JP4683179B2 - チップ型固体電解コンデンサおよびその製造方法 - Google Patents

チップ型固体電解コンデンサおよびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種電子機器に搭載される高密度表面実装に使用可能なチップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より知られているチップ型固体電解コンデンサとしては、例えば図6に示す実開昭48−88942号に記載されたようなものがある。このチップ型固体電解コンデンサ51は、タンタルのような弁金属粉末を成型して焼結することにより得た陽極体の表面に陽極酸化により誘電体となる酸化皮膜を形成し、さらにこの陽極体上に二酸化マンガンなどの固体電解質層を形成し、さらにカーボンや銀ペーストから成る陰極層とを積層形成することにより得られるコンデンサ素子52を陽極リード55並びに陰極リード56を有するリードフレームに取付けたものとされている。
【0003】
これらチップ型固体電解コンデンサ51に使用されるリードフレームは、例えば実開昭62−89126号の第5図或いは第6図に示されるような構造のもので、コンデンサ素子から導出した陽極導出線を陽極のリードフレームに溶接するとともに、前記陰極層をその外周に有するコンデンサ素子の本体部を陰極のリードフレームに半田等により接着した後、エポキシ樹脂等によるトランスファーモールドによりコンデンサ素子を樹脂封止し、さらにリードフレームを切断して形成した外部リードを外装に沿って折り曲げてチップ型固体電解コンデンサが構成されている。
【0004】
しかしながら、このようなチップ型固体電解コンデンサ51は、陽極導出線54と陽極リード55との溶接部分をも樹脂53にて被覆する構造となっているため、コンデンサ全体の大きさに対するコンデンサ素子52の占める体積が小さく、小型で且つ大容量を有するコンデンサヘの要求に対して十分に対応できるものではなかった。
【0005】
このため、図7の特開昭55−86111号に示すような構造のチップ型固体電解コンデンサ61が知られている。このチップ型固体電解コンデンサ61は、外部電極65、66をコンデンサの実装面に設ける構造とし、外部電極65、66とコンデンサ素子62の陽極導出線64とを、導電性の補助リード線69を介して接続したものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上のような構造のチップ型固体電解コンデンサにおいては、陽極導出線と陽極端子との接合は、スポット溶接などの抵抗溶接法によって行われていた。ところで、抵抗溶接法によって接合すると、陽極端子と陽極導出線の接触部分で溶接されることになるが、コンデンサ素子での陽極導出線の導出位置のばらつきや、コンデンサ素子をリードフレームに載置した際の搭載位置によって、陽極導出線と陽極端子の接触位置が異なり、溶接位置がばらついてしまうことがあった。そして、陽極端子と陽極導出線が接触していない場合には溶接されない等の問題が発生する場合もあった。
【0007】
よって、本発明は上記した問題点に着目してなされたもので、陽極導出線と陽極端子との接続が確実に行われるチップ型固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、チップ型固体電解コンデンサとして陽極導出線を備える陽極体の表面に誘電体酸化皮膜層を形成し、さらに電解質層と陰極層を順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹脂とを具備するチップ型固体電解コンデンサにおいて、外部電極となる陽極端子と陽極導出線とを、前記陽極端子の側から照射したレーザーにより融解した前記陽極端子で溶接したチップ型固体電解コンデンサを特徴としている。
【0009】
陽極導出線と陽極端子の溶接をレーザー溶接により行うことにより、溶接すべき箇所が局所的なものであっても、確実に溶接を行うことができる。また、レーザーの照射位置は外部から制御できるために、所望の位置で溶接することが可能となる。
【0010】
また、陽極導出線と陽極端子に溶接の際のレーザーの照射は、陽極端子の側から行っているので、陽極端子を構成する金属を陽極導出線と接合するのに十分でかつ必要な量だけ融解して陽極導出線に接合させることができるため、接合強度を十分なものとすることができる。さらに、陽極導出線側からレーザーを照射して陽極導出線を融解すると、その際の熱エネルギーがコンデンサ素子に伝達して誘電体酸化皮膜層などに悪影響を及ぼすことがあるが、本発明のチップ型固体電解コンデンサでは、陽極導出線と陽極端子に溶接の際のレーザーの照射は陽極端子の側から行っているので、コンデンサ素子まで熱が伝わりにくく、コンデンサ素子への熱の影響も少なくなる。
【0011】
この発明では、棒状の陽極導出線を埋設する陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成し、さらに電解質層と陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子と陰極端子を各端子の一部が少なくともチップ型固体電解コンデンサの実装面で露出するように形成して成るチップ型固体電解コンデンサにおいて、前記陽極端子の露出部と連続するように起立部を形成し、前記陽極導出線の側面と近接させた前記起立部に照射したレーザーにより融解した前記起立部で溶接したチップ型固体電解コンデンサを特徴としている。
【0012】
この発明のチップ型固体電解コンデンサのように、チップ型固体電解コンデンサに実装面で露出するように両極の外部端子を形成し、陽極端子の露出部と連続するように形成した起立部を有するものとし、この起立部を陽極導出線の側面と当接させる構造とすると、チップ型固体電解コンデンサの外部端子の引出し構造が小さなものとなり、チップ型固体電解コンデンサの全体の大きさに占めるコンデンサ素子の体積を大きなものとすることができ、コンデンサの大容量化を図ることができる。また、補助リード線を使用することも無いため、内部構造も簡単なものとなる。
【0013】
また、この発明のチップ型固体電解コンデンサのように、陽極端子の形状を陽極端子の露出部と連続した起立部を有するものとし、この起立部を陽極導出線の側面と当接させる構造とすると、陽極端子と陽極導出線の位置関係が、陽極導出線の横側あるいは上側に陽極端子が位置することになり、陽極端子側からのレーザーの照射が容易となる。
【0014】
この発明は、陽極導出線を埋設する陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成し、電解質層と陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線並びに陰極層に接続された陽極端子と陰極端子を各端子の一部がチップ型固体電解コンデンサの実装面で露出するように形成して成るチップ型固体電解コンデンサ前記コンデンサ素子の陽極導出線並びに陰極層に接続された陽極端子と陰極端子を各端子の一部が前記外装樹脂から露出するように形成して成るチップ型固体電解コンデンサの製造方法において、陽極外部端子となるリードフレームに起立部を設け、該リードフレームにコンデンサ素子を搭載して前記起立部と陽極導出線を近接させ、前記起立部の側からのレーザー照射により、外部陽極端子の一部を融解して陽極導出線に接合したチップ型固体電解コンデンサの製造方法であることを特徴としている。
【0015】
この発明のチップ型固体電解コンデンサの製造方法により、前述した体積効率の良いチップ型固体電解コンデンサを得ることができる。また、その製造過程において、リードフレームに補助リード線を接続する工程が無くなるなど、製造工程も簡単なものとなる。
【0016】
前述のチップ型固体電解コンデンサの製造方法においては、リードフレームにコンデンサ素子を搭載した際に起立部と陽極導出線の側面を当接させると好適である。
【0017】
この発明の製造方法によれば、起立部を設けたリードフレームにコンデンサ素子を搭載する際に、起立部にコンデンサ素子の陽極導出線に当接させるため、起立部をコンデンサ素子の位置決め基準とすることができる。そのため、レーザー溶接する箇所を一定とすることができ、確実な接合が得られる。
【0018】
さらに、前述のチップ型固体電解コンデンサの製造方法においては、前記起立部のレーザー照射面に対するレーザーの入射角度を40度以上とすることが好ましい。
【0019】
起立部のレーザー照射面に対するレーザーの入射角度を40度以上とすることにより、レーザー照射面で反射するレーザーの率が低減し、レーザーのエネルギーを効率良く起立部の融解に用いることができるようになる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を説明する。
(実施例)
図1は本実施例のチップ型固体電解コンデンサの構造を示す斜視図であり、図2は、本実施例のチップ型固体電解コンデンサを示す断面図であり、(a)は正面図からみた図、(b)は側面からみた図である。
【0021】
本実施例のチップ型固体電解コンデンサ1は、図1に示すように、コンデンサ素子2と、該コンデンサ素子2の側面から導出された陽極導出線4が溶接にて接続される陽極端子5と、該陽極端子5と前記コンデンサ素子2を挟んで対向する側に、該コンデンサ素子2の下方に配置されるとともに、該コンデンサ素子2の外周部下面と導電性接着剤10にて電気的並びに機械的に接合された陰極端子6と、これら陽極端子5並びに陰極端子6の露出部を除く部分を、前記コンデンサ素子2を被覆するように覆う外装樹脂3とから主に構成されている。
【0022】
前記コンデンサ素子2としては、従来より固体電解コンデンサ素子として使用されている素子、例えばタンタルのような弁金属粉末を成型して焼結することにより得た陽極体とし、高純度のタンタルからなる棒状の陽極導出線4を埋設したものである。そして陽極体の表面に陽極酸化により誘電体となる酸化皮膜を形成し、この陽極体上に二酸化マンガンなどの固体電解質層と、カーボンや銀ペーストから成る陰極層とを積層形成することにより得られるコンデンサ素子等を好適に使用することができる。尚、前記固体電解質としてポリピロール等の高分子電解質を用いたもの等も使用することができる。
【0023】
この本実施例に用いた前記陽極端子5は、陽極端子5の露出部から連続するようにV字状に折り曲げられた起立部15を有している。そして、起立部15の一側面が陽極導出線4の側面と当接するようになる。陽極端子5はコンデンサ素子2の下面に配置されているので、該コンデンサ素子2の下面と陽極端子5が当接すると、コンデンサ素子2の表面に形成されている陰極層を介して該陽極端子5と陰極端子6とが短絡することから、該コンデンサ素子2の下面との間に絶縁樹脂9が介在するように、前記陽極端子5の上面に絶縁樹脂9が設けられている。
【0024】
以下、本実施例のチップ型固体電解コンデンサ1をその製造工程に沿って説明する。まず、本実施例において前記陽極端子5と陰極端子6とは、図2に示すような形状であり、複数のコンデンサ素子2が実装可能とされたリードフレーム11により形成されている。このリードフレーム11は、図3に示すような形状のもので、板状の金属板をプレスないし折り曲げ加工等により、陽極端子となる部分に起立部15が形成されている。なお、この図3におけるリードフレームは、搭載されるコンデンサ素子の周辺部分のみを表示したものであり、実際に使用されるリードフレームは図3に示したリードフレームを一単位として、前後左右に連結させたものを用いている。この起立部15の高さは、後に説明するコンデンサ素子をリードフレームに搭載した際のコンデンサ素子の陽極導出線の位置よりも高く形成されている。起立部15の形成方法としては、リードフレーム11の一部を折り曲げるようにして形成すると、板状の金属からリードフレームにプレス加工する工程と同時に起立部を形成することができるので、作業工程が簡略なものとなり好ましい。
【0025】
なお、このリードフレームの材質としてとしては、42%のニッケルを含有する鉄合金である42アロイを用いている。
【0026】
まず、このリードフレーム11の陽極端子5となる部分の上面に、図4(a)に示すように塗料を塗布、乾燥させて絶縁樹脂9を形成する。本実施例においては、これら塗料を塗布の方法として、図示しないインクジェットノズルを用いてリードフレーム11の該当部位に、絶縁樹脂9の厚みが十分な絶縁性が得られる厚みとなるように塗料を塗布、乾操させて形成をしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら絶縁樹脂9の形成方法としては任意の方法を用いることができる。
【0027】
尚、前記インクジェットノズルによる塗布、乾燥においては、ピンホールのない良好な絶縁樹脂層を形成できるように、塗布、乾燥を複数回に渡り繰返し実施するようになっている。
【0028】
また、これら絶縁樹脂9としては、乾燥工程の効率化とともに、樹脂の固形分の高さから容易に比較的厚みの大きな塗膜を得られることから、本実施例では紫外線硬化樹脂を使用しているが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0029】
これら絶縁樹脂9の形成後に、図4(b)に示すように、陰極端子6となる部分の上面に、導電性接着材7を塗布形成し、該塗布後に図4(c)に示すようにコンデンサ素子2を実装する。リードフレーム11へのコンデンサ素子2の実装の際には、起立部15がリードフレーム11に対するコンデンサ素子2の位置決めの基準となる。従って、リードフレーム11での起立部15の形成形状を一様なものとしておくことにより、コンデンサ素子2を常に同じ位置に搭載することが容易となる。このように、起立部15にコンデンサ素子2の陽極導出線4を当接させるようにして、コンデンサ素子2をリードフレーム11に搭載すると、コンデンサ素子2のリードフレーム11に対しての位置決めが容易となるから好ましいが、後に説明するレーザー溶接によって、陽極導出線4とリードフレーム11が接合が可能な程度に起立部15と陽極導出線4を近接させておくだけでも良い。
【0030】
なお、起立部15を陽極導出線4の側面と接触するような構成とすると、陽極導出線3と陽極端子5の接合面積を大きなものとすることができると同時に、完成したチップ型固体電解コンデンサ本体の長さ方向を小さなものとすることができるようになる。
【0031】
導電性接着剤10としては、接続する前記コンデンサ素子2の下面が前述のようにカーボンや銀ペーストから成る陰極層が露出していることから、これら陰極層との接着性等の観点から、通常においてIC等のマウントに使用される銀系の導電性接着剤10が好適に使用されるが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら導電性接着材7に代えて半田ペースト等を塗布しておき、コンデンサ素子2の搭載後において該半田ペーストを溶融させてコンデンサ素子2を固定、実装するようにしても良い。
【0032】
そして、図4(d)に示すように、前記陽極導出線4と前記起立部15とをレーザー溶接にて接続する。この際、レーザー10の照射は陽極端子6の起立部15側より行う。このレーザー10の照射は、図8に示すように、起立部15の側面(レーザー照射面)に対し40度以上の角度となるように入射角を設定して照射することが好ましい。
【0033】
金属にレーザーを照射すると、レーザーが金属表面で反射して、入射したエネルギーの損失が発生するが、レーザー照射面に対するレーザーの入射角が40度以上の角度となるようにすると、金属表面で反射する率が低減し、レーザーのエネルギーを効率良く金属の融解に用いることができる。
【0034】
すなわち、下記の表1に示すように、レーザーの入射角と反射率についての関係をみると、入射角が35度では反射率が50%を超え、入射角度が小さくなるほど、さらに反射率が大きくなることが判る。そのため、入射したレーザーのエネルギーが照射部の融解には寄与せず、反射してしまうため、エネルギー効率が著しく悪くなってしまう。また、反射したレーザーが照射部の周辺部へも影響を及ぼすおそれも出てくるため、反射率が50%を超えることは好ましくない。従って、レーザー照射面に対するレーザーの入射角は40度以上、より好ましくは65度以上である。
【0035】
【表1】
Figure 0004683179
【0036】
起立部15側よりレーザー10を照射することにより、起立部15を構成する金属が融解して、陽極導出線4を取り囲むようになる。このレーザー溶接結果、起立部15と陽極導出線4の接合面積が増加し、接合強度も増すとともに接触抵抗の低減を図ることができる。また、この発明の実施の形態の中では、陽極導出線4として高純度のタンタルを用い、リードフレーム11として42アロイを用いている。タンタルの融点が2996℃で、42アロイの融点が約1450℃であるため、リードフレーム11の側からレーザー照射をした場合には、タンタルで形成された陽極導出線4が融解せず、42アロイで形成されたリードフレーム11のみが融解する。このように、リードフレームを陽極導出線よりも低融点の材質を用いていると陽極導出線の形状が変形することが無く、溶接位置や接合強度の制御が容易となるので好ましい。
【0037】
なお、レーザー照射を起立部15のレーザー照射面に対して40度以上の角度で行えるようにするために、起立部15の高さをコンデンサ素子2の陽極導出線4の位置よりも高いものとする。このような形状とすると、レーザーの照射を上又は横から行うことができ、陽極端子等がレーザーの照射の障害となることがない。そのため、レーザー照射面に対するレーザーの入射角を40度以上の任意の角度に設定してレーザー照射を行うことができるようになる。
【0038】
さらに、前記導電性接着材7の乾燥或いは硬化を行ってコンデンサ素子2を固定する。
【0039】
次いで、図4(e)に示すように、コンデンサ素子及び前記リードフレーム11の全体に外装樹脂3となる封止樹脂で被覆するとともに、該外装樹脂3を硬化させる。
【0040】
これら外装樹脂3としては、従来のトランスファーモールド成型に使用されるモールド樹脂であるエポキシアクリレート等のエポキシ系樹脂を好適に使用することができるとともに、基板実装時の半田耐熱に耐えられる耐熱性を有し、適宜な加熱状態或いは常温において液体状態を得ることができる樹脂であれば好適に使用することができる。
【0041】
前記外装樹脂3が適宜な硬化状態となった後に、所定位置でチップ型固体電解コンデンサの連続体を切り出して、個々のチップ型固体電解コンデンサ1が得られる。
【0042】
以上、本発明を図面に基づいて説明してきたが、本発明はこれら前記実施例に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲での変更や追加があっても、本発明に含まれることは言うまでもない。例えば、陽極端子の形状としては、図5(a)及び(b)に示すような、陽極端子に切り込みを入れ、起立部を垂直に切り起こした形状のものでもよい。
【0043】
【発明の効果】
請求項1の発明によると、陽極導出線と陽極端子に溶接の際のレーザーの照射は、陽極端子の側から行っているので、陽極端子を構成する金属を陽極導出線と接合するのに十分でかつ必要な量だけ融解して陽極導出線に接合させることができるため、接合強度を十分なものとすることができる。また、陽極導出線側からレーザーを照射して陽極導出線を融解すると、その際の熱エネルギーがコンデンサ素子に伝達して誘電体酸化皮膜層などに悪影響を及ぼすことがあるが、本発明のチップ型固体電解コンデンサでは、陽極導出線と陽極端子に溶接の際のレーザーの照射は陽極端子の側から行っているので、コンデンサ素子まで熱が伝わりにくく、コンデンサ素子への熱の影響も少なくなる。
【0044】
請求項2の発明によると、チップ型固体電解コンデンサに実装面で露出するように両極の外部端子を形成し、陽極端子の露出部と連続するように形成した起立部を有するものとし、この起立部を陽極導出線の側面と当接させる構造としたことにより、チップ型固体電解コンデンサの外部端子の引出し構造が小さなものとなり、チップ型固体電解コンデンサの全体の大きさに占めるコンデンサ素子の体積を大きなものとすることができ、コンデンサの大容量化を図ることができる。また、陽極端子の形状を陽極端子の露出部と連続した起立部を有するものとし、この起立部を陽極導出線の側面と当接させる構造とすると、陽極端子と陽極導出線の位置関係が、陽極導出線の横側あるいは上側に陽極端子が位置することになり、陽極端子側からのレーザーの照射が容易となる。
【0045】
請求項3の発明によると、前述した体積効率の良いチップ型固体電解コンデンサを得ることができる。また、その製造過程において、リードフレームに補助リード線を接続する工程が無くなるなど、製造工程も簡単なものとなる。
【0046】
請求項4の発明によると、起立部を設けたリードフレームにコンデンサ素子を搭載するため、起立部をコンデンサ素子の位置決め基準とすることができる。そのため、レーザー溶接する箇所を一定とすることができ、確実な接合が得られるようになる。
【0047】
請求項5の発明によると、起立部のレーザー照射面に対するレーザーの入射角度を40度以上とすることで、レーザー照射面でレーザーが反射する率が低減し、レーザーのエネルギーを効率良く、起立部の融解に用いることができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のチップ型固体電解コンデンサを示す斜視図である。
【図2】この発明のチップ型固体電解コンデンサの内部構造を示す断面図であり、(a)は正面から見た図、(b)は側面から見た図である。
【図3】この発明で用いるリードフレームを示す斜視図である。
【図4】この発明のチップ型固体電解コンデンサの製造方法を示す説明図で、(a)〜(e)はそれぞれ製造工程を表し、鎖線より左は正面から見た図、鎖線より右は側面から図である。
【図5】この発明の別の実施例を示す断面図であり、(a)は正面から見た図、(b)は側面から見た図である。
【図6】従来のチップ型固体電解コンデンサを示す断面図である。
【図7】従来のチップ型固体電解コンデンサを示す断面図である。
【図8】起立部に対するレーザーの照射角度を説明する図面である。
【符号の説明】
1 チップ型固体電解コンデンサ
2 コンデンサ素子
3 外装樹脂
4 陽極導出線
5 陽極端子
6 陰極端子
7 導電性接着材
9 絶縁樹脂
10 レーザー
15 起立部
51 チップ型固体電解コンデンサ
53 外装樹脂
54 陽極導出線
55 陽極端子
56 陰極端子
57 導電性接着材
61 チップ型固体電解コンデンサ
63 外装樹脂
64 陽極導出線
65 陽極端子
66 陰極端子
67 導電性接着材
68 絶縁部材
69 補助リード線

Claims (5)

  1. 陽極導出線を備える陽極体の表面に誘電体酸化皮膜層を形成し、さらに電解質層と陰極層を順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹脂とを具備するチップ型固体電解コンデンサにおいて、外部電極となる陽極端子と陽極導出線とを、前記陽極端子の側から照射したレーザーにより融解した前記陽極端子で溶接したチップ型固体電解コンデンサ。
  2. 棒状の陽極導出線を埋設する陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成し、さらに電解質層と陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子と陰極端子を、各端子の一部が少なくともチップ型固体電解コンデンサの実装面で露出するように形成して成るチップ型固体電解コンデンサにおいて、
    前記陽極端子の露出部と連続するように起立部を形成し、前記陽極導出線の側面と近接させた前記起立部に照射したレーザーにより融解した前記起立部で溶接したチップ型固体電解コンデンサ。
  3. 棒状の陽極導出線を埋設する陽極体の表面に誘電体酸化皮膜を形成し、さらに電解質層と陰極層とを順次積層形成して、その外周が前記陰極層とされたコンデンサ素子と、該コンデンサ素子を被覆する外装樹脂とを具備し、前記コンデンサ素子の陽極導出線並びに陰極層にそれぞれ接続された陽極端子と陰極端子を各端子の一部が少なくともチップ型固体電解コンデンサの実装面で露出するように形成して成るチップ型固体電解コンデンサの製造方法において、
    前記陽極端子と前記陰極端子となるリードフレームの、陽極端子に起立部を設け、該リードフレームにコンデンサ素子を搭載して前記起立部と陽極導出線の側面を近接させた後、前記起立部の側からのレーザー照射により、前記陽極端子の一部を融解して前記陽極導出線に接合したチップ型固体電解コンデンサの製造方法。
  4. リードフレームにコンデンサ素子を搭載した際に起立部と陽極導出線の側面を当接させた請求項3記載のチップ型固体電解コンデンサの製造方法。
  5. 前記起立部のレーザー照射面に対するレーザーの入射角度を50°以上とした請求項3または4の何れかに記載のチップ型固体電解コンデンサの製造方法。
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