JP2003273335A - Mramデバイスにおいて用いるための改善されたダイオードおよびその製造方法 - Google Patents

Mramデバイスにおいて用いるための改善されたダイオードおよびその製造方法

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Abstract

(57)【要約】 【課題】テ゛ータ記憶テ゛ハ゛イス内のタ゛イオート゛を介して漏れ電流
を低減または排除することにより性能を改善するよう
な、タ゛イオート゛を備えたMRAMテ゛ハ゛イスの製造方法の提
供。 【解決手段】複数のワート゛線(26,28)と、複数のヒ゛ット線(2
0,22,24)と、メモリセル(40-50)の抵抗性交点アレイとを有するテ
゛ータ記憶テ゛ハ゛イスが開示される。各メモリセルはヒ゛ット線と、分離
タ゛イオート゛(88)とに接続され、分離タ゛イオート゛(88)はさらに個
々のワート゛線に接続される。分離タ゛イオート゛(88)は、ヒ゛ット線
からワート゛線への一方向の導電性経路を提供する。各ワート゛
線は、各タ゛イオート゛との共通の金属−半導体コンタクトを提供
し、各タ゛イオート゛は、共通の金属−半導体コンタクトの半導体部
分とその個々のメモリセルとの間に配置された別個の金属コンタ
クトを有するようにワート゛線を共有する。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、概してデータ記憶
のためのランダムアクセスメモリに関する。より具体的
には、本発明は、アレイ内の漏れ電流を制限するため
に、改善された単方向性素子を含む磁気ランダムアクセ
スメモリデバイスに関する。 【0002】 【従来の技術】磁気ランダムアクセスメモリ(「MRA
M」)は、長期データ記憶のために非常に有望な不揮発
性メモリである。MRAMデバイス上で実行される読出
しおよび書込み動作は、DRAMおよびフラッシュメモ
リのような従来のメモリデバイス上で実行される読出し
および書込み動作よりも非常に速く、ハードドライブの
ような長期記憶装置よりも数桁の大きさだけ速い。さら
に、MRAMデバイスは、他の従来の記憶装置よりもコ
ンパクトであり、電力の消費が少ない。 【0003】典型的なMRAMデバイスはメモリセルの
アレイを含む。ワード線がメモリセルの行にわたって延
在し、ビット線がメモリセルの列に沿って延在する。各
メモリセルはワード線とビット線との交点に配置され
る。 【0004】メモリセルは1ビットの情報を磁化の向き
として格納する。各メモリセルの磁化は常に、2つの安
定した向きのうちの1つを示す。これら2つの安定した
向き、すなわち平行および反平行は、「0」および
「1」の論理値を表す。 【0005】磁化の向きは、スピントンネルデバイスの
ようなメモリセルの抵抗に影響を及ぼす。たとえば、磁
化の向きが平行である場合には、メモリセルの抵抗は第
1の値Rであり、磁化の向きが平行から反平行に変更さ
れる場合には、メモリセルの抵抗は第2の値R+ΔRに
増加する。選択されたメモリセルの磁化の向き、それゆ
えメモリセルの論理状態は、メモリセルの抵抗状態をセ
ンシングすることにより読み出され得る。したがって、
メモリセルは、抵抗性交点のメモリアレイを形成する。 【0006】選択されたメモリセルに電圧を印加し、そ
のメモリセルを流れるセンス電流を測定することによ
り、抵抗状態をセンシングできる。理想的には、その抵
抗はセンス電流に比例するであろう。 【0007】しかしながら、アレイ内の1つのメモリセ
ルの抵抗状態をセンシングすることは、信頼できない可
能性がある。アレイ内の全てのメモリセルは、多数の並
列な経路を通って互いに結合される。ある交点において
見られる抵抗は、アレイの他の行および列内のメモリセ
ルの抵抗と並列な、その交点におけるメモリセルの抵抗
に等しい。 【0008】さらに、センシングされているメモリセル
が、格納された磁化に起因して異なる抵抗を有する場合
には、わずかな電圧差が生じる場合がある。この小さな
電圧差は、漏れ電流としても知られる、寄生電流または
「スニークパス」電流を引き起こす可能性がある。寄生
電流または漏れ電流は、アレイが大きくなるのに応じて
大きくなり、それゆえセンス電流を覆い隠す可能性があ
る。したがって、寄生電流は、抵抗がセンシングされる
のを妨げる可能性がある。 【0009】抵抗状態をセンシングする際の低い信頼性
は、製造上のばらつき、動作温度の変動およびMRAM
デバイスの経年変化によってさらに悪くなる。これらの
要因によって、メモリセル内の抵抗の平均値が変動す
る。 【0010】従来技術は、種々の設計を通して、実際に
は漏れ電流を除去できないが、低減しようと試みてき
た。1つの手法は、ダイオードのような単方向性素子を
追加して、ある方向に電流経路を制限することを含む。
図1は、そのような実施形態を示す。メモリセル4はダ
イオード6を含み、ダイオード6によって決定される方
向に電流が制限される。図1に示されるようにセンス電
流が加えられるとき、センス増幅器によって実際に測定
される電流は、意図されたセル4を流れるセンス電流I
_s、およびいくつかの他のメモリセル/ダイオード対
を流れる漏れ電流I_leakである。この付加的な漏れ電
流は、センス増幅器の動作範囲を狭くする。さらに、メ
モリアレイのサイズが増すと、漏れ電流がセンス信号よ
り優勢になり、センス増幅器の動作範囲がさらに狭くな
る。さらに、漏れ電流経路に起因して、センス増幅器内
の雑音が大きくなる。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】したがって、ダイオー
ドが用いられる際に存在する漏れ電流を、除去できなく
ても、低減できるようにすることが必要とされている。
さらに、コストを削減し、デバイス内のダイオードを介
して漏れ電流を低減または排除することにより性能を改
善する、そのようなダイオードを有するMRAMデバイ
スの製造方法が必要とされている。 【0012】 【課題を解決するための手段】本発明によれば、複数の
ワード線と、複数のビット線と、メモリセルの抵抗性交
点アレイとを有するデータ記憶デバイスが開示される。
各メモリセルはビット線と、分離ダイオードとに接続さ
れ、分離ダイオードはさらに個々のワード線に接続され
る。分離ダイオードは、ビット線からワード線への一方
向の導電性経路を提供する。各ワード線は、各ダイオー
ドとの共通の金属−半導体コンタクトを提供し、各ダイ
オードは、共通の金属−半導体コンタクトの半導体部分
とその個々のメモリセルとの間に配置された別個の金属
コンタクトを有するようにワード線を共有する。 【0013】 【発明の実施の形態】ここで図面に示された典型的な実
施形態を参照し、それらを説明するために、本明細書に
おいて特有の用語が用いられる。それにもかかわらず、
それにより本発明の範囲を制限することを意図していな
いことは理解されたい。本明細書に例示される本発明の
機構の変更およびさらなる修正、ならびに本明細書に示
されるような本発明の原理のさらなる応用形態は、関連
分野の熟練者が本開示から情報を得た後に思い浮かぶは
ずであり、本発明の範囲内にあるものとみなされるべき
である。 【0014】例示のための図面に示されるように、本発
明は磁気ランダムアクセスメモリデバイスにおいて具現
化される。MRAMデバイスは、メモリセルのアレイ
と、メモリセルに対してデータの読出しまたは書込みを
行うための読出し−書込み回路とを含む。読出し回路
は、等電位印加装置および差動センス増幅器を含み、ア
レイ内の選択されたメモリセルの異なる抵抗状態を正確
にセンシングすることができる。書込み回路は、アレイ
内の個々のビットを1つのメモリ状態から別のメモリ状
態に選択的に切り替えることができる。 【0015】図2は固体メモリ130の平面図であり、
そのメモリは磁気記憶セル40〜50のアレイを含む。
また、固体メモリ130は、磁気記憶セル40〜50に
対して読出しおよび書込みのアクセスを可能にする導体
20〜28のアレイも含む。磁気記憶セル40〜50は
磁界を用いて情報を格納する。各磁気記憶セル40〜5
0によって、データビットと呼ばれる場合もある、対応
する1ビットの情報を格納することが可能になる。 【0016】磁気記憶セル40〜50および導体20〜
28は、基板10上に形成される。導体20〜28は、
1組の上部導体26〜28、および直交する1組の底部
導体20〜24として配列される。磁気記憶セル40〜
50はそれぞれ、底部導体20〜24の幅および上部導
体26〜28の幅によってそれぞれ画定される長方形の
寸法dおよびdを有する。 【0017】図3aおよび図3bは、磁気記憶セル42
のデータビットの格納を示す。磁気記憶セル42は、誘
電体領域62によって分離される磁気薄膜60と磁気薄
膜64とを含む。残りの記憶セル40〜50の構造およ
び機能は、磁気記憶セル40の構造および機能と概ね同
様である。磁気薄膜60の磁化の向きがM1として示さ
れ、磁気薄膜64の磁化の向きがM2として示される。 【0018】磁気薄膜60および64のうちの一方は固
定された磁化の向きを有し、基準層として機能するが、
他方の磁気薄膜は固定されない磁化の向きを有する。固
定されない磁化の向きを有する磁気薄膜60または64
は、データ層とも呼ばれる、磁気記憶セル42のアクテ
ィブな磁気薄膜である。データ層の磁化の向きは、磁気
記憶セル42に対する書込み動作中に導体22および2
6に加えられる電気信号に応答して回転する。一実施形
態では、M1およびM2が平行であるとき、磁気記憶セ
ル42に第1の論理状態のデータビットが格納されてい
ることが示され、M1およびM2が反平行であるとき、
第2の論理状態のデータビットが格納されていることが
示される。 【0019】異なる実施形態では、磁気記憶セル42に
情報を格納するために、他の構成の磁気の向きを用いる
ことができる。2つの異なるMRAMセル構造が実現可
能である。1つの構造では、積層体の上部に基準層が配
置され、トップスピンバルブ構造が形成される。別の構
造では、積層体の底部に基準層が配置され、ボトムスピ
ンバルブ構造が形成される。基準層は、軟らかい基準層
構造か、またはピン止めされた(pinned)FM層構造の
いずれかから形成され得る。基準層が軟磁性材料から形
成されるとき、(磁気的に)軟らかい基準層は、動作中
に電流を加えることにより設定される必要がある。基準
層が強磁性(FM)材料から形成され、反強磁性(AF
M)材料層が隣接して存在することに起因して、その磁
界がある特定の方向にピン止めされるとき、ピン止めさ
れるFM層は製造中に一度だけ設定され、セルの寿命の
間、永久的にその状態のままである。軟らかい基準層の
機能は、特にMTJダイオード構造の形成に関して、ピ
ン止めされたFM層の機能と同じである。 【0020】一実施形態では、磁気薄膜64は固定され
た磁化の向きM2にピン止めされ、一方、磁気薄膜60
は固定されない磁化の向きM1を有する。磁気薄膜60
の磁化の向きM1は、磁気記憶セル42に対する書込み
動作中に、導体22および26に電気信号が加えられる
のに応じて変化する。 【0021】図3aは、磁気記憶セル42に格納された
データビットの論理状態「0」を示す。論理状態「0」
では、磁気薄膜60内の磁化の向き(M1)は、磁気薄
膜64内の磁化の向きM2と反平行である。図3bは、
磁気記憶セル42に格納されたデータビットの論理状態
「1」を示す。論理状態「1」では、磁気薄膜60内の
磁化の向きM1は、磁気薄膜64内の磁化の向きM2と
平行である。セルの状態は、反平行な向きが論理状態
「1」であり、平行な状態が論理状態「0」であるよう
に逆にすることもできる。他の変更も可能であり、それ
は所与の状態定義に限定される必要はない。 【0022】磁気記憶セル42は、導体26および22
間に、読出し電圧とも呼ぶことができる電位をかけるこ
とにより読み出される。読出し電圧によって、スピント
ンネル現象として知られる現象に従って電荷が誘電体領
域62を通過して移動する際に、センス電流としても知
られる電流が磁気薄膜60−64間に流れる。記憶セル
42はスピントンネル記憶セルと呼ぶこともできる。 【0023】磁気記憶セル42の抵抗は、M1およびM
2の向きによって異なる。M1およびM2が反平行であ
る、すなわち論理状態「0」であるとき、磁気記憶セル
42の抵抗は最も高い状態にある。一方、M1およびM
2が平行であり、論理状態「1」に対応するとき、磁気
記憶セル42の抵抗は最も低い状態にある。結果とし
て、磁気記憶セル42に格納されるデータビットの論理
状態は、その抵抗を測定することにより決定され得る。
磁気記憶セル42の抵抗は、導体22および26に読出
し電圧が印加されるのに応答して流れるセンス電流の大
きさに反映される。 【0024】図4a〜図4eは、基板10上での磁気記
憶セル40〜50および導体20〜28のアレイの形成
を示す。さらに、各磁気記憶セル40〜50は、従来技
術において知られていない利点を提供する単方向性導
体、またはダイオードも含む。そのダイオードはショッ
トキー金属−半導体ダイオードとして形成され、その場
合に、金属部分はプラチナ(Pt)から形成されること
が好ましく、その金属部分は、アレイの設計に応じて導
体20〜24または26〜28としても機能する。従来
技術では、MRAMデバイス内でp−n接合が実施され
てきた。さらに、ショットキー金属−半導体ダイオード
は、本発明の前にはMRAMデバイス内で実施されてい
なかったものと確信する。 【0025】一実施形態では、基板10は、センス増幅
器およびマルチプレクサ回路のような、固体メモリ13
0を支援するための電子回路の形成に対応するシリコン
基板である。磁気記憶セル40〜50および導体20〜
28を形成するための処理ステップは、基板10が半導
体材料であることを必要としない。さらに、処理ステッ
プの順序は、回路設計によっては逆にすることもでき
る。 【0026】図4aは断面図AAであり、基板10上に
最初に堆積される一連の材料70〜78が示される。導
体材料70の層が基板10上に堆積され、固体メモリ1
30のための底部導体である導体20〜24を形成する
ための導電性材料の層を提供する。導体材料70は、
銅、アルミニウム、または金、あるいはこれらの材料の
合金のような導電性材料のシートである。 【0027】半導体材料72が導体材料70上に堆積さ
れる。半導体材料72は、磁気記憶セル42の誘電体領
域62のような、磁気記憶セル40〜50の誘電体領域
を形成するための層を提供する。一実施形態では、半導
体材料72はアモルファスシリコンである。最終的に
は、層72はセルのダイオード部分の一部を形成し、磁
気トンネル接合部分を形成しない。所望の結果は、アレ
イ内の各メモリセルが、ショットキー金属(Pt−S
i)ダイオードと直列に接続されたMTJを有すること
である。 【0028】導体材料の第2の層74が絶縁性材料上に
堆積され、各セル40〜50に関連する各ダイオードの
ためのショットキー金属としての役割を果たす。導体材
料74は、Ptのような導電性材料のシートである。他
の材料を代わりに用いることもでき、それらは銅、アル
ミニウム、または金、またはこれらの材料の合金を含
む。通常は他の導体金属よりも優先的にPtが用いら
れ、それは他のほとんどの材料よりも良好な整流作用を
提供する。そのダイオードは2つの層、すなわちPtの
層と、nドープドシリコンの層とから形成される。熱処
理後に、境界部のPtおよびSiは反応し、Ptシリサ
イドを形成する。上述した代替金属のうちの任意のシリ
サイドのような他の金属シリサイドも考えられる。 【0029】ダイオードを形成した後に、セル40〜5
0が形成される。一実施形態では、反強磁性材料76
が、導体材料74の上側に堆積される。反強磁性材料7
6は、基板10上に形成されることになる磁気記憶セル
40〜50の向きM2を固定するための磁気ピンニング
材料を提供する。反強磁性材料76は、鉄−マンガン
(FeMn)またはニッケル−マンガン(NiMn)と
することができる。反強磁性材料76のための代替の材
料は、NiOおよびIrMnを含む。 【0030】磁気薄膜78が、反強磁性材料76の上側
に堆積される。磁気薄膜78と反強磁性材料76との間
の磁気的な交換結合の作用によって、磁気薄膜78の磁
化の向きがピン止めされる。磁気薄膜78は、磁気記憶
セル40〜50のピン止めされた磁気薄膜領域を形成す
るためのピン止めされる磁性材料の層を提供する。たと
えば、磁気薄膜78は後に、磁気記憶セル42のピン止
めされた磁気薄膜64へと形成される。磁気薄膜78に
は、ニッケル−鉄(NiFe)またはコバルト、あるい
はこれらの材料の組み合わせからなる合金または層とす
ることができる。磁気薄膜78のための代替の材料は、
FeおよびCrO、あるいは他の強磁性材料ま
たはフェリ磁性材料を含む。 【0031】絶縁性材料80の層が磁気薄膜78上に堆
積される。絶縁性材料80は、磁気記憶セル42の誘電
体領域62のような、磁気記憶セル40〜50の誘電体
領域を形成するための層を提供する。一実施形態では、
絶縁性材料80は酸化アルミニウム(Al)であ
る。絶縁性材料80の代替の材料は、二酸化シリコン
(SiO)、酸化タンタル(Ta)、および窒
化シリコン(Si)を含む。 【0032】磁気薄膜82が絶縁性材料80の上側に堆
積される。磁気薄膜82は、記憶セル42の磁気薄膜6
0のような、磁気記憶セル40〜50のアクティブ領域
を形成するための材料の層を提供する。磁気薄膜82
は、ニッケル−鉄(NiFe)またはコバルト、または
これらの材料の組み合わせからなる合金または層とする
ことができる。 【0033】図4bは、図4aに示される材料のパター
ニングを示す断面図AAである。そのパターニングは、
フォトリソグラフィを用いて、磁気薄膜82の上側にフ
ォトレジスト84を含むフォトレジストの線を形成する
ことにより実行される。フォトレジスト84の線は、底
部導体22の長さと、底部導体22および磁気記憶セル
42および48のd寸法とを画定する。イオンミリン
グ操作を実行して、フォトレジストによって保護されな
い材料が基板10から除去される。イオンミリング操作
は、たとえば、アルゴンイオンの衝撃を用いて実行され
得る。フォトレジスト84によって与えられる保護の結
果として、たとえば、図4aに示される材料から、積層
された構造体86が形成される。所望の回路構成を達成
するために、典型的には多数のパターニングステップが
行われることに留意されたい。この場合、パターニング
は、導体材料70および半導体材料72が互いに位置合
わせされ、半導体材料72が、底部導体22を形成する
導体材料70の長さに延び、半導体材料72がショット
キー金属ダイオードの一部として機能するように実行さ
れる。その表面は、第2の導体材料74、反強磁性材料
76、磁気薄膜78、絶縁性障壁80および第2の磁気
薄膜82からなる積層体を分離するように、既知の技術
を用いてさらにパターニングされる。 【0034】積層された構造体86は底部導体22を含
み、それは導体材料70の残りの部分である。半導体材
料72は、積層構造体86に示されるようなダイオード
88の整流作用部分としての役割を果たす。第2の導体
材料74は、ショットキー金属ダイオード88のための
金属コンタクトとしての役割を果たす。また、積層構造
体86は、反強磁性材料76から残される反強磁性材料
90のストリップも含む。反強磁性材料90のストリッ
プは、磁気記憶セル42および48の磁気の向きM2
を、導体22の長さに平行な方向にピン止めする。 【0035】積層構造体86は、それぞれ磁気薄膜7
8、誘電体材料80および磁気薄膜82から残される、
磁気薄膜92のストリップ、誘電体材料94のストリッ
プ、および磁気薄膜96のストリップを含む。磁気薄膜
92、誘電体材料94、および磁気薄膜96のストリッ
プは、後続のパターニングステップで、磁気記憶セル4
0〜48へと形成されることになる。 【0036】図4cは、積層構造体86の側部と、基板
10の露出された領域とを覆う保護誘電体100の薄い
層を示す断面図AAである。保護誘電体100は最初
に、たとえば、誘電体材料からなる、50nm(500
オングストローム)またはそれ未満の薄い層として、積
層構造体86、フォトレジスト84および基板10の露
出された領域上に堆積される。その後、フォトレジスト
84、および導体20〜24をパターニングするために
用いられるフォトレジストの他の線は、たとえば溶媒と
超音波攪拌機とを用いて除去される。結果として生じる
保護誘電体100は、導体26および28が形成された
後の磁気薄膜92および96の縁部間が短絡するのを防
ぐ。 【0037】図4dは、積層構造体86および保護誘電
体100上に堆積された導体材料102を示す断面図B
Bである。導体材料102は、上部導体26〜28を形
成するための導電性材料の層を提供する。導体材料10
2は、銅、アルミニウム、または金、あるいはこれらの
材料の合金のような導電性材料のシートである。 【0038】その後、上部導体26〜28が導体材料1
02からパターニングされる。上部導体26〜28のパ
ターニングによって、磁気記憶セル40〜50および上
部導体26〜28のd寸法が形成され、上部導体26
〜28と、磁気記憶セル40〜50の層とが自動的に位
置合わせされる。上部導体26〜28は、フォトリソグ
ラフィを用いて、導体材料102の上側にフォトレジス
ト110〜114の線を含むフォトレジストの線を形成
することによりパターニングされる。フォトレジスト1
10〜114の線はそれぞれ幅dを有する。 【0039】イオンミリングステップを用いて、フォト
レジスト110〜114によって保護されない材料が除
去される。一実施形態では、そのミリングステップを用
いて、反強磁性材料90のストリップまで下方に材料が
除去される。別の実施形態では、そのミリングステップ
は、磁気薄膜92のストリップが除去される前に停止さ
れる。その後、フォトレジスト110〜114は取り除
かれる。 【0040】図4eは、磁気薄膜92を除去する前にミ
リングステップが停止された結果を示す断面図BBであ
る。それぞれ磁気薄膜96のストリップおよび誘電体材
料94のストリップから形成される磁気薄膜60および
誘電体領域62とともに、ショットキー金属ダイオード
88を有する磁気記憶セル42〜48がそれぞれ示され
る。 【0041】磁性材料92のストリップは、各磁気記憶
セル42〜48のための連続したピン止め磁気薄膜を提
供する。この実施形態は、磁性材料92のパターニング
された縁部から発する磁界が、磁気記憶セル42〜48
のアクティブな磁気薄膜内の磁界に影響を及ぼすのを防
ぐ。 【0042】上部導体26および28のパターニングに
よって、パターニングが実施されて、かつ磁気記憶セル
42および48内のアクティブな磁気薄膜が自動的に位
置合わせされ、位置合わせされた寸法dおよびd
与えられる。結果として、導体層26〜28、および磁
気記憶セル42および48のアクティブ層または誘電体
層のための別個のパターニングマスクを用いる必要もな
ければ、任意のそのようなパターニングマスクを正確に
位置合わせする必要もない。 【0043】図4eに示される構造はその後、たとえば
絶縁性誘電体層を用いて平坦化され、磁気記憶セル40
〜50の上側に別の磁気記憶セルのアレイが形成され得
る。これが可能であるのは、結晶性の半導体基板が必要
とされないからである。磁気記憶セルの多数の層を有す
ることができることにより、固体メモリ130内で達成
され得る総合密度が高められる。 【0044】上述のプロセスによって、サイズが上部/
底部導体幅dおよびdの寸法に制限されるメモリセ
ルがもたらされるが、そのプロセスは1つの実現可能な
製造プロセスを例示するために提供されているにすぎな
いことに留意されたい。代替の実施形態では、導体幅よ
りも小さな寸法を有するメモリセルを形成することが望
ましい。これを達成するためには、別個のマスキング/
パターニングのステップが必要とされ、それらは当業者
にはよく知られている。 【0045】図5は、磁気記憶セル42を読み出すため
の構成を示す。その磁気記憶セル42は、導体26に読
出し電圧Vrdを印加し、導体22を電流センス増幅器
160の入力150に結合することにより読み出され
る。磁気記憶セル42の両端の電位Vrdによって、電
流センス増幅器160の入力150にセンス電流が流れ
込む。センス電流の大きさが磁気記憶セル42の抵抗
を、それゆえその論理状態を示す。 【0046】読出し動作中に、導体20および24は、
一対のトランジスタ200および202を用いてグラン
ド電位をかけられる。さらに、電流センス増幅器160
の入力150は仮想グランド電位を有しており、それ
は、導体22が仮想グランド電位を有することを意味す
る。導体20〜24のグランドおよび仮想グランド電位
は、導体20〜24間を流れる電流の量を低減する。こ
の電流は漏れ電流として知られる。導体20〜24内の
漏れ電流の量を低減することにより、磁気記憶セル42
上での読出し動作中の信号対雑音比が向上される。 【0047】導体20〜24間の等しい電位は、種々の
回路を用いて達成され得る。たとえば、トランジスタ2
00および202が、導体20および24に電位V
かけ、入力150がVの電位を有することができる。
さらに、導体のそれぞれが、対応する電流センス増幅器
の入力に結合され得る。電流センス増幅器の入力は仮想
グランドであるか、または全ての導体20〜24の電位
が等しくされるのであれば、他の電位を有することがで
きる。さらに、トランジスタおよび電流センス増幅器の
任意の組み合わせを用いて、読出し動作中に導体20〜
24の電位を等しくすることもできる。 【0048】メモリセル40〜50は、ポリマーメモリ
素子、磁気トンネル接合(SDT接合は磁気トンネル接
合の1つのタイプである)、または相変化デバイスのよ
うな薄膜メモリ素子を含むことができる。一般に、メモ
リセル40〜50は、素子の公称抵抗の大きさに影響を
及ぼすことにより、情報を格納または生成する任意の素
子を含むことができる。そのような他のタイプの素子
は、リードオンリーメモリの一部としてのポリシリコン
抵抗、および結晶状態からアモルファス状態に、または
その逆に状態を変更するようにプログラムされ得る相変
化デバイスを含む。相変化デバイスは、結晶状態では低
抵抗を有し、アモルファス状態では高抵抗を有する。メ
モリセル素子42が図4eにさらに詳細に示される。メ
モリセル40〜50はさらに、抵抗性の磁気素子Rm
と、単方向導電性ゲートまたはダイオード88とを含
み、ダイオードは、読出し動作中に漏れ電流を制限する
とともに、ビット線20〜24からワード線26〜30
に一方向の電流経路を提供するために用いられる。ダイ
オード88は抵抗性の磁気素子Rmに結合され、ビット
線20〜24からワード線26〜30への一方向の導電
性経路を提供する。 【0049】大きな共通の金属−Siコンタクト領域を
用いることにより、共通カソードにおける接触抵抗が改
善される。これは、各ダイオード88の電流密度容量を
改善する。各ダイオード88は、その関連するMRAM
セルとの別個のPtコンタクトを有するので、各ダイオ
ード88は互いから分離される。さらに、ダイオードの
行または列が共通の金属−Siコンタクトを共有するの
で、パターニングが簡略化される。さらに、共通の金属
−Siコンタクトは、従来技術の技法を用いて製作され
るダイオードに関連した電流スニークパスまたは漏れ電
流を、排除しないまでも低減する。 【0050】本発明による情報記憶デバイスは、多種多
様な用途に用いることができる。たとえば、その情報記
憶デバイスは、コンピュータ内の長期データ記憶のため
に使用され得る。そのようなデバイスは、ハードドライ
ブのような従来の長期データ記憶装置より優れた数多く
の利点を提供する。MRAMセルからのデータへのアク
セスは、ハードドライブからのデータへのアクセスより
も数桁の大きさだけ速くなる。さらに、本発明による情
報記憶デバイスはハードドライブよりもコンパクトであ
る。 【0051】本発明による情報記憶デバイスは、デジタ
ル画像を長期に記憶するためにデジタルカメラで使用さ
れ得る。較正が正確であり、前置増幅器のオフセットを
同じにすることができる場合には、その情報記憶デバイ
スは、コンピュータにおいてDRAMおよび他の高速の
長期メモリの代わりに用いることもできる。本発明は、
上述され、および図示された特定の実施形態に限定され
ない。代わりに、本発明は特許請求の範囲に従って解釈
される。 【0052】先に参照された構成が本発明の原理のため
の応用形態の例示にすぎないことは理解されたい。本発
明は、現時点で最も実用的で、好ましい実施形態である
と思われるものに関連して個別に、かつ詳細に図示さ
れ、十分に説明されてきたが、本発明の思想および範囲
から逸脱することなく、数多くの修正および代替の構成
を考案することができ、数多くの変更が、特許請求の範
囲に記載されるような本発明の原理および概念から逸脱
することなくなされ得ることは当業者には明らかであろ
う。 【0053】以下においては、本発明の種々の構成要件
の組み合わせからなる例示的な実施形態を示す。 1.データ記憶デバイスであって、複数のワード線と、
複数のビット線と、およびメモリセルの抵抗性交点アレ
イとを含み、各メモリセルが、ビット線に接続され、個
々のワード線にさらに接続された分離ダイオードに接続
され、その分離ダイオードが、前記ビット線から前記ワ
ード線への一方向の導電性経路を提供し、各ワード線が
各ダイオードとの共通の金属−半導体コンタクトを提供
し、前記各ダイオードが、前記共通の金属−半導体コン
タクトの半導体部分と、その個々のメモリセルとの間に
配置された別個の金属コンタクトを有するように前記ワ
ード線を共有する、データ記憶デバイス。 2.漏れ電流迂回手段は、前記ワード線に結合された等
電位発生器を含み、寄生電流が選択されたメモリセルに
流れるのを実質的に防ぐように、前記抵抗性交点メモリ
セルアレイ内の電圧レベルを設定するように動作するこ
とができる、上記1に記載のデータ記憶デバイス。 3.ワード線の選択されたグループ内の選択されないワ
ード線が、印加されるアレイ電圧に概ね等しい平均化さ
れた電圧を設定するように互いに接続される、上記2に
記載のデータ記憶デバイス。 4.前記等電位発生器が、1つまたは複数の選択されな
いワード線からのフィードバックに基づいて、選択され
たビット線の等電位分離を確立するように動作すること
ができる、上記3に記載のデータ記憶デバイス。 5.前記各分離ダイオードの入力ノードが、個々の電圧
フォロワトランジスタに結合され、前記等電位発生器
が、前記電圧フォロワトランジスタのゲートに結合され
る、上記3に記載のデータ記憶デバイス。 6.前記各メモリセルが、磁気ランダムアクセスメモリ
素子からなる、上記1に記載のデータ記憶デバイス。 7.データ記憶デバイスを形成するプロセスであって、
金属トレースからなる複数のワード線を形成するステッ
プと、前記ワード線のそれぞれの上にアモルファス半導
体層を形成するステップと、前記各アモルファス半導体
層上に、それぞれ互いから分離された複数の金属コンタ
クトを形成し、結果として前記各ワード線のための共通
の金属−半導体コンタクトをもたらすステップと、前記
複数の金属コンタクトのそれぞれの上に磁気抵抗メモリ
セルを形成し、それにより前記メモリセルからその対応
するワード線への一方向の導電性経路を形成するステッ
プと、およびそれぞれ前記メモリセルの一部に接続され
るように、金属トレースからなる複数のビット線を形成
し、それによりそれぞれ共有されるメモリセルを通して
前記ビット線から前記ワード線への導電性経路を形成す
るステップとからなる、プロセス。 8.前記金属コンタクトを形成するステップが、前記金
属コンタクトとしてプラチナを選択することをさらに含
む、上記7に記載のプロセス。 9.前記金属コンタクトを形成するステップが、前記金
属コンタクトとして、金、銀、アルミニウム、または銅
からなるグループから金属を選択することをさらに含
む、上記7に記載のプロセス。 10.前記アモルファス半導体がシリコンからなり、金
属シリサイド層が、前記シリコンと前記金属コンタクト
とで形成される、上記7に記載のプロセス。 【0054】 【発明の効果】本発明によれば、大きな共通の金属−S
iコンタクト領域を用いることにより、共通カソードに
おける接触抵抗が改善される。これは、各ダイオード8
8の電流密度容量を改善する。各ダイオード88は、そ
の関連するMRAMセルとの別個のPtコンタクトを有
するので、各ダイオード88は互いから分離される。さ
らに、ダイオードの行または列が共通の金属−Siコン
タクトを共有するので、パターニングが簡略化される。
さらに、共通の金属−Siコンタクトにより、従来技術
の技法を用いて製作されるダイオードに関連した電流ス
ニークパスまたは漏れ電流を、排除しないまでも低減す
ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】 【図1】選択されたメモリセル上のセンシング動作と、
漏れ電流がセンス電流に如何に影響を及ぼすかを示す従
来技術の概略図である。 【図2】磁気記憶セルのアレイと、磁気記憶セルへの読
出しおよび書込みのアクセスを可能にする導体のアレイ
とを含む固体メモリの平面図である。 【図3a】磁気記憶セル内のデータビットの格納を示す
図である。 【図3b】磁気記憶セル内のデータビットの格納を示す
図である。 【図4a】最初に基板上に堆積され、その後、導体およ
び磁気記憶セル内に形成される一連の材料を示す断面図
AAである。 【図4b】図3aに示される材料のパターニングを示す
断面図AAである。 【図4c】パターニングされた積層構造体の側面と、基
板の露出された領域とを覆う保護誘電体の薄い層を示す
断面図AAである。 【図4d】積層構造体および保護誘電体上に堆積される
導体材料と上部導体フォトレジストとを示す断面図BB
である。 【図4e】ピン止めされた磁気薄膜を取り除く前にミリ
ングステップを停止した結果を示す断面図BBである。 【図5】磁気記憶セルを読み出すための構成を示す図で
ある。 【符号の説明】 10 基板 20、22、24、26、28 導体 40、42、44、46、48、50 磁気記憶セル 62 誘電体領域 60、64、78、82 磁気薄膜 70、80 導体材料 72 半導体材料 74 導体材料 76 反強磁性材料 80 絶縁性材料 88 ダイオード 100 保護誘電体 130 固体メモリ 160 電流センス増幅器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ルン・ティー・トラン アメリカ合衆国カリフォルニア州95070, サラトガ,ウッドブリー・コート・5085 Fターム(参考) 5F083 FZ10 GA06 JA06 JA33 JA35 JA36 JA37 JA38 JA39 PR04

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 データ記憶デバイスであって、 複数のワード線と、 複数のビット線と、およびメモリセルの抵抗性交点アレ
    イとを含み、各メモリセルが、ビット線に接続され、個
    々のワード線にさらに接続された分離ダイオードに接続
    され、その分離ダイオードが、前記ビット線から前記ワ
    ード線への一方向の導電性経路を提供し、各ワード線が
    各ダイオードとの共通の金属−半導体コンタクトを提供
    し、前記各ダイオードが、前記共通の金属−半導体コン
    タクトの半導体部分と、その個々のメモリセルとの間に
    配置された別個の金属コンタクトを有するように前記ワ
    ード線を共有する、データ記憶デバイス。
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