JP3221212B2 - 油圧式動力舵取装置 - Google Patents

油圧式動力舵取装置

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JP3221212B2
JP3221212B2 JP05294794A JP5294794A JP3221212B2 JP 3221212 B2 JP3221212 B2 JP 3221212B2 JP 05294794 A JP05294794 A JP 05294794A JP 5294794 A JP5294794 A JP 5294794A JP 3221212 B2 JP3221212 B2 JP 3221212B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、油圧式動力舵取装置に
関するものであり、特に、パワーアシスト用作動油の供
給源となる油圧ポンプの駆動を電動モータにて行なうと
ともに、この電動モータの作動をステアリング装置の操
作に応じて制御するようにした、電動モータ駆動による
油圧式の動力舵取装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来の油圧式動力舵取装置は、多くの場
合、その油圧供給源となる油圧ポンプがエンジンによっ
て直接駆動されるタイプのものである。しかしながら、
このタイプのものは、パワーアシストをほとんど必要と
しない直進走行時等においても油圧ポンプが駆動される
こととなり、常時、エンジンの出力損失を生じていると
いう問題点がある。このような問題点を解決するため
に、例えば図8に示す如く、油圧ポンプ20を駆動する
動力源を、エンジンとは別個に設けられた電動モータ3
0とするものが考えられている。このものは、ステアリ
ング装置40の操舵に応じて作動し、これに伴ってパワ
ーシリンダ90への圧油(作動油)の切り換えを行なう
サーボバルブ10と、上記ステアリング装置40の操舵
状態を検出する舵角センサあるいはトルクセンサ等から
なる操舵センサ60と、当該操舵センサ60からの信号
を基に制御作用を行なう制御手段50と、当該制御手段
50からの制御信号に基づき作動する電動モータ30
と、当該電動モータ30によって駆動され、上記パワー
シリンダ90等への作動油の供給を行なう油圧ポンプ2
0等からなるものである。すなわち、このものは、上記
ステアリング装置40の操舵状態を検出することによっ
て、上記電動モータ30及び油圧ポンプ20が駆動さ
れ、これによって当該油圧ポンプ20からパワーシリン
ダ90へ圧油(作動油)が供給されるようになっている
ものである。従って、非操舵時にあっては、電動モータ
30及び油圧ポンプ20は作動しておらず、停止してい
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このように、上記従来
のものは、電動モータ30及び油圧ポンプ20は、通常
は停止しており、ステアリング装置の操舵が行なわれた
ときにのみ作動するようになっているものである。ま
た、これとは別に、ステアリング装置40の操舵がなさ
れていないときには上記電動モータ30を低速度にて回
転させ、操舵センサ60にてステアリング装置40の操
舵が検出されると、必要なアシスト力が得られるような
回転数まで電動モータ30の回転速度を上昇させるもの
がある。このようにステアリング装置40が操舵された
時に、必要なアシスト力が得られるような回転数まで電
動モータ30の回転数を上昇させるような制御を行なう
動力舵取装置においては、そのステアリング操舵時にお
けるパワーアシストの応答性を良くするために、上記電
動モータ30の作動立ち上がり、及び油圧ポンプの稼働
開始を迅速にする必要がある。そして、上記パワーシリ
ンダ90への作動油の供給を迅速に行なうようにしてい
る。すなわち、上記パワーシリンダ90への作動油の供
給状態を示す油圧(ポンプ吐出圧)の上昇の状況は、図
3の実線図示の如く、ある一定のステアリング作動角
(θr )において、急激に立ち上がるようにしている。
その結果、この時点において、パワーアシスト力は急激
に上昇することとなり、ステアリング操舵力が急激に低
下する。すなわち、操舵者にとっては、急激な操舵力の
低下により、ハンドルショックを受けることとなる。そ
こで、このようなパワーアシスト力の急激な増加に基づ
く不快感を操舵者に与えることの無いようにした、油圧
式動力舵取装置を提供しようとするのが、本発明の目的
(課題)である。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明においては次のような手段を講ずることとし
た。すなわち、油圧ポンプを駆動する電動モータと、ス
テアリング装置の操舵に基づいて作動するサーボバルブ
と、当該サーボバルブを介して上記油圧ポンプからの圧
油(作動油)が導入されるパワーシリンダとからなる油
圧式動力舵取装置に関して、上記ステアリング装置の操
舵状態を検出する操舵状態検出手段と、上記操舵状態検
出手段の検出結果に基づいて上記油圧ポンプを回転させ
るよう上記電動モータの作動を制御する制御手段とを有
し、更に、上記サーボバルブを、上記ステアリング装置
が操舵状態にあるとして油圧ポンプの作動が開始された
後に、上記作動油を上記パワーシリンダの一方の室に導
くとともに、他方の室をリザーバに連通させるように作
動するセンタクローズタイプのものにて形成することと
した。また、上記サーボバルブを、上記油圧ポンプとパ
ワーシリンダの両油室との間を接続する流路に設けられ
たセンタクローズタイプのバルブと、上記油圧ポンプと
リザーバとの間を接続する流路に設けられたセンタオー
プンタイプのバルブとにて形成するとともに、当該セン
タオープンタイプのバルブを上記センタクローズタイプ
のバルブが開口した後に絞り作用を開始させるようにし
てなる構成を採ることとした。
【0005】
【作用】上記構成を採ることにより、本発明において
は、次のような作用を呈することとなる。すなわち、図
1において、ステアリング装置4が操舵されると、これ
を操舵状態検出手段6が検出し、この結果を制御手段5
に入力する。この入力信号を受けて制御手段5は電動モ
ータ3を作動させる。これによって油圧ポンプ2が駆動
され、当該油圧ポンプ2からは、圧油(作動油)がサー
ボバルブ1に送られる。そして、このときの供給油圧の
状況は、図3の実線図示の如く、迅速なパワーアシスト
を効かせるために、急激な立ち上がり状態となってい
る。
【0006】ところで、一方、ステアリング装置4に連
動して作動するサーボバルブ1は、中立位置を明確にす
る目的から、図1及び図2に示す如く、センタクローズ
タイプのものが採用されている。従って、ステアリング
装置4が、ある一定角度(θ1 )操舵されるまでの間
は、パワーシリンダ9側へは作動油は流れない。すなわ
ち、パワーアシストをしない。この間に、操舵状態検出
手段6からの操舵信号に基づき電動モータ3が回転運動
を開始する。そして、この回転速度は急激に上昇する。
この電動モータ3の急激な回転上昇により、油圧の急激
な立ち上がりが生ずることとなる。しかしながら、この
急激な立ち上がりが完了するまでは、上記油圧ポンプ2
からの作動油(圧油)のパワーシリンダ9への供給は行
なわれない。
【0007】従って、上記油圧ポンプ2からの圧油の圧
力がパワーシリンダ9に作用し、パワーアシストに供さ
れるときには、上記立ち上がり時の急激な油圧の上昇は
回避されており、操舵者には不快感を与えることがな
い。すなわち、図3における一点鎖線図示のようなパワ
ーアシストが行なわれることとなる。また、サーボバル
ブ1をセンタクローズタイプのバルブとセンタオープン
タイプのバルブとで構成したものにおいては、センタク
ローズタイプのバルブが開いても、差動角がθ1の値で
はセンターオープンタイプのバルブが未だ絞り作用を成
していないので、この時点ではパワーシリンダ9には圧
油の圧力が作用しない。そして、更にステアリング装置
4が操舵され、バルブ作動角がθ2 の値に達したところ
で、センタオープンタイプのバルブが絞り作用を成し始
め、パワーシリンダ9に油圧が作用することとなる。と
ころで、この状態にあっては、上記油圧の急激な上昇は
すでに完了しており、安定した油圧状態となっている。
【0008】
【実施例】本発明の実施例について、図1ないし図4を
基に説明する。本実施例の構成は、図1に示す如く、油
圧ポンプ2を駆動する電動モータ3と、当該電動モータ
3によって駆動される油圧ポンプ2からの圧油(作動
油)をサーボバルブ1及びパワーシリンダ9に供給する
供給路29と、ステアリング装置4の作動に応じて作動
するセンタクローズタイプのバルブからなるサーボバル
ブ1と、当該サーボバルブ1にて切り換えられた上記油
圧ポンプ2からの圧油(作動油)を受けて作動するパワ
ーシリンダ9と、上記ステアリング装置4の操舵状態を
検出する操舵センサ6と、当該操舵センサ6からの信号
に基づき、上記電動モータ3の作動を制御する制御手段
5とからなることを基本とするものである。
【0009】このような基本構成において、上記電動モ
ータ3によって駆動される油圧ポンプ2は、ベーンポン
プ等からなるものであり、当該ベーンポンプ等の油圧ポ
ンプ2からは、その圧油(作動油)を切り換えバルブで
あるサーボバルブ1等に供給する供給路29が設けられ
ている構成からなるものである。この供給路29につな
がるサーボバルブ1は、ステアリング装置4の作動に応
じて作動するようになっているものである。
【0010】その構成は、図2に展開図として示す如
く、ステアリング装置4に連結されて一体的に回転する
バルブシャフト21と、このバルブシャフト21の外周
上に同軸的に配設されるとともに、パワーシリンダ9に
よってパワーアシストされるステアリングリンケージに
連結されるバルブボデー22と、これらバルブシャフト
21とバルブボデー22を相対回転可能に連結する図略
のトーションバーと、これらを収納する図略のバルブハ
ウジング等からなるものである。そして、バルブシャフ
ト21とバルブボデー22との間には、上記ステアリン
グ装置4の作動に応じて作動油(圧油)の切り換え作用
を主に行ない、パワーシリンダ9への圧油の送出は行な
わない第一制御部11と、上記供給路29からの圧油を
上記パワーシリンダ9の左右のいずれかのシリンダ室9
A(9B)に送り出すとともに、他方のシリンダ室9B
(9A)をリザーバ99に連通させるように切り換え作
用を行なう第二制御部12とが設けられている。
【0011】更に、これら構成からなるサーボバルブ1
のうち、第一制御部11は、図1に示す如く、油圧ポン
プ2とリザーバ99との間に設けられた4つの流路L
1 、L2 、L3 、L4 とバルブV1 、V2 、V3 、V4
とにて形成される第一のブリッジ回路C1 によって構成
されている。そして、これらバルブV1 、V2 、V3
4 は、図5に示すようにセンタオープンタイプのバル
ブとして形成され、それら開口面積は、バルブシャフト
21とバルブボデー22との間の相対回転角(バルブ作
動角)に応じて、図7のAに示すように変化するように
なっている。
【0012】次に、第二制御部12は、上記第一のブリ
ッジ回路C1 と並列に接続された第二のブリッジ回路C
2 にて形成されている。また、油圧ポンプ2とリザーバ
99との間に設けられるとともに、パワーシリンダ9の
両油室9A、9Bにも接続するようになっている。そし
て更に、上記第二のブリッジ回路C2 は、4つの流路L
5 、L6 、L7 、L8 及びこれら流路にそれぞれ形成さ
れたバルブV5 、V6、V7 、V8 からなるものであ
る。これらバルブのうち、ポンプ2側に接続するバルブ
5 、V6 は、図4に示すように、センタクローズタイ
プのバルブとして形成され、これらバルブV5 、V6
開口面積は、バルブシャフト21とバルブボデー22と
の間の相対回転角に応じて、図7のBに示すように変化
するようになっている。また、リザーバ99側に接続す
るバルブV7 、V8 は図6に示す如く、上記第一制御部
11のバルブV1 〜V4 と同様、センタオープンタイプ
のバルブとなっている。そして、中立時におけるバルブ
1 、V5 、V7 のバルブ開口面積は、V5 >V1 >V
7 の関係式が成り立つようになっている。
【0013】また、上記ステアリング装置4には、当該
ステアリング装置4の操舵状態を検出するための操舵状
態検出手段(操舵センサ)6が設けられているが、この
操舵センサ6は、例えば、ステアリング装置4のステア
リングシャフト41等に設けられているものであり、当
該ステアリングシャフト41の回転角(操舵角)あるい
はトルク(操舵トルク)等を検出するようになっている
ものである。なお、これらステアリング装置4の操舵状
態を検出する手段としては、この外に、供給路29の途
中に設けられるものであって、操舵状態によって変化す
る負荷圧を検出する圧力センサ7(図1参照)、更に
は、電動モータ3の負荷電流を検出するもの等が考えら
れる。
【0014】上記操舵センサ6等からの操舵信号を受け
て、上記電動モータ3を作動させるように制御作用を行
なう制御手段5は、マイクロプロセッサユニット(MP
U)等の演算手段を主にして形成されるマイクロコンピ
ュータからなるものである。これら構成からなる制御手
段5には、上記操舵センサ6からの操舵トルク信号、操
舵角信号、あるいは圧力センサ7からの負荷圧信号、更
には、電動モータ3からの負荷電流値信号(I)等が入
力されるようになっている。そして、これら入力信号を
受けて、上記電動モータ3を作動させるための信号が電
動モータ3へと出力されるようになっているものであ
る。
【0015】これら構成からなる本実施例の作動態様等
について、以下に説明する。まず、図1において、ステ
アリング装置4が操舵されると、この操舵状態を操舵セ
ンサ6が検出して、その結果を制御手段5に送る。この
入力信号を受けて、上記制御手段5は電動モータ3を稼
働させる。この電動モータ3の稼働により、油圧ポンプ
2が駆動され、作動油(圧油)が供給路29へと送出さ
れる。この圧油は、上記供給路29を経て、切り換え機
能を有するサーボバルブ1へと供給される。
【0016】ところで、一方、上記ステアリング装置4
の操舵に応じて、上記サーボバルブ1が作動し、切り換
え作用を行なうが、これによって直ちにパワーアシスト
作用が行なわれるものではない。すなわち、上記サーボ
バルブ1は、図1及び図2に示す如く、センタクローズ
タイプのものからなるものであり、かつ、バルブ構成の
異なる第一制御部11及び第二制御部12からなるもの
であるので、上記ステアリング装置4の初期の操舵段階
にあっては、センタクローズタイプのバルブV5 、V6
からなる第二制御部12は、未だ閉じられており、第一
制御部11のみが開いている状態である。従って、上記
供給路29からサーボバルブ1に供給された作動油は、
第一制御部11側へのみ流入し、リザーバ99へと流動
して行く。すなわち、この段階においては、第二制御部
12へは作動油は流れず、従って、パワーシリンダ9へ
の流動もないので、パワーアシストも行なわれない。
【0017】このような状態において、ステアリング装
置4が操舵されると、操舵センサ6からの操舵状態検出
信号に基づき、電動モータ3が回転運動を開始する。そ
の場合、当該電動モータ3は急激な回転数上昇をするの
で、これによって油圧ポンプ2からは、急激な立ち上が
りによる大量の作動油の送出が行なわれ、当該作動油は
供給路29を経由してサーボバルブ1へと供給される。
すなわち、図3における実線図示の如く、供給路29等
のライン圧は急激に上昇した状態となる。しかしなが
ら、この時点においては、図4に示す如く、センタクロ
ーズタイプからなる第二制御部12の切り換えバルブV
5 、V6 は、未だ閉じられた状態となっているので、パ
ワーシリンダ9へは圧油が導入されず、パワーアシスト
には何らの影響も及ぼさない。
【0018】そして、このような油圧の急激な上昇を経
て、油圧が安定しかかった状態において、すなわち、ス
テアリング装置4がある程度回転し、バルブシャフト2
1がバルブボデー22に対してθ1 の角度だけ相対回転
をすると、第二制御部12を形成する切り換えバルブV
5 、V6 は開かれることとなる。一方、このとき、第一
制御部11のバルブV1 、V4 (V2 、V3 )は開口面
積が徐々に小さくなる。従って、このθ1 の角度だけサ
ーボバルブ1が作動した後に、供給路29からの作動油
が、第二制御部12のところで切り換えられて、パワー
シリンダ9のシリンダ室9A、9Bに供給されることと
なる。しかしながら、この状態においては、第二制御部
12のバルブV7 、V8 も十分な開口面積を有してお
り、当該バルブV7 、V8 を経て作動油の油圧はリザー
バ99へとリーク(逃げる)する。その結果、この時点
においては、シリンダ室9A、9Bに作動油(圧油)の
圧力は作用しない。そして、更に相対回転角度が大きく
なりバルブ作動角がθ2 の値に達すると、バルブV7
(V8 )の開口面積は小さくなり、絞り作用が成され
る。
【0019】これによって、パワーシリンダ9に徐々に
圧力が作用し、パワーアシストが発揮されることとなる
が、このときには、図3の実線図示の如く、供給油圧の
急激な立ち上がり状態は完了しており、完全に安定した
状態となっている。従って、パワーシリンダ9のシリン
ダ室9A、9Bに供給される油圧は、安定した状態とな
っている。その結果、パワーシリンダ9によって発揮さ
れるパワーアシストの状態(パワーシリンダ差圧)は、
図3の一点鎖線図示の如く、滑らかな安定した状態とな
り、操舵者にハンドルショック等の不快感を与えること
が無い。
【0020】また、上記実施例では、ステアリング装置
4が中立状態にある場合には、油圧ポンプ2を停止させ
るようにしているが、この外に、低速度で回転させるよ
うにして、立ち上がり時の応答遅れを少なくするように
することもできる。更に、操舵センサ6からの信号に、
圧力センサ7からの負荷圧信号や電動モータ3の負荷電
流値を使用する場合においても、油圧ポンプ2を中立時
において低速度で回転させるようにすることができる。
また、上記実施例のサーボバルブ1は、第一制御部11
と第二制御部12とにて形成されているが、この第二制
御部12は必ずしも必要とされるものではなく、バルブ
5 (V6 )が開口するまでの間に油圧ポンプ2から吐
出される作動油の油圧を逃がせるもの、もしくは蓄積で
きるものであればよい。例えば、図1に示すような供給
路29に設けられたリリーフ弁Vであってもよい。ま
た、供給路29にアキュムレータを設けるタイプのもの
であってもよい。なお、上記実施例のように、サーボバ
ルブ1に第一制御部11を設けるようにすれば部品点数
を減らすことができ、全体の構成を簡単にすることがで
きる。更には、バルブV5 (V6 )が開口した際に、パ
ワーシリンダ9側へ流動する作動油(圧油)の流量を制
御することができ、バルブV7 、V8 の作用と併せて、
より細かい油圧制御ができるようになり、操舵感を向上
させることができる。
【0021】
【発明の効果】本発明によれば、通常は停止しており、
ステアリング装置が操舵されたときにのみ、その操舵に
応じて作動する電動モータ等からなる油圧式の動力舵取
装置に関して、油圧ポンプを駆動する電動モータと、上
記油圧ポンプからの圧油(作動油)の導入されるパワー
シリンダと、ステアリング装置の操舵に基づいて作動す
るものであって、上記油圧ポンプからの作動油を上記パ
ワーシリンダの一方の室に導くとともに、他方の室をリ
ザーバに連通させるように作動するセンタクローズタイ
プのサーボバルブと、上記ステアリング装置の操舵状態
を検出するとともに、当該ステアリング装置が操舵状態
にあるときには、上記油圧ポンプを稼働させるように上
記電動モータの作動を制御する制御手段等からなる構成
を採ることとしたので、ステアリング装置の操舵初期の
段階、すなわち、中立位置付近においては、上記センタ
クローズタイプのサーボバルブを開かせないようにし
て、この間に電動モータにて駆動される油圧ポンプから
の急激な圧油の供給を完了させ、上記圧油の急激な供給
に起因する急激な油圧の立ち上がり状態を完了させた後
に、上記センタクローズタイプのサーボバルブを開か
せ、安定した油圧によってパワーシリンダ差圧を発生さ
せるようにすることができるようになった。これによっ
て、中立位置付近においては、パワーアシストを効かせ
ることなく、中立位置での節度感を与えることができる
ようになるとともに、この間に油圧の急激な立ち上がり
を完了させることができるようになったので、操舵者に
パワーアシスト力の急激な付与を感じさせることがなく
なった。従って、操舵時には円滑なパワーアシスト力を
与えることができるようになった。そして、センタクロ
ーズタイプのバルブとセンタオープンタイプのバルブと
を組み合わせることによって、更に細かなアシスト特性
の調整を行なうことができるようになった。また、電動
モータの駆動による油圧ポンプを用いることとしたの
で、油圧ポンプを、操舵時にのみ、パワーアシストを行
なうのに必要な回転数で作動させることができるように
なり、省エネルギー化を図ることができるようになっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の全体構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の主要部をなすセンタクローズタイプサ
ーボバルブの構成を示すスケルトン構造図である。
【図3】本発明にかかるステアリング装置の作動状態と
それに対応するパワーアシスト力との関係を示す図であ
る。
【図4】本発明にかかるセンタクローズタイプサーボバ
ルブのバルブ構成を示す図である。
【図5】本発明における第一制御部のセンタオープンタ
イプバルブのバルブ構成を示す図である。
【図6】本発明における第二制御部のセンタオープンタ
イプバルブのバルブ構成を示す図である。
【図7】本発明におけるセンタオープンタイプバルブの
開口面積の変化状態を示す図である。
【図8】従来例における電動モータ駆動による油圧式動
力舵取装置の全体構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 サーボバルブ 11 第一制御部 12 第二制御部 2 油圧ポンプ 21 バルブシャフト 22 バルブボデー 29 供給路 3 電動モータ 4 ステアリング装置 41 ステアリングシャフト 5 制御手段 6 操舵状態検出手段(操舵センサ) 7 圧力センサ 9 パワーシリンダ 9A シリンダ室 9B シリンダ室 99 リザーバ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 今井 深見 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−56668(JP,A) 特開 平4−95574(JP,A) 実開 昭58−92176(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B62D 5/083 B62D 6/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 油圧ポンプを駆動する電動モータと、ス
    テアリング装置の操舵に基づいて作動するサーボバルブ
    と、上記油圧ポンプからの圧油が上記サーボバルブを介
    して導入されるパワーシリンダとからなる油圧式動力舵
    取装置において、上記ステアリング装置の操舵状態を検
    出する操舵状態検出手段と、上記操舵状態検出手段の検
    出結果に基づいて上記油圧ポンプを回転させるよう上記
    電動モータの作動を制御する制御手段とを有し、更に、
    上記サーボバルブを、上記油圧ポンプとパワーシリンダ
    の両油室との間を接続する流路に設けられたセンタクロ
    ーズタイプのバルブと、上記パワーシリンダの両油室と
    リザーバとの間を接続する流路に設けられたセンタオー
    プンタイプのバルブとにて構成するとともに、当該セン
    タオープンタイプのバルブは上記センタクローズタイプ
    のバルブが開口した後に絞り作用を開始するように構成
    したことを特徴とする油圧式動力舵取装置。
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