクリレート基と反応する官能基を導入し
てなるアクリルゴムポリマー溶液を別個に調整後、前記
(1)(メタ)アクリレート樹脂中に投入または滴下し
て、機械的に混合し、脱溶剤またはグラフト化させて該
アクリルゴム微粒子を(メタ)アクリレート樹脂中に安
定的に分散させてなる樹脂組成物を用いる方法などがあ
る。
子のより好ましい具体例ならびにその含有樹脂組成物例
としては、例えば、粉末状のシリコンゴム微粒子を用い
る方法。
その二重結合と反応可能な片末端アクリレート基を持つ
シリコンマクロモノマーを反応させた後、ビニルシリコ
ンとハイドロジェンシリコンとを仕込み分散重合させて
得たシリコンゴム分散型エポキシアクリレート化樹脂組
樹脂組成物とする方法。
の単官能(メタ)アクリレートの1種または2種以上と
シリコンマクロモノマーとを非水分散重合させて得られ
たシリコンゴム微粒子を用いる方法。
例えばポリジメチルシロキサン、ポリメチルフェニルシ
ロキサン、ポリジフェニルシロキサンに代表される液状
シリコンオイルの片末端官能基が(メタ)アクリレート
基、ビニル基、アリール基などから選ばれた1種のラジ
カル活性基を持つ液状物質に代表される。好ましいシリ
コンマクロモノマーとしては官能基当量が200乃至1
0000の範囲、より好ましくは300乃至5000に
ある物とすることが良い。またそのシリコンマクロモノ
マーで不活性な直鎖状ポリシロキサン及びまたは環状ポ
リシロキサンの存在割合が高くとも5質量%以下と限り
なくゼロまで高純度化させてなる物質とすることがより
好ましい。
ゴム微粒子のより好ましい具体的な例としては、例え
ば、1,3−ブタジエン、1、3−ペンタジエン、イソ
プレン、1、3−ヘキサジエン、クロロプレン等のモノ
マーを重合または共重合して得られた共役ジエンゴム状
微粒子が例示でき、すでに公知の物で良く、特に制約は
ない。市販品をそのまま使用することもできる。より具
体的な共役ジエンゴムの例としては、ブタジエンとアク
リロニトリルとの共重合体、末端にカルボキシル基を有
するブタジエンとアクリロニトリルとの共重合体、末端
にアミノ基を有するブタジエンとアクリロニトリルとの
共重合体等がある。
ゴム微粒子の具体的な例としては、例えば、エチレン、
プロピレン、1−ブテン、2−ブテン、イソブテン等の
単独非晶質重合体または共重合可能な他のモノマーとの
共重合体やターポリマーからなる微粒子またはその組成
物が例示できる。オレフィンゴムラテックス等の形で市
販されている物を入手し、(メタ)アクリレート樹脂中
で脱水処理し、オレフィンゴムを(メタ)アクリレート
樹脂中に分散安定化させてなる樹脂組成物などが例示で
きる。
ル系ゴム微粒子とは、ポリマー骨格にポリエステル結合
が含有されているゴム状ポリマーからなる微粒子であ
り、特に制約はない。具体的なポリエステル系ゴム微粒
子の例を挙げれば、例えば、液状ポリシロキサンジオー
ル、液状ポリオレフィンジオール、ポリプロピレングリ
コール、ポリブチレングリコール等から選ばれた少なく
とも1種のジオール成分と、必要に応じてトリオール以
上の多価アルコール化合物の共存下に、アジピン酸、マ
レイン酸、コハク酸、フタル酸等から選ばれた少なくと
も1種の2塩基酸とから誘導された低軟化点ポリエステ
ル微粒子、また、前記2塩基酸の代わりに酸無水物を用
いた低軟化点ポリエステル微粒子、または、ヒドロキシ
多価カルボン酸等から誘導させた低軟化点ポリエステル
微粒子が例示できる。
子とは、ゴム状ポリマー骨格にウレタン結合及び/また
は尿素結合が含有されているゴム状ポリマーからなる微
粒子であり、特に制約はない。具体的なウレタンゴム微
粒子の例を挙げれば、液状ポリシロキサンジオール、液
状ポリオレフィンジオール、ポリプロピレングリコー
ル、ポリブチレングリコール等から選ばれた少なくとも
1種からなるジオール成分と、必要に応じてトリオール
以上の多価アルコール化合物の共存下に、ヘキサメチレ
ンジイソシアナート、イソフォロンジイソシアナート、
トリレンジイソシアナート、ジフェニルメタンジイソシ
アナート、ノルボルナンジイソシアナート等で代表され
るジイソシアナート化合物とを作用させて得られるポリ
ウレタンゴム微粒子が挙げられる。
ジアミン、液状ポリオレフィンジアミン、ポリプロピレ
ングリコールジアミン等から選ばれた少なくとも1種の
長鎖ジアミン成分と、必要に応じてトリアミン以上の多
価アミン化合物の共存下に、ヘキサメチレンジイソシア
ナート、イソフォロンジイソシアナート、トリレンジイ
ソシアナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ノ
ルボルナンジイソシアナート等で代表されるすでに公知
のジイソシアナート化合物とを作用させて得られるポリ
ウレタンゴム微粒子が挙げられる。
ミン、液状ポリオレフィンジアミン、ポリプロピレング
リコールジアミン等から選ばれた少なくとも1種の長鎖
ジアミン成分と、必要に応じてトリアミン以上の多価ア
ミン化合物の共存下に、ヘキサメチレンジイソシアナー
ト、イソフォロンジイソシアナート、トリレンジイソシ
アナート、ジフェニルメタンジイソシアナート、ノルボ
ルナンジイソシアナート等で代表されるすでに公知のジ
イソシアナート化合物とを作用させて得られるゴム状微
粒子物質を例示できる。
しては、例えば前記したアクリル系、シリコン系、共役
ジエン系、オレフィン系、ポリエステル系、ウレタン系
の2種以上からなるグラフトポリマー及び/またはブロ
ックポリマーまたはコアシェルポリマー、複層ポリマー
等からなる微粒子が例示できる。
は、(4)エラストマーが該組成物中または該硬化体中
のいずれかに粒子としての形状を保持するものが好まし
いとしたが、粒子として存在しうるか否かを事前に判別
する方法としては、特に制約はないが、例えば濁りの全
くない(1)(メタ)アクリレートとゴム状微粒子との
混合物を作り同組成物を光学顕微鏡で観察しゴム状微粒
子の存在を確認する方法、または不活性ガス雰囲気下で
紫外線または可視光を照射させて得た硬化体の微小切断
面を、オスミウム酸染色増感して走査型電子顕微鏡(T
EM)観察する方法、または、透過型電子顕微鏡(SE
M)観察する方法、硬化体のミクロ層を顕微IR測定し
て判別する方法等が、適宜採用できる。
(B)中に(4)エラストマーの種類とその量ならびに
粒子径を把握する方法としては、特に限定するものでは
ないが、例えば、その硬化体を調整または採取し、その
破断切片についてオスミウム酸染色増感してTEM観察
またはSEM観察する方法、また、SEM観察と平行し
て元素分布解析像と得て同定ならびに定量する方法、ま
たは、硬化体表面を公知の方法で選択性を持たせてエッ
チィング後にTEM観察またはSEM観察する方法、ミ
クロ層を顕微赤外吸収スペクトル(顕微IR)測定して
判別する方法、ミクロ層を熱線照射し分解発生してくる
ガス種成分を同定して判別する方法、ミクロ層の体積比
容から換算して質量比を求める方法など、適宜組み合わ
せて行って良い。
成物(c)に用いられる(5)充填剤には、通常電子材
料分野で充填剤として使用可能なのものであれば無機質
であっても有機質であってもいずれでもよい。特に制約
するものではないが、無機質充填剤の具体例としては、
例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリ
ウム、硫酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸
ジルコニウム、酸化鉄、酸化チタン、酸化アルミニウム
(アルミナ)、酸化亜鉛、二酸化ケイ素、チタン酸カリ
ウム、カオリン、タルク、アスベスト粉、石英粉、雲
母、ガラス繊維等が挙げられる。
び/または高純度アルミナまたは酸化チタンである。
析法で求めたアルカリ金属の含有量の総和量が50pp
m以下、より好ましくは30ppm以下、特に好ましく
は15ppm以下の高純度シリカ及び/または高純度ア
ルミナまたは酸化チタンとする事が良い。そうする事で
本願の液晶封止用樹脂組成物硬化体が液晶に接触した
時、液晶相への遊離イオンの移行を抑止できる。アルカ
リ金属の含有量の総和量を50ppm以下とする為の精
製方法には、特に制約はなく、例えば、製造原料の段階
で水溶液化し、イオン交換法精製法等の製造精製方法で
得ることができる。
長のレーザー法粒子径測定器により求めた重量加積曲線
上の99重量%粒子径値(d99)が5μm以下にあるも
のが好ましく、また質量加積曲線上の50重量%値で示
される重量平均粒子径値(d 50)が0.005乃至1μ
mの範囲であるものがより好ましい。
無機質充填剤を用いると、液晶パネルのギャップ幅の寸
法安定性が一層向上し好ましい。
は、ポリメチルメタクリレート等に代表される硬質アク
リル樹脂パウダー、硬質ウレタンパウダー、硬質ポリエ
ステルパウダー、硬質エポキシ樹脂パウダー、硬質フェ
ノール樹脂パウダー等から選ばれた1種または2種以上
として良い。
無機質充填剤ならびに有機質充填剤から選ばれた1種ま
たは2種以上として良い。
組成物(C)中の含有質量比で0.1乃至30質量%の
範囲とすることが好ましい。0.1質量%以上とするこ
とでスクリーン印刷またはディスペンサー塗布作業性を
向上でき、また、30質量%以下とすることで組成物の
流動性を確保でき、スクリーン印刷時のカスレ又はディ
スペンサー詰まりを多発することなく塗布作業ができ好
ましい。特に5乃至30質量%の範囲が好ましい。
場合、特に制約するものではないが、事前に後述する
(7)シランカップリング剤でグラフト化変性させての
ち使用することが好ましい。
は全部に対してグラフト化変性されていてよい。その
際、グラフト化率は、繰り返し溶剤洗浄法で求めた質量
増加率で表され、通常無機質充填剤の100質量%当た
りシランカップリング剤の1乃至20質量%が化学的に
結合されていることが好ましい。
の種類とその含有割合を求める方法としては、特に制約
するものではないが、例えば濾過分取法、X線回析スペ
クトル法、元素分析法、加熱焼却残渣法、湿式熱分解−
原子吸光法、電子顕微鏡観察像解析法等を適宜組み合わ
せて行って良く、特に限定はない。
ップ出し付与剤は、液晶表示素子のギャップ幅を3乃至
7μmの幅で任意かつ正確に調節することができる物質
の事であり、このようなものであれば有機質または無機
質のいずれでも使用することができる。
応じて、本発明の液晶封止用樹脂組成物(C)中に0.
1乃至30質量%の割合で適宜含有させることが好まし
い。より好ましく配合量は0.5乃至2.5質量%の範
囲である。
出し付与剤の含有割合を求める方法としては、特に限定
はなく、例えばSEM像画像解析法、同TEM像画像解
析法、分級濾別法、熱分解ガスクロマト法、加熱残渣−
蛍光X線回析法、元素分析法等が挙げられ、適宜組み合
わせて行って良い。
ば、(1)液状(メタ)アクリレートによって変形や溶
解、膨潤されない真球状、ラグビーボール状粒子、棒状
繊維等の上下左右対象の無機質粒子または熱硬化性のポ
リマー粒子が挙げられる。
しては、真球シリカ粒子、真球アルミナ粒子、ガラス短
繊維、金属短繊維、金属粉等が挙げられる。
は、熱硬化性のポリスチレン真球状粒子や、その他、フ
ェノール樹脂系熱硬化粒子、ベンゾグアナミン樹脂系熱
硬化粒子等がより好ましい具体例として挙げられる。
度を高精度で制御可能であるので特に好ましい態様例で
ある。
晶封止用樹脂組成物(D)中に使用される(f)シラン
カップリング剤には、特に限定はなく、既に公知の物質
として良い。その好ましい含有割合は、前記した無機質
充填剤表面処理(グラフト)分を除き、0.1乃至3質
量%である。0.1質量%以上の使用でガラス基板に対
する接着性が確保でき、また、3質量%以上を超えて使
用してもそれ以上顕著な作用効果を引き出せない。好ま
しくは0.5乃至3質量%である。
ては、例えばトリアルコキシシラン化合物またはジアル
コキシシラン化合物等を挙げることができる。好ましく
は、例えば、γ−ビニルプロピルトリメトキシシラン、
γ−ビニルプロピルトリエトキシシラン、γ−アクリロ
イルプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクリロイ
ルプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルプロ
ピルメチルジエトキシシラン、γ−アクリロイルプロピ
ルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルメ
チルジメトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルト
リメトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルメチル
ジエトキシシラン、γ−メタクリロイルプロピルトリエ
トキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメト
キシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシ
ラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラ
ン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ
−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノ
プロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチ
ルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシ
シラン、N−アミノエチル−γ−イミノプロピルメチル
ジメトキシシラン、N−アミノエチル−γ−アミノプロ
ピルトリメトキシシラン、 N−アミノエチル−γ−ア
ミノプロピルトジエトキシシラン、 N−フェニル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシラン、 N−フェニル
−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、 N−フェ
ニル−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、
N−フェニル−γ−アミノプロピルメチルジエトキシシ
ラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラ
ン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−メル
カプトプロピルメチルジエトキシシラン、γ−メルカプ
トプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアナートプ
ロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアナートプ
ロピルトリエトキシシラン等が例示できる。なかでも、
γ−ビニルプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロ
イルプロピルトリメトキシシラン、γ-メタクリロイル
プロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアナートプロ
ピルトリエトキシシランから選ばれた1種または2種以
上がより好ましい。
(D)中のシランカップリング剤の種類とその含有割合
を求める方法としては、特に制約するものではないが、
例えば、溶剤抽出分取法、NMRスペクトル同定法、ガ
スクロマト法、蒸留分取法などを適宜組み合わせて行え
ば良い。また、その硬化体中のシランカップリング剤の
種類とその含有割合を求める方法としては、例えば分解
ガスクロ−マススペクトル法、固体NMR法等を適宜組
み合わせて行って良い。
脂組成物(E)中には、既に公知の(8)ワックスが含
有される。そのワックスの使用割合としては、液晶封止
用樹脂組成物(E)中に0.1乃至3質量%含有させ
る。0.1質量%以上、3質量%以下とする事で、該シ
ール剤組成物の接着性を保持した上で、同時に空乾性の
性質を促進でき好ましい。空乾性とは酸素硬化妨害抑止
の結果得られる空気接触シール面の表面硬化性が高い事
の意味である。
の含有割合を求める方法としては、特に制約するもので
はないが、例えば、熱分解ガスクロマト法、固体核磁気
共鳴スペクトル法、炭化水素溶剤抽出−分別定量等が挙
げられる。
限定はなく、いずれのワックスでも使用することができ
る。例えば、動物系天然ワックス、植物系天然ワック
ス、鉱物系天然ワックス、石油系ワックス、合成炭化水
素系ワックス、変性ワックス、水素化ワックス等が挙げ
られる。
以下のワックスが好ましく、パラフィンワックス、カル
ナバワックス、マイクロクリスタリンワックスがより好
ましい。
封止用樹脂組成物では、硬化前の状態に於いて、ワック
スは分散状態及びまたは溶解させた状態で存在させて良
く、特に制約はない。
示す。
鯨ロウ、セラックロウ等が挙げられる。
ワックス、オリキュリーワックス、キャンデリラワック
ス、木ロウ、ケーンワックス等が挙げられる。
ワックス、オゾケライト、セレシン等が挙げられる。
ックス、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられ
る。
ッシャートロプッシュワックス及びその誘導体、ポリエ
チレンワックス及びその誘導体、ポリプロピレンワック
ス及びその誘導体等が挙げられる。
モンタンワックス、酸変性ワックス等が挙げられる。
アミドワックス等のアミドワックス、ポリエステルワッ
クス、オパールワックス等が挙げられる。
ィンワックスまたはカルナバワックスである。
晶封止用樹脂組成物には、必要に応じて、既に公知の
(9)ラジカル重合禁止剤を適宜併用させて良い。特に
制約するものではないが、具体例としては、例えばハイ
ドロキノン、メチルハイドロキノン、エチルハイドロキ
ノン、t−ブチルハイドロキノン、ハイドロキノンメチ
ルエーテル、ハイドロキノンエチルエーテル、ジ−t−
ブチル−p−クレゾール、カテコール、t−ブチルカテ
コールなどに代表される多価フェノール化合物や、フェ
ノチアジンや、トリフェニルホスフェート、ジフェニル
イソデシルホスフェートに代表されるリン系化合物等が
挙げられる。
記載の液晶封止用樹脂組成物中に0.001乃至1質量
%の割合で含有させることが好ましい。より好ましく配
合量は0.01乃至0.1質量%の範囲である。前記範
囲内で含有させることで液晶封止用樹脂組成物の貯蔵時
の粘度安定性と光照射時のラジカル硬化性を両立でき好
ましい。
封止用樹脂組成物には、必要に応じて、既に公知の(1
0)遷移金属不活剤を適宜併用させて良い。特に制約す
るものではないが、具体例としては、N,N‘−ビス
[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェ
ニル)プロピオニル]ヒドラジンなどで代表されるヒド
ロキシフェニルプロピオニルヒドラジン化合物、アセチ
ルアセトン等が例示できる。
要に応じて更に(11)導電性ビース、などを本発明の
作用効果を著しく損わない範囲で適宜併用して良い。
ものではないが、例えば平均粒子径が3乃至10μmで
かつ最大粒子径が10μm以下で最小粒子径が0.1μ
m以上の導電性ビーズとする事が好ましい。本願の液晶
封止用樹脂組成物100質量%に対して1乃至15質量
%の割合で含有させる事ことが好ましく、そうすること
で異方導電性の機能を付与でき好ましい。1質量%以上
の使用で上下導通性機能を付与でき好ましい。また、1
5質量%未満とすることで両横(左右)電極間の絶縁特
性の確保が向上することから好ましい。より好ましくは
2乃至10質量%の範囲である。また導電性ビーズ種とし
ては、特に制約するものではないが、以下に具体的な例
を示す。例えば、貴金属粒子、貴金属合金粒子、卑金属
粒子、卑金属合金粒子、その他金属被覆型有機物粒子や
金属被覆型絶縁性無機粒子などであって良い。 (貴金属)例えば金、銀、白金等が例示できる。 (貴金属合金)例えば、銀銅合金、金銅合金、金銀合
金、白金銀合金、金白金合金、金ニッケル合金、銀ニッ
ケル合金等を例示できる。 (卑金属)例えば、銅、ニッケル、錫、タングステン等
を例示できる。 (卑金属合金)例えば、銅−ニッケル合金、銅−錫合
金、ハンダ等を例示できる。 (金属被覆型有機物粒子)例えば、ポリスチレンやポリ
メタクリル酸メチルで代表される有機ポリマー粒子に前
記導電性金属皮膜を形成させてなるものが代表的な例で
ある。市販品として積水ファインケミカル社より商品名
「ミクロパールAUシリーズ」が知られ好ましく本発明
に使用できる。
母やガラスビーズで代表される高絶縁性の無機質粒子に
前記導電性金属皮膜を形成させてなるものが代表的な例
である。前記導電性ビーズとしては、その一次分散安定
性が確保しやすい点で、金属被覆型有機物粒子を本発明
記載のラジカル硬化性2液主剤型シール剤組成物組成物
中に占める割合で1乃至7体積%含有される態様例が特
に好ましい。特に、本発明記載のラジカル硬化性2液主
剤型シール剤組成物では、(k)導電性ビーズが有機ポ
リマーを芯に持ち、金、銀、金銅合金、銀銅合金、ニッ
ケルまたはそれらの合金等から選ばれた少なくとも1種
の金属被覆相からなっている事が最も好ましい。
た範囲とする事が良く、平均粒子径が1μm以下のもの
の使用では、電極間に導電性粒子が残っても良好な上下
導通特性を引き出しづらいからであり、また一方、平均
粒子径または最大粒子径が10μmを超えたものを使用
すると、ショート原因となりやすいからである。
本願の液晶封止用樹脂組成物を用い、 また、本発明
の液晶表示セル製造方法では、用いられる液晶セル用基
板としてはプラスチック基板及びまたはガラス基板を対
象としてよく、特に制約するものではないが、プラスチ
ック基板種としては、例えば、ポリエステル製、ポリア
リレート製、ポリカーボネート製、ポリエーテルスルフ
ォン製等が好ましく例示される。前記した基板群では、
当然の事として、酸化インジウムで代表される透明電極
やポリイミド等で代表される配向膜や、その他必要に応
じて更にカラーコート膜やオーバーコートや膜薄膜トラ
ンジスター(TFT)やその他無機質イオン遮蔽膜等が
必要部に施工されてなるいわゆる液晶セル構成用基板が
好ましく用いられ、基板上の構成種で本願の液晶表示セ
ル製造方法が何ら制約されることはない。
示セル製造方法とは、相対する対基板の内、どちらか一
方のガラス製及び又はプラスチック製の液晶表示セル用
基板の接合シール構成部位に、請求項1乃至請求項12
にいずれか記載の液晶封止樹脂組成物を枠状に塗布後、
更に液晶表示セル構成に必要な質量の液晶を張り合わせ
前の液晶表示セル構成基板の一方のシール枠内の任意な
場所に滴下し、非加熱下にかつ高真空下で2枚の対向す
る基板同士を貼り合わせて後、0.2乃至7μmの範囲
で均質なセルギャップとなる様に圧着し、その後、外か
ら紫外線または可視光を照射させて液晶封止用樹脂組成
物を硬化させる工程を経た後、130℃未満の加熱養生
硬化工程または液晶均一再配向工程を経て液晶表示セル
を製造する事を特徴とする液晶表示セル製造方法であ
る。
は、用いられる液晶セル用基板としてはプラスチック基
板及び/またはガラス基板を対象としてよく、特に制約
するものではないが、プラスチック基板種としては、例
えば、ポリエステル製、ポリアリレート製、ポリカーボ
ネート製、ポリエーテルスルフォン製等が好ましく例示
される。前記した基板群では、当然の事として、酸化イ
ンジウム膜や酸化錫−酸化インジウム複合膜で代表され
る透明電極やポリイミド等で代表される配向膜や、その
他必要に応じて更にカラーコート膜やオーバーコートや
膜薄膜トランジスター(TFT)やその他無機質イオン
遮蔽膜等が必要部に施工されてなるいわゆる液晶セル構
成用基板が好ましく用いられ、基板上の構成種で本願の
液晶表示セル製造方法が何ら制約されることはない。
いられる液晶材料の種類によってなんら制約を受けな
い。すなわち用いることのできる液晶種としてはすでに
公知の材料を液晶表示素子の目的に照らして任意に選定
使用してよく、あえて例示するとすればネマチック液晶
や強誘電液晶等が好ましい例としてあげられる。
は、対向する2枚のガラス製及び又はプラスチック製の
液晶表示セル用基板を用いて実施するが、その対象対基
板に関わる前処理工程によって本発明は何ら制約を受け
ない。
液晶表示セル構成に必要な質量の液晶を張り合わせ前の
液晶表示セル構成基板の一方のシール枠内の任意な場所
に滴下して実施するが、1セル当たりの滴下液晶質量の
目安は、特に限定するものではないが、得ようとするセ
ル化液晶封入体積の計算理論量を100とすると95乃
至110の範囲、より好ましくは97乃至105の範
囲、最も好ましくは99乃至102の範囲とする事がよ
い。またシール枠内に滴下する位置等には何ら制約はな
く、滴下は1滴としても2滴以上の複数滴としてもよ
い。表示パネルの大きさと液晶自体の粘性などに応じて
滴下個数や滴下位置を任意に設定すればよく、特に限定
はない。
は、前記した本願の液晶表示セル製造方法を経て得られ
る液晶表示素子を意味する。その際、前記したセル製造
工程に関わる前後の工程の種類や方法によって制約され
るものではない。液晶材料にも制約はない。
例えば、エム シャツト(M Schadt)とダブリ
ユ ヘルフリッヒ(W Helfrich)らが提唱し
たTN型(Twisted Nematic)の液晶素
子あるいはSTN型( Super Twisted
Nematic )の液晶素子、または、クラーク(N
A Clark)とラガウェル(S T Lager
wall)により提唱された強誘電型液晶素子、また薄
膜トランジスター(TFT)を各画素に設けた液晶表示
素子等が好ましい例として挙げられる。
発明を詳細に説明するが、これに限定されたものではな
い。例中記載の%、部とはそれぞれ質量%、質量部を意
味する。実施例、比較例で行った評価試験の方法を示
す。
レン製10mL容量型デスペンサー容器に試験液として
各5mlが密封保存された液晶非汚染性が確保されてな
る各例の液晶封止用樹脂組成物をそれぞれ取り出し、2
時間かけて室温25℃に戻した。25℃になった液を用
いて塗布線速度として毎秒50mmでガラス基板に30
0mmの連続線を5本引き、その塗布形状から塗布適性
を判定した。 ○:シール切れやにじみ出しが無く良好 △:シール切れは無いがにじみ出しがわずかに見られ
る。 ×:糸引きが発生していることから塗布適性が問題。 (各主剤液組成物の20℃E型粘度特性)各例の液晶封
止用樹脂組成物のE型粘度計によるローター回転0.5
rpm時の25℃粘度を読み取る。また更にその5rpm粘度
との比からチクソ指数を求めた。なお、測定結果は以下
の様に示すこととした。。 ×(−):25℃粘度が100Pa・s未満の場合であ
り、フロー性が高すぎ、凝集力が欠ける。 ×(+):25℃粘度が1000Pa・s以上の場合で
あり、圧着シール時に凝集力が強すぎてギュップ出し不
良な粘度。 ○(−):25℃粘度が100以上、200Pa・s未
満の範囲 ○(+):25℃粘度が501以上、1000Pa・s
未満の範囲 ◎:25℃粘度が201以上、500Pa・s未満の範
囲
樹脂組成物を平滑な離型フィルム上に厚さ100μm厚
みで塗布し、不活性ガス雰囲気下に405nm波長の可
視光線を積算照射エメルギーとして3000mj照射
後、更に窒素雰囲気下で120℃で2時間熱養生させ
た。そうして得られた硬化膜の小片(15mm×4m
m)を切り出し、該硬化体を−30℃から150℃まで
毎分5℃の昇温下にTMA(Thermomechanical analysi
s)測定した。歪み量変曲点をその硬化体の熱変形温度
(Tg)とした。
止用樹脂組成物が与える液晶への影響度を検証する目的
で、液晶比抵抗値変化を測定。各例の液晶封止用樹脂組
成物を、液晶との質量比で1:10で褐色瓶中に封入
し、2時間室温下で接触放置させて後、得られた液晶層
液の比抵抗値を測定し、汚染前の液晶比抵抗値に対する
変化率を測定。 ×(−):比抵抗変化率が10倍以上ある場合 ×(+):比抵抗変化率が0.1倍以上ある場合 △:比抵抗変化が2乃至10倍未満または0.75倍以
上0.1倍未満である場合 ○:比抵抗変化が2倍未満または0.75倍未満である
場合 (液晶非汚染性試験−2)硬化物の液晶封止用樹脂組成
物が与える液晶への影響度を検証する目的で、液晶比抵
抗値変化を測定。各例の液晶封止用樹脂組成物を10m
l容量のガラス容器に0.5g採取し、不活性ガス雰囲
気下に405nm波長の可視光線を積算照射エメルギー
として3000mj照射させた後、更に窒素雰囲気下に
密封後、120℃で2時間熱養生させた。その後、液晶
との質量比で1:10となる様に液晶を追添加し硬化体
と液晶を接触させた。その状態で80℃で24時間さら
し、室温下に冷却後、液晶層液を採取してその比抵抗値
を測定。なお、汚染基準となるブランク(空試験)とし
て液晶単品で、80℃で24時間いじめ試験を実施し、
その液晶比抵抗値を100とした際の、前記各例の液晶
封止用樹脂組成物硬化体が与える液晶比抵抗値の変化率
を算出した。なお、その変化率の算出式は以下の通りで
ある。
比抵抗値)/(空試験で得た比抵抗値) ×(−):比抵抗変化率が10倍以上ある場合 ×(+):比抵抗変化率が0.1倍以上ある場合 △:比抵抗変化が2乃至10倍未満または0.75倍以
上0.1倍未満である場合 ○:比抵抗変化が2倍未満または0.75倍未満である
場合 (シールパスの発生有無ならびに非染み出し性試験)各
例に示された条件下のセル化工程を経て製造された各例
のガラス製液晶表示セルに対し、シールパスの発生の有
無を拡大鏡にて実施後、更にフロント側とリヤ側の両方
に偏向板を貼り付け、リヤ側から白色光を当てて液晶表
示セル内のシール剤近傍の色相を観察し、シール剤の非
滲み出し性の評価判定を行った。 ◎:シールパスの発生はなく、表示ムラの発生が100
μm以内に見られない。 ○:シールパスの発生はないが、表示ムラがセル周辺部
のシール際からの距離で500μm以内に僅かに見られ
る ×:シールパスがある。または、シールパスはないが表
示ムラがシール際500μm以上に及び著しく表示機能
の低下が発生している。
験と同様にして得たガラス製液晶表示セルを、65℃/
RH95%の雰囲気下に500時間、同1,000時間
それぞれ放置後に取り出し、フロント側とリヤ側の両方
に偏向板を貼り付け、リヤ側から白色光を当てて液晶表
示セル内のシール剤近傍の色相を観察し、シール剤の非
滲み出し性の評価判定を行った。 ◎:表示ムラの発生が200μm以内に見られない ○:表示ムラがセル周辺部のシール際からの距離で50
0μm以内に僅かに見られる ×:表示ムラがシール際500μm以上に及び著しく表
示機能の低下が発生している また、例中用いた原材料種(略記号)は以下の通りであ
る。
マーとして、試薬(特級)である、2−ヒドロキシプロ
ピルメタクリレートを用意した。また活性シリル基変性
アルキル基含有ラジカル重合性単官能モノマーとして
は、ケイ素原子含有量で7.65%含有してなるイソシ
アナートエチルメタクリレート1モルとγ−メルカプト
プロピルトリメトキシシランの1モルとの反応附加物
(M2)を用意した。また液状(メタ)アクリレートオ
リゴマーとしては下記の合成例1乃至合成例5、比較合
成例1をそれぞれ調整した。
ト(O−1)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた500m
lの四つ口フラスコを用意しビスフエノールA型エポキ
シ樹脂:エピクロンEXA850CRP〔大日本インキ
化学工業(株)製〕を200g、メタクリル酸:96
g、トリエタノールアミン:0.2g、メチルハイドロ
キノン0.1g、トルエン1000gを混合し、乾燥空
気をバブリング下に、110℃で22時間加熱攪拌して
のち、室温まで冷却した後に,該系中にごく少量存在す
る未反応メタクリル酸のモル数に相当する0.1規定の
水酸化ナトリウム水溶液を加え、更に超純水100gを
添加し10分混合してのち静置させて2層分離させ下層
水を除去した。更に超純水100gを添加し10分混合
してのち静置させて2層分離させ下層水を除去する操作
を20回繰り返し実施後に、80℃の加温下高真空下に
脱溶剤を完了させてビスフェノールA型エポキシメタク
リレートを得た。
レートは分子内にヒドロキシル基を有しており、その9
8部に対し、γ−イソシアナートプロピルトリエトキシ
シランの2部の割合で、窒素雰囲気下に80℃で2時間
反応させて、活性シリル基変性アルキル基変性エポキシ
メタクリレート(O−1)を調整した。なお、該生成物
は赤外吸収スペクトル解析の結果、イソシアナート基に
固有の2300cm-1の赤外線吸収スペクトルが完全に
消失している事が認められ、その結果から、ビスフェノ
ールA型エポキシメタクリレートオリゴマーの分子内に
シリル基変性アルキル基が導入されていることが判明し
た。また該(メタ)アクリレートオリゴマー中の活性シ
リル基変性アルキル基含有量としては、ケイ素原子の含
有質量%で表わし、元素分析定量法で求めた値は0.2
質量%と判明し、仕込み組成から算出される値(0.2
2質量%)とほぼ一致した。
変性エポキシメタクリレート(O−1)の比抵抗値は
6.1×108Ω・cmであった.
(O−2)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた2000
mlの四つ口フラスコ中に、2官能性エポキシ樹脂とし
てエピクロン830Sの500gとアデカEP4000
Sの100g、メタクリル酸10g、トリエタノールア
ミン1g、トルエン50gを加え、空気を導入しながら
120℃で1時間反応させ二重結合を導入した。次にブ
チルアクリレート350g、グリシジルメタクリレート
20g、ジビニルベンゼン1g、アゾビスジメチルバレ
ロニトリル1g、及びアゾビスイソブチロニトリル2g
を加え反応系内に窒素を導入しながら70℃で3時間反
応させ更に90℃で1時間反応させ、0.5μmの微架
橋型アクリルゴム微粒子が均一に分散したゴム状微粒子
含有可撓性エポキシ樹脂組成物(E−1)を得た。ゴム
粒子の含有率は仕込み比から38質量%である。
拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた2000m
lの四つ口フラスコ中に取り、事前にフェノチアジン
0.5%含有させてなるメタクリル酸121gを追添加
し、空気を導入しながら120℃で18時間付加反応を
行った後、室温まで冷却した後に,該系中にごく少量存
在する未反応メタクリル酸のモル数に相当する0.1規
定の水酸化ナトリウム水溶液を加え、更に超純水100
gを添加し10分混合してのち静置させて2層分離させ
下層水を除去した。更に超純水100gを添加し10分
混合してのち静置させて2層分離させ下層水を除去する
操作を15回繰り返し実施後に、80℃の加温下高真空
下に脱溶剤を完了させて0.5μmの微架橋型アクリル
ゴム微粒子が均一に分散したエポキシメタクリレート樹
脂組成物(O−2)を得た。なおゴム分散粒子径は、該
組成物の一部を光硬化触媒の存在化に低温で速硬化さ
せ、その硬化物の破断面モルフォロジーを電子顕微鏡で
観察して分散ゴム粒子径を測定する方法で測定した。仕
込みモノマー量と残存モノマーとから算出される微架橋
型メタクリルゴム微粒子含有量は29.5質量%と判明
した。
成物硬化体をTBAにかけて求めた微架橋型アクリルゴ
ム微粒子の軟化点温度は−42℃を示した。得られた変
性ゴム状微粒子含有エポキシメタクリレート(O−2)
の比抵抗値は8.4×107Ω・cmであった.
キシメタクリレート樹脂組成物(O−3)の合成 前記の合成例2で得たゴム状微粒子含有エポキシメタク
リレート樹脂組成物(O−2)の95部に対し、γ−イ
ソシアナートプロピルトリエトキシシランの5部の割合
で、窒素雰囲気下に80℃で2時間反応させて、活性シ
リル基変性アルキル基変性ゴム状微粒子含有エポキシメ
タクリレート(O−3)[メタクリルゴム微粒子含有量
は28.0質量%]を得た。なお、該生成物は赤外吸収
スペクトル解析の結果、イソシアナート基に固有の23
00cm-1の赤外線吸収スペクトルが完全に消失してい
る事が認められ、その結果から、変性エポキシメタクリ
レートオリゴマーの分子内にシリル基変性アルキル基が
導入されていることが判明した。また該(メタ)アクリ
レートオリゴマー中の活性シリル基変性アルキル基含有
量としては、ケイ素原子の含有質量%で表わし、元素分
析定量定量法で求めた値は0.5質量%であり、仕込み
組成から算出した値(0.54質量%)とほぼ一致した
結果であった。
変性ゴム状微粒子含有エポキシメタクリレート(O−
3)の比抵抗値は7.9×107Ω・cmであった。
性エポキシメタクリレート樹脂組成物(O−4)の合成 攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた2000
mlの四つ口フラスコ中に、2官能性可撓性エポキシ樹
脂としてアデカEP4023Sの1000g、メタクリ
ル酸9.4g、トリエタノールアミン0.4g、トルエ
ン100gを加え、空気を導入しながら120℃で1時
間反応させ二重結合を導入した。次に2−エチルヘキシ
ルアクリレート520g、グリシジルメタクリレート1
2g、ジビニルベンゼン4g、アゾビスジメチルバレロ
ニトリル2g、及びアゾビスイソブチロニトリル2gを
加え反応系内に窒素を導入しながら70℃で3時間反応
させ更に90℃で1時間反応させて0.8μmの微架橋
型アクリルゴム微粒子(h1)が均一に分散したゴム状
微粒子含有可撓性エポキシ樹脂組成物(p1−2)を得
た。ゴム粒子の含有率はモノマー仕込み比より34.8
質量%である。次いでその(P1−2)の825部を別
の攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた200
0mlの四つ口フラスコ中に取り、事前にハイドロキノ
ン1000ppmを含有させてなるメタクリル酸63.
5gを追添加し空気を導入しながら120℃で15時間
付加反応を行った後、室温まで冷却後、該反応生成物系
内に超純水100gを添加し10分混合してのち静置さ
せて2層分離させ下層水を除去する操作を50回繰り返
し実施後に、80℃の加温下高真空下に脱溶剤を完了さ
せて同温度下で減圧下に脱トルエンを行い0.8μmの
微架橋型アクリルゴム微粒子(h1)が均一に分散した
可撓性エポキシメタアクリレート樹脂組成物(E−4)
を得た。なおゴム分散粒子径は、該組成物の一部を光硬
化触媒の存在化に低温で速硬化させ、その硬化物の破断
面モルフォロジーを電子顕微鏡で観察して分散ゴム粒子
径を測定する方法で測定した。仕込みモノマー量と残存
モノマーとから算出される微架橋型メタクリルゴム微粒
子含有量は32.2質量%と判明した。
組成物硬化体をTBAにかけて求めた微架橋型アクリル
ゴム微粒子の軟化点温度は−51℃を示した。
樹脂組成物(E−4)の95部に対し、γ−イソシアナ
ートプロピルトリエトキシシランの5部の割合で、窒素
雰囲気下に80℃で2時間反応させて、活性シリル基変
性アルキル基変性ゴム状微粒子含有エポキシメタクリレ
ート(O−4)[メタクリルゴム微粒子含有量は30.
6質量%]を調整した。なお、該生成物は赤外吸収スペ
クトル解析の結果、イソシアナート基に固有の2300
cm-1の赤外線吸収スペクトルが完全に消失している事
が認められ、その結果から、変性エポキシメタクリレー
トオリゴマーの分子内にシリル基変性アルキル基が導入
されていることが判明した。また該(メタ)アクリレー
トオリゴマー中の活性シリル基変性アルキル基含有量と
しては、ケイ素原子の含有質量%で表わし、0.5質量
%であった。
変性ゴム状微粒子含有エポキシメタクリレート(O−
4)の比抵抗値は2.2×108Ω・cmであった。
合成 攪拌機、気体導入管、温度計、冷却管を備えた500m
lの四つ口フラスコを用意しビスフエノールF型エポキ
シ樹脂:エピクロンEP−830S〔大日本インキ化学
工業(株)製〕を200g、メタクリル酸:108g、
トリエタノールアミン:0.5g、メチルハイドロキノ
ン0.3g、トルエン1000gを混合し、乾燥空気を
バブリング下に、125℃で12時間加熱攪拌しての
ち、室温まで冷却した後に,該系中にごく少量存在する
未反応メタクリル酸のモル数に相当する0.1規定の水
酸化ナトリウム水溶液を加え、更に超純水100gを添
加し10分混合してのち静置させて2層分離させ下層水
を除去した。更に超純水100gを添加し10分混合し
てのち静置させて2層分離させ下層水を除去する操作を
20回繰り返し実施後に、80℃の加温下高真空下に脱
溶剤を完了させて高純度化ビスF型エポキシメタクリレ
ート(O−5)を得た。
タクリレート(O−5)の比抵抗値は7.3×108Ω
・cmであった.
lの四つ口フラスコを用意し、ビスフエノールF型エポ
キシ樹脂:エピクロンEP830〔大日本インキ化学工
業(株)製〕を200g、メタクリル酸:108g、ト
リエタノールアミン:0.5g、メチルハイドロキノン
の0.3gとトルエン100gを混合し、乾燥空気をバ
ブリング下に、125℃で12時間加熱攪拌してのち、
室温まで冷却し、該反応生成物系内にトルエン900g
と超純水100gを添加し、10分混合してのち静置さ
せて2層分離させ下層水を除去する操作を3回繰り返し
実施後に、80℃の加温下高真空下に脱溶剤を完了させ
て平均1分子中にメタクリレート基が平均1.98ケ導
入されてなるエポキシメタクリレートを得た。その結
果、得られたエポキシメタクリレートオリゴマー(O−
6)の比抵抗値は1.9×102Ω・cmであり電気絶
縁特性にやや欠ける樹脂組成物であった。
ー>また更に多の(メタ)アクリレートオリゴマーとし
ては、ビスフェノールAの1モルに対してプロピレンオ
キサイド(PO)の6モルを付加変性物とメチルメタク
リレート(重合禁止剤としてメチルヒドロキノンを10
00ppm含有する)とをエステル化交換反応させて誘
導された変性ビスフェノールA型ジメタクリレートを購
入し、その3乃至4倍希釈キシレン溶液500gを作成
し、その希薄溶液を前記合成例1に記載したと同様な精
製方法(超純水100gを添加し10分混合してのち静
置させて2層分離させ下層水を除去する操作を20回繰
り返す精製法)で処理後、最終的に真空脱溶剤して高純
度化してなるPO変性ビスフェノールA型エポキシメタ
クリレートを用意した。なお、該高純度化してなるPO
変性ビスフェノールA型エポキシメタクリレートの比抵
抗は6.1×108Ω・cmであった。
リアクリレート(重合禁止剤としてヒドロキノンメチル
エーテルを1000ppm含有する)を購入し、その3
乃至4倍希釈キシレン溶液500gを作成し、その希薄
溶液を前記合成例1に記載したと同様な精製方法(超純
水100gを添加し10分混合してのち静置させて2層
分離させ下層水を除去する操作を20回繰り返す精製
法)で処理後、最終的に真空脱溶剤して高純度化してな
るトリメチロールプロパントリアクリレートを用意し
た。なお、該高純度化してなるトリメチロールプロパン
トリアクリレートの比抵抗は4.9×108Ω・cmで
あった。
井化学製のキュメンヒドロパーオキサイドを選定使用し
た。
しては、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホニルフェニル)−ブタン−1−オンであるチバ
ガイギー社製品(商品名;イルガキュアー369)を用
いた。
化学製品・商品名「MU−120」(電子顕微鏡観察法
で求めた一次平均粒子サイズ0.07μm)を、球状シ
リカとして龍森社製・商品名「アドマファインSO−E
1のγ−メタクリロイルプロピルトリメトキシシランの
6質量%乾式処理フィラー;以下単にSO−E1−6と
呼ぶ」を、無定形アルミナとしてd50が0.2μmでか
つγ−メタクリロイルプロピルトリメトキシシランの6
質量%乾式処理してなる高純度アルミナ紛[略号;AL
−2](輸入品をシラン処理したもの)、国産製品の微
粒子タルクをそれぞれ用意した。
クリロイルプロピルトリメトキシシランまたはγ−イソ
シアナートプロピルトリエトキシシランを購入し、その
まま用いた。
変性アルキル基変性エポキシメタクリレート(O−1)
の70部、PO変性ビスフェノールA型エポキシメタク
リレートの30部、ギャップ出し付与剤として5μm真
球状シリカ粉の1部、無定形シリカであるMU−120
の4部、無定形アルミナであるAL−2の50部とを一
括ダルトンミキサーで予備混合し、次いでセラミック製
の3本ロールで固体原料が3μm以上が未検出となるま
で混練脱泡処理したのち、その95質量%に対しキュメ
ンヒドロパーオキサイドの2.5部とイルガキュアー3
69の2.5部とを添加して均一に混和し、最終的に真
空脱泡処理し、一液性の液晶封止用樹脂組成物(R1)
を得た。
る(メタ)アクリレート系オリゴマー含有量として6
1.29%、、ギャップ出し付与剤を含む無機質充填剤
含有量が33.71%、ラジカル光開始剤が2.50
%、有機過酸化物含有量が2.50%とからなる。また
その(メタ)アクリレート系成分中のケイ素原子含有質
量%で表わされるいわゆる活性シリル基変性アルキル基
含有量としては0.14%である。
びに20℃E型粘度特性差、またチッソ製のRC408
7液晶に対する液晶非汚染性試験−1ならびに液晶非汚
染性試験−2、R1組成物硬化体のガラス転移温度特性
を表1に示した。
レン製円筒型シリンジに10ml充填し、シリンジ内容
物を再度脱泡して(ショットマスター:武蔵エンジニア
リング製)ディスペンサー塗布機にセットした。
理が完了してなるガラス製液晶表示素子用の対向する3
×4.5インチサイズの2枚組の前処理済みでクリーン
なガラス基板を3セット用意し、そのうちフロント用基
板面上には、シール部位をマスクして、事前の前処理と
してギャップ出し付与剤である5μm真球状シリカ粉を
噴霧し120℃で30分熱処理させてなるフロント基板
面処理を実施した。
の接合シール構成部位にはR1液を切れ目の無い枠状に
線描画した。ただし未硬化のシール剤線幅としては0.
25mm±0.02mm幅となる様にした。
にし、リヤ側基板面のシール枠内にチッソ社製RC40
87液晶材料を計算セル容積理論量に相当する質量をリ
ヤ側基板中央付近に複数滴滴下した後、両対基板間を高
真空状態にし、その真空度が1Pa以下に到達後に、そ
の対基板を10秒間かけて液晶を封入する形でゆっくり
と張り合わせた。その後、15秒間かけてギャップ幅が
5μmまで加圧し対をなす両基板間のギャップを調整さ
せたのちに、開圧し、更に高圧水銀灯による可視光を積
算照射エネルギー量で3000mj照射させる工程と、
120℃のオーブン中で120分加熱養生工程を経て、
ガラス製の液晶表示セル(W1)3セットを製造した。
その全セルにおいてシールパスやシール流れの発生の無
く、また液晶漏れも発生していないことが判明した。得
られたW1セルに対する表示品位ならびにシール機能耐
久性試験の結果を表1に示した。
用樹脂組成物において、活性シリル基変性アルキル基変
性エポキシメタクリレート(O−1)の70部とPO変
性ビスフェノールA型エポキシメタクリレートの30部
の替わりに、活性シリル基変性アルキル基変性エポキシ
メタクリレート(O−1)の20部と、ゴム状微粒子含
有エポキシメタクリレート(O−2)の75部と、ケイ
素原子含有量で7.65%含有してなるイソシアナート
エチルメタクリレート1モルとγ−メルカプトプロピル
トリメトキシシランの1モルとの反応附加物(M2)の
5部とした以外は同様にして、一液性の液晶封止用樹脂
組成物(R2)を得た。
る液状(メタ)アクリレート成分含有量として47.7
4%、エラストマー成分として13.55%、ギャップ
出し付与剤を含む無機質充填剤含有量が33.71%、
ラジカル光開始剤が2.50%、有機過酸化物含有量が
2.50%とからなる。またその(メタ)アクリレート
系成分中のケイ素原子含有質量%で表わされるいわゆる
活性シリル基変性アルキル基含有量としては0.38%
である。
びに20℃E型粘度特性差、またチッソ製のRC408
7液晶に対する液晶非汚染性試験−1ならびに液晶非汚
染性試験−2、R2組成物硬化体のガラス転移温度特性
を表1に示した。
エチレン製円筒型シリンジに10ml充填し、シリンジ
内容物を再度脱泡して(ショットマスター:武蔵エンジ
ニアリング製)ディスペンサー塗布機にセット後は、実
施例1に記載したと同様に、液晶表示セル製造を行い、
ガラス製の液晶表示セル(W2)を3セット製造、その
製造過程においてはシールパスやシール流れの発生の皆
無であり、また液晶漏れも全く観察されなかった。 得
られたW2セルに対する表示品位ならびにシール機能耐
久性試験結果を表1に示した。
用樹脂組成物において、活性シリル基変性アルキル基変
性エポキシメタクリレート(O−1)の70部とPO変
性ビスフェノールA型エポキシメタクリレートの30部
の替わりに、活性シリル基変性アルキル基変性エポキシ
メタクリレート(O−1)の50部と、活性シリル基変
性アルキル基変性ゴム状微粒子含有エポキシメタクリレ
ート(O−3)の45部とトリメチロールプロパントリ
メタクリレートの5部とした以外は同様にして、一液性
の液晶封止用樹脂組成物(R3)を得た。
る液状(メタ)アクリレート成分含有量として53.5
7%、エラストマー成分として7.72%、ギャップ出
し付与剤を含む無機質充填剤含有量が33.71%、ラ
ジカル光開始剤が2.50%、有機過酸化物含有量が
2.50%とからなる。またその(メタ)アクリレート
系成分中のケイ素原子含有質量%で表わされるいわゆる
活性シリル基変性アルキル基含有量としては0.22%
である。
びに20℃E型粘度特性差、またチッソ製のRC408
7液晶に対する液晶非汚染性試験−1ならびに液晶非汚
染性試験−2、R3組成物硬化体のガラス転移温度特性
を表1に示した。
エチレン製円筒型シリンジに10ml充填し、シリンジ
内容物を再度脱泡して(ショットマスター:武蔵エンジ
ニアリング製)ディスペンサー塗布機にセット後は、実
施例1に記載したと同様に、液晶表示セル製造を行い、
ガラス製の液晶表示セル(W3)を3セット製造、その
製造過程においてはシールパスやシール流れの発生の皆
無であり、また液晶漏れも全く観察されなかった。 得
られたW3セルに対する表示品位ならびにシール機能耐
久性試験結果を表1に示した。
クリレート(O−5)の40部、合成例4で得た活性シ
リル基変性アルキル基変性ゴム微粒子含有可撓性エポキ
シメタクリレート樹脂組成物(O−4)の40部、PO
変性ビスフェノールA型エポキシメタクリレートの18
部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレートモノマーの
2部、ギャップ出し付与剤として5μm真球状シリカ粉
の1部、球状シリカであるSO−E1−6の43.5
部、MU−120の5部、平均3μmの微粉加工してな
るカルナバワックスの0.5部、γ−イソシアナートプ
ロピルトリエトキシシランの1部とを一括ダルトンミキ
サーで予備混合し、次いでセラミック製の3本ロールで
固体原料が3μm以上が未検出となるまで混練脱泡処理
したのち、その95質量%に対しキュメンヒドロパーオ
キサイドの3部とイルガキュアー369の2部とを添加
して均一に混和し、最終的に真空脱泡処理し、一液性の
液晶封止用樹脂組成物(R4)を得た。
る(メタ)アクリレート系オリゴマー含有量として5
6.85%、エラストマーの7.75%、ギャップ出し
付与剤を含む無機質充填剤含有量が30.08%、ワッ
クスの0.32%、ラジカル光開始剤が2%、有機過酸
化物含有量が3%とからなる。またその液状(メタ)ア
クリレート成分中のケイ素原子含有質量%で表わされる
いわゆる活性シリル基変性アルキル基含有量としては
0.2%である。
びに20℃E型粘度特性差、またチッソ製のRC408
7液晶に対する液晶非汚染性試験−1ならびに液晶非汚
染性試験−2、R4組成物硬化体のガラス転移温度特性
を表1に示した。
レン製円筒型シリンジに10ml充填し、シリンジ内容
物を再度脱泡して(ショットマスター:武蔵エンジニア
リング製)ディスペンサー塗布機にセットした。
理が完了してなるガラス製液晶表示素子用の対向する9
×12インチサイズの2枚組の前処理済みでクリーンな
TFTガラス基板を3セット用意し、そのうちフロント
用基板面上には、シール部位をマスクして、事前の前処
理としてギャップ出し付与剤である5μm真球状シリカ
粉を噴霧し120℃で30分熱処理させてなるフロント
基板面処理を実施した。
の接合シール構成部位にはR4液を切れ目の無い枠状に
線描画した。ただし未硬化のシール剤線幅としては0.
3mm±0.02mm幅となる様にした。
にし、リヤ側基板面のシール枠内にチッソ社製TFT対
応用液晶材料を計算セル容積理論量に相当する質量の液
晶滴をリヤ側基板中央付近に滴下した後、両対基板間を
高真空状態にし、その真空度が1Pa以下に到達後に、
その対基板を20秒間かけて液晶を封入する形でゆっく
りと張り合わせた。その後、30秒間かけてギャップ幅
が5μmまで加圧し対をなす両基板間のギャップを調整
させたのちに、開圧し、更に高圧水銀灯を発光原とする
385nm未満のUV光をマスキングしてなる可視光を
積算照射光エネルギーで3000mj照射させる工程
と、120℃のオーブン中で60分加熱養生工程を経
て、ガラス製の液晶表示セル(W4)3セットを製造し
た。その全セルにおいてシールパスやシール流れの発生
の無く、また液晶漏れも発生していないことが判明し
た。得られたW4セルに対する表示品位ならびにシール
機能耐久性試験の結果を表1に示した。
用樹脂組成物であるR1の100部に更に金属不活剤と
してN,N‘−ビス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−
4−ヒドロキシフェニル)プロピオニル]ヒドラジン
(チバガイギー社製品)の0.1部を配合してなる液晶
封止用樹脂組成物R5組成物を調整した。
びに20℃E型粘度特性差、またチッソ製のRC408
7液晶に対する液晶非汚染性試験−1ならびに液晶非汚
染性試験−2、R2組成物硬化体のガラス転移温度特性
を表1に示した。
エチレン製円筒型シリンジに10ml充填し、シリンジ
内容物を再度脱泡して(ショットマスター:武蔵エンジ
ニアリング製)ディスペンサー塗布機にセット後は、実
施例4に記載したと同様に、液晶表示セル製造を行い、
ガラス製の液晶表示セル(W5)を3セット製造、その
製造過程においてはシールパスやシール流れの発生の皆
無であり、また液晶漏れも全く観察されなかった。 得
られたW5セルに対する表示品位ならびにシール機能耐
久性試験結果を表1に示した。
低いエポキシメタクリレートオノゴマー(O−6)の9
0部、PO変性ビスフェノールA型エポキシメタクリレ
ートの10部、ギャップ出し付与剤として5μm真球状
シリカ粉の1部、酸化チタンであるP25の10部、M
U−120の14部とを一括ダルトンミキサーで予備混
合し、次いでセラミック製の3本ロールで固体原料が3
μm以上が未検出となるまで混練脱泡処理したのち、そ
の98質量%に対しイルガキュアー369の2部とを添
加して均一に混和し、最終的に真空脱泡処理し、一液性
の比較例用の液晶封止用樹脂組成物(Y1)を得た。
る(メタ)アクリレート系オリゴマー含有量として8
1.67%、ギャップ出し付与剤を含む無機質充填剤含
有量が16.33%、有機過酸化物含有量が2%とから
なる。
びに20℃E型粘度特性差、またチッソ製のRC408
7液晶に対する液晶非汚染性試験−1ならびに液晶非汚
染性試験−2、Y1組成物硬化体のガラス転移温度特性
を表1に示した。
エチレン製円筒型シリンジに10ml充填し、シリンジ
内容物を再度脱泡して(ショットマスター:武蔵エンジ
ニアリング製)ディスペンサー塗布機にセット後は、実
施例1に記載したと同様に、液晶表示セル製造を行い、
ガラス製の液晶表示セル(V1)を3セット製造、その
製造過程においてはシールパスやシール流れの発生の皆
無であり、また液晶漏れも全く観察されなかった。 得
られたV1セルに対する表示品位ならびにシール機能耐
久性試験結果を表1に示した。
樹脂として、エピクロンEP−830S〔大日本インキ
化学工業(株)製〕の50部、エポキシ樹脂用潜在性硬
化剤として味の素製品アミキュアーVDH(ジヒドラジ
ド化合物)の15部、エポキシ樹脂用潜在性硬化促進剤
としてトリレンジイソシアナートとジメチルアミンのモ
ル当量比で1:2付加物(サンアプロ社製品/商品名;
U−Cat5302T)でその平均3μm紛砕物の2
部、比較合成例1で得た精製度の低いエポキシメタクリ
レートオノゴマー(O−6)の25部、PO変性ビスフ
ェノールA型エポキシメタクリレートの25部、無定形
シリカであるMU−120の5部、加積曲線から求めた
d50平均粒子径が1μmタルクの45部、γ−グリシド
キシプロピルトリメトキシシラン(信越シリコーン社製
品;KBM403)の2部とを一括ダルトンミキサーで
予備混合し、次いでセラミック製の3本ロールで固体原
料が3μm以上が未検出となるまで混練したのち、その
100質量%に対し光開始剤1−ヒドロキシシクロヘキ
シルフエニルケトンを2部を添加して攪拌し、最終的に
真空脱泡処理し、一液性のラジカル光硬化性と熱硬化性
を併せ持つ1液型シール剤組成物(Y2)を得た。
液型シール剤組成物(Y2)を20ml容量の不透明な
ポリエチレン製円筒型シリンジに10mlづつ充填し、
ショットマスター:武蔵エンジニアリング製ディスペン
サー塗布機にセットした。その後、透明電極や配向膜や
ブラックマトリックスを配し必要な前処理が完了してな
るガラス製液晶表示素子用の対向する3×4.5インチ
サイズの2枚組の前処理済みでクリーンなガラス基板を
3セット用意し、そのうちフロント用基板面上には、シ
ール部位をマスクして、事前の前処理としてギャップ出
し付与剤である4.5μm真球状シリカ粉を噴霧し12
0℃で30分熱処理させてなるフロント基板面処理を実
施した。
の接合シール構成部位に1液型シール剤組成物(Y2)
を切れ目の無い枠状にそれぞれ線描画した。ただし未硬
化のシール剤線幅としてはそれぞれ0.3mm±0.0
2mm幅となる様にした。
にし、リヤ側基板面のシール枠内にチッソ社製RC40
87液晶材料を計算セル容積理論量に相当する質量滴を
リヤ側基板中央付近に滴下した後、両対基板間を高真空
状態にし、その真空度が1Pa以下に到達後にその対基
板を10秒間かけて液晶を封入する形でゆっくりと張り
合わせた。その後5秒間かけてギャップ幅が4.5μm
まで加圧して後、開圧し、ついで、UVハロゲンランプ
を30秒間点灯照射させる第1の硬化工程と、120℃
オーブンで120分の熱硬化させる第2の硬化養生工程
を経て、比較例用の液晶表示セル(V2)3セットを、
製造した。その結果、3セルすべてにシール流れとシー
ルパスが発生しており、特に透明電極下部やブラックマ
トリックス下部の近傍からの液晶漏れが観察された。得
られたV2に対する表示品位は表1に記載したが、信頼
性試験には供せなかった。
の6要件、 液晶非汚染性に優れる。 液晶劣化が少ない光硬化システムに適合する。 光硬化に際し、低線量の光照射で硬化出来る。 光遮光部位のシール硬化が可能。 保存安定性と塗布信頼性ならびに接着性に優れる。 得られた液晶表示素子の表示品位が高くかつ長期信頼
性に優れる。 を同時に満足することができる。
用い、かつ、いわゆる液晶滴下方式で製造された液晶表
示素子は、表示品位に優れ耐久性に富むことが明らかで
ある。従って、本発明の液晶表示素子は、高温多湿状況
においても携帯電話やモバイル機器のディスプレイとし
て使用することが可能である。
Claims (14)
- 【請求項1】(1)下記式(1)[化1] 【化1】 (式中、nは2乃至3の整数を、pは0乃至2の整数を、R1は炭素数1乃至8 の脂肪族炭化水素基またはフェニル基を、R2は炭素数1乃至8の分岐があって も良い脂肪族炭化水素基を表す。) で示されるシリル基変性アルキル基を、ケイ素原子の含有質量%で表わされる値 で0.01乃至2質量%の範囲、かつ、比抵抗値が1×106乃至9×1015Ω ・cmの範囲にある液状(メタ)アクリレート 80乃至98.9質量% (2)ラジカル光開始剤 0.1乃至10質量% (3)有機過酸化物 0.01乃至10質量% からなる液晶封止用樹脂組成物。
- 【請求項2】 前記の液晶封止用樹脂組成物中に (4)エラストマー 1乃至30質量% を含有させることを特徴とする請求項1記載の液晶封止
用樹脂組成物。 - 【請求項3】 前記の液晶封止用樹脂組成物中に (5)最大粒子径が5μm以下の充填剤及び/または(6)ギャップ出し付与剤 0.1乃至30質量% を含有させることを特徴とする請求項1または2記載の
液晶封止用樹脂組成物。 - 【請求項4】 前記の液晶封止用樹脂組成物に (7)シランカップリング剤 0.1乃至3質量% を含有させることを特徴とする請求項1乃至3のいずれ
かに記載の液晶封止用樹脂組成物。 - 【請求項5】 前記の液晶封止用樹脂組成物に (8)ワックス 0.1乃至3質量%部 を含有させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれ
かに記載の液晶封止用樹脂組成物。 - 【請求項6】 前記の液晶封止用樹脂組成物に (9)ラジカル重合禁止剤及び/または(10)遷移金属不活剤 0.001乃至1質量% を含有させることを特徴とする請求項1乃至5のいずれ
かに記載の液晶封止用樹脂組成物。 - 【請求項7】 前記の(4)エラストマーが粒子であ
り、その粒子径が0.1乃至5μmであることを特徴と
する請求項2乃至6のいずれかに記載の液晶封止用樹脂
組成物。 - 【請求項8】 前記の(4)エラストマーがアクリルゴ
ムまたはシリコンゴムであることを特徴とする請求項7
記載の液晶封止用樹脂組成物。 - 【請求項9】 前記の液状メタ(アクリレート)が、前
記式(1)で示されるシリル基変性アルキル基をケイ素
原子の含有質量%で表わされる値で0.1乃至2質量%
の範囲、かつ、体積固有比抵抗値が1×108乃至9×
1014Ω・cmの範囲にあり、その数平均分子量が300
乃至10000の範囲にあり、分子内にビスフェノール
A、ビスフェノールF、ビスフェノールMDから選ばれ
た1種の分子骨格を持つ事を特徴とする請求項1乃至8
にいずれか記載の液晶封止用樹脂組成物。 - 【請求項10】 前記の(2)ラジカル光開始剤が可視
光活性型ラジカル光開始剤であることを特徴とする請求
項1乃至請求項9のいずれかに記載の液晶封止用樹脂組
成物。 - 【請求項11】 前記の(2)ラジカル光開始剤が39
0〜420nm波長の光で活性を示すことを特徴とする
請求項10記載の液晶封止用樹脂組成物。 - 【請求項12】 前記の(3)有機過酸化物がキュメン
ヒドロパーオキサイドであることを特徴とする請求項1
乃至請求項9のいずれかに記載の液晶封止用樹脂組成
物。 - 【請求項13】 相対する対基板の内、どちらか一方の
ガラス製及び又はプラスチック製の液晶表示セル用基板
の接合シール構成部位に、請求項1乃至請求項12にい
ずれか記載の液晶封止樹脂組成物を枠状に塗布後、更に
液晶表示セル構成に必要な質量の液晶を張り合わせ前の
液晶表示セル構成基板の一方のシール枠内の任意な場所
に滴下し、非加熱下にかつ高真空下で2枚の対向する基
板同士を貼り合わせて後、0.2乃至7μmの範囲で均
質なセルギャップとなる様に圧着し、その後、外から紫
外線または可視光を照射させて液晶封止用樹脂組成物を
硬化させる工程を経た後、130℃未満の加熱養生硬化
工程または液晶均一再配向工程を経て液晶表示セルを製
造する事を特徴とする液晶表示セル製造方法。 - 【請求項14】 請求項13に示す液晶表示セルの製造
方法で得られた液晶表示素子。
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