JP2645559B2 - 積層型固体電解コンデンサとその製造方法 - Google Patents

積層型固体電解コンデンサとその製造方法

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JP2645559B2 JP62271390A JP27139087A JP2645559B2 JP 2645559 B2 JP2645559 B2 JP 2645559B2 JP 62271390 A JP62271390 A JP 62271390A JP 27139087 A JP27139087 A JP 27139087A JP 2645559 B2 JP2645559 B2 JP 2645559B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、複素環式化合物のポリマーを固体電解質と
する積層型固体電解コンデンサ及びその製造方法に関す
るものである。
〔従来の技術〕
従来固体電解コンデンサとしては、二酸化マンガン
(MnO2)を固体電解質とするもの及び7,7,8,8−テトラ
シアノジメタン(TCNQ)塩等の有機半導体を固体電解質
として用いた固体電解コンデンサがある。
しかしながら、上記二酸化マンガン(MnO2)を固体電
解質とした固体電解コンデンサは、金属体の誘電体酸化
皮膜上に二酸化マンガン(MnO2)層を形成する工程が非
常に繁雑でコスト高となるという欠点があり、また、二
酸化マンガン(MnO2)層を硝酸マンガンの熱分解によっ
て形成する際、酸化皮膜層が損傷を受けること、再化成
法により酸化皮膜層の修復を行なっても二酸化マンガン
(MnO2)層により酸化皮膜層の修復性が乏しいという問
題点がある。更に、二酸化マンガン(MnO2)の導電度が
小さいため固体電解コンデンサの比抵抗、即ちESRが大
きくなるという欠点がある。
また、7,7,8,8−テトラシアノジメタン(TCNQ)塩等
の有機半導体を固体電解質として用いた固体電解コンデ
ンサは、TCNQ塩の場合加熱融解した状態で保持すると、
非常に短時間(約10秒程度)で絶縁化反応が生じ、冷却
固化したとき半導体ではなく絶縁物となってしまうとい
う問題があり、製造工程の管理が難しく、量産が困難で
あるという問題もあった。
そこで本出願人は先に上記欠点のない新しいタイプの
複素環式化合物のポリマーを固体電解質とする固体電解
コンデンサを開発し出願している(例えば特開昭61−23
15号公報)。また、このような複素環式化合物のポリマ
ーを固体電解質とするコンデンサ素板を複数枚積層した
構造の積層型固体電解コンデンサも開発し出願している
(例えば特願昭62−73741号)。
〔発明が解決しようとする問題点〕
上記積層型固体電解コンデンサを製造する際、従来は
第11図に示すように、アルミニウム板のように誘電体酸
化皮膜を形成できる金属基板11の所定部分にレジスト層
12を形成し、該レジスト層12により区分された金属基板
11の一方の部分13に誘電体酸化皮膜層と複素環式化合物
のポリマー層及び導電体層を順次形成してなるコンデン
サ素板10を複数枚(図では4枚)積層し、銀ペースト等
の導電性ペースト15で固着し(なお、この時陰極リード
端子16も導電性ペースト15で固着する)、次に金属基板
11のレジスト層12で区分された他方の部分14に陽極リー
ド端子17を載置すると共に矢印B方向の力を加え電気溶
接で金属基板11の部分14の層間及び陽極リード端子17を
溶着している。
しかしながら上記コンデンサ素板10の積層工程におい
て、金属基板11のレジスト層12で区分された他方の部分
14及び陽極リード端子17を電気溶接で溶着する際、溶接
電流がB−B間のほかレジスト層12で区分され誘電体酸
化皮膜層、複素環式化合物のポリマー層及び導電体層が
順次形成された所謂コンデンサ部を形成する部分13にも
分流し、酸化皮膜層が破壊され、コンデンサの漏洩電流
が増加するという欠点があった。また、金属基板11の表
面には、例えば金属基板11としてアルミニウム板を用い
る場合には基板表面に酸化アルミニウム等の酸化物(絶
縁皮膜)が形成されているため前記他方の部分14の層間
を電気溶接等で溶接する際その積層枚数に制限があると
いう問題、或いは導電ペースト等で接合する場合は層間
の接合抵抗が前記酸化皮膜の影響で大きくなりコンデン
サ特性に悪影響を及ぼす等の問題があった。
また、金属基板11の積層部に端子用の金属片を導電性
ペースト等で取り付けると、上記理由により端子と基板
積層部との接触抵抗値が大きくコンデンサ性能が低下す
るという問題もあった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたもので上記問題点
を除去し、製造工程でコンデンサ特性を損なうことなく
多数枚のコンデンサ素板の積層を可能とすると共、不良
率が小さく、且つ端子の接触抵抗値の小さい低ESRの積
層型固体電解コンデンサ及びその製造方法を提供するこ
とにある。
〔問題点を解決するための手段〕
上記問題点を解決するため特許請求の範囲第(1)項
に記載の発明は、誘電体酸化皮膜を形成できる金属基板
の所定部分にレジスト層を形成し、該レジスト層により
区分された該金属基板の一方の部分に誘電体酸化皮膜
層、複素環式化合物のポリマー層及び導電体層を順次形
成すると共に他方の部分に片面又は両面に該金属基板と
材質と異なる異種導電体を接合してコンデンサ素板を形
成し、該コンデンサ素板を前記レジスト層で区分された
一方の部分と他方の部分をそれぞれ対応させて積層し、
一方の部分の導電体層間及び他方の部分の異種導電体と
金属基板又は異種導電体間を各々導電材で接合してコン
デンサ素板の積層体を形成し、該積層体のレジスト層で
区分された一方の部分及び他方の部分に各々端子を固着
して積層型固体電解コンデンサを構成した。
また、特許請求の範囲第(5)項に記載の発明は、少
なくとも下記の工程により積層型固体電解コンデンサを
製造する。
少なくとも一側部に複数の突起部を間隔をおいて形成
した形状の誘電体酸化皮膜を形成できる金属基板の該突
起部にレジスト層を形成し、該レジスト層により区分さ
れた該金属基板の一方の部分に誘電体酸化皮膜層、複素
環式化合物のポリマー層及び導電体層を順次形成する工
程と、該レジスト層により区分された他方の部分の金属
基板の片面或いは両面に、該金属基板と材質が異なる異
種導電体を接合する工程と、前記各工程により加工され
た金属基板をその突起部の前記レジスト層で区分された
一方の部分と他方の部分とがそれぞれ対応するように積
層し、一方の部分の導電体層間及び他方の部分の異種導
電体と金属基板又は異種導電体間に導電体材を介在させ
て加圧一体化して積層体とし、該積層体の所定部を切断
し前記突出部の積層体を個々の素子積層体とする工程
と、該素子積層体の前記レジスト層で区分された一方の
部分に端子を取付けると共に他方の部分には異種導電体
間を導電体材で結合して、端子を取付ける工程。
〔作用〕
特許請求の範囲第(1)項に記載の発明によれば、コ
ンデンサ素板のレジスト層で区分された他方の部分の金
属基板の片面或いは両面に該金属基板と材質の異なる異
種導電体(例えばハンダ付可能な金属)を接合し、該コ
ンデンサ素板を積層しているから、両面に異種導電体を
接合した場合は積層体の前記他方の部分の異種導電体間
の接合一体化はクリームハンダ等により行なうことがで
き、また片面に異種導電体を接合した場合でも該異種導
電体と金属基板間の接合一体化は銀ペースト等の導電体
ペーストにより行なうことができるので、コンデンサ素
板間の接合を良好に達成できる。従って、該積層体の一
体化に際し、従来のようにコンデンサ素板の金属基板間
の接合に電気溶接を行なう必要がないから、コンデンサ
素板の誘電体酸化皮膜に電気溶接の電流が流れ該誘電体
酸化皮膜が破壊されることがなく、漏洩電流が増加する
ことがない。
また、コンデンサ素板の金属基板の積層部を溶接で一
体化するのではないから、コンデンサ素板の積層枚数に
制限がなく大容量の積層型固体電解コンデンサが容易に
得られる。
また、上記構成を採用し、異種導電体を介して端子を
取り付けるようにしたので、端子の接触抵抗値が小さく
なり、低ESRの積層型固体電解コンデンサとなる。
また、特許請求の範囲第(1)項に記載の発明によれ
ば、上記のような優れた特性の積層型固体電解コンデン
サを量産することが可能となる。
〔実施例〕
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
先ず、始めに積層型固体電解コンデンサを構成するコ
ンデンサ素板の製造方法及びその構造を説明する。
第2図は固体電解コンデンサの基板となる金属板の形
状を示す図であり、図示するように表面に誘電体酸化皮
膜が形成できる金属板100の側部に金属基板11となる矩
形状の突起部101が形成され、該突起部101の所定部分の
全周囲に帯状のレジスト層12を形成し、該突起部101を
一方の部分13と他方の部分14に区分する。
金属板100としてはアルミニウム、タンタル、チタ
ン、ニオブなどの誘電体酸化皮膜が形成できる金属であ
ればよく、本実施例ではアルミニウムエッチド箔を用い
る。
前記レジスト層12で区分された一方の部分13の表面に
は第3図(b)に示すように誘電体酸化皮膜層として酸
化アルミニウム(Al2O3)層21、電解質となる複素環式
化合物のポリマー層としてピロールのポリマー層22、端
子取り出し用の導電体層としてグラファイト層23及び銀
ペースト層24をを順次形成する。上記酸化アルミニウム
(Al2O3)層21、ピロールのポリマー層22、グラファイ
ト層23及び銀ペースト層24の形成は上記特願昭62−7374
1号の明細書に詳細に開示しているのでここでは省略す
る。
上記グラファイト層23及び銀ペースト層24は電極を外
部に引き出すのが目的であるから必ずしも2層構造であ
る必要がなく、どちらかの1層でもよい。また、グラフ
ァイト層23及び銀ペースト層24も導電材料であれば特に
限定するものではない。
また、上記ポリマー層22もピロールに限定されるもの
ではなく、フラン或いはチオフェン等の複素環式化合物
でもよい。
突起部101のレジスト層12で区分された一方の部分13
に酸化アルミニウム(Al2O3)層21、ピロールのポリマ
ー層22、グラファイト層23及び銀ペースト層24を形成し
た突起部101の拡大平面及び断面を第3図(a)及び同
図(b)に示す。
第4図及び第5図は本発明の第1の実施例に係わる積
層型固体電解コンデンサの製造方法を説明するための図
である。
上記金属板100の突起部101のレジスト層12で区分され
た一方の部分に酸化アルミニウム(Al2O3)層21、ピロ
ールのポリマー層22、グラファイト層23及び銀ペースト
層24を形成した後、第4図(a)に示すように金属板10
0の片面にレジスト層12で区分された他方の部分14に対
応する形状の金属板100とは材質の異なる異種の導電体
板102をスポット溶接又は超音波溶接或いはステッチ接
合等により接合する。第4図(b)は前記異種導電体板
102を溶接した金属板100の側面を示す図である。
上記のように形成された金属板100を第5図に示すよ
うに突起部101のレジスト層12で区分された一方の部分1
3と他方の部分14とが対応するように積み重ねる。この
積み重ねに際してレジスト層12で区分された一方の部分
13に形成された銀ペースト層24の表面及び他方の部分に
接合した異種導電体板102の表面に銀ペースト等の導電
性ペーストを塗布し、高温下で加圧し硬化させて一体化
する。なお、前記異種導電体板102の材質としては、銅
板の他ハンダ付可能な他の金属或いは銀ペースト等の導
電性ペーストとの接触性がよい金属であり、且つ金属板
11との溶接性及び接合性に優れた金属が好適であり、ま
たそのような特性を有するものであれば合金、メッキし
た金属、蒸着金属等を採用することができる。従って、
例えば銅箔、錫板又は錫箔或いは表面に銅又は錫のメッ
キを施した金属板等を用いるとよい。
また、上記例えは金属板100の側部に形成される突起
部101の形状を矩形状としたが、複数枚の金属板100を積
層した際、該突起部101も整合して重なり合う形状であ
れば、その形状は特に限定されるものではなく、例えば
半円形或いは多角形等でもよい。また、レジスト層12の
形状も突起部101を2つに区分し、且つ積層した状態で
互いに整合して重なり合う形状であればその形状及び形
成位置は特に限定されるものではない。
次に金属板100を第5図(a)に示すように積層一体
化した後、A−A線上で切断することにより、同図
(b)に示す構造の素子積層体30を製造する。同図
(b)において15は前記異種の導電体板102を切断した
異種導電体板である。
第1図(a)及び同図(b)はこのように製造された
素子積層体30に端子を取付けた状態を示す本発明の固体
電解コンデンサの構造を示す図である。同図(a)は上
記素子積層体30のレジスト層12で区分された一方の部分
13に形成された銀ペースト層24に、リード端子16を銀ペ
ースト31で取り付けると共に他方の部分14の端面にリー
ド端子17を銀ペースト31で取り付けた構造のものであ
り、同図(b)はチップ型端子18,19を同様に取付けた
構造のものである。なお、上記例では素子積層体30の端
面にリード端子16,17又はチップ型端子18,19をとりつけ
るのに銀ペースト31を用いたが、これに限定するもので
はなく、例えばクリームハンダ等の導電性ペーストでも
よい。
上記実施例において、レジスト層12で区分された他方
の部分14の金属基板11に異種導電体板15を溶接したが、
この異種導電体板15を溶接しないで、前記他方の部分の
金属基板11を直接積層一体化、即ち金属基板11に直接銀
ペースト等の導電ペーストを塗布し、高温加圧硬化させ
て一体化すると加工工程において金属基板11の表面に自
然酸化皮膜が形成し易く、且つこの形成された自然酸化
皮膜の性質が絶縁性であるため接触抵抗値が高く、コン
デンサ性能を悪くする。従って、前記他方の部分に異種
導電体15を予め溶接等で接合した後、積層一体化を行な
うようにしたものである。この効果は次の事実からも裏
付けられる。即ち第6図は各種金属箔71に銀ペースト72
でリード端子T1,T2を取り付けた状態を示す図であり、
図示するように、幅10mmの金属箔71に端子間隔10mmで0.
5φのCP線のリード端子T1,T2を銀ペースト72で取り付
け、リード端子T1,T2端子間の接触抵抗を金属箔71をア
ルミニウム(Al)、銅(Cu)、錫(Sn)と換え測定した
結果を第7図に示す。
第7図に示すように金属箔71としてアルミニウム箔を
用いた場合は端子T1−T2間の接触抵抗値は2000mΩ、銅
箔の場合は30mΩ、錫箔の場合は35mΩとなる。この結果
からも分かるようにコンデンサ素板の金属基板11として
アルミニウムAl箔を用い、該金属基板11に直接銀ペース
トで直接リード端子を取り付けると接触抵抗値が大き
く、コンデンサ性能が低下することが理解できる。従っ
て第1図(a),(b)に示す積層型固体電解コンデン
サにあっては、金属基板11の積層部に溶接する異種導電
体板15としては銅Cu或いは錫Sn等の銀ペーストとの接触
抵抗値の小さい金属を使用するとコンデンサ性能を低下
させることがない。
第8図及び第9図は本発明の第2の実施例に係わる他
の積層型固体電解コンデンサの製造方法を説明するため
の図である。
上記のように金属板100の突起部101のレジスト層12で
区分された一方の部分13に酸化アルミニウム(Al2O3
層21、ピロールのポリマー層22、グラファイト層23及び
銀ペースト24を形成した後、第8図(a)に示すように
レジスト層12で区分された他方の部分14の両面に金属板
100と材質の異なる異種導電体板103及び104をスポット
溶接又は超音波溶接或いはステッチ接合等により接合す
る。なお、第8図(b)は異種導電体板103及び104を溶
接した後の金属板100の側面を示す図である。
次に金属板100を第1の実施例と同様な方法で第9図
(a)に示すように積層一体化した後、A−A線上で切
断することにより、同図(b)に示す構造の素子積層体
30を製造する。同図(b)において32,33は前記異種導
電体板103,104を切断した異種導電体板である。
上記のように形成された金属板100を第9図(a)に
示すように突起部101のレジスト層12で区分された一方
の部分13と他方の部分14とが対応するように積み重ね
る。この積み重ねに際してレジスト層12で区分された一
方の部分13に形成された銀ペースト層24の表面及び異種
導電体板103,104の表面に銀ペースト或いはクリームハ
ンダ等を塗布し、高温下で加圧し硬化させて一体化す
る。なお異種導電体板103,104としては、上記異種導電
体板102と同様の材質の導電体板を用いる。
上記素子積層体30には第10図(a)に示すように、レ
ジスト層12で区分された一方の部分13にリード端子16を
他方の部分14にリード端子17を各々前記第1の実施例と
同様に取り付ける。
第10図(b)は上記素子積層体30のレジスト層12で区
分された一方の部分13と他方の部分14にそれぞれチップ
型端子18とチップ型端子19を銀ペースト31で取り付けた
ものを示す。
また、上記リード端子16,17及びチップ型端子18,19の
取付け位置、方向、形状等はコンデンサの用途、使用態
様に応じて第12図(a),(b),(c),(d)に示
す如く、適宜選択することができる。
なお、上記第1の実施例においては、レジスト層12で
区分された他方の金属基板11の片面にのみ異種導電体板
15を接合しているから、素子積層体30のこの部分の層間
の接触抵抗は十分小さくならない。従って端子の接触抵
抗を小さくするためには、素子積層体30の端面に導電ペ
ーストを塗布し異種導電体板15の間を電気的に接合して
端子をとり付ける必要がある。これに対して第2の実施
例においてはレジスト層12で区分された他方の金属基板
11の両面に異種導電体板32,33を接合するので、素子積
層体30のこの部分の層間をクリームハンダ等の導電材に
より接触抵抗が小さく接合できるから、前記のように素
子積層体30の端面に導電ペーストを塗布し異種導電体板
32,33間を電気的に接合する必要がなく、例えば第12図
(b)に示すようにリード端子16,17を素子積層体30の
レジスト層12で区分された部分のそれぞれに取付けても
端子の接触抵抗を充分小さくすることが可能である。
〔発明の効果〕
以上説明したように特許請求の範囲第(1)項に記載
の発明によれば、下記のような優れた効果が得られる。
コンデンサ素板のレジスト層で区分された他方の部分
の金属基板の片面或いは両面に該金属基板と材質の異な
る異種導電体を接合し、該コンデンサ素板を積層してい
るから、コンデンサ素板の積層に際し金属基板間の接合
に電気溶接を行なわなくとも積層ができ、コンデンサ素
板の誘電体酸化皮膜に電気溶接の電流が流れ誘電体酸化
皮膜が破壊されることなく、低漏洩電流の積層型固体電
解コンデンサを提供できる。
また、コンデンサ素板の積層に際し金属基板間の接合
に電気溶接を用いないから、コンデンサ素板の積層枚数
に制限がなく、大容量の積層型固体電解コンデンサを容
易に提供できる。
また、異種導電体にハンダ付可能又は導電ペーストと
の接触抵抗が小さく、且つ金属基板と溶接可能な材料を
用いることにより、端子の接触抵抗値が小さくなり、低
ESRの積層型固体電解コンデンサが提供できる。
また、特許請求の範囲第(2)項に記載の発明によれ
ば、上記のような優れた特性の積層型固体電解コンデン
サを量産することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図(a),(b)はそれぞれ本発明に係る積層型固
体電解コンデンサの構造を示す図、第2図は固体電解コ
ンデンサの基板となる金属板の形状を示す一部斜視図、
第3図(a),(b)はそれぞれコンデンサ素板を示す
平面図及び断面図、第4図(a),(b)及び第5図
(a),(b)は本発明に係る積層型固体電解コンデン
サの製造方法を説明するための図、第6図は各種金属箔
に銀ペーストでリード端子T1,T2を取り付けた状態で接
触抵抗を測定するための試料を示す図、第7図はその端
子T1−T2間の接触抵抗値の測定結果を示す図、第8図
(a),(b)及び第9図(a),(b)は本発明に係
る積層型固体電解コンデンサの他の製造方法を説明する
ための図、第10図(a),(b)はそれぞれ本発明に係
る他の積層型固体電解コンデンサの構造を示す図、第11
図は従来の積層型固体電解コンデンサの製造方法を説明
するための図、第12図(a),(b),(c),(d)
はそれぞれ本発明に係る他の積層型押体電解コンデンサ
の構造を示す図である。 図中、10……コンデンサ素板、11……金属基板、12……
レジスト層、13……一方の部分、14……他方の部分、15
……異種導電体、16,17……リード型端子、18,19……チ
ップ型端子、21……酸化アルミニウム(Al2O3)層、22
……ピロールのポリマー層、23……グラファイト層、24
……銀ペースト層、30……素子積層体、31……銀ペース
ト、32,33……異種金属板。

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】誘電体酸化皮膜を形成できる金属基板の所
    定部分にレジスト層を形成し、該レジスト層により区分
    された該金属基板の一方の部分に誘電体酸化皮膜層、複
    素環式化合物のポリマー層及び導電体層を順次形成する
    と共に他方の部分に片面又は両面に該金属基板と材質と
    異なる異種の導電体を接合してコンデンサ素板を形成
    し、該コンデンサ素板を前記レジスト層で区分された一
    方の部分と他方の部分をそれぞれ対応させて積層し、一
    方の部分の導電体層間及び他方の部分の異種導電体と金
    属基板又は異種導電体間を各々導電材で接合してコンデ
    ンサ素板の積層体を形成し、該積層体の前記レジスト層
    で区分された一方の部分及び他方の部分に各々端子を固
    着してなることを特徴とする積層型固体電解コンデン
    サ。
  2. 【請求項2】前記異種導電体がハンダ付可能な金属或い
    はハンダ付可能な金属層が表面に形成された金属である
    ことを特徴とする特許請求の範囲第(1)項記載の積層
    型固体電解コンデンサ。
  3. 【請求項3】前記異種導電体が銅又は錫の板もしくは箔
    或いは銅又は錫のメッキ表面を有する金属板であること
    を特徴とする特許請求の範囲第(1)項又は第(2)項
    記載の積層型固体電解コンデンサ。
  4. 【請求項4】前記端子が前記レジスト層で区分された一
    方の部分及び他方の部分に各々線状の端子を固着してな
    るリード線型端子又は板状の端子を固着してなるチップ
    型端子の何れかであることを特徴とする特許請求の範囲
    第(1)項記載の積層型固体電解コンデンサ。
  5. 【請求項5】少なくとも一側部に複数の突起部を間隔を
    おいて形成した形状の誘電体酸化皮膜を形成できる金属
    基板の該突起部にレジスト層を形成し、該レジスト層に
    より区分された該金属基板の一方の部分に誘電体酸化皮
    膜層、複素環式化合物のポリマー層及び導電体層を順次
    形成する工程と、該レジスト層により区分された他方の
    部分の金属基板の片面或いは両面に、該金属基板と材質
    が異なる異種導電体を接合する工程と、前記各工程によ
    り加工された金属基板をその突起部の前記レジスト層で
    区分された一方の部分と他方の部分とがそれぞれ対応す
    るように積層し、一方の部分の導電体層間及び他方の部
    分の異種導電体と金属基板間又は異種導電体間に導電体
    材を介在させて加圧一体化して積層体とし、該積層体の
    所定部を切断し前記突出部の積層体を個々の素子積層体
    とする工程と、該素子積層体の前記レジスト層で区分さ
    れた一方の部分に端子を取付けると共に他方の部分には
    前記異種導電体間を導電体材で結合して、端子を取付け
    る工程とを少なくとも具備することを特徴とする積層型
    固体電解コンデンサの製造方法。
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