JP2003267241A - パワーステアリング装置 - Google Patents

パワーステアリング装置

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JP2003267241A
JP2003267241A JP2002077413A JP2002077413A JP2003267241A JP 2003267241 A JP2003267241 A JP 2003267241A JP 2002077413 A JP2002077413 A JP 2002077413A JP 2002077413 A JP2002077413 A JP 2002077413A JP 2003267241 A JP2003267241 A JP 2003267241A
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Japan
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pressure
hydraulic
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valve
hydraulic cylinder
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JP2002077413A
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Tadaharu Yokota
忠治 横田
Masakazu Kurata
昌和 倉田
Michiya Hiramoto
三千也 平本
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Hitachi Unisia Automotive Ltd
Original Assignee
Hitachi Unisia Automotive Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 非操舵助勢時の液圧シリンダのフラツキを少
なくすると共に、操舵助勢時の液圧シリンダの作動応答
性を高める。 【解決手段】 オイルポンプ13と液圧シリンダ5を接
続する第1,第2通路14,15に、夫々供給路16と
戻し路17を並列に設け、その各戻し路17に、液圧シ
リンダ5側の圧力がオイルポンプ13側の圧力よりも設
定圧以上高くなったときにオイルポンプ13側への作動
液の流通を許容する差圧弁18を設ける。各戻し路17
の差圧弁18よりも上流側に、第1,第2通路14,1
5を接続するバイパス通路20を設け、流路切換手段2
2を各通路14,15に設ける。流路切換手段22に、
供給路16上流側圧力と戻し路17上流側圧力との差圧
に応動して供給路16とバイパス通路20を開閉する弁
体24を設ける。液圧シリンダ5側の圧力は差圧弁18
によって常時ある程度の高圧に維持されることとなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の操舵機構の
入力トルクに応じて液圧シリンダを作動させ、その液圧
シリンダの動力によって操舵機構を助勢するパワーステ
アリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】この種のパワーステアリング装置とし
て、例えば特開昭57-201767号公報に記載され
るものが知られている。
【0003】このパワーステアリング装置は、ステアリ
ングホイールに連動する操舵機構に液圧シリンダが付設
され、この液圧シリンダが操舵機構の入力トルクに応じ
て作動する可逆式のオイルポンプ(液圧源)によって作
動される基本構成となっている。具体的には、液圧シリ
ンダのピストンによって隔成された第1液圧室と第2液
圧室が夫々第1通路と第2通路を介してオイルポンプの
各一方の吸排口に接続され、その一方で第1通路と第2
通路がバイパス通路によって接続されると共に、このバ
イパス通路内に、オイルポンプの前後差圧に応動する流
路切換手段としてのバイパスバルブが設けられている。
このパワーステアリング装置の場合、操舵機構の入力ト
ルクが小さくオイルポンプが非作動状態のときにはバイ
パスバルブがバイパス通路を開いて液圧シリンダをフリ
ー作動状態とし、入力トルクが設定値以上に大きくなり
オイルポンプがそのトルクに応じた方向及び速度で作動
すると、バイパスバルブがオイルポンプの前後差圧に応
動してバイパス通路を閉じ、それによりオイルポンプの
吸排圧を第1,第2通路を通して直に液圧シリンダに作
用させる。したがって、操舵助勢を必要としない条件下
では、液圧シリンダがフリー作動状態となるために軽快
なステアリング操作を得ることができ、また、操舵機構
の入力トルクが大きく操舵助勢を必要とされる条件下で
は液圧シリンダによる確実な操舵助勢を得ることができ
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この従来のパ
ワーステアリング装置においては、オイルポンプの作動
しない非操舵助勢時に液圧シリンダの一方の液圧室と他
方の液圧室を接続する液圧回路の内圧がほぼ大気圧とさ
れるため、路面からのキックバックが入力されたとき等
に液圧シリンダが容易に動き、ステアリングが不安定に
なり易いことが問題となっている。
【0005】また、上記のパワーステアリング装置は、
非操舵助勢時に液圧回路内の圧力がほぼ大気圧とされる
ことから、操舵助勢時にオイルポンプが作動を開始して
から液圧が充分に立ち上がるまでに時間がかかり、液圧
シリンダの作動遅れが生じることも問題となっている。
即ち、液圧回路内の作動液は非圧縮性の流体ではあるも
のの、液圧が設定圧以上になるまでは混入している気泡
が充分に消失しないため、液圧が充分に立ち上がって気
泡が消失するまでは液圧シリンダの圧力が急激に上がら
ず、このことことが液圧シリンダの作動遅れの原因とな
っている。
【0006】そこで本発明は、非操舵助勢時の液圧シリ
ンダのフラツキを少なくすると共に、操舵助勢時の液圧
シリンダの作動応答性を高めることができるようにし
て、路面からのキックバックに対するステアリング安定
性の向上と、操舵助勢の応答性の向上を図ることのでき
るパワーステアリング装置を提供しようとするものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ための手段として、請求項1に記載の発明は、液圧シリ
ンダ内のピストンによって隔成された第1液圧室と第2
液圧室に液圧源から作動液を相対的に吸排することによ
り、前記ピストンを液圧作動させて操舵助勢するパワー
ステアリング装置であって、液圧源と前記第1,第2液
圧室を夫々連通する第1,第2通路に両通路を連通する
バイパス通路が接続され、前記液圧源による操舵助勢時
に前記バイパス通路を閉じ非操舵助勢時に前記バイパス
通路を開く流路切換手段が設けられたものにおいて、前
記第1,第2通路に夫々供給路と戻し路を並列に設け、
前記流路切換手段を第1,第2通路に夫々配置し、その
流路切換手段に、各配置した側の通路の液圧源側圧力と
液圧シリンダ側圧力との差圧に応動して供給路とバイパ
ス通路の開閉を行う弁体を設けると共に、前記各戻し路
に液圧シリンダ側圧力が液圧源側圧力よりも設定圧以上
に高くなったときに前記液圧源側への作動液の流通を許
容する差圧弁を設けるようにした。
【0008】この発明の場合、ステアリングの一方側の
回転操作時に液圧源の作動によって第1,第2通路の一
方の供給路の上流側圧力が高まると、その上流側圧力と
戻し路の差圧弁上流側圧力との差圧によって流路切換手
段の弁体が供給路を開くと共にバイパス通路を閉じ、液
圧シリンダがこれによって作動されることとなる。ま
た、この状態からステアリングが戻される等して液圧シ
リンダ側圧力が液圧源側圧力よりも設定圧以上に高まる
と、差圧弁が戻し路を開き、液圧シリンダ側の作動液が
液圧源側に戻されることとなる。そして、このとき液圧
シリンダ側圧力と液圧源側圧力の差圧が設定圧よりも僅
かに低下すると差圧弁が閉じ、それによって戻し路の差
圧弁よりも上流側(液圧シリンダ側)の液圧回路部の内
圧がほぼ設定圧に維持されるようになる。
【0009】また、各供給路の流路切換手段よりも下流
側には、液圧源側から液圧シリンダ方向の作動液の流れ
のみを許容する逆止弁を設けるようにしても良い。この
場合、液圧シリンダ側の圧力が供給路を通して逃げる不
具合が確実に回避されるため、前記液圧回路部内の圧力
をより確実に維持することが可能となる。
【0010】さらに、バイパス通路には容積室を設ける
ことが望ましく、こうすることにより、一方の通路側の
圧力変動がバイパス通路を通して他方の通路側に伝達さ
れるのを防止できるようになる。
【0011】また、前記各戻し路の差圧弁よりも上流側
領域とバイパス通路等によって構成される液圧回路部に
は、同回路部内の圧力が設定値以上に高まったときに圧
力を開放するリリーフ弁を設けることが好ましい。この
場合、温度上昇時等に液圧回路部内の圧力が設定値以上
に上昇すると、リリーフ弁が同回路部内の圧力を開放
し、それによって液圧回路部内の圧力の異常上昇を防止
する。
【0012】
【発明の実施の形態】次に、本発明の各実施形態を図面
に基づいて説明する。最初に、図1に示す本発明の第1
の実施形態について説明する。
【0013】この実施形態のパワーステアリング装置
は、操舵入力手段であるステアリングホイール1が連結
された操舵軸2と、この操舵軸2の下端に設けられたラ
ック・ピニオン3と、操舵軸2に付設されてステアリン
グホイール1からの入力トルクや図外の車輪からの路面
入力を検出する検出手段4と、前記ラックに連繋された
液圧シリンダ5と、前記検出手段4の検出信号に基いて
液圧シリンダ5に適宜液圧を吸排する液圧回路6と、を
備えている。
【0014】液圧シリンダ5は、車体幅方向に延設され
た筒状シリンダ部7内を前記ラックに連繋したピストン
ロッド8が貫通し、そのピストンロッド8に筒状シリン
ダ部7内を摺動するピストン9が固定されている。筒状
シリンダ部7内はこのピストン9によって左右の第1液
圧室10と第2液圧室11とに隔成されている。
【0015】液圧回路6は、モータ12によって正逆回
転可能に駆動される液圧源としての可逆式オイルポンプ
13と、このオイルポンプ13の2つの吸排口と液圧シ
リンダ5の第1,第2液圧室10,11を夫々接続する
第1,第2通路14,15と、を備え、第1,第2通路
14,15の各途中には、オイルポンプ13側から各液
圧室10,11に作動液を導入する供給路16と、逆に
各液圧室10,11側からオイルポンプ13の吸排口に
作動液を戻す戻し路17とが並列に設けられている。
【0016】そして、第1,第2通路14,15の各戻
し路17は逆止弁機能を有する差圧弁18を備え、液圧
室10,11側の圧力がオイルポンプ13側の圧力より
も設定圧以上高くなったときにのみオイルポンプ13方
向への作動液の流通を許容するようになっている。さら
に、各戻し路17の差圧弁18よりも上流側位置(液圧
室10,11側位置)には分岐路17aが設けられ、第
1,第2通路14,15の分岐路17a,17a相互が
バイパス通路20を介して連通するようになっている。
【0017】第1,第2通路14,15の供給路16に
は、その供給路16と前記分岐路17aとに跨るように
流路切換手段22が設けられている。この流路切換手段
22は、オイルポンプ13による液圧シリンダ5の作動
を行うときにバイパス通路20を閉じ、同オイルポンプ
13による液圧シリンダ5の作動を行わないときにバイ
パス通路20を開く基本機能を有し、各供給路16と分
岐路17aに跨って形成された弁室23に、供給路16
とバイパス通路20の各端部を開閉する弁体24と、そ
の弁体24をバイパス通路20を押し開く方向に付勢す
るリターンスプリング25とが収容された概略構成とさ
れている。ただし、この実施形態の場合、弁体24は一
体のブロック状のものではなく、互いに独立作動可能な
第1,第2の弁体26,27と、この両弁体26,27
を連結する弾性部材としてのコイルスプリング28とよ
って構成されている。
【0018】第1,第2通路14,15の両流路切換手
段22は、両弁室23,23の互いに向き合う側の端部
(以下、「前端部」と呼ぶ。)に前記バイパス通路20
の各端部が接続されている。各弁室23の前端部寄り位
置には分岐路17aの端部が開口し、また、各弁室23
の後端部寄り位置には供給路16の上流側ポート16a
と下流側ポート16bが設けられている。この供給路1
6側のポート16a,16bは下流側ポート16bが上
流側ポート16aに対して弁室23の前端部側に設定距
離オフセットして配置されている。
【0019】ここで、流路切換手段22の第1の弁体2
6は供給路16の上流側ポート16aと下流側ポート1
6bの連通と遮断を行い、第2の弁体27はバイパス通
路20の端部の開閉を行うが、第1の弁体25の後端部
には対応する供給路16の上流側ポート16aの圧力
(オイルポンプ13の圧力)が常時作用し、第2の弁体
27の前端部には対応する戻し路17の分岐路17aの
圧力(液圧室10,11の圧力)が常時作用するように
なっている。また、第1の弁体26と第2の弁体27の
間のコイルスプリング28はリターンスプリング25よ
りもばね定数の大きいものが用いられ、第1の弁体26
に作用する上流側ポート16aの圧力が第2の弁体27
に作用する分岐路17aの圧力よりも設定値以上大きく
なったとき両弁体26,27を前端部方向に一体変位さ
せるようになっている。ただし、第2の弁体27がバイ
パス通路20を閉塞してその前進作動が規制された後に
は、第1の弁体26がコイルスプリング28を押し縮め
て単独で前進し、その状態で設定距離前進したところで
同弁体26が下流側ポート16bを開くようになってい
る。
【0020】尚、オイルポンプ13を正逆回転させるモ
ータ12は、前記検出手段4の検出信号や車速信号等を
基にコントローラ29によって通電制御されるようにな
っている。
【0021】以下、この実施形態の作用について説明す
る。
【0022】直進運転時のようにステアリングホイール
1に設定値以上の回転トルクが入力されない間は、モー
タ12には作動信号が入力されず、オイルポンプ13は
停止状態となっている。このとき、第1,第2通路1
4,15の各流路切換手段22の第1の弁体26の背部
と、第2の弁体27の前部はほぼ同圧となっているた
め、両弁体26,27はリターンスプリング25の力に
よって後退し、供給路16を閉じ、バイパス通路20を
開いた状態となっている。したがって、第1,第2通路
14,15の各供給路16と戻し路17は第1の弁体2
6と差圧弁18によって完全に閉塞され、液圧シリンダ
5の両液圧室10,11はその状態においてバイパス通
路20を介して相互に連通している。液圧シリンダ5は
これによりフリー作動状態となるため、入力トルクが検
出手段4によって検出されない範囲での軽快なステアリ
ング操作が可能となる。
【0023】ただし、このとき前記第1の弁体26と差
圧弁18によるオイルポンプ13側流路の閉塞と、バイ
パス通路20の開放とによって形成された液圧シリンダ
5側の液圧回路部は、戻し路17側の差圧弁18の機能
によってある程度の高圧に維持されているため、軽快な
ステアリング操作は疎外しないものの、ステアリングの
中立位置付近で程良い抗力を得ることができ、路面から
のキックバックが入力されたとき等でもステアリングを
安定させることができる。
【0024】また、この状態から運転者がステアリング
ホイール1を右または左方向に回転操作することによっ
て入力トルクが設定値以上に増大すると、その入力トル
クが検出手段4によって検出され、コントローラ29か
らの制御信号によってモータ12が所定方向に回転駆動
され、それによってオイルポンプ13が所定の向きで作
動することとなる。このとき、例えば作動液が第1通路
14側に吐出されたとすると、その作動液の圧力は供給
路16の上流側ポート16aを介して流路切換手段22
の第1の弁体26の背部に作用するが、その圧力が第2
の弁体27の前部に作用する分岐路17aの圧力(液圧
シリンダ5の第1液圧室10の圧力)よりも設定圧以上
に高くなると、第1の弁体26と第2の弁体27がその
差圧によって前進し、第2の弁体27がバイパス通路2
0を閉じた後に第1の弁体26が供給路16を開き、オ
イルポンプ13の作動液が液圧シリンダ5の第1液圧室
10へと導入される。尚、このときオイルポンプ13の
作動液が供給路16の下流側に流れ込むことによって第
1液圧室10側の圧力が立ち上がるが、第1液圧室10
側は前述のように非操舵助勢時にすでにある程度の高圧
に維持されているため、第1液圧室10の圧力は即時に
立ち上がる。
【0025】一方、このとき液圧シリンダ5の第2液圧
室11の作動液は、第2通路15の戻し路17を通り、
差圧弁18を開いてオイルポンプ13内に吸い入れられ
る。
【0026】したがって、液圧シリンダ5ではこのとき
入力トルクに応じた作動力を発生し、その作動力が車輪
の操舵を助勢することとなる。尚、ステアリングホイー
ル1を逆方向に回転させたときにはモータ12とオイル
ポンプ13が前述と逆向きに回転し、それによって左右
の通路14,15の各部の弁体が前述と同様に機能し、
液圧シリンダ5が逆向きに作動する。
【0027】このパワーステアリング装置においては、
非操舵助勢時に液圧シリンダ5側の圧力が差圧弁18に
よってある程度の高圧に維持され、オイルポンプ13が
作動すると同シリンダ5の液圧室10,11の圧力が即
時に立ち上がるため、応答遅れ等なく速やかな操舵助勢
を行うことができ、操舵フィーリングを大幅に向上させ
ることができる。
【0028】つづいて、本発明の他の実施形態について
順次説明する。以下の実施形態は、基本的な構成は図1
に示した第1の実施形態とほぼ同様であるため、第1の
実施形態のものと同一部分に同一符号を付し、重複部分
については説明を省略するものとする。
【0029】図2に示す第2の実施形態は、第1,第2
通路14,15のオイルポンプ13の近傍と、戻し路1
7の分岐路17a部分とに、逆止弁30,31を有する
リザーバ通路32,33を夫々接続した点のみが第1の
実施形態のものと異なっている。この実施形態の装置の
場合、基本的には第1の実施形態のものと同様の作用を
得ることができるが、さらに、オイルポンプ13の作動
初期等に第1,第2通路の上流側での作動液の不足をリ
ザーバ通路32によって確実に補うことができると共
に、操舵方向の急激な切換え等による第1,第2通路の
下流側での作動液の不足をリザーバ通路33によって同
様に補うことができる。
【0030】また、図3に示す第3の実施形態は、第2
の実施形態のものの各供給路16の流路切換手段22の
下流側に、逆止弁としての第2の差圧弁34を設けたも
のである。この第2の差圧弁34は、非操舵助勢時等に
液圧シリンダ5の各液圧室10,11側から供給路16
と流路切換手段22を通ってオイルポンプ13側に液圧
が逃げるのを確実に防止するためのものであり、基本的
にはチェックスプリングを持たない逆止弁であっても良
いが、この実施形態のような差圧弁34を用いることに
より、液圧の逃げをより確実に防止することができる。
【0031】図4に示す第4の実施形態は、第3の実施
形態のもののバイパス通路20の略中間部にある程度以
上の容積を持つ容積室35を設けたものである。この実
施形態の場合、一方の通路14(15)側に液圧変動が
生じたときであっても、バイパス通路20の略中間部の
容積室35によってその変動を吸収することができるた
め、バイパス通路20を通して他方の通路15(14)
側に圧力変動による悪影響が及ぶのを確実に阻止するこ
とができる。
【0032】図5に示す第5の実施形態は、第4の実施
形態のものの容積室35部分にリリーフ弁36を設けた
ものである。このリリーフ弁36は非操舵助勢時等に圧
力を維持される液圧シリンダ5側の液圧回路部が温度上
昇等によって設定圧以上に上昇したときに圧力を開放
し、それによって液圧回路部内が異常上昇するのを防止
する。この実施形態の場合、容積室35部分にリリーフ
弁36を設けたが、差圧弁18によって圧力を維持され
る液圧シリンダ5側の液圧回路部内であればリリーフ弁
は他の部分に設けることも可能である。
【0033】尚、本発明の実施形態は以上で説明したも
のに限るものではなく、例えば、上記の実施形態におい
ては、流路切換手段22を構成する弁体24は独立作動
可能な第1の弁体26と第2の弁体27とコイルスプリ
ング28によって構成したが、弁体24を一体のブロッ
クによって構成することも可能である。
【0034】
【発明の効果】以上のように本発明は、第1,第2通路
の各戻し路に設けた差圧弁によってその差圧弁よりも上
流側の圧力を常時ほぼ設定圧に維持することができるた
め、非操舵助勢時にあっても液圧シリンダの各液圧室の
圧力がある程度の高圧に維持され、それによって非操舵
助勢時における液圧シリンダのフラツキを確実に防止す
ることが可能となると共に、操舵助勢時には液圧回路の
内圧の立ち上がりを早め、液圧シリンダの作動応答性を
高めることが可能となる。したがって、本発明によれ
ば、非操舵助勢時におけるステアリング安定性が向上す
ると共に、操舵助勢の応答性も向上するため、運転者の
操舵フィーリングを全体として高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示す液圧回路図。
【図2】本発明の第2実施形態を示す液圧回路図。
【図3】本発明の第3実施形態を示す液圧回路図。
【図4】本発明の第4実施形態を示す液圧回路図。
【図5】本発明の第5実施形態を示す液圧回路図。
【符号の説明】
5…液圧シリンダ 9…ピストン 10…第1液圧室 11…第2液圧室 13…オイルポンプ(液圧源) 14…第1通路 15…第2通路 16…供給路 17…戻し路 18…差圧弁 20…バイパス通路 22…流路切換手段 24…弁体 34…第2の差圧弁(逆止弁) 35…容積室 36…リリーフ弁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 平本 三千也 神奈川県厚木市恩名1370番地 株式会社ユ ニシアジェックス内 Fターム(参考) 3D032 CC10 EC18 3D033 EB05

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 液圧シリンダ内のピストンによって隔成
    された第1液圧室と第2液圧室に液圧源から作動液を相
    対的に吸排することにより、前記ピストンを液圧作動さ
    せて操舵助勢するパワーステアリング装置であって、液
    圧源と前記第1,第2液圧室を夫々連通する第1,第2
    通路に両通路を連通するバイパス通路が接続され、前記
    液圧源による操舵助勢時に前記バイパス通路を閉じ非操
    舵助勢時に前記バイパス通路を開く流路切換手段が設け
    られたものにおいて、 前記第1,第2通路に夫々供給路と戻し路を並列に設
    け、前記流路切換手段を第1,第2通路に夫々配置し、
    その流路切換手段に、各配置した側の通路の液圧源側圧
    力と液圧シリンダ側圧力との差圧に応動して供給路とバ
    イパス通路の開閉を行う弁体を設けると共に、前記各戻
    し路に液圧シリンダ側圧力が液圧源側圧力よりも設定圧
    以上に高くなったときに前記液圧源側への作動液の流通
    を許容する差圧弁を設けたことを特徴とするパワーステ
    アリング装置。
  2. 【請求項2】 各供給路の流路切換手段よりも下流側
    に、液圧源側から液圧シリンダ方向の作動液の流れのみ
    を許容する逆止弁を設けたことを特徴とする請求項1に
    記載のパワーステアリング装置。
  3. 【請求項3】 バイパス通路に容積室を設けたことを特
    徴とする請求項1または2に記載のパワーステアリング
    装置。
  4. 【請求項4】 前記各戻し路の差圧弁よりも上流側領域
    とバイパス通路等によって構成される液圧回路部に、同
    回路部内の圧力が設定値以上に高まったときに圧力を開
    放するリリーフ弁を設けたことを特徴とする請求項1〜
    3のいずれかに記載のパワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN100375696C (zh) * 2004-03-08 2008-03-19 株式会社日立制作所 动力转向装置

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