JP2947035B2 - 自動車のパワーステアリング装置 - Google Patents

自動車のパワーステアリング装置

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JP2947035B2
JP2947035B2 JP31766993A JP31766993A JP2947035B2 JP 2947035 B2 JP2947035 B2 JP 2947035B2 JP 31766993 A JP31766993 A JP 31766993A JP 31766993 A JP31766993 A JP 31766993A JP 2947035 B2 JP2947035 B2 JP 2947035B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば自動車の前輪を
操舵するために用いられる自動車のステアリング装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】自動車には、運転者の軽いハンドル操作
によって操舵が行なえるように、油圧式のパワーステア
リング装置を装備しているものがある。このパワーステ
アリング装置は、ハンドルにつながる入力軸と操舵輪
(前輪)につながる出力軸とをトーションバーによって
連結し、油圧のアシスト系を介入して入力軸の回転力を
前輪の操舵力として伝達するようにしている。
【0003】図22に基づいて従来のパワーステアリン
グ装置を説明する。図22には従来のパワーステアリン
グ装置の概略構成を示してある。
【0004】図において、2はステアリング機構1を構
成する例えばラック&ピニオン式のステアリングギヤで
あり、ステアリングギヤ2はケーシング3にラック4及
びピニオン5を内蔵した構造となっている。ラック4の
一方の端部は、ステアリングロッド6、タイロッド6a
及びナックル6bを介して一方の前輪8に連結されてい
る。また、ラック4の他方の端部は、ステアリングロッ
ド6、パワーシリンダ装置(シリンダ機構)7,タイロ
ッド6a及びナックル6bを介して他方の前輪8に連結
されている。
【0005】ステアリングギヤ2のピニオン5には、ア
ウトプットシャフト5a(出力軸)を介してトーション
バー9の下端部が連結されている。トーションバー9の
上端部は、ステアリングギヤ2の上部に設けられたバル
ブユニット10を貫通してインプットシャフト11(入
力軸)に連結されている。またインプットシャフト11
の端部は、ステアリングシャフト12を介してハンドル
13に連結されている。ハンドル13から回転変位が入
力されると、ステアリングシャフト12、トーションバ
ー9、ピニオン5、ラック4及びステアリングロッド6
を介して左右の前輪8が操舵されるようになっている。
【0006】バルブユニット10は、ステアリングギヤ
2の上部にトーションバー9を囲むようにハウジング1
4が据付けられ、このステアリングギヤ2の上部からハ
ウジング14内にかけての部分に、バルブ駆動アクチュ
エータ15(バルブ駆動機構)及びロータリバルブ16
が下側から順に設けられている。ロータリバルブ16
は、ハウジング14の内面に筒状のアウターバルブが回
転可能に設けられ、インプットシャフト11にアウター
バルブと組み合う筒状のインナーバルブが一体に設けら
れてなる。つまり、ロータリバルブ16は、ハンドル1
3からの回転操作によってトーションバー9が捩じれる
と、アウターバルブとインナーバルブとの間で相対的な
変位が発生する構成となっている。ロータリバルブ16
には流入口体19、流出口体20及び一対の出力ポート
部21,22が設けられ、出力ポート部21,22はパ
ワーシリンダ装置7に接続されている。
【0007】パワーシリンダ装置7は、図に示すよう
に、シリンダ23にはシリンダ23を貫通するようにピ
ストンロッド24が摺動自在に設けられ、このピストン
ロッド24の一部にシリンダ23を長手方向両側(左
右)に仕切るようにピストン25が設けられている。ピ
ストン25で仕切られた左右の室25a,25bと連通
する一対の入力ポート26,27が、流路28,29を
介して出力ポート部21,22に接続されている。
【0008】ロータリバルブ16の流入口体19は、流
路30及び分流ユニット31(1つの入口部31aと2
つの出口部31b,31bとがオリフィス付の流路31
c,31cで接続されている)を介して、自動車の走行
用エンジン32で駆動されるリリーフバルブ付のオイル
ポンプ33(油圧発生部)に接続されている。またハウ
ジング3の流出口体20は流路34を介してオイルリザ
ーバ35に接続され、パワーシリンダ装置7に対する油
圧回路が構成されている。
【0009】ロータリバルブ16のアウターバルブとイ
ンナーバルブとが相対的に変位すると、油圧回路によっ
て、操舵力及び操舵方向に応じた油圧がロータリバルブ
16からパワーシリンダ装置7の室25a,25bに供
給される。つまり、前輪8は油圧でアシストされながら
操舵される。
【0010】バルブ駆動アクチュエータ15は、インプ
ットシャフト11に設けられた張出し部42と、張出し
部42をインプットシャフト11の周方向に押圧して回
転させるプランジャ44a,44bとからなり、プラン
ジャ44a,44bは張出し部42を互いに逆方向に押
圧するようになっている。バルブ駆動アクチュエータ1
5には第1入出口体54及び第2入出口体55が設けら
れ、第1入出口体54はプランジャ44aを駆動する油
圧室につながり、第2入出口体55はプランジャ44b
を駆動する油圧室につながっている。
【0011】第1入出口体54及び第2入出口体55
は、それぞれ流路56,57、圧力調整弁で構成される
第1,第2の制御弁58,59及び分流ユニット60
(1つの入口部60aと2つの出口部60b,60bと
がオリフィス付の流路60c,60cで接続されてい
る)を介して、前記分流ユニット31のもう一方の出口
部31bに接続され、第1,第2の制御弁58,59の
作動により、分流ユニット31,60で分けたオイルポ
ンプ33からの油圧が入出口体54あるいは入出口体5
5に供給されるようになっている。尚、各制御弁58,
59の戻り部は、流路34によりオイルリザーバ35に
つながっている。
【0012】以上のように構成された油圧回路64にお
いて、第1の制御弁58のみが作動した時は、オイルポ
ンプ33からの圧油が第1入出口体54を介してプラン
ジャ44aを駆動する油圧室に供給される。これによ
り、プランジャ44aが張出し部42を押圧し、トーシ
ョンバー9に例えばロータリバルブ16の正転方向(右
方向)の捩じりモーメントを発生させる。また、第2の
制御弁59のみが作動した時は、オイルポンプ33から
の圧油が第2入出口体55を介してプランジャ44bを
駆動する油圧室に供給される。これにより、プランジャ
44bが張出し部42を押圧し、トーションバー9に例
えばロータリバルブ16の逆転方向(左方向)の捩じり
モーメントを発生させる。従って、第1及び第2制御弁
58,59の切換動により、トーションバー9に独立し
て捩じりモーメントを発生させることができる。
【0013】第1及び第2の制御弁58,59のソレノ
イド部58a,59aには、マイクロコンピュータ及び
その周辺回路から構成される制御手段としてのコントロ
ールユニット(ECU)70が接続されている。ECU
70には自動車の走行速度(車速)を検出する車速セン
サ71、ハンドル13の操舵角(ハンドル角)を検出す
るハンドル角センサ72、ハンドル13に作用するトル
ク(操舵トルク)を検出するトルクセンサ73が接続さ
れている。
【0014】この制御系により、トーションバー9の捩
じれ方向と同じ方向にロータリバルブ16を回転させる
ことで得られるアシスト力によって目標のアシスト力の
範囲を設定し、このアシスト力になるようにプランジャ
44a,44bを駆動し、トーションバー9に必要な捩
じりモーメントを発生させるようにしている。
【0015】上述したパワーステアリング装置では、ハ
ンドル13の操舵時にトーションバー9に捩じれが生じ
ると、操舵力及び操舵方向に応じた油圧がロータリバル
ブ16からパワーシリンダ装置7に供給され、前輪は油
圧でアシストされながら操舵される。更に、車速、ハン
ドル角及び操舵トルクに応じて第1及び第2の制御弁5
8,59が作動され、トーションバー9に独立して捩じ
りモーメントを発生させ、走行状況に応じた目標のアシ
スト力を得るようにしている。これにより、幅広い操舵
条件でハンドル操作の負担を軽減することができる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】従来のパワーステアリ
ング装置では、オイルポンプ33からの圧油が制御弁5
8,59を介してバルブ駆動アクチュエータ15に送ら
れるようになっているため、操舵トルクに係らず所定の
圧力の油圧が制御弁58,59に送られる。このため、
制御弁58,59はトルクセンサ73で検出された操舵
トルクに応じて作動される。これにより、バルブ駆動ア
クチュエータ15には操舵トルクに応じた油圧が供給さ
れる。従って、従来のパワーステアリング装置では、分
流ユニット31を必要とすると共に、操舵トルクをアシ
スト力に反映させるためにトルクセンサ73を必要と
し、部品点数が増加し制御が複雑になっていた。また、
ポンプ33からの圧油を分流ユニット31で分流してバ
ルブ駆動アクチュエータ15に供給しているので、操舵
方向に応じてそれぞれ制御弁を設けた場合、更に分流ユ
ニット60を必要とし部品点数が更に増加してしまう。
また、制御弁58,59がON状態で故障した場合、分
流ユニット31による独立した油圧がバルブ駆動アクチ
ュエータ15に作用するため、直進中でもハンドル13
が自動的に作動する等の虞れがあり、フェイルセーフ上
の機能,判定等を必要とし、システムが複雑になるとい
う問題がある。
【0017】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、部品点数を増加させることなく操舵トルクをアシス
ト力に反映させることができ、ハンドル操舵時のみ制御
が行われフェイルセーフ上も有利な構造を有するパワー
ステアリング装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の構成は、ハウジング内に同軸的に回動自在に
支持され、且つ互いに相対回動可能にトーションバーを
介して連結された、ハンドル側につながる入力軸と操舵
輪側につながる出力軸とを有し、前記ハンドルの操舵操
作にしたがって前記操舵輪を操舵するステアリング機構
と、所定の油圧を発生される油圧発生部と、前記ステア
リング機構の前記入力軸と前記出力軸との間に設けられ
ると共に、前記油圧発生部に接続されて前記ハンドルの
操舵操作時におけるトーションバーの捻れにしたがい相
対変位して油圧を出力するバルブ手段と、左右の室を有
し、前記ハンドルの操舵操作に伴い該左右の室の何れか
一方に前記バルブ手段からの油圧が作用して前記操舵輪
を操舵方向に駆動するシリンダ機構と、前記入力軸もし
くは前記出力軸の少なくとも一方に、軸の径方向に突出
するよう設けられた被押圧部、前記被押圧部を前記軸の
周方向に押圧可能に前記入力軸もしくは前記出力軸の少
なくとも他方側に具えられた押圧子、前記シリンダ機構
の前記左右の室に作用する油圧を前記押圧子に供給する
流路を有し、該押圧子の駆動による前記被押圧部への押
圧で前記トーションバーに独立した捻りモーメントを発
生させるバルブ駆動手段と、前記流路に設けられた電磁
弁と、前記電磁弁を励磁することによって前記押圧子に
作用する油圧を制御する押圧子駆動手段と、前記トーシ
ョンバーの捻れ方向と同方向に前記バルブ手段を回転さ
せることで得られるアシスト力の目標アシスト力を設定
し、前記ハンドルの操舵操作時に該目標アシスト力とな
るように前記バルブ機構の前記押圧子を駆動させるべ
く、前記電磁弁の励磁を行う制御手段とを備えたことを
特徴とする。
【0019】
【作用】ハンドルを操舵操作すると、路面抵抗との差分
捩じられようとするトーションバーは、バルブ駆動機構
によって目標アシスト力となるように所定の方向に捩じ
られる。これにより、当初はバルブ駆動機構によりロー
タリバルブが駆動され、その後、路面抵抗との差分で捩
じられるトーションバーによってロータリバルブが駆動
され、シリンダ機構に必要な油圧が供給されていく。
【0020】この時得られる操舵力は、ハンドル操作に
よって捩じられるトーションバーの作動角の領域におけ
るロータリバルブの出力によるシリンダ機構の操舵力
と、ロータリバルブの出力によるバルブ駆動機構の押圧
子の駆動によってロータリバルブがトーションバーの捩
じれ方向に回転されることで生じる操舵力とを組み合わ
せた領域で変化する。操舵力は、ハンドルの操舵トルク
に応じたロータリバルブの出力によるシリンダ機構とバ
ルブ駆動機構の作動によってアシストされる。
【0021】
【実施例】以下本発明の第一実施例を図面に基づいて説
明する。図1には本発明の第一実施例に係るパワーステ
アリング装置の全体構成、図2にはステアリング機構を
表わす断面、図3には図2中のIII −III 線矢視、図4
には図2中のIV−IV線矢視を示してある。尚、図23で
示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する説
明は省略してある。
【0022】図1に示すように、ロータリバルブ16の
出力ポート21,22とパワーシリンダ装置7の入力ポ
ート26,27とを接続する流路28,29は分岐さ
れ、バルブ駆動アクチュエータ15の第1,第2入出口
体54,55とを接続する流路101,102が設けら
れている。流路101,102には電磁弁としての第
1,第2の制御弁103,104が設けられ、第1,第
2の制御弁103,104の作動により、ロータリバル
ブ16で出力される操舵トルクに応じた油圧が第1,第
2入出口体54,55に供給されるようになっている。
尚、各制御弁103,104の戻り部は流路34に接続
されてオイルリザーバ35につながっている。
【0023】図2乃至図4に基づいてステアリング機構
を説明する。
【0024】ロータリバルブ16は、ハウジング14の
内面に筒状のアウターバルブ17が回転可能に設けら
れ、インプットシャフト11にアウターバルブ17と組
み合う筒状のインナーバルブ18が一体に設けられてな
る。つまり、ロータリバルブ16は、ハンドル13から
の回転操作によってトーションバー9が捩じれると、ア
ウターバルブ17とインナーバルブ18との間で相対的
な変位が発生する構成となっている。
【0025】アウターバルブ17に形成されている流入
ポート17aはハウジング3に設けられた流入口体19
に連通し、インナーバルブ18に形成されている流出ポ
ート18aはハウジング3に設けられた流出口体20に
連通している。またアウターバルブ17に形成されてい
る出力ポート(図示省略)は、ハウジング3に設けられ
た一対の出力ポート部21,22に連通している。出力
ポート部21,22はパワーシリンダ装置7に接続され
ている。
【0026】ロータリバルブ16のアウターバルブ17
とインナーバルブ18とが相対的に変位すると、油圧回
路によって、操舵力及び操舵方向に応じた油圧がロータ
リバルブ16からパワーシリンダ装置7の室25a,2
5bに供給される。つまり、前輪8は油圧でアシストさ
れながら操舵される。
【0027】バルブ駆動アクチュエータ15を説明す
る。
【0028】インプットシャフト11の下端部(インナ
ーバルブ18の直下の軸部分)には延長部分37が形成
され、延長部分37はインプットシャフト11の下端部
分がトーションバー9の軸心方向に沿って下方へ延長さ
れた状態になっている。この延長部分37の周囲のケー
シング3は大径部分となり、大径部分内には円形の室4
7が形成されている。この室47の内部には、アウトプ
ットシャフト5aと一体に連結された中空の円形な大径
部38が回転自在に収容されている。大径部38はロー
タリバルブ16のアウターバルブ17にピン36を介し
て連結されている。大径部38の外周面の全体にはイン
ナースリーブ39が嵌め込まれ、このインナースリーブ
39と対向する室47の内周面にはアウタースリーブ4
0が回転自在に嵌め込まれている。
【0029】図3,図4に示すように、大径部38の内
部には、大径部38の貫通孔38aにおける円周方向の
180度隔たった対称の2か所の地点から、それぞれ半
径方向の外側に延びる偏平な凹部状の室41が形成され
ている。
【0030】大径部38で覆われた延長部分37には、
円周方向の180度隔たった対称の2か所の地点から半
径方向の外側に張出する板状の張出し部42(被押圧
部)がそれぞれ形成されている。張出し部42はいずれ
も室41の長さ及び幅寸法よりも小さな外形に形成さ
れ、張出し部42は室41内に同心的に遊嵌されてい
る。板状の張出し部42と偏平な室41との隙間は、ロ
ータリバルブ16の作動角を補償するに必要な領域が設
定できる寸法に定められ、トーションバー9がインプッ
トシャフト11に対して所定角度の範囲で捩じられるよ
うになっている。
【0031】また大径部38の室41を挾む両側の部分
には、張出し部42を挟んで直列に連なるように、孔
部、例えば4つの円形の孔部43が対称に形成されてい
る。これら各孔部43には、対称をなしてそれぞれプラ
ンジャ44a,44b(押圧子)が軸方向に摺動自在に
嵌挿されている。各プランジャ44a,44bの先端中
央には突起42aが形成され、突起42aにより張出し
部42の板面部分が押圧されるようになっている。また
各プランジャ44a,44bの全長は、孔部43の長さ
寸法よりも短く設定され、プランジャ44a,44bの
後端面とインナースリーブ39とで囲まれた孔部分には
それぞれ油圧室45,46が形成されている。以下、こ
れら対称な4つの油圧室45,46のうち、室41に対
して時計方向後側の2つのものを第1油圧室45、室4
1に対して時計方向前側の2つのものを第2油圧室46
と記載する。
【0032】図2に示すように、インナースリーブ39
の外周面の上部には第1環状油路48が設けられ、イン
ナースリーブ39の外周面の下部には第2環状油路49
が設けられている。第1環状油路48は、図3に示すよ
うに、各第1油圧室45の位置と対応するインナースリ
ーブ39にそれぞれ設けられた第1孔路50aを介して
2つの第1油圧室45に連通している。また第2環状油
路49は、図4に示すように、各第2油圧室46の位置
と対応するインナースリーブ39に設けられた第2孔路
50bを介して2つの第2油圧室46に連通している。
【0033】図2に示すように、アウタースリーブ40
の外周面の上部には第1環状油路51が設けられ、アウ
タースリーブ40の外周面の下部には第2環状油路52
が設けられている。なお、図中の符号で53は、第1環
状油路51の上段、第1環状油路51と第2環状油路5
2との間及び第2環状油路52の下段にそれぞれ設けら
れた油路シール用のOリングである。
【0034】図3に示すように、アウタースリーブ40
の第1環状油路51は、ケーシング3に形成された第1
入出口体54に連通し、アウタースリーブ40の第2環
状油路52はケーシング3に形成された第2入出口体5
5に連通している。
【0035】インナースリーブ39の第1環状油路48
とアウタースリーブ40の第1環状油路51とは、アウ
タースリーブ40に設けられた第1連通孔61,61を
介して連通している。さらにインナースリーブ39の第
2環状油路49とアウタースリーブ40の第2環状油路
52とは、アウタースリーブ40に設けられた第2連通
孔62,62を介して連通している。
【0036】以上のように構成された油圧回路105
(押圧子駆動手段)における第1及び第2の制御弁10
3,104の作動と第1及び第2の油圧室45,46へ
の油圧の作用との状況を図5,図6に基づいて説明す
る。図5(a),(b)には第1及び第2油圧室45,
46への油圧の作用状況、図6(a),(b)には図5
に対応したプランジャ44a,44bの動作を概略的に
示してある。
【0037】第1及び第2の制御弁103,104は制
御電圧が増加するにしたがって流路101,102に送
られる圧力が低くなる制御弁が用いられている。第1及
び第2の制御弁103,104に設定された値の制御電
圧が印加された時は(非作動)、第1油圧室45及び第
2油圧室46に油圧は作用しない。
【0038】第1の制御弁103のみが作動した時は図
5(a),図6(a)に示すように、ロータリバルブ1
6から出力された圧油が第1油圧室45に供給され、プ
ランジャ44aが張出し部42を押圧し、トーションバ
ー9に例えばロータリバルブ16の正転方向(右方向)
の捩じりモーメントを発生させるようにしてある。即
ち、ロータリバルブ16のバルブ作動角を微少に増加さ
せていく。
【0039】第2の制御弁104のみが作動した時は、
図5(b),図6(b)に示すように、ロータリバルブ
16から出力された圧油が第2油圧室46に供給され、
プランジャ44bが張出し部42を押圧し、トーション
バー9に例えばロータリバルブ16の逆転方向(左方
向)の捩じりモーメントを発生させるようにしてある。
【0040】第1及び第2の制御弁103,104が非
作動の状態の時、ロータリバルブ16から出力された圧
油は第1油圧室45及び第2油圧室46に供給されず、
プランジャ44a,44bは張出し部42を押圧せず、
トーションバー9に捩じりモーメントを発生させない。
従って、トーションバー9の剛性を高くすることができ
る。
【0041】第1及び第2の制御弁103,104のソ
レノイド部103a,104aには、マイクロコンピュ
ータ及びその周辺回路から構成される制御手段としての
コントロールユニット(ECU)70が接続されてい
る。ECU70には自動車の走行速度(車速:Vel)
を検出する車速センサ71及びハンドル13の操舵角
(ハンドル角:θh)を検出するハンドル角センサ72
が接続されている。この制御系により、トーションバー
9の捩じれ方向と同じ方向にロータリバルブ16を回転
させることで得られるアシスト力によって目標のアシス
ト力の範囲を設定し、このアシスト力になるようにプラ
ンジャ44a,44bを駆動し、トーションバー9に必
要な捩じりモーメントを発生させるようにしている。
【0042】このためECU70には、ハンドル13が
正転(右)か逆転(左)に操作されているかを判断する
機能、このときのハンドル13の操作に必要な目標トル
クを求める機能が接続されている。また、ソレノイド部
103a,104aの制御電圧値を演算する機能、現在
のハンドル13のハンドル角θhの変動(ハンドル角速
度θhs)を判断する機能、及び第1,第2の制御弁1
03,104を上記演算結果にしたがって作動させる機
能が設定されている。
【0043】次に、ECU70内の制御動作を図7乃至
図11に基づいて具体的に説明する。
【0044】ECU70はイグニッションキースイッチ
(IG)のON信号によって起動される。ステップS1
において初期設定がなされ、各制御フラグが0(非実行
側)に設定されると共に、全ての変数が0に設定され
る。また、各種係数が予め設定された値でセットされ
る。
【0045】ステップS2においてハンドル13の中立
信号(Hc値)が読み込まれ、ステップS3においてハ
ンドル角センサ72から検出されるハンドル角θhが読
み込まれる。その後、ステップS4,S5で車速センサ
72で検出される車速Vel、ハンドル角速度θhsが
読み込まれる。ハンドル角速度θhsは、図12で示し
たマップに基づいて読み込まれる。即ち、ハンドル力に
対してハンドル角θhの位相を進める進相制御を行なう
ため、車速Velとの間に図12で示した関係の進相係
数Kh−Vが設定され、このマップに基づいてハンドル
角速度θhsが制御される。
【0046】ハンドル13の中立信号(Hc値)、ハン
ドル角θh、車速Vel及びハンドル角速度θhsが読
み込まれた後、ステップS6の操舵力設定ルーチンが実
行され、操舵状況に応じた操舵力が設定される。図8に
基づいて操舵力設定ルーチンを説明する。
【0047】図8に示すように、ステップS7でアシス
ト制御係数KV1、進相係数Kh−V及びハンドル角速
度θhsに基づいて操舵力総合係数(係数)KKを演算
する。即ち、KK=50KV1+Kh−V・|θhs|
/5により係数KKを演算する。尚、アシスト制御係数
KV1は車速Velとの間で図13で示した関係に設定
されている。
【0048】ステップS7で係数KKが演算された後、
ステップS8でハンドル角θhが10deg 以上か否かが
判断される。ハンドル角θhが10deg 以上と判断され
た場合、ステップS9の方向決定ルーチンTq−OUT
1に進み右切りアシスト制御を実行する。ハンドル角θ
hが10deg に満たないと判断された場合、ステップS
10に進みハンドル角θhが−10deg 以下か否かが判
断される。ハンドル角θhが−10deg 以下と判断され
た場合、ステップS11の方向決定ルーチンTq−OU
T2に進み左切りアシスト制御を実行する。ハンドル角
θhが−10deg を越えると判断された場合、ステップ
S12に進みハンドル角の絶対値|θh|が10deg に
満たないか否かが判断される。ハンドル角の絶対値|θ
h|が10deg に満たないと判断された場合、ステップ
S13の方向決定ルーチンTq−OUT0に進みハンド
ル中立時の制御を実行し、ハンドル角の絶対値|θh|
が10deg 以上と判断された場合メインのフローチャー
トに戻る。
【0049】図9に基づいてステップS9における方向
決定ルーチンTq−OUT1を説明する。
【0050】図9に示すようにステップS14で4.5
Vから係数の絶対値|KK|を減じた値に指令制御電圧
Volを設定する。ステップS15で指令制御電圧Vo
lが2.5Vに満たないか否かが判断され、2.5Vに
満たない場合ステップS16で指令制御電圧Volを
2.5Vに設定(下限値設定)してステップS17に進
み、2.5V以上の場合そのままステップS17に進
む。ステップS17でアシスト制御フラグVolflgを1に
セット(右切りアシスト)する。
【0051】ステップS18で第1の制御弁103のソ
レノイド部103aに指令制御電圧Volを出力すると
共に、第2の制御弁104のソレノイド部104aに
4.5Vを出力する。即ち、図14に実線で示すよう
に、第1の制御弁103には車速Velに応じた指令制
御電圧Volが出力され、指令制御電圧Volに応じて
油圧が発生し右切り方向のアシスト力を発生させるよう
にする(図14(a))。第2の制御弁104には4.
5Vが出力され、油圧は発生せず左切り方向のアシスト
力を発生させないようにする(図14(b))。尚、指
令制御電圧Volは、図16に示すように、車速Vel
毎にハンドル角θhに応じて設定されている。
【0052】図10に基づいてステップS11における
方向決定ルーチンTq−OUT2を説明する。
【0053】図10に示すように、ステップS19,S
20,S21により前述同様に、指令制御電圧Volを
演算すると共に、指令制御電圧Volの下限値2.5V
を設定し、ステップS22に進む。ステップS22でア
シスト制御フラグVolflgを2にセット(左切りアシス
ト)する。
【0054】ステップS22で第1の制御弁103のソ
レノイド部103aに4.5Vを出力すると共に、第2
の制御弁104のソレノイド部103aに指令制御電圧
Volを出力する。即ち、図14に点線で示すように、
第2の制御弁104には車速Velに応じた指令制御電
圧Volが出力され、指令制御電圧Volに応じて油圧
が発生し左切り方向のアシスト力を発生させるようにす
る(図14(b))。第1の制御弁103には4.5V
が出力され、油圧は発生せず右切り方向のアシスト力を
発生させないようにする(図14(a))。
【0055】図11に基づいてステップS13における
方向決定ルーチンTq−OUT0を説明する。
【0056】ステップS24で指令制御電圧VolをV
ol+C(所定値)と設定し、ステップS25で指令制
御電圧Volが4.5V以上か否かが判断される。指令
制御電圧Volが4.5V以上の場合ステップS26で
指令制御電圧Volを4.5Vに設定(上限値設定)し
てステップS27に進み、4.5Vに満たない場合その
ままステップS27に進む。
【0057】ステップS27ではアシスト制御フラグVo
lflgが1か否かが判断される。ステップS27でアシス
ト制御フラグVolflg=1と判断された場合、ステップS
28で第1の制御弁103に指令制御電圧Volを出力
すると共に、第2の制御弁104に4.5Vを出力す
る。即ち、図15に実線で示すように、この時ハンドル
角θhが僅か(10deg に満たない)であるので、第1
の制御弁103には略4.5Vが出力されて油圧はほと
んど発生せず右切り方向のアシスト力をほとんど発生さ
せないようにする(図15(a))。第2の制御弁10
4には4.5Vが出力され、油圧は発生せず左切り方向
のアシスト力を発生させないようにする(図15
(b))。
【0058】ステップS29に進み、ステップS29で
はアシスト制御フラグVolflgが2か否かが判断される。
ステップS29でアシスト制御フラグVolflg=2と判断
された場合、ステップS30で第1の制御弁103に
4.5Vを出力すると共に、第2の制御弁104に指令
制御電圧Volを出力する。即ち、図15に点線で示す
ように、第1の制御弁103には4.5Vが出力され、
油圧は発生せず右切り方向のアシスト力を発生させない
ようにする(図15(a))。また、この時ハンドル角
θhが僅かであるので、第2の制御弁104には略4.
5Vが出力されて油圧はほとんど発生せず左切り方向の
アシスト力をほとんど発生させないようにする(図15
(b))。
【0059】上述したように、ハンドル13の操舵方
向、操舵量及び車速Velに応じて指令制御電圧Vol
を設定し、指令制御電圧Volに応じて第1,第2の制
御弁103,104を作動させるようにしたので、車両
の走行状態に応じてアシスト力を発生させることがで
き、ステアリング操作の負担を軽減することができる。
【0060】また、アシスト力はロータリバルブ16か
ら出力された圧油によって生じるようになっているの
で、常にハンドル13の操舵力(操舵トルク)に応じた
アシスト力を得ることができ、指令制御電圧Volを設
定する際に操舵トルクの情報を用いる必要がない。
【0061】次に本発明の第二実施例を図17に基づい
て説明する。図17には本発明の第二実施例に係るパワ
ーステアリング装置の全体構成を示してある。尚、図1
に示した部材と同一部材には同一符号を付して重複する
説明は省略してある。
【0062】流路28,29は分岐され、バルブ駆動ア
クチュエータ15の第1,第2入出口体54,55とを
接続する流路101,102が設けられている。流路1
01,102には電磁弁としての制御弁110が設けら
れ、一つの制御弁110の作動により、ロータリバルブ
16で出力される操舵トルクに応じた油圧が第1,第2
入出口体54,55に供給されるようになっている。制
御弁110の戻りポート111は流路34に接続されて
オイルリザーバ35につながっている。制御弁110に
は2つの入力ポート201,202及び2つの出力ポー
ト203,204が備えられている。入力ポート201
から出力ポート203に圧油が送られた場合、即ちロー
タリバルブ16の出力ポート21からバルブ駆動アクチ
ュエータ15の第1入出口体54に圧油が送られた場
合、右切り時のアシスト力が得られ、入力ポート202
から出力ポート204に圧油が送られた場合、即ちロー
タリバルブ16の出力ポート22からバルブ駆動アクチ
ュエータ15の第2入出口体55に圧油が送られた場
合、左切り時のアシスト力が得られるようになってい
る。そして、アシスト力を得る際の圧油の油圧力は、制
御弁110のソレノイド部110aに印加される電圧値
に応じて調整される。
【0063】図18乃至図21に基づいて右切り時を例
に挙げて制御弁110を説明する。制御弁110はソレ
ノイド部110aに印加される電圧値が大きくなるにし
たがって軸力が増加する弁が使用されている。図18に
は軸力が最大の場合、図19には軸力が中程度の場合、
図20には軸力が零の場合をそれぞれ示してある。
【0064】制御弁110には入力ポート201,20
2及び出力ポート203,204が形成され、各出力ポ
ート203,204に対して戻りポート111がそれぞ
れ形成されている。制御弁110にはソレノイド部11
0aの励磁によって軸方向に移動するピストン112が
設けられ、ピストン112は戻りばね113によって一
方向(図中左方向)に付勢されている。ピストン112
には3つの大径部114a,114b,114cと2つ
の小径部115a,115bが形成されている。
【0065】図18に示すように、ソレノイド部110
aの励磁によってピストン112が戻りばね113の付
勢力に抗して軸方向に最大移動(図中右方向)した場
合、ピストン112の大径部114a,114bによっ
て2つの戻りポート111が閉じられると共に、小径部
115a,115bによって入力ポート201,202
と出力ポート203,204との間が全開状態になる。
図20に示すように、ピストン112が戻りばね113
の付勢力のみによって軸方向に移動(図中左方向)した
場合、ピストン112の大径部114b,114cによ
って入力ポート201,202と出力ポート203,2
04との間が閉じられると共に、小径部115a,11
5bによって2つの戻りポート111が開放状態にな
る。また、図19に示すように、ソレノイド部110a
の励磁によってピストン112が戻りばね113の付勢
力に抗して軸方向の中間部に移動した場合、ピストン1
12の大径部114a,114bによって2つの戻りポ
ート111が閉じられると共に、大径部114b,11
4cによって入力ポート201,202と出力ポート2
03,204との間が半分閉じられた状態になる。従っ
て、ソレノイド部110aに出力される電圧に応じて入
力ポート201,202と出力ポート203,204と
の間の圧油の流量が調整され、バルブ駆動アクチュエー
タ15によるアシスト力が調整される。
【0066】上述した制御弁110を用いた場合の制御
動作を図21に基づいて説明する。この制御動作は前述
の図7で示したフローチャートにおけるステップS6の
操舵力設定ルーチンが図21で示したように実行される
ものである。
【0067】操舵方向に応じてロータリバルブ16から
の圧油が流路28もしくは流路29を介して制御弁11
0に送られる。本実施例では、流路28に圧油が送られ
る右切り時を例に挙げて説明する。ハンドル13の中立
信号(Hc値)、ハンドル角θh、車速Vel及びハン
ドル角速度θhsが読み込まれた後、図21で示した操
舵力設定ルーチンが実行され、操舵状況に応じた操舵力
が設定される。
【0068】図21に示すように、ステップS41でア
シスト制御係数KV1、進相係数Kh−V及びハンドル
角速度θhsに基づいて操舵力総合係数(係数)KKを
演算する。即ち、KK=50KV1+Kh−V・|θh
s|/5により係数KKを演算する。尚、アシスト制御
係数KV1は、前述したように、車速Velとの間で図
13で示した関係に設定されている。
【0069】ステップS41で係数KKが演算された
後、ステップS42で4.5Vから係数の絶対値|KK
|を減じた値に指令制御電圧Volを設定する。ステッ
プS43で指令制御電圧Volが2.5Vに満たないか
否かが判断され、2.5Vに満たない場合ステップS4
4で指令制御電圧Volを2.5Vに設定(下限値設
定)してステップS45に進み、2.5V以上の場合そ
のままステップS45に進む。
【0070】ステップS45で制御弁110のソレノイ
ド部110aに指令制御電圧Volを出力する。これに
より、電圧値に応じた軸力で制御弁110のピストン1
12が戻りばね113の付勢力に抗して移動し、流路2
8から送られた圧油が入力ポート201及び出力ポート
203を介してバルブ駆動アクチュエータ15に供給さ
れ、右切り方向のアシスト力を発生させる。尚、左切り
時にはロータリバルブ16からの圧油が流路29を介し
て制御弁110に送られ、入力ポート202及び出力ポ
ート203を介してバルブ駆動アクチュエータ15に圧
油が供給され、左切り方向のアシスト力を発生させる。
【0071】指令制御電圧Volが略4.5Vの場合、
図18に示すように、ピストン112が戻りばね113
の付勢力に抗して図中右方向に最大移動し、入力ポート
201と出力ポート203との間が全開状態になる。こ
れにより、流路28からの圧油の全てがバルブ駆動アク
チュエータ15に供給され、大きなアシスト力が得られ
る。
【0072】指令制御電圧Volが4.5Vと2.5V
の間(例えば3.5V)の場合、図19に示すように、
ピストン112が戻りばね113の付勢力に抗して軸方
向の中間部に移動し、入力ポート201と出力ポート2
03との間が半開状態になる。これにより、流路28か
らの圧油が絞られてバルブ駆動アクチュエータ15に供
給され、中程度のアシスト力が得られる。
【0073】指令制御電圧Volが2.5Vの場合、図
20に示すように、ピストン112が戻りばね113の
付勢力のみによって図中左方向に移動し、入力ポート2
01と出力ポート203との間が全閉状態になる。これ
により、流路28からの圧油はバルブ駆動アクチュエー
タ15に供給されず、アシスト力は生じない。
【0074】上述したように、第一実施例同様に、車両
の走行状態に応じてアシスト力を発生させることができ
ると共に、ハンドル13の操舵トルクに応じたアシスト
力を得ることができる。また、1つの制御弁110によ
って圧油の供給量を制御しているので、ハンドル13の
操舵方向を検出する必要がなく、部材点数を減らして制
御を簡単にすることができる。
【0075】
【発明の効果】本発明の自動車のパワーステアリング装
置は、トーションバーに独立した捩じりモーメントを発
生させるバルブ駆動機構の駆動源として、ハンドルの操
舵操作時にロータリバルブから出力される油圧を用いる
ので、常にハンドルの操舵トルクに応じて発生する油圧
によってアシスト力を得ることができ、操舵トルクに基
づいて油圧を制御する必要がない。この結果、ハンドル
の操舵方向に応じて油圧を分流する部材や操舵トルクを
検出するセンサ部材が不要となり、部品点数の削減と制
御の簡素化を図ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係るパワーステアリング
装置の全体構成図。
【図2】ステアリング機構を表わす断面図。
【図3】図2中のIII −III 線矢視図。
【図4】図2中のIV−IV線矢視図。
【図5】油圧室への油圧の作用説明図。
【図6】図5に対応したプランジャの動作説明図。
【図7】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図8】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図9】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図10】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図11】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図12】進相係数と車速の関係を表わすグラフ。
【図13】アシスト制御係数と車速の関係を表わすグラ
フ。
【図14】車速による指令制御電圧の特性を表わすグラ
フ。
【図15】車速による指令制御電圧の特性を表わすグラ
フ。
【図16】車速による指令制御電圧とハンドル角の関係
を表わすグラフ。
【図17】本発明の第二実施例に係るパワーステアリン
グ装置の全体構成図。
【図18】制御弁の説明図。
【図19】制御弁の説明図。
【図20】制御弁の説明図。
【図21】パワーステアリング装置の制御フローチャー
ト。
【図22】従来のパワーステアリング装置の全体構成
図。
【符号の説明】
1 ステアリング機構 7 パワーシリンダ装置 8 前輪 9 トーションバー 11 インプットシャフト 13 ハンドル 15 バルブ駆動アクチュエータ 16 ロータリバルブ 28,29 流路 33 オイルポンプ 42 張出し部 70 コントロールユニット 103 第1の制御弁 104 第2の制御弁 110 制御弁

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ハウジング内に同軸的に回動自在に支持
    され、且つ互いに相対回動可能にトーションバーを介し
    て連結された、ハンドル側につながる入力軸と操舵輪側
    につながる出力軸とを有し、前記ハンドルの操舵操作に
    したがって前記操舵輪を操舵するステアリング機構と、 所定の油圧を発生される油圧発生部と、 前記ステアリング機構の前記入力軸と前記出力軸との間
    に設けられると共に、前記油圧発生部に接続されて前記
    ハンドルの操舵操作時におけるトーションバーの捻れに
    したがい相対変位して油圧を出力するバルブ手段と、 左右の室を有し、前記ハンドルの操舵操作に伴い該左右
    の室の何れか一方に前記バルブ手段からの油圧が作用し
    て前記操舵輪を操舵方向に駆動するシリンダ機構と、 前記入力軸もしくは前記出力軸の少なくとも一方に、軸
    の径方向に突出するよう設けられた被押圧部、前記被押
    圧部を前記軸の周方向に押圧可能に前記入力軸もしくは
    前記出力軸の少なくとも他方側に具えられた押圧子、前
    記シリンダ機構の前記左右の室に作用する油圧を前記押
    圧子に供給する流路を有し、該押圧子の駆動による前記
    被押圧部への押圧で前記トーションバーに独立した捻り
    モーメントを発生させるバルブ駆動手段と、前記流路に設けられた電磁弁と、 前記電磁弁を励磁することによって前記 押圧子に作用す
    る油圧を制御する押圧子駆動手段と、 前記トーションバーの捻れ方向と同方向に前記バルブ手
    段を回転させることで得られるアシスト力の目標アシス
    ト力を設定し、前記ハンドルの操舵操作時に該目標アシ
    スト力となるように前記バルブ機構の前記押圧子を駆動
    させるべく、前記電磁弁の励磁を行う制御手段と、 を備えたことを特徴とする自動車のパワーステアリング
    装置。
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