JP2019192437A - 燃料電池セパレータ、アンチモンドープ酸化スズ及びその製造方法、並びに、燃料電池セパレータの製造方法 - Google Patents

燃料電池セパレータ、アンチモンドープ酸化スズ及びその製造方法、並びに、燃料電池セパレータの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】耐腐食性及び導電性に優れた燃料電池セパレータを提供する。【解決手段】基材上に、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有するアンチモンドープ酸化スズ膜を備え、前記膜におけるフッ素とスズの元素比(F/Sn)が3以上7以下である、燃料電池セパレータ。【選択図】図1

Description

本発明は、燃料電池セパレータ、アンチモンドープ酸化スズ及びその製造方法、並びに、燃料電池セパレータの製造方法に関する。
燃料電池に用いられるセパレータとして、プレス加工等によって形成された凹凸形状を有するものが知られている。当該セパレータは、単セルとなる膜電極接合体のガス拡散層上に配置され、ガス拡散層側の面が、反応ガス等の流路を形成するガス面を構成し、他方の面が冷却水などの流路を形成する冷却面を構成する。当該セパレータは、また、単セルから得られた電力を取り出すため、通常、導電性を有する。
また、セパレータは、膜電極接合体で生じるフッ酸系の酸等に対する耐食性が求められている。
特許文献1には、セパレータに相当する燃料電池用双極板基板上に、電気伝導性且つ親水性の層を堆積する方法が開示されている。特許文献1によれば、親水性の層を堆積することにより水輸送を改良するとされている。しかしながら特許文献1のように、セパレータの表面を親水性にした場合には、酸が浸透しやすくなり、耐食性が低下する恐れがあった。
特許文献2には、表面抵抗や接触抵抗が低く、強酸性雰囲気に耐える耐食性を備える燃料電池用セパレータとして、ステンレス鋼のセパレータ基材表面に、貴金属メッキ被膜と、当該皮膜上に、エアロゾルでポジション法を用いて形成されたカーボン含有被膜を備える燃料電池用セパレータが開示されている。
特開2008−21647号公報 特開2007−311137号公報
特許文献2の手法は、貴金属の被膜を形成するため、製造コストが高いものであった。また、貴金属の被膜上にカーボン含有被膜を形成するものであり、より生産性に優れた方法が求められている。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであり、耐食性に優れ、導電性に優れた燃料電池セパレータ及びその製造方法、並びに、当該燃料電池セパレータの製造に適したアンチモンドープ酸化スズ及びその製造方法を提供することを目的とする。
本実施に係る燃料電池セパレータは、基材上に、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有するアンチモンドープ酸化スズ膜を備え、前記膜における、フッ素とスズの元素比(F/Sn)が3以上7以下である。
本実施に係るアンチモンドープ酸化スズは、下記一般式(1)で表される部分構造を含む。
Figure 2019192437
(化学式(1)中、Rは、ハロゲン原子が置換してもよいアルキル基であり、Rは、−O−Sn、又は、−O−C(=O)−Rで表される置換基であり、nは1以上の整数である。R及びRが複数ある場合、当該複数あるR及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい。但し、一般式(1)で表される構造内に、フッ素原子を少なくとも1個有する。)
本実施に係るアンチモンドープ酸化スズの製造方法は、水に、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル酸と、塩化スズと、塩化アンチモンとを混合する工程を含む。
本実施に係る燃料電池セパレータの製造方法は、基材上に、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有するアンチモンドープ酸化スズ膜を備え、前記膜における、フッ素とスズの元素比(F/Sn)が3以上7以下である、燃料電池セパレータの製造方法であって、前記本実施のアンチモンドープ酸化スズの粒子を準備する工程と、エアロゾルデポジションにより、基材上に前記粒子を噴射して膜を形成する工程と、を有する。
本発明によれば、耐食性に優れ、導電性に優れた燃料電池セパレータ及びその製造方法、並びに、当該燃料電池セパレータの製造に適したアンチモンドープ酸化スズ及びその製造方法を提供することができる。
本実施の燃料電池セパレータの一例を示す模式的な断面図である。 本実施の燃料電池セパレータの使用状態の一例を示す模式的な断面図である。 燃料電池セパレータの接触の一例を示す模式的な断面図である。 膜中のフッ素とスズの元素比(F/Sn)と耐食試験後の接触抵抗との関係を示すグラフである。
図1を参照して、本実施の燃料電池セパレータの概要を説明する。図1の例に示される燃料電池セパレータ10は、基材1上に、アンチモンドープ酸化スズ(ATO)膜(2及び3)を有する。
本実施の燃料電池セパレータ10は、図2の例に示されるように、膜電極接合体20が有するガス拡散層にガス面4側が対向するように配置され、ガス流路を形成すると共に、膜電極接合体20から得られた電力を取り出すための導電性を有する。
燃料電池は必要とする電圧を得るために、通常、前記膜電極接合体20を積層したスタックして用いる。図3の例に示されるように膜電極接合体20をスタックする場合、燃料電池セパレータ10は、冷却面5の少なくとも一部が接触し、接触部6を構成する。
本実施の燃料電池セパレータは、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有するATO膜を有し、当該膜における、フッ素とスズの元素比(F/Sn)が3以上7以下であることにより、酸に対する耐食性に優れ、酸による過酷試験後であっても導電性優れている。
セパレータを構成する基材1の材質は、特に限定されず、燃料電池セパレータとして用いられる公知の材質の中から適宜選択して用いることができる。一例として、プラスチック材や、金属基材などが挙げられる。耐食性、導電性などの点から、金属基材を用いることが好ましい。金属基材の金属は、一例として、鉄、チタン、アルミニウムやステンレス等の合金などが挙げられるが、特に限定されない。耐食性の点で、チタン又はステンレスが好ましく、入手の容易性などからステンレスが好ましい。ステンレスを用いる場合は、導電性の点から、表面の酸化被膜を除去してから用いることが好ましい。
基材の形状は、燃料電池の設計などに応じて任意の形状とすることができる。セパレータの形状は、一例として、膜電極接合体20側にガス流路を形成できるガス面4と、当該ガス面4の反対側の面に、冷媒等の流路を形成できる冷却面5を有するものが挙げられる。
基材の厚みは、ガスの遮断性や導電性が確保される範囲で適宜選択すればよく、例えば、0.05mm〜0.2mmとすることができ、0.1mmが好ましい。
本実施におけるATO膜は、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有するアンチモンドープ酸化スズを有している。
少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有することにより、アンチモンドープ酸化スズ粒子の撥水性が強くなり酸の浸透性が低下する結果、酸による耐食性が低下するものと推測される。
上記アルキル基としては、炭素数が1以上6以下のアルキル基が好ましく、1以上4以下のアルキル基がより好ましく、炭素数が3のアルキル基がさらに好ましい。アルキル基の具体例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などが挙げられる。炭素数が上記上限値以下であることにより、成膜時の酸化スズ粒子同士の結着の阻害が抑制される。
アルキル基の水素原子は、ハロゲン原子により置換されていてもよい。ハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。本実施においては、アルキル基の水素原子のうち少なくとも1個は、フッ素原子により置換されている。
本実施においては、アルキル基の水素原子が全てフッ素原子により置換されている、フルオロアルキル基であることが好ましい。フルオロアルキル基としては、トリフルオロアルキル基、ペンタフルオロアルキル基、ヘプタフルオロアルキル基などが挙げられる。
ATO膜は、図1に示されるように基材の両面に形成してもよく、基材のガス面4側のみに形成してもよく、基材の少なくとも一部のみに形成してもよい。本実施においては耐食性及び導電性の点から、基材の両面に形成することが好ましい。
本実施における燃料電池セパレータの製造方法は特に限定されず、上記特定のATO膜が形成可能な方法であればよいものである。以下、本実施の燃料電池セパレータの好ましい製造方法について説明する。
本実施の燃料電池セパレータの好ましい製造方法は、下記一般式(1)で表される部分構造を含むアンチモンドープ酸化スズの粒子を準備する工程と、エアロゾルデポジションにより、基材上に前記粒子を噴射して膜を形成する工程と、を有する。
Figure 2019192437
(化学式(1)中、Rは、ハロゲン原子が置換してもよいアルキル基であり、Rは、−O−Sn、又は、−O−C(=O)−Rで表される置換基であり、nは1以上の整数である。R及びRが複数ある場合、当該複数あるR及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい。但し、一般式(1)で表される構造内に、フッ素原子を少なくとも1個有する。)
上記一般式(1)で表される部分構造を含むアンチモンドープ酸化スズは、結晶構造を形成する4価の酸化スズの一部に、フッ素原子を少なくとも1個有するアルキル基が導入されたものであり、アンチモンドープ酸化スズ粒子の表面エネルギーを低下させる。そのため、アンチモンドープ酸化スズ粒子の撥水性が向上し、酸に対する耐食性を向上する。
上記一般式(1)中のRにおけるアルキル基は、前述のアルキル基と同様のものとすることができる。一般式(1)中のRは、−O−Sn、又は、−O−C(=O)−Rで表される置換基である。Rが−O−Snである場合、当該Snは更に、酸素原子等と結合して、酸化スズの結晶構造を形成していてもよい。Rが−O−C(=O)−Rである場合、Rは前述の通りである。
一般式(1)中のnは、1以上の整数であり、酸化スズの結晶内に一般式(1)で表される構造を1個のみ有してもよく、2個以上有してもよいことを示すものであり、nは特に限定されるものではない。
上記一般式(1)で表される部分構造を含むアンチモン酸化スズの好ましい製造方法は、水に、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル酸と、塩化スズと、塩化アンチモンとを混合する工程を含む。
ここで、塩化スズは4価の塩化スズ(SnCl)が好ましい。4価の塩化スズは水と名反応して容易に酸化スズ(SnO)を形成することができ、当該反応の際、一部にアルキル酸が導入される。また塩化スズを用いることにより、有機スズと用いた場合と比較して、アルキル酸が導入されやすい。
塩化アンチモンは、5価の塩化アンチモン(SbCl)を用いることが好ましい。当該塩化アンチモンは水中で三酸化アンチモン(Sb)を形成する。
上記水は反応媒体であると共に、塩化スズや塩化アンチモンと上述のように反応する。塩化スズは水との反応の際、塩化水素を発生することから、水に水酸化ナトリウムや水酸化カリウムを添加してもよい。
また、アルキル酸は、スズ原子に−O−C(=O)−Rを導入するものであり、具体例としては、トリフルオロ酢酸、ペンタフルオロプロピオン酸、ヘプタフルオロ酪酸などが挙げられる。
水にアルキル酸と、塩化スズと、塩化アンチモンを混合する方法は、特に限定されず、水に各物質と順次添加してもよい。穏やかに反応させる点から、溶媒中に、アルキル酸と、塩化スズと、塩化アンチモンとを添加したアルコール溶液を準備し、当該アルコール溶液を水に滴下することが好ましい。
当該溶媒としては、反応を進行させないために有機溶媒が用いられ、水との親和性が高い点からアルコール溶媒が好ましく、反応後に乾燥除去しやすい点からメタノール又はエタノールを用いることがより好ましく、エタノールが特に好ましい。
上記により得られた、前記一般式(1)で表される部分構造を含むアンチモンドープ酸化スズは沈殿するため、濾過をし、残渣を洗浄し、乾燥することにより、粒子状のアンチモンドープ酸化スズとして得られる。
なお、アンチモンドープ酸化スズ中のアンチモンの割合は特に限定されないが、例えば0.2〜10原子%(atm.%)とすることができる。
次いで、エアロゾルデポジションにより、基材上に前記粒子を噴射して膜を形成する。エアロゾルデポジションは、前記粒子をガス内に混合してエアロゾル化し、ノズルを通して基材に噴射することで成膜する方法である。エアロゾルデポジションは、市販の装置等を用いて実施することができる。基材としてステンレス基材を用いる場合には、導電性の点から、低速で噴射して不動態膜(酸化被膜)を除去してもよい。
ATO膜の厚みは特に限定されないが、導電性、及び耐食性の点から、0.1μm程度とすることが好ましい。
以下、実施例、比較例を挙げて本実施を詳細に説明するが、本実施は以下の実施例のみに限定されるものではない。
[実施例1]
(1)アンチモンドープ酸化スズの製造
フッ素とスズの元素比(F/Sn)が3となるように、ヘプタフルオロ酪酸と塩化スズと塩化アンチモンとを配合し、エタノール溶液を準備した。
次いで、水酸化カリウム水溶液に、上記エタノール容器を滴下した。次いで、滴下後の溶液を濾過した後、残渣を100℃で乾燥した。得られた乾固物を解砕して、一般式(1)で表される部分構造を有するアンチモンドープ酸化スズ粒子を製造した。
(2)アンチモンドープ酸化スズ膜の成膜
前記(1)で得られたアンチモンドープ酸化スズ粒子をエアロゾル化して、ステンレス(SUS447)基材(厚さ0.1mm)に低速で噴射して不動態膜を除去した後、高速で噴射して、ATO膜を成膜した。
[実施例2〜4、比較例1〜3]
実施例1の(1)において、フッ素とスズの元素比(F/Sn)が4、5.5、7、8、10となるようにそれぞれ変更した以外は、実施例1と同様にして一般式(1)で表される部分構造を有するアンチモンドープ酸化スズ粒子を製造した。
次いで、実施例1の(2)と同様にして、実施例2〜4および比較例1〜3のATO膜を成膜した。
[比較例4]
実施例1の(1)において、ヘプタフルオロ酪酸を配合しなかった以外は、実施例1と同様にして一般式(1)で表される部分構造を有しないアンチモンドープ酸化スズ粒子を製造した。
次いで、実施例1の(2)と同様にして、比較例4のATO膜を成膜した。
<耐食試験>
耐食試験は、日本工業規格の金属材料の電気化学的高温腐食試験法(JIS Z2294)に準じた定電位腐食試験により行った。
80℃の硫酸水溶液中に、前記実施例及び比較例により、ATO膜が形成された基材を浸漬し、この状態で、0.9V vs SHE(標準電極電位)の電位を一定に保持させた。硫酸水溶液には、フッ化物イオン濃度が3000ppmとなるようにフッ化ナトリウム(FNa)を溶解させた。試験時間は100時間とした。
耐食試験後の基材のATO膜側の面に、金メッキした銅板を重ね、基材と銅板との間にカーボンペーパー(東レ製TGP−H−120)を挟み、0.98MPaの圧力をかけながら、基材と銅板との間に定電流を印加したときのンチモンドープ酸化スズ膜面と、カーボンペーパーとの間の電圧値を測定し、抵抗値を算出した。
<膜の元素比の測定>
実施例及び比較例のATO膜について、それぞれX線光電子分光法(XPS)で測定し、フッ素とスズの元素比(F/Sn)を算出した。当該元素比と、耐食試験後の接触抵抗との関係を図4に示す。
[結果のまとめ]
図4に示されるようにATO膜中のF/Sn比が、3〜7の範囲では、接触抵抗が20mΩ・cmよりも低く、導電性に優れていることが明らかとなった。F/Sn比が3未満の範囲では、酸化スズ粒界の撥水性が低く、酸が侵食しやすくなるため、耐食性が低くなるものと推測される。一方、F/Sn比が7を超過する場合、酸化スズ粒子同士の結着がフッ素原子により阻害され、酸化スズ粒子が粉体のままとなり基材から酸化スズ粒子が脱落しやすくなって、結果的に耐食性が低苦なるものと推測される。
1 基材
2 アンチモンドープ酸化スズ膜
3 アンチモンドープ酸化スズ膜
4 ガス面
5 冷却面
6 接触部
10 セパレータ
20 膜電極接合体

Claims (4)

  1. 基材上に、
    少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有するアンチモンドープ酸化スズ膜を備え、
    前記膜における、フッ素とスズの元素比(F/Sn)が3以上7以下である、燃料電池セパレータ。
  2. 下記一般式(1)で表される部分構造を含む、アンチモンドープ酸化スズ。
    Figure 2019192437
    (化学式(1)中、Rは、ハロゲン原子が置換してもよいアルキル基であり、Rは、−O−Sn、又は、−O−C(=O)−Rで表される置換基であり、nは1以上の整数である。R及びRが複数ある場合、当該複数あるR及びRは互いに同一であっても異なっていてもよい。但し、一般式(1)で表される構造内に、フッ素原子を少なくとも1個有する。)
  3. 水に、少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル酸と、塩化スズと、塩化アンチモンとを混合する工程を含む、請求項2に記載のアンチモンドープ酸化スズの製造方法。
  4. 基材上に、
    少なくとも1個のフッ素原子で置換されたアルキル基を有するアンチモンドープ酸化スズ膜を備え、
    前記膜における、フッ素とスズの元素比(F/Sn)が3以上7以下である、燃料電池セパレータの製造方法であって、
    請求項2に記載のアンチモンドープ酸化スズの粒子を準備する工程と、
    エアロゾルデポジションにより、基材上に前記粒子を噴射して膜を形成する工程と、を有する、燃料電池セパレータの製造方法。
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