JP2772119B2 - 動力舵取装置の制御装置 - Google Patents

動力舵取装置の制御装置

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JP2772119B2 JP2148165A JP14816590A JP2772119B2 JP 2772119 B2 JP2772119 B2 JP 2772119B2 JP 2148165 A JP2148165 A JP 2148165A JP 14816590 A JP14816590 A JP 14816590A JP 2772119 B2 JP2772119 B2 JP 2772119B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、アシスト力を与える増力装置に関連して設
けられ、車速、操舵角、ハンドルトルク等の走行状態に
基づき演算される印加電流に応じて、増力装置によるア
シスト力を制御する制御装置を備えた動力舵取装置の制
御装置に関する。
(従来の技術) 例えば油圧式の動力舵取装置の制御装置においては、
車速や操舵角等に応じた制御電流を制御装置の電磁制御
弁に印加して動力舵取装置のハンドルトルクを制御する
ことは知られている。この技術によれば、ハンドル切込
み時の特性に関しては満足する結果が得られるが、ハン
ドル戻り状態あるいは保舵状態においてハンドルが重く
感じられるという問題がある。
これを解決するために、特開昭62−279170号の技術で
は、反力機構による操舵力制御装置を有する動力舵取装
置において、操舵角が中立位置に近づく方向に変化して
いることを検出する戻り判定手段を設け、この戻り判定
手段の出力に応答して電磁制御弁への印加電流を減少さ
せて反力機構に供給する油圧を増加させ、アシスト力を
減少させて、ハンドル戻りの際の操舵が良好に感じられ
るようにしている。
(発明が解決しようとする課題) 動力舵取装置におけるハンドル切込み時に操舵ハンド
ルに与えるハンドルトルクは、操舵角などによっても変
化するが、車速に応じても例えば第8図の実線の特性に
示すように変化するように制御される。このように例え
ば高速走行時には、ハンドルトルクが重くなる(アシス
ト力が小さくなる)ように制御しているが、このような
状態ではアシスト力を切込み状態と同じあるいはこれよ
り減少させた上記技術では、ハンドル戻し時及び保舵時
には操向車輪が直進状態に戻ろうとする力に応じたハン
ドル戻し及び保舵の操作がやりにくく、操舵が重いと感
じる。
本発明は、このような問題を解決することを目的とす
る。
(課題を解決するための手段) このために、本発明による動力舵取装置の制御装置
は、第1図に示すように、作動部材11を介して操向車輪
を操向する操舵ハンドル46と、前記作動部材11にアシス
ト力を与える増力装置12と、前記操舵ハンドル46に加わ
るトルクに応じたアシスト力を生じるように前記増力装
置12を制御する制御装置15と、自動車の走行状態に応じ
た印加電流を演算しこれを前記制御装置15に出力して前
記アシスト力を変化させる演算出力手段2を備えてなる
動力舵取装置において、前記操舵ハンドル46の操舵角を
検出する操舵角センサ45と、この操舵角センサ45により
検出された操舵角の変化に基づき前記操舵ハンドル46が
切込み状態と戻り状態と保舵状態の何れであるかを判断
する判定手段1と、前記操舵角に応じた補正電流を演算
する補正電流演算手段と、前記判定手段1が戻り状態ま
たは保舵状態と判定している場合には前記演算出力手段
2により演算された印加電流に前記補正電流を付加して
前記操舵ハンドル46に加わるトルクの向きに作用してい
る前記アシスト力が増大するように変化させる付加演算
手段3を備えたことを特徴とするものである。
(作用) ハンドル切込み時には、演算出力手段2は自動車の走
行状態に応じた印加電流を演算して制御装置15に出力
し、これにより増力装置12が作動部材11にアシスト力を
与えて、第8図の実線に示す特性が得られるように動力
操舵がなされる。判定手段1が戻り状態または保舵状態
と判断している場合には、付加演算手段3は演算出力手
段2から制御装置15に出力される印加電流に、補正電流
演算手段により演算された補正電流を付加する。これに
より、操舵ハンドル46が戻り状態と判定された場合に
は、そのときに操舵ハンドル46に加わっているハンドル
トルクの向きである戻り方向に作用しているアシスト力
が操舵角に応じて増大し、また操舵ハンドル46が保舵状
態と判定された場合には、そのときのハンドルトルクの
向きである切込み方向に作用しているアシスト力が操舵
角に応じて増大する。
(発明の効果) 上述のように、本発明によれば、切込み状態では小さ
かったアシスト力は、戻り状態及び保舵状態では、その
ときに操舵ハンドルに加わっているトルクの向きに作用
しているアシスト力が操舵角に応じて増大するので、ハ
ンドル戻り状態及び保舵状態において操舵ハンドルの操
舵が軽くなるように変化するものとなり、操舵フィーリ
ングを向上させることができる。
(実施例) 以下に、第1図〜第8図に示す第1実施例を説明す
る。
第1図及び第2図に示すように、動力舵取装置10は、
操舵リンク機構を介して図略の操向車輪に連結された作
動ロッド(作動部材)11に設けたパワーシリンダ(増力
装置)12と、制御装置15よりなり、この制御装置15は、
ラック・ピニオン機構13とハンドル軸47を介して作動ロ
ッド11と操舵ハンドル46を連結する回転軸16に設けたサ
ーボ弁17と電磁制御弁30を備えた反力機構18により構成
されている。
バイパス弁21が内蔵されたベーンポンプ等の供給ポン
プ20は、吐出通路23を介して一定流量Qの作動流体を分
流弁22に供給する。分流弁22はこの一定流量Qの作動流
体を、サーボ弁通路23a及び反力制御通路23bへそれぞれ
一定流量Q1及びQ2ずつ分配する。サーボ弁通路23aはサ
ーボ弁17を介してパワーシリンダ12に接続され、また反
力制御通路23bには反力機構18及び電磁制御弁30が接続
されている。
サーボ弁17は公知のロータリータイプのオープンセン
タ形4ポート絞り切換弁よりなり、操舵ハンドル46に加
わるハンドルトルクに基づく回転軸16の捩れにより作動
して各ポート17a〜17d間の絞りを制御するものである。
ハンドルトルクが生じない操舵中立状態においては、サ
ーボ弁17の両分配ポート17c,17dは等しい低圧となるの
でパワーシリンダ12は作動されない。操舵ハンドル46が
一方に回動されてハンドルトルクが生じれば、サーボ弁
17は中立状態から偏位して供給ポート17aからの作動流
体のギヤ発生圧力が増大して一方の分配ポート17c(ま
たは17d)から一方の分配通路24a(または24b)を経て
パワーシリンダ12の一方の作動室に流入してアシスト力
を発生させ、他方の作動室の作動流体は、他方の分配通
路24b(または24a)から他方の分配ポート17d(または1
7c)及び排出ポート17bを経てリザーバ25に排出され
る。このアシスト力により作動ロッド11に作用する操舵
力が増大し、図略の操舵リンク機構を介して操向車輪に
伝達される。
反力機構18は、回転軸16の出力側に形成した挿通孔18
cに嵌合されたプランジャ18bと、回転軸16の入力側に形
成されてプランジャ18bの先端と係合する円周方向両側
に傾斜した傾斜面18dを主要な構成要素とする公知のも
のである。そして、ポート18aを介してプランジャ18bの
後部に導入される作動流体の圧力を電磁制御弁30により
変化させて回転軸16の入出力側の間の捩りばね特性を変
え、これによりパワーシリンダ12の両作動室に対する作
動流体の給排を制御するサーボ弁17の作動特性を変える
ものである。電磁制御弁30は通常は全閉となっており、
ソレノイド30aへの印加電流の増大に応じて開度が増加
し、遂には全開となる。
第2図に示すごとく、電子制御装置50は中央処理装置
(以下単にCPUという)51と、読出し専用メモリ(以下
単にROMという)52と、書込み可能メモリ(以下単にRAM
という)53を主要構成要素とし、このCPU51には図略の
インターフェイス並びにソレノイド駆動回路を介して前
記電磁制御弁30のソレノイド30aが接続されて印加電流
を制御するようになっている。また、CPU51には図略の
インターフェイスを介して車速センサ40、操舵角センサ
45及びタイマ48が接続されている。この操舵角センサ45
はハンドル軸47に設けられ、所定の小操舵角毎に発生す
る舵角パルスから公知の制御回路により操舵ハンドル46
の操舵角θを検出するものであり、車速センサ40はエン
ジン41の駆動力を後輪に伝達するトランスミッション42
の出力軸43に設けられて車速vを検出するものである。
タイマ48は操舵角センサ45が舵角パルスを発生する毎に
リセットされて計時を開始するものである。
ROM52には、電磁制御弁30のソレノイド30aへ出力する
印加電流Iの車速v及び操舵角θに対する特性が記憶さ
れている。印加電流Iの特性は基底電流I0の特性と、補
正電流iの特性と、補正係数kの特性よりなり、各特性
は第4図〜第6図に特性マップとして示されている。
基底電流I0は、第4図の(a)及び(b)に示すよう
に、車速v及び操舵角θの絶対値の増大に対してある値
から減少するように変化する。ハンドル戻り時に特別な
制御を行っていない従来技術においては、この基底電流
I0のみを電磁制御弁30に印加しており、この場合はハン
ドル戻りが重く感じられる。
第1補正電流i1は第5図に示すように、車速がある値
になるまでは0であり、その後は車速の増大に応じて速
やかにある値まで増大してその値に保持されるように変
化する。第1補正係数k1は第6図に示すように、操舵角
θの増大に応じてある値までは0であるが、それから速
やかにある値まで増大してその値に保持される。これら
の各特性は、本実施例ではROM52に特性マップとして記
憶させたが、実験式または関数式として記憶させてもよ
い。
またROM52には、時々刻々変化する操舵角θに基づき
判定したハンドルの操舵方向と、演算した操舵角速度d
θ/dtの値によって、それぞれの操舵方向ごとに操舵角
速度の値が負(すなわち戻り状態)の場合はハンドル戻
りフラグFを1にする制御プログラムが記憶されてい
る。ROM52には更に、車速v及び操舵角θに基づき第4
図〜第6図の特性から基底電流I0、第1補正電流i1及び
第1補正係数k1を演算し、F=1でなくかつタイマ48に
より計時される時間t2が所定の時間T2を越えないときは
印加電流Iが基底電流I0となるまで電磁制御弁30に出力
する印加電流Iを減少させ、それ以外の場合は I=I0+i1×k1 となるまで電磁制御弁30に出力する印加電流Iを次第に
増加させる制御プログラムが記憶されている。
次に、上記第1実施例の制御動作を、第3図のフロー
チャートにより説明する。
自動車のメインスイッチを入れれば、電子制御装置50
は各変数を0または所定の初期値に設定する。自動車の
走行状態において時々刻々変化する車速v及び操舵角θ
は車速センサ40及び操舵角センサ45により検出されてそ
れぞれの現在値が図略のレジスタに入力される。CPU51
は図略の制御プログラムに基づきハンドル戻しフラグF
を演算し、所定の小時間毎に割込み信号が入力される都
度、第3図のフローチャートに示す制御プログラムに基
づいて処理動作を実行する。
CPU51は、先ず第3図のフローチャートのステップ101
において、レジスタに記憶された現在の車速v及び操舵
角θを読み込んだのち、ステップ102においてROM52に記
憶された各特性マップにより車速v及び操舵角θに基づ
いて基底電流I0を演算して、ステップ103に制御動作を
進める。
CPU51は、ステップ103,104により所定の小時間T1毎に
1回ずつ制御動作をステップ105に進め、それ以外はス
テップ120に制御動作を進める。ステップ105において別
途演算したフラグFが1、すなわちハンドル戻り状態で
あれば、CPU51は制御動作をステップ110に進め、フラグ
Fが1でない、すなわちハンドル切込みまたは保舵状態
であれば、制御動作をステップ115に進める。ステップ1
15において、CPU51は操舵角センサ45による操舵パルス
の発生毎にリセットされるタイマ48により計時される時
間t2を所定の時間T2と比較する。切込み状態では操舵角
センサ45から連続して入力される舵角パルスによりタイ
マ48は絶えずリセットされ、t2がT2に達することはない
ので、CPU51は制御動作をステップ116から118に進め、
印加電流Iの値が基底電流I0になるまで所定の小時間T1
毎に微小値ΔDずつ減少させる。この印加電流Iはステ
ップ120において電磁制御弁30のソレノイド30aに出力さ
れ、中高速走行時のハンドル切込みの際に適切なアシス
ト力が得られる。この場合のハンドルトルクは従来と同
様の値となる。操舵角速度dθ/dtが0またはきわめて
小さくて保舵状態と判断される場合にも制御動作はステ
ップ115に進むが、タイマ48がリセットされる前にt2がT
2に達するので、CPU51は制御動作をステップ110に進
め、次に述べるハンドル戻り状態と同じ印加電流Iを電
磁制御弁30に出力する。
ハンドル戻り状態であれば、CPU51はステップ110にお
いて次式 IH=i1×k1 により印加電流Iの増加限度IHを演算し、次のステップ
111から113により、印加電流Iの値がI+IHになるまで
所定の小時間T1毎に印加電流Iを微小値ΔCずつ増加さ
せる。印加電流Iの増加限度IHは、第5図及び第6図に
示す第1補正電流i1及び第1補正係数k1の特性から理解
されるように、車速v及び操舵角θに応じた値となる。
この印加電流Iはステップ120において電磁制御弁30の
ソレノイド30aに出力されるので、ハンドル戻り状態及
び保舵状態における印加電流Iはハンドル切込みの場合
よりも増大し、これにより操舵は軽く感じられるように
なる。
ステップ120が終了すれば、CPU51は第3図のフローチ
ャートによる処理動作の実行を一時停止する。以後、所
定の小時間毎に割込信号が出力される都度、CPU51は第
3図のフローチャートによる処理動作を繰り返して実行
して、車速v、操舵角θ及びハンドル切込み状態か戻り
状態か保舵状態か等に応じて演算した印加電流Iを電磁
制御弁30のソレノイド30aに出力してハンドルトルクを
制御する。
なお、アシスト力は、操舵ハンドル46に加わるハンド
ルトルクと同じ向き(ハンドルトルクを助ける向き)に
作用してこのハンドルトルクを減少させるものであり、
このハンドルトルクの向きは、操舵ハンドルを切り込ん
でいる状態及び操舵ハンドルの戻りに逆らって操舵ハン
ドルを保舵している状態では切込み方向であり、操舵ハ
ンドルを自由なハンドル戻り速度よりも速く戻している
状態では戻り方向である。従って、ハンドル戻り状態の
ときは、アシスト力の向きはハンドル戻り方向であり、
保舵状態で、アシスト力の向きは切込み方向であり、何
れの場合にもそのアシスト力は前述のようにハンドル切
込みの場合より印加電流Iが増大することにより増大す
る。
なお、特許請求の範囲との関連において、図3に示す
フローチャートを実行するプログラムが演算出力手段2
を、そのステップ110とそれに関連する部分が補正電流
演算手段を、ステップ113とそれに関連する部分が付加
演算手段3を、時々刻々変化する操舵角θに基づき演算
した操舵角速度dθ/dtの値が負(すなわち戻り状態)
の場合はハンドル戻りフラグFを1にするプログラムが
判定手段1をそれぞれ構成し、これらは全てROM52に記
憶されている。
次に、第2実施例を第9図から第12図に基づいて説明
する。第2実施例では、車速センサ40により検出される
車速によって、低速走行と中高速走行で制御を変え、中
高速走行状態のハンドル切込み状態の際のアシスト力が
小さい場合にアシスト力が増大する方向に変化させる制
御をするようにしたものである。
第2実施例における全体の構成は、第1実施例の第2
図と同じである。ROM52には、電磁制御弁30のソレノイ
ド30aへ出力する印加電流Iの車速v、操舵角θ及び操
舵角速度dθ/dtに対する特性が記憶されている。印加
電流Iの特性は基底電流I0の特性と、第2,第3補正電流
i2,i3の特性と、第2〜第4補正係数k2,k3,k4の特性よ
りなり、各特性は第4図、第10図および第11図に特性マ
ップとして示されている。
基底電流I0は、第4図の(a)及び(b)に示すよう
に、車速v及び操舵角θの絶対値の増大に対してある値
から減少するように変化する。ハンドル戻り時に特別な
制御を行っていない従来技術においては、この基底電流
I0のみを電磁制御弁30に印加しており、この場合はハン
ドル戻りが重く感じられる。
第2補正電流i2は第10図(a)に示すように、車速v
がある値までは0であり、それから速やかに増大してか
ら2段折れで0に戻り、それ以後は0となるように変化
する。第3補正電流i3は第10図(b)に示すように、第
2補正電流i2が0となる車速までは0であり、その後は
車速の増大に応じて速やかにある値まで増大してその値
に保持されるように変化する。第2補正係数k2は第11図
(a)に示すように、操舵角θの増大につれてある値か
ら次第に減少して0となる。第3補正係数k3は第11図
(b)に示すように、操舵角速度dθ/dtの増大につれ
て速やかに0からある値まで増大しその値に保持され
る。第4補正係数k4は第11図(c)に示すように、操舵
角θの増大に応じてある値までは0であるがそれから速
やかにある値まで増大してその値に保持される。後述の
ように、第2補正電流i2、第2補正係数k2及び第3補正
係数k3は低速走行状態で採用されるものであり、第3補
正電流i3及び第4補正係数k4は中高速走行状態で採用さ
れるものである。これらの各特性は、本実施例ではROM5
2に特性マップとして記憶させたが、実験式または関数
式として記憶させてもよい。
またROM52には、時々刻々変化する操舵角θに基づき
演算した操舵角速度dθ/dtの値が負(すなわち戻り状
態)の場合はハンドル戻りフラグFを1にする制御プロ
グラムが記憶されている。ROM52には更に、車速v、操
舵角θ及び操舵角速度dθ/dtに基づき第4図、第10図
および第11図の特性から基底電流I0、第2補正電流i2,
第3補正電流i3並びに第2〜第4補正係数k2,k3,k4を演
算し、低速走行の場合においては、F=1でないときは
I=I0なる印加電流を電磁制御弁30に出力し、F=1の
ときは I=I0−i2×k2×k3 なる印加電流Iを電磁制御弁30に出力し、また中高速走
行の場合においては、F=1でなくかつタイマ48により
計時される時間が所定の時間T2を越えないときは印加電
流Iが基底電流I0となるまで電磁制御弁30に出力する印
加電流Iを次第に減少させ、それ以外のときは I=I0+i3×k4 となるまで印加電流Iを次第に減少させる制御プログラ
ムが記憶されている。
次に、上記実施例の制御動作を、第9図のフローチャ
ートにより説明する。
自動車のメインスイッチを入れれば、電子制御装置50
は各変数を0または所定の初期値に設定する。自動車の
走行状態において時々刻々変化する車速v及び操舵角θ
は車速センサ40及び操舵角センサ45により検出されてそ
れぞれの現在値が図略のレジスタに入力される。CPU51
は図略の制御プログラムに基づきハンドル戻しフラグF
を演算し、所定の小時間毎に割込み信号が入力される都
度、第9図のフローチャートに示す制御プログラムに基
づいて処理動作を実行する。
CPU51は、先ず第9図のフローチャートのステップ201
において、レジスタに記憶された現在の車速v及び操舵
角θを読み込んだのち、ステップ202においてROM52に記
憶された各特性マップにより車速v及び操舵角θに基づ
いて基底電流I0を演算する。続くステップ203においてC
PU51は車速vを所定の値V1と比較し、v<V1であれば
(低速走行であれば)戻し制御210に制御動作を進め、
v<V1でなければ(中高速走行であれば)保舵力制御22
0に制御動作を進める。
本発明の要部をなす保舵力制御220では、ステップ22
1,222によりCPU51は所定の小時間T1毎に1回ずつ制御動
作をステップ223に進め、それ以外はステップ205に制御
動作を進める。ステップ223において別途演算したフラ
グFが1、すなわちハンドル戻り状態であれば、CPU51
は制御動作をステップ230に進め、フラグFが1でな
い、すなわちハンドル切込みまたは保舵状態であれば、
制御動作をステップ235に進める。ステップ235におい
て、CPU51は操舵角センサ45による操舵パルスの発生毎
にリセットされるタイマ48により計時される時間t2を所
定の時間T2と比較する。所定の時間T2は、ハンドル切り
込み時における保舵状態N手前の切り込み速度が減少す
る範囲Mの経験から求めた平均的な時間である。切込み
状態では操舵角センサ45から連続して入力される舵角パ
ルスによりタイマ48は絶えずリセットされ、t2がT2に達
することはないので、CPU51は制御動作をステップ236か
ら238に進め、印加電流Iの値が基底電流I0になるまで
所定の小時間T1毎に微小値ΔDずつ減少させる。この印
加電流Iはステップ205において電磁制御弁30のソレノ
イド30aに出力され、中高速走行時のハンドル切込みの
際に適切なアシスト力が得られる。この場合のハンドル
トルクは従来と同様の値となる。操舵角速度dθ/dtが
0またはきわめて小さくて保舵状態と判断される場合に
も制御動作はステップ235に進むが、タイマ48がリセッ
トされる前にt2がT2に達するので、CPU51は制御動作を
ステップ230に進め、次に述べるハンドル戻り状態と同
じ印加電流Iを電磁制御弁30に出力する。
なお、所定の時間T2がセットされたタイマ48を操舵角
センサ45からの舵角パルスによってリセットするように
し、タイマ48がタイムアップしたか否かをステップ235
において判定し、タイムアップした場合ステップ230に
進むようにしても良い。
ハンドル戻り状態であれば、CPU51はステップ230にお
いて次式 IH=i3×k4 により印加電流Iの増加限度IHを演算し、次のステップ
231から233により、印加電流Iの値がI+IHになるまで
所定の小時間T1毎に印加電流Iを微小値ΔCずつ増加さ
せる。この印加電流Iはステップ205において電磁制御
弁30のソレノイド30aに出力されるので、中高速走行時
のハンドル戻しの際の印加電流Iはハンドル切込みの場
合よりも増大し、これにより操舵は軽く感じられるよう
になる。
ステップ203においてv/V1であれば、CPU51は戻し制御
210に示す制御動作を実行して印加電流Iを演算し、ス
テップ205においてこれを電磁制御弁30のソレノイド30a
に出力する。この場合は、ハンドル戻しの際の印加電流
Iはハンドル切込みの際よりも減少する。なおこの戻し
制御210は本発明の要部ではないので、フローチャート
のみを示し詳細な説明は省略する。
ステップ205が終了すれば、CPU51は第9図のフローチ
ャートによる処理動作の実行を一時停止する。以後、所
定の小時間毎に割込信号が出力される都度、CPU51は第
9図のフローチャートによる処理動作を繰り返して実行
して、車速v、操舵角θ、操舵角速度dθ/dt及びハン
ドル切込みか戻しか等に応じて演算した印加電流Iを電
磁制御弁30のソレノイド30aに出力してハンドルトルク
を制御する。
なおこの第2実施例によれば、操舵角速度dθ/dtが
ΔA以下となれば第12図(b)の実線に示すように、所
定の時間T2を経過してから電磁制御弁30のソレノイド30
aへの印加電流Iが増加するので、ハンドルトルクは保
舵状態Nにはいってから軽く感じられるように変化す
る。
また上記第1,第2実施例においては、印加電流Iを次
第に変化させているので、ハンドルトルクの変化が急激
に行われることはなく、自然な感じを与えることができ
る。
なお上記第1,第2実施例では、反力式の操舵力制御装
置を用いた場合について説明したが、本発明はサーボ弁
17の両分配ポート17c,17d間あるいはポンプの吐出側と
吸込側との間をバイパスする電磁制御弁を設けたバイパ
ス式の操舵力制御装置を用いたものにも実施することが
できる。更に、本実施例は操舵角センサ45によりハンド
ル戻りフラグFを判定しているが、操舵角センサとハン
ドルトルクを検出するトルクセンサにより判定を行って
もよい。また、各特性マップは、実施例のごとく連続的
に変化するものの代わりに、段階的に変化するものとし
てもよい。
また本発明は、電気式の動力舵取装置に実施すること
もできる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による動力舵取装置の制御装置の構成を
示す図、第2図〜第8図は本発明の第1実施例を示し、
第2図は全体の説明図、第3図は制御プログラムのフロ
ーチャート、第4図は基底電流の特性図、第5図は補正
電流の特性図、第6図は補正係数の特性図、第7図は時
間に対する操舵角と印加電流の変化状態を示す図、第8
図は車速に対するハンドルトルクの特性の説明図、ま
た、第9図から第12図は本発明の第2実施例を示し、第
9図は制御プログラムのフローチャート、第10図は各補
正電流の特性図、第11図は各補正係数の特性図、第12図
は時間に対する操舵角及び印加電流の特性を表わした図
である。 符号の説明 1……判定手段、2……演算出力手段、3……付加演算
手段、11……作動部材(作動ロッド)、12……増力装置
(パワーシリンダ)、15……制御装置、16……回転軸、
45……操舵角センサ、46……操舵ハンドル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小玉 和正 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 大久保 拓哉 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 柴田 由之 愛知県刈谷市朝日町1丁目1番地 豊田 工機株式会社内 (72)発明者 木庭 壽 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (72)発明者 窪田 雄三 愛知県豊田市トヨタ町1番地 トヨタ自 動車株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−95977(JP,A) 特開 平1−175569(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B62D 6/00

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】作動部材を介して操向車輪を操向する操舵
    ハンドルと、前記作動部材にアシスト力を与える増力装
    置と、前記操舵ハンドルに加わるトルクに応じたアシス
    ト力を生じるように前記増力装置を制御する制御装置
    と、自動車の走行状態に応じた印加電流を演算しこれを
    前記制御装置に出力して前記アシスト力を変化させる演
    算出力手段を備えてなる動力舵取装置において、前記操
    舵ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサと、この操
    舵角センサにより検出された操舵角の変化に基づき前記
    操舵ハンドルが切込み状態と戻り状態と保舵状態の何れ
    であるかを判断する判定手段と、前記操舵角に応じた補
    正電流を演算する補正電流演算手段と、前記判定手段が
    戻り状態または保舵状態と判定している場合には前記演
    算出力手段により演算された印加電流に前記補正電流を
    付加して前記操舵ハンドルに加わるトルクの向きに作用
    している前記アシスト力が増大するように変化させる付
    加演算手段を備えたことを特徴とする動力舵取装置の制
    御装置。
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