JP2003272658A - 平板型固体酸化物形燃料電池とその作製方法 - Google Patents
平板型固体酸化物形燃料電池とその作製方法Info
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Abstract
とその製造方法を提供する。 【解決手段】燃料極、電解質、空気極の3層からなるセ
ルと、セル同士を電気的に接続するためのセパレーター
を順次積層させた構造からなる平板型固体酸化物形燃料
電池において、前記セパレーターがセルを支持しかつこ
のセルとの間に通気空間を形成させる複数の突起を有す
る立体形状の金属基板と、前記金属基板表面にエアロゾ
ルデポジション法により形成した導電性酸化物層、とか
らなり、前記導電性酸化物層を介して前記セルと前記金
属基板との間で電子の移動を生じせしめることを特徴と
する平板型固体酸化物形燃料電池。
Description
形燃料電池とその製造方法に関する。
電解質、燃料極の3層からなるセルとセル同士を電気的
に接続するためのセパレーターを順次積層させた構造か
らなる。セパレーターはセルの空気極側に酸化剤を燃料
極側に燃料ガスを流すためのガス流路が設けられてい
る。セルの大きさは5cm×5cm〜10cm×10c
m程度の大きさが一般的に提案されており、セパレータ
ーの形状としては、直交状の溝が形成されているもの
や、ディンプル形状などが提案されている。従来のセパ
レーターの材料には1000℃程度の高温で酸化剤、燃料ガ
スの両方の雰囲気下で化学的に安定なLaSrCrO3
などの導電性酸化物が提案されていた。しかしながら、
加工性が悪いこと、コストが高いことなどの理由によっ
て、金属製セパレーターが提案されたが、上記雰囲気下
で長期間使用すると表面に酸化膜が形成され、セル/セ
パレーター間の接触抵抗が増加するという問題があっ
た。これに対して特開平8−203544において、溶
射法を用いて金属を基材としてその全表面に導電性酸化
物層が形成された固体酸化物形燃料電池用セパレーター
の製造方法が提案され、また、特開平8−273681
において、溶射法によるコーティング後に加熱処理する
方法が提案されている。
表面上の導電性酸化物層は図1のように金属基板の全表
面積に形成されたものであるが、燃料電池の起動や停止
時の温度変化に伴い、金属基板との熱膨張係数の差によ
る熱応力を原因とした剥離が発生しやすい。また、同導
電性酸化物層は溶射法において形成されたものであり、
基材との密着性は高くないため、前記熱応力を原因とし
た剥離が発生しやすい。その結果、セルとセパレーター
間の接触抵抗が増加して発電性能が低下するといった課
題を有している。また、溶射法は高温プロセスが必要と
なり、エネルギー消費量の問題や、コスト高の要因とな
っている。特開平8−273681に開示される溶射法
で成膜した後に加熱処理を行えば、さらにコストが増加
する原因となる。
たものであり、耐久性に優れるセパレーターとその製造
方法を提供するものである。
に第一の発明は、燃料極、電解質、空気極の3層からな
るセルと、セル同士を電気的に接続するためのセパレー
ターを順次積層させた構造からなる平板型固体酸化物形
燃料電池において、前記セパレーターがセルを支持しか
つこのセルとの間に通気空間を形成させる複数の突起を
有する立体形状の金属基板と、前記金属基板表面にエア
ロゾルデポジション法により形成した導電性酸化物層、
とからなり、前記導電性酸化物層を介して前記セルと前
記金属基板との間で電子の移動を生じせしめることを特
徴とする平板型固体酸化物形燃料電池を提供する。本件
において、導電性酸化物とは、温度が700〜1000
℃において、その導電率が1S・cm−1以上である酸
化物セラミックスのことを言う。また、エアロゾルデポ
ジション法とは、微粒子をガス中に分散させたエアロゾ
ルを基板の表面に向けて噴射して衝突させ、焼成させる
ことなく微粒子の構成材料からなる構造物層を基板表面
に形成させる方法のことを言う。
は、直接これらを接触させても良いし、セルや金属基板
の変形などによる接触不良を防止することを目的とし
て、セルの燃料極と接触する側では、導電性酸化物層と
セルの間にNiフェルトなどを介在させ、セルの空気極と
接触する側においては、ランタンコバルタイトなどの導
電性酸化物粉末を介在させるなどしてもよい。また、セ
ルにおいては、電極と電解質の界面に、活性化過電圧を
低減させるための触媒層材料を介在させたり、触媒層材
料と電極材料を組成的、微構造的に傾斜構造とさせても
良い。
ロゾルデポジション法により導電性酸化物層を形成する
ため、燃料電池の起動や停止時の温度変化に伴う導電性
酸化物層と金属基板の熱膨張係数の差による熱応力を原
因とした導電性酸化物層の剥離を抑制し、耐久性に優れ
る平板型固体酸化物形燃料電池を提供することが可能で
ある。
燃料極、電解質、空気極の3層からなるセルとセル同士
を電気的に接続するためのセパレーターを順次積層させ
た構造からなる平板型固体酸化物形燃料電池において、
前記セパレーターがセルを支持しかつこのセルとの間に
通気空間を形成させる複数の突起を有する立体形状の金
属基板と、この突起の先端部分を覆うようにして前記金
属基板に直接接合された複数の導電性酸化物層を有し、
前記導電性酸化物層を介して前記セルと前記金属基板の
間で電子の移動を生じせしめることを特徴とする平板型
固体酸化物形燃料電池を提供する。
導電性酸化物層を突起状に小面積ずつ配置するため、燃
料電池の起動や停止時の温度変化に伴う導電性酸化物層
と金属基板の熱膨張係数の差による熱応力を原因とした
導電性酸化物層の剥離を抑制し、耐久性に優れる平板型
固体酸化物形燃料電池を提供することが可能である。金
属基板の突起を覆う導電性酸化物層は、セルとの接触領
域にのみに施されるのがよいが、これに限定されず突起
それぞれにおけるこの領域の面積より大きくなっても良
い。セルとの総接触面積が大きいほど接触抵抗を低減す
る観点からは好適であるが、突起上の導電性酸化物層の
それぞれの面積が小さいほど温度変化時における膜の割
れや剥離が少なく好適である。従って、突起の数を多く
するほど都合がよい。導電性酸化物層それぞれの面積に
ついては、膜厚や導電性酸化物層と金属基板との熱膨張
係数の差、これらの間の密着性、金属基板の弾性率など
との関係から一義的には定義できず、これらの組み合わ
せから最適な値を採用すると良い。
請求項1、2に記載の平板型固体酸化物形燃料電池にお
いて、前記導電性酸化物層が前記セルの空気極と接触す
る側と燃料極と接触する側の両面に設けられており、前
記セルの空気極と接触する側の導電性酸化物層の主成分
が少なくともランタンとアルカリ土類元素を含むペロブ
スカイト型酸化物であり、かつ、前記セルの燃料極と接
触する側の導電性酸化物層の主成分が少なくともランタ
ンとクロムを含むペロブスカイト型酸化物であることを
特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池を提供する。
度が800℃以下の中温域の場合には、熱膨張係数のマ
ッチングの観点より、SUS430、およびその開発材
料などのフェライト系ステンレス材料が望ましく、運転
温度が800℃以上の高温域の場合には耐熱性の観点よ
り、インコネル600やハステロイ、あるいは希土類元
素がドープされたNi基合金などの耐熱金属材料が好適
である。
側の導電性酸化物層の主成分を少なくともランタンを含
むペロブスカイト形酸化物とすることによって、導電性
酸化物層の膜抵抗を低くすることができるともに、金属
基板と導電性酸化物層界面に酸化クロム膜が形成された
場合に、導電性酸化物層中のランタンとアルカリ土類元
素が酸化クロム膜中に拡散固溶し、アリカリ土類元素が
ドープされたランタンクロム酸化物となることで導電性
を有するため、抵抗の大幅な増大を抑制することができ
る。また、セルの燃料極と接触する側の導電性酸化物層
の主成分を少なくともランタンとクロムを含むペロブス
カイト型酸化物とすることによって、加湿燃料ガス雰囲
気中においても導電性酸化物層の膜抵抗を低くすること
ができるともに、金属基板と導電性酸化物層の界面に酸
化クロム膜が形成された場合に、導電性酸化物層中のラ
ンタンが酸化クロム膜中に拡散固溶し、導電性を有する
ランタンクロム酸化物を形成することができるため、抵
抗の大幅な増大を抑制することができる。
請求項3に記載の平板型固体酸化物形燃料電池におい
て、前記導電性酸化物層が前記セルの空気極と接触する
側と燃料極と接触する側の両面に設けられており、前記
セルの空気極と接触する側の導電性酸化物層の主成分が
アルカリ土類元素がドープされたランタンマンガナイ
ト、アルカリ土類元素がドープされたランタンコバルタ
イト、アルカリ土類元素とFeがドープされたランタンコ
バルタイト、アルカリ土類元素がドープされたランタン
クロマイト、またはこれらの混合物であり、セルの燃料
極と接触する側の導電性酸化物層がアルカリ土類元素を
ドープしたランタンクロマイトであることを特徴とする
平板型固体酸化物形燃料電池を提供する。
側の導電性酸化物層の主成分がアルカリ土類元素がドー
プされたランタンマンガナイト、アルカリ土類元素がド
ープされたランタンコバルタイト、アルカリ土類元素と
Feがドープされたランタンコバルタイト、アルカリ土類
元素がドープされたランタンクロマイト、またはこれら
の混合物とすることによって、導電性酸化物層の膜抵抗
を低くすることができるともに、金属基板と導電性酸化
物層界面に酸化クロム膜が形成された場合に、導電性酸
化物層中のランタンとアルカリ土類元素が酸化クロム膜
中に拡散固溶し、アリカリ土類元素がドープされたラン
タンクロム酸化物となることで導電性を有するため、抵
抗の大幅な増大を抑制することができる。また、セルの
燃料極と接触する側の導電性酸化物層をアルカリ土類元
素をドープしたランタンクロマイトとすることによっ
て、加湿燃料ガス雰囲気中においても導電性酸化物層の
膜抵抗を低くすることができるともに、金属基板と導電
性酸化物層の界面に酸化クロム膜が形成された場合に、
導電性酸化物層中のランタンが酸化クロム膜中に拡散固
溶し、導電性を有するランタンクロム酸化物を形成する
ことができるため、抵抗の大幅な増大を抑制することが
できる。
請求項1から4に記載の平板型固体酸化物形燃料電池に
おいて、前記導電性酸化物層の厚みが1μm以上30μm
以下であることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電
池を提供する。
1μm以上30μm以下とするこことにより、さらに耐久
性の高い平板型固体酸化物型燃料電池を提供することが
可能である。導電性酸化物層の厚みが1μm以上30μm
以下であることの理由は、厚みが1μm以上であること
によって金属基板表面に電気抵抗の高い酸化被膜の形成
を抑制する効果が大きくなり、厚みが30μm以下であ
ることによって燃料電池の起動や停止時の温度変化に伴
う熱応力を原因とした導電性酸化物層の剥離抑制効果が
高くなるためである。
請求項1から4に記載の平板型固体酸化物形燃料電池に
おいて、前記導電性酸化物層の厚みが5μm以上20μm
以下であることを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電
池を提供する。
5μm以上20μm以下とするこことにより、さらに耐久
性の高い平板型固体酸化物型燃料電池を提供することが
可能である。導電性酸化物層の厚みが5μm以上20μm
以下であることの理由は、厚みが5μm以上であること
によって金属基板表面に電気抵抗の高い酸化被膜の形成
を抑制する効果がさらに大きくなり、厚みが20μm以
下であることによって燃料電池の起動や停止時の温度変
化に伴う熱応力を原因とした導電性酸化物層の剥離抑制
効果がさらに高くなるためである。
エアロゾルデポジション法により前記導電性酸化物層を
前記金属基板の表面に形成させてなる請求項2から6に
記載の平板型固体酸化物形燃料電池を提供する。
ロゾルデポジション法により導電性酸化物層を形成する
ため、燃料電池の起動や停止時の温度変化に伴う熱応力
を原因とした導電性酸化物層の剥離を抑制し、さらに耐
久性に優れる平板型固体酸化物形燃料電池を提供するこ
とが可能である。
ス中に分散させたエアロゾルを、セルを支持しかつこの
セルとの間に通気空間を形成させる複数の突起を有する
立体形状の金属基板の、少なくとも前記突起の先端部分
に向けて噴射して衝突させ、焼成させることなく前記導
電性酸化物微粒子の構成原料からなる複数の導電性酸化
物層を少なくとも前記突起の先端部分に形成させること
を特徴とする、前記金属基板と前記導電性酸化物層から
なるセパレーターの作製工程と、このセパレーターと燃
料極、電解質、空気極の3層からなるセルを順次積層さ
せる工程からなる平板型固体酸化物形燃料電池の作製方
法を提供する。上述の作製方法である、基板上に酸化物
などの脆性材料の厚膜(層)を形成する手法のエアロゾ
ルデポジション法について説明する。エアロゾルデポジ
ション法は、主にセラミックスなどの脆性材料の微粒子
をガスに分散させたエアロゾルを、室温などの比較的低
温環境下で金属材質などの基板へ向けて、数十〜数百m
/secの速度にて噴射用ノズルを通して吹き付けるこ
とにより、焼成を経ることなくセラミックスの厚膜を基
板上に形成させる手法であり、この厚膜構造物は粒子が
結合せずに単にパッキングされた状態の圧粉体ではな
く、焼成体に似た、結晶同士がともに接合した高強度の
構造物を形成できるところに特徴がある。溶射などの手
法に較べて緻密質で高硬度の厚膜を形成させることがで
きる。金属などの延性材料を基板に使用する場合は、微
粒子が衝突する衝撃により、脆性材料が基板に食い込ん
だアンカー部を形成するために、密着強度に優れる特徴
がある。またノズルを任意の形状にすることにより、ス
ポット的に厚膜(層)を形成させることが容易である。
この方法を用いて固体酸化物形燃料電池用のセパレータ
ーを作製することにより、導電性酸化物層と金属基板と
の密着性が良好で、緻密度が高いゆえに構造的に導電性
に優れたセパレーターを得ることが可能であり、耐久性
に優れ、発電性能の良好な平板型固体酸化物形燃料電池
を作製することが可能となる。
図面に基づいて説明する。図2〜4は固体酸化物形燃料
電池用セパレーターを示す図である。図6にこの実施の
態様を実現するために使用する作製装置20(エアロゾ
ルデポジション装置)の模式図を示す。燃料電池用セパ
レーター1はSUS430基板10およびLaSrFe
CoO3層11からなる。作製装置20は、窒素ガスボ
ンベ201がガス搬送管202を介して、粒子径0.5
μmのLaSrFeCoO3微粒子を内蔵するエアロゾ
ル発生器203に接続し、エアロゾル搬送管204を介
して形成室205内に設置された、エアロゾル噴射口を
持つノズル206に接続される。ノズル206の先には
XYステージ207に設置されたSUS430基板10が
配置される。形成室205は真空ポンプ208に接続さ
れている。
用セパレーター1の作製手順を次に述べる。窒素ガスボ
ンベ201を開栓し、窒素ガスを搬送管202を通じて
エアロゾル発生器203に導入させ、LaSrFeCo
O3微粒子を含むエアロゾルを発生させる。エアロゾル
は搬送管204を通じてノズル206へ送られ、ノズル
206の開口より高速で噴出される。この時真空ポンプ
208の作動により、形成室205内は数kPaの減圧
環境下に置かれている。
S430基板10にLaSrFeCoO3微粒子が高速
で衝突し、粒子はその運動エネルギーにより変形、破砕
を起こして、一部はSUS430基板10に食い込みア
ンカー層を形成し、一部は粒子同士が接合し、これを繰
り返してSUS430基板10上に緻密質のLaSrF
eCoO3層を形成していく。SUS430基板10は
XYステージ207により揺動されており、所望の面積
にLaSrFeCoO3層は形成され、SUS430基
板10上に膜厚15μmのLaSrFeCoO3層11
を得る。これらのプロセスは全て室温下において行うこ
とができる。
SUS430基板10とLaSrFeCoO3層11が
強固に接着しており、室温で形成されるために、LaS
rFeCoO3層の残留応力も少なく、SUS430基
板の表面にCr2O3膜などの酸化被膜も形成されな
い。形成後の表面はRa=0.18μm程度の表面粗さを
保有しているが、この表面は研磨しても良いし、後工程
でのセル電極との電気的接合を考慮すればこのまま用い
ることも好適である。
と積層させた燃料電池スタック3の断面図である。セパ
レーター1と平板形セルはアノード側においてはNiフェ
ルトなどの導電性フェルトを介して接合され、カソード
側はLaSrFeCoO3紛などの導電性酸化物粉末を
介して接合されるても良い。
金属基板表面にエアロゾルデポジション法により導電性
酸化物層を形成するため、燃料電池の起動や停止時の温
度変化に伴う導電性酸化物層と金属基板の熱膨張係数の
差による熱応力を原因とした導電性酸化物層の剥離を抑
制し、耐久性に優れる平板型固体酸化物形燃料電池を提
供することが可能である。また、金属基板上に形成され
た導電性酸化物層を突起状に小面積ずつ配置するため、
燃料電池の起動や停止時の温度変化に伴う導電性酸化物
層と金属基板の熱膨張係数の差による熱応力を原因とし
た導電性酸化物層の剥離を抑制し、耐久性に優れる平板
型固体酸化物形燃料電池を提供することが可能である。
さらに、エアロゾルデポジッション法を用いて固体酸化
物形燃料電池用のセパレーターを作製することにより、
導電性酸化物層と金属基板との密着性が良好で、緻密度
が高いゆえに構造的に導電性に優れたセパレーターを得
ることが可能であり、耐久性に優れ、発電性能の良好な
平板型固体酸化物形燃料電池を作製することが可能とな
る。
を示す図
Claims (8)
- 【請求項1】燃料極、電解質、空気極の3層からなるセ
ルと、該セル同士を電気的に接続するためのセパレータ
ーを順次積層させた構造からなる平板型固体酸化物形燃
料電池において、前記セパレーターは、前記セルを支持
し、かつ、該セルとの間に通気空間を形成させる複数の
突起を有する立体形状の金属基板と、前記金属基板表面
にエアロゾルデポジション法により形成した導電性酸化
物層と、からなり、前記導電性酸化物層を介して前記セ
ルと前記金属基板との間で電子の移動を生じせしめるこ
とを特徴とする平板型固体酸化物形燃料電池。 - 【請求項2】燃料極、電解質、空気極の3層からなるセ
ルと、該セル同士を電気的に接続するためのセパレータ
ーを順次積層させた構造からなる平板型固体酸化物形燃
料電池において、前記セパレーターは、前記セルを支持
し、かつ、該セルとの間に通気空間を形成させる複数の
突起を有する立体形状の金属基板と、前記突起の先端部
分に直接接合された導電性酸化物層と、からなり、前記
導電性酸化物層を介して前記セルと前記金属基板の間で
電子の移動を生じせしめることを特徴とする平板型固体
酸化物形燃料電池。 - 【請求項3】前記導電性酸化物層が前記セルの空気極と
接触する側と燃料極と接触する側の両面に設けられてお
り、前記セルの空気極と接触する側の導電性酸化物層の
主成分が少なくともランタンとアルカリ土類元素を含む
ペロブスカイト型酸化物であり、かつ、前記セルの燃料
極と接触する側の導電性酸化物層の主成分が少なくとも
ランタンとクロムを含むペロブスカイト型酸化物である
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の平板型固体酸
化物形燃料電池。 - 【請求項4】前記セルの空気極と接触する側の導電性酸
化物層の主成分がアルカリ土類元素がドープされたラン
タンマンガナイト、アルカリ土類元素がドープされたラ
ンタンコバルタイト、アルカリ土類元素とFeがドープさ
れたランタンコバルタイト、アルカリ土類元素がドープ
されたランタンクロマイトの群から選ばれた1つ、また
は、これらの群から選ばれた混合物であり、セルの燃料
極と接触する側の導電性酸化物層がアルカリ土類元素を
ドープしたランタンクロマイトであることを特徴とする
請求項3に記載の平板型固体酸化物形燃料電池。 - 【請求項5】前記導電性酸化物層の厚みが1μm以上3
0μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいず
れか一項に記載の平板型固体酸化物形燃料電池。 - 【請求項6】前記導電性酸化物層の厚みが5μm以上2
0μm以下であることを特徴とする請求項1〜4のいず
れか一項に記載の平板型固体酸化物形燃料電池。 - 【請求項7】前記導電性酸化物層は、エアロゾルデポジ
ション法によりを形成させたことを特徴とする請求項2
〜6のいずれか一項に記載の平板型固体酸化物形燃料電
池。 - 【請求項8】導電性酸化物微粒子をガス中に分散させた
エアロゾルを、セルを支持しかつこのセルとの間に通気
空間を形成させる複数の突起を有する立体形状の金属基
板の、少なくとも前記突起の先端部分に向けて噴射して
衝突させ、焼成させることなく前記導電性酸化物微粒子
の構成原料からなる複数の導電性酸化物層を少なくとも
前記突起の先端部分に形成させることを特徴とする、前
記金属基板と前記導電性酸化物層からなるセパレーター
の作製工程と、このセパレーターと燃料極、電解質、空
気極の3層からなるセルを順次積層させる工程からなる
平板型固体酸化物形燃料電池の作製方法。
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