JP2003266455A - 架橋樹脂シートの製造方法 - Google Patents
架橋樹脂シートの製造方法Info
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Abstract
生させることなく所定の放射線架橋を施すことのできる
架橋樹脂シートの製造方法を提供する。 【解決手段】表面にPTFEをコーティングすることに
よって所定の厚さのPTFE層12を形成した金属シー
ト9を、照射ゾーン3内に導入して走行させ、これに、
照射ホーン2より所定の線量の放射線を照射することに
よってPTFE層12を架橋した後、架橋されたPTF
E層12を金属シート12より剥離することによって架
橋PTFEシートを製造する。
Description
製造方法に関し、特に、薄肉のシートを架橋対象とする
とき、シワを発生させることなく所定の放射線架橋を施
すことのできる架橋樹脂シートの製造方法に関する。
TFEという)等のふっ素樹脂は、化学的特性、電気的
特性および潤滑性等に優れることから、絶縁材料あるい
は各種機器の構成部品などとして活用されているが、耐
摩耗性および耐クリープ性に劣るため、これらの改善を
目的として、放射線を照射することによって分子間を架
橋化することが行われている。
ッキンのような成型物、あるいはシート状物など様々で
あるが、なかでもシート状物は、均一な架橋を行うのに
適していることから、放射線架橋に最適な形態として広
く活用されている。
状物に対する架橋方法によると、走行方向の張力が原因
して、シートにシワを発生させることがあり、発生した
シワが、架橋完成品としての品質を大きく低下させる問
題を有している。
傾向にあり、たとえば、通常、融点付近に加熱されて架
橋が行われるPTFEの場合を例にとると、0.1mm
がシワを防ぐ厚さの限界であり、これ以下になると、シ
ワが多発して、製品の品質を著しく損なうようになる。
架橋対象とするとき、シワを発生させることなく所定の
放射線架橋を施すことのできる架橋樹脂シートの製造方
法を提供することにある。
達成するため、樹脂シートに放射線を照射することによ
って前記樹脂シートを架橋する架橋樹脂シートの製造方
法において、表面に樹脂をコーティングすることによっ
て所定の厚さの樹脂層を形成した金属シートを走行さ
せ、走行する前記金属シートの前記樹脂層に所定の線量
の放射線を照射することによって前記樹脂層を架橋し、
架橋された前記樹脂層を前記金属シートより剥離するこ
とを特徴とする架橋樹脂シートの製造方法を提供するも
のである。
される樹脂層の構成材としては、放射線架橋の可能な材
料であれば特に制約はなく、たとえば、PTFE等のふ
っ素樹脂、ポリエチレンあるいはポリ塩化ビニル等が適
用される。
いが、本発明を、融点付近において放射線を照射するふ
っ素樹脂の架橋に適用する場合には、従来の製造方法に
おいてシワを多発させていた0.1mm以下に形成する
ことが効果確認上好適であり、このとき、本発明による
効果が、従来方法との対比において顕著に現れることと
なる。
からの有毒ガスの発生に対処するため、窒素ガス等の不
活性ガスの雰囲気下において行うことが好ましく、ま
た、金属シートの表面に樹脂をコーティングするに際し
ては、コーティングされた樹脂層と金属シートの密着性
を適度に保証すると同時に、架橋後の樹脂層の剥離を容
易にする離型性物質を介して行うことが好ましい。
ミニウム、SUSあるいはパステロイ等が使用され、樹
脂層は、その片面あるいは両面に形成される。放射線と
しては、電子線、γ線、X線、中性子線あるいは高エネ
ルギーイオン等の電離性放射線が使用され、また、架橋
対象としてふっ素樹脂を選択するときの加熱温度として
は、多くの場合、融点より10〜30℃高い温度に設定
される。
トの製造方法の実施の形態を説明する。図1は、この実
施の形態に使用される設備の概要を示したもので、1は
抵抗加熱あるいは誘導加熱等を熱源とする加熱ゾーン、
2は電離性放射線の照射ホーン、3は上方にチタン箔の
照射窓4を配した照射ゾーンを示し、内部に窒素ガスが
封入されている。
を均一な温度分布となるように攪拌するファン、7は照
射ゾーン3内の窒素ガスの流出を防ぐ仕切ロール、8は
導出される製品を平滑にするサイジングロール、9は以
上の構成の中に導入される金属シートを示し、送出ボビ
ン10より送り出され、巻取ボビン11に巻き取られ
る。
ティングによる厚さ0.1mm以下のPTFE層12が
片面に形成されている。以上の構成の金属シート9は、
まず、加熱ゾーン1に送り込まれ、PTFEの融点より
高温の340℃に層12を加熱された後、引き続き照射
ゾーン3に送り込まれ、ここにおいて、照射ホーン2よ
り電離性放射線がPTFE層12に照射される。なお、
このときの照射線量は、たとえば、100kGyに設定
される。
のレベルに架橋された金属シート9は、冷却ゾーン5に
送り込まれ、ここにおいて所定の温度に冷却された後、
サイジングロール8を経て巻取ボビン11に巻き取られ
る。その後、PTFE層12は、別工程において金属シ
ート9より剥離され、これによって所定の架橋PTFE
シートとなる。
よれば、架橋樹脂シートとなるべきPTFE層12が、
金属シート9によって裏打ちされ、支持された状態で架
橋されるため、PTFE層12をいかに薄肉に形成しよ
うとも、この層12にシワの発生する恐れは全くなく、
従って、高品質の架橋PTFEシートを製造することが
できる。
樹脂シートの製造方法によれば、表面に樹脂をコーティ
ングすることによって所定の厚さの樹脂層を形成した金
属シートを走行させ、走行する金属シート表面の樹脂層
に所定の線量の放射線を照射することによって架橋し、
架橋された樹脂層を金属シートより剥離することによっ
て架橋樹脂シートを製造するため、架橋樹脂シートへの
シワの発生を確実に防止することができる。
の形態に使用される設備の概要を示す説明図。
Claims (4)
- 【請求項1】樹脂シートに放射線を照射することによっ
て前記樹脂シートを架橋する架橋樹脂シートの製造方法
において、 表面に樹脂をコーティングすることによって所定の厚さ
の樹脂層を形成した金属シートを走行させ、 走行する前記金属シートの前記樹脂層に所定の線量の放
射線を照射することによって前記樹脂層を架橋し、 架橋された前記樹脂層を前記金属シートより剥離するこ
とを特徴とする架橋樹脂シートの製造方法。 - 【請求項2】前記放射線を照射するステップは、融点付
近に加熱されたふっ素樹脂より構成される厚さが0.1
mm以下の前記樹脂層を対象に行われることを特徴とす
る請求項1項記載の架橋樹脂シートの製造方法。 - 【請求項3】前記放射線を照射するステップは、不活性
ガスの雰囲気において行われることを特徴とする請求項
1項記載の架橋樹脂シートの製造方法。 - 【請求項4】前記金属シートの表面に前記樹脂をコーテ
ィングするステップは、離型性を有する物質を介して行
うことを特徴とする請求項1項記載の架橋樹脂シートの
製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002074515A JP2003266455A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 架橋樹脂シートの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002074515A JP2003266455A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 架橋樹脂シートの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2003266455A true JP2003266455A (ja) | 2003-09-24 |
Family
ID=29203891
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002074515A Pending JP2003266455A (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | 架橋樹脂シートの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003266455A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2006105859A (ja) * | 2004-10-07 | 2006-04-20 | Tem-Tech Kenkyusho:Kk | フッ素樹脂薄膜ダイヤフラム圧力センサおよびその製造方法 |
-
2002
- 2002-03-18 JP JP2002074515A patent/JP2003266455A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2006105859A (ja) * | 2004-10-07 | 2006-04-20 | Tem-Tech Kenkyusho:Kk | フッ素樹脂薄膜ダイヤフラム圧力センサおよびその製造方法 |
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