JP2005225402A - 油圧式のギア比可変パワーステアリング装置 - Google Patents

油圧式のギア比可変パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2005225402A
JP2005225402A JP2004037223A JP2004037223A JP2005225402A JP 2005225402 A JP2005225402 A JP 2005225402A JP 2004037223 A JP2004037223 A JP 2004037223A JP 2004037223 A JP2004037223 A JP 2004037223A JP 2005225402 A JP2005225402 A JP 2005225402A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steering
angle
transmission ratio
flow rate
steering wheel
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004037223A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4483327B2 (ja
Inventor
Kazumasa Kodama
和正 小玉
Hirozumi Eki
啓純 益
Satoru Mikamo
悟 三鴨
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Koyo Seiko Co Ltd
Favess Co Ltd
Toyoda Koki KK
Original Assignee
Koyo Seiko Co Ltd
Favess Co Ltd
Toyoda Koki KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Koyo Seiko Co Ltd, Favess Co Ltd, Toyoda Koki KK filed Critical Koyo Seiko Co Ltd
Priority to JP2004037223A priority Critical patent/JP4483327B2/ja
Priority to US11/052,061 priority patent/US7278512B2/en
Priority to EP05002612A priority patent/EP1564108B1/en
Priority to DE602005007074T priority patent/DE602005007074D1/de
Publication of JP2005225402A publication Critical patent/JP2005225402A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4483327B2 publication Critical patent/JP4483327B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/008Changing the transfer ratio between the steering wheel and the steering gear by variable supply of energy, e.g. by using a superposition gear
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D1/00Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle
    • B62D1/02Steering controls, i.e. means for initiating a change of direction of the vehicle vehicle-mounted
    • B62D1/16Steering columns
    • B62D1/166Means changing the transfer ratio between steering wheel and steering gear
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B62LAND VEHICLES FOR TRAVELLING OTHERWISE THAN ON RAILS
    • B62DMOTOR VEHICLES; TRAILERS
    • B62D5/00Power-assisted or power-driven steering
    • B62D5/06Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle
    • B62D5/065Power-assisted or power-driven steering fluid, i.e. using a pressurised fluid for most or all the force required for steering a vehicle characterised by specially adapted means for varying pressurised fluid supply based on need, e.g. on-demand, variable assist
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F15FLUID-PRESSURE ACTUATORS; HYDRAULICS OR PNEUMATICS IN GENERAL
    • F15BSYSTEMS ACTING BY MEANS OF FLUIDS IN GENERAL; FLUID-PRESSURE ACTUATORS, e.g. SERVOMOTORS; DETAILS OF FLUID-PRESSURE SYSTEMS, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • F15B2211/00Circuits for servomotor systems
    • F15B2211/30Directional control
    • F15B2211/305Directional control characterised by the type of valves
    • F15B2211/3056Assemblies of multiple valves
    • F15B2211/30565Assemblies of multiple valves having multiple valves for a single output member, e.g. for creating higher valve function by use of multiple valves like two 2/2-valves replacing a 5/3-valve
    • F15B2211/30575Assemblies of multiple valves having multiple valves for a single output member, e.g. for creating higher valve function by use of multiple valves like two 2/2-valves replacing a 5/3-valve in a Wheatstone Bridge arrangement (also half bridges)

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Transportation (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

【課題】運転者が感じるハンドル操作感と、省エネルギー効果とを両立した油圧式のギア比可変パワーステアリング装置を提供すること。
【解決手段】油圧式のギア比可変パワーステアリング装置1は、駆動モータを有する可変伝達比機構7と、作動流体を循環させる油圧ポンプ10の吐出流量を制御する流量制御弁41と、操向ハンドル31に入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサ310とを有する。バルブ制御コントローラ50は、駆動モータ70の回転角である計測ACT角を取り込むと共に、ハンドル操舵角に基づいて駆動モータ70の目標ACT角を演算するように構成してある。さらに、バルブ制御コントローラ50は、目標ACT角と計測ACT角との偏差である偏差ACT角の大きさがしきい値以上であるときに吐出流量が所定の流量以上となるように流量制御弁41を制御する。
【選択図】図1

Description

本発明は,自動車等に用いる油圧式パワーステアリング装置、特に、可変のステアリングギア比を有するギア比可変パワーステアリング装置に関する。
従来、油圧式のパワーステアリング装置としては、例えば、油圧ポンプからパワーシリンダに供給する作動流体の流量を制御するための流量制御弁を有してなり、該流量制御弁を電子制御するように構成したものがある(例えば、特許文献1参照。)。このようなパワーステアリング装置では、車速、ハンドル操舵角、ハンドル角速度等を制御入力とし、これらの制御入力によって上記流量制御弁の弁開度を制御して油圧ポンプの吐出流量を調整している。そして、油圧ポンプの吐出流量を調整することで発生する操舵アシスト力を適切に制御し、運転者が感じるハンドル操作感と省エネルギー効果との両立を図っている。
また、油圧式のパワーステアリング装置としては、例えば、操向ハンドルに連結したステアリングシャフトと、ラックギアと係合するピニオンギアに連結したピニオンシャフトとの間の回転伝達比を可変にした可変伝達比機構を有してなり、ステアリングギア比を変更可能に構成したものがある(例えば、特許文献2参照。)。この可変伝達比機構によれば、低速域での運転者のハンドル操作量を少なくするようステアリングギア比をクイック側に設定し、高速域での走行安定性を向上するようステアリングギア比をスロー側に設定することができる。
そして、油圧式のパワーステアリング装置としては、例えば、油圧ポンプの吐出流量を制御する上記流量制御機構と、回転伝達比を可変にする上記可変伝達比機構とを組み合わせたギア比可変パワーステアリング装置がある。
特公平2−56274号公報 特開平10−324263号公報
しかしながら、上記従来の油圧式のギア比可変パワーステアリング装置では、次のような問題がある。すなわち、上記可変伝達比機構が作用するとステアリングギア比が変動するため、上記パワーシリンダが必要とする作動流体の流量が変化する。この必要流量に対して上記油圧ポンプの吐出流量が不足すると、発生する操舵アシスト力が不足し、操向ハンドルの操作に要する力が過大となるおそれがある。
一方、例えば、上記可変伝達比機構により、ステアリングギア比が最もクイック側に設定された場合に合わせて上記吐出流量を設定することもできる。しかし、この場合には、上記油圧ポンプの吐出流量の大部分が無駄となり、省エネルギー効果が抑制されるおそれがある。
本発明は、運転者が感じるハンドル操作感と、省エネルギー効果とを両立した油圧式のギア比可変パワーステアリング装置を提供しようとするものである。
第1の発明は、操向ハンドルに連結した第1のステアリングシャフトとピニオンシャフトに連結した第2のステアリングシャフトとの間の回転伝達比を可変にする可変伝達比機構と、該可変伝達比機構を制御する伝達比制御コントローラと、作動流体を循環させる油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御弁と、該流量制御弁を制御するバルブ制御コントローラと、上記操向ハンドルに入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサとを有する油圧式のギア比可変パワーステアリング装置において、
上記可変伝達比機構は、ロータとステータとを組み合わせた駆動モータと、該駆動モータのモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサとを有してなると共に、上記駆動モータの回転動作に応じて上記各ステアリングシャフト間の回転伝達比を変更するように構成してあり、
上記伝達比制御コントローラは、上記操舵角センサが計測した上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、少なくとも該ハンドル操舵角及び該ハンドル操舵角の時間微分であるハンドル角速度に基づいて上記可変伝達比機構を制御するように構成してあり、
上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角に基づいて、上記駆動モータにおけるモータ回転角の制御目標値である目標ACT角を演算するように構成してあり、
かつ、該目標ACT角と計測ACT角との偏差である偏差ACT角の大きさがしきい値以上であるときに上記吐出流量が所定の流量以上となるように上記流量制御弁を制御し、上記偏差ACT角の大きさがしきい値以下であるときに上記吐出流量が所定の流量以下となるように上記流量制御弁を制御するように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置にある(請求項1)。
上記第1の発明の上記ギア比可変パワーステアリング装置における上記伝達比制御コントローラは、少なくとも上記ハンドル操舵角及び上記ハンドル角速度に基づいて、上記駆動モータへの供給電力の大きさを調整して、上記可変伝達比機構を制御するように構成してある。
上記の可変伝達比機構の制御では、例えば、誤差、ノイズ等による誤動作を回避するため上記ハンドル角速度にしきい値を設ける場合がある。それ故、例えば、上記しきい値以下の上記ハンドル角速度により上記操向ハンドルが操作された場合には、上記ハンドル操舵角のみにより上記可変伝達比機構が制御されるような状況が生じる。この状況では、上記ハンドル操舵角が大きくなるに伴って、上記駆動モータへの供給電力が大きくなっていく。そして、上記駆動モータの出力と上記ギア比可変パワーステアリング装置が発生する操舵アシスト力との合力が、転舵輪を動かすために必要な力を上回ったときに初めて転舵輪が転舵されるのである。
これに対して、上記第1の発明において上記バルブ制御コントローラでは、上記ハンドル操舵角に基づいて上記目標ACT角を求め、該目標ACT角と上記計測ACT角との偏差である偏差ACT角の大きさを演算する。そして、上記バルブ制御コントローラは、上記偏差ACT角が上記しきい値以上であるとき、上記吐出流量が所定の流量以上となるように上記流量制御弁を制御するように構成してある。
そのため、上記第1の発明の上記ギア比可変パワーステアリング装置では、上記ハンドル操舵角が大きくなるに伴って上記偏差ACT角が大きくなり上記しきい値以上となったとき、上記油圧ポンプの吐出流量を増量でき、上記ギア比可変パワーステアリング装置が発生し得る操舵アシスト力を敏感に大きくすることができる。
それ故、上記ギア比可変パワーステアリング装置では、上記のごとく可変伝達比機構が作動するのにあわせて吐出流量を増量することで、上記油圧ポンプの吐出流量不足を生じることなく上記駆動モータの出力と操舵アシスト力との合力を直ちに大きくでき、転舵輪が動き出すタイミングを早くすることができる。
以上のように、上記第1の発明の上記ギア比可変パワーステアリング装置は、上記操向ハンドルがゆっくりと操作された場合にも転舵輪が転舵されるタイミングが早く、ハンドル操作感が良好なものとなる。
なお、上記目標ACT角は、例えば、ハンドル操舵角と、上記可変伝達比機構の回転伝達比とを乗算することで求めることができる。
第2の発明は、操向ハンドルに連結した第1のステアリングシャフトとピニオンシャフトに連結した第2のステアリングシャフトとの間の回転伝達比を可変にする可変伝達比機構と、該可変伝達比機構を制御する伝達比制御コントローラと、作動流体を循環させる油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御弁と、該流量制御弁を制御するバルブ制御コントローラと、上記操向ハンドルに入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサとを有する油圧式のギア比可変パワーステアリング装置において、
該ギア比可変パワーステアリング装置は、車両の速度である車速を計測する車速センサと、車両の自転速度である計測ヨーレートを計測するヨーレートセンサとを有してなり、
上記バルブ制御コントローラは、上記計測ヨーレート、上記車速及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、上記車速及び上記ハンドル操舵角に基づいて推定ヨーレートを演算するように構成してあり、
かつ、該推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である偏差ヨーレートの大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置にある(請求項2)。
上記第2の発明のギア比可変パワーステアリング装置は、車速を計測する上記車速センサと、ヨーレートを計測する上記ヨーレートセンサとを有してなる。
そして、上記バルブ制御コントローラは、計測した計測ヨーレートと上記車速と上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、上記車速及び上記ハンドル操舵角に基づいて推定ヨーレートを演算するように構成してある。さらに、上記バルブ制御コントローラは、上記推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である偏差ヨーレートの大きさに応じて上記油圧ポンプの吐出流量を増すように上記流量制御弁を制御するように構成してある。
上記推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である上記偏差ヨーレートが大きくなる場合としては、例えば、車両の後輪が路面グリップを失って滑り出すスピン状態に陥った場合などがある。特に、直線路を走行中に、何らかの理由によりスピン状態に陥った場合には、これに続いて、運転者がカウンターステア等の急激なハンドル操作を行う可能性が高い。
これに対して、上記第2の発明の上記バルブ制御コントローラは、上記偏差ヨーレートの大きさに応じて上記油圧ポンプの吐出流量を増すように上記流量制御弁を制御するように構成してある。
そのため、上記ギア比可変パワーステアリング装置では、例えば、車両が直進状態からスピン状態へ移行すると同時に、上記油圧ポンプの吐出流量を増量することができる。そして、運転者がカウンターステア等を行う前に、予め、上記油圧ポンプの吐出流量を増量して、その後に起こる運転者のハンドル操作に備えることができる。
したがって、上記第2の発明のギア比可変パワーステアリング装置は、例えば、車両が路面グリップを失って急激にヨーレートが変化した場合にも、運転者のハンドル操作を的確に転舵輪に伝達し得る応答性に優れたものとなる。
第3の発明は、操向ハンドルに連結した第1のステアリングシャフトとピニオンシャフトに連結した第2のステアリングシャフトとの間の回転伝達比を可変にする可変伝達比機構と、該可変伝達比機構を制御する伝達比制御コントローラと、作動流体を循環させる油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御弁と、該流量制御弁を制御するバルブ制御コントローラと、上記操向ハンドルに入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサとを有する油圧式のギア比可変パワーステアリング装置において、
上記可変伝達比機構は、ロータとステータとを組み合わせた駆動モータと、該駆動モータのモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサとを有してなると共に、上記駆動モータの回転動作に応じて上記各ステアリングシャフト間の回転伝達比を変更するように構成してあり、
上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角及び上記計測ACT角からハンドル角速度及び上記可変伝達比機構の回転伝達比を計算するように構成してあり、
かつ、該回転伝達比と上記ハンドル角速度とを乗じて上記ピニオンシャフトの回転角速度であるピニオン角速度を演算し、該ピニオン角速度の大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置にある(請求項5)。
上記第3の発明の上記ギア比可変パワーステアリング装置においては、上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、上記ハンドル角速度及び上記可変伝達比機構の回転伝達比を計算し、さらに、上記ハンドル角速度と上記回転伝達比とを乗じて上記ピニオン角速度を演算するように構成してある。そして、上記バルブ制御コントローラは、上記ピニオン角速度の大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増やす制御を行うように構成してある。
そのため、上記ギア比可変パワーステアリング装置では、上記ピニオンシャフトの回転角を計測するための計測センサ等を別途、設ける必要がない。上記ギア比可変パワーステアリング装置では、上記操舵角センサ及び上記回転角センサによる計測値を用いて、上記ピニオン角速度を精度高く計算できるからである。そして、該ピニオン角速度の大きさに応じて上記油圧ポンプの吐出流量を増量すれば、上記可変伝達比機構を含む上記ギア比可変パワーステアリング装置において上記油圧ポンプの吐出流量を的確に制御することができる。
上記第2の発明においては、上記伝達比制御コントローラは、上記偏差ヨーレートを得ると共に、該偏差ヨーレートがゼロに近づくよう、上記可変伝達比機構を用いて上記第2のステアリングシャフトを回転させることが好ましい(請求項3)。
例えば、スピン状況においてカウンターステアを当てるごとく、上記偏差ヨーレートをゼロに近づけるように上記可変伝達比機構を制御する場合には、上記操向ハンドルの操作とは無関係に上記可変伝達比機構が上記ピニオンシャフトを回転させることがある。
そのため、上記偏差ヨーレートに応じて上記吐出流量を増量するよう上記流量制御弁を制御するという上記第2の発明の作用効果が特に有効になる。
なお、上記伝達比制御コントローラが上記偏差ヨーレートを得る方法としては、例えば、上記バルブ制御コントローラが計算した上記偏差ヨーレートを取り込む方法や、上記推定ヨーレートを独自に計算して、上記計測ヨーレートとの差分値として上記偏差ヨーレートを計算する方法等がある。
また、上記可変伝達比機構は、ロータとステータとを組み合わせた駆動モータと、該駆動モータのモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサとを有してなると共に、上記駆動モータの回転動作に応じて上記各ステアリングシャフト間の回転伝達比を変更するように構成してあり、
上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角及び上記計測ACT角からハンドル角速度及び上記可変伝達比機構の回転伝達比を計算するように構成してあり、
かつ、該回転伝達比と上記ハンドル角速度とを乗じて上記ピニオンシャフトの回転角速度であるピニオン角速度を演算し、該ピニオン角速度の大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角から計算されるハンドル角速度と、上記計測ACT角を基にして計算される上記可変伝達比機構の回転伝達比とに基づいて、上記ピニオン角速度を演算するように構成してある。そして、上記バルブ制御コントローラは、上記ピニオン角速度の大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増やす制御を行うように構成してある。
そのため、上記ギア比可変パワーステアリング装置では、上記ピニオンシャフトの回転角を計測するための計測センサ等を別途、設ける必要がない。上記ギア比可変パワーステアリング装置では、上記操舵角センサ及び上記回転角センサによる各計測値を用いて上記ピニオン角速度を計算できるからである。そして、このピニオン角速度の大きさに応じて上記油圧ポンプの吐出流量を増量すれば、上記可変伝達比機構を含む上記ギア比可変パワーステアリング装置において上記油圧ポンプの吐出流量を的確に制御することができる。
また、上記パワーステアリング装置は、車両の速度である車速を計測する車速センサと、車両の自転速度である計測ヨーレートを計測するヨーレートセンサを有してなり、
上記バルブ制御コントローラは、上記計測ヨーレート、上記車速及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、上記車速及び上記ハンドル操舵角に基づいて予測される推定ヨーレートを演算するように構成してあり、
かつ、該推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である偏差ヨーレートの大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記ギア比可変パワーステアリング装置は、車速を計測する上記車速センサと、ヨーレートを計測する上記ヨーレートセンサとを有してなる。
そして、上記バルブ制御コントローラは、計測した計測ヨーレートと上記車速と上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、上記車速及び上記ハンドル操舵角に基づいて推定ヨーレートを演算するように構成してある。さらに、上記バルブ制御コントローラは、上記推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である偏差ヨーレートの大きさに応じて上記油圧ポンプの吐出流量を増すように上記流量制御弁を制御するように構成してある。
上記推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である上記偏差ヨーレートが大きくなる場合としては、例えば、車両の後輪が路面グリップを失って滑り出すスピン状態に陥った場合がある。特に、直線路を走行中に、何らかの理由によりスピン状態に陥った場合には、これに続いて、運転者がカウンターステア等の急激なハンドル操作を行う可能性が高い。
これに対して、上記第2の発明の上記バルブ制御コントローラは、上記偏差ヨーレートの大きさに応じて上記油圧ポンプの吐出流量を増すように上記流量制御弁を制御するように構成してある。
そのため、上記ギア比可変パワーステアリング装置では、例えば、車両が直進状態からスピン状態へ移行すると同時に、上記油圧ポンプの吐出流量を増量することができる。そして、運転者がカウンターステア等を行う前に、予め、上記油圧ポンプの吐出流量を増量して、運転者のハンドル操作に備えることができる。
したがって、上記第2の発明のギア比可変パワーステアリング装置は、例えば、車両が路面グリップを失って急激にヨーレートが変化した場合にも、その後の運転者のハンドル操作を応答性高く転舵輪に伝達し得る応答性に優れたものとなる。
また、上記伝達比制御コントローラは、上記偏差ヨーレートを得ると共に、該偏差ヨーレートがゼロに近づくよう、上記可変伝達比機構を用いて上記第2のステアリングシャフトを回転させることが好ましい(請求項7)。
例えば、スピン状況においてカウンターステアを当てるごとく、上記偏差ヨーレートをゼロに近づけるように上記可変伝達比機構を制御する場合には、上記操向ハンドルの操作とは無関係に上記可変伝達比機構が上記ピニオンシャフトを回転させることがある。
そのため、上記偏差ヨーレートに応じて上記吐出流量を増量するよう上記流量制御弁を制御するという上記第2の発明の作用効果が特に有効になる。
(実施例1)
本例は、可変伝達比機構7を、油圧式パワーステアリング装置に組み合わせて構成した油圧式のギア比可変パワーステアリング装置1に関する例である。この内容について、図1〜図9を用いて説明する。
本例の油圧式のギア比可変パワーステアリング装置1は、図1に示すごとく、操向ハンドル31に連結した第1のステアリングシャフト321と、ピニオンシャフト33に連結した第2のステアリングシャフト322との間の回転伝達比を可変にする可変伝達比機構7と、該可変伝達比機構7を制御する伝達比制御コントローラ60と、作動流体を循環させる油圧ポンプ10の吐出流量を制御する流量制御弁41と、該流量制御弁41を制御するバルブ制御コントローラ50と、操向ハンドル31に入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサ310とを有している。
可変伝達比機構7は、図2に示すごとく、ロータ701とステータ702とを組み合わせた駆動モータ70と、該駆動モータ70のモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサ78(本例では、レゾルバ78。)とを有してなると共に、上記駆動モータ70の回転動作に応じて各ステアリングシャフト321、322相互間の回転伝達比を変更するように構成してある。
伝達比制御コントローラ60は、操舵角センサ310が計測したハンドル操舵角を取り込むと共に、少なくとも該ハンドル操舵角及び該ハンドル操舵角の時間微分であるハンドル角速度に基づいて可変伝達比機構7を制御するように構成してある。
バルブ制御コントローラ50は、計測ACT角及びハンドル操舵角を取り込むと共に、入力した該ハンドル操舵角に基づいて駆動モータ70に対する制御値としてのモータ回転角として目標ACT角を演算するように構成してある。
さらに、バルブ制御コントローラ50は、目標ACT角と計測ACT角との偏差である偏差ACT角を求める。そして、この偏差ACT角の大きさがしきい値以上であるときに上記吐出流量が所定の流量以上となるように流量制御弁41を制御し、偏差ACT角の大きさがしきい値以下であるときに上記吐出流量が所定の流量以下となるように流量制御弁41を制御する。
この内容について、以下に詳しく説明する。
本例のパワーステアリング装置1は、図1に示すごとく、ラックギアを形成したラックシャフト(図示略)とピニオンギアを有するピニオンシャフト33とがギア係合するラックアンドピニオン式のギア機構を収容したステアリングギアボックス35を有する。このパワーステアリング装置1は、油圧回路として、作動流体を吐出する油圧ポンプ10と、ラックシャフトに操舵アシスト力を作用するパワーシリンダ20と、油圧ポンプ10とパワーシリンダ20との間の作動流体の流路を切り替えるサーボバルブ30とを有している。
本例のパワーステアリング装置1は、さらに、同図に示すごとく、油圧ポンプ10の吐出流量を制御する流量制御弁41と、油圧ポンプ10の吐出流量のうちパワーシリンダ20に供給する作動流体の流量割合を制御する圧力制御弁21とを備えている。また、上記パワーステアリング装置1は、操舵角センサ310と車速センサ510とを有してなり、これらのセンサの出力信号を基にしてバルブ制御コントローラ50が、各制御弁41、21を電子制御するように構成してある。
油圧ポンプ10は、図1に示すごとく、ベーン式のポンプである。そして、その駆動シャフトは、プーリーベルト(図示略)を介して、図示しない車両エンジンの出力軸に連結してある。パワーシリンダ20は、両端側に配置された一対の圧力室231、232(図6)の差圧によってピストン200(図6)が摺動するように構成してある。
また、サーボバルブ30は、操向ハンドル31に連結したステアリングシャフト32の回転を伝達するピニオンシャフト33に外挿してある。
つまり、本例のパワーステアリング装置1は、図1に示すごとく、ピニオンシャフト33に作用する回転トルクによりサーボバルブ30を回転制御し、作動流体の流路を適宜、切り替えて各圧力室231、232への給排制御を行う。そして、本例のパワーステアリング装置1は、パワーシリンダ20で発生した操舵アシスト力を上記ラックシャフトに作用し、図示しない転舵輪を転舵するように構成してある。
さらに、本例のパワーステアリング装置1は、図1に示すごとく、操向ハンドル31とピニオンシャフト33との回転伝達比を可変にする可変伝達比機構7を有してなる。この可変伝達比機構7は、図2に示すごとく、操向ハンドル31に連結した第1のステアリングシャフト321と、ピニオンシャフト33に連結した第2のステアリングシャフト322とからなるステアリングシャフト32を含み、波動歯車減速機79を介在して両ステアリングシャフト321、322を連結している。
可変伝達比機構7は、図2に示すごとく、駆動モータ70の回転動作を波動歯車減速機79に入力することにより、第1のステアリングシャフト321から第2のステアリングシャフト322へ回転動作を伝達する際の回転伝達比を変更可能なように構成してある。
ここで、波動歯車減速機79は,図3に示すごとく,歯数が異なる一対のサーキュラスプライン791a、791bと、各サーキュラススプライン791a、791bの内周側に噛合するフレクスプライン793と,該フレクスプライン793の内周側に嵌合するウェーブジェネレータ792とを有するものである。
本例の可変伝達比機構7では,図2及び図3に示すごとく,第1のステアリングシャフト321は、ハウジング765を介設してサーキュラスプライン791aと一体回転するように構成される。また、第2のステアリングシャフト322はサーキュラスプライン791bと一体回転するように構成される。さらに、第1のステアリングシャフト321と一体回転するハウジング765内部に固定した駆動モータ70の出力軸705は,打ち込みキー795を介設してウェーブジェネレータ792を構成するカム796に圧入してある。
上記可変伝達比機構7は、駆動モータ70を駆動してウェーブジェネレータ792を回転することで、その回転を減速してサーキュラスプライン791bに伝達するように構成されている。
なお、本例では、伝達比制御コントローラ60を用いて、駆動モータ70を制御し、可変伝達比機構7の回転伝達比を調節している。
さらに、可変伝達比機構7は、図2に示すごとく、その内部に、駆動モータ70と隣り合って、ロータ701の回転角、すなわちモータ回転角を計測するためのレゾルバ78を有している。このレゾルバ78は、ロータ701と一体回転する回転子781と、該回転子781の外周側に位置するよう、ハウジング765の内周に固定したコイル782とを含む。そして、レゾルバ78は、回転子781の回転に応じて変化するコイル782の誘起電流を、伝達比制御コントローラ60に向けて出力するように構成してある。なお、本例のレゾルバ78に代えて、ホール素子を利用した回転角センサを用いることもできる。
また、本例の可変伝達比機構7は、図2に示すごとく、内部に、ロータ701とステータ702との相対回転をロック又はアンロックするロック機構75を有してなる。このロック機構75では、図4に示すごとく、駆動モータ70のステータ702側に、ピン軸725を中心にして回転するロックレバー72と、プランジャ710を吸引するロックソレノイド71とを配設してある。また、ロータ701側には、該ロータ701と一体回転するようロックプレート74を配設してある。ロックレバー72は、ピン軸725を挟み、その両端に、上記プランジャ710の先端部に係合する作用部721と、上記ロックプレート74の外周に係合する係合部722とを有している。また、ロックプレート74は、その外周部に、上記係合部722が係合する凹部742を形成してなる。
上記のロック機構75では、図4に示すごとく、プランジャ710に対しては、その吸引逆方向側に向けて、図示しないスプリングによる付勢力が作用している。そのため、ロックソレノイド710の非通電時には、ロックレバー72に対してピン軸725を中心として時計方向の回転力が作用する。それ故、ロックレバー72の係合部722がロックプレート74の凹部742に係合し、ロータ701とステータ702との相対回転がロックされる。駆動モータ70(図2)の回転がロックされると、第1のステアリングシャフト321と第2のステアリングシャフト322とが直結され、回転伝達比が1となる。
一方、ロックソレノイド71に通電してプランジャ710を吸引すると、ロックレバー72がピン軸725を中心にして反時計回りに回転し、係合部722がロックプレート74の外周部から離れる。そのため、本例のロック機構75では、ロックソレノイド710の通電時には、ロータ701(図2)とステータ702(図2)との相対回転が可能になる。
次に、上記バルブ制御コントローラ50は、図5に示すごとく、ROM、RAM及びCANインタフェースを内蔵した1チップマイコン51と、各制御弁41、21をデューティー駆動する駆動回路524、522とを有してなる。
伝達比制御コントローラ60は、同図に示すごとく、ROM,RAM及びCANインタフェースを含む1チップマイコン61と、駆動モータ70を駆動する駆動回路62とを有している。
本例では、図5に示すごとく、バルブ制御コントローラ50及び伝達比制御コントローラ60は、車速センサ510、操舵角センサ310及びヨーレートセンサ520と共に、車両内CANネットワーク500に接続してある。
バルブ制御コントローラ50は、車両内CANネットワーク500から受信した車速及びハンドル操舵角を取り込み、これらの入力値を基にして各制御弁41、21をデューティー制御するように構成してある。なお、本例では、各制御弁41、21の弁開度を連続的に制御するよう、周期パルス状の電圧をソレノイド419に印加するデューティー制御を実施した。
伝達比制御コントローラ60は、車速、ハンドル操舵角及び計測ヨーレートを取り込むと共に、ハンドル操舵角を時間微分してハンドル角速度を計算するように構成してある。そして、車速、ハンドル操舵角、ハンドル角速度及び計測ヨーレートに基づいて、駆動モータ70を制御するように構成してある。
なお、時間微分して求めたハンドル角速度には、ノイズや誤差等が含まれている可能性がある。そこで、本例では、ハンドル角速度についてしきい値を設け、しきい値以下のハンドル角速度はゼロとして制御を実施した。
さらに、伝達比制御コントローラ60は、レゾルバ78から入力した正弦波状の誘起電流をサンプリングして、駆動モータ70のモータ回転角である計測ACT角を演算するように構成してある。
そして、本例の伝達比制御コントローラ60は、上記計測ACT角が制御目標値となるように駆動モータ70の制御を実施する。また、本例の伝達比制御コントローラ60は、上記計測ACT角を、車両内CANネットワーク500を経由してバルブ制御コントローラ50に送信すると共に、このバルブ制御コントローラ50との間で制御信号の送受信ができるように構成してある。
なお、上記操舵角センサ310は、ステアリングシャフト32に連結したロータリーエンコーダ(図示略)が出力する信号に基づいて、ハンドル操舵角を検出するように構成してなる。また、上記車速センサ510は、図示しないトランスミッションの出力軸に配設した回転計を用い、該回転計が発生するパルス信号の周波数から車速を検出するように構成してなる。
また、本例のパワーステアリング装置1では、図6に示すごとく油圧回路を構成してある。なお、同図では、8箇所の低速用絞り(図中、Lで示してある。)と、2箇所の高速用絞り(図中、Hで示してある。)とを形成した本例のサーボバルブ30を、10箇所の絞りとして表現してある。この油圧回路では、油圧ポンプ10が吐出した作動流体は、低速用絞りを通過後、パワーシリンダ20の圧力室231、232に分配されると共に、各圧力室231、232から分岐した油圧回路にある高速用絞りと圧力制御弁21を経由してリザーバタンク413に流入する。
この油圧回路では、図6に示すごとく、油圧ポンプ10からパワーシリンダ20の各圧力室231、232に作動流体を供給する油圧経路に、圧力制御弁21を介在してリザーバタンク413に連通する油圧経路を接続してある。つまり、圧力制御弁21は、圧力室231、232側に連通する連通路235と、リザーバタンク413側に連通する連通路236との開度を制御するように構成してある。すなわち、本例の圧力制御弁21は、油圧ポンプ10から圧力室231(232)に向けて供給される作動流体の一部を、リザーバタンク413に逃がすことで圧力室231(232)の圧力を調整している。
上記のように本例の油圧ポンプ10は、図7に示すごとく、その吐出流量を制御するための機構であって、電磁弁よりなる流量制御弁41を中心として構成された流量制御機構40を有している。この流量制御機構40は、油圧ポンプ10が吐出する作動流体を流入口402から受入れ,スプール弁部材406の作用によって、その作動流体の一部を還流路404へ排出すると共に、残りの作動流体を流出口403からサーボバルブ30に向けて供給するように構成してある。なお、上記還流路404内には、上記リザーバタンク413内に蓄えた作動流体中に開口する連通路を開口してある。
流量制御機構40は、同図に示すごとく、軸方向の貫通孔421を有する絞り部材412と、該絞り部材412に向けて付勢されたスプール弁部材406と、弁体451を一体形成したプランジャ450を備えた流量制御弁41とを有してなる。
絞り部材412は、スプール弁部材406側の端部に貫通孔421が開口する開口ポート422を有し、弁体451側の端部には該弁体451と協働した可変絞り405を有している。また、絞り部材412における開口ポート422付近の胴部には、流入口402から流入した作動流体を貫通孔421内に導く通孔425を形成してある。また、スプール弁部材406はスプリング441に付勢されるように構成してあり,通常の原位置では、絞り部材412の端部に当接するように構成してある。そして、スプール弁部材406は、絞り部材412に当接する上記原位置において開口ポート422と還流路404との連通を遮断し、スプリング441に抗して変位したとき開口ポート422と還流路404とを連通するように構成してある。
図7に示すごとく、スプール弁部材406のスプリング441側の端部には、圧力通路442を介して可変絞り405を通過後の圧力が作用している。また、スプール弁部材406の反対側の端部には、可変絞り405を通過前の圧力が作用している。すなわち、スプール弁部材406は、可変絞り405前後の圧力差によって動作するように構成してある。
ここで、油圧ポンプ10からの流量が増し、可変絞り405前後の圧力差が所定以上になると、両端側の差圧によりスプール弁部材406が絞り部材412から離れるように変位する。そうすると,流入口402と還流路404とが連通し、流入口402から流入した作動流体のうち油圧ポンプ10に向けて還流される流量が増える。本例の流量制御機構40は、このように還流する流量を増やすことで、油圧ポンプ10からの流量増加に関わらず流出口403から吐出される流量を略一定値に保持している。そして、流量制御機構40では、流出口403から吐出する上記略一定値の流量が、可変絞り405の開度に依存して変化する。
可変絞り405の開度は、図7に示すごとく、電磁弁よりなる上記流量制御弁41により制御している。この流量制御弁41は、プランジャ450と、該プランジャ450を吸引するソレノイド419と、弁体451側への付勢力をプランジャ450に作用するスプリング453とを有してなる。上記ソレノイド419に通電するとプランジャ450及び弁体451が吸引され、それと共に弁体451が絞り部材412から離れて可変絞り405が開口することになる。一方、ソレノイド419への通電を停止すると、弁体451が絞り部材412に当接し、可変絞り405が閉塞されるのである。
したがって、上記流量制御機構40では、同図に示すごとく、流量制御弁41への通電を停止すると可変絞り405が閉じて該可変絞り405前後の圧力差が生じやすくなり、流出口403から吐出される流量が減少する。一方、流量制御弁41に通電すると可変絞り405が開いて該可変絞り405前後の圧力差が抑制されるため、流出口403から吐出される流量が増える。なお、本例の電磁弁よりなる流量制御弁41に代えて、例えば、ステッピングモータにより弁開度を変更できるように構成した制御弁を適用することも可能である。
上記のごとく構成した本例のギア比可変パワーステアリング装置1を制御する方法、特に、流量制御弁41を制御する方法について説明する。ここでは、バルブ制御コントローラ50の処理手順について、図8を用いて説明する。
ステップS11では、ハンドル操舵角及び上記のごとく伝達比制御コントローラ60が計算した計測ACT角を取り込む。そして、ステップS12では、ハンドル操舵角と、可変伝達比機構7の回転伝達比とを乗算して目標ACT角を計算する。なお、ここで、上記回転伝達比は、車速値やハンドル操舵角等の情報から計算される。
ステップS13では、目標ACT角から計測ACT角を減算して偏差ACT角を求める。そして、ステップS14では、偏差ACT角に基づいて流量制御弁41の弁開度VRを制御し、上記油圧回路のスタンバイ状態(操舵アシストが十分でない状態)とアシスト状態(操舵アシストを実施する状態)との切り替えを行うのである。なお、アシスト状態とは、流量制御弁41の弁開度VRを大きくして油圧ポンプ10の吐出流量を大きくした状態であり、スタンバイ状態とは、流量制御弁41の弁開度VRを小さくして吐出流量を小さくした状態である。
具体的には、ステップS14では、次のように流量制御弁41の弁開度を制御する。アシスト状態からスタンバイ状態への移行は、実線aに示すように、最初、W1の範囲外にあった偏差ACT角の絶対値が次第に小さくなってW1の範囲内に入ったときに実施する。また、スタンバイ状態からアシスト状態への移行は、実線bに示すように、最初、W2の範囲内にあった偏差ACT角の絶対値が次第に大きくなってW2の範囲外に出たときに実施する。
なお、本例では、制御ヒステリシスを実現するため、W1の範囲を包含するようにW2の範囲を規定してある。
以上のように本例のギア比可変パワーステアリング装置1では、バルブ制御コントローラ50は、ハンドル操舵角及び回転伝達比に基づいて目標ACT角を求め、該目標ACT角と計測ACT角との偏差である偏差ACT角の大きさを演算するように構成してある。そして、バルブ制御コントローラ50は、偏差ACT角がしきい値以上であるとき、油圧ポンプ10の吐出流量が所定の流量以上となるように流量制御弁41を制御するように構成してある。
そのため、本例のギア比可変パワーステアリング装置1では、操向ハンドル31が、そのハンドル角速度がしきい値に満たないような範囲でゆっくりと操作された場合にも、早く転舵輪を転舵することができる。この場合には、ハンドル操舵角が大きくなるにつれて偏差ACT角が大きくなるため、本例のギア比可変パワーステアリング装置1によれば、偏差ACT角がしきい値以上となったときには、油圧ポンプ10の吐出流量を増量するからである。
それ故、上記ギア比可変パワーステアリング装置1は、操向ハンドル31の操作に対して転舵輪が動き出すタイミングが速く、ハンドル操作感に優れたものとなる。
(実施例2)
本例は、実施例1のギア比可変パワーステアリング装置1を基にして、車両のヨーレートに応じて流量制御弁41を制御する例である。この内容について、図1、図5及び図9を用いて説明する。
本例のギア比可変パワーステアリング装置1は、図1及び図5に示すごとく、車両の速度である車速を計測する車速センサ510と、車両の自転速度である計測ヨーレートを計測するヨーレートセンサ520とを有してなる。そして、バルブ制御コントローラ50は、計測ヨーレート、車速及びハンドル操舵角を取り込むと共に、車速及びハンドル操舵角に基づいて推定ヨーレートを演算するように構成してある。さらに、バルブ制御コントローラ50は、推定ヨーレートと計測ヨーレートとの偏差である偏差ヨーレートの大きさに応じて、流量制御弁41が吐出流量を増やす制御を行うように構成してある。
本例の伝達比制御コントローラ60は、ROM内に、車速とハンドル操舵角とヨーレートとを関係付けした車両運動モデルを表す運動モデル式を格納している。そして、伝達比制御コントローラ60は、この運動モデル式に車速及びハンドル操舵角を代入することで発生する推定ヨーレートを計算できるように構成してある。また、伝達比制御コントローラ60は、ヨーレートセンサ520の計測ヨーレートを取り込むと共に、推定ヨーレートとの差分の絶対値である偏差ヨーレートを演算するように構成してある。
上記のように構成された本例のギア比可変パワーステアリング装置1の制御方法、特に、流量制御弁41を制御する方法について説明する。本例では、バルブ制御コントローラ50の処理手順について、実施例1において説明した処理手順(図8)に加えて、図9に示すごとく処理手順を実施する。
まず、ステップS21では、車速及びハンドル操舵角を取り込む。そして、ステップS22では、車速及びハンドル操舵角に基づいて流量制御弁41の目標弁開度をVR1を計算する。
次に、ステップS23では、ヨーレートセンサ520の計測ヨーレートを取り込むと共に、上記のごとく車両の運動モデル式に車速及びハンドル操舵角を代入して推定ヨーレートを計算する。そして、ステップS24で、推定ヨーレートと計測ヨーレートの差分の絶対値である偏差ヨーレートΔYを計算する。
そして、ステップS25では、偏差ヨーレートに応じた流量制御弁41の弁開度の補正量ΔVR2を求める。本例では、偏差ヨーレートΔYと補正量ΔVR2との関係を予め規定した補正マップを予め用意しておき、このマップを参照して補正量ΔVR2を得る。
その後、ステップS26では、ステップS22で求めたVR1と上記補正量ΔVR2とを加算して、流量制御弁41の目標弁開度VRを求める。
なお、ステップS25の補正マップ中のΔY1は、上記可変伝達比機構7が、ヨーレートを減少させるヨーレート制御を開始するしきい値である。これに対して、本例の上記補正マップでは、ΔY1よりも小さな偏差ヨーレート領域から補正量が発生している。それ故、本例のギア比可変パワーステアリング装置1では、可変伝達比機構7がヨーレート制御を開始するのに先だって、油圧ポンプ10の吐出流量を増量できるのである。
したがって、本例のギア比可変パワーステアリング装置1では、可変伝達比機構7のヨーレート制御時に、油圧ポンプ10の吐出流量が不足するおそれを抑制した制御性に優れたものである。
なお、その他の構成及び作用効果については実施例1と同様である。
(実施例3)
本例は、実施例1又は実施例2のギア比可変パワーステアリング装置1を基にして、ピニオンシャフト33の回転角速度に応じて流量制御弁41を制御した例である。この内容について、図1、図5及び図10を用いて説明する。
本例の可変伝達比機構7は、図1及び図5に示すごとく、ロータ701とステータ702とを組み合わせた駆動モータ70と、駆動モータ70のモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサ78とを有してなると共に、駆動モータ70の回転動作に応じて各ステアリングシャフト322、321間の回転伝達比を変更するように構成してある。
バルブ制御コントローラ50は、計測ACT角及びハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角からハンドル角速度を計算するように構成してある。さらに、バルブ制御コントローラ50は、計測ACT角から計算される可変伝達比機構7の回転伝達比と、ハンドル角速度とに基づいてピニオンシャフト33の回転角速度であるピニオン角速度を演算するように構成してある。そして、バルブ制御コントローラ50は、このピニオン角速度の大きさに応じて、流量制御弁41が油圧ポンプ10の吐出流量を増やす制御を行うように構成してある。
上記のように構成された本例のギア比可変パワーステアリング装置1の制御方法、特に、流量制御弁41を制御する方法について説明する。本例では、バルブ制御コントローラ50の処理手順について、実施例1及び実施例2において説明した処理手順(図8及び図9)に加えて、図10に示すごとく処理手順を実施する。
まず、ステップS31では、車速及びハンドル操舵角を取り込む。そして、ステップS32では、車速及びハンドル操舵角に基づいて流量制御弁41の目標弁開度をVR1を計算する。
次に、ステップS33では、ハンドル操舵角を時間微分してハンドル角速度を求めると共に、該ハンドル角速度と可変伝達比機構7とを乗算してピニオンシャフト33のピニオン角速度を求める。
そして、ステップS34では、ピニオン角速度に応じた流量制御弁41の弁開度の補正量ΔVR3を求める。本例では、ピニオン角速度と補正量ΔVR3との関係を予め規定した補正マップを予め用意しておき、このマップを参照して補正量ΔVR3を得る。
その後、ステップS35では、ステップS32で求めたVR1と上記補正量ΔVR3とを加算して、流量制御弁41の目標弁開度VRを求める。
なお、実施例2の制御と組み合わせる場合には、目標弁開度VRは、VR1と、実施例2の補正量ΔVR2と、本例の補正量ΔVR3との総和として算出できる。
本例のギア比可変パワーステアリング装置1によれば、ピニオンシャフト33の回転角を調べるセンサを別途設けることなく、ピニオン角速度に応じて油圧ポンプ10の吐出流量を適切に制御することができる。そのため、上記ギア比可変ステアリング装置1では、可変伝達比機構7の動作状態に応じた適切な吐出流量を維持することができる。
したがって、本例のギア比可変ステアリング装置1では、可変伝達比機構7の動作状態に関わらず油圧ポンプ10の吐出流量が不足するおそれが少ないのである。
なお、その他の構成及び作用効果については、実施例1あるいは実施例2と同様である。
実施例1における、ギア比可変パワーステアリング装置を説明する説明図。 実施例1における、可変伝達比機構の断面構造を示す断面図。 実施例1における、波動減速歯車機構を示す正面図(図2におけるA−A線矢視断面図。)。 実施例1における、ロック機構を示す正面図(図2におけるB−B線矢視断面図。)。 実施例1における、ギア比可変パワーステアリング装置の制御系を示すシステムブロック図。 実施例1における、ギア比可変パワーステアリング装置の油圧回路を示す油圧回路図。 実施例1における、流量制御弁の断面構造を示す断面図。 実施例1における、バルブ制御コントローラの処理手順を説明する制御フロー図。 実施例2における、バルブ制御コントローラの処理手順を説明する制御フロー図。 実施例3における、バルブ制御コントローラの処理手順を説明する制御フロー図。
符号の説明
1 ギア比可変パワーステアリング装置
10 油圧ポンプ
20 パワーシリンダ
21 圧力制御弁
30 サーボバルブ
31 操向ハンドル
310 操舵角センサ
32 ステアリングシャフト
321 第1のステアリングシャフト
322 第2のステアリングシャフト
33 ピニオンシャフト
40 流量制御機構
41 流量制御弁
50 バルブ制御コントローラ
510 車速センサ
60 伝達比制御コントローラ
7 可変伝達比機構
70 駆動モータ
75 ロック機構
78 レゾルバ

Claims (7)

  1. 操向ハンドルに連結した第1のステアリングシャフトとピニオンシャフトに連結した第2のステアリングシャフトとの間の回転伝達比を可変にする可変伝達比機構と、該可変伝達比機構を制御する伝達比制御コントローラと、作動流体を循環させる油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御弁と、該流量制御弁を制御するバルブ制御コントローラと、上記操向ハンドルに入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサとを有する油圧式のギア比可変パワーステアリング装置において、
    上記可変伝達比機構は、ロータとステータとを組み合わせた駆動モータと、該駆動モータのモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサとを有してなると共に、上記駆動モータの回転動作に応じて上記各ステアリングシャフト間の回転伝達比を変更するように構成してあり、
    上記伝達比制御コントローラは、上記操舵角センサが計測した上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、少なくとも該ハンドル操舵角及び該ハンドル操舵角の時間微分であるハンドル角速度に基づいて上記可変伝達比機構を制御するように構成してあり、
    上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角に基づいて、上記駆動モータにおけるモータ回転角の制御目標値である目標ACT角を演算するように構成してあり、
    かつ、該目標ACT角と計測ACT角との偏差である偏差ACT角の大きさがしきい値以上であるときに上記吐出流量が所定の流量以上となるように上記流量制御弁を制御し、上記偏差ACT角の大きさがしきい値以下であるときに上記吐出流量が所定の流量以下となるように上記流量制御弁を制御するように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置。
  2. 操向ハンドルに連結した第1のステアリングシャフトとピニオンシャフトに連結した第2のステアリングシャフトとの間の回転伝達比を可変にする可変伝達比機構と、該可変伝達比機構を制御する伝達比制御コントローラと、作動流体を循環させる油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御弁と、該流量制御弁を制御するバルブ制御コントローラと、上記操向ハンドルに入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサとを有する油圧式のギア比可変パワーステアリング装置において、
    該ギア比可変パワーステアリング装置は、車両の速度である車速を計測する車速センサと、車両の自転速度である計測ヨーレートを計測するヨーレートセンサとを有してなり、
    上記バルブ制御コントローラは、上記計測ヨーレート、上記車速及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、上記車速及び上記ハンドル操舵角に基づいて推定ヨーレートを演算するように構成してあり、
    かつ、該推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である偏差ヨーレートの大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置。
  3. 請求項2において、上記伝達比制御コントローラは、上記偏差ヨーレートを得ると共に、該偏差ヨーレートがゼロに近づくよう、上記可変伝達比機構を用いて上記第2のステアリングシャフトを回転させることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置。
  4. 請求項2又は3において、上記可変伝達比機構は、ロータとステータとを組み合わせた駆動モータと、該駆動モータのモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサとを有してなると共に、上記駆動モータの回転動作に応じて上記各ステアリングシャフト間の回転伝達比を変更するように構成してあり、
    上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角及び上記計測ACT角からハンドル角速度及び上記可変伝達比機構の回転伝達比を計算するように構成してあり、
    かつ、該回転伝達比と上記ハンドル角速度とを乗じて上記ピニオンシャフトの回転角速度であるピニオン角速度を演算し、該ピニオン角速度の大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置。
  5. 操向ハンドルに連結した第1のステアリングシャフトとピニオンシャフトに連結した第2のステアリングシャフトとの間の回転伝達比を可変にする可変伝達比機構と、該可変伝達比機構を制御する伝達比制御コントローラと、作動流体を循環させる油圧ポンプの吐出流量を制御する流量制御弁と、該流量制御弁を制御するバルブ制御コントローラと、上記操向ハンドルに入力されたハンドル操舵角を計測する操舵角センサとを有する油圧式のギア比可変パワーステアリング装置において、
    上記可変伝達比機構は、ロータとステータとを組み合わせた駆動モータと、該駆動モータのモータ回転角である計測ACT角を計測するための回転角センサとを有してなると共に、上記駆動モータの回転動作に応じて上記各ステアリングシャフト間の回転伝達比を変更するように構成してあり、
    上記バルブ制御コントローラは、上記計測ACT角及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、該ハンドル操舵角及び上記計測ACT角からハンドル角速度及び上記可変伝達比機構の回転伝達比を計算するように構成してあり、
    かつ、該回転伝達比と上記ハンドル角速度とを乗じて上記ピニオンシャフトの回転角速度であるピニオン角速度を演算し、該ピニオン角速度の大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置。
  6. 請求項5において、上記パワーステアリング装置は、車両の速度である車速を計測する車速センサと、車両の自転速度である計測ヨーレートを計測するヨーレートセンサを有してなり、
    上記バルブ制御コントローラは、上記計測ヨーレート、上記車速及び上記ハンドル操舵角を取り込むと共に、上記車速及び上記ハンドル操舵角に基づいて予測される推定ヨーレートを演算するように構成してあり、
    かつ、該推定ヨーレートと上記計測ヨーレートとの偏差である偏差ヨーレートの大きさに応じて、上記流量制御弁が上記吐出流量を増量する制御を行うように構成してあることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置。
  7. 請求項6において、上記伝達比制御コントローラは、上記偏差ヨーレートを得ると共に、該偏差ヨーレートがゼロに近づくよう、上記可変伝達比機構を用いて上記第2のステアリングシャフトを回転させることを特徴とする油圧式のギア比可変パワーステアリング装置。
JP2004037223A 2004-02-13 2004-02-13 油圧式のギア比可変パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP4483327B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004037223A JP4483327B2 (ja) 2004-02-13 2004-02-13 油圧式のギア比可変パワーステアリング装置
US11/052,061 US7278512B2 (en) 2004-02-13 2005-02-08 Variable gear ratio hydraulic power steering device
EP05002612A EP1564108B1 (en) 2004-02-13 2005-02-08 Variable gear ratio hydraulic power steering device
DE602005007074T DE602005007074D1 (de) 2004-02-13 2005-02-08 Hydraulische Servolenkung mit variabler Getriebe-Übersetzung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004037223A JP4483327B2 (ja) 2004-02-13 2004-02-13 油圧式のギア比可変パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005225402A true JP2005225402A (ja) 2005-08-25
JP4483327B2 JP4483327B2 (ja) 2010-06-16

Family

ID=34697932

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004037223A Expired - Fee Related JP4483327B2 (ja) 2004-02-13 2004-02-13 油圧式のギア比可変パワーステアリング装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US7278512B2 (ja)
EP (1) EP1564108B1 (ja)
JP (1) JP4483327B2 (ja)
DE (1) DE602005007074D1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7735597B2 (en) 2006-05-15 2010-06-15 Jtekt Corporation Steering apparatus for vehicle
JP2013035447A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Jtekt Corp 油圧式パワーステアリング装置

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102004025554A1 (de) * 2004-04-14 2005-11-03 Daimlerchrysler Ag Lenksystem
JP5051866B2 (ja) * 2005-04-28 2012-10-17 株式会社ジェイテクト 油圧式パワーステアリング装置
JP5061906B2 (ja) * 2005-11-24 2012-10-31 株式会社ジェイテクト 伝達比可変装置及び操舵装置
JP4669800B2 (ja) * 2006-03-09 2011-04-13 日立オートモティブシステムズ株式会社 パワーステアリング装置
JP2008087672A (ja) * 2006-10-03 2008-04-17 Jtekt Corp 車両用操舵装置
EP2655161A1 (en) * 2010-12-23 2013-10-30 Leica Geosystems AG Method and system for the determination of a steering angle
US8672085B2 (en) * 2011-12-23 2014-03-18 Automotive Research & Testing Center Variable ratio transmission mechanism
JP6365866B2 (ja) * 2013-11-22 2018-08-01 株式会社ジェイテクト パワーステアリング装置
US9499202B2 (en) 2015-04-15 2016-11-22 Delphi Technologies, Inc. Steering system and method for autonomous vehicles
US10486645B2 (en) * 2015-11-20 2019-11-26 Ford Global Technologies, Llc Lock for vehicle active front steering system
CN110566448B (zh) * 2019-07-22 2024-05-07 浙江亚特电器股份有限公司 一种链锯用的油量可调油泵结构及链锯
US11820381B2 (en) * 2020-01-23 2023-11-21 Allen Engineering Corp. Electric concrete transportation cart

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3172299A (en) 1962-06-05 1965-03-09 United Shoe Machinery Corp Power steering
JPS6167664A (ja) 1984-09-10 1986-04-07 Toyoda Mach Works Ltd 動力舵取装置の操舵力制御装置
JPH0256274A (ja) 1988-08-22 1990-02-26 Nippon Telegr & Teleph Corp <Ntt> ポリイミド・ラングミュア・ブロジェット膜の製造方法
JP2580865B2 (ja) * 1990-10-17 1997-02-12 三菱自動車工業株式会社 車両用ステアリング制御装置
US5267627A (en) 1992-03-27 1993-12-07 Imra America, Inc. Vehicle stability augmentation system
JP3496211B2 (ja) 1997-05-23 2004-02-09 トヨタ自動車株式会社 車両用操舵装置
DE10023584A1 (de) 2000-05-13 2001-11-15 Bosch Gmbh Robert Verbesserte Anordnung des Drehmomentsensors bzw. des Hydroventils einer servo-unterstützten Lenkung mit Stellglied für Kraftfahrzeuge
JP4826868B2 (ja) 2001-08-06 2011-11-30 株式会社ジェイテクト パワーステアリング装置
JP2003312515A (ja) 2002-04-24 2003-11-06 Koyo Seiko Co Ltd 車両用操舵装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7735597B2 (en) 2006-05-15 2010-06-15 Jtekt Corporation Steering apparatus for vehicle
JP2013035447A (ja) * 2011-08-09 2013-02-21 Jtekt Corp 油圧式パワーステアリング装置

Also Published As

Publication number Publication date
EP1564108B1 (en) 2008-05-28
EP1564108A3 (en) 2005-10-05
US7278512B2 (en) 2007-10-09
JP4483327B2 (ja) 2010-06-16
US20050178607A1 (en) 2005-08-18
EP1564108A2 (en) 2005-08-17
DE602005007074D1 (de) 2008-07-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7278512B2 (en) Variable gear ratio hydraulic power steering device
US7306070B2 (en) Variable gear ratio hydraulic power steering device
US4457390A (en) Power steering device
US6390228B2 (en) Hydraulic power steering apparatus for vehicle
JP5772294B2 (ja) パワーステアリング装置
JP2006306239A (ja) パワーステアリング装置
WO2005021357A1 (ja) パワーステアリングユニット
JP3688140B2 (ja) パワーステアリング装置
EP0940317B1 (en) Power steering apparatus
JP4389600B2 (ja) 油圧式パワーステアリング装置
JP3500440B2 (ja) 動力舵取装置
JP2009173098A (ja) モータ制御装置およびパワーステアリング装置
JP2005008015A (ja) 油圧式パワーステアリング装置
JP4483321B2 (ja) 油圧式パワーステアリング装置
JP3086729B2 (ja) 可変容量型ベーンポンプ装置
JP4241213B2 (ja) パワーステアリング装置用流量制御装置
JP2014152721A (ja) 可変容量形ポンプ
JP3188043B2 (ja) 油圧式動力舵取装置
JP3507940B2 (ja) 動力舵取装置
JP3609897B2 (ja) パワーステアリング装置
KR100602662B1 (ko) 전자제어 조향장치의 안전 장치
JPH0693980A (ja) 可変容量型ベーンポンプ装置
JPS60189673A (ja) 可変容量型ポンプを備えた車両用動力舵取装置
JPH0495574A (ja) パワーステアリング装置
JP2002193128A (ja) パワーステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060228

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20060811

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070130

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090421

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090728

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090922

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100302

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100315

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130402

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140402

Year of fee payment: 4

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees