JP2002203747A - チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents

チップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法

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JP2002203747A
JP2002203747A JP2000403304A JP2000403304A JP2002203747A JP 2002203747 A JP2002203747 A JP 2002203747A JP 2000403304 A JP2000403304 A JP 2000403304A JP 2000403304 A JP2000403304 A JP 2000403304A JP 2002203747 A JP2002203747 A JP 2002203747A
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type solid
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chip
electrolytic capacitor
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Yoshihiro Takeda
嘉宏 竹田
Hiroyuki Kayamori
洋之 茅森
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Nippon Chemi Con Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 チップ型固体電解コンデンサの、コンデンサ
素子の陽極導出線と外部端子との接続を確実なものとす
る。 【解決手段】 棒状の陽極導出線4を埋設する陽極体よ
りなるコンデンサ素子2と、該コンデンサ素子2を被覆
する外装樹脂3とを具備し、前記コンデンサ素子2の陽
極導出線4並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子
5と陰極端子7を各端子の一部が少なくともチップ型固
体電解コンデンサの実装面で露出するように形成して成
るチップ型固体電解コンデンサ1において、陽極端子6
と陽極導出線4とを、陽極導出線4よりも融点の低いろ
う材にレーザー照射して、陽極端子6と陽極導出線4を
ろう接した。ろう接により、陽極端子6と陽極導出線4
を所望の位置で確実に溶接することが可能となり、チッ
プ型固体電解コンデンサの信頼性が向上する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、各種電子機器に搭
載される高密度表面実装に使用可能なチップ型固体電解
コンデンサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているチップ型固体電解
コンデンサとしては、例えば図7に示す実開昭48−8
8942号に記載されたようなものがある。このチップ
型固体電解コンデンサ51は、タンタルのような弁金属
粉末を成型して焼結することにより得た陽極体の表面に
陽極酸化により誘電体となる酸化皮膜を形成し、さらに
この陽極体上に二酸化マンガンなどの固体電解質層を形
成し、さらにカーボンや銀ペーストから成る陰極層とを
積層形成することにより得られるコンデンサ素子52を
陽極リード55並びに陰極リード56を有するリードフ
レームに取付けたものとされている。
【0003】これらチップ型固体電解コンデンサ51に
使用されるリードフレームは、例えば実開昭62−89
126号の第5図或いは第6図に示されるような構造の
もので、コンデンサ素子から導出した陽極導出線を陽極
のリードフレームに溶接するとともに、前記陰極層をそ
の外周に有するコンデンサ素子の本体部を陰極のリード
フレームに半田等により接着した後、エポキシ樹脂等に
よるトランスファーモールドによりコンデンサ素子を樹
脂封止し、さらにリードフレームを切断して形成した外
部リードを外装に沿って折り曲げてチップ型固体電解コ
ンデンサが構成されている。
【0004】しかしながら、このようなチップ型固体電
解コンデンサ51は、陽極導出線54と陽極リード55
との溶接部分をも樹脂53にて被覆する構造となってい
るため、コンデンサ全体の大きさに対するコンデンサ素
子52の占める体積が小さく、小型で且つ大容量を有す
るコンデンサヘの要求に対して十分に対応できるもので
はなかった。
【0005】このため、図8の特開昭55−86111
号に示すような構造のチップ型固体電解コンデンサ61
が知られている。このチップ型固体電解コンデンサ61
は、外部電極65、66をコンデンサの実装面に設ける
構造とし、外部電極65、66とコンデンサ素子62の
陽極導出線64とを、導電性の補助リード線69を介し
て接続したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】以上のような構造のチ
ップ型固体電解コンデンサにおいては、陽極導出線と陽
極端子との接合は、スポット溶接などの抵抗溶接法によ
って行われていた。ところで、抵抗溶接法によって接合
すると、陽極端子と陽極導出線の接触部分で溶接される
ことになるが、コンデンサ素子での陽極導出線の導出位
置のばらつきや、コンデンサ素子をリードフレームに載
置した際の搭載位置によって、陽極導出線と陽極端子の
接触位置が異なり、溶接位置がばらついてしまうことが
あった。そして、陽極端子と陽極導出線が接触していな
い場合には溶接されない等の問題が発生する場合もあっ
た。
【0007】よって、本発明は上記した問題点に着目し
てなされたもので、陽極導出線と陽極端子との接続が確
実に行われるチップ型固体電解コンデンサ及びその製造
方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明は、陽極導出線
を備える陽極体の表面に誘電体酸化皮膜層を形成し、さ
らに電解質層と陰極層を順次積層形成して、その外周が
前記陰極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素
子を被覆する外装樹脂とを具備するチップ型固体電解コ
ンデンサにおいて、外部電極となる陽極端子と前記陽極
導出線とを、陽極導出線よりも融点が低く前記陽極導出
線に近接して配置されたろう材の側から照射したレーザ
ーによりろう接したチップ型固体電解コンデンサを特徴
としている。
【0009】陽極導出線と陽極端子をレーザー溶接によ
りろう接することにより、溶接すべき箇所が局所的なも
のであっても、確実に溶接を行うことができる。また、
レーザーの照射位置は外部から制御できるために、所望
の位置で溶接することが可能となる。
【0010】また、陽極導出線と陽極端子をろう接する
際のレーザーの照射は、陽極導出線に近接して配置した
ろう材の側から行っている。陽極導出線側からレーザー
を照射して陽極導出線を融解すると、その際の熱エネル
ギーがコンデンサ素子に伝達して誘電体酸化皮膜層など
に悪影響を及ぼすことがあるが、本発明のチップ型固体
電解コンデンサでは、陽極導出線と陽極端子のろう接の
際、レーザーの照射はろう材の側から行っているので、
コンデンサ素子まで熱が伝わりにくく、コンデンサ素子
への熱の影響も少なくなる。
【0011】この発明では、棒状の陽極導出線を埋設す
る陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成し、さらに電解
質層と陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰
極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被
覆する外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極
導出線並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子と陰
極端子を各端子の一部が少なくともチップ型固体電解コ
ンデンサの実装面で露出するように形成して成るチップ
型固体電解コンデンサにおいて、前記陽極端子の露出部
と連続するように起立部を形成し、前記陽極導出線と近
接させた前記起立部とを、前記陽極導出線に近接した前
記陽極導出線よりも融点の低いろう材の側から照射した
レーザーにより、前記陽極導出線と前記起立部とをろう
接したチップ型固体電解コンデンサを特徴としている。
【0012】この発明のチップ型固体電解コンデンサの
ように、チップ型固体電解コンデンサに実装面で露出す
るように両極の外部端子を形成し、陽極端子の露出部と
連続するように形成した起立部を有するものとし、この
起立部を陽極導出線と当接させる構造とすると、チップ
型固体電解コンデンサの外部端子の引出し構造が小さな
ものとなり、チップ型固体電解コンデンサの全体の大き
さに占めるコンデンサ素子の体積を大きなものとするこ
とができ、コンデンサの大容量化を図ることができる。
また、補助リード線を使用することも無いため、内部構
造も簡単なものとなる。
【0013】この発明は、棒状の陽極導出線を埋設する
陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成し、さらに電解質
層と陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰極
層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆
する外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導
出線並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子と陰極
端子を各端子の一部が少なくともチップ型固体電解コン
デンサの実装面で露出するように形成して成るチップ型
固体電解コンデンサの製造方法において、前記陽極端子
と前記陰極端子となるリードフレームの前記陽極端子に
起立部を設け、該リードフレームにコンデンサ素子を搭
載して前記起立部と陽極導出線の側面を近接させるとと
もに、前記陽極導出線に近接させてろう材を配置した
後、前記ろう部材の側からのレーザー照射によりろう接
したことを特徴としている。
【0014】この発明のチップ型固体電解コンデンサの
製造方法により、前述した体積効率の良いチップ型固体
電解コンデンサを得ることができる。また、その製造過
程において、リードフレームに補助リード線を接続する
工程が無くなるなど、製造工程も簡単なものとなる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態を説明する。 (実施例1)図1は、本実施例のチップ型固体電解コン
デンサを示す断面図であり、(a)は正面図から見た
図、(b)は側面から見た図である。
【0016】本実施例のチップ型固体電解コンデンサ1
は、図1に示すように、一側面から陽極導出線4が導出
されたコンデンサ素子2と、該陽極導出線4に近接して
配置した前記陽極導出線4よりも融点の低いろう材の側
から照射したレーザーにより、その上端面にろう接にて
接続される断面視形状がL字状となる起立部15を有す
る陽極端子5と、該陽極端子5と前記コンデンサ素子2
を挟んで対向する側に、該コンデンサ素子2の下方に配
置されるとともに、該コンデンサ素子2の外周部下面と
導電性接着剤7にて電気的並びに機械的に接合された陰
極端子6と、これら陽極端子5並びに陰極端子6の露出
部を除く部分を前記コンデンサ素子2を被覆するように
覆う外装樹脂3とから主に構成されている。
【0017】前記コンデンサ素子2としては、従来より
固体電解コンデンサ素子として使用されている素子、例
えばタンタルのような弁金属粉末を成型して焼結するこ
とにより得た陽極体に、高純度のタンタルからなる棒状
の陽極導出線4を埋設したものである。そして陽極体の
表面に陽極酸化により誘電体となる酸化皮膜を形成し、
この酸化皮膜上に二酸化マンガンなどの固体電解質層
と、カーボンや銀ペーストから成る陰極層とを積層形成
することにより得られるコンデンサ素子等を好適に使用
することができる。なお、前記固体電解質としてポリピ
ロール等の高分子電解質を用いたもの等も使用すること
ができる。
【0018】本実施例に用いた前記陽極端子5は、前述
のように断面視形状がL字状となる起立部15を有し、
該L字の内面側がコンデンサ素子2の下面並びに前記陽
極導出線4が導出された側面に沿うように設けられてお
り、該コンデンサ素子2の下面と陽極端子5のL字の内
面とが当接すると、コンデンサ素子2の表面に形成され
ている陰極層を介して該陽極端子5と陰極端子6とが短
絡することから、該コンデンサ素子2の下面との間に絶
縁樹脂9が介在するように、前記L字の内面に絶縁樹脂
9が設けられている。
【0019】以下、本実施例のチップ型固体電解コンデ
ンサ1をその製造工程に沿って説明する。まず、本実施
例において前記陽極端子5と陰極端子6とは、図1に示
すような形状であり、複数のコンデンサ素子2が搭載可
能とされたリードフレーム11により形成されている。
このリードフレーム11は、図2に示すような形状のも
ので、板状の金属板をプレスないし折り曲げ加工等によ
り、陽極端子5となる部分に凸部16が形成されてい
る。この凸部16が陽極端子5の起立部15となる。な
お、この図2におけるリードフレームは、搭載されるコ
ンデンサ素子の周辺部分のみを表示したものであり、実
際に使用されるリードフレームは図2に示したリードフ
レーム11を一単位として、前後左右に連結させたもの
を用いている。この凸部16の高さは、後に説明するコ
ンデンサ素子2をリードフレーム11に搭載した際に、
コンデンサ素子2の陽極導出線4の下端と凸部16の上
端が当接するような高さとされている。
【0020】なお、このリードフレーム11の材質とし
てとしては、42%のニッケルを含有する鉄合金である
42アロイを用いている。
【0021】まず、このリードフレーム11の陽極端子
5となる部分の上面に、図3(a)に示すように塗料を
塗布、乾燥させて絶縁樹脂9を形成する。本実施例にお
いては、これら塗料を塗布の方法として、図示しないイ
ンクジェットノズルを用いてリードフレーム11の該当
部位に、絶縁樹脂9の厚みが十分な絶縁性が得られる厚
みとなるように塗料を塗布、乾操させて形成をしている
が、本発明はこれに限定されるものではなく、これら絶
縁樹脂9の形成方法としては任意の方法を用いることが
できる。
【0022】なお、前記インクジェットノズルによる塗
布、乾燥においては、ピンホールのない良好な絶縁樹脂
層を形成できるように、塗布、乾燥を複数回に渡り繰返
し実施するようになっている。
【0023】また、これら絶縁樹脂9としては、乾燥工
程の効率化とともに、樹脂の固形分の高さから容易に比
較的厚みの大きな塗膜を得られることから、本実施例で
は紫外線硬化樹脂を使用しているが、本発明はこれに限
定されるものではない。
【0024】これら絶縁樹脂9の形成後に、図3(b)
に示すように、陰極端子6となる部分の上面に、導電性
接着材7を塗布形成し、該塗布後に図3(c)に示すよ
うにコンデンサ素子2を搭載する。
【0025】導電性接着材7としては、接続する前記コ
ンデンサ素子2の下面が前述のようにカーボンや銀ペー
ストから成る陰極層が露出していることから、これら陰
極層との接着性等の観点から、通常においてIC等のマ
ウントに使用される銀系の導電性接着材7が好適に使用
されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、こ
れら導電性接着材7に代えて半田ペースト等を塗布して
おき、コンデンサ素子2の搭載後において該半田ペース
トを溶融させてコンデンサ素子2を固定、搭載するよう
にしても良い。
【0026】そして、図3(d)に示すように、前記陽
極導出線4の上に陽極導出線4に近接させてろう材12
を配置する。ろう材12としては、陽極導出線よりも融
点の低い金属であればよいが、陽極端子6及び陽極導出
線4との塗れ性の良い金属、例えば陽極端子と同じ42
アロイを用いることが好ましい。同種の金属であれば、
融解したろう材12が陽極端子5と接合する際に偏析等
を起こすことなく陽極端子5に密着するので、ろう材1
2と陽極端子5の接合強度が強固なものとなる。
【0027】そして、図4(a)に示すように、ろう材
12にレーザー18を照射する。このレーザー18の照
射は、ろう材12に対し垂直方向より照射することが好
ましい。垂直方向より照射すると、レーザー18のエネ
ルギーが集中し、効率良く融解することが可能となる。
【0028】ろう材にレーザー18を照射することによ
り、ろう材12が融解して、陽極導出線4を取り囲む。
この時、溶融したろう材の表面張力により、ろう材が陽
極導出線4と起立部15の微細な隙間に入り込むように
なる。このレーザー照射によるろう接の結果、ろう材1
2と陽極導出線4およびろう材12と陽極端子6との接
合面積が増加し、それぞれの接合強度も増すとともに接
触抵抗の低減を図ることができる。また、この発明の実
施の形態の中では、陽極導出線4として高純度のタンタ
ルを用い、リードフレーム11として42アロイを用い
ている。タンタルの融点が2996℃で、42アロイの
融点が約1450℃であるため、リードフレーム11の
側からレーザー照射をした場合には、タンタルで形成さ
れた陽極導出線4が融解せず、42アロイで形成された
リードフレーム11のみが融解する。
【0029】さらに、前記導電性接着材7の乾燥或いは
硬化を行ってコンデンサ素子2を固定する。
【0030】次いで、図4(b)に示すように、コンデ
ンサ素子及び前記リードフレーム11の全体に外装樹脂
3となる封止樹脂で被覆するとともに、該外装樹脂3を
硬化させる。
【0031】これら外装樹脂3としては、従来のトラン
スファーモールド成型に使用されるモールド樹脂である
エポキシアクリレート等のエポキシ系樹脂を好適に使用
することができるとともに、基板実装時の半田耐熱に耐
えられる耐熱性を有し、適宜な加熱状態或いは常温にお
いて液体状態を得ることができる樹脂であれば好適に使
用することができる。
【0032】前記外装樹脂3が適宜な硬化状態となった
後に、所定位置でチップ型固体電解コンデンサの連続体
を切り出して、個々のチップ型固体電解コンデンサ1が
得られる。
【0033】(実施例2)次に、この発明の別の実施例
について、図5、図6とともに説明する。図5はこの発
明の別の実施例を示す図面であり、図6はこの発明の別
の実施例に用いられるリードフレームを示す斜視図であ
る。
【0034】この実施例に用いた陽極端子25は、陽極
端子25の露出部から連続して、V字状となるように切
り起こされた起立部35を有している。そして、起立部
35の一側面が陽極導出線24の側面と当接するように
なる。
【0035】この実施例のチップ型固体電解コンデンサ
に用いるリードフレーム31は、図6に示すような形状
のもので、42アロイからなる板状の金属板をプレスな
いし折り曲げ加工等により、陽極端子となる部分に起立
部35が形成されている。なお、この図6におけるリー
ドフレーム31は、搭載されるコンデンサ素子の周辺部
分のみを表示したものであり、実際に使用されるリード
フレームは図6に示したリードフレーム31を一単位と
して、前後左右に連結させたものを用いている。この起
立部35の高さは、後に説明するコンデンサ素子22を
リードフレーム31に搭載した際のコンデンサ素子22
の陽極導出線24の位置よりも高く形成されている。起
立部35の形成方法としては、リードフレーム31の一
部を折り曲げるようにして形成すると、板状の金属から
リードフレーム31にプレス加工する工程と同時に起立
部を形成することができるので、作業工程が簡略なもの
となり好ましい。
【0036】そして、このリードフレーム31の陽極端
子25と陰極端子26となる部分に、前述した方法によ
り、絶縁樹脂の塗布及び導電性接着材の塗布を行う。
【0037】さらに、リードフレーム31にコンデンサ
素子22を搭載する。ここで使用するコンデンサ素子は
先に説明した実施例1のものと同様である。リードフレ
ーム31へのコンデンサ素子22の搭載の際には、起立
部35がリードフレーム31に対するコンデンサ素子2
2の位置決めの基準となる。従って、リードフレーム3
1での起立部35の形成形状を一様なものとしておくこ
とにより、コンデンサ素子22を常に同じ位置に搭載す
ることが容易となる。このように、起立部35にコンデ
ンサ素子22の陽極導出線24を当接させるようにし
て、コンデンサ素子22をリードフレーム31に搭載す
ると、コンデンサ素子22のリードフレーム31に対し
ての位置決めが容易となるから好ましいが、後に説明す
るレーザー照射によるろう接によって、陽極導出線24
とリードフレーム31の接合が可能な程度に起立部35
と陽極導出線24を近接させておくだけでも良い。
【0038】そして、起立部35の側よりレーザーを照
射して起立部25を融解し、陽極導出線24と起立部3
5をろう接する。このレーザー30の照射は、起立部3
5の側面に対し垂直方向より照射することが好ましい。
垂直方向より照射すると、レーザーのエネルギーが集中
し、効率良く溶接することが可能となる。なお、レーザ
ー照射を起立部35に対してほぼ垂直に行えるようにす
るために、起立部35の高さをコンデンサ素子22の陽
極導出線24の位置よりも高いものとする。このような
形状とすると、レーザーの照射を上又は横から行うこと
により、起立部35に対しほぼ垂直にレーザー照射を行
うことができるようになる。起立部35側よりレーザー
30を照射することにより、起立部35を構成する金属
が融解して、陽極導出線24を取り囲む。このレーザー
溶接結果、起立部35と陽極導出線24の接合面積が増
加し、接合強度も増すとともに接触抵抗の低減を図るこ
とができる。
【0039】以上のように、ろう材を別に配置する場合
以外にも、リードフレーム自体をろう材として用いるこ
ともできる。
【0040】以上、本発明を図面に基づいて説明してき
たが、本発明はこれら前記実施例に限定されるものでは
なく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加が
あっても、本発明に含まれることは言うまでもない。例
えば、陽極端子の形状として、陽極端子に対し起立部を
垂直に切り起こした形状のものでもよい。
【0041】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、陽極導出線と
陽極端子の接合の際、陽極導出線に近接したろう材にレ
ーザー照射してろう接しているので、陽極端子を構成す
る金属を陽極導出線と接合するのに十分でかつ必要な量
だけろう材を融解して陽極導出線に接合させることがで
きるため、接合強度を十分なものとすることができる。
また、陽極導出線側からレーザーを照射して陽極導出線
を融解すると、その際の熱エネルギーがコンデンサ素子
に伝達して誘電体酸化皮膜層などに悪影響を及ぼすこと
があるが、本発明のチップ型固体電解コンデンサでは、
陽極導出線と陽極端子の溶接の際、レーザーの照射はろ
う材の側から行っているので、コンデンサ素子まで熱が
伝わりにくく、コンデンサ素子への熱の影響も少なくな
る。
【0042】請求項2の発明によれば、チップ型固体電
解コンデンサに実装面で露出するように両極の外部端子
を形成し、陽極端子の露出部と連続するように形成した
起立部を有するものとし、この起立部を陽極導出線の側
面と当接させる構造としたことにより、チップ型固体電
解コンデンサの外部端子の引出し構造が小さなものとな
り、チップ型固体電解コンデンサの全体の大きさに占め
るコンデンサ素子の体積を大きなものとすることがで
き、コンデンサの大容量化を図ることができる。また、
陽極端子の形状を陽極端子の露出部と連続した起立部を
有するものとし、この起立部を陽極導出線の側面と当接
させる構造とすると、陽極端子と陽極導出線の位置関係
が、陽極導出線の横側あるいは上側に陽極端子が位置す
ることになり、陽極端子側からのレーザーの照射が容易
となる。
【0043】請求項3の発明によれば、前述した体積効
率の良いチップ型固体電解コンデンサを得ることができ
る。また、その製造過程において、リードフレームに補
助リード線を接続する工程が無くなるなど、製造工程も
簡単なものとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のチップ型固体電解コンデンサの内部
構造を示す断面図であり、(a)は正面から見た図、
(b)は側面から見た図である。
【図2】この発明で用いるリードフレームを示す斜視図
である。
【図3】この発明のチップ型固体電解コンデンサの製造
方法を示す説明図で、(a)〜(e)はそれぞれ製造工
程を表す図である。
【図4】図3から続く説明図で、(a)〜(b)はそれ
ぞれ製造工程を表す図である。
【図5】この発明の別の実施例を示す断面図であり、
(a)は正面から見た図、(b)は側面から見た図であ
る。
【図6】この発明別の実施例で用いるリードフレームを
示す斜視図である。
【図7】従来のチップ型固体電解コンデンサを示す断面
図である。
【図8】従来のチップ型固体電解コンデンサを示す断面
図である。
【符号の説明】
1 チップ型固体電解コンデンサ 2 コンデンサ素子 3 外装樹脂 4 陽極導出線 5 陽極端子 6 陰極端子 7 導電性接着材 9 絶縁樹脂 11 リードフレーム 12 ろう材 15 起立部 16 凸部 18 レーザー 22 コンデンサ素子 24 陽極導出線 25 陽極端子 26 陰極端子 31 リードフレーム 35 起立部 51 チップ型固体電解コンデンサ 53 外装樹脂 54 陽極導出線 55 陽極端子 56 陰極端子 61 チップ型固体電解コンデンサ 63 外装樹脂 64 陽極導出線 65 陽極端子 66 陰極端子 69 補助リード線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極導出線を備える陽極体の表面に誘電
    体酸化皮膜層を形成し、さらに電解質層と陰極層を順次
    積層形成して、その外周が前記陰極層とされたコンデン
    サ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹脂とを具
    備するチップ型固体電解コンデンサにおいて、外部電極
    となる陽極端子と前記陽極導出線とを、陽極導出線より
    も融点が低く前記陽極導出線に近接して配置されたろう
    材の側から照射したレーザーによりろう接したチップ型
    固体電解コンデンサ。
  2. 【請求項2】 棒状の陽極導出線を埋設する陽極体の表
    面に誘電体酸化皮膜を形成し、さらに電解質層と陰極層
    とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされた
    コンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹
    脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線並びに
    陰極層にそれぞれ接続された陽極端子と陰極端子を、各
    端子の一部が少なくともチップ型固体電解コンデンサの
    実装面で露出するように形成して成るチップ型固体電解
    コンデンサにおいて、前記陽極端子の露出部と連続する
    ように起立部を形成し、前記陽極導出線と近接させた前
    記起立部とを、前記陽極導出線に近接した前記陽極導出
    線よりも融点の低いろう材の側から照射したレーザーに
    よりろう接したチップ型固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】 棒状の陽極導出線を埋設する陽極体の表
    面に誘電体酸化皮膜を形成し、さらに電解質層と陰極層
    とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされた
    コンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹
    脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線並びに
    陰極層にそれぞれ接続された陽極端子と陰極端子を各端
    子の一部が少なくともチップ型固体電解コンデンサの実
    装面で露出するように形成して成るチップ型固体電解コ
    ンデンサの製造方法において、前記陽極端子と前記陰極
    端子となるリードフレームの前記陽極端子に起立部を設
    け、該リードフレームにコンデンサ素子を搭載して前記
    起立部と陽極導出線の側面を近接させるとともに、前記
    陽極導出線に近接させてろう材を配置した後、前記ろう
    部材の側からのレーザー照射により、前記陽極導出線と
    前記起立部とをろう接したチップ型固体電解コンデンサ
    の製造方法。
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