JP2003267318A - Ptpシートの製造装置 - Google Patents

Ptpシートの製造装置

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JP2003267318A JP2002075508A JP2002075508A JP2003267318A JP 2003267318 A JP2003267318 A JP 2003267318A JP 2002075508 A JP2002075508 A JP 2002075508A JP 2002075508 A JP2002075508 A JP 2002075508A JP 2003267318 A JP2003267318 A JP 2003267318A
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film
ptp sheet
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forming
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ポケット部の形成された帯状フィルムの移送誤
差の低減、或いは、位置決め精度の向上を図ることので
きるPTPシートの製造装置を提供する。 【解決手段】PTP包装機は、加熱手段12とポケット
成形手段13とを備えており、帯状の包装用フィルム3
が、加熱手段12によって軟化され、該軟化された部分
にポケット部成形手段13の成形凸部45が突出される
ことで直接的に成形応力が付与され、ポケット部が形成
される。包装用フィルムの端部同士がテープで接続され
た繋ぎ部においても、ポケット部とほぼ同形状の繋ぎポ
ケット部が前記手段12,13によって形成される。前
記フィルム3が移送される際には、ポケット送りロール
が回転駆動され、該ポケット送りロールの外周面に形成
された凹部にポケット部や繋ぎポケット部が収容される
ことで、移送される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、PTPシートの製
造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、PTPシート(ブリスターシー
ト)は、例えばPP(ポロプロピレン)よりなり複数の
ポケット部を備えた包装用フィルムと、ポケット部を塞
ぐようにして包装用フィルムに取着されたアルミニウム
製のカバーフィルムとを有している。各ポケット部には
錠剤等が収容されている。
【0003】従来、PTPシートを製造する装置にあっ
ては、最上流側にロール状の包装用フィルムがセットさ
れており、包装用フィルムを自動的に供給するための自
動供給装置が備えられている。自動供給装置は、前の包
装用フィルムの終端部に次の包装用フィルムの先端部を
付き合わせ、その付き合わせ部分にPPからなるテープ
を貼り付けるようになっている。
【0004】ロール状の包装用フィルムの下流側におい
て、図8に示すように包装用フィルム51にポケット部
を形成するためのポケット部形成装置52が設けられて
いる。該ポケット部形成装置52は、包装用フィルム5
1を加熱軟化するための加熱手段53と、ポケット部の
形状を成形するためのポケット成形手段54とを備えて
いる。加熱手段53は、互いに接離可能に設けられた上
部ヒータプレート55及び下部ヒータプレート56を備
えている。
【0005】また、ポケット成形手段54は、下型57
及び上型58を備えている。下型57には、複数の孔5
9が形成されており、該孔59に高圧のエアが供給され
るようになっている。また、上型58には孔59に対応
した位置にポケット部の形状に合わせた成形凹部62が
設けられている。
【0006】ポケット部が形成される際には、まず、加
熱手段53の上部及び下部ヒータプレート55,56の
間に帯状の包装用フィルム51が移送される。そして、
両プレート55,56によって、包装用フィルム51が
挟まれ、加熱軟化される。次に、加熱軟化された包装用
フィルム51は、ポケット成形手段54へと移送され、
上型58と下型57とによって挟まれる。さらに、孔5
9にエアが供給されることで、包装用フィルム51が成
形凹部62の形状に合わせて伸長させられ、ポケット部
が形成される。
【0007】そして、包装用フィルム51は、各ポケッ
ト部56に錠剤を投入するための投入錠剤投入装置、包
装用フィルム51にカバーフィルムを貼着するための貼
着手段、検査装置、PTPシート形状に打抜くためのシ
ート打抜装置等を経てPTPシートへと加工される。
【0008】これらの装置等を経るために、ポケット部
の形成された包装用フィルム51は、複数の送りロール
を介して移送されるようになっている。該送りロールの
うち、ポケット部の形状に対応した凹部が形成されたポ
ケット送りロールにあっては、ポケット部が凹部に嵌り
込むことで、ポケット部が潰されることなく移送され
る。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記技術に
おいては、ポケット成形手段54においてポケット部が
形成される際に、図9に示すように、テープ65の貼ら
れた繋ぎ部66は伸張されにくい。このため、単にエア
が供給されるだけでは、繋ぎ部66に適切な形状のポケ
ット部67を形成できず、同図に示すように、比較的小
さな変形ポケット部68が形成されてしまうおそれがあ
る。
【0010】そして、この場合には、図10に示すよう
に、包装用フィルム51がポケット送りロール69によ
って移送される際に、該ロール69の凹部70に対し
て、変形ポケット部68が小さいために隙間が大きくな
ることが懸念される。その結果、移送誤差が大きくな
り、所定距離の移送が行われないことによる種々の不具
合が発生してしまうおそれがある。
【0011】また、シート打抜装置等において、ポケッ
ト部67を利用して位置決めをするような場合において
も、位置決め用凹部に対して変形ポケット部68の位置
ずれが大きくなりやすくいため、適切な位置にフィルム
を配置できず、打抜不良等の不具合を起こすおそれがあ
る。
【0012】本発明は、上記各事情に鑑みてなされたも
のであり、ポケット部の形成された帯状フィルムの移送
誤差の低減、或いは、位置決め精度の向上を図ることの
できるPTPシートの製造装置を提供することを主たる
目的の一つとしている。
【0013】
【課題を解決するための手段及びその効果】上記の目的
を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要
に応じてその作用効果等についても説明する。
【0014】手段1.少なくとも端部同士を接続した接
続部を有してなる帯状のフィルムを移送しつつ、ポケッ
ト部を備えたPTPシートを製造するためのPTPシー
トの製造装置であって、少なくとも前記ポケット部に対
応する部位を加熱する加熱手段と、前記加熱手段にほぼ
連続して又は近接して設けられ、該加熱手段にて加熱さ
れた部分をポケット状に成形することでポケット部を形
成する成形手段とを備え、前記成形手段は、前記接続部
に対し、該接続部以外の前記フィルムに形成されるポケ
ット部と同形状又はほぼ同形状の繋ぎポケット部を形成
可能に構成されていることを特徴とするPTPシートの
製造装置。
【0015】手段1によれば、少なくとも端部同士を接
続した接続部を有してなる帯状のフィルムのうち、少な
くともポケット部に対応する部位が加熱手段によって加
熱される。また、加熱手段にほぼ連続して又は近接して
設けられた成形手段によって、加熱された部分がポケッ
ト状に成形される。さらに、成形手段では、接続部以外
のポケット部と、接続部の繋ぎポケット部とが、同形状
またはほぼ同形状に形成される。このため、PTPシー
トを製造する際の工程において、ポケット部の形状を利
用する際には、接続部以外のポケット部と接続部の繋ぎ
ポケット部とを同様に扱うことができ、繋ぎポケット部
の形状が異なることによる種々の不具合の発生を抑制で
きる。
【0016】手段2.前記ポケット部を利用して前記帯
状のフィルムを移送する移送手段を備えていることを特
徴とする手段1に記載のPTPシートの製造装置。
【0017】手段2によれば、ポケット部を利用するこ
とで、移送手段によって、帯状のフィルムが移送され
る。ここで、接続部の繋ぎポケット部の形状が他のポケ
ット部の形状と異なる場合には、移送の際に不具合を生
じることが懸念される。これに対し、接続部以外のポケ
ット部と、接続部の繋ぎポケット部とが、同形状または
ほぼ同形状に形成されるため、そのような懸念を払拭で
き、移送の際の不具合の発生を抑制できる。
【0018】手段3.前記移送手段は、回転可能に支持
されたローラによって構成され、該ローラの外周表面
に、前記ポケット部に対応する凹部又は溝部が形成され
ていることを特徴とする手段2に記載のPTPシートの
製造装置。
【0019】手段3によれば、ローラの外周表面に形成
された凹部又は溝部に、ポケット部や繋ぎポケット部が
収容されつつ、ローラが回転駆動させられることによっ
て、帯状のフィルムが移送される。すなわち、ローラの
回転移動に伴って、帯状のフィルムはポケット部を潰さ
れること無く、所定の距離を移送される。該移送に際し
て、繋ぎポケット部がポケット部と同形状又はほぼ同形
状をなすため、凹部又は溝部との間に大きな隙間が生じ
ない。従って、接続部を移送する際にも、大きな隙間に
よって帯状のフィルムがずれるといった事態を抑制でき
る。その結果、該帯状のフィルムの移送誤差の低減を図
ることができ、所定距離の移送が行われないことによる
種々の不具合の発生を抑制できる。
【0020】手段4.前記ポケット部を利用して前記帯
状のフィルムを位置決めする位置決め手段を備えている
ことを特徴とする手段1乃至3のいずれかに記載のPT
Pシートの製造装置。
【0021】手段4によれば、ポケット部を利用するこ
とで、位置決め手段によって、帯状のフィルムが位置決
めされる。ここで、接続部の繋ぎポケット部の形状が他
のポケット部の形状と異なる場合には、位置決めの際に
不具合を生じることが懸念される。これに対し、接続部
以外のポケット部と、接続部の繋ぎポケット部とが、同
形状またはほぼ同形状に形成されるため、そのような懸
念を払拭でき、位置決めの際の不具合の発生を抑制でき
る。
【0022】手段5.前記位置決め手段は、少なくとも
前記帯状のフィルムの移送方向に移動可能に設けられた
保持手段によって構成され、該保持手段には、前記ポケ
ット部に対応する凹部又は溝部が形成されていることを
特徴とする手段4に記載のPTPシートの製造装置。
【0023】手段5によれば、保持手段に形成された凹
部又は溝部に、ポケット部や繋ぎポケット部が収容され
つつ、保持手段が移動させられることによって、帯状の
フィルムが移送され、位置決めされる。すなわち、保持
手段の移動に伴って、帯状のフィルムはポケット部を潰
されること無く、所定位置へと移動される。位置決めに
際して、繋ぎポケット部がポケット部と同形状又はほぼ
同形状をなすため、ポケット部と同様に、繋ぎポケット
部と凹部又は溝部との間に大きな隙間が生じたりするお
それがない。従って、接続部を位置決めする際に、大き
な隙間によって帯状のフィルムがずれるといった事態を
抑制できる。その結果、位置決め誤差が生じにくく、位
置に対応した適切な加工を施すことができ、PTPシー
トの不良発生率の低減を図ることができる。
【0024】手段6.前記接続部は、前記帯状のフィル
ムの一方の面の端部同士にテープを取着することで構成
されていることを特徴とする手段1乃至5のいずれかに
記載のPTPシートの製造装置。
【0025】手段6によれば、テープを帯状のフィルム
の端部同士に取着することで、該帯状のフィルムが容易
に接続される。また、テープを前記帯状のフィルムの一
方の面だけに取着すればよいため、両面にテープを取着
する場合等に比べて、テープの使用量を少なくしたり、
接続の際の手間を抑制したりできる。また、接続部の厚
肉化も比較的抑制しやすい。
【0026】手段7.前記テープは、熱可塑性樹脂から
なることを特徴とする手段6に記載のPTPシートの製
造装置。
【0027】手段7によれば、熱可塑性樹脂からなるテ
ープを取着することで接続部が構成される。このため、
接続部ではフィルムとテープとが、共に、加熱手段によ
って軟化され、成形手段によって繋ぎポケット部が形成
される。尚、熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニルと
してもよいし、ポリプロピレンとしてもよい。特に、ポ
リ塩化ビニルとした場合には、比較的均一な伸張を確保
でき、上記作用効果がより確実に奏されやすい。
【0028】手段8.前記成形手段は、前記フィルムに
対し直接的に成形応力を付与可能な成形凸部を具備して
いることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の
PTPシートの製造装置。
【0029】手段8によれば、成形手段に具備された成
形凸部によって、フィルムや接続部に対し、直接的に成
形応力が付与される。このため、フィルムがより確実に
伸長され、ポケット部や繋ぎポケット部をより確実に形
成できる。
【0030】手段9.前記成形手段は、互いに接触離間
方向に相対移動可能に設けられた第1の型と第2の型と
を具備し、前記第1の型は、複数の孔の形成されたベー
スと、前記孔に対し出没可能に設けられた成形凸部とを
備え、前記第2の型は、前記ベースの孔に対応する凹部
又は孔を備え、前記第1の型のベースと第2の型とによ
って前記フィルムを挟持可能であり、挟持された前記フ
ィルムに対して前記成形凸部を突出させることで、前記
ポケット部を成形可能であることを特徴とする手段1乃
至8のいずれかに記載のPTPシートの製造装置。
【0031】手段9によれば、第1の型のベースと第2
の型とを接近移動させることによって、フィルムが挟持
される。そして、第2の型の凹部又は孔に向かって、ベ
ースに形成された孔から成形凸部を突出させることで、
ポケット部や繋ぎポケット部が成形される。このため、
フィルムや接続部には、成形凸部から直接的に成形応力
を付与されることとなるため、より確実に伸長され、ポ
ケット部や繋ぎポケット部を一層確実に形成できる。
【0032】尚、上記手段に記載のPTPシートに代え
て、ブリスターシートとしてもよい。
【0033】
【発明の実施の形態】以下、一実施の形態について、図
面を参照しつつ説明する。図2,3に示すように、シー
トとしてのPTPシート(ブリスターシート)1は、例
えばPP(ポロプロピレン)よりなり複数のポケット部
2を備えた包装用フィルム3と、ポケット部2を塞ぐよ
うにして包装用フィルム3に取着されたアルミニウム製
のカバーフィルム4とを有している。各ポケット部2に
は錠剤5が1つずつ収容されている。本実施の形態で
は、PTPシート1は、帯状のフィルムとしての包装用
フィルム3及び帯状のカバーフィルム4から形成された
帯状のPTPフィルム6が打抜かれることで、シート状
に製造されている。
【0034】次に、上記のように構成されてなるPTP
シート1を製造するためのPTP包装機8(PTPシー
トの製造装置)の概略について図4に基づいて説明す
る。
【0035】帯状の包装用フィルム3は、最上流側にお
いてロール状に巻回されている。包装用フィルム3は上
述したようにPP等の比較的硬質で所定の剛性を有する
合成樹脂によって構成され(PVC等の他の熱可塑性樹
脂材料により構成してもよい)、透明又は半透明を呈し
ている。
【0036】PTP包装機8には、前記包装用フィルム
3を自動的に供給するために、図示しない自動供給装置
が備えられている。自動供給装置は、先行して使用され
ている包装用フィルムロール終端部3aに、後続の包装
用フィルムロール先端部3bを自動的に繋ぎ合わせる。
本実施の形態では、包装用フィルム3の端部3a,3b
同士を付き合わせ、該付き合わせた部分の上から熱可塑
性樹脂からなるテープ9を貼り付けることで、接続部と
しての繋ぎ部10が構成される(図5(a),(b)参
照)。包装用フィルム3に対するテープ9の貼り付け面
は、下流で取着されるカバーフィルム4の取着面の逆側
である。また、テープ9としては、例えば、厚さ0.2
mm程度のPVC(ポリ塩化ビニル)が用いられる。
【0037】ロール状に巻回された包装用フィルム3
は、間欠的に移送されるようになっており、包装用フィ
ルム3移送経路に沿って、加熱手段12とポケット成形
手段13とが順に並設されている。これら加熱手段12
及び成形手段としてのポケット成形手段13によってポ
ケット部形成装置14が構成されている。そして、加熱
装置12によって包装用フィルム3が部分的に加熱され
て、該包装用フィルム3が比較的柔軟になった状態にお
いて、ポケット成形手段13によって包装用フィルム3
にポケット部2が成形される。なお、このポケット部2
の成形は、包装用フィルム3の移送動作間のインターバ
ルの際に行われる。
【0038】ポケット部2が形成された包装用フィルム
3の移送経路に沿って、ポケット部2に錠剤5を自動的
に充填する錠剤投入装置16、検査装置17、ローラと
してのフィルム受けロール18が配設されている。錠剤
投入装置16は、所定間隔毎にシャッタを開くことで錠
剤5を落下させるものであり、このシャッタ開放動作に
伴って各ポケット部2に錠剤5が投入される。
【0039】検査装置17は、錠剤5が各ポケット部2
に確実に充填されているか否か、また錠剤5の異常の有
無、異物混入の有無等の検査を行うためののものであ
る。該検査装置17は、ポケット部2の開口側からの検
査を行う。
【0040】一方、帯状に形成されたカバーフィルム4
は、最上流側においてロール状に巻回されている。ロー
ル状に巻回されたカバーフィルム4の引出し端は、前記
フィルム受けロール18の方へと案内されている。フィ
ルム受けロール18には、加熱ロール19が圧接可能と
なっており、両ロール18,19間に包装用フィルム3
及びカバーフィルム4が送り込まれるようになってい
る。そして、包装用フィルム3及びカバーフィルム4
が、両ロール18,19間を加熱圧接状態で通過するこ
とで、包装用フィルム3にカバーフィルム4が貼着さ
れ、これにより、錠剤5が各ポケット部2に充填された
PTPフィルム6が製造される。
【0041】フィルム受けロール18の下流ではPTP
フィルム6移送経路に沿って、錠剤等の異常の有無、異
物混入の有無等の検査を行うための検査装置21が配設
されている。この検査装置21はポケット部2の突出面
側からの検査を行うものである。従って、前記検査装置
21による検査と相俟って、PTPフィルム6の表裏両
面側からの検査を実行することができるようになってい
る。なお、各検査装置17,21によって不良品判定さ
れた場合、その不良品判定となったPTPシートは、図
示しない不良シート排出機構によって別途排出される。
【0042】検査装置21の下流ではPTPフィルム6
移送経路に沿って、スリット成形装置22、刻印装置2
3及びシート打抜装置24が順に配設されている。スリ
ット成形装置22は、PTPフィルム6の所定位置にス
リットを形成する機能を有する。刻印装置23はPTP
フィルム6の所定位置にロットナンバー等の識別情報を
示す刻印を付す機能を有する。シート打抜装置24は、
PTPフィルム6をPTPシート1単位に打抜く機能を
有する。これらの装置22,23,24では、ポケット
部2を基準に位置決めを行うようになっている。すなわ
ち、各装置22,23,24には溝部を有する保持手段
(図示略)が設けられている(例えば、特開2001−
253416号公報参照)。各保持手段は、PTPフィ
ルム6の移送方向と平行に所定量移動可能に設けられて
おり、それらの溝部にポケット部2が収容されること
で、適切な位置にPTPフィルム6が配置される。そし
て、各配置状態において、スリット形成、刻印付与、打
抜が行われるようになっている。
【0043】前記シート打抜装置24の下流側には、シ
ート打抜装置24から落下する端材25を貯留するため
のスクラップ用ホッパ26が設けられている。また、シ
ート打抜装置24の下側には、打抜かれたPTPシート
1を移送するためのコンベア28が設けられており、該
PTPシート1は完成品用ホッパ29に移送されるよう
になっている。
【0044】尚、包装用フィルム3やPTPフィルム6
は、送りロールを介して移送されるようになっている。
該送りロールのうち、ポケット部2の膨らみ側に面する
ローラとしての送りロール18,31,32,33,3
4,35は、表面に包装用フィルム3やPTPフィルム
6のポケット部2の形状に対応した凹部の形成されたポ
ケット送りロールとなっている。例えば、図7に示すよ
うに、フィルム受けロール18の表面には、ポケット部
2の形状に対応した複数の凹部36が形成されている。
尚、図中の凹部36の数は、図4とで相違しているが、
説明の便宜上そのようになっているだけであって、凹部
36の数は何ら限定されるものではない。移送方向にお
ける、フィルム送りロール18の外周に対する凹部36
の形成間隔とPTPフィルム6に対するポケット部2の
形成間隔とは、同等になっている。フィルム受けロール
18が、ポケット部2を凹部36に収容しながら回転駆
動されることで、PTPフィルム6はポケット部2を潰
されること無く、所定の距離を移送される(他の送りロ
ール31,32,33,34,35についても同様)。
【0045】PTP包装機8の概略は以上のとおりであ
るが、以下においては図1に基づき、ポケット部形成装
置14について、より具体的に説明する。上述したよう
に、ポケット部形成装置14は、上流側(図の右側)に
設けられた加熱手段12と、下流側に設けられたポケッ
ト成形手段13とを備えている。
【0046】加熱手段12は、上部ヒータプレート37
及び下部ヒータプレート38並びに両ヒータプレート3
7,38を加熱するための図示しないヒータを備えてい
る。両ヒータプレート37,38は、包装用フィルム3
を上下から挟むようにして相対向した状態で相対移動可
能に設けられており、ポケット部2に対応する位置にお
いて複数の突出部39,40をそれぞれ備えている。突
出部39,40はポケット部2の外周形状に対応してお
り、円柱状をなしている。
【0047】そして、加熱手段12においては、間欠的
に移送された包装用フィルム32が、両ヒータプレート
37,38の突出部39,40同士の接触によって部分
的に(スポット的に)加熱され、該加熱部分が軟化状態
となるよう構成されている。
【0048】ポケット成形手段13は、第1の型として
の下型41及び第2の型としての上型42を備えてい
る。下型41は、ポケット部2の位置に対応する複数の
孔43を備えたベース44と、該孔43に対し出没可能
に設けられた成形凸部45とを備えている。ベース44
は、包装用フィルム3の下面に沿って固定されており、
成形凸部45は、図示しないアクチュエータにより上下
動可能に設けられており、本実施の形態では所定温度
(例えば、約45℃)に保持されている。また、上型4
2は、前記孔43に対応する筒状の凹部46を備えてお
り、包装用フィルム3を挟持できるように、前記ベース
44に対して接離方向、つまり、上下方向へ移動可能に
設けられている。かかる構成下、上型42とベース44
とで挟まれた包装用フィルム3に対して成形凸部45が
突出させられることで、ポケット部2が形成されるよう
になっている。
【0049】さて、以上のように構成されたPTP包装
機8によってPTPシート1を製造する手順及びそのと
きどきの作用効果について、主要な工程を中心として説
明する。併せて、繋ぎ部10の加工状態についても説明
する。
【0050】まず、自動供給装置によって、先行の包装
用フィルムロール終端部3aと後続の包装用フィルムロ
ール先端部3bとの付き合わせ部に、テープ9が貼り付
けられて繋がれた上で(繋ぎ部10が形成された上
で)、自動的に包装用フィルム3が供給される。
【0051】そして、包装用フィルム3は、ポケット部
形成装置14において、ポケット部形成工程を経る。す
なわち、包装用フィルム3は、加熱手段12へと間欠的
に移送される。すると、包装用フィルム3はポケット部
2に対応する部位において部分的に加熱され、非常に伸
びやすい軟化状態となる。
【0052】次に、包装用フィルム3は、ポケット成形
手段13へと間欠的に移送され、該フィルム3の軟化部
分がベース44の孔43の位置と一致させられる。そし
て、この時点で上型42が下型41のベース44の方へ
と接近移動させられる。これにより、上型42とベース
44とで包装用フィルム3が挟持される。その後、下型
41の成形凸部45が包装用フィルム3の軟化部分に対
して突出させられる。該突出により、軟化部分が成形凸
部45によって伸長され、ポケット部2が形成され硬化
する。
【0053】前記ポケット部成形工程において、繋ぎ部
10は、加熱手段12によって、包装用フィルムロール
終端部3a及び後続の包装用フィルムロール先端部3b
と共に、テープ9についても、加熱軟化される。この軟
化部分に成形凸型45が突出されることで、繋ぎ部10
に直接押圧力が作用し、図7に示すように、通常のポケ
ット部2とほぼ同様の形状の繋ぎポケット部47が繋ぎ
部10にも確実に形成される。尚、このとき、テープ9
も充分に伸長させられ、破れたり、剥がれたりするとい
った不具合を生じない。
【0054】その後、成形凸部45及び上型42が包装
用フィルム3から離間させられ、包装用フィルム3はさ
らに下流側へと移送される。移送の際には、回転駆動さ
れている送りロール31,32の凹部に、ポケット部2
が収容されることで、凹部によってポケット部2が押し
進められることになる。すなわち、送りロール31,3
2の回転移動に伴って、包装用フィルム3が所定の距離
を移送させられる。このとき、移送方向における包装用
フィルム3に対するポケット部2の形成間隔と送りロー
ル31,32の外周に対する凹部の形成間隔とが同等で
あるため、移送方向側のポケット部2と凹部との間に大
きな隙間が生じることがない。このため、大きな隙間に
よって包装用フィルム3がずれるといった事態を抑制で
き、包装用フィルム3の移送誤差が生じにくい。また、
繋ぎ部10を移送させる場合にも、繋ぎポケット部47
の形状が通常のポケット部2とほぼ同様であるため、移
送誤差が生じにくい。
【0055】次に、包装用フィルム3はさらに下流側の
錠剤投入装置16の方へと移送される。該錠剤投入装置
16によってポケット部2に錠剤が投入され、また続く
検査装置17による検査工程を経た後、包装用フィルム
3は、カバーフィルム4とともに、フィルム受けロール
18の方へと移送される。ここで、フィルム受けロール
18及び加熱ロール19によってカバーフィルム4が包
装用フィルム3に対し加熱圧接されることで、取着され
る。
【0056】カバーフィルム4が取着されることにより
得られたPTPフィルム6は、さらに下流側の工程へと
移送される。該PTPフィルム6の移送の際にも、送り
ロール18,33,34,35では、前述した送りロー
ル31,32による包装用フィルム3の移送と同様の作
用効果が奏される(連続送りであっても、間欠送りであ
っても同様)。
【0057】PTPフィルム6は、検査装置21による
検査工程を経た後、さらにスリット成形装置22による
スリット形成工程、刻印装置23による刻印工程、及
び、シート打抜装置24によるシート打抜工程を経るこ
とで、PTPシート6が得られる。これらの工程では、
各装置22,23,24に設けられた図示しない保持手
段の溝部に、ポケット部2が収容された状態で保持手段
が所定位置に移動させられることで、帯状に連続してい
るPTPフィルム6の位置決めが行われる。該位置決め
により、PTPフィルム6は、最終的に打抜かれるPT
Pシ−ト1単位ごとの位置に対応した加工が施される。
繋ぎ部10を位置決めする場合にも、繋ぎポケット部4
7の形状が通常のポケット部2とほぼ同様であるため、
位置決め誤差が生じにくい。
【0058】以上詳述したように、本実施の形態では、
前記ポケット部成形工程において、繋ぎ部10は、成形
凸型35が突出されることで、従来のエア供給によるポ
ケット部2成形の際に受ける力よりも大きな成形応力が
直接的に加わり、確実に伸長される。このため、通常の
ポケット部2とほぼ同様の形状の繋ぎポケット部47
を、繋ぎ部10に対しても確実に形成できる。
【0059】また、繋ぎ部10に通常のポケット部2と
ほぼ同様の形状の繋ぎポケット部47が形成されること
で、移送方向側の繋ぎポケット部2と送りロール18,
31,32,33,34,35の凹部との間に大きな隙
間が生じない。従って、包装用フィルム3やPTPフィ
ルム6が、送りロール18,31,32,33,34,
35によって移送される際には、大きな隙間によって前
記フィルム3,6がずれるといった事態を抑制できる。
その結果、該フィルム3,6の移送誤差の低減を図るこ
とができ、所定距離の移送が行われないことによる種々
の不具合の発生を抑制できる。
【0060】さらに、検査装置21、スリット成形装置
22、刻印装置23、及び、シート打抜装置24等で位
置決めが必要な場合においても、繋ぎ部10に通常のポ
ケット部2とほぼ同様の繋ぎポケット部47が形成され
るため、各装置22,23,24に設けられた溝部と繋
ぎポケット部47との間に大きな隙間が生じない。従っ
て、大きな隙間によってPTPフィルム6がずれるとい
った事態を抑制できる。その結果、位置決め誤差が生じ
にくく、最終的に打抜かれるPTPシ−ト1単位ごとの
位置に対応した適切な加工を施すことができ、PTPシ
ート1の不良発生率の低減を図ることができる。
【0061】尚、上述した実施の形態の記載内容に限定
されることなく、例えば次のように実施してもよい。
【0062】(a)ポケット成形手段13において、繋
ぎ部10(包装用フィルム3)に成形凸部35を突出さ
せて繋ぎポケット部47(ポケット部2)を成形してい
るが、このようなものに限定されるわけではなく、確実
な成形応力を加えることで、ポケット部2と同形状の繋
ぎポケット部47を形成できる構成となっていればよ
い。
【0063】(b)先行の包装用フィルムロール終端部
3aと後続の包装用フィルムロール先端部3bとを繋ぎ
合せる手段は、テープ9に限定されず、接着剤を用いて
もよいし、熱溶着や超音波溶着を施してもよい。
【0064】(c)また、テープ9の素材も特にPVC
に限定されず、PP(ポリプロピレン)等の他の熱可塑
性樹脂を採用してもよい。但し、ポケット成形手段13
において、充分に伸長でき、破れのおそれが無いものが
好ましい。
【0065】(d)上記実施の形態では、ポケット部の
形成された包装用フィルム3及びPTPフィルム6を移
送するために、ポケット送りロールを用いているが、特
にロール形状に限定されるわけではない。例えば、ポケ
ット部2の形状に対応した孔の形成されたコンベア等を
用いてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】一実施の形態におけるポケット部形成装置を説
明する断面図である。
【図2】(a)はPTPシートを、(b)はPTPフィ
ルムを示す斜視図である。
【図3】PTPシートを示す部分拡大断面図である。
【図4】PTP包装機の概略構成を説明するための模式
図である。
【図5】(a)は繋ぎ部の斜視図であって、(b)は
(a)のA−A断面図である。
【図6】フィルム受けロールによってPTPシートが移
送される状態を示す断面図である。
【図7】繋ぎポケット部を説明するための断面図であ
る。
【図8】従来技術におけるポケット部形成装置を説明す
る断面図である。
【図9】従来技術における繋ぎポケット部を説明するた
めの断面図である。
【図10】従来技術における繋ぎポケット部が送りロー
ルによって移送される状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1…PTPシート、2…ポケット部、3…帯状のフィル
ムとしての包装用フィルム、8…PTPシートの製造装
置としてのPTP包装機、10…接続部としての繋ぎ
部、12…加熱手段、13…成形手段としてのポケット
成形手段、18…ローラとしてのフィルム受けロール、
31,32,33,34,35…ローラとしての送りロ
ール、36…凹部、41…第1の型としての下型、42
…第2の型としての上型、43…孔、44…ベース、4
5…成形凸部、47…繋ぎポケット部。
フロントページの続き Fターム(参考) 3E050 AA03 AA10 AB02 AB08 BA08 BA12 CA01 CB03 CB09 CC07 DA01 DD04 FA01 FB01 FB08 FC01 GA10 GB01 GB09 GC03 4F208 AA11 AA24 AC03 AG03 AG07 MA05 MB01 MB02 MB22 MC03 MC04 MH06 MK15

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも端部同士を接続した接続部を
    有してなる帯状のフィルムを移送しつつ、ポケット部を
    備えたPTPシートを製造するためのPTPシートの製
    造装置であって、 少なくとも前記ポケット部に対応する部位を加熱する加
    熱手段と、 前記加熱手段にほぼ連続して又は近接して設けられ、該
    加熱手段にて加熱された部分をポケット状に成形するこ
    とでポケット部を形成する成形手段とを備え、 前記成形手段は、前記接続部に対し、該接続部以外の前
    記フィルムに形成されるポケット部と同形状又はほぼ同
    形状の繋ぎポケット部を形成可能に構成されていること
    を特徴とするPTPシートの製造装置。
  2. 【請求項2】 前記ポケット部を利用して前記帯状のフ
    ィルムを移送する移送手段を備えていることを特徴とす
    る請求項1に記載のPTPシートの製造装置。
  3. 【請求項3】 前記移送手段は、回転可能に支持された
    ローラによって構成され、該ローラの外周表面に、前記
    ポケット部に対応する凹部又は溝部が形成されているこ
    とを特徴とする請求項2に記載のPTPシートの製造装
    置。
  4. 【請求項4】 前記ポケット部を利用して前記帯状のフ
    ィルムを位置決めする位置決め手段を備えていることを
    特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のPTPシ
    ートの製造装置。
  5. 【請求項5】 前記位置決め手段は、少なくとも前記帯
    状のフィルムの移送方向に移動可能に設けられた保持手
    段によって構成され、該保持手段には、前記ポケット部
    に対応する凹部又は溝部が形成されていることを特徴と
    する請求項4に記載のPTPシートの製造装置。
  6. 【請求項6】 前記接続部は、前記帯状のフィルムの一
    方の面の端部同士にテープを取着することで構成されて
    いることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載
    のPTPシートの製造装置。
  7. 【請求項7】 前記テープは、熱可塑性樹脂からなるこ
    とを特徴とする請求項6に記載のPTPシートの製造装
    置。
  8. 【請求項8】 前記成形手段は、前記フィルムに対し直
    接的に成形応力を付与可能な成形凸部を具備しているこ
    とを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載のPT
    Pシートの製造装置。
  9. 【請求項9】 前記成形手段は、互いに接触離間方向に
    相対移動可能に設けられた第1の型と第2の型とを具備
    し、前記第1の型は、複数の孔の形成されたベースと、
    前記孔に対し出没可能に設けられた成形凸部とを備え、 前記第2の型は、前記ベースの孔に対応する凹部又は孔
    を備え、 前記第1の型のベースと第2の型とによって前記フィル
    ムを挟持可能であり、挟持された前記フィルムに対して
    前記成形凸部を突出させることで、前記ポケット部を成
    形可能であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれ
    かに記載のPTPシートの製造装置。
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