JP2005008015A - 油圧式パワーステアリング装置 - Google Patents

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JP2005008015A JP2003173808A JP2003173808A JP2005008015A JP 2005008015 A JP2005008015 A JP 2005008015A JP 2003173808 A JP2003173808 A JP 2003173808A JP 2003173808 A JP2003173808 A JP 2003173808A JP 2005008015 A JP2005008015 A JP 2005008015A
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Yukio Nakayama
幸雄 中山
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Abstract

【課題】コスト低減と軽量化を図り、ステアリングホイールの中立状態の操舵力を重くし、ステアリングホイールを操舵するときの操舵力を軽くする。
【解決手段】ステアリングホイール2を中立位置に保持すると、シャフト側バイパスポート14d及びボディ側バイパスポート16dとが連通し、油圧ポンプ6から供給された作動油の一部は、バイパス路30からシャフト側バイパスポート及びボディ側バイパスポートを介してリザーバ10側に戻っていき、供給ポート16aに流入する作動油量が減少する。また、ステアリングホイールを操舵していくと、ボディ側バイパスポートとシャフト側バイパスポートとのポート連通面積が徐々に小さくなり、バイパス路からシャフト側バイパスポート及びボディ側バイパスポートを介してリザーバ10側に戻る作動油量が徐々に減少し、供給ポートに流れ込む作動油量が増大していく。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、油圧式パワーステアリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の油圧式パワーステアリング装置として、パワーシリンダに作動油を供給するポンプと、ステアリングホイールの操舵に基づいて作動するサーボバルブと、操舵時に、ポンプから供給される作動油をサーボバルブを介してパワーピストンの左右のシリンダ室の一方側に導入し、ステアリングホイールのパワーアシストを行なうパワーシリンダとを備えた装置がある((例えば、特許文献1。)。
【0003】
この装置は、油圧回路中の油圧力によって作動し、パワーシリンダの左右のシリンダ室間を連通状態または遮断状態に制御する開閉弁を設けている。この開閉弁を、ステアリングホイールを操舵しているときには遮断状態に保持し、ステアリングホイールを操舵していないときには連通状態に保持することで、ステアリングホイールを中立状態としたときの操舵力を重くし、車両の直進安定性を高めるようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−245831号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した特許文献1の装置は、開閉弁を設けたことで装置の構成部品が多くなり、しかも、組立工程が複雑になってコストアップに繋がるおそれがある。また、開閉弁及びそれに付随する部品によってパワーステアリング装置の重量が増大してしまい、軽量化の面でも問題がある。
そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、コストの低減、軽量化を図りつつ、ステアリングホイールを中立状態としたときの操舵力を重くし、ステアリングホイールを操舵するときの操舵力を軽くし、重い操舵力から軽い操舵力への移行を滑らかにすることができる油圧式パワーステアリング装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の油圧式パワーステアリング装置は、ステアリングホイールの回転に伴い作動し、油圧ポンプから前記作動油が供給されるサーボバルブと、このサーボバルブから作動油が流入することで前記ステアリングホイールのパワーアシストを行うパワーシリンダと、前記作動油を回収するリザーバとを備えた油圧式パワーステアリング装置において、前記サーボバルブは、前記パワーシリンダ側に前記作動油を供給するポートを備えるとともに、前記ステアリングホイールを中立位置にしたときに、前記ポンプから供給された前記作動油の一部を、前記ポートの上流側で前記リザーバに戻す一方、前記ステアリングホイールを転舵したときには、前記ポート側へ流入する前記作動油の量を増大させるバイパス油路を備えた装置である。
【0007】
ここで、前記ステアリングホイールが中立位置に保持されている状態から操舵状態に移行するときに、前記パワーシリンダ側に流入する前記作動油量を徐々に増大させていく油量調整手段を設けることが好ましい。
また、他の構成の油圧式パワーステアリング装置として、ステアリングホイールの回転に伴い作動し、油圧ポンプからサーボ供給路を介して前記作動油が供給されるサーボバルブと、パワーピストンで仕切られた第1、第2シリンダ室を備えており、前記サーボバルブから前記第1、第2シリンダ室の一方に作動油が流入することで前記ステアリングホイールのパワーアシストを行うパワーシリンダと、前記作動油を回収するリザーバとを備えた油圧式パワーステアリング装置において、前記サーボバルブは、前記ステアリングホイールに連動して一体的に回転するバルブシャフトと、このバルブシャフトの外周に同軸に設けたバルブボディとを備え、前記バルブボディには、前記サーボ供給路に接続する供給ポートと、この供給ポートを挟む位置に前記パワーシリンダの前記第1、第2シリンダ室のそれぞれに接続する一対のシリンダポートと、前記サーボ供給路から分岐したバイパス路に接続しているボディ側バイパスポートとを設け、前記バルブシャフトには、前記リザーバに接続するシャフト側バイパスポートを設けているとともに、前記ステアリングホイールを中立位置に保持したときに、前記ボディ側バイパスポート及び前記シャフト側バイパスポートが連通し、前記ステアリングホイールを操舵したときに、前記ボディ側バイパスポート及びシャフト側バイパスポートとの連通状態が絞られる装置であってもよい。
【0008】
この他の構成の油圧式パワーステアリング装置は、前記サーボバルブが、前記供給ポートと前記一対のシリンダポートとの間に、前記バルブシャフトの回転により開口面積が変化する一対の流入側可変絞りを設けており、前記ステアリングホイールを中立位置に保持したときに、前記一対の流入側可変絞りの開口面積は、前記ボディ側バイパスポート及び前記シャフト側バイパスポートの連通面積より大きな面積に設定することが好ましい。
【0009】
【発明の効果】
本発明の油圧式パワーステアリング装置によると、サーボバルブは、パワーシリンダ側に作動油を供給するポートを備えるとともに、ステアリングホイールを中立位置にしたときに、前記ポンプから供給された作動油の一部を、ポートの上流側でリザーバに戻す一方、ステアリングホイールを転舵したときには、ポート側へ流入する前記作動油の量を増大させるバイパス油路を備えているので、ステアリングホイールを中立位置に保持したときの操舵力を重くして車両の直進安定性を高めることができるとともに、ステアリングホイールを旋回するときには、パワーシリンダがステアリングホイールにパワーアシスト力を与えるので、ステアリングホイールを操舵するときの操舵力を軽くすることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る油圧式パワーステアリング装置について、図面を参照して説明する。
図1から図3は、1実施形態としての油圧式パワーステアリング装置を示すものである。具体的には、図1は、ステアリングホイール2を中立位置に保持して車両が直進走行をしているときの油圧系統図であり、図2は、本実施形態の装置を構成しているサーボバルブの要部を示す図であり、図3は、ステアリングホイール2を操舵しているときの油圧系統図である。
【0011】
先ず、図1を参照して本実施形態の油圧式パワーステアリング装置の構成を説明する。本実施形態の油圧式パワーステアリング装置は、ステアリングホイール2の回転に伴い作動するサーボバルブ4と、油圧ポンプ6から供給された作動油がサーボバルブ4を介して導入されるパワーシリンダ8と、サーボバルブ4側に流れた作動油を回収するリザーバ10とを備えている。
油圧ポンプ6は、電動モータやエンジン等の駆動源(図示せず)によって駆動されるベーンポンプ等からなるものであり、この油圧ポンプ6により所定圧に昇圧された作動油が、サーボ供給路12を介してサーボバルブ4に供給されるようになっている。
【0012】
パワーシリンダ8は、パワーピストン8a、第1、第2シリンダ室8b,8cを設けた複動シリンダであり、パワーピストン8aにラックシャフト8dが連結している。パワーシリンダ8の第1シリンダ室8bは、第1シリンダ供給路18aを介して後述するサーボバルブ4の第1シリンダポート16bに連通しており、第2シリンダ室8cは、第2シリンダ供給路18bを介して後述するサーボバルブ4の第2シリンダポート16cに連通している。そして、ラックシャフト8dのラック8eに、ピニオン2aを介してステアリングホイール2が連結しているとともに、ラックシャフト8dの端部にタイロッド20を介して右側の車輪22が連結している。右側の車輪22は、トランスバースリンク19を介して車体側部材21に支持されている。なお、左側の車輪は、ラックシャフト8dの端部にタイロッドを介して連結しているが、図では省略している。
【0013】
また、サーボバルブ4は、ステアリングホイール2に連動して一体的に回転するバルブシャフト14と、バルブシャフト14の外周に同軸に設けた円筒形状のバルブボデイ16とを備えている。
バルブボディ16は、径方向に貫通して外周開口部に前記サーボ供給路12が接続している供給ポート16aと、この供給ポート16aから周方向に等しい距離だけ離れた位置で径方向に貫通し、それぞれの外周開口部に第1シリンダ供給路18a及び第2シリンダ供給路18bが接続している第1、第2シリンダポート16b,16cと、これら供給ポート16a、第1、第2シリンダポート16b,16cから離れた位置で径方向に貫通しているボディ側バイパスポート16dとを設けている。
【0014】
バルブシャフト14は、軸中心部に設けたドレン穴14aと、略90°の間隔をあけてドレン穴14aから外周まで径方向に貫通している一対のリターンポート14b,14cと、ドレン穴14aから外周まで径方向に貫通しており、ボディ側バイパスポート16dと連通可能なシャフト側バイパスポート14dと、常にドレン穴14a及びリザーバ10とを連通させるドレン路24とを設けている。また、ボディ側バイパスポート16dには、供給ポート16aの上流のサーボ供給路12から分岐したバイパス路30が接続している。
【0015】
また、上記構成のバルブシャフト14及びバルブボディ16からなるサーボバルブ4は、供給ポート16aと第1,第2シリンダポート16b,16cとの間に、第1及び第2流入側可変絞り26a,26bを設けているとともに、第1及び第2シリンダポート16b,16cと一対のリターンポート14b,14cとの間に、第1,第2排出側可変絞り28a,28bを設けている。
【0016】
そして、ステアリングホイール2を中立位置に保持したときには、図1に示すように、サーボバルブ4のボディ側バイパスポート16d及びシャフト側バイパスポート14dが連通し、第1,第2流入側可変絞り26a,26bと、第1及び第2排出側可変絞り28a,28bとが大きな開口面積で開口する。この際、図2に示すように、第1,第2流入側可変絞り26a,26bは開口面積がS1となり、第1,第2排出側可変絞り28a,28bも開口面積がS2となり、ボディ側バイパスポート16d及びシャフト側バイパスポート14dもS3のポート連通面積で連通する。ここで、第1,第2流入側可変絞り26a,26bの開口面積S1は、ボディ側バイパスポート16d及びシャフト側バイパスポート14dのポート連通面積S3より大きな面積に設定している。(S1>S3)。
【0017】
一方、図3に示すように、ステアリングホイール2を右回りに操舵していくと、サーボバルブ4のバルブシャフト14が回転し、ボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dが非連通状態となる。また、バルブシャフト14が回転していくと、第1流入側可変絞り26aの開口面積と第2排出側可変絞り28bの開口面積とが徐々に小さくなり、第2流入側可変絞り26bの開口面積と第1排出側可変絞り28aの開口面積とが徐々に大きくなっていく。
【0018】
また、図示しないが、ステアリングホイール2を左回りに操舵していくと、シャフト側バイパスポート14dが逆側に移動してボディ側バイパスポート16dと非連通状態となるとともに、第1流入側可変絞り26aの開口面積と第2排出側可変絞り28bの開口面積が徐々に大きくなり、第2流入側可変絞り26bの開口面積と第1排出側可変絞り28aの開口面積が徐々に小さくなっていく。
したがって、本実施形態のサーボバルブ4は、ステアリングホイール2を中立位置に保持したときに、供給ポート16a、第1及び第2シリンダポート16b,16c及び一対のリターンポート14b,14cが連通するセンタオープン型のバルブである。
【0019】
なお、本実施形態で示した第1及び第2シリンダポート16a,16bが、本発明の請求項1に記載のパワーシリンダ側に作動油を供給するポートに相当している。また、シャフト側バイパスポート14d、ボディ側バイパスポート16d、バイパス路30が、本発明の請求項1に記載のバイパス油路に相当している。また、シャフト側バイパスポート14d、ボディ側バイパスポート16d、バイパス路30の構成に加えて、第1,第2流入側可変絞り26a,26bの開口面積S1が、ボディ側バイパスポート16d及びシャフト側バイパスポート14dのポート連通面積S3より大きな面積に設定していることが、本発明の請求項2に記載の油量調整手段に相当している。
【0020】
次に、本実施形態の油圧式パワーステアリング装置の動作及び作用について説明する。
ステアリングホイール2を中立位置に保持すると、図1に示すように、サーボバルブ4のボディ側バイパスポート16dと低圧側となっているシャフト側バイパスポート14dとが連通するので、バイパス路30内の圧力が低くなる。油圧ポンプ6で昇圧されてサーボ供給路12からサーボバルブ4に向けて供給されてきた作動油は、その一部がバイパス路30内の圧力が低くなることでバイパス路30に流れ、残りの作動油が供給ポート16aに流れていく。
【0021】
バイパス路30に流れた作動油は、ボディ側バイパスポート16d、シャフト側バイパスポート14d、ドレン穴14a及びドレン路24を通過してリザーバ10に戻っていく。
また、サーボバルブ4の第1,第2流入側可変絞り26a,26bがどちらも大きな開口面積S1で開口し、第1及び第2排出側可変絞り28a,28bも大きな開口面積S2で開口し、サーボバルブ4の供給ポート16aと低圧側のリターンポート14b,14cとの間が連通するので、供給ポート16aに流れ込んだ作動油も、リターンポート14b,14c、ドレン穴14a及びドレン路24を通過してリザーバ10に戻っていく。
【0022】
これにより、油圧ポンプ6から供給されてきた作動油は、ドレン穴14a側からリザーバ10に戻されていき、また、バイパス路30を流れる分、供給ポート16aに流入する作動油量が減少するので、第1及び第2シリンダポート16b,16cへ流れようとする作動油量も同じ(即ち、パワーピストン8aの左右にかかる圧力が同じ状態のまま)であることからパワーシリンダ8の第1及び第2シリンダ室8b,8cへ作動油が流れず、パワーシリンダ8のパワーアシスト力が発生しない。したがって、本実施形態の油圧式パワーステアリング装置は、ステアリングホイール2を中立位置に保持したときの操舵力が重くなり、車両の直進安定性が高まる。
【0023】
また、ステアリングホイール2を中立位置から僅かに左右方向に操舵する場合、サーボバルブ4のボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dは、互いに逆方向に相対移動するために中立位置の状態のポート連通面積S3より小さいポート連通面積となるが互いに連通した状態となっており、油圧ポンプ6から供給された作動油の一部がバイパス路30側からリザーバ10に戻るので、供給ポート16aに流れ込む作動油量は増大しない。また、残りの作動油も、第1及び第2排出側可変絞り28a,28bの一方が多少絞られるものの、供給ポート16aから第1及び第2流入側可変絞り26a,26bを経由しリターンポート14b,14cを介してリザーバ10に戻る。このため、第1及び第2シリンダポート16b,16cからパワーシリンダ8の第1及び第2シリンダ室8b,8cの一方へ流れる作動油量が少ない上に、供給ポート16aにかかる作動油圧が低いので、パワーシリンダ8はほとんどパワーアシスト力が発生しない。したがって、ステアリングホイール2を中立位置の状態から僅かに左右方向に操舵しても、操舵力が重い状態は変化しない。
【0024】
一方、ステアリングホイール2を右回りに操舵していくと、サーボバルブ4のバルブシャフト14が回転することで、サーボバルブ4のボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dとのポート連通面積が徐々に小さくなり、サーボ供給路12からバイパス路30に流れる作動油量が徐々に減少していくとともに、供給ポート16aに流れ込む作動油量が増大していく。それとともに、第1流入側可変絞り26aの開口面積と第2排出側可変絞り28bの開口面積とが徐々に小さくなり、第2流入側可変絞り26bの開口面積と第1排出側可変絞り28aの開口面積とが徐々に大きくなっていく。
【0025】
第2流入側可変絞り26bの開口面積が徐々に大きくなり、第1流入側可変絞り26aの開口面積が徐々に小さくなることで、供給ポート16aに流れ込んだ作動油は、第2シリンダポート16c側に流れる作動油の量が、第1シリンダポート16b側に流れる作動油の量より多くなる。そして、第2シリンダポート16cに流れ込んだ作動油は、第2シリンダ供給路18bを通過してパワーシリンダ8の第2シリンダ室8cに流れていき、第2シリンダ室8cの作動油圧が高くなっていく。一方、第1排出側可変絞り28aの開口面積が大きくなっているので、第1シリンダ室8b内の作動油は、第2シリンダポート16bからリターンポート14bを経由し、リザーバ10に戻ることができるようになっている。第2シリンダ室8c内の作動油圧が高くなったパワーシリンダ8は、パワーピストン8aが第1シリンダ室8b側に移動することでラックシャフト8dを矢印方向に移動させる。このラックシャフト8dの移動によってステアリングホイール2にパワーアシスト力を与え、ステアリングホイール2を右回りに操舵する際の操舵力を軽くする。
【0026】
そして、ステアリングホイール2をさらに右回りに操舵していくと、図3に示すように、ボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dが非連通状態となる。ここで、ステアリングホイール2を中立位置に保持したときの第1流入側可変絞り26aの開口面積S1を、ボディ側バイパスポート16d及びシャフト側バイパスポート14dのポート連通面積S3より大きな面積に設定していることから、ボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dが非連通状態となっても、暫くの間、第1流入側可変絞り26aが開口する。
【0027】
このように、ボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dが非連通状態となっても、暫くの間、第1流入側可変絞り26aが開口することで、供給ポート16aに流れ込む作動油量が急激に増大しても、作動油の一部を第1流入側可変絞り26a側からリザーバ10に戻し、第1流入側可変絞り26aが徐々に閉塞することで、リザーバ10への作動油の戻り量を徐々に減少させている。これにより、第2シリンダ室8cの作動油圧は急激に高くならず、パワーピストン8aが第1シリンダ室8b側に急速に移動しない。したがって、ステアリングホイール2を右回りに操舵するときには、パワーシリンダ8がステアリングホイール2に徐々に大きなパワーアシスト力を与えていくので、重い操舵力から軽い操舵力への移行を滑らかにすることができる。
【0028】
また、一方、ステアリングホイール2を左回りに操舵していく場合にも、図3で示したステアリングホイール2を右回りに操舵していく場合と、同様の作用を得ることができる。
以上説明したように、本実施形態の油圧式パワーステアリング装置は、ステアリングホイール2を中立位置に保持したときには、サーボバルブ4に設けたシャフト側バイパスポート14d及びボディ側バイパスポート16dとが連通し、油圧ポンプ6からサーボ供給路12を介して供給されてきた作動油の一部は、サーボ供給路12に接続したバイパス路30からシャフト側バイパスポート14d及びボディ側バイパスポート16dを介してリザーバ10側に戻っていき、供給ポート16aに流入する作動油量が減少し、パワーシリンダ8にかかる作動油圧も小さくなるので、パワーシリンダ8のパワーアシスト力が発生しない。したがって、ステアリングホイール2を中立位置に保持したときの操舵力を重くし、車両の直進安定性を高めることができる。
【0029】
また、ステアリングホイール2を右回り、或いは左回りに操舵していくと、ボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dとのポート連通面積が徐々に小さくなり、バイパス路30からシャフト側バイパスポート及びボディ側バイパスポート16dを介してリザーバ10側に戻る作動油量が徐々に減少していくとともに、サーボバルブ4の供給ポート16aに流れ込む作動油量が増大してパワーシリンダ8に供給されていくので、パワーシリンダ8がステアリングホイール2にパワーアシスト力を与え、ステアリングホイール2を操舵するときの操舵力を軽くすることができる。
【0030】
また、ステアリングホイール2を操舵する際には、ボディ側バイパスポート16dとシャフト側バイパスポート14dが非連通状態となっても、暫くの間、第1及び第2流入側可変絞り26a,26bの一方が開口し、サーボバルブ4の供給ポート16aに流れ込む作動油量が急激に増大しても、その一部を第1及び第2流入側可変絞り26a,26bの一方からリザーバ10に戻すことで、パワーシリンダ8の第1及び第2シリンダ室8b,8cの一方の作動油圧が急激に高くならないようにすることで、パワーシリンダ8がステアリングホイール2に徐々に大きなパワーアシスト力を与えるようにしているので、ステアリングホイール2の重い操舵力から軽い操舵力への移行を滑らかにすることができる。
【0031】
さらに、本実施形態では、サーボバルブ4に、シャフト側バイパスポート14d及びボディ側バイパスポート16dを設け、サーボ供給路12とボディ側バイパスポート16dとの間にバイパス路30を接続することで、ステアリングホイール2を中立位置に保持したときの操舵力を重くし、ステアリングホイール2を操舵したときの操舵力を軽くすることができるので、従来装置のように構成部品が多くなる開閉弁を設けたことと比較して、組立工程が単純になることからコストの低減化を図ることができるとともに、軽量化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の油圧式パワーステアリング装置において、ステアリングホイールを中立位置に保持して車両が直進走行をしているときの油圧系統図を示す図である。
【図2】図1におけるサーボバルブの要部を示す図である。
【図3】本発明の油圧式パワーステアリング装置において、ステアリングホイールを操舵しているときの油圧系統図を示す図である。
【符号の説明】
2 ステアリングホイール
4 サーボバルブ
6 油圧ポンプ
8 パワーシリンダ
8a パワーピストン
8b 第1シリンダ室
8c 第2シリンダ室
10 リザーバ
12 サーボ供給路
14 バルブシャフト
14d シャフト側バイパスポート
16 バルブボディ
16a 供給ポート
16b 第1シリンダポート(シリンダポート)
16c 第2シリンダポート(シリンダポート)
16d ボディ側バイパスポート
26a 第1流入側可変絞り(流入側可変絞り)
26b 第2流入側可変絞り(流入側可変絞り)
30 バイパス路
S1 第1,第2流入側可変絞りの開口面積(流入側可変絞りの開口面積)
S3 ボディ側バイパスポート及びシャフト側バイパスポートのポート連通面積(ボディ側バイパスポート及びシャフト側バイパスポートの連通面積)

Claims (4)

  1. ステアリングホイールの回転に伴い作動し、油圧ポンプから前記作動油が供給されるサーボバルブと、このサーボバルブから作動油が流入することで前記ステアリングホイールのパワーアシストを行うパワーシリンダと、前記作動油を回収するリザーバとを備えた油圧式パワーステアリング装置において、
    前記サーボバルブは、前記パワーシリンダ側に前記作動油を供給するポートを備えるとともに、前記ステアリングホイールを中立位置にしたときに、前記ポンプから供給された前記作動油の一部を、前記ポートの上流側で前記リザーバに戻す一方、前記ステアリングホイールを転舵したときには、前記ポート側へ流入する前記作動油の量を増大させるバイパス油路を備えていることを特徴とする油圧式パワーステアリング装置。
  2. 前記ステアリングホイールが中立位置に保持されている状態から操舵状態に移行するときに、前記パワーシリンダ側に流入する前記作動油量を徐々に増大させていく油量調整手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の油圧式パワーステアリング装置。
  3. ステアリングホイールの回転に伴い作動し、油圧ポンプからサーボ供給路を介して前記作動油が供給されるサーボバルブと、パワーピストンで仕切られた第1、第2シリンダ室を備えており、前記サーボバルブから前記第1、第2シリンダ室の一方に作動油が流入することで前記ステアリングホイールのパワーアシストを行うパワーシリンダと、前記作動油を回収するリザーバとを備えた油圧式パワーステアリング装置において、
    前記サーボバルブは、前記ステアリングホイールに連動して一体的に回転するバルブシャフトと、このバルブシャフトの外周に同軸に設けたバルブボディとを備え、前記バルブボディには、前記サーボ供給路に接続する供給ポートと、この供給ポートを挟む位置に前記パワーシリンダの前記第1、第2シリンダ室のそれぞれに接続する一対のシリンダポートと、前記サーボ供給路から分岐したバイパス路に接続しているボディ側バイパスポートとを設け、前記バルブシャフトには、前記リザーバに接続するシャフト側バイパスポートを設けているとともに、
    前記ステアリングホイールを中立位置に保持したときに、前記ボディ側バイパスポート及び前記シャフト側バイパスポートが連通し、前記ステアリングホイールを操舵したときに、前記ボディ側バイパスポート及びシャフト側バイパスポートとの連通状態が絞られることを特徴とする油圧式パワーステアリング装置。
  4. 前記サーボバルブは、前記供給ポートと前記一対のシリンダポートとの間に、前記バルブシャフトの回転により開口面積が変化する一対の流入側可変絞りを設けており、
    前記ステアリングホイールを中立位置に保持したときに、前記一対の流入側可変絞りの開口面積は、前記ボディ側バイパスポート及び前記シャフト側バイパスポートの連通面積より大きな面積に設定したことを特徴とする請求項3記載の油圧式パワーステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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AU2007100088B4 (en) * 2006-02-06 2007-03-08 Truck Whisperer Limited Method and apparatus for enhancing car performance
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KR100986460B1 (ko) 2008-05-20 2010-10-08 기아자동차주식회사 파워 스티어링용 로터리 밸브

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