JP2003261466A - インデン誘導体の製造方法 - Google Patents

インデン誘導体の製造方法

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JP2003261466A
JP2003261466A JP2002063052A JP2002063052A JP2003261466A JP 2003261466 A JP2003261466 A JP 2003261466A JP 2002063052 A JP2002063052 A JP 2002063052A JP 2002063052 A JP2002063052 A JP 2002063052A JP 2003261466 A JP2003261466 A JP 2003261466A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 多置換インデンを高収率で選択的、かつ、簡
便に提供すること。 【解決手段】 有機金属化合物(2)を、第1のアルキ
ン(3)、及び第2のアルキン(4)と反応させて反応
混合物を得、これを酸存在下で分子内環化等させて、イ
ンデン誘導体(1a)又は(1b)を製造する。 【化1】 [式中、A1、A2、A3、A4、R1、R1'、R2及びR3
は、それぞれ、同一又は異なって、水素原子、炭化水素
基等を表す。L1及びL2は配位子、Mは遷移金属、Z1
及びZ2は脱離基を示す。]

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インデン誘導体の
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】多置換
インデン誘導体は、ポリオレフィンなどの高分子合成触
媒の配位子、医薬品、農薬、電子材料の合成中間体とし
て有用な物質である。
【0003】そこで、多置換インデンを高収率で選択
的、かつ、簡便な反応で得ることが所望された。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の第1
態様では、下記式(2)で示される有機金属化合物を、
【化9】 [式中、Z1及びZ2は、脱離基を示し、Mは、遷移金属
を示し、L1及びL2は、互いに独立し、同一又は異なっ
て、アニオン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、
架橋されていてもよい。]下記式(3)で示される第1
のアルキン、及び
【化10】 [式中、R1、A1、A2、A3及びA4は、それぞれ、互
いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を
有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有し
ていてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有して
いてもよいC6〜C 20アリールオキシ基;置換基を有し
ていてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリ
ル基又は水酸基であり、ただし、A1及びA2、A2及び
3、並びにA 3及びA4は、それぞれ、互いに架橋して
4〜C20飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記
環は、酸素原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲル
マニウム原子又は式−N(B)−で示される基(式中、
Bは水素原子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中
断されていてもよく、かつ、置換基を有していてもよ
い。]下記式(4)で示される第2のアルキン
【化11】 [式中、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一
または異なって、水素原子;置換基を有していてもよい
1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1
20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C
20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ
基;置換基を有していてもよいシリル基又は水酸基であ
り、ただし、R2及びR3は、互いに架橋してC4〜C20
飽和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素
原子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原
子又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原
子又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されてい
てもよく、かつ、置換基を有していてもよい。]と反応
させ、反応混合物を得る工程と、前記反応混合物を酸存
在下で分子内環化させる工程とを含むことを特徴とす
る、下記式(1a)又は(1b)で示されるインデン誘
導体の製造方法。
【化12】 [式中、R2、R3、A1、A2、A3及びA4は、上記意味
を有する。R1'は、R1と同義であるか、又は水素原子
である。]
【0005】本発明の第1態様において、R1、R2及び
3が、それぞれ、互いに独立し、同一または異なっ
て、置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基又
は置換基を有していてもよいシリル基であることが好ま
しい。
【0006】また、本発明の第1態様において、A1
2、A3及びA4が、それぞれ、互いに独立し、同一ま
たは異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC
1〜C2 0炭化水素基又は置換基を有していてもよいC1
20アルコキシ基であることが好ましい。
【0007】また、本発明の第1態様において、前記式
(1a)又は(1b)で示されるインデン誘導体が、1
−メチル−2,3−ジフェニルインデン、1−ベンジル
−2,3−ジプロピルインデン、3−ベンジル−1,2
−ジプロピルインデン、1−メチル−2,3−ジプロピ
ルインデン又は1−ベンジル−2,3−ジフェニルイン
デンであることが好ましい。
【0008】また、本発明の第2態様では、下記式(1
c)で示されるインデン誘導体の製造方法であって、
【化13】 [式中、R4、R5、R6、A5、A6、A7及びA8は、そ
れぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原
子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;
置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置
換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;
置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有してい
てもよいシリル基又は水酸基であり、ただし、R4及び
5、A5及びA6、A6及びA7、並びにA7及びA8は、
それぞれ、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和
環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原子、
珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N
(B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1
20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、か
つ、置換基を有していてもよい。]下記式(2)で示さ
れる有機金属化合物と、
【化14】 [式中、Z1及びZ2は、脱離基を示し、Mは、遷移金属
を示し、L1及びL2は、互いに独立し、同一又は異なっ
て、アニオン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、
架橋されていてもよい。]下記式(5)で示されるアル
キンを反応させ、第1の反応混合物を得る工程と、
【化15】 [式中、R4及びR5は、上記意味を有する。]前記第1
の反応混合物を下記式(6)で示されるアリールケトン
と反応させ、第2の反応混合物を得る工程と、
【化16】 [式中、R6、A5、A6、A7及びA8は、上記意味を有
する。]前記第2の反応混合物を酸存在下で分子内環化
させる工程とを含むことを特徴とするインデン誘導体の
製造方法が提供される。
【0009】本発明の第2態様において、R4、R5及び
6が、それぞれ、互いに独立し、同一または異なっ
て、置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基又
は置換基を有していてもよいシリル基であることが好ま
しい。
【0010】また、本発明の第2態様において、A5
6、A7及びA8が、それぞれ、互いに独立し、同一ま
たは異なって、水素原子;置換基を有していてもよいC
1〜C2 0炭化水素基又は置換基を有していてもよいC1
20アルコキシ基であることが好ましい。
【0011】また、本発明の第2態様において、前記式
(1c)で示されるインデン誘導体が、1−メチル−
2,3−ジフェニルインデン、1−メチル−2,3−ジ
プロピルインデン、1,5,7−トリメチル−2,3−
ジプロピルインデン又は6−メトキシ−1−メチル−
2,3−ジプロピルインデンであることが好ましい。
【0012】本発明の第1及び第2態様において、Z1
及びZ2が、それぞれ、互いに独立し、同一または異な
って、ハロゲン原子又はC1〜C20炭化水素基であるこ
とが好ましい。
【0013】また、本発明の第1及び第2態様におい
て、Mが周期表第4族から第6族の遷移金属であること
が好ましい。また、Mがジルコニウムであることが更に
好ましい。
【0014】また、本発明の第1及び第2態様におい
て、前記アニオン性配位子が、非局在化環状η5−配位
系配位子であって、置換されていてもよいシクロペンタ
ジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズレ
ニル基であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の第1態様では、下記式
(2)で示される有機金属化合物を、下記式(3)で示
される第1のアルキン、及び下記式(4)で示される第
2のアルキンと反応させ、反応混合物を得る工程と、前
記反応混合物を酸存在下で分子内環化させる工程とを含
むことを特徴とする、下記式(1a)又は(1b)で示
されるインデン誘導体の製造方法が提供される。
【0016】
【化17】 [式中、Z1、Z2、M、L1、L2、A1、A2、A3
4、R1、R1'、R2及びR 3は、上記の意味を有す
る。]
【0017】上記式中、R1、R2、R3、A1、A2、A3
及びA4は、それぞれ、互いに独立し、同一または異な
って、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20
炭化水素基;置換基を有していてもよいC1〜C20アル
コキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C20アリー
ルオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ基;置換
基を有していてもよいシリル基又は水酸基である。ま
た、上記式中、R1'は、R1と同義であるか、又は水素
原子である。
【0018】本明細書において、「C1〜C20炭化水素
基」の炭化水素基は、飽和若しくは不飽和の非環式であ
ってもよいし、飽和若しくは不飽和の環式であってもよ
い。C1〜C20炭化水素基が非環式の場合には、線状で
もよいし、枝分かれでもよい。「C1〜C20炭化水素
基」には、C1〜C20アルキル基、C2〜C20アルケニル
基、C2〜C20アルキニル基、C4〜C20アルキルジエニ
ル基、C6〜C18アリール基、C6〜C20アルキルアリー
ル基、C6〜C20アリールアルキル基、C4〜C2 0シクロ
アルキル基、C4〜C20シクロアルケニル基、(C3〜C
10シクロアルキル)C1〜C10アルキル基などが含まれ
る。
【0019】本明細書において、「C1〜C20アルキル
基」は、C1〜C10アルキル基であることが好ましく、
1〜C6アルキル基であることが更に好ましい。アルキ
ル基の例としては、制限するわけではないが、メチル、
エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec
−ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル、ド
デカニル等を挙げることができる。
【0020】本明細書において、「C2〜C20アルケニ
ル基」は、C2〜C10アルケニル基であることが好まし
く、C2〜C6アルケニル基であることが更に好ましい。
アルケニル基の例としては、制限するわけではないが、
ビニル、アリル、プロペニル、イソプロペニル、2−メ
チル−1−プロペニル、2−メチルアリル、2−ブテニ
ル等を挙げることができる。
【0021】本明細書において、「C2〜C20アルキニ
ル基」は、C2〜C10アルキニル基であることが好まし
く、C2〜C6アルキニル基であることが更に好ましい。
アルキニル基の例としては、制限するわけではないが、
エチニル、2−プロピニル、2−ブチニル等を挙げるこ
とができる。
【0022】本明細書において、「C4〜C20アルキル
ジエニル基」は、C4〜C10アルキルジエニル基である
ことが好ましく、C4〜C6アルキルジエニル基であるこ
とが更に好ましい。アルキルジエニル基の例としては、
制限するわけではないが、1,3−ブタジエニル等を挙
げることができる。
【0023】本明細書において、「C6〜C18アリール
基」は、C6〜C10アリール基であることが好ましい。
アリール基の例としては、制限するわけではないが、フ
ェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、インデニル、ビ
フェニリル、アントリル、フェナントリル等を挙げるこ
とができる。
【0024】本明細書において、「C6〜C20アルキル
アリール基」は、C6〜C12アルキルアリール基である
ことが好ましい。アルキルアリール基の例としては、制
限するわけではないが、o−トリル、m−トリル、p−
トリル、2,3−キシリル、2,4−キシリル、2,5
−キシリル、o−クメニル、m−クメニル、p−クメニ
ル、メシチル等を挙げることができる。
【0025】本明細書において、「C6〜C20アリール
アルキル基」は、C6〜C12アリールアルキル基である
ことが好ましい。アリールアルキル基の例としては、制
限するわけではないが、ベンジル、フェネチル、ジフェ
ニルメチル、トリフェニルメチル、1−ナフチルメチ
ル、2−ナフチルメチル、2,2−ジフェニルエチル、
3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル、5−フェ
ニルペンチル等を挙げることができる。
【0026】本明細書において、「C4〜C20シクロア
ルキル基」は、C4〜C10シクロアルキル基であること
が好ましい。シクロアルキル基の例としては、制限する
わけではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シク
ロペンチル、シクロヘキシル等を挙げることができる。
【0027】本明細書において、「C4〜C20シクロア
ルケニル基」は、C4〜C10シクロアルケニル基である
ことが好ましい。シクロアルケニル基の例としては、制
限するわけではないが、シクロプロペニル、シクロブテ
ニル、2−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキ
セン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル等を挙
げることができる。
【0028】本明細書において、「C1〜C20アルコキ
シ基」は、C1〜C10アルコキシ基であることが好まし
く、C1〜C6アルコキシ基であることが更に好ましい。
アルコキシ基の例としては、制限するわけではないが、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペンチル
オキシ等がある。
【0029】本明細書において、「C6〜C20アリール
オキシ基」は、C6〜C10アリールオキシ基であること
が好ましい。アリールオキシ基の例としては、制限する
わけではないが、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビ
フェニルオキシ等を挙げることができる。
【0030】R1、R2、R3、A1、A2、A3及びA4
で示される「C1〜C20炭化水素基」、「C1〜C20アル
コキシ基」、「C6〜C20アリールオキシ基」、「アミ
ノ基」、「シリル基」には、置換基が導入されていても
よい。この置換基としては、例えば、C1〜C10炭化水
素基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フ
ェニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベ
ンジル等)、C1〜C10アルコキシ基(例えば、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C6〜C10
アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチル
オキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハ
ロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又
はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換
基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよ
く、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換
基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても
異なっていてもよい。
【0031】本明細書において、「置換基を有していて
もよいアミノ基」の例としては、制限するわけではない
が、アミノ、ジメチルアミノ、メチルアミノ、メチルフ
ェニルアミノ、フェニルアミノ等がある。
【0032】本明細書において、「置換基を有していて
もよいシリル基」の例としては、制限するわけではない
が、ジメチルシリル、ジエチルシリル、トリメチルシリ
ル、トリエチルシリル、トリメトキシシリル、トリエト
キシシリル、ジフェニルメチルシリル、トリフェニルシ
リル、トリフェノキシシリル、ジメチルメトキシシリ
ル、ジメチルフェノキシシリル、メチルメトキシフェニ
ル等がある。
【0033】本発明の第1態様において、R2及びR3
1及びA2、A2及びA3、並びにA 3及びA4は、それぞ
れ、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形
成してもよい。これらの置換基が形成する環は、4員環
〜16員環であることが好ましく、4員環〜12員環で
あることが更に好ましい。この環は、ベンゼン環等の芳
香族環あってもよいし、脂肪族環であってもよい。ま
た、これらの置換基が形成する環に、更に単数又は複数
の環が形成されていてもよい。
【0034】前記飽和環または不飽和環は、酸素原子、
硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子また
は式―N(B)―で示される基(式中、Bは水素原子ま
たはC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていて
もよい。即ち、前記飽和環または不飽和環はヘテロ環で
あってもよい。かつ、置換基を有していてもよい。不飽
和環は、ベンゼン環等の芳香族環であってもよい。
【0035】Bは,水素原子またはC1〜C10炭化水素
基であることが好ましく、水素原子またはC1〜C7炭化
水素基であることが更に好ましく、Bは水素原子、C1
〜C3アルキル基、フェニル基またはベンジル基である
ことが更になお好ましい。
【0036】この飽和環又は不飽和環は、置換基を有し
ていてもよく、例えば、C1〜C10炭化水素基(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、C1〜C
10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ等)、C6〜C1 0アリールオキシ基(例
えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオ
キシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などの置換
基が導入されていてもよい。
【0037】本発明の第1態様において、R1、R2及び
3が、それぞれ、互いに独立し、同一または異なっ
て、置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基又
は置換基を有していてもよいシリル基であることが好ま
しく、C1〜C10アルキル基、C6〜C10アリール基、C
6〜C10アリールアルキル基、又は置換基を有していて
もよいシリル基であることが好ましく、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、フェニル、ベンジル、ジメチ
ルシリル、ジエチルシリル、トリメチルシリル又はトリ
エチルシリルであることが更に好ましい。
【0038】本発明の第1態様において、R1が置換基
を有していてもよいシリル基である場合は、R1'は水素
原子を示すことが多い。
【0039】本発明の第1態様において、A1、A2、A
3及びA4が、それぞれ、互いに独立し、同一または異な
って、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20
炭化水素基又は置換基を有していてもよいC1〜C20
ルコキシ基であることが好ましく、C1〜C10アルキル
基、C6〜C10アリール基、C1〜C10アルコキシ基であ
ることが好ましく、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、メトキシ又はエトキシであることが更に好ましい。
【0040】本発明の第1態様において、上記式(1
a)又は(1b)で示されるインデン誘導体が、1−メ
チル−2,3−ジフェニルインデン、1−ベンジル−
2,3−ジプロピルインデン、3−ベンジル−1,2−
ジプロピルインデン、1−メチル−2,3−ジプロピル
インデン又は1−ベンジル−2,3−ジフェニルインデ
ンであることが好ましい。
【0041】本発明の第1態様におけるインデン誘導体
の製造方法では、下記式(2)で示される有機金属化合
物が用いられる。
【0042】
【化18】 [式中、Z1、Z2、M、L1及びL2は、上記の意味を有
する。]
【0043】上記式(2)中、Z1及びZ2は、脱離基を
示す。脱離基としては、C1〜C20炭化水素基又はハロ
ゲン原子であることが好ましく、C1〜C10アルキル基
又はハロゲン原子であることが好ましい。本発明におい
て、脱離基としては、F、Cl、Br、Iのようなハロ
ゲン原子、エチル、ブチルであることが更に好ましい。
【0044】上記式(2)中、Mは、遷移金属を示す。
Mとしては、周期表第4族〜第6族の遷移金属であるこ
とが好ましく、周期表第4族の金属、即ち、チタン、ジ
ルコニウム及びハフニウムであることが更に好ましく、
ジルコニウムであることが特に好ましい。
【0045】L1及びL2は、互いに独立し、同一又は異
なって、アニオン性配位子を示す。ただし、L1及びL2
は、架橋されていてもよい。前記アニオン性配位子は、
非局在化環状η5−配位系配位子、C1〜C20アルコキシ
基、C6〜C20アリールオキシ基又はジアルキルアミド
基であることが好ましく、非局在化環状η5−配位系配
位子であることが更に好ましい。非局在化環状η5−配
位系配位子としては、置換されていてもよいシクロペン
タジエニル基、インデニル基、フルオレニル基又はアズ
レニル基を挙げることができ、無置換のシクロペンタジ
エニル基、及び置換されたシクロペンタジエニル基であ
ることが好ましい。
【0046】この置換シクロペンタジエニル基は、例え
ば、メチルシクロペンタジエニル、エチルシクロペンタ
ジエニル、イソプロピルシクロペンタジエニル、n−ブ
チルシクロペンタジエニル、t−ブチルシクロペンタジ
エニル、ジメチルシクロペンタジエニル、ジエチルシク
ロペンタジエニル、ジイソプロピルシクロペンタジエニ
ル、ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル、テトラメチ
ルシクロペンタジエニル、インデニル基、2−メチルイ
ンデニル基、2−メチル−4−フェニルインデニル基、
テトラヒドロインデニル基、ベンゾインデニル基、フル
オレニル基、ベンゾフルオレニル基、テトラヒドロフル
オレニル基、オクタヒドロフルオレニル基及びアズレニ
ル基である。
【0047】非局在化環状η5−配位系配位子は、非局
在化環状π系の1個以上の原子がヘテロ原子に置換され
ていてもよい。水素の他に、周期表第14族の元素及び
/又は周期表第15、16及び17族の元素のような1
個以上のヘテロ原子を含むことができる。
【0048】非局在化環状η5−配位系配位子、例え
ば、シクロペンタジエニル基は、中心金属と、環状であ
ってもよい、一つの又は複数の架橋配位子により架橋さ
れていてもよい。架橋配位子としては、例えば、C
2、CH2CH2、CH(CH3)CH2、CH(C
49)C(CH32、C(CH32、(CH32Si、
(CH3 2Ge、(CH32Sn、(C652Si、
(C65)(CH3)Si、(C6 52Ge、(C
652Sn、(CH24Si、CH2Si(CH32
o−C64又は2、2'−(C642が挙げられる。
【0049】上記式(2)で示される有機金属化合物
は、二つ以上のメタロセン部分 (moiety)を有する化合
物も含む。このような化合物は多核メタロセンとして知
られている。前記多核メタロセンは、いかなる置換様式
及びいかなる架橋形態を有していてもよい。前記多核メ
タロセンの独立したメタロセン部分は、各々が同一種で
も、異種でもよい。前記多核メタロセンの例は、例えば
EP−A−632063、特開平4−80214号、特
開平4−85310、EP−A−654476に記載さ
れている。
【0050】上記式(2)で示される有機金属化合物と
しては、例えば、下記のジルコノセンを用いることがで
きる。
【0051】ビス(シクロペンタジエニル)ジエチルジ
ルコニウム;ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジエ
チルジルコニウム;ビス(ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジエチルジルコニウム;ビス(イソプロピルシクロ
ペンタジエニル)ジエチルジルコニウム;ビス(n−ブ
チルシクロペンタジエニル)ジエチルジルコニウム;ビ
ス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジエチルジルコ
ニウム;ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジエチ
ルジルコニウム;ビス(ジエチルシクロペンタジエニ
ル)ジエチルジルコニウム;ビス(ジイソプロピルシク
ロペンタジエニル)ジエチルジルコニウム;ビス(ジ−
t−ブチルシクロペンタジエニル)ジエチルジルコニウ
ム;ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジエチ
ルジルコニウム。
【0052】ビス(シクロペンタジエニル)ジブチルジ
ルコニウム;ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジブ
チルジルコニウム;ビス(ブチルシクロペンタジエニ
ル)ジブチルジルコニウム;ビス(イソプロピルシクロ
ペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;ビス(n−ブ
チルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;ビ
ス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコ
ニウム;ビス(ジメチルシクロペンタジエニル)ジブチ
ルジルコニウム;ビス(ジエチルシクロペンタジエニ
ル)ジブチルジルコニウム;ビス(ジイソプロピルシク
ロペンタジエニル)ジブチルジルコニウム;ビス(ジ−
t−ブチルシクロペンタジエニル)ジブチルジルコニウ
ム;ビス(テトラメチルシクロペンタジエニル)ジブチ
ルジルコニウム。
【0053】なお、ビス(シクロペンタジエニル)ジク
ロロジルコニウム;ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジクロロジルコニウム;ビス(ブチルシクロペンタ
ジエニル)ジクロロジルコニウム;ビス(イソプロピル
シクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;ビス
(n−ブチルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニ
ウム;ビス(t−ブチルシクロペンタジエニル)ジクロ
ロジルコニウム;ビス(ジメチルシクロペンタジエニ
ル)ジクロロジルコニウム;ビス(ジエチルシクロペン
タジエニル)ジクロロジルコニウム;ビス(ジイソプロ
ピルシクロペンタジエニル)ジクロロジルコニウム;ビ
ス(ジ−t−ブチルシクロペンタジエニル)ジクロロジ
ルコニウム;ビス(テトラメチルシクロペンタジエニ
ル)ジクロロジルコニウムなどのジクロロ体について
は、ナトリウム等のアルカリ金属、マグネシウム等のア
ルカリ土類金属のような強塩基で還元するか、又は、ジ
アルキル体に変換して用いることができる。
【0054】本発明の第1態様におけるインデン誘導体
の製造方法では、下記式(3)で示される第1のアルキ
ンが用いられる。
【0055】
【化19】 [式中、R1、A1、A2、A3及びA4は、上記の意味を
有する。]
【0056】上記式(3)で示される第1のアルキンの
量は、有機金属化合物(2)1モルに対し、0.1モル
〜100モルであり、好ましくは0.5モル〜3モルで
あり、更に好ましくは0.8モル〜1.5モルである。
【0057】本発明の第1態様におけるインデン誘導体
の製造方法では、下記式(4)で示される第2のアルキ
ンが用いられる。
【0058】
【化20】 [式中、R2及びR3は、上記の意味を有する。]
【0059】上記式(4)で示される第2のアルキンの
量は、有機金属化合物(2)1モルに対し、0.1モル
〜100モルであり、好ましくは0.5モル〜3モルで
あり、更に好ましくは0.8モル〜1.5モルである。
【0060】本発明の第1態様にかかるインデン誘導体
の製造方法において、上記式(2)で示される有機金属
化合物を、上記式(3)で示される第1のアルキン、及
び上記式(4)で示される第2のアルキンと反応させ、
得られた反応混合物を、酸存在下で分子内環化させる。
典型的には、前記反応混合物を単離することなく、その
まま酸存在下で分子内環化させる。例えば、前記反応混
合物は典型的には溶液中に溶存しているが、この溶液中
に酸を添加する。
【0061】本明細書において、「酸」としては、広く
有機酸、無機酸を挙げることができる。
【0062】本明細書において、「有機酸」としては、
ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フマル酸、シュウ酸、
酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、
メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p-トルエンス
ルホン酸、乳酸、グルコン酸等を挙げることができる。
また、「無機酸」としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、
硫酸、炭酸、リン酸、アルミン酸、ジルコン酸等を挙げ
ることができる。
【0063】本発明の第1態様におけるインデン誘導体
の製造方法としては、典型的には、上記式(2)で示さ
れる有機金属化合物の溶液に、上記式(3)で示される
第1のアルキン、下記式(4)で示される第2のアルキ
ンを添加し、攪拌して反応混合物を得、続いて酸を添加
する。前記反応混合物としては、下記に示す反応スキー
ムにおける式(A)で示される中間体が想定される。
【0064】
【化21】 [式中、Z1、Z2、M、L1、L2、A1、A2、A3
4、R1、R1'、R2及びR 3は、上記の意味を有す
る。]
【0065】もっともこのような反応経路は推論に過ぎ
ず、本発明はこのような反応経路に限定されるものでは
ない。
【0066】本発明の第1態様において、反応は、好ま
しくは−100℃〜300℃の温度範囲で行われ、特に
好ましくは−80℃〜200℃の温度範囲、更に好まし
くは−50℃〜100℃の温度範囲で行われる。圧力
は、例えば、0.1バール〜2500バールの範囲内
で、好ましくは0.5バール〜10バールの範囲内であ
る。
【0067】本発明の第1態様において、溶媒として
は、上記式(2)で示される有機金属化合物を溶解する
ことができる溶媒が好ましい。溶媒は、脂肪族又は芳香
族の有機溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテ
トラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレン
のようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンの
ようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホ
ルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスル
ホキシド;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が用
いられる。
【0068】次に、本発明の第2態様について説明す
る。本発明の第2態様では、下記式(2)で示される有
機金属化合物と、下記式(5)で示されるアルキンを反
応させ、第1の反応混合物を得る工程と、前記第1の反
応混合物を下記式(6)で示されるアリールケトンと反
応させ、第2の反応混合物を得る工程と、前記第2の反
応混合物を酸存在下で分子内環化させる工程とを含むこ
とを特徴とする、下記式(1c)で示されるインデン誘
導体の製造方法が提供される。
【0069】
【化22】 [式中、Z1、Z2、M、L1、L2、R4、R5、R6
5、A6、A7及びA8は、上記の意味を有する。]
【0070】本発明の第2態様において、R4、R5、R
6、A5、A6、A7及びA8は、それぞれ、互いに独立
し、同一または異なって、水素原子;置換基を有してい
てもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有していても
よいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有していてもよ
いC6〜C20アリールオキシ基;置換基を有していても
よいアミノ基;置換基を有していてもよいシリル基又は
水酸基である。
【0071】R4、R5、R6、A5、A6、A7及びA8
示される「C1〜C20炭化水素基」、「C1〜C20アルコ
キシ基」、「C6〜C20アリールオキシ基」、「アミノ
基」、「シリル基」には、置換基が導入されていてもよ
い。この置換基としては、例えば、C1〜C10炭化水素
基(例えば、メチル、エチル、プロピル、ブチル、フェ
ニル、ナフチル、インデニル、トリル、キシリル、ベン
ジル等)、C1〜C10アルコキシ基(例えば、メトキ
シ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ等)、C6〜C10
アリールオキシ基(例えば、フェニルオキシ、ナフチル
オキシ、ビフェニルオキシ等)、アミノ基、水酸基、ハ
ロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又
はシリル基などを挙げることができる。この場合、置換
基は、置換可能な位置に1個以上導入されていてもよ
く、好ましくは1個〜4個導入されていてもよい。置換
基数が2個以上である場合、各置換基は同一であっても
異なっていてもよい。
【0072】本発明の第2態様において、R4及びR5
5及びA6、A6及びA7、並びにA 7及びA8は、それぞ
れ、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不飽和環を形
成してもよい。これらの置換基が形成する環は、4員環
〜16員環であることが好ましく、4員環〜12員環で
あることが更に好ましい。この環は、ベンゼン環等の芳
香族環あってもよいし、脂肪族環であってもよい。ま
た、これらの置換基が形成する環に、更に単数又は複数
の環が形成されていてもよい。
【0073】前記飽和環または不飽和環は、酸素原子、
硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子また
は式―N(B)―で示される基(式中、Bは水素原子ま
たはC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていて
もよい。即ち、前記飽和環または不飽和環はヘテロ環で
あってもよい。かつ、置換基を有していてもよい。不飽
和環は、ベンゼン環等の芳香族環であってもよい。
【0074】Bは,水素原子またはC1〜C10炭化水素
基であることが好ましく、水素原子またはC1〜C7炭化
水素基であることが更に好ましく、Bは水素原子、C1
〜C3アルキル基、フェニル基またはベンジル基である
ことが更になお好ましい。
【0075】この飽和環又は不飽和環は、置換基を有し
ていてもよく、例えば、C1〜C10炭化水素基(例え
ば、メチル、エチル、プロピル、ブチル等)、C1〜C
10アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポ
キシ、ブトキシ等)、C6〜C1 0アリールオキシ基(例
えば、フェニルオキシ、ナフチルオキシ、ビフェニルオ
キシ等)、アミノ基、水酸基、ハロゲン原子(例えば、
フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)又はシリル基などの置換
基が導入されていてもよい。
【0076】本発明の第2態様において、R4、R5及び
6が、それぞれ、互いに独立し、同一または異なっ
て、置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基又
は置換基を有していてもよいシリル基であることが好ま
しく、C1〜C10アルキル基、C6〜C10アリール基、C
6〜C10アリールアルキル基、又は置換基を有していて
もよいシリル基であることが好ましく、メチル、エチ
ル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、sec−ブ
チル、tert−ブチル、フェニル、ベンジル、ジメチ
ルシリル、ジエチルシリル、トリメチルシリル又はトリ
エチルシリルであることが更に好ましい。
【0077】本発明の第2態様において、A5、A6、A
7及びA8が、それぞれ、互いに独立し、同一または異な
って、水素原子;置換基を有していてもよいC1〜C20
炭化水素基又は置換基を有していてもよいC1〜C20
ルコキシ基であることが好ましく、C1〜C10アルキル
基、C6〜C10アリール基、C1〜C10アルコキシ基であ
ることが好ましく、メチル、エチル、プロピル、イソプ
ロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブチ
ル、メトキシ又はエトキシであることが更に好ましい。
【0078】本発明の第2態様において、前記式(1
c)で示されるインデン誘導体が、1−メチル−2,3
−ジフェニルインデン、1−メチル−2,3−ジプロピ
ルインデン、1,5,7−トリメチル−2,3−ジプロ
ピルインデン又は6−メトキシ−1−メチル−2,3−
ジプロピルインデンであることが好ましい。
【0079】本発明の第2態様におけるインデン誘導体
の製造方法では、下記式(2)で示される有機金属化合
物が用いられる。
【0080】
【化23】 [式中、Z1、Z2、M、L1及びL2は、上記の意味を有
する。]
【0081】上記式(2)についての説明は、本発明の
第1態様にかかるインデン誘導体の製造方法において説
明したのと同様である。
【0082】本発明の第2態様におけるインデン誘導体
の製造方法では、下記式(5)で示されるアルキンが用
いられる。
【0083】
【化24】 [式中、R4及びR5は、上記意味を有する。]
【0084】上記式(5)で示されるアルキンの量は、
有機金属化合物(2)1モルに対し、0.1モル〜10
0モルであり、好ましくは0.5モル〜3モルであり、
更に好ましくは0.8モル〜1.5モルである。
【0085】本発明の第2態様におけるインデン誘導体
の製造方法では、上記式(2)で示される有機金属化合
物を、上記式(5)で示されるアルキンと反応させて得
られた第1の反応混合物を、下記式(6)で示されるア
リールケトンと反応させる。
【0086】
【化25】 [式中、R6、A5、A6、A7及びA8は、上記意味を有
する。]
【0087】上記式(6)で示されるアリールケトンの
量は、有機金属化合物(2)1モルに対し、0.1モル
〜100モルであり、好ましくは0.5モル〜3モルで
あり、更に好ましくは0.8モル〜1.5モルである。
【0088】本発明の第2態様にかかるインデン誘導体
の製造方法において、上記第1の反応混合物と上記式
(6)で示されるアリールケトンとを反応させて得られ
た第2の反応混合物を、酸存在下で分子内環化させる。
典型的には、前記反応混合物を単離することなく、その
まま酸存在下で分子内環化させる。例えば、前記反応混
合物は典型的には溶液中に溶存しているが、この溶液中
に酸を添加する。
【0089】本発明の第2態様において、「酸」につい
ての説明は、第1態様において説明したのと同様であ
る。
【0090】本発明の第2態様におけるインデン誘導体
の製造方法としては、典型的には、上記式(2)で示さ
れる有機金属化合物の溶液に、上記式(5)で示される
アルキンを添加し、攪拌して第1の反応混合物を得、続
いて、上記式(6)で示されるアリールケトンを添加
し、攪拌して第2の反応混合物を得、続いて酸を添加す
る。前記第1及び第2の反応混合物としては、それぞ
れ、下記に示す反応スキームにおける式(B)及び式
(C)で示される中間体が想定される。
【0091】
【化26】 [式中、Z1、Z2、M、L1、L2、R4、R5、R6
5、A6、A7及びA8は、上記の意味を有する。]
【0092】もっともこのような反応経路は推論に過ぎ
ず、本発明はこのような反応経路に限定されるものでは
ない。
【0093】本発明の第2態様において、反応は、好ま
しくは−100℃〜300℃の温度範囲で行われ、特に
好ましくは−80℃〜200℃の温度範囲、更に好まし
くは−50℃〜100℃の温度範囲で行われる。圧力
は、例えば、0.1バール〜2500バールの範囲内
で、好ましくは0.5バール〜10バールの範囲内であ
る。
【0094】本発明の第2態様において、溶媒として
は、上記式(2)で示される有機金属化合物を溶解する
ことができる溶媒が好ましい。溶媒は、脂肪族又は芳香
族の有機溶媒が用いられる。エーテル系溶媒、例えばテ
トラヒドロフラン又はジエチルエーテル;塩化メチレン
のようなハロゲン化炭化水素;o−ジクロロベンゼンの
ようなハロゲン化芳香族炭化水素;N,N−ジメチルホ
ルムアミド等のアミド、ジメチルスルホキシド等のスル
ホキシド;ベンゼン、トルエン等の芳香族炭化水素が用
いられる。
【0095】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
ただし、本発明は、下記の実施例に制限されるものでは
ない。
【0096】すべての反応は、窒素雰囲気下のもとで行
われた。溶媒として用いたテトラヒドロフラン(THF)は
窒素気流下、ナトリウム金属、ベンゾフェノンで蒸留し
て無水とした。試薬は市販品を購入し、そのまま用い
た。
【0097】1H-NMRおよび13C-NMRスペクトルは、25
℃の溶液(TMS1%含有)を用いて、JEOLスペクトロ
メター上で測定した。ガスクロマトグラフ分析は、シリ
カガラスキャピラリカラムSHIMADZU CBP1-M25-O25 及び
SHIMADZU C-R6A-Chromatopac integrator を備えたSHI
MADZU GC-14A ガスクロマトグラフで測定した。内部標
準としてドデカン及びメシチレンを用いた。
【0098】実施例1 1−メチル−2,3−ジフェニルインデン
【化27】 窒素雰囲気下、ジルコノセンジクロリド (350 mg, 1.2
mmol) のTHF (5 mL)溶液をドライアイス-アセトン浴で
-78℃に冷却した。この溶液にn-ブチルリチウム試薬
(1.59M ヘキサン溶液, 1.51 mL, 2.4 mmol)を滴下し、
引き続き-78℃で1時間撹拌した。この溶液に対し、メ
チルジフェニルホスフィン (200 mg, 1.0mmol) を加
え、室温で1時間撹拌した後、トリメチルシリルフェニ
ルアセチレン(0.197 mL, 1.0 mmol) を加え、引き続き
室温で1時間撹拌した。この溶液にジフェニルアセチレ
ン (178 mg, 1.0 mmol) を加え50℃まで昇温し、3時間
撹拌した。この溶液を室温に戻した後、濃硫酸 (0.7 m
L) をゆっくり滴下し、48時間の後、ヘキサンで抽出
した。有機層を一つにして飽和食塩水で洗い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を留去した後、得
られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(ヘキサン:酢酸エチル=100:1)による精製を行い、
無色透明結晶 (201 mg) を得た。 GC収率 80% 単離収率
71%。
【0099】1H NMR (CDCl3, TMS) δ2.33 (d, J=2.0 H
z, 3H), 4.94 (m, 1H), 7.01-7.40(m, 14H); 13C NMR
(CDCl3, TMS) δ11.90, 57.79, 119.16, 123.62, 125.4
4,126.44, 126.53, 126.84, 128.07, 128.14, 128.46,
128.99, 129.37, 135.57,136.34, 139.99, 144.97, 14
5.90, 148.02。
【0100】実施例2 1−ベンジル−2,3−ジプロピルインデン及び3−ベ
ンジル−1,2−ジプロピルインデン
【化28】 窒素雰囲気下、ジルコノセンジクロリド (350 mg, 1.2
mmol)のTHF (5 mL)溶液をドライアイス-アセトン浴で
-78℃に冷却した。この溶液に臭化エチルマグネシウム
試薬 (0.89 M THF 溶液, 2.70 mL, 2.4 mmol) を滴下
し、引き続き-78℃で1時間撹拌した。この溶液に対
し、ジフェニルアセチレン (0.178 mg, 1.0mmol)を加
え、0℃で3時間撹拌し、ジルコナシクロペンテンを調
製した。この溶液に4-オクチン (0.148 mL, 1.0 mmol)
を加え、50℃まで昇温し、1時間撹拌し、ジルコナシク
ロペンタジエンとした。この溶液を室温に戻した後、濃
硫酸 (0.7 mL)を加え、48時間の後、ヘキサンで抽出
した。有機層を一つにして飽和食塩水で洗い、硫酸マグ
ネシウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を留去した後、得
られた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーに
より精製し、標題化合物を得た。淡黄色油状物質 (170
mg) 。GC収率 80% 単離収率 59%
【0101】1H NMR (CDCl3, TMS) δ0.56 (t, J=7.4 H
z, 1H), 0.83 (t, J=7.4 Hz, 2H),0.88-0.97 (m, 3H),
0.97-1.89 (m, 5H), 1.95-2.12 (m, 1H), 2.22-2.32
(m,1H), 2.50-2.62 (m, 1H), 3.48 (m, 1H), 3.82-3.96
(m, 2H), 7.02-7.22 (m, 8H), 7.35 (t, J=6.6 Hz, 1
H); 13C NMR (CDCl3, TMS) δ8.62, 13.97, 14.28,14.
53, 17.98, 22.66, 22.84, 23.18, 26.37, 28.80, 31.1
9, 31.23, 32.10, 32.39, 49.32, 50.01, 118.95, 119.
02, 122.39, 122.49, 123.61, 123.64, 125.78, 126.0
8, 126.11, 128.21, 128.28, 134.73, 135.00, 139.92,
139.94, 145.82, 146.08, 146.34, 146.85, 147.74, 1
48.11。
【0102】実施例3 1−メチル−2,3−ジプロピルインデン
【化29】 窒素雰囲気下、ジルコノセンジクロリド (350 mg, 1.2
mmol) のTHF (5 mL)溶液をドライアイス-アセトン浴で
-78℃に冷却した。この溶液にn-ブチルリチウム試薬
(1.59M ヘキサン 溶液, 1.51 mL, 2.4 mmol) を滴下
し、引き続き -78℃で1時間撹拌した。この溶液に対
し、トリメチルシリルフェニルアセチレン (0.197 mL,
1.0 mmol) を加え、室温に戻して3時間撹拌した。この
溶液に4-オクチン (0.148 mL, 1.0 mmol) を加え50℃ま
で昇温し、3時間撹拌した。この溶液を室温に戻した
後、濃硫酸 (0.7 mL) をゆっくり滴下し、60時間の
後、ヘキサンで抽出した。有機層を一つにして飽和食塩
水で洗い、硫酸マグネシウムで乾燥させた。減圧下、溶
媒を留去した後、得られた残留物をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(ヘキサン)による精製を行い、淡黄
色油状物質 (134 mg) を得た。 GC収率 67% 単離収率 6
3%。
【0103】1H NMR (CDCl3, TMS) δ0.82 (t, J=7.2 H
z, 3H), 0.93 (t, J=7.3 Hz, 3H),0.89-1.00 (m, 1H),
1.05-1.15 (m, 1H), 1.36-1.47 (m, 1H), 1.55-1.68
(m, 2H), 1.88-1.97 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 2.18-2.2
6 (m, 1H), 2.43-2.52 (m, 1H), 3.37 (m, 1H), 7.11
(td, J=7.2, 1.3 Hz, 1H), 7.19-7.26 (m, 2H), 7.35
(d, J=7.3 Hz, 1H); 13C NMR (CDCl3, TMS) δ10.22,
14.15, 14.48, 18.10, 22.98, 28.58, 32.26, 49.32, 1
17.95, 122.44, 123.55, 126.13, 132.09, 146.02, 14
6.81, 146.88。
【0104】実施例4 1−ベンジル−2,3−ジフェニルインデン
【化30】 窒素雰囲気下、ジルコノセンジクロリド (350 mg, 1.2
mmol) のTHF (5 mL)溶液をドライアイス-アセトン浴で
-78℃に冷却した。この溶液にn-ブチルリチウム試薬
(1.59M ヘキサン溶液, 1.51 mL, 2.4 mmol) を滴下し、
引き続き -78℃で1時間撹拌した。この溶液に対し、ジ
フェニルアセチレン (356 mg, 2.0 mmol) を加え、室温
に戻して3時間撹拌した。この溶液に、濃硫酸 (0.7 m
L) をゆっくり滴下し、2週間の後、ヘキサンで抽出し
た。有機層を一つにして飽和食塩水で洗い、硫酸マグネ
シウムで乾燥させた。減圧下、溶媒を留去した後、得ら
れた残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(ヘ
キサン:酢酸エチル=100:1)による精製を行い、白色
粉末物質を得た。
【0105】1H NMR (CDCl3, TMS) δ4.09-4.20 (m, 2
H), 5.07 (m, 1H), 7.09-7.33 (m, 19H); 13C NMR (CD
Cl3, CDCl3) δ32.25, 58.15, 120.33, 123.73, 125.4
2, 126.13, 126.57, 126.84, 126.99, 128.22, 128.25,
128.57, 128.64, 128.68, 135.89, 137.37, 139.52, 1
39.72, 144.91, 147.44, 148.15。
【0106】実施例5 1−メチル−2,3−ジプロピルインデン
【化31】 窒素雰囲気下、ジルコノセンジクロリド (350 mg, 1.2
mmol)のTHF (5 mL)溶液をドライアイス-アセトン浴で
-78℃に冷却した。この溶液に臭化エチルマグネシウム
試薬 (0.89 M THF 溶液, 2.70 mL, 2.4 mmol) を滴下
し、引き続き-78℃で1時間撹拌した。この溶液に対
し、4-オクチン (0.148 mL, 1.0 mmol)を加え、0℃で
3時間撹拌し、ジルコナシクロペンテンを調製した。こ
の溶液にアセトフェノン (0.117 mL, 1.0 mmol)を加
え、50℃まで昇温し、3時間撹拌し、オキサジルコナシ
クロペンテンとした。この溶液を0℃に冷却した後、20
% 塩酸で処理し、12時間後、エーテルで抽出した。
有機層を一つにして飽和食塩水で洗い、硫酸マグネシウ
ムで乾燥させた。減圧下、溶媒を留去した後、得られた
残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精
製し、標題化合物を得た。淡黄色油状物質。 GC収率 90
% 単離収率 69%。
【0107】1H NMR (CDCl3, TMS) δ0.82 (t, J=7.2 H
z, 3H), 0.93 (t, J=7.3 Hz, 3H),0.89-1.00 (m, 1H),
1.05-1.15 (m, 1H), 1.36-1.47 (m, 1H), 1.55-1.68
(m, 2H), 1.88-1.97 (m, 1H), 2.02 (s, 3H), 2.18-2.2
6 (m, 1H), 2.43-2.52 (m, 1H), 3.37 (m, 1H), 7.11
(td, J=7.2, 1.3 Hz, 1H), 7.19-7.26 (m, 2H), 7.35
(d, J=7.3 Hz, 1H); 13C NMR (CDCl3, TMS) δ10.22,
14.15, 14.48, 18.10, 22.98, 28.58, 32.26, 49.32, 1
17.95, 122.44, 123.55, 126.13, 132.09, 146.02, 14
6.81, 146.88。
【0108】実施例6 1,5,7−トリメチル−2,3−ジプロピルインデン
【化32】 実施例5と同様の手順で行った。ただし、アセトフェノ
ン (0.117 mL, 1.0 mmol)の代わりに、2,4-ジメチルア
セトフェノン (144 mg, 1.0 mmol)を用いた。GC収率 7
0% 単離収率52 %。
【0109】実施例7 5−メトキシ−1−メチル−2,3−ジプロピルインデ
【化33】 実施例5と同様の手順で行った。ただし、アセトフェノ
ン (0.117 mL, 1.0 mmol)の代わりに、4-メトキシアセ
トフェノン (150 mg, 1.0 mmol)を用いた。GC収率 90%
単離収率67 %。
【0110】
【発明の効果】本発明の方法により、多置換インデンを
高収率で選択的、かつ、簡便に得ることができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C07C 43/215 C07C 43/215 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300 Fターム(参考) 4H006 AA02 BA10 BA37 BA44 BB25 GP03 4H039 CA40 CA41 CH30

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記式(2)で示される有機金属化合物
    を、 【化1】 [式中、Z1及びZ2は、脱離基を示し、 Mは、遷移金属を示し、 L1及びL2は、互いに独立し、同一又は異なって、アニ
    オン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋され
    ていてもよい。] 下記式(3)で示される第1のアルキン、及び 【化2】 [式中、R1、A1、A2、A3及びA4は、それぞれ、互
    いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を
    有していてもよいC1〜C20炭化水素基;置換基を有し
    ていてもよいC1〜C20アルコキシ基;置換基を有して
    いてもよいC6〜C 20アリールオキシ基;置換基を有し
    ていてもよいアミノ基;置換基を有していてもよいシリ
    ル基又は水酸基であり、 ただし、A1及びA2、A2及びA3、並びにA3及びA
    4は、それぞれ、互いに架橋してC4〜C20飽和環又は不
    飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原子、硫黄原
    子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子又は式−N
    (B)−で示される基(式中、Bは水素原子又はC1
    20炭化水素基である。)で中断されていてもよく、か
    つ、置換基を有していてもよい。] 下記式(4)で示される第2のアルキン 【化3】 [式中、R2及びR3は、それぞれ、互いに独立し、同一
    または異なって、水素原子;置換基を有していてもよい
    1〜C20炭化水素基;置換基を有していてもよいC1
    20アルコキシ基;置換基を有していてもよいC6〜C
    20アリールオキシ基;置換基を有していてもよいアミノ
    基;置換基を有していてもよいシリル基又は水酸基であ
    り、 ただし、R2及びR3は、互いに架橋してC4〜C20飽和
    環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原
    子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子
    又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子
    又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていて
    もよく、かつ、置換基を有していてもよい。]と反応さ
    せ、反応混合物を得る工程と、前記反応混合物を酸存在
    下で分子内環化させる工程とを含むことを特徴とする、
    下記式(1a)又は(1b)で示されるインデン誘導体
    の製造方法。 【化4】 [式中、R2、R3、A1、A2、A3及びA4は、上記意味
    を有する。R1'は、R1と同義であるか、又は水素原子
    である。]
  2. 【請求項2】 Z1及びZ2が、それぞれ、互いに独立
    し、同一または異なって、ハロゲン原子又はC1〜C20
    炭化水素基である、請求項1に記載のインデン誘導体の
    製造方法。
  3. 【請求項3】 Mが周期表第4族から第6族の遷移金属
    である、請求項1又は2に記載のインデン誘導体の製造
    方法。
  4. 【請求項4】 Mがジルコニウムである、請求項1〜3
    のいずれかに記載のインデン誘導体の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記アニオン性配位子が、非局在化環状
    η5−配位系配位子であって、置換されていてもよいシ
    クロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル基
    又はアズレニル基である、請求項1〜4のいずれかに記
    載のインデン誘導体の製造方法。
  6. 【請求項6】 R1、R2及びR3が、それぞれ、互いに
    独立し、同一または異なって、置換基を有していてもよ
    いC1〜C20炭化水素基又は置換基を有していてもよい
    シリル基である請求項1〜5のいずれかに記載のインデ
    ン誘導体の製造方法。
  7. 【請求項7】 A1、A2、A3及びA4が、それぞれ、互
    いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基を
    有していてもよいC1〜C20炭化水素基又は置換基を有
    していてもよいC1〜C20アルコキシ基である請求項1
    〜6のいずれかに記載のインデン誘導体の製造方法。
  8. 【請求項8】 前記式(1a)又は(1b)で示される
    インデン誘導体が、1−メチル−2,3−ジフェニルイ
    ンデン、1−ベンジル−2,3−ジプロピルインデン、
    3−ベンジル−1,2−ジプロピルインデン、1−メチ
    ル−2,3−ジプロピルインデン又は1−ベンジル−
    2,3−ジフェニルインデンである、請求項1〜5のい
    ずれかに記載のインデン誘導体の製造方法。
  9. 【請求項9】下記式(1c)で示されるインデン誘導体
    の製造方法であって、 【化5】 [式中、R4、R5、R6、A5、A6、A7及びA8は、そ
    れぞれ、互いに独立し、同一または異なって、水素原
    子;置換基を有していてもよいC1〜C20炭化水素基;
    置換基を有していてもよいC1〜C20アルコキシ基;置
    換基を有していてもよいC6〜C20アリールオキシ基;
    置換基を有していてもよいアミノ基;置換基を有してい
    てもよいシリル基又は水酸基であり、 ただし、R4及びR5、A5及びA6、A6及びA7、並びに
    7及びA8は、それぞれ、互いに架橋してC4〜C20
    和環又は不飽和環を形成してもよく、前記環は、酸素原
    子、硫黄原子、珪素原子、スズ原子、ゲルマニウム原子
    又は式−N(B)−で示される基(式中、Bは水素原子
    又はC1〜C20炭化水素基である。)で中断されていて
    もよく、かつ、置換基を有していてもよい。] 下記式(2)で示される有機金属化合物と、 【化6】 [式中、Z1及びZ2は、脱離基を示し、 Mは、遷移金属を示し、 L1及びL2は、互いに独立し、同一又は異なって、アニ
    オン性配位子を示し、ただし、L1及びL2は、架橋され
    ていてもよい。] 下記式(5)で示されるアルキンを反応させ、第1の反
    応混合物を得る工程と、 【化7】 [式中、R4及びR5は、上記意味を有する。] 前記第1の反応混合物を下記式(6)で示されるアリー
    ルケトンと反応させ、第2の反応混合物を得る工程と、 【化8】 [式中、R6、A5、A6、A7及びA8は、上記意味を有
    する。]前記第2の反応混合物を酸存在下で分子内環化
    させる工程とを含むことを特徴とするインデン誘導体の
    製造方法。
  10. 【請求項10】 Z1及びZ2が、それぞれ、互いに独立
    し、同一または異なって、ハロゲン原子又はC1〜C20
    炭化水素基である、請求項9に記載のインデン誘導体の
    製造方法。
  11. 【請求項11】 Mが周期表第4族から第6族の遷移金
    属である、請求項9又は10に記載のインデン誘導体の
    製造方法。
  12. 【請求項12】 Mがジルコニウムである、請求項9〜
    11のいずれかに記載のインデン誘導体の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記アニオン性配位子が、非局在化環
    状η5−配位系配位子であって、置換されていてもよい
    シクロペンタジエニル基、インデニル基、フルオレニル
    基又はアズレニル基である、請求項9〜12のいずれか
    に記載のインデン誘導体の製造方法。
  14. 【請求項14】 R4、R5及びR6が、それぞれ、互い
    に独立し、同一または異なって、置換基を有していても
    よいC1〜C20炭化水素基又は置換基を有していてもよ
    いシリル基である請求項9〜13のいずれかに記載のイ
    ンデン誘導体の製造方法。
  15. 【請求項15】 A5、A6、A7及びA8が、それぞれ、
    互いに独立し、同一または異なって、水素原子;置換基
    を有していてもよいC1〜C20炭化水素基又は置換基を
    有していてもよいC1〜C20アルコキシ基である請求項
    9〜14のいずれかに記載のインデン誘導体の製造方
    法。
  16. 【請求項16】 前記式(1c)で示されるインデン誘
    導体が、1−メチル−2,3−ジフェニルインデン、1
    −メチル−2,3−ジプロピルインデン、1,5,7−
    トリメチル−2,3−ジプロピルインデン又は6−メト
    キシ−1−メチル−2,3−ジプロピルインデンであ
    る、請求項9〜13のいずれかに記載のインデン誘導体
    の製造方法。
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