JP2003260969A - 格納式アシストグリップ - Google Patents

格納式アシストグリップ

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JP2003260969A
JP2003260969A JP2002060271A JP2002060271A JP2003260969A JP 2003260969 A JP2003260969 A JP 2003260969A JP 2002060271 A JP2002060271 A JP 2002060271A JP 2002060271 A JP2002060271 A JP 2002060271A JP 2003260969 A JP2003260969 A JP 2003260969A
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grip
grip body
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damper
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Shigemi Takagi
茂実 高木
Hiroshi Yamamoto
弘志 山本
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Daikyo Nishikawa Corp
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Nishikawa Kasei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車体パネルPに固定される一対の取付座1
1,13と、この各取付座11,13にそれぞれ脚部1
a,1bにて回動可能に軸支された長尺状のグリップ本
体1と、このグリップ本体1を使用位置から格納位置に
回動させる捩りコイルばね29と、この捩りコイルばね
29の付勢力を低減する粘性ダンパ27とを備えた格納
式アシストグリップGにおいて、温度変化等によりグリ
ップ本体1が伸縮しても、粘性ダンパ27のダンパ効果
を安定させようとする。 【解決手段】 粘性ダンパ27が設けられる脚部1aの
収納凹部3の軸受部5の内側面と、粘性ダンパ27の支
持部17における軸受部5側の側面17aとの間に、ス
ペーサ31が支持部17内に嵌入される方向に付勢する
スペーサ用コイルばね71を介在させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば車両等に装
備されて、不使用時に使用位置から格納位置に回動して
格納される格納式アシストグリップに関する技術分野に
属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の格納式アシストグリ
ップとして、使用位置及び格納位置の間で回動するグリ
ップ本体と、このグリップ本体の脚部を軸支しかつ取付
部材を介して車体に取り付けられる取付座とを備えたも
のは知られている。そして、例えば特開2001−71
804号公報に開示されるように、グリップ本体の脚部
と取付座との間に一体的に粘性ダンパを設けて、グリッ
プ本体が使用位置から格納位置に回動するときに所要の
粘性抵抗を付与することにより、その回動速度を調節し
て使用感及び耐久性を向上したものがある。
【0003】より具体的に、上記従来例のものでは、取
付座においてグリップ本体の脚部を支える支軸が設けら
れる外筒に、支軸の軸線と同心状に断面円形の凹部を設
けるとともに、この凹部の開口を閉塞する蓋部材(内
筒)をグリップ本体の脚部に回動不能に取り付け、さら
に、その蓋部材の円筒部を上記凹部内に回動可能に挿入
している。そして、少なくとも上記凹部の内周面と蓋部
材の円筒部の外周面との間にシリコンオイル等の粘性剤
を充填して、ダンパ手段としての粘性ダンパを構成して
いる。
【0004】上記の構成によれば、グリップ本体が回動
するときにはその脚部と一体になって蓋部材が回動し、
該蓋部材の円筒部が凹部内で回動することになり、この
際、該円筒部の外周面と凹部の内周面との間に介在する
粘性剤に剪断力が発生することによってグリップ本体の
回動に粘性抵抗が付与され、これにより、アシストグリ
ップの所要の使用感が得られるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
ものでは、格納式アシストグリップ周りの雰囲気の温度
変化等によりグリップ本体が膨張又は収縮した場合、脚
部と一体的に回動する内筒が外筒に対して相対的に抜け
出す方向に移動してしまうことが生じる。こうなると、
粘性剤を充填している空間の容積が増加し、その空間に
対する粘性剤の充填量が設定量から相対的に不足した状
態となり、粘性剤による粘性抵抗が低下して粘性ダンパ
のダンパ効果が低下するという問題があった。
【0006】本発明は斯かる点に鑑みてなされたもので
あり、その目的とするところは、温度変化等によるグリ
ップ本体の伸縮が生じても、粘性剤の充填容積の変化を
抑える手段を設けることにより、ダンパ手段のダンパ効
果を安定させようとすることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1の発明では、固定体に固定される一対の
取付座と、この各取付座にそれぞれ脚部にて回動可能に
軸支された長尺状のグリップ本体と、このグリップ本体
を使用位置から格納位置に回動させる付勢手段と、この
付勢手段の付勢力を低減するダンパ手段とを備えた格納
式アシストグリップにおいて、上記グリップ本体の脚部
には、このグリップ本体の格納位置で上記取付座の一部
を収容するように、グリップ本体の長さ方向に対向する
2つの側壁と、この両側壁に連続しかつ上記固定体に対
向する底壁とを有する収容凹部が形成され、上記ダンパ
手段は、取付座に一体形成され、又はこの取付座に別体
に形成されて固定された外筒と、この外筒内に回動可能
に嵌入されてグリップ本体と一体的に回動する内筒と、
この内筒の外周面及び外筒の内周面の間に充填された粘
性剤とからなり、上記収納凹部の側壁とダンパ手段との
間に、内筒が外筒内に嵌入される方向に付勢する弾性体
が介在される構成とする。
【0008】上記の構成によると、収納凹部の側壁とダ
ンパ手段との間に設けられた弾性体によって、内筒が外
筒内に嵌入される方向に常時付勢されているため、格納
式アシストグリップの雰囲気温度の変化等により、グリ
ップ本体が膨張又は収縮して内筒が取付座に一体形成さ
れ、又はこの取付座に別体に形成されて固定された外筒
に対して相対的に抜け出す方向に移動しようとしても、
それを抑えることができる。従って、粘性剤の充填容積
の変化を抑えてダンパ手段のダンパ効果を安定させるこ
とができる。
【0009】請求項2の発明では、弾性体は、収容凹部
の側壁とダンパ手段の外筒との間、又は収容凹部の側壁
とダンパ手段の内筒との間に介在されるものとする。
【0010】上記の構成によると、収容凹部の側壁とダ
ンパ手段の外筒との間に弾性体が設けられた場合、弾性
体が外筒を付勢することで内筒が外筒に対して相対的に
抜け出す方向に移動しようとするのを抑えることができ
る。一方、収容凹部の側壁とダンパ手段の内筒との間に
弾性体が設けられた場合、内筒を直接付勢することで内
筒が外筒に対して抜け出す方向に移動しようとするのを
抑えることができる。従って、ダンパ手段の構成に合わ
せて適切な位置に弾性体を設けることで本発明の作用効
果が有効に発揮される好適な格納式アシストグリップが
得られる。
【0011】
【発明の実施の形態】(実施形態1)以下、本発明の実
施形態を図面に基づいて説明する。図1〜図6は、本発
明の実施形態1に係る回動型の格納式アシストグリップ
Gを示し、このアシストグリップGは、主としてグリッ
プ本体1と一対の取付座11,13とからなるものであ
る。上記グリップ本体1は例えばPP(ポリプロピレン
樹脂)等からなる長尺状のもので、図2に示すように、
本体部の長手方向両端部が湾曲されて略コ字状をなし、
その長手方向の両端部である左右両端部がそれぞれ脚部
1a,1bとされていて、この左右の両脚部1a,1b
にて例えば固定体としての車体パネルP(図3〜5に示
す)に固定された取付座11,13に対し回動可能に軸
支されている。そして、グリップ本体1は、その長手方
向が車体の前後方向と略一致するように上記車体パネル
Pに取り付けられている。
【0012】上記車体パネルPは、図例では車両におけ
る車室内の側壁をなすものであり、上記のような各脚部
1a,1bでの軸支構造によりグリップ本体1が使用位
置及び格納位置の間で回動して、図3に示すように格納
位置にあるときにはグリップ本体1は車体パネルPに沿
った状態となる一方、図2及び図4等に示すように使用
位置にあるときには、グリップ本体1はその中間部が車
室内方に突出して水平面からやや斜め下方に向いた状態
となる。
【0013】そして、上記図3に示すようにグリップ本
体1が格納位置にあるときに、その各脚部1a,1bの
外面(車体パネルPに対向する面)には、グリップ本体
1の長手方向に対向する2つの側壁(後述する軸受部5
及び外側側壁5a)と、この両側壁に連続しかつ上記車
体パネルPに対向する底壁4とを有し、上記外面側が開
口するように、それぞれ、グリップ本体1の脚部1a,
1bの先端面、即ち同図の下端面から図の上側に向かっ
て略矩形状に切り欠いてなる切欠部が形成されていて、
この各切欠部がそれぞれグリップ本体1の格納状態で取
付座11,13の一部を収容する収容凹部3,3とな
る。また、詳しくは後述するが、グリップ本体1の一方
の脚部1a(図2において左側の脚部)と一方の取付座
11との間には、グリップ本体1の回動に粘性抵抗を付
与するダンパ手段としての粘性ダンパ27が一体的に設
けられる一方、他方の脚部1b(図2において右側の脚
部)と他方の取付座13との間には、グリップ本体1を
使用位置から格納位置に向かうように回動させる付勢手
段としての捩りコイルばね29が配設されている。
【0014】すなわち、図1及び図5に示すグリップ本
体1の脚部1aにおいて、上記収容凹部3の側壁のう
ち、グリップ本体1の左右中央に近い側に位置する内側
側壁(図1で右側のもの)は軸受部5として形成され、
この軸受部5の内側(収容凹部3側)面には有底の円形
穴からなるスペーサ側軸受穴7が形成されている。一
方、グリップ本体1の左右中央から遠い側に位置する外
側側壁5a(図1で左側のもの)には、該外側側壁5a
をその厚み方向(図の左右方向)に貫通するようにスペ
ーサ装着孔9が形成されている。このスペーサ装着孔9
は、図2に示すように、グリップ本体1の長手方向から
のグリップ本体1の脚部1aの外観視(図2において左
側からグリップ本体1の上記外側側壁5aを見た状態)
において略半円形状とされていて、その半円形状の中心
位置が上記スペーサ側軸受穴7の中心線(軸線X)に一
致するように形成されている。
【0015】そして、グリップ本体1の格納位置では、
上記一方の脚部1aの収容凹部3に上記取付座11の一
部が配置収容されるようになっている。また図5に示す
ように、この取付座11は、例えばPOM(ポリアセタ
ール樹脂)等からなる樹脂で形成され、車室側に開口す
る大略矩形の有底箱状の固定部15を有し、この固定部
15の底部にはボルト挿通孔37が貫通形成されてい
る。そして、このボルト挿通孔37に取付ボルトBをそ
のヘッド部B1が固定部15内の空間部15aに位置す
るように挿通して、その取付ボルトBを車体パネルPの
裏面に固定したウェルドナットNに車体パネルPを貫通
して螺合締結することで、取付ボルトBのヘッド部B1
と車体パネルPとの間に固定部15の底部を挟んで、取
付座11を車体パネルPに取付固定するようにしてい
る。尚、上記固定部15における空間部15aの開口の
端縁部には該開口を開閉する固定部15と一体成形のヒ
ンジ式カバー35が配設されている。
【0016】一方、グリップ本体1の他方の取付座13
は、図3、図4及び図6に示すように、上述した取付座
11とは異なり、グリップ本体1の脚部1bに対して別
体の支持軸49により軸支されている。以下の説明で
は、上記取付座13において取付座11と同様の構成の
部分については同じ符号を付して、その詳細な説明は省
略する。そして、上記脚部1bでは、図6に示すように
収容凹部3の左右両側壁(グリップ本体1の長さ方向に
対向する2つの側壁)がいずれも軸受部5,5とされて
いて、図で左側の軸受部5の内側面にはばね側軸受穴7
aが、また右側の軸受部5には貫通状の軸受孔47がそ
れぞれ同心状に形成されている。
【0017】上記取付座13には、固定部15の一側側
壁(図3における下側)と一体にばね側支持部51が形
成されている。このばね側支持部51は、全体として左
右方向(グリップ本体1の長さ方向)に長い略円筒形状
のもので、その左右両側の壁部にはそれぞれ軸挿通孔5
3,55(図6にのみ示す)が同心状に貫通形成されて
いる。そして、それら両軸挿通孔53,55に支持軸4
9が貫通支持され、この支持軸49の両端部がそれぞれ
ばね側支持部51の左右両側から外方に突出して、上記
収容凹部3における軸受部5,5のばね側軸受穴7a及
び軸受孔47に嵌挿されている。この構成により、取付
座13のばね側支持部51に対してグリップ本体1が支
持軸49によりその中心線(軸線X)の周りに回動可能
に支持されている。
【0018】また、上記支持軸49の長さ方向中間部の
周りには捩りコイルばね29が配置されている。すなわ
ち、上記取付座13のばね側支持部51の内部にはグリ
ップ本体1の長さ方向に長い断面略円形のコイルばね収
納空間51aが形成されていて、この収納空間51aに
捩りコイルばね29が収納されている。換言すれば、上
記取付座13のばね側支持部51は、捩りコイルばね2
9を収納するコイルばね体収納部である。また、上記ば
ね側支持部51内の収納空間51aの長さ方向の寸法は
捩りコイルばね29の長さよりも大きく、一方、収納空
間51aの径方向の寸法は捩りコイルばね29の直径よ
りも若干大きく形成されており、このことで、捩りコイ
ルばね29は、その中心線が軸線Xと略一致する状態で
収納空間51a内をその長さ方向に移動可能となってい
る。そして、捩りコイルばね29の捩り力によって、グ
リップ本体1は常時は格納位置に位置付けられるように
使用位置から格納位置に向かう方向(図3〜5で反時計
回り方向)に回動付勢されている。
【0019】尚、上記図3〜5にそれぞれ示すように、
上記グリップ本体1の各脚部1a,1bの先端側におけ
る収容凹部3の開口端部には、それぞれ当たり部61が
形成されており、一方、各取付座11,13の固定部1
5にはそれぞれ上記当たり部61に当接可能なストッパ
部63が形成されている。そして、グリップ本体1が格
納位置から使用位置に回動したときにその両方の脚部1
a,1bの当たり部61がそれぞれ取付座11のストッ
パ部63に当接することで、グリップ本体1は、それ以
上の回動が規制されて使用位置に停止される。
【0020】そして、図1及び図5に示すように、上記
取付座11の車室側には固定部15の一側壁(図5にお
ける下側壁)と一体に外筒としての支持部17が形成さ
れている。この支持部17は全体として左右方向(グリ
ップ本体1の長さ方向)に長い有底円筒形状をなし、そ
の左右方向の両側面のうち、グリップ本体1の軸受部5
に対向する一方の側面17aには該側面17aから突出
する支軸19が一体に形成されていて、この支軸19の
先端部が上記軸受部5のスペーサ側軸受穴7に回動可能
に嵌挿されている。このことで、グリップ本体1は脚部
1aの軸受部5にて取付座11の支軸19に回動可能に
支持されている。
【0021】一方、上記取付座11の支持部17の他方
の側面には、上記支軸19側に向かって内径が次第に小
さくなるテーパ穴からなる凹部21が上記支軸19と同
心状に形成されるとともに、この凹部21の底部21b
からその開口部21a側に向かって、上記支軸19と同
心状に延びる先細りテーパ形状の嵌入軸23が設けられ
ている。換言すれば、上記凹部21は上記収容凹部3の
外側側壁5aの側に向かって開口されている。また、脚
部1aのスペーサ装着孔9には内筒としての略有底筒形
状のスペーサ31が回動不能に取付固定されていて、そ
のスペーサ31の先端部が上記支持部17の凹部21内
に回動可能に挿入されている。すなわち、上記図1にも
示すように、スペーサ31の先端部は、先細りテーパ形
状の挿入部33と、この挿入部33の基端側に段差状に
連続する相対的に大径のスペーサ筒部39とからなり、
挿入部33は支持部17の凹部21内に挿入されて、そ
の挿入状態で挿入部33外周面と凹部21内周面との間
に略一定の隙間が形成されるようになっている。
【0022】また、上記スペーサ筒部39は支持部17
の凹部21の開口部21aに液密状に嵌合可能とされて
おり、このスペーサ筒部39により凹部21の開口部2
1aを相対回転可能に閉じて、上記挿入部33外周面と
凹部21内周面との間の隙間、及び後述する嵌入部45
内周面と支持部17の嵌入軸23外周面との間の隙間を
密封するようになっている。また、上記スペーサ31の
スペーサ筒部39には周方向の環状溝部39aが形成さ
れ、この溝部39aに配設されたOリング41が後述す
る粘性剤Lの流出を防止している。
【0023】上記スペーサ31の基端部は、その外径形
状が上述のグリップ本体1の脚部1aにおけるスペーサ
装着孔9と略同じ形状(脚部1aの先端側の半分が半円
形状でその反対側の半分が矩形状)とされ、この基端部
がスペーサ装着孔9に嵌挿されて脚部1aの上記外側側
壁5aに対するスペーサ31の軸線回りの回動を阻止す
る嵌合部43とされている。これにより、スペーサ31
はグリップ本体1と一体となって回動する。また、上記
スペーサ31の挿入部33と嵌合部43との間の外周部
には、スペーサ31の直径方向に対向した位置に互いに
対をなす抜止め用爪44(係止爪部)が突設されてい
る。そして、スペーサ31をスペーサ装着孔9に挿通し
たときに、上記抜止め用爪44,44,…が脚部1aの
収容凹部3内で該収容凹部3の上記外側側壁5aに係止
されて、スペーサ31がスペーサ装着孔9からの抜ける
のを防止するようになっている。
【0024】さらにまた、上記スペーサ31の挿入部3
3の内部には、その先端面から基端側に向かって基端側
が小径のテーパ状の有底穴からなる嵌入部45が形成さ
れている。この嵌入部45の内部には、スペーサ31が
回転可能となるように上記支持部17の嵌入軸23が嵌
入されるようになっており、この嵌入状態で、嵌入軸2
3の外周面と嵌入部45の内周面との間に隙間が形成さ
れるとともに、該嵌入軸23の先端面と嵌入部45の底
面45aとの間にも隙間が形成される。そして、それら
の隙間同士が互いに連通するとともに、スペーサ31の
挿入部33の先端面と凹部21の底面21bとの間の隙
間を介して該挿入部33の外周面と凹部21の内周面と
の間の隙間にも連通していて、このように連続する4つ
の隙間に例えばシリコン等の高粘度(100000cp
s以上が望ましい)の粘性剤Lが充填されている。これ
により、グリップ本体1の回動に粘性抵抗を付与する粘
性ダンパ27が構成される。
【0025】そして、本発明の特徴として、上記収容凹
部3の軸受部5の内側面と支持部17の軸受部5側の側
面17aとの間には所定の隙間αを有してばね用空間1
8が設けられている。このばね用空間18には弾性体と
してのスペーサ用コイルばね71が、上記軸受部5と支
持部17との間に縮装された状態で介在され、このスペ
ーサ用コイルばね71により、スペーサ31が支持部1
7の凹部21内に嵌入される方向に付勢するようにして
いる。このスペーサ用コイルばね71は支持部17の支
軸19の外周を覆うように設けられており、常時、その
付勢力によって取付座11と一体とされている支持部1
7の側面17aを所定の力で押圧し、その反力が軸受部
5にかかる。このことでグリップ本体1と一体となって
いるスペーサ31が凹部21内に嵌入される方向に押圧
されて上記Oリング41を付勢する一方、その付勢力が
強すぎてグリップ本体1の回動を阻害しない程度のもの
とされている。尚、このスペーサ用コイルばね71に代
えて皿ばねからなる板ばねを用いてもよい。
【0026】従って、上述の如き構成の格納式アシスト
グリップGを例えば車両に適用した場合、通常はグリッ
プ本体1が捩りコイルばね29の付勢力により回動付勢
されて格納位置に位置付けられており、車両の乗員がア
シストグリップGを使用するときには、そのグリップ本
体1を手で掴んで捩りコイルばね29の付勢力に抗して
使用位置に回動させる。その後、乗員がグリップ本体1
から手を離すと、グリップ本体1は捩りコイルばね29
の付勢力により使用位置から格納位置へ回動して戻る。
【0027】そのようなグリップ本体1の使用位置から
格納位置への回動時に(上記格納位置から使用位置への
回動時にも同様のことが生じる)、グリップ本体1の脚
部1aと取付座11との間では、該脚部1aの軸受部5
及び外側側壁5aが支持部17の支軸19の回りに回動
し、また、該脚部1aに回動不能に取り付けられている
スペーサ31が支持部17の凹部21内で取付座11側
の嵌入軸23の周りに回動する。このとき、上記支持部
17の凹部21内周面とスペーサ31の挿入部33外周
面との間の隙間、及びスペーサ31の嵌入部45内周面
と支持部17の嵌入軸23外周面との間の隙間において
粘性剤Lに剪断力が発生し、上記スペーサ31を介して
グリップ本体1の回動に粘性抵抗が付与される。
【0028】つまり、上記グリップ本体1の脚部1aと
取付座11との間には、該取付座11とグリップ本体1
側のスペーサ31とにより一体的に粘性ダンパ27が構
成されており、この粘性ダンパ27における粘性剤Lの
粘性によりグリップ本体1が使用位置から格納位置へゆ
っくりと戻るようになって、その動きから高級感が得ら
れるとともに、グリップ本体1が車体側の部材に強く衝
突して異音を発生したり、耐久性の低下を招くことがな
くなる。
【0029】そして、格納式アシストグリップGの雰囲
気温度の変化等によりグリップ本体1が膨張すると、取
付座11と一体成形されている支持部17は車体パネル
Pに固定されているために移動することはないが、グリ
ップ本体1に一体的に回動するスペーサ31は取付座1
1から離れる方向に移動し、隙間αが小さくなるように
スペーサ31が支持部17に対して相対的に抜け出す方
向に移動しようとする。
【0030】しかし、この実施形態1では、ばね用空間
18に設けられたスペーサ用コイルばね71によって、
所定の力で取付座11と一体の支持部17の側面17a
を押圧し、その反力が軸受部5にかかってスペーサ31
が支持部17内に嵌入される方向に付勢されるため、上
記の如くグリップ本体1が膨張しても、スペーサ31を
支持部17側に付勢させることにより、スペーサ31が
支持部17に対して抜け出す方向に移動しようとするの
を抑えることができる。よって、粘性剤Lの充填容積の
変化を抑えて粘性ダンパ27のダンパ効果を安定させる
ことができる。
【0031】尚、上記実施形態1では、グリップ本体1
の一方の脚部1aと取付座11との取付構造として、取
付座11の支持部17に一体に形成した支軸19を脚部
1aの軸受部5の軸受穴7に回動可能に嵌挿させている
が、この構造に限るものではない。すなわち、例えば、
上記脚部1aの軸受部5に軸受穴7の代わりに貫通状の
軸受孔を設けるとともに、取付座11の支持部には支軸
19の代わりに有底状の軸孔を設けて、別途、用意した
支持軸を上記貫通状軸受孔に挿通させ、その端部を上記
有底状軸孔に嵌入させて固定するようにしてもよい。
【0032】(実施形態2)図7は、本発明の実施形態
2を示し(尚、図1〜図6と同じ部分については同じ符
号を付してその詳細な説明を省略する)、ダンパ手段2
7の構成を変えたものである。
【0033】すなわち、グリップ本体1の外側側壁5a
には、グリップ本体1の脚部1aを支えるダンパ支軸8
1が挿入されるダンパ支軸挿通孔83が設けられている
一方、反対側の軸受部5の内側(グリップ本体1の収容
凹部3側)面には、収容凹部3の底壁4から所定の高さ
を空けた位置からダンパ支軸81の軸心を通って収容凹
部3の開口側(図7の上側)に向かうように延びる相対
的に溝幅の狭い断面矩形状のスペーサ挿通溝85が設け
られている。
【0034】そして、取付座11に一体形成された外筒
としての支持部17には、上記ダンパ支軸挿通孔83と
反対側にダンパ支軸81の軸心と同心状に断面円形の凹
部21が設けられている。換言すれば、凹部21は上記
収容凹部3の軸受部5の側に向かって開口されている。
【0035】また、支持部17の凹部21の底部21b
からその開口部21aに向かって延びるように相対的に
小径の嵌入軸23が設けられ、この嵌入軸23の内部に
はダンパ支軸81が図7の左方向より挿入されるダンパ
支軸穴89が設けられている。
【0036】一方、上記凹部21を閉止する内筒として
のスペーサ31には、蓋部95と、この蓋部95の裏側
(外側側壁5a側)に上記凹部21内に収容される円筒
状のスペーサ筒部39が設けられている。このスペーサ
筒部39の蓋部95付近には環状溝部39aが形成さ
れ、該溝部39aに配設されたOリング41が粘性剤L
の流出を防止している。
【0037】また蓋部95の表面95aには、スペーサ
挿通溝85より若干厚さが薄い断面矩形状の凸状部99
がスペーサ挿通溝85に対応するように設けられてお
り、上記スペーサ挿通溝85に該凸状部99を挿通させ
てスペーサ31の中心線が軸心Xと略一致する状態でグ
リップ本体1の脚部1aに回動不能に取り付けられるよ
うになっている。
【0038】つまり、上記支持部17の嵌入軸23が上
記スペーサ31のスペーサ筒部39の内部に収容されて
スペーサ31が支持部17に上記ダンパ支軸81を軸心
として回動可能に挿入されるようになっている。そし
て、上記凹部21の内周面とスペーサ31のスペーサ筒
部39の外周面との間の隙間及びこのスペーサ筒部39
の内周面と嵌入軸23の外周面との間の隙間に粘性剤L
が充填されている。
【0039】本発明の実施形態2の特徴として、上記凸
状部99の高さは凹部21の深さより大きなものとなっ
ており、スペーサ31の蓋部表面95aと収容凹部3の
軸受部5の内側面(上記スペーサ挿通溝85が設けられ
ている面)との間には隙間βを有してばね用空間18が
設けられている。そして、この隙間βには凸状部99の
外周を覆うように、スペーサ用コイルばね71が縮装さ
れた状態で介在されており、このスペーサ用コイルばね
71によってスペーサ31を支持部17の凹部21内に
嵌入される方向に付勢するようになっている。
【0040】従って、本発明の実施形態2に係る収納式
アシストグリップGによると、グリップ本体1が回動す
るときには、その脚部1aと一体的に上記ダンパ支軸8
1を軸心としてスペーサ31が回動し、このスペーサ3
1のスペーサ筒部39が凹部21内で嵌入軸23の周り
を回動することになり、この際、互いに同心状に位置す
る嵌入軸23及びスペーサ筒部39の間やこのスペーサ
筒部39及び凹部21の間で粘性剤Lに剪断力が発生す
ることによって、グリップ本体1の回動に粘性抵抗が付
与される。
【0041】そして、収納凹部3の軸受部5とスペーサ
31の蓋部95との間に設けられたスペーサ用コイルば
ね71によって、スペーサ31が支持部17の中に嵌入
される方向に常時付勢されているため、雰囲気温度の変
化等によりグリップ本体1が収縮しても、スペーサ31
が支持部17に対して抜け出す方向に移動しようとする
のを抑えることができる。従って、粘性剤Lの充填容積
の変化を抑えて粘性ダンパ27のダンパ効果を安定させ
ることができる。
【0042】尚、上記実施形態2に係るアシストグリッ
プGでは、スペーサ用コイルばね71を収納凹部3の軸
受部5の内側面とスペーサ31の蓋部95の表面95a
との間に設けたが、このスペーサ用コイルばね71を収
容凹部3の外側側壁5aと支持部17のダンパ支軸穴8
9の開口側の側面17bとの間に設けて支持部17を押
圧し、スペーサ31が支持部17に相対的に嵌入される
方向に付勢するようにしてもよい。
【0043】また、上記実施形態1及び2においては、
支持部17は取付座11に一体形成されているが、別体
に形成されて取付座に固定されたものでもよい。
【0044】さらに、グリップ本体1の一方の脚部1a
に粘性ダンパ27を設け、他方の脚部1bに付勢手段と
しての捩りコイルばね29を配設するようにしている
が、これに限るものではなく、例えば両方の脚部1a,
1bにそれぞれ粘性ダンパ27と捩りコイルばね29と
を併設するようにしてもよい。
【0045】さらに、取付座11,13をそれぞれボル
トBによって車体パネルPに取り付けるようにしている
が、これに限るものではなく、ボルトBに代えて、例え
ば取付座11,13の裏面に爪部を有する係止片を一体
に形成し、この係止片を車体パネルPに開口形成した係
止口に挿入して該係止口の周縁裏面に上記爪部を係止さ
せることにより、取付座11,13をそれぞれ車体パネ
ルPに取り付けるようにしてもよい。
【0046】また、この発明に係る格納式アシストグリ
ップは上記実施形態1及び2のように車両用のものに限
定されるものでないことは勿論のことである。
【0047】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明に
よると、格納式アシストグリップにおけるダンパ手段
は、取付座に一体形成され、又はこの取付座に別体に形
成されて固定された外筒と、この外筒内に回動可能に嵌
入されてグリップ本体と一体的に回動する内筒と、この
内筒の外周面及び外筒の内周面の間に充填された粘性剤
とからなるものとし、グリップ本体の脚部に設けられた
収納凹部の側壁とダンパ手段との間に、内筒が外筒内に
嵌入される方向に付勢する弾性体を介在させたことによ
り、粘性剤の充填容積の変化を抑えてダンパ手段のダン
パ効果を安定させることができる。
【0048】請求項2の発明によると、弾性体を収容凹
部の側壁とダンパ手段の外筒との間、又は収容凹部の側
壁とダンパ手段の内筒との間に介在させたことにより、
本発明の作用効果が有効に発揮される格納式アシストグ
リップが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2のI−I線断面図である。
【図2】本発明の実施形態1に係る格納式アシストグリ
ップの使用位置における斜視図である。
【図3】グリップ本体が格納位置にあるときの図2のII
I-III線断面図である。
【図4】グリップ本体が使用位置にあるときの図3相当
断面図である。
【図5】図2のV−V線断面図である。
【図6】図2のVI−VI線断面図である。
【図7】本発明の実施形態2に係る格納式アシストグリ
ップの図1相当図である。
【符号の説明】
P 車体パネル(固定体) G アシストグリップ L 粘性剤 1 グリップ本体 1a,1b 脚部 3 収容凹部 5 軸受部(側壁) 5a 外側側壁(側壁) 11,13 取付座 17 支持部(外筒) 18 ばね用空間 27 粘性ダンパ(ダンパ手段) 29 捩りコイルばね(付勢手段) 31 スペーサ(内筒) 71 スペーサ用コイルばね(弾性体)

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 固定体に固定される一対の取付座と、 上記各取付座にそれぞれ脚部にて回動可能に軸支された
    長尺状のグリップ本体と、 上記グリップ本体を使用位置から格納位置に回動させる
    付勢手段と、 上記付勢手段の付勢力を低減するダンパ手段とを備えた
    格納式アシストグリップにおいて、 上記グリップ本体の脚部には、該グリップ本体の格納位
    置で上記取付座の一部を収容するように、グリップ本体
    の長さ方向に対向する2つの側壁と、該両側壁に連続し
    かつ上記固定体に対向する底壁とを有する収容凹部が形
    成され、 上記ダンパ手段は、上記取付座に一体形成され、又は該
    取付座に別体に形成されて固定された外筒と、該外筒内
    に回動可能に嵌入されてグリップ本体と一体的に回動す
    る内筒と、該内筒の外周面及び外筒の内周面の間に充填
    された粘性剤とからなり、 上記収納凹部の側壁と上記ダンパ手段との間に、内筒が
    外筒内に嵌入される方向に付勢する弾性体が介在されて
    いることを特徴とする格納式アシストグリップ。
  2. 【請求項2】 請求項1の格納式アシストグリップにお
    いて、弾性体は、収容凹部の側壁とダンパ手段の外筒と
    の間、又は収容凹部の側壁とダンパ手段の内筒との間に
    介在されていることを特徴とする格納式アシストグリッ
    プ。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104842841A (zh) * 2015-03-13 2015-08-19 北汽福田汽车股份有限公司 扶手和车辆
WO2018110425A1 (ja) * 2016-12-14 2018-06-21 株式会社ニフコ アシストグリップ

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