JP2972283B2 - 動力舵取装置の制御装置 - Google Patents

動力舵取装置の制御装置

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JP2972283B2 JP14955590A JP14955590A JP2972283B2 JP 2972283 B2 JP2972283 B2 JP 2972283B2 JP 14955590 A JP14955590 A JP 14955590A JP 14955590 A JP14955590 A JP 14955590A JP 2972283 B2 JP2972283 B2 JP 2972283B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アシスト力を与える増力装置に関連して設
けられ、車速、操舵角、ハンドルトルク等の走行状態に
基づき演算される印加電流に応じて増力装置によるアシ
スト力を制御する制御装置を備えた動力舵取装置の制御
装置に関する。
(従来の技術) 例えば油圧式の動力舵取装置の制御装置においては、
車速や操舵角等に応じた制御電流を制御装置の電磁制御
弁に印加して動力舵取装置のハンドルトルクを制御する
ことは知られている。この技術によれば、ハンドル切込
み時の特性に関しては満足する結果が得られるが、ハン
ドル戻り時あるいは保舵状態においてハンドルが重く感
じられるという問題がある。
これを解決するために、特開昭62−279170号の技術で
は、反力機構による操舵力制御装置を有する動力舵取装
置において、操舵角が中立位置に近づく方向に変化して
いることを検出する戻り判定手段を設け、この戻り判定
手段の出力に応答して電磁制御弁への印加電流を減少さ
せ反力機構に供給する油圧を増加させて、ハンドル戻り
の際の操舵が良好に感じられるようにしている。これは
低速走行の場合であるが、中高速走行の場合にはハンド
ル戻り及び保舵状態の際に反力機構に供給する油圧を逆
に減少させることにより、ハンドル戻り及び保舵状態に
おける操舵が軽く感じられるようにすることも考えられ
ている。
(発明が解決しようとする課題) 中高速走行のハンドル戻り状態において、第7図
(b)の破線に示すように急に印加電流を増大させて反
力油圧を減少させると操舵感が急に軽くなり、特にゆっ
くりとハンドルを戻す場合には操舵に異和感を生じる。
またこのような技術では、保舵状態で修正のために小角
度のハンドル切込みと戻しを繰り返すと、その度に印加
電流が変化して操舵感が急に重くなったり軽くなったり
するので、ハンチングの感じとなり、やはり異和感を受
ける。このような問題を解決するために、第8図の保舵
力制御220に示すように、一定の速度(所定時間T1毎に
印加電流をΔCずつ増加)で印加電流を増加させること
も考えられる。しかしながらこの印加電流は、急にハン
ドルを戻す場合には速やかに、またゆっくりハンドルを
戻す場合にはゆっくりと増加させることが好ましいの
で、このようにハンドル戻し速度と無関係に一定の速度
で印加電流を増加させる方法では必ずしも常に満足すべ
き操舵感を得ることはできない。
本発明はハンドル戻し速度に応じてアシスト力の増加
速度を変化させ、このような問題を解決することを目的
とする。
(課題を解決するための手段) このために、本発明による動力舵取装置の制御装置
は、第1図に示すように、操向車輪を操向する作動部材
11と、この作動部材を操舵ハンドル46に連結する回転軸
16と、前記作動部材11にアシスト力を与える増力装置12
と、前記回転軸16に加わるトルク及び印加電流に応じて
前記増力装置12が与えるアシスト力を変化させる制御装
置15と、自動車の走行状態に応じて前記印加電流を演算
してこれを前記制御装置15に出力する演算出力手段2を
備えてなる動力舵取装置において、前記操舵ハンドル46
の操舵角を検出する操舵角センサ45と、この操舵角セン
サにより検出された操舵角の変化に基づき前記操舵ハン
ドル46が戻り状態にあることを検出する戻り判定手段1
と、前記操舵ハンドル46が戻り状態にあるときはハンド
ル戻し速度の増大に応じて前記演算出力手段2により演
算された印加電流を前記操舵ハンドル46に加わるトルク
の向きに作用している前記アシスト力が増大するように
変化させる付加演算手段3を備えたことを特徴とするも
のである。
(作用) ハンドル切込み時には、演算出力手段2は自動車の走
行状態に応じた印加電流を演算して制御装置15に出力
し、これにより増力装置12が作動部材11に適度なアシス
ト力を与えて動力操舵がなされる。戻り判定手段1がハ
ンドル戻り状態と判定している時には、演算出力手段2
は自動車の走行状態に応じた印加電流を同様に演算し、
付加演算手段3はこの印加電流を、ハンドル戻し速度の
増大に応じて操舵ハンドル46に加わるトルクの向きに作
用しているアシスト力が増大するように変化させて制御
装置15に出力する。これによりハンドル戻り時に操舵ハ
ンドル46に加わるトルクの向きに作用するアシスト力
は、ハンドル戻し速度が早いときは速やかに、またハン
ドル戻し速度が遅いときはゆっくりと増大する。
(発明の効果) 上述のように、本発明によれば、ハンドル戻し速度に
応じて、操舵ハンドルに加わるトルクの向きに作用して
いるアシスト力の増加速度が変化するので、ハンドル戻
し速度の大小に係わらず常に満足すべき操舵感を得るこ
とができる。
(実施例) 以下に、第1図〜第7図に示す実施例により、本発明
の説明をする。
第1図及び第2図に示すように、動力舵取装置10は、
操舵リンク機構を介して図略の操向車輪に連結された作
動ロッド(作動部材)11に設けたパワーシリンダ(増力
装置)12と、制御装置15よりなり、この制御装置15は、
ラック・ピニオン機構13とハンドル軸47を介して作動ロ
ッド11と操舵ハンドル46を連結する回転軸16に設けたサ
ーボ弁17と、電磁制御弁30を備えた反力機構18により構
成されている。
自動車エンジンにより駆動されるベーンポンプ等の供
給ポンプ20にはバイパス弁21が内蔵され、これにより一
定流量Qの作動流体が、吐出通路23を経て分流弁22に供
給される。分流弁22は一定流量Qの作動流体を、サーボ
弁通路23a及び反力制御通路23bへそれぞれ一定流量Q1及
びQ2ずつ分配する。サーボ弁通路23aはサーボ弁17を介
してパワーシリンダ12に接続され、また反力制御通路23
bには反力機構18及び電磁制御弁30が接続されている。
供給ポンプ20として電動式ポンプを使用した場合は、バ
イパス弁21は不要である。
サーボ弁17は公知のロータリータイプのオープンセン
サ形4ポート絞り切換弁よりなり、操舵ハンドル46に加
わるハンドルトルクに基づく回転軸16(中間部にトーシ
ョンバーが設けられている)の捩れにより作動して各ポ
ート18a〜18d間の絞りを制御するものである。ハンドル
トルクが生じない操舵中立状態においては、サーボ弁17
の両分配ポート17c,17dは等しい低圧となるのでパワー
シリンダ12は作動されない。操舵ハンドル46が一方に回
動されてハンドルトルクが生じれば、サーボ弁17は中立
状態から偏位して供給ポート17aからの作動流体のギヤ
発生圧力が増大して一方の分配ポート17c(または17d)
から一方の分配通路24a(または24b)を経てパワーシリ
ンダ12の一方の作動室に流入してアシスト力を発生さ
せ、他方の作動室の作動流体は、他方の分配通路24b
(または24a)から他方の分配ポート17d(または17c)
及び排出ポート17bを経てリザーバ25に排出される。こ
のアシスト力により作動ロッド11に作用する操舵力が増
大し、図略の操舵リンク機構を介して操向車輪に伝達さ
れる。
反力機構18は、回転軸16の出力側に形成した挿通孔18
cに嵌合されたプランジャ18bと、回転軸16の入力側に形
成されてプランジャ18bの先端と係合する円周方向両側
に傾斜した傾斜面18dを主要な構成要素とする公知のも
のである。そして、ポート18aを介してプランジャ18bの
後部に導入される作動流体の圧力を電磁制御弁30により
変化させて回転軸16の入出力側の間の捩りばね特性を変
え、これによりパワーシリンダ12の両作動室に対する作
動流体の給排を制御するサーボ弁17の作動特性を変える
ものである。電磁制御弁30は通常は全閉となっており、
ソレノイド30aへの印加電流の増大に応じて開度が増加
し、遂には全開となる。
第2図に示すように、電子制御装置50は中央処理装置
(以下単にCPUという)51と、読出し専用メモリ(以下
単にROMという)52と、書込み可能メモリ(以下単にRAM
という)53を主要構成要素とし、このCPU51には図略の
インターフェイス並びにソレノイド駆動回路を介して前
記電磁制御弁30のソレノイド30aが接続されて印加電流
を制御するようになっている。また、CPU51には図略の
インターフェイスを介して車速センサ40、操舵角センサ
45、タイマ48及びカウンタ54が接続されている。この操
舵角センサ45はハンドル軸47に設けられ、所定の小操舵
角毎に舵角パルスを発生して操舵ハンドル46の操舵角θ
を検出するものであり、車速センサ40はエンジン41の駆
動力を後輪に伝達するトランスミッション42の出力軸43
に設けられて車速vを検出するものである。タイマ48は
操舵角センサ45が舵角パルスを発生する毎にリセットさ
れて計時を開始するものであり、カウンタ54は操舵角セ
ンサ45により検出される操舵角θが中立位置に近づく向
きに変化する毎に、すなわちハンドル戻り開始の都度0
にリセットされて操舵パルスのカウントを開始するもの
である。
ROM52には、電磁制御弁30のソレノイド30aへ出力する
印加電流Iの車速v、操舵角θ及び操舵角速度dθ/dt
に対する特性が記憶されている。印加電流Iの特性は基
底電流I0の特性と、第1及び第2補正電流i1,i2の特性
と、第1〜第3補正係数k1,k2,k3の特性よりなり、各特
性は第4図〜第6図に特性マップとして示されている。
基底電流I0は、第4図の(a)及び(b)に示すよう
に、車速v及び操舵角θの絶対値の増大に対してある値
から減少するように変化する。ハンドル戻り時及び保舵
時に特別な制御を行っていない従来技術においては、こ
の基底電流I0のみを電磁制御弁30に印加しており、この
場合はハンドル戻り及び保舵が重く感じられる。
第1補正電流i1は第5図(a)に示すように、車速v
がある値までは0であり、それから速やかに増大してか
ら2段折れで0に戻り、それ以後は0となるように変化
する。第2補正電流i2は第5図(b)に示すように、第
1補正電流i1が0となる車速までは0であり、その後は
車速の増大に応じて速やかにある値まで増大してその値
に保持されるように変化する。第1補正係数k1は第6図
(a)に示すように、操舵角θの増大につれてある値か
ら次第に減少して0となる。第2補正係数k2は第6図
(b)に示すように、操舵角速度dθ/dtの増大につれ
て速やかに0からある値まで増大しその値に保持され
る。第3補正係数k3は第6図(c)に示すように、操舵
角θの増大に応じてある値までは0であるがそれから速
やかにある値まで増大してその値に保持される。後述の
ように、第1補正電流i1、第1補正係数k1及び第2補正
係数k2は低速走行状態で採用されるものであり、第2補
正電流i2及び第3補正係数k3は中高速走行状態で採用さ
れるものである。これらの各特性は、本実施例ではROM5
2に特性マップとして記憶させたが、実験式または関数
式として記憶させてもよい。
ROM52には、操舵角θの任意の極大位置からの戻し角
を演算する制御プログラムが記憶されている。この戻し
角は、次に述べるハンドル戻りフラグFが1になったと
きからの操舵角センサ45による舵角パルスを計数するこ
とにより得られる。この戻し角は低速走行時の戻し制御
(第3図の210参照)に使用する。
またROM52には、時々刻々変化する操舵角θの絶対値
に基づき演算した操舵角速度dθ/dtの値が負(すなわ
ち戻り状態)の場合はハンドル戻りフラグFを1にする
制御プログラムが記憶されている。ROM52には更に、車
速v、操舵角θ及び操舵角速度dθ/dtに基づき第4図
〜第6図の特性から基底電流I0、第1及び第2補正電流
i1,i2並びに第1〜第3補正計数k1,k2,k3を演算し、低
速走行の場合においては、F=1でないとき及びF=1
であって前述のハンドル戻し角が所定の角度α以下のと
きはI=I0なる印加電流を電磁制御弁30に出力し、F=
1であってハンドル戻し角が所定の角度αを越えたとき
は I=I0−i1×k1×k2 なる印加電流Iを電磁制御弁30に出力する制御プログラ
ムが記憶されている。またこの制御プログラムは、中高
速走行の場合には、F=1(ハンドル戻り状態)のとき
は舵角パルスが入力される度に印加電流Iを I=I0+IH 但し IH=i2×k3 となるまで一定量IH/E(Eは定数)ずつ増大させ、F=
1でなくかつタイマ48により計時される時間が所定の時
間T2を越える(保舵状態)ときは I=I0+IH となるまで印加電流Iを一定速度でゆっくりと増大さ
せ、またF=1でなくかつタイマ48により計時される時
間が所定の時間T2を越えない(切込み状態)ときは印加
電流Iを基底電流I0として電磁制御弁30に出力するもの
である。
次に、上記実施例の制御動作を、第3図のフローチャ
ートにより説明する。なお、ハンドル戻り状態において
操舵ハンドル46に加わるトルクの向きは、操舵ハンドル
46から手を離した際における自由な戻り速度よりゆっく
り戻す場合は操舵中立位置から離れる向き(ハンドル切
込み状態と同じ向き)であり、それより早く戻す場合は
それと逆向きである。パワーシリンダ12により与えられ
るアシスト力の大きさ及び向きは、この操舵ハンドル46
に加わるトルクの大きさに応じた値及び同トルクと同じ
向きである。
自動車のメインスイッチを入れれば、電子制御装置50
は各変数を0または所定の初期値に設定する。自動車の
走行状態において時々刻々変化する車速v及び操舵角θ
は車速センサ40及び操舵角センサ45により検出されてそ
れぞれの現在値が図略のレジスタに入力される。CPU51
は図略の制御プログラムに基づきハンドル戻しフラグF
を演算し、所定の小時間毎に割込み信号が入力される都
度、第3図のフローチャートに示す制御プログラムに基
づいて処理動作を実行する。
CPU51は、先ず第3図のフローチャートのステップ101
において、レジスタに記憶された現在の車速v及び操舵
角θを読み込んだのち、ステップ102においてROM52に記
憶された各特性マップにより車速v及び操舵角θに基づ
いて基底電流I0を演算する。続くステップ103においてC
PU51は車速vを所定の値V1と比較し、v<V1であれば
(低速走行であれば)戻し制御210に制御動作を進め、
v<V1でなければ(中高速走行であれば)保舵力制御12
0に制御動作を進める。
本発明の要部をなす保舵力制御120では、別途演算し
た戻しフラグFが1、すなわち戻り状態であれば、CPU5
1は制御動作をステップ130に進め、フラグFが1でな
い、すなわちハンドル切込みまたは保舵状態であれば、
制御動作をステップ122に進める。
ステップ122において、CPU51は操舵角センサ45による
操舵パルスの発生毎にリセットされるタイマ48により計
時される時間t1を所定の時間T1と比較する。切込み状態
では操舵角センサ45から連続して入力される舵角パルス
によりタイマ48は絶えずリセットされ、t1がT1に達する
ことはないので、CPU51は制御動作をステップ122から12
3に進め、印加電流Iの値を基底電流I0としてステップ1
05において電磁制御弁30のソレノイド30aに出力し、こ
れにより中高速走行時のハンドル切込みの際に適切なア
シスト力が得られる。この場合のハンドルトルクは従来
と同様の値となる。なお本実施例では印加電流Iを直ち
に基底電流I0としたが、ある変化速度で印加電流Iを基
底電流I0に近づけるようにしてもよい。
操舵角速度dθ/dtが0またはきわめて小さくて保舵
状態と判断される場合には、タイマ48がリセットされる
前にt1がT1に達するので、CPU51は制御動作をステップ1
22から140に進める。CPU51はステップ140,141により比
較的長い所定の小時間T2毎に1回ずつ制御動作をステッ
プ141〜145を経て、またそれ以外のときは直接、ステッ
プ105に制御動作を進める。CPU51はステップ142におい
て次式 IH=i2×k3 により印加電流Iの増加限度IHを演算し、次のステップ
143から145により、印加電流Iの値がI+IHになるまで
所定の小時間T2毎に印加電流Iを微小値ΔDずつ増加さ
せる。この保舵状態における印加電流Iの増加は比較的
ゆっくりであり、これがステップ105において電磁制御
弁30のソレノイド30aに出力されるので、中高速走行時
の保舵状態の印加電流Iはゆっくりと増大し、これによ
り操舵感もゆっくりと軽くなる。
F=1すなわちハンドル戻り状態となれば、CPU51は
カウンタ54のカウンタ値を0にリセットし、制御動作を
ステップ121からステップ130に進め、操舵角センサ45か
らの舵角パルスが入力される毎にカウンタ54のカウンタ
値を1ずつ増加させ、ステップ131〜134を経てステッ10
5に制御動作を進める。舵角パルスが入力されなければC
PU51はそのまま制御動作をステップ105に進める。CPU51
はステップ131において次式 IH=i2×k3 により印加電流Iの増加限度IHを演算し、次のステップ
132から134により、印加電流Iの値がI+IHになるま
で、印加電流Iを所定の微小値IH/Eずつ増加させる。こ
の印加電流Iの増加は舵角パルスが入力される都度、つ
まり操舵角が所定の小角度戻る都度なされ、これがステ
ップ105において電磁制御弁30のソレノイド30aに出力さ
れるので、中高速走行時のハンドル戻しの際の印加電流
Iはハンドル戻し速度が早いときは速やかに増加し、遅
いときはゆっくりと増加する。これにより、操舵ハンド
ル46に加わるトルクの向きに作用しているアシスト力
は、ハンドル戻し速度に応じた増加速度となり、常に満
足すべき操舵感が得られる。なお本実施例では、ハンド
ル戻り後に保舵状態にした場合は、ハンドル戻り状態の
ままに維持され、印加電流I従ってアシスト力も変化し
ない。カウンタ54のカウンタ値がEに達すれば、印加電
流Iはそれ以上は増加しなくなる。
次に、ステップ103においてv<V1であれば、CPU51は
戻し制御210に示す制御動作を実行して印加電流Iを演
算し、ステップ105においてこれを電磁制御弁30のソレ
ノイド30aに出力する。この場合は、ハンドル戻しの際
の印加電流Iはハンドル切込みの際よりも減少する。な
おこの戻し制御210は本発明の要部ではないので、フロ
ーチャートのみを示し詳細な説明は省略する。
ステップ105が終了すれば、CPU51は第3図のフローチ
ャートによる処理動作の実行を一時停止する。以後、所
定の小時間毎に割込信号が出力される都度、CPU51は第
3図のフローチャートによる処理動作を繰り返して実行
して、車速v、操舵角θ、操舵角速度dθ/dt及びハン
ドル切込みか戻しか保舵か等に応じて演算した印加電流
Iを電磁制御弁30のソレノイド30aに出力してハンドル
トルクを制御する。
なお、第8図は出願人における従来の技術(公知では
ない)の一例を示すフローチャートであり、その保舵力
制御220によれば、ハンドル戻り状態と保舵状態におけ
る印加電流Iの変化速度は同一の一定速度となってい
る。従って、特にゆっくりとハンドルを戻す場合には操
舵感が急に軽くなる感じとなり、操舵に異和感を受け
る。しかしながら本実施例によれば、第7図(b)の実
線の上昇部分の傾斜に示すように、ハンドル戻し速度が
遅い場合は、印加電流Iの変化速度も減少する。これに
より操舵ハンドル46に加わるトルクの向きに作用してい
るアシスト力の増加速度も減少し、操舵感もゆっくりと
軽くなるので、ハンドル戻し速度の大小に係わらず満足
すべき操舵感が得られる。
また本実施例では、第3図のステップ140〜145に示す
ように、保舵状態では一定の速度で印加電流Iを変化さ
せているので、修正のためにハンドル切込みと戻しを繰
り返しても、操舵感が急に重くなったり軽くなったりす
ることはない。
なお上記実施例では、操舵角が所定の小角度戻る毎
に、印加電流を所定の微小値ずつ増加させて、ハンドル
戻し速度に応じた印加電流の増加速度を求めているが、
たとえば所定の小時間に戻る操舵角に応じて印加電流の
増加量を変化させるようにしてもよい。反力式の操舵力
制御装置を用いた場合について説明したが、本発明はサ
ーボ弁17の両分配ポート17c,17d間あるいはポンプの吐
出側と吸込側との間をバイパスする電磁制御弁を設けた
バイパス式の操舵力制御装置を用いたものにも実施する
ことができる。更に、本実施例は操舵角センサ45により
ハンドル戻りフラグFを判定しているが、操舵角センサ
とハンドルトルクを検出するトルクセンサにより判定を
行ってもよい。また、各特性マップは、実施例のように
連続的に変化するものの代わりに、段階的に変化するも
のとしてもよい。
また本発明は、電気式の動力舵取装置に実施すること
もできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による動力舵取装置の制御装置の構成を
示す図、第2図〜第7図は本発明の一実施例を示し、第
2図は全体の説明図、第3図は制御プログラムのフロー
チャート、第4図は基底電流の特性図、第5図は各補正
電流の特性図、第6図は各補正係数の特性図、第7図は
時間に対する操舵角と印加電流の変化状態を示す図であ
る。第8図は出願人における従来技術の制御プログラム
のフローチャートである。 符号の説明 1……戻り判定手段、2……演算出力手段、3……付加
演算手段、11……作動部材(作動ロッド)、12……増力
装置(パワーシリンダ)、15……制御装置、16……回転
軸、45……操舵角センサ、46……操舵ハンドル。
フロントページの続き (72)発明者 大久保 拓哉 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭63−312268(JP,A) 特開 平1−244978(JP,A) 特開 平2−99461(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 6/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】操向車輪を操向する作動部材と、この作動
    部材を操舵ハンドルに連結する回転軸と、前記作動部材
    にアシスト力を与える増力装置と、前記回転軸に加わる
    トルク及び印加電流に応じて前記増力装置が与えるアシ
    スト力を変化させる制御装置と、自動車の走行状態に応
    じて前記印加電流を演算してこれを前記制御装置に出力
    する演算出力手段を備えてなる動力舵取装置において、
    前記操舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサと、
    この操舵角センサにより検出された操舵角の変化に基づ
    き前記操舵ハンドルが戻り状態にあることを検出する戻
    り判定手段と、前記操舵ハンドルが戻り状態にあるとき
    はハンドル戻し速度の増大に応じて前記演算出力手段に
    より演算された印加電流を前記操舵ハンドルに加わるト
    ルクの向きに作用している前記アシスト力が増大するよ
    うに変化させる付加演算手段を備えたことを特徴とする
    動力舵取装置の制御装置。
JP14955590A 1990-06-07 1990-06-07 動力舵取装置の制御装置 Expired - Lifetime JP2972283B2 (ja)

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