JP2003272949A - チップ型コンデンサおよびその製造方法ならびに陽極端子板 - Google Patents

チップ型コンデンサおよびその製造方法ならびに陽極端子板

Info

Publication number
JP2003272949A
JP2003272949A JP2002071997A JP2002071997A JP2003272949A JP 2003272949 A JP2003272949 A JP 2003272949A JP 2002071997 A JP2002071997 A JP 2002071997A JP 2002071997 A JP2002071997 A JP 2002071997A JP 2003272949 A JP2003272949 A JP 2003272949A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
lead wire
anode lead
anode
terminal plate
anode terminal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2002071997A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4477287B2 (ja
Inventor
Mitsunori Sano
光範 佐野
Setsu Mukono
節 向野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokin Corp
Original Assignee
NEC Tokin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NEC Tokin Corp filed Critical NEC Tokin Corp
Priority to JP2002071997A priority Critical patent/JP4477287B2/ja
Priority to KR10-2003-0015646A priority patent/KR100506473B1/ko
Priority to US10/387,397 priority patent/US6903922B2/en
Publication of JP2003272949A publication Critical patent/JP2003272949A/ja
Priority to US11/097,316 priority patent/US20050168921A1/en
Application granted granted Critical
Publication of JP4477287B2 publication Critical patent/JP4477287B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G9/00Electrolytic capacitors, rectifiers, detectors, switching devices, light-sensitive or temperature-sensitive devices; Processes of their manufacture
    • H01G9/004Details
    • H01G9/008Terminals
    • H01G9/012Terminals specially adapted for solid capacitors
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G2/00Details of capacitors not covered by a single one of groups H01G4/00-H01G11/00
    • H01G2/02Mountings
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01GCAPACITORS; CAPACITORS, RECTIFIERS, DETECTORS, SWITCHING DEVICES, LIGHT-SENSITIVE OR TEMPERATURE-SENSITIVE DEVICES OF THE ELECTROLYTIC TYPE
    • H01G4/00Fixed capacitors; Processes of their manufacture
    • H01G4/002Details
    • H01G4/228Terminals
    • H01G4/236Terminals leading through the housing, i.e. lead-through

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Fixed Capacitors And Capacitor Manufacturing Machines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】陽極リード線と陽極端子板との接合強度および
その信頼性の向上が可能なチップ型コンデンサおよびそ
の製造方法ならびに陽極端子板を提供する。 【解決手段】陽極端子板の一対の突起部の少なくとも一
方を陽極リード線が載置された高さより高く形成し、前
記レーザー光を陽極リード線高さよりも高い突起部先端
の陽極リード線上方端面に照射し、当該突起部を加熱し
て溶解させ、当該溶融物を陽極リード線上面に被せて冷
却して凝固させて当該陽極リード線と突起部とを溶接す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チップ型コンデン
サおよびその製造方法ならびに陽極端子板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】チップ型固体電解コンデンサ(以下、チ
ップ型コンデンサと称する)は、陽極−誘電体−陰極の
構成のコンデンサ素子を中核とするチップ形状となって
いる。そのコンデンサ素子は、弁作用を有する金属(弁
作用金属)を陽極とし、その表層に酸化皮膜を形成して
誘電体層とし、その上に固体電解質層、導電層を形成し
て陰極とする構造である。ここで、弁作用金属とは、陽
極酸化によって厚みの制御可能な酸化皮膜を形成させる
ことのできる金属であり、Nb、Al、Ta、Ti、H
f、Zrなどを指すが、現実的にはAl、Ta、Nbが
主に使用されている。このうち、Alについてはエッチ
ング箔を陽極として使用されることが多く、TaとNb
は粉末焼結され多孔質体を形成し、それを陽極として使
用されている。多孔質焼結体タイプのチップ型コンデン
サはそれらのコンデンサの中でも特に小型大容量化が可
能であるため、携帯電話、情報端末機器などの小型化の
ニーズにマッチした部品として強い需要がある。
【0003】近年では、さらに小型化するためにチップ
型コンデンサの下面(実装基板に対向する面)のみに電
極(陽極、陰極)が露出形成されたチップ型コンデンサ
の構造が多く採用されてきている。具体的な構造として
は、それまで採用されてきた側面から電極を引きだし下
面に折り曲げる構造と異なり、内部に搭載されるコンデ
ンサ素子が陽極端子板及び陰極端子板板を橋渡しするよ
うに設置されている(フェースダウン構造)。このよう
な構造を採用することにより、チップ型コンデンサの更
なる小型化を実現し、周囲に実装される他の電子部品と
の短絡可能性も軽減するため、結果として実装密度を高
くすることができるようになった。
【0004】(チップ型コンデンサの構成)このような
従来のフェースダウン構造のチップ型コンデンサについ
て図面を用いて以下に説明する。図9は、チップ型コン
デンサ9の従来の構成を示す断面図である。ここでは弁
作用金属としてTaを用いた例を示す。従来のチップ型
コンデンサ9は、陽極端子板91と陰極端子板93の両
方にコンデンサ素子94を接続させ、これら陽極端子板
91、陰極端子板93およびコンデンサ素子94を封止
樹脂95によって封止されてなる。
【0005】前記コンデンサ素子94は、Taワイヤー
からなり陽極となる略円柱形状の陽極リード線94a
と、Ta粉末の焼結体であり、その表層に誘電体層を形
成させた略直方体形状の素子本体94bとからなり、陽
極リード線94aは素子本体94bに埋設され、その一
端を突出させている。
【0006】陽極端子板91は、42%Ni−Fe合金
(いわゆる42ニッケル)にハンダめっきを施した平板
をプレス加工した成形品であり、底板部914とその底
板部914から90°の角度で折り曲げられ屹立した接
続部913とからなる。成形時に接続部913の先端に
は凹部溝913Eが設けられており、その溝913Eの
深さは陽極リード線94aの高さとほぼ同じであり、そ
の溝913Eの幅は陽極リード線94aの幅と同じか少
し大きめとしてある。前記陽極端子板91と前記コンデ
ンサ素子94の陽極側との電気的接続は、その溝913
Eの陽極端子板端面上に陽極リード線94aを載置した
上で接続部913と陽極リード線94aとを接合するこ
とによって行われる。その状態を図10に示す。
【0007】陰極端子板93は、42%Ni−Fe合金
(いわゆる42ニッケル)にハンダめっきを施した平板
をプレス加工した成形品であり、底板部931とその底
板部931よりも上側でこれと平行して延在する載置板
部932とからなる。その載置板部932の上面に、コ
ンデンサ素子94の外周面である陰極(層)が導電性接
着剤96を介して電気的に接続されている。
【0008】(チップ型コンデンサの製造方法)チップ
型コンデンサの製造工程を図9、10の構成を参照しな
がら説明する。 (ステップS91)コンデンサ素子94の作成 調合したTa粉末に陽極リード線94aを挿入し、直
方体形状にプレスした後、真空焼結によりTa多孔質体
を形成する。 Ta多孔質体表面に陽極酸化法により誘電体となるT
a酸化皮膜を形成する。 Ta多孔質体の酸化皮膜上に、固体電解質層、グラフ
ァイト層、Agペースト層を順次形成する。
【0009】(ステップS92)陰極端子板93および
陽極端子板91の作成 ハンダめっきが施された42ニッケル合金の帯板(リー
ドフレーム)を連続的にプレス加工し、陰極端子板93
および陽極端子板91を作成する。プレス加工ではつぎ
の2つの加工が施される。 打ち抜き加工;リードフレーム幅方向に同一コンデン
サに搭載される一対の陰極端子板93、陽極端子板91
が並び、リードフレーム長手方向に陰極端子板93、陽
極端子板91の複数の対が並ぶ配置で、陰極端子板93
および陽極端子板91の外形が連続的に打ち抜きにより
形成される(順送プレス)。このとき、陽極端子板91
の底板部914と接続部913と、および陰極端子板9
3の底板部931と載置板部932とは同一平面上にあ
り、それぞれの底板部914,931の一部がリードフ
レームとつながっている。ここで、陰極端子板93の外
形は、底板部931と載置板部932とが連なった単純
な矩形が基本的な形状である。陽極端子板91の外形
は、矩形の底板部914とその底板部914の幅より幅
狭の接続部913とが連なった凸形状を呈している。接
続部913の幅は陽極リード線94aを介したコンデン
サ素子94の支持に必要な強度を確保するための幅を広
くする要求とコンデンサ9の軽量化のための幅を狭くす
る要求とを満たす範囲で決まる。接続部913の先端に
は陽極リード線94aをはめ込む凹部溝913Eが設け
られており、その幅が後からはめ込まれる陽極リード線
94aの幅よりわずかに大きい等幅か、溝913Eの底
に行くほど狭くなる台形状の溝となっている。なお、溝
913Eの深さは陽極リード線94aの高さとほぼ同じ
である。 曲げ加工;陰極端子板93では、底板部931と載置
板部932とにより階段状になるように折り曲げ加工が
施される。陽極端子板91では、底板部914を基準と
して接続部913が90°の角度で折り曲げられる。
【0010】(ステップS93)コンデンサ素子94へ
の陰極端子板93接合 陰極端子板93の載置板部932の上面に導電性接着剤
96を塗布し、その上にコンデンサ素子94を載置し、
その外周面である陰極(層)、導電性接着剤96を介し
て陰極端子板93とコンデンサ素子94の陰極側とを電
気的に接続する。
【0011】(ステップS94)コンデンサ素子94へ
の陽極端子板91接合 陽極リード線94aを前記凹部溝913Eに載置し、接
続部913と溶接する。その様子を図10に示す。陽極
リード線94aが陽極端子板91の接続部913の凹部
溝913Eに挿入された状態で凹部溝913Eの両外側
の凸部911、912それぞれにレーザー照射装置9
7、98からレーザー光L97、L98が照射される。
これにより、当該凸部911、912が1400〜15
00℃に加熱され溶解し、その溶融物が凹部溝913E
内に流れ込む。流れ込んだ溶融物が陽極リード線94a
下半分で、かつ接続部913端面と接触している位置で
その外面を包み込み、凝固することによって陽極リード
線94aと陽極端子板91とが接合される。
【0012】その接合された状態を図11に示す。陽極
リード線94a下面側外周と接続部913との間に拡散
層92が形成され、両者の電気的な接続と構造的な強度
が確保されている。特開2001−267180号公報
では、この方法が開示されており、コンデンサとしての
体積効率を高くし小型化を可能にすると共に陽極リード
線と陽極端子板との接続の信頼性を向上させ、作業性向
上が可能であるとしている。
【0013】また、発明者らは特願2000−3560
20号において、上記レーザー溶接時に陽極リード線長
手方向と直行する方向であり、かつ陽極端子板接続部の
それぞれの突起部の端面直上からレーザー光を照射する
方法を開示している。レーザー光が直接あるいは反射し
てコンデンサ素子に当たることによりその性能が劣化す
ることを防止するためである。
【0014】(ステップS95)外装パッケージ 陰極端子板93および陽極端子板91との接合が完了し
たコンデンサ素子94が樹脂95により封止された後に
陰極端子板93の底板部931、陽極端子板91の底板
部914のリードフレームとつながっている部分を切断
してチップ型コンデンサ9が完成する。このようにして
製造されるチップ型コンデンサ9の陽極側の接続のう
ち、陽極リード線94aと陽極端子板91の接続部91
3との接合は上記レーザー溶接による両者の接合強度だ
けで保たれている。周辺の外装樹脂95はその接合強度
にほとんど寄与していない。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構造のコ
ンデンサにおける陽極リード線と陽極端子板(接続部)
との接合に関して、陽極端子板の厚みに相当する狭い領
域での接合ながら大きな接合強度を得ることができる。
しかし、上記方法の接合では接合強度に寄与する拡散層
の厚み、陽極リード線外周上の長さや連続性が不安定で
ばらつくことが多く、そのため、高い確率で接合強度が
不充分なものが発生していた。接合強度が不充分である
と、当該コンデンサを基板へ実装するときの熱影響によ
り陽極リード線と陽極端子板の接続部との間に充填され
た樹脂が膨張し、その陽極リード線と陽極端子板の接続
部とを引き離す方向にそれぞれを押す力が働き、両者の
接合が外れてしまうことによりコンデンサとして機能し
なくなる所謂オープン不良が発生した。また、この不良
の存否はその接合部の外観から判定することは困難であ
り、電子機器の信頼性にも影響を及ぼしていた。
【0016】本発明は、以上の従来技術における問題に
鑑みてなされたものであり、陽極リード線と陽極端子板
との接合強度およびその信頼性の向上が可能なチップ型
コンデンサおよびその製造方法ならびに陽極端子板を提
供することを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】発明者らは、陽極リード
線−陽極端子板間の拡散層形成状態と接合強度との間に
は相関があり、特開2001−267180号公報で開
示されているような陽極端子板の接続部に陽極リード線
をはめ込む溝を設ける形状では拡散層の形成が不安定で
あることを確認した。そこで発明者らはその拡散層の形
成状態が陽極端子板の接続部の溝を構成する突起部の形
状やその突起部と陽極リード線との配置関係や溶接条件
と相関があることに着目し、拡散層の増大および安定形
成について鋭意検討した結果、本発明をなすに至った。
【0018】すなわち、前記課題を解決するために提供
する本願第一の発明に係るチップ型コンデンサは、突出
した陽極リード線を有する固体電解コンデンサ素子と、
同一平面上に配置された一対の略平板状突起部を備えた
陽極端子板とを有し、前記陽極リード線が前記一対の突
起部の間の陽極端子板端面上に載置され、当該陽極リー
ド線と陽極端子板とが加熱溶融接合されてなるチップ型
コンデンサにおいて、前記突起部の少なくとも一方の突
起部は陽極リード線が載置された高さより高く形成さ
れ、その高く形成された領域が溶融された溶融物で陽極
リード線上面を被い、前記陽極リード線の陽極端子板端
面に載置され接触する位置のほぼ全周と陽極端子板とが
拡散接合により一体に形成されていることを特徴とす
る。
【0019】重要なことは、 陽極リード線高さよりも上の位置で陽極端子板の突起
部を溶融させ、 その溶融物を重力を利用して落下させて陽極リード線
上面を被覆させることである。 これにより、陽極リード線は下面だけではなく上面も突
起部溶融物にカバーされ、陽極リード線の陽極端子板端
面に載置され接触する位置のほぼ全周に陽極端子板の接
続部と陽極リード線との間で拡散層が安定して形成され
る。したがって、従来のものよりも陽極リード線と陽極
端子板との接合強度が増大し、チップ型コンデンサの信
頼性の向上につながる。なお、接合強度を確保するため
には陽極リード線上面を溶融物が一定の厚みで被覆して
凝固している必要がある。加熱溶融接合には、レーザ
ー、電子ビーム、アーク放電などを用いるとよい。ま
た、陽極リード線上面の被覆に関与する突起部の陽極リ
ード線高さよりも高い領域の容積は陽極リード線の陽極
端子板端面に載置され接触する位置において陽極リード
線の上半分の面を100%カバーするために必要な量で
あることが望ましい。陽極リード線が載置された高さよ
り高く形成された突起部の陽極リード線と接触する側の
端面は、流れ落ちる、あるいは自由落下する突起部溶融
物を効率的に陽極リード線に被せるために重力加速度方
向に直線状に形成されていることが望ましい。
【0020】前記課題を解決するために提供する本願第
二の発明に係るチップ型コンデンサは、突出した陽極リ
ード線を有する固体電解コンデンサ素子と、同一平面上
に配置された一対の略平板状突起部を備えた陽極端子板
とを有し、前記陽極リード線が前記一対の突起部の間の
陽極端子板端面上に載置され、当該陽極リード線と陽極
端子板とが加熱溶融接合されてなるチップ型コンデンサ
において、前記突起部の少なくとも一方の突起部は陽極
リード線が載置された高さより高く形成され、前記載置
された陽極リード線が加熱され、前記突起部の陽極リー
ド線が載置された高さより高く形成された領域が溶融さ
れた溶融物で陽極リード線上面を被い、前記陽極リード
線の陽極端子板端面に載置され接触する位置のほぼ全周
と陽極端子板とが拡散接合により一体に形成されている
ことを特徴とする。
【0021】重要なことは、 陽極リード線高さよりも上の位置で陽極端子板の突起
部を溶融させ、 陽極リード線の加熱により濡れ性を改善した上で、そ
の溶融物を重力を利用して落下させ、 陽極リード線へ引き寄せる力を働かせて陽極リード線
上面を被覆させることである。また、陽極リード線の加
熱は濡れ性改善と同時に、陽極リード線下半分の陽極端
子板との接触部分で両者の拡散反応を促進させている。 これにより、陽極リード線の陽極端子板端面に載置され
接触する位置のほぼ全周に陽極端子板の接続部と陽極リ
ード線との間で拡散層が安定して形成される。したがっ
て、従来のものよりも陽極リード線と陽極端子板との接
合強度が増大し、チップ型コンデンサの信頼性の向上に
つながる。なお、接合強度を確保するためには陽極リー
ド線上面を溶融物が一定の厚みで被覆して凝固している
必要がある。加熱溶融接合には、レーザー、電子ビー
ム、アーク放電などを用いるとよい。また、陽極リード
線上面の被覆に関与する突起部の陽極リード線高さより
も高い領域の容積は陽極リード線の陽極端子板端面に載
置され接触する位置において陽極リード線の上半分の面
を100%カバーするために必要な量であることが望ま
しい。陽極リード線が載置された高さより高く形成され
た突起部の陽極リード線と接触する側の端面は、流れ落
ちる、あるいは自由落下する突起部溶融物を効率的に陽
極リード線に被せるために重力加速度方向に直線状に形
成されていることが望ましい。
【0022】前記課題を解決するために提供する本願第
三の発明に係るチップ型コンデンサの製造方法は、突出
した陽極リード線を有する固体電解コンデンサ素子と、
同一平面上に配置された一対の略平板状突起部を備えた
陽極端子板とを有し、前記陽極リード線が前記一対の突
起部の間の陽極端子板端面上に載置され、陽極リード線
と陽極端子板とをレーザー光で溶接するチップ型コンデ
ンサの製造方法において、前記一対の突起部の少なくと
も一方を陽極リード線が載置された高さより高く形成
し、前記レーザー光を陽極リード線高さよりも高い突起
部先端の陽極リード線上方端面に照射し、当該突起部を
加熱して溶解させ、当該溶融物を陽極リード線上面に被
せて冷却して凝固させて当該陽極リード線と突起部とを
加熱溶融接合することを特徴とする。
【0023】この方法により、陽極リード線の上面は突
起部溶融物のカバーにより、下面は陽極端子板端面との
接触により陽極リード線−陽極端子板間の拡散層が形成
されるため、当該拡散層を従来のものより確実に、かつ
陽極リード線の陽極端子板端面に載置され接触する位置
においてその全周に形成することができる。上記レーザ
ー光を照射するときは、陽極リード線高さよりも高い突
起部先端と陽極リード線との位置関係をそれぞれ重力加
速度方向で上、下となる関係とするとよい。これにより
レーザー光で突起部を溶解するだけで、その溶融物は重
力の作用により落下し、陽極リード線上面をカバーする
ことができる。
【0024】前記課題を解決するために提供する本願第
四の発明に係るチップ型コンデンサの製造方法は、第三
の発明について、前記突起部の加熱溶融時に陽極リード
線が前記陽極端子板の融点より高い温度であることを特
徴とする。
【0025】この方法により、陽極リード線は高温とな
り、突起部が加熱溶融した液体金属との濡れ性が向上す
る。これにより、当該溶融金属に対して陽極リード線へ
引き寄せる力が働き、少ない溶融金属で陽極リード線上
面を効率的にカバーできるようになり、陽極リード線−
陽極端子板間の拡散層の増大に寄与する。上記突起部の
加熱溶融時の陽極リード線は濡れ性を改善するために高
温であるほどよいが、一方コンデンサの電気的接続を確
保するためには固体状態である必要がある。そのため、
その時の陽極リード線の温度は陽極端子板の融点より高
く、陽極リード線の融点より低い温度で規定される。す
なわち、Ta製陽極リード線の場合は1400〜300
0℃の範囲内であり、Nb製陽極リード線の場合は14
00〜2500℃の範囲内である。
【0026】前記課題を解決するために提供する本願第
五の発明に係るチップ型コンデンサの製造方法は、第四
の発明について、前記突起部へ照射するレーザー光を共
用して陽極リード線にも照射し、当該陽極リード線を加
熱することを特徴とする。
【0027】この方法により、陽極端子板の突起部溶解
のための加熱と濡れ性を改善するための陽極リード線の
加熱とを1つのレーザー照射装置でまかなうことがで
き、レーザーエネルギーの利用効率もよくなる。レーザ
ー光を共用する方法として、突起部先端の陽極リード線
上方端面上と陽極リード線上の2点間を交互にスキャニ
ングして照射してもよいし、突起部先端の陽極リード線
上方端面上への照射で焦点をぼかすことによって陽極リ
ード線上にも当るようにしてもよい。また、陽極リード
線長手方向と直交する方向で、かつ陽極端子板接続部の
突起部の端面直上からのレーザー光を遮蔽せず陽極リー
ド線に照射し、流れ落ちる、あるいは自由落下する突起
部溶融物を効率的に陽極リード線に被せるために、陽極
リード線が載置された高さより高く形成された突起部の
陽極リード線と接触する側の端面は重力加速度方向に直
線状に形成されていることが望ましい。
【0028】前記課題を解決するために提供する本願第
六の発明に係るチップ型コンデンサの製造方法は、第三
〜五の発明のいずれかについて、前記突起部の加熱溶融
時に前記突起部先端の溶融物との接触界面に傾斜面が形
成され、当該溶融物がその傾斜面に沿って前記陽極リー
ド線上面に流れることを特徴とする。
【0029】この方法により、上記傾斜面が溶融物が陽
極リード線へ向かう滑り台となり、効率的に陽極リード
線上面を溶融物でカバーできるようになる。
【0030】前記課題を解決するために提供する本願第
七の発明に係るチップ型コンデンサの製造方法は、第三
〜六の発明のいずれかについて、前記陽極端子板端面上
への陽極リード線載置時に陽極リード線外周面が突起部
端面に線または面接触していることを特徴とする。
【0031】陽極リード線のレーザーによる加熱あるい
は突起物溶融物からの受熱により線または面接触部分で
陽極リード線と陽極端子板との間の拡散反応が進み、安
定した拡散層が形成される。陽極端子板の一対の突起部
間にはさまれる陽極端子板端面には陽極リード線の下半
分の断面外周形状に対応した凹部溝が形成されることが
望ましい。これにより上記線または面接触する領域が増
えることになり望ましい。なお、陽極リード線の断面形
状は通常、円形や矩形である。
【0032】前記課題を解決するために提供する本願第
八の発明に係るチップ型コンデンサの製造方法は、第七
の発明について、前記面接触が、陽極リード線の一対の
突起部の間への嵌入によるものであることを特徴とす
る。
【0033】この方法により、突起部根元の端面それぞ
れが陽極リード線をお互いに反対側の突起部端面に押し
付けることになり、第七の発明で示した一対の突起部間
における陽極リード線の下半分の断面外周形状に対応し
た陽極端子板端面形状(凹部溝)と相俟って、効率的に
陽極リード線下側外周面と一対の突起部根元の端面およ
びその間の陽極端子板端面とを線または面接触させるこ
とが可能である。したがって、その部分で陽極リード線
と陽極端子板との間の拡散反応が進み、安定した拡散層
が形成される。
【0034】前記課題を解決するために提供する本願第
九の発明に係る陽極端子板は、同一平面上に配置された
一対の略平板状突起部を備え、当該一対の突起部の間に
嵌入されかつその突起部の根元に載置された固体電解コ
ンデンサ素子の陽極リード線と加熱溶融接合され、チッ
プ型コンデンサに用いられる陽極端子板において、前記
一対の突起部の少なくとも一方は陽極リード線が載置さ
れる高さより高く形成され、その高く形成された領域の
容積が陽極リード線の突起部根元に載置され陽極端子板
端面と接触する位置のほぼ上側外周を被うに要する容積
よりも大きいことを特徴とする。
【0035】これにより、陽極リード線は下面だけでは
なく上面も突起部溶融物にカバーされ、陽極リード線の
陽極端子板端面に載置され接触する位置のほぼ全周に陽
極端子板の接続部と陽極リード線との間で拡散層が安定
して形成される。したがって、従来のものよりも陽極リ
ード線と陽極端子板との接合強度が増大し、チップ型コ
ンデンサの信頼性の向上につながる。陽極リード線上面
被覆に関与する突起部、すなわち陽極リード線が載置さ
れた高さより高く形成された突起部の陽極リード線と接
触する側の端面は、自由落下する突起部溶融物を効率的
に陽極リード線に被せるために重力加速度方向に直線状
に形成されていることが望ましい。
【0036】前記課題を解決するために提供する本願第
十の発明に係る陽極端子板は、第九の発明について、前
記載置された陽極リード線の高さの位置から当該陽極端
子板先端方向で、かつ陽極リード線との接触端面と反対
側の端面方向に向かって突起部の幅を漸増させたことを
特徴とする。
【0037】これにより、突起部の高さをできるだけ抑
えつつ、陽極リード線上面を被うための容積を確保する
ことができる。これはリードフレームの幅を抑えること
につながる。なお、突起部の高さは、レーザー溶接の場
合、突起部溶融開始から終了までのレーザー光の照射高
さ、すなわち焦点距離の変動がほぼなくなるまでに抑え
られることが望ましい。すなわち、最初の照射位置での
入熱により陽極リード線上面を被うために必要な容積部
分がすべて溶融できればよい。これにより、レーザー光
の焦点修正することなく効率的な溶接が可能となる。こ
こで必要な容積とは、接合強度を確保するために陽極端
子板端面と接触する陽極リード線上面すべてを突起部溶
融物が一定の厚みで被覆して凝固することに必要な容積
のことをいう。溶融対象の突起部の幅に関して、少なく
とも溶融して陽極リード線上面を被うことに関与する高
さ位置からその幅が漸増開始することが望ましく、その
位置は載置された陽極リード線の高さの位置である。な
お、当該幅漸増開始の位置は載置された陽極リード線の
高さの位置より下側、すなわち接続部側であってもよ
い。また、突起高さに対する幅の漸増の割合は一定でな
くてもよく、溶融対象の突起部先端端面上で陽極リード
線側の位置への入熱により、その熱が伝達され突起部の
全てが溶融される範囲内であればよい。これにより突起
部の最大幅も決定される。
【0038】
【発明の実施の形態】本発明は、陽極端子板作成時の接
続部先端に形成される突起部の形状と、その突起部と陽
極リード線との配置関係と、その突起部と陽極リード線
との溶接方法とに特徴を有する。以下に、本発明に係る
チップ型コンデンサの一実施の形態における、陽極端子
板作成時の突起部の形状と、その突起部と陽極リード線
との配置関係と、その突起部と陽極リード線との溶接方
法について図面を参照して説明する。
【0039】(陽極端子板突起部の形状)陽極端子板作
成時の陽極端子板に関して、図1に正面図を、図2に右
側面図を示す。ただし、リードフレームとの接続は図中
では省略している。図1、2において、陽極端子板11
は、42%Ni−Fe合金(いわゆる42ニッケル)に
ハンダめっきを施した板厚tの平板をプレス加工した成
形品であり、接続部113、底板部114の形状は従来
の陽極端子板と同様である。すなわち、底板部114と
その底板部114から90°の角度で折り曲げられ屹立
した接続部113とからなり、接続部113の先端には
一対の略平板状突起部111、112が備えられてい
る。本発明では、それらの突起部111、112の形状
が従来のものと異なっている。
【0040】本発明の突起部の形状に関する特徴につい
て図3とともに以下に説明する。なお、接続部113と
は、凹部溝113Eにおいて載置した陽極リード線の高
さ位置(図3における位置Lv14a)から下の領域を
指し、突起部111、112はその高さ位置から上の領
域を指す。陽極リード線の高さ位置とは、陽極リード線
14aを接続部113端面上に載置した状態での陽極リ
ード線14a最上部の位置のことであり、図3において
凹部溝113Eの最下部(凹形状としての底の部分)の
位置から陽極リード線14aの高さ分だけ上方に上がっ
た位置のことである。
【0041】突起部高さH1、H2:陽極リード線の
上面被覆に関わる突起部111の形状を図3(a)に示
す。突起部111は、その突起部自身を溶融させて陽極
リード線の上面を覆い被せるためのものであり、陽極リ
ード線が載置された状態の陽極リード線の高さ位置Lv
14aから高さH1だけ突起して形成される。突起部高
さH1は自身の溶融に関わるレーザー光の焦点距離およ
び当該突起部111の容積に関係しており、突起部11
1の溶融開始から終了までの間でレーザー光の照射高
さ、すなわち焦点距離を変更することなく、一定の溶融
の効率を維持できる範囲である。後述の突起部幅W1、
W2、板厚tおよび陽極リード線の上面被覆の安全率α
と上面被覆に要する容積Vとの関係を示す次式(1)を
考慮に入れて決定される。 (W1+W2)xH1xtx1/2=αxV … (1) なお、一対の略平板状突起部のうち少なくとも一方を突
起部高さH1だけ突起させればよい。1つの突起部11
1だけを陽極リード線の上面被覆に関わらせる場合の相
手の突起部112の形状を図3(b)に示す。突起部高
さH2は陽極リード線が載置された状態の陽極リード線
のの高さ位置Lv14aからわずかでも高ければよい。
これにより、突起部溶融物の陽極リード線上面からの流
れ落ちをせき止める効果が得られる。また、2つの突起
部ともに陽極リード線の上面被覆に関わらせる場合(図
示せず)、突起部高さH1は1つだけの場合の突起部高
さの1/2以上であればよい。
【0042】突起部幅W2:陽極リード線の上面被覆
に関わる突起部111(図3(a))において、陽極リ
ード線が載置された状態の陽極リード線の中心Cの高さ
位置P1の幅W1から当該陽極端子板先端方向で、かつ
陽極リード線との接触端面と反対側の端面方向に向かっ
てその幅を漸増させて突起部先端端面111cの幅W2
とする。突起部幅W2は自身の溶融に関わるレーザー溶
接入熱の伝達範囲および当該突起部111の容積に関係
しており、レーザー溶接の熱が伝達され突起部111全
てが溶融される範囲で突起部高さH1、板厚tおよび陽
極リード線の上面被覆の安全率と上面被覆に要する容積
との関係から求められる。
【0043】突起部111、112間の接続部端面形
状:一対の突起部111、112の間にはさまれる接続
部113端面には陽極リード線下半分の断面外周形状に
対応した凹部溝113Eを形成する。図3(c)では陽
極リード線の断面形状が円形である場合を示している。
これにより、陽極リード線載置時に陽極リード線外周面
が当該接続部凹部溝113Eの端面に線または面接触す
ることになり、溶接時の拡散接合に寄与することにな
る。
【0044】突起部間隔W3:図3(c)において、
一対の突起部111、112の根元で両者の対向する端
面間の距離W3を後からはめ込まれる陽極リード線の幅
とほぼ同じとしている。詳しくは、幅W3寸法を陽極リ
ード線の幅と同じとして公差をプラス公差とすることに
より、陽極リード線を突起部111、112の間に挿入
してその間の凹部溝113Eの端面に載置する。突起部
111、112それぞれの根元の端面が陽極リード線を
お互いに反対側の突起部112、111端面に押し付け
ることになり、上記で示した陽極リード線下半分の断
面外周形状に対応した凹部溝113E形状の効果と相俟
って、効率的に陽極リード線下側外周面と突起部11
1、112の端面およびその間の凹部溝113Eの端面
とを線または面接触させることができるようになる。上
記プラス公差は陽極リード線の幅公差も考慮して設定さ
れる。
【0045】(突起部111、112と陽極リード線1
4との配置関係)レーザー溶接時の陽極リード線14上
面被覆に関与する突起部111と陽極リード線14との
位置関係を図4、5に示す。突起部111と陽極リード
線14とをそれぞれ重力加速度方向で上、下に配置し、
両者を隣接させ、突起部111の先端の端面111cの
幅方向と陽極リード線14の長手方向とが直交する位置
関係とする。これにより、突起部111がレーザー溶接
により溶融した場合、その溶融物111Lは重力により
自由落下し、陽極リード線14の上面に被るようにな
る。なお、溶融物111Lが溶け落ちる方向はレーザー
溶接方法によりコントロールする。また、陽極リード線
14上面被覆に関与する突起部111の陽極リード線1
4aと接触する側の端面111aは、レーザー溶接時の
自由落下する突起部溶融物111Lを効率的に陽極リー
ド線14上面に被せるために重力加速度方向に直線状に
形成する。
【0046】(溶接方法)本発明に係るチップ型コンデ
ンサの製造方法は、手順や各ステップの内容は従来の製
造方法と基本的に同じであるが、コンデンサ素子への陽
極端子板接合方法が従来と異なる。図4、図5を用い、
本発明におけるコンデンサ素子への陽極端子板接合方法
としてのレーザー溶接方法を説明する。図4は本発明に
おける陽極端子板上へ陽極リード線を載置した状態でレ
ーザー溶接開始したときの正面構成図であり、図5はそ
の右側面構成図である。また、レーザー溶接条件には、
(a)照射位置、(b)焦点距離、(c)パワー(投入
エネルギー)、(d)パルス、(e)照射時間がある
が、本発明ではこのうち(a)照射位置、(b)焦点距
離がとくに重要であり、この観点から説明する。
【0047】(a)照射位置 突起部111への照射 図4において、レーザー照射装置18よりレーザー光L
18を陽極リード線上面被覆に関与する突起部111の
先端端面111c上の陽極リード線14側の位置P2に
照射する。詳しくは、端面111cの陽極リード線14
側の最端からわずかに入ったところであり、端面111
cの幅W2の5%程度入った位置が陽極リード線14の
上面を効率的に被覆する上で望ましい。例えば、W2=
0.3mmの場合、0.015mmだけ入ることにな
る。また、図5において、端面111cの厚み方向にお
いてはその中央位置に照射する。これにより、当該位置
P2の突起部111は加熱されて溶融する。図4は、そ
の溶融直後の状態で、照射位置P2を中心とする等距離
の領域が液相の溶融物111Lとなっており、固相であ
る突起部111との界面Iは突起部111の先端から陽
極リード線14へ向かう一定の傾斜をもった斜面となっ
ている。そのため、当該溶融物111Lは陽極リード線
14へ流れ落ちていき、その上面に被って冷却凝固す
る。突起部111へのレーザー光L18の照射は同じ照
射位置で継続して行なわれるため、図4の状態から溶融
領域はさらに広がり、ついでその溶融物111Lは陽極
リード線14へ流れ落ちる。この「溶融−流れ落ち」が
連続して進行し、最終的に突起部111のすべてが溶融
し、陽極リード線14へ流れ落ち、その上面を被覆す
る。
【0048】陽極リード線14への照射 レーザー照射装置18からのレーザー光L18を陽極リ
ード線14にも照射し、加熱する。これにより、陽極リ
ード線14は高温となり、表面が活性化され溶融物11
1Lとの濡れ性が向上し、溶融物111Lに対して陽極
リード線14へ引き寄せる力が働き、陽極リード線14
上面を効率的にカバーできるようになる。この加熱に当
って、陽極リード線14は濡れ性を改善するためには高
温であるほどよいが、一方コンデンサの電気的接続を確
保するためには固体状態である必要があるため、その時
の陽極リード線14の温度は突起部111を構成する材
料の融点より高く、陽極リード線14の融点より低い温
度で規定される。すなわち、Ta製陽極リード線の場合
は1400〜3000℃の範囲内であり、Nb製陽極リ
ード線の場合は1400〜2500℃の範囲内である。
レーザー光L18を突起部111への照射と共用する方
法として、突起部111上の照射位置P2と陽極リード
線上の2点間を交互にスキャニングして照射する。また
は、突起部111上の照射位置P2への照射で焦点をぼ
かすことによって陽極リード線14上にも当るようにし
てもよい。この方法により、突起部111溶融のための
加熱と濡れ性を改善するための陽極リード線14の加熱
とを1つのレーザー照射装置18でまかなうことがで
き、レーザーエネルギーの利用効率もよくなる。なお、
レーザー照射装置18は突起部111の直上に配置され
ることから、陽極リード線14へのレーザー光L18を
遮蔽せずに照射するために、突起部111の陽極リード
線14との接触端面111aを重力加速度方向に直線状
に形成する。
【0049】(b)焦点距離 突起部111の端面111C上に、レーザー光が1点に
集中しない程度に焦点が合わせられる。突起部111を
レーザー光照射位置で溶融させつつ(突起部111がハ
ンダめっきを施した42ニッケルの場合、1400〜1
500℃)、その溶融物111Lの突沸を防止するため
である。レーザー光の焦点距離を設定すると、突起部1
11の溶融開始から終了までの間で変更することはな
い。前述の通り、突起部111の形状の効果により一定
の効率で突起部111を溶融させることができる。
【0050】以上のレーザー溶接終了時の陽極リード線
14と接続部113との接合状態を図6に示す。レーザ
ー溶接前の突起部111は溶融し、陽極リード線14の
上面を被覆して、かつレーザー溶接前の突起部112と
つながって凝固し、接続部113との一体物として接続
部上部115となる。また、溶融物111Lのもつ潜熱
や陽極リード線14の加熱によって、陽極リード線14
と接続部上部115、接続部113との間で拡散反応が
進み、陽極リード線14の全周を連続して一定の厚みで
被う拡散層12が形成されている。これにより、陽極リ
ード線14と接続部上部115、接続部113との間で
実用上十分な接合強度を得ることができる。この拡散層
12は、陽極リード線14の材料がTaで、接続部上部
115および接続部113の材料がハンダめっきを施し
た42%Ni−Fe合金板の場合、Ta、Ni、Fe、
Snを主成分とする層となっている。
【0051】上記レーザー溶接後、従来と同様の製造工
程を経て、チップ型コンデンサが完成する。その断面構
成図を図7に示す。従来のコンデンサの構成と同じく陽
極端子板11と陰極端子板13それぞれにコンデンサ素
子14の陽極、陰極を接続させ、これら陽極端子板1
1、陰極端子板13およびコンデンサ素子14を封止樹
脂15によって封止された構成である。上述の通り陽極
リード線14の陽極端子板11の接続部113と接続す
る位置においてその全周が接続部上部115、接続部1
13との間で拡散層を形成して接合され、その接合強度
が改善されていることが従来のものと異なっている。
【0052】(実施例)以上の構成からなる本発明のチ
ップ型コンデンサを以下の条件でレーザー溶接工程まで
の半製品を製造し、被覆成功率と被覆率を測定した上で
陽極リード線と陽極端子板(接続部)との接合強度を測
定した。 A.実施例1 1.供試材 (1)コンデンサ素子および陽極リード線原材料:Ta (2)陽極端子板、陰極端子板:42%Ni−Fe合金
板(ハンダめっき処理済) 2.寸法、形状 (1)最終製品寸法:1.6mmLx0.85mmWx
0.8mmH (2)コンデンサ素子: (a)形状:図4、5に準ずる。 (b)寸法: 陽極リード線14の直径:0.15mm (3)陽極端子板: (a)形状:図1〜3に準ずる。 (b)寸法:突起部寸法(図3参照) 突起部111の根元の幅W1 :0.1mm 突起部111高さH1 :0.24mm 突起部111先端での幅W2 :0.3mm 突起部111、112間の距離W3:0.15mm
(+0.01mm公差) 板厚t :0.08mm 3.レーザー溶接 (1)照射位置:突起部111と陽極リード線14の2
箇所へ照射 (a)突起部111の先端端面111c上の照射位置P
2:(図4参照) 端面111cの陽極リード線14側の最端から0.0
15mm入った位置 端面111cの板厚方向の中央位置 (b)陽極リード線14への照射 (2)照射方法 照射位置P2の焦点をぼかして陽極リード線14へも照
射 (3)加熱温度 (a)突起部111加熱温度:1500℃目標 (b)陽極リード線14加熱温度:1800℃目標 4.評価個数(n数):33個
【0053】B.実施例2 実施例1における製造条件のうち、レーザー溶接時の陽
極リード線14へのレーザー光照射を省略し、それ以外
は同一条件で評価サンプルを製造した。
【0054】C.比較例 実施例1における製造条件のうち、陽極端子板の形状、
寸法とレーザー溶接をつぎの条件とし、レーザー溶接時
の陽極リード線14へのレーザー光照射を省略し、それ
以外は同一条件で評価サンプルを製造した。 1.陽極端子板: (a)形状:図10の陽極端子板形状に準ずる。 (b)寸法:突起部寸法(図10参照) 凸部911、912先端の幅 :0.1mm 突起部911、912間の距離 :0.15mm
(+0.01mm公差) 板厚t :0.08mm 2.レーザー溶接 (1)照射位置:突起部911、912の2箇所へ照射 (a)突起部911、912の照射位置 それぞれの先端端面の陽極リード線94側の最端から
0.015mm入った位置 それぞれの先端端面の板厚方向の中央位置
【0055】D.測定方法 (1)被覆成功率評価 被覆成功率とは、陽極リード線14aがレーザー溶接に
よって接続部111と接続部上部115とにより正常に
被覆された比率をいい、接合部の目視観察により成功、
不成功を判定した。 (2)被覆率測定 被覆率とは、評価サンプルの陽極リード線14aが接続
部端面に載置され接合される位置において、その全周が
接続部111と接続部上部115とにより被覆される面
積率をいい、すべてが被覆されている場合を100%と
した。 (3)接合強度測定 接合強度の測定方法を図8に示す。コンデンサ素子14
と陰極端子板13との間、およびコンデンサ素子14と
陽極端子板11との間をそれぞれ固定具52、53で固
定した状態で、陽極リード線14aにワイヤー511を
掛けて測定器51に接続し、測定器51を上方へ引っ張
ることで接合強度を測定した。ここで、被覆に成功した
評価サンプルのみを接合強度測定に供し、接合強度とは
陽極リード線14aと陽極端子板11の接続部113お
よび接続部上部115との間の接合強度であり、接続部
113および接続部上部115が破壊されるまでの最大
荷重を接合強度とした。
【0056】E.評価結果 以上の試験を行った結果を以下に示す。 (実施例1) 被覆成功率 :100% 被覆率 : 95% 平均接合強度:250gf (実施例2) 被覆成功率 : 80% 被覆率 : 95% 平均接合強度:250gf (比較例) 被覆成功率 : 80% 被覆率 : 65% 平均接合強度:187gf 従来の技術で製造した比較例と比べて、実施例1、2と
もに被覆率と接合強度は改善された。また、実施例1で
はレーザー溶接による被覆、接合にすべて成功した。
【発明の効果】以上の本発明により、陽極リード線の陽
極端子板端面に載置され接触する位置のほぼ全周に陽極
端子板の接続部と陽極リード線との間で拡散層が安定し
て形成されるため、従来のものよりも陽極リード線と陽
極端子板との接合強度が増大し、チップ型コンデンサの
信頼性の向上につながるチップ型コンデンサおよびその
製造方法ならびに陽極端子板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る陽極端子板作成時の形状を示す正
面図である。
【図2】本発明に係る陽極端子板作成時の形状を示す右
側面図である。
【図3】本発明に係る陽極端子板作成時の突起部、凹部
溝の形状を示す正面図である。
【図4】本発明に係る陽極端子板上へ陽極リード線を載
置した状態でレーザー溶接開始したときの正面構成図で
ある。
【図5】本発明に係る陽極端子板上へ陽極リード線を載
置した状態でレーザー溶接開始したときの右側面構成図
である。
【図6】本発明に係るレーザー溶接終了時の陽極リード
線と接続部との接合状態を示す正面構成図である。
【図7】本発明に係るチップ型コンデンサの一実施の形
態を示す断面構成図である。
【図8】陽極リード線と陽極端子板の接続部との間の接
合強度を測定する方法を示す概略図である。
【図9】従来のチップ型コンデンサの形態を示す断面構
成図である。
【図10】従来の陽極端子板上へ陽極リード線を載置し
た状態でレーザー溶接開始したときの正面構成図であ
る。
【図11】従来のレーザー溶接終了時の陽極リード線と
接続部との接合状態を示す正面構成図である。
【符号の説明】
11、91 … 陽極端子板 12、92 … 拡散層 13、93 … 陰極端子板 14、94 … コンデンサ素子 14a、94a … 陽極リード線 14b、94b … 素子本体 15、95 … 封止樹脂 16、96 … 導電性接着剤 18、97、98 … レーザー照射装置 51 … 測定器 52、53 … 固定具 111、112 … 突起部 111a、111b、111c … 突起部111の端
面 111L … 溶融物 115、116 … 接続部上部 113、913 … 接続部 113E、913E … 凹部溝 114、131、914、931 … 底板部 132、932 … 載置板部 511 … ワイヤー 911、912、915、916 … 凸部 C … 陽極リード線14aを載置したときの中心位置 H1、H2 … 突起部高さ I … 突起部111と溶融物111Lとの界面 L18、L97、L98 … レーザー光 Lv14a … 陽極リード線14aを載置したときの
高さ位置 P1 … 陽極リード線14a接触位置 P2 … レーザー光照射位置 t … 陽極端子板の板厚 W1、W2 … 突起部111の幅 W3 … 凹部溝113Eの幅

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】突出した陽極リード線を有する固体電解コ
    ンデンサ素子と、同一平面上に配置された一対の略平板
    状突起部を備えた陽極端子板とを有し、前記陽極リード
    線が前記一対の突起部の間の陽極端子板端面上に載置さ
    れ、当該陽極リード線と陽極端子板とが加熱溶融接合さ
    れてなるチップ型コンデンサにおいて、 前記突起部の少なくとも一方の突起部は陽極リード線が
    載置された高さより高く形成され、 その高く形成された領域が溶融された溶融物で陽極リー
    ド線上面を被い、 前記陽極リード線の陽極端子板端面に載置され接触する
    位置のほぼ全周と陽極端子板とが拡散接合により一体に
    形成されていることを特徴とするチップ型コンデンサ。
  2. 【請求項2】突出した陽極リード線を有する固体電解コ
    ンデンサ素子と、同一平面上に配置された一対の略平板
    状突起部を備えた陽極端子板とを有し、前記陽極リード
    線が前記一対の突起部の間の陽極端子板端面上に載置さ
    れ、当該陽極リード線と陽極端子板とが加熱溶融接合さ
    れてなるチップ型コンデンサにおいて、 前記突起部の少なくとも一方の突起部は陽極リード線が
    載置された高さより高く形成され、 前記載置された陽極リード線が加熱され、 前記突起部の陽極リード線が載置された高さより高く形
    成された領域が溶融された溶融物で陽極リード線上面を
    被い、 前記陽極リード線の陽極端子板端面に載置され接触する
    位置のほぼ全周と陽極端子板とが拡散接合により一体に
    形成されていることを特徴とするチップ型コンデンサ。
  3. 【請求項3】突出した陽極リード線を有する固体電解コ
    ンデンサ素子と、同一平面上に配置された一対の略平板
    状突起部を備えた陽極端子板とを有し、前記陽極リード
    線が前記一対の突起部の間の陽極端子板端面上に載置さ
    れ、陽極リード線と陽極端子板とをレーザー光で溶接す
    るチップ型コンデンサの製造方法において、 前記一対の突起部の少なくとも一方を陽極リード線が載
    置された高さより高く形成し、 前記レーザー光を陽極リード線高さよりも高い突起部先
    端の陽極リード線上方端面に照射し、当該突起部を加熱
    して溶解させ、 当該溶融物を陽極リード線上面に被せて冷却して凝固さ
    せて当該陽極リード線と突起部とを加熱溶融接合するこ
    とを特徴とするチップ型コンデンサの製造方法。
  4. 【請求項4】前記突起部の加熱溶融時に陽極リード線が
    前記陽極端子板の融点より高い温度であることを特徴と
    する請求項3に記載のチップ型コンデンサの製造方法。
  5. 【請求項5】前記突起部へ照射するレーザー光を共用し
    て陽極リード線にも照射し、当該陽極リード線を加熱す
    ることを特徴とする請求項4に記載のチップ型コンデン
    サの製造方法。
  6. 【請求項6】前記突起部の加熱溶融時に前記突起部先端
    の溶融物との接触界面に傾斜面が形成され、当該溶融物
    がその傾斜面に沿って前記陽極リード線上面に流れるこ
    とを特徴とする請求項3〜5のうちいずれか一に記載の
    チップ型コンデンサの製造方法。
  7. 【請求項7】前記陽極端子板端面上への陽極リード線載
    置時に陽極リード線外周面が突起部端面に線または面接
    触していることを特徴とする請求項3〜6のうちいずれ
    か一に記載のチップ型コンデンサの製造方法。
  8. 【請求項8】前記面接触が、陽極リード線の一対の突起
    部の間への嵌入によるものであることを特徴とする請求
    項7に記載のチップ型コンデンサの製造方法。
  9. 【請求項9】同一平面上に配置された一対の略平板状突
    起部を備え、当該一対の突起部の間に嵌入されかつその
    突起部の根元に載置された固体電解コンデンサ素子の陽
    極リード線と加熱溶融接合され、チップ型コンデンサに
    用いられる陽極端子板において、 前記一対の突起部の少なくとも一方は陽極リード線が載
    置される高さより高く形成され、 その高く形成された領域の容積が陽極リード線の突起部
    根元に載置され陽極端子板端面と接触する位置のほぼ上
    側外周を被うに要する容積よりも大きいことを特徴とす
    る陽極端子板。
  10. 【請求項10】前記載置された陽極リード線の高さの位
    置から当該陽極端子板先端方向で、かつ陽極リード線と
    の接触端面と反対側の端面方向に向かって突起部の幅を
    漸増させたことを特徴とする請求項9に記載の陽極端子
    板。
JP2002071997A 2002-03-15 2002-03-15 陽極端子板およびチップ型コンデンサの製造方法 Expired - Lifetime JP4477287B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071997A JP4477287B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 陽極端子板およびチップ型コンデンサの製造方法
KR10-2003-0015646A KR100506473B1 (ko) 2002-03-15 2003-03-13 칩형 콘덴서 및 그 제조 방법 및 양극 단자판
US10/387,397 US6903922B2 (en) 2002-03-15 2003-03-14 Chip type capacitor, method for preparing the same and anode terminal used for preparing the same
US11/097,316 US20050168921A1 (en) 2002-03-15 2005-04-04 Chip type capacitor, method for preparing the same and anode terminal used for preparing the same

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002071997A JP4477287B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 陽極端子板およびチップ型コンデンサの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003272949A true JP2003272949A (ja) 2003-09-26
JP4477287B2 JP4477287B2 (ja) 2010-06-09

Family

ID=28035147

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002071997A Expired - Lifetime JP4477287B2 (ja) 2002-03-15 2002-03-15 陽極端子板およびチップ型コンデンサの製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (2) US6903922B2 (ja)
JP (1) JP4477287B2 (ja)
KR (1) KR100506473B1 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009141209A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサ
JP2010067965A (ja) * 2008-09-08 2010-03-25 Avx Corp 回路基板内に埋め込むための固体電解コンデンサ
JP2012074698A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Avx Corp 改善された陽極終端を有する固体電解コンデンサ
JP2012156567A (ja) * 2012-05-24 2012-08-16 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサ
JP2018142667A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 電解コンデンサ

Families Citing this family (29)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE10262263B4 (de) * 2002-05-21 2008-12-04 Epcos Ag Oberflächenmontierbarer Feststoff-Elektrolytkondensator, Verfahren zu dessen Herstellung sowie Systemträger
US6870727B2 (en) * 2002-10-07 2005-03-22 Avx Corporation Electrolytic capacitor with improved volumetric efficiency
JP4201721B2 (ja) * 2003-09-05 2008-12-24 三洋電機株式会社 固体電解コンデンサ
KR100568280B1 (ko) * 2003-11-14 2006-04-05 삼성전기주식회사 고체전해 콘덴서 및 그 제조방법
CN1649052A (zh) * 2004-01-28 2005-08-03 三洋电机株式会社 固体电解电容器及其制造方法
JP4492265B2 (ja) * 2004-09-13 2010-06-30 パナソニック株式会社 チップ形固体電解コンデンサ
JP4613699B2 (ja) * 2004-10-15 2011-01-19 パナソニック株式会社 固体電解コンデンサ及びその製造方法とこれを用いたデジタル信号処理基板
WO2006082772A1 (ja) * 2005-02-04 2006-08-10 Sanyo Electric Co., Ltd. 電子部品及びその製造方法
US20060256506A1 (en) * 2005-04-27 2006-11-16 Showa Denko K.K. Solid electrolyte capacitor and process for producing same
JP4667214B2 (ja) * 2005-11-18 2011-04-06 Necトーキン株式会社 下面電極型固体電解コンデンサ
US7542267B2 (en) * 2006-11-06 2009-06-02 Nec Tokin Corporation Lead frame, method of manufacturing a face-down terminal solid electrolytic capacitor using the lead frame, and face-down terminal solid electrolytic capacitor manufactured by the method
US7724502B2 (en) * 2007-09-04 2010-05-25 Avx Corporation Laser-welded solid electrolytic capacitor
US7929274B2 (en) * 2008-04-03 2011-04-19 Kemet Electronics Corporation Capacitor with sacrificial lead wire configuration and improved manufacturing method thereof
US7706132B2 (en) * 2008-06-02 2010-04-27 Panasonic Corporation Solid electrolytic capacitor
WO2010076883A1 (ja) * 2008-12-29 2010-07-08 昭和電工株式会社 固体電解コンデンサ
US8075640B2 (en) 2009-01-22 2011-12-13 Avx Corporation Diced electrolytic capacitor assembly and method of production yielding improved volumetric efficiency
US8279583B2 (en) * 2009-05-29 2012-10-02 Avx Corporation Anode for an electrolytic capacitor that contains individual components connected by a refractory metal paste
US8441777B2 (en) * 2009-05-29 2013-05-14 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor with facedown terminations
US8139344B2 (en) * 2009-09-10 2012-03-20 Avx Corporation Electrolytic capacitor assembly and method with recessed leadframe channel
KR101719663B1 (ko) * 2009-12-22 2017-03-24 케메트 일렉트로닉스 코포레이션 고체 전해 캐패시터 및 제조 방법
US8125769B2 (en) * 2010-07-22 2012-02-28 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor assembly with multiple cathode terminations
US8355242B2 (en) 2010-11-12 2013-01-15 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor element
US8582278B2 (en) 2011-03-11 2013-11-12 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor with improved mechanical stability
US8514550B2 (en) * 2011-03-11 2013-08-20 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor containing a cathode termination with a slot for an adhesive
JP5466194B2 (ja) * 2011-03-15 2014-04-09 日本航空電子工業株式会社 電線対導電性金属板のレーザ溶接構造
KR20130027785A (ko) * 2011-09-08 2013-03-18 삼성전기주식회사 탄탈 캐패시터
JP5770351B1 (ja) * 2014-09-29 2015-08-26 Necトーキン株式会社 固体電解コンデンサ
US9545008B1 (en) 2016-03-24 2017-01-10 Avx Corporation Solid electrolytic capacitor for embedding into a circuit board
JP7178609B2 (ja) * 2018-11-30 2022-11-28 パナソニックIpマネジメント株式会社 電解コンデンサ

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3828227A (en) * 1973-04-09 1974-08-06 Sprague Electric Co Solid tantalum capacitor with end cap terminals
US4097915A (en) * 1976-08-16 1978-06-27 Corning Glass Works Quadriplanar capacitor
US4044164A (en) * 1976-10-07 1977-08-23 International Flavors & Fragrances Inc. Uses of α-oxy(oxo) sulfides and ethers in foodstuffs and flavors for foodstuffs
DE3931266A1 (de) * 1989-09-19 1991-03-28 Siemens Ag Nicht verpolbarer festelektrolytkondensator in chip-bauweise
JPH06196349A (ja) * 1992-12-24 1994-07-15 Kobe Steel Ltd タンタルコンデンサ用銅系リードフレーム材及びその製造方法
US5736710A (en) 1994-07-25 1998-04-07 Seiko Epson Corporation Method and apparatus for sealing piezoelectric resonator via laser welding
JP3666521B2 (ja) * 1996-02-16 2005-06-29 ローム株式会社 固体電解コンデンサにおけるコンデンサ素子の製造方法
JP2814985B2 (ja) * 1996-04-25 1998-10-27 日本電気株式会社 固体電解コンデンサの製造方法
JP3547953B2 (ja) 1997-09-30 2004-07-28 三洋電機株式会社 円筒型非水電解液二次電池の製造方法
US6141205A (en) 1998-04-03 2000-10-31 Medtronic, Inc. Implantable medical device having flat electrolytic capacitor with consolidated electrode tabs and corresponding feedthroughs
JP3536722B2 (ja) 1998-06-18 2004-06-14 松下電器産業株式会社 チップ形固体電解コンデンサおよびその製造方法
US6212065B1 (en) * 1999-04-01 2001-04-03 Vishay Sprague, Inc. Capacitor pellet and lead assembly
JP2001267180A (ja) 2000-03-21 2001-09-28 Hitachi Aic Inc チップ形固体電解コンデンサ
JP3349133B2 (ja) * 2000-04-07 2002-11-20 エヌイーシートーキン株式会社 チップ型コンデンサ及びその製造方法並びにモールド金型
JP3532519B2 (ja) * 2000-11-22 2004-05-31 Necトーキン株式会社 チップ型コンデンサの製造方法およびその製造装置
JP2003068576A (ja) * 2001-08-30 2003-03-07 Rohm Co Ltd 面実装型固体電解コンデンサの構造及びその製造方法
JP3848895B2 (ja) 2002-04-26 2006-11-22 三菱農機株式会社 施肥機における補給用肥料袋の収納装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009141209A (ja) * 2007-12-07 2009-06-25 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサ
TWI419188B (zh) * 2007-12-07 2013-12-11 Sanyo Electric Co 固態電解電容器
JP2010067965A (ja) * 2008-09-08 2010-03-25 Avx Corp 回路基板内に埋め込むための固体電解コンデンサ
JP2012074698A (ja) * 2010-09-27 2012-04-12 Avx Corp 改善された陽極終端を有する固体電解コンデンサ
JP2012156567A (ja) * 2012-05-24 2012-08-16 Sanyo Electric Co Ltd 固体電解コンデンサ
JP2018142667A (ja) * 2017-02-28 2018-09-13 パナソニックIpマネジメント株式会社 電解コンデンサ

Also Published As

Publication number Publication date
JP4477287B2 (ja) 2010-06-09
KR100506473B1 (ko) 2005-08-04
US20050168921A1 (en) 2005-08-04
US6903922B2 (en) 2005-06-07
KR20030074416A (ko) 2003-09-19
US20030174460A1 (en) 2003-09-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4477287B2 (ja) 陽極端子板およびチップ型コンデンサの製造方法
US7697265B2 (en) Electric double layer capacitor with a sealing plate fitted inside a container
JP5638087B2 (ja) 導電接続を形成する方法
US10014119B2 (en) Solid electrolytic capacitor including positive electrode connection member having recessed portion, and production method therefor
US7221045B2 (en) Flat chip semiconductor device and manufacturing method thereof
US20210167455A1 (en) Battery module and method for manufacturing same
JP2006128247A (ja) 表面実装型コンデンサ及びその製造方法
TW200926225A (en) Solid electrolytic capacitor
CN111540597A (zh) 线圈部件及其制造方法
CN105633064A (zh) 半导体组件及其制备方法
JP2015156475A (ja) 半導体装置及びその製造方法
JP2010251716A (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP4392960B2 (ja) タンタル電解コンデンサの製造方法
JP4587444B2 (ja) チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法
JP2010135711A (ja) 電子部品収納用パッケージ
TW200305176A (en) Solid electrolytic capacitor and method for producing the same
US20140111907A1 (en) Electronic component
JPH0260051A (ja) 蓄電池端子部の気密形成法
JP6736396B2 (ja) 電気化学セル
JP7215860B2 (ja) 固体電解コンデンサおよびその製造方法
JP2002203747A (ja) チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法
KR20170118391A (ko) 탄탈륨 캐패시터 및 그의 제조 방법
JP5816784B2 (ja) 電解コンデンサの製造方法
JP2005228801A (ja) チップ型固体電解コンデンサ及びそれに用いるリードフレーム
JP4683179B2 (ja) チップ型固体電解コンデンサおよびその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20040611

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040614

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20040611

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061122

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070129

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070502

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070702

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20070925

A912 Re-examination (zenchi) completed and case transferred to appeal board

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

Effective date: 20071214

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100115

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100311

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4477287

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130319

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140319

Year of fee payment: 4

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term