JP2003259838A - 水溶性粉末状食品用組成物、それを利用した飲料、食品および調味料、ならびに水溶性粉末状食品用組成物の製造方法 - Google Patents

水溶性粉末状食品用組成物、それを利用した飲料、食品および調味料、ならびに水溶性粉末状食品用組成物の製造方法

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JP2003259838A
JP2003259838A JP2002066167A JP2002066167A JP2003259838A JP 2003259838 A JP2003259838 A JP 2003259838A JP 2002066167 A JP2002066167 A JP 2002066167A JP 2002066167 A JP2002066167 A JP 2002066167A JP 2003259838 A JP2003259838 A JP 2003259838A
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Japan
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water
soluble
dietary fiber
food composition
deep sea
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JP2002066167A
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Kenji Ichikawa
賢治 市川
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Nippon Dia Clevite Co Ltd
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NDC Co Ltd
Nippon Dia Clevite Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 海洋深層水由来のミネラル分と水溶性食物繊
維の同時摂取が可能であるとともに、水に溶解可能で多
くの食品、水に添加して種々の形態による摂取を可能と
する水溶性粉末状食品用組成物およびその製法を提供す
る。 【解決手段】 水溶性粉末状食品用組成物は、脱塩海洋
深層水由来のミネラルが結合した水溶性食物繊維を主成
分とするものである。また、本発明の水溶性粉末状食品
用組成物の製造方法は、脱塩海洋深層水濃縮液に水溶性
食物繊維を添加もしくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深層
水濃縮液を添加した後乾燥させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海洋深層水由来の
ミネラルを含有する水溶性粉末状食品用組成物、それを
利用した食用液状物および紛状食用添加物ならびに水溶
性粉末状食品用組成物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】海洋深層水には、生体に必要なミネラル
がバランスよく含まれていることが知られており、これ
を利用した清涼飲料水が市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の海洋深
層水の食用利用形態は、液体状のものが多く、食用利用
としては、液状物直接という方法に限定されている。ま
た、最近では、海洋深層水から得た苦汁を利用する豆
腐、味噌の製造方法が提案されている。しかし、これら
に利用されている海洋深層水はやはり液体状のものであ
る。脱塩海洋深層水中のミネラル分は塩を形成するもの
でないため、乾燥物を得ることができない。このため、
摂取形態もしくは利用形態が限定されている。また、ミ
ネラル分のみでなく、適度に食物繊維を摂取することが
有効であることが知られている。食物繊維を摂取するた
めの多くの提案もあるが、ミネラル分とともに摂取する
ことにより、より生体に良好なものとなる。そこで、本
発明の目的は、海洋深層水由来のミネラル分と水溶性食
物繊維の同時摂取が可能であるとともに、水に溶解可能
で多くの食品、水に添加して種々の形態による摂取を可
能とする水溶性粉末状食品用組成物、それを利用した食
用液状物および紛状食用添加物ならびに水溶性粉末状食
品用組成物の製造方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、以下のものである。 (1)脱塩海洋深層水由来のミネラルが結合した水溶性
食物繊維を主成分とする水溶性粉末状食品用組成物。 (2)前記水溶性食物繊維は、難消化性水溶性食物繊維
である(1)に記載の水溶性粉末状食品用組成物。 (3)前記水溶性食物繊維は、実質的にノンカロリーで
ある(1)または(2)に記載の水溶性粉末状食品用組
成物。 (4)前記食品素材は、飲料水添加用物である(1)な
いし(3)のいずれかに記載の水溶性粉末状食品用組成
物。 (5)水もしくは食用液状物に前記(1)ないし(3)
のいずれかに記載の水溶性粉末状食品用組成物が添加さ
れたことを特徴とする飲料。 (6)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の水溶
性粉末状食品用組成物が添加されたことを特徴とする食
品。 (7)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の水溶
性粉末状食品用組成物が添加されたことを特徴とする調
味料。 (8)脱塩海洋深層水濃縮液に水溶性食物繊維を添加も
しくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深層水濃縮液を添加し
た後乾燥させることを特徴とする水溶性粉末状食品用組
成物の製造方法。 (9)前記水溶性食物繊維は、難消化性水溶性食物繊維
である(8)に記載の水溶性粉末状食品用組成物の製造
方法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水溶性粉末状食品用組成
物について、実施例を用いて説明する。本発明の水溶性
紛状食品用組成物は、脱塩海洋深層水由来のミネラルが
結合した水溶性食物繊維を主成分とするものである。使
用する食物繊維のみならずミネラルを結合した食品用組
成物も水溶性を呈する。また、本発明は、表現を変えれ
ば、脱塩海洋深層水由来のミネラルが結合した水溶性食
物繊維からなる食品用組成物である。本発明の水溶性紛
状食品用組成物に使用される脱塩海洋深層水由来のミネ
ラルは、海洋深層水より得られたものである。海洋深層
水は、水深200m以上の海水が用いられる。通常、陸
棚外縁部以深にある海水を海洋深層水と総称されてい
る。特に、海洋深層水としては、太陽光線、暖流の影響
を受けにくい深度領域の海水が好ましい。例えば、富山
湾における水深300m以上の日本海固有冷水と呼ばれ
るもの、室戸海洋深層水(水深300〜400m、北太
平洋深層流および北太平洋中層流の湧昇流と考えられて
いるもの)、沖縄海洋深層水(水深600〜1200
m)、羅臼海洋深層水、三浦沖海洋深層水などが使用で
きる。
【0006】海洋深層水の脱塩方法としては、公知の方
法を用いることができる。特に、塩素イオンとナトリウ
ムイオンをある程度選択的に除去でき、他のミネラルを
実質的に除去しないことが好ましく、このためには、電
気透析脱塩法を用いることが好ましい。電気透析脱塩法
としては、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の間に海洋
深層水を通水し、両膜の外側から直流電圧をかけ、海洋
深層中の塩素イオンとナトリウムイオンをイオン交換膜
を通過させて除去することが好ましい。さらに、このよ
うに脱塩処理した脱塩海洋深層水は、濃縮され、濃縮液
とすることが、運搬などの後の処理のために便宜であ
る。濃縮の程度としては、脱塩海洋深層水を水分量が、
1/2〜1/1000程度に濃縮することである。
【0007】本発明の水溶性紛状食品用組成物に使用さ
れる水溶性食物繊維は、公知のものが使用できる。水溶
性食物繊維としては、消化性デキストリン、グルコマン
ナン、大豆食物繊維、ライテス、寒天、コーンファイバ
ー、セルロース、小麦ふすま、アップルファイバー、ビ
ートファイバー、夕顔果実、アルギン酸、アラビアガ
ム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸ナ
トリウム、ペクチン、プルラン、ポリデキストロース、
軟骨抽出物、ヘパリンナトリウム、ヒアルロン酸ナトリ
ウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチル
セルロース、カードラン、さらには、グアーガム,ロー
カストビーンガム,タマリンドガム,タラガム,キサン
タンガム、ガラクトマンナン、サイリウムシードガム、
およびそれらの分解物などが使用でき、さらに、それら
を二種以上を使用してもよい。また、水溶性食物繊維と
しては、低粘性ものまた増粘性のものいずれでもよい。
また、水溶性食物繊維は、難消化性水溶性食物繊維であ
ることが好ましい。上述した水溶性食物繊維は、そのほ
とんどが難消化性である。さらに、水溶性食物繊維は、
実質的にノンカロリーであってもよい。通常、低粘性と
は、10%濃度の水溶液が5mPas以下のものを示
し、増粘性とは、10%濃度の水溶液が5mPas以上
となるものを示す。低粘性水溶性食物繊維としては、具
体的には、難消化性デキストリン、グアーガム加水分解
物、ライテス、ヘミセルロース由来の物などが挙げられ
る。
【0008】難消化性デキストリンは、例えば、澱粉を
加熱分解した後、更にアミラーゼで加水分解し、脱色、
脱塩して得た平均分子量2000前後のデキストリンで
ある。例えば、パインファイバー(商品名)、ファイバ
ーソル2(商品名)ともに松谷化学工業株式会社製があ
る。また、グアーガム加水分解物としては、例えば、商
品名「サンファイバー」(太陽化学社)、商品名「ファ
イバロン」(大日本製薬社)がある。ヘミセルロース由
来物としては、例えば、商品名「セルエース」(日本食
品化工社)がある。また、ブドウ糖とソルビットより構
成される食物繊維として、商品名「ライテス」(ファイ
ザー株式会社製)がある。難消化デキストリンについて
は、各種の澱粉、例えば馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コ
ーンスターチ、小麦粉澱粉等を130℃以上で加熱分解
し、これをアミラーゼで更に加水分解し、常法に従っ
て、必要に応じ脱色、脱塩して製造したものである。平
均分子量は1400〜2500好ましくは2000前後
のデキストリンであり、その他物性としては水溶性、低
粘性、低甘味である。グアーガムの加水分解物は、グア
ーガムを酵素により加水分解したもので、その性状は通
常低粘性で冷水可溶、水溶液は中性で無色透明である。
ヘミセルロース由来の物は、通常コーンの外皮からアル
カリで抽出し、精製して製造されたもので、平均分子量
は約20万と大きいが、5%水溶液の粘度は10cps
程度と低く、水に溶けて透明な液になる。ライテスは、
ブドウ糖とソルビトールをクエン酸の存在下で液圧加熱
して重合させ、精製したもので水溶性で低粘性である。
増粘性水溶性食物繊維としては、ガラクトマンナン、グ
アーガム、ローカスビーンガム、キサンタンガム、ロー
カストビーンガム,タマリンドガム,タラガム,ガラク
トマンナン、サイリウムシードガムおよびそれらの分解
物がある。
【0009】そして、本発明の水溶性紛状食品用組成物
では、脱塩海洋深層水由来のミネラルは水溶性食物繊維
に結合している。結合形態は明確ではないが、水溶性食
物繊維が有する水酸基に起因するもの、水溶性食物繊維
の構造に起因するもの、またイオン結合によるものなど
の複合作用であると考える。本発明でいう結合は、担持
と言い換えることができる。つまり、本発明の水溶性粉
末状食品用組成物は、脱塩海洋深層水由来のミネラルを
担持した水溶性食物繊維を主成分とする水溶性粉末状食
品用組成物である。通常、イオンとなっているミネラル
分を含有する液体を粉末化することが困難である。ま
た、単に粉末化できたとしても、適度な摂取のための形
態とすることも困難である。本発明では、脱塩海洋深層
水由来のミネラルを水溶性食物繊維に結合させることに
より、ミネラル分の乾燥化を実現するとともに、水溶性
食物繊維により増量され適量摂取を容易にするととも
に、水溶性食物繊維の摂取も同時に行うことができる。
【0010】そして、本発明の水溶性粉末状食用におけ
る素材水溶性食物繊維に対する脱塩海洋深層水由来のミ
ネラルの結合量は、その利用目的によっても相違する
が、量比(ミネラル/水溶性食物繊維)が、1/10
〜1/1000程度であることが好ましい。さらに、本
発明の水溶性粉末状食品用組成物は、海洋深層水由来の
ミネラル以外のミネラルが結合しているものであっても
よい。このような、付加ミネラルとしては、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、鉄などが考えられ
る。付加ミネラルとしては、2種以上のものを用いても
よい。
【0011】そして、本発明の水溶性粉末状食品用組成
物は、例えば、水道水などの飲料水添加用食品用組成
物、調味料添加用食品用組成物などに利用できる。水道
水添加用食品用組成物としては、適量添加することによ
り、海洋深層水におけるミネラル含有量とほぼ等しくな
るように作製されていることが好ましい。また、本発明
の水溶性粉末状食品用組成物は、乳酸飲料、乳酸菌飲
料、濃厚乳性飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果肉飲料、
機能性飲料、透明炭酸飲料、果汁入り炭酸飲料、果実着
色炭酸飲料などの清涼飲料水などの嗜好飲料、ワイン、
ワインソーダ、リキュール、カクテルなどのアルコール
飲料に添加してもよい。また、調味料添加用食品用組成
物における調味料としては、塩、砂糖、化学調味料など
の紛状物、醤油、ソース、ドレッシングなどの液状物に
適量添加することにより使用される。また、本発明の食
用液状物は、上述のように、水道水などの飲料水、ジュ
ース、ビールなどの酒類、醤油、ソース、ドレッシング
などの液状物に適量添加することにより容易に製造する
ことができる。また、本発明の細粒状食品用組成物は、
上述のように、塩、砂糖、化学調味料などの紛状物に適
量添加することにより容易に製造することができる。
【0012】また、本発明の食品は、製造過程におい
て、上述した水溶性粉末状食品用組成物を添加すること
により製造される。食品としては、小麦粉、ソバ粉、コ
ーンフラワーなど穀粉を主原料とする食品(具体的に
は、ベーカリー食品、パン、ケーキ、クッキー、ビスケ
ット、など、うどん、ラーメン、パスタなどの麺類)、
或は馬鈴薯粉を主原料とするスナック食品(例えば、ポ
テトチップスなど)、さらには、ハンバーグ、餃子、ス
ープ、シチューなどの各種調理加工食品、サラダオイ
ル、オリーブオイルなどの油脂類、ゼリー、チョコレー
トなどの菓子類などがある。また、本発明の調味料は、
製造過程中にもしくは製造終了後に、上述した水溶性粉
末状食品用組成物を添加されたことをにより容易に製造
することができる。調味料としては、液状もしくは流動
性のもの、粉末状のも、固形状のものいずれにも使用で
きる。調味料として、例えば、食塩、醤油、食酢、ケッ
チャップ、ソース、マヨネーズ、ドレッシング、出汁の
元、めんつゆ、みりん、料理酒、化学調味料、タレ類、
さらには、香辛料などがある。上記食品および調味料に
おいて、製造もしくは調理過程において、ゆでるなどす
るもの(例えば、うどん、そば、パスタなどの麺類)に
ついては、水溶性粉末状食品用組成物に用いられる水溶
性食物繊維としては、増粘性を呈するものを用いること
が好ましい。また、調味料として、増粘性を備えること
が好ましいものについても同様である。
【0013】次に、本発明の水溶性粉末状食品用組成物
の製造方法について説明する。本発明の水溶性粉末状食
品用組成物の製造方法は、脱塩海洋深層水濃縮液に水溶
性食物繊維を添加もしくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深
層水濃縮液を添加した後乾燥させるものである。本発明
の方法では、脱塩海洋深層水濃縮液に水溶性食物繊維を
添加もしくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深層水濃縮液を
添加した後乾燥させるものである。また、水溶性食物繊
維に脱塩海洋深層水濃縮液を添加するものであってもよ
い。この工程は、脱塩海洋深層水濃縮液を担持した水溶
性食物繊維を準備するものである。
【0014】脱塩海洋深層水濃縮液は、上述した海洋深
層水を脱塩した後、濃縮することにより準備される。海
洋深層水としては、どのようなものでもよいが、上述し
た海洋深層水が好適に使用できる。脱塩方法としては、
公知の方法を用いることができる。特に、塩素イオンと
ナトリウムイオンをある程度選択的に除去でき、他のミ
ネラルを実質的に除去しないことが好ましく、このため
には、電気透析脱塩法を用いることが好ましい。電気透
析脱塩法としては、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の
間に海洋深層水を通水し、両膜の外側から直流電圧をか
け、海洋深層中の塩素イオンとナトリウムイオンをイオ
ン交換膜を通過させて除去することが好ましい。このよ
うに脱塩処理した脱塩海洋深層水は、脱塩海洋深層水を
水分量が、1/2〜1/1000程度に濃縮される。水
溶性食物繊維としては、上述したものが好適に使用でき
る。水溶性食物繊維は、粉末状体となっているものが多
い。なお、液状物となっているものを用いてもよい。
【0015】粉末状の水溶性食物繊維を用いる場合に
は、粉末状水溶性食物繊維に脱塩海洋深層水濃縮液を添
加、例えば、噴霧することにより、食物繊維に海洋深層
水濃縮液を担持(含浸)させることができる。また、粉
末状水溶性食物繊維を用いる場合には、食物繊維への良
好に分散された担持を可能とするために、脱塩海洋深層
水濃縮液を希釈したものを添加、例えば、噴霧するこ
と、また、脱塩海洋深層水濃縮液の添加の前に、水を添
加、例えば、噴霧することを行ってもよい。水溶性食物
繊維に対する脱塩海洋深層水濃縮液の添加量は、濃縮液
の濃度によっても相違するが、重量比(海洋深層水濃縮
液/水溶性食物繊維)が、1/10〜1/1000程度
であることが好ましい。さらに、上記水溶性食物繊維に
海洋深層水由来のミネラル以外のミネラルを担持させて
もよい。このためには、付加ミネラルを製造中に添加す
ることが必要である。付加ミネラルとしては、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、鉄などが考えられ
る。添加される具体的な添加物としては、硫酸マグネシ
ウム、塩化マグネシウムなどの水溶性マグネシウム塩、
硫酸亜鉛などの水溶性亜鉛塩、硫酸カルシウムなどの水
溶性カルシウム塩、グルコン酸鉄などの水溶性鉄塩、硫
酸マンガンなどの水溶性マンガン塩などを用いることが
できる。付加ミネラルとしては、2種以上のものを用い
てもよい。付加ミネラルの添加、言い換えれば、水溶性
ミネラル塩の添加は、海洋深層水濃縮液への添加、水溶
性食物繊維が液状物の場合には、この液状物に添加、ま
た、上記のように、粉末状の水溶性食物繊維に添加され
る水中に添加することなどにより行うことができる。
【0016】次に、上記のように海洋深層水濃縮液を担
持(含浸)した水溶性食物繊維を乾燥させる。乾燥方法
としては、従来の方法を用いることができる。具体的に
は、凍結乾燥、減圧乾燥、スプレードライ、加熱乾燥、
温風乾燥、風乾、流動層乾燥などどのような方法でもよ
い。特に、スプレードライを行うことにより、乾燥とと
もに粉末状とすることができ好ましい。なお、乾燥後、
必要により粉砕処理し粉末状とする。なお、本出願にお
ける粉末状とは、粉状、細流状、顆粒状などを含む概念
である。
【0017】
【実施例】次に、本発明の具体的に実施例を説明する。 (実施例1)海洋深層水濃縮液(株式会社菱塩製)を準
備した。準備した海洋深層水は、沖縄海洋深層水由来の
ものであり、pH5.55,比重1.3、カルシウム含
有量2.75%、マグネシウム含有量4.93%、カリ
ウム含有量1.65%、ナトリウム含有量0.80%、
塩化物イオン21.97%であった。水溶性食物繊維粉
末(難消化性デキストリン、商品名:ファイバーソル
2、松谷化学工業株式会社製、実質的にノンカロリー、
低増粘性)を準備した。上記の水溶性食物繊維1000
kgに、水30L(約30kg)を噴霧し、水溶性食物
繊維湿潤物を作製し、これに、上記の海洋深層水濃縮液
25kgを噴霧し、海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊
維湿潤物を作製した。そして、この海洋深層水濃縮液含
浸水溶性食物繊維湿潤物をスプレードライすることによ
り、本発明の水溶性粉末状食品用組成物を作製した。
【0018】(実施例2)水道水1Lに、上記実施例1
の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明の食
用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清涼飲
料におけるミネラルバランスは、原料とした沖縄海洋深
層水におけるミネラルバランス(ナトリウム、塩素を除
く)とほぼ等しいものであった。また、作製された清涼
飲料には、使用した水道水が持っていたカルキ臭が消失
していた。
【0019】(実施例3)市販の醤油1Lに、上記実施
例1の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である醤油を作製した。
【0020】(実施例4)市販の食塩100gに、上記
実施例1の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本
発明の粉末状食品用組成物である食塩を作製した。
【0021】(実施例5)水94重量部に、実施例1の
水溶性粉末状食品用組成物2重量部を添加し十分に攪拌
した。次に、ゼラチン2重量部を熱湯2重量部に溶解し
た。両者を混合し、ステンレス製のプリン型(高さ3.
5cm、上面直径7.0cm、底面直径4.5cm)に
流し込み、冷蔵庫(8℃)で冷やし、ゼリーを作った。
【0022】(実施例6)海洋深層水濃縮液(株式会社
菱塩製)を準備した。準備した海洋深層水は、沖縄海洋
深層水由来のものであり、pH5.55,比重1.3、
カルシウム含有量2.75%、マグネシウム含有量4.
93%、カリウム含有量1.65%、ナトリウム含有量
0.80%、塩化物イオン21.97%であった。水溶
性食物繊維粉末(難消化性デキストリン、商品名:ファ
イバーソル2、松谷化学工業株式会社製、実質的にノン
カロリー、低増粘性)を準備した。水30L(約30k
g)に、食品添加用の硫酸カルシウム10kg、食品添
加の硫酸マグネシウム5kgを添加したミネラル添加水
を準備した。上記の水溶性食物繊維1000kgに、上
記のミネラル添加水30L(約30kg)を噴霧し、水
溶性食物繊維湿潤物を作製し、これに、上記の海洋深層
水濃縮液25kgを噴霧し、海洋深層水濃縮液含浸水溶
性食物繊維湿潤物を作製した。そして、この海洋深層水
濃縮液含浸水溶性食物繊維湿潤物をスプレードライする
ことにより、本発明の水溶性粉末状食品用組成物を作製
した。
【0023】(実施例7)水道水1Lに、上記実施例6
の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明の食
用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清涼飲
料におけるミネラルバランスは、原料とした沖縄海洋深
層水におけるミネラルバランス(カルシウム、マグネシ
ウム、ナトリウム、塩素を除く)とほぼ等しいものであ
った。また、作製された清涼飲料には、使用した水道水
が持っていたカルキ臭が消失していた。
【0024】(実施例8)市販の醤油1Lに、上記実施
例6の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である醤油を作製した。
【0025】(実施例9)市販の食塩100gに、上記
実施例6の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本
発明の粉末状食品用組成物である食塩を作製した。
【0026】(実施例10)水94重量部に、実施例6
の水溶性粉末状食品用組成物2重量部を添加し十分に攪
拌した。次に、ゼラチン2重量部を熱湯2重量部に溶解
した。両者を混合し、ステンレス製のプリン型(高さ
3.5cm、上面直径7.0cm、底面直径4.5c
m)に流し込み、冷蔵庫(8℃)で冷やし、ゼリーを作
った。
【0027】(実施例11)海洋深層水濃縮液(株式会
社菱塩製)を準備した。準備した海洋深層水は、沖縄海
洋深層水由来のものであり、pH5.55,比重1.
3、カルシウム含有量2.75%、マグネシウム含有量
4.93%、カリウム含有量1.65%、ナトリウム含
有量0.80%、塩化物イオン21.97%であった。
水溶性食物繊維粉末(キサンタンガム、商品名エコーガ
ムSF、大日本製薬株式会社製、高増粘性)を準備し
た。上記の水溶性食物繊維1000kgに、上記のミネ
ラル添加水30L(約30kg)を噴霧し、水溶性食物
繊維湿潤物を作製し、これに、上記の海洋深層水濃縮液
25kgを噴霧し、海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊
維湿潤物を作製した。そして、この海洋深層水濃縮液含
浸水溶性食物繊維湿潤物を凍結乾燥した後、粉砕するこ
とにより、本発明の水溶性粉末状食品用組成物を作製し
た。
【0028】(実施例12)水道水1Lに、上記実施例
11の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清
涼飲料は、ある程度の粘度を有するものであった。作製
された清涼飲料におけるミネラルバランスは、原料とし
た沖縄海洋深層水におけるミネラルバランス(ナトリウ
ム、塩素を除く)とほぼ等しいものであった。また、作
製された清涼飲料には、使用した水道水が持っていたカ
ルキ臭が消失していた。
【0029】(実施例13)市販の醤油1Lに、上記実
施例11の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、醤
油状調味料を作製した。
【0030】(実施例14)市販の食塩100gに、上
記実施例11の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加
し、本発明の粉末状食品用組成物である食塩を作製し
た。
【0031】(実施例15)水94重量部に、実施例1
1の水溶性粉末状食品用組成物1重量部を添加し十分に
攪拌した。次に、ゼラチン1重量部を熱湯2重量部に溶
解した。両者を混合し、ステンレス製のプリン型(高さ
3.5cm、上面直径7.0cm、底面直径4.5c
m)に流し込み、冷蔵庫(8℃)で冷やし、ゼリーを作
った。
【0032】(実施例16)海洋深層水濃縮液(株式会
社菱塩製)を準備した。準備した海洋深層水は、沖縄海
洋深層水由来のものであり、pH5.55,比重1.
3、カルシウム含有量2.75%、マグネシウム含有量
4.93%、カリウム含有量1.65%、ナトリウム含
有量0.80%、塩化物イオン21.97%であった。
水溶性食物繊維粉末(キサンタンガム、商品名エコーガ
ムSF、大日本製薬株式会社製、高増粘性)を準備し
た。水30L(約30kg)に、食品添加用の硫酸カル
シウム10kg、食品添加用の硫酸マグネシウム5kg
を添加したミネラル添加水を準備した。上記の水溶性食
物繊維1000kgに、上記のミネラル添加水30L
(約30kg)を噴霧し、水溶性食物繊維湿潤物を作製
し、これに、上記の海洋深層水濃縮液25kgを噴霧
し、海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊維湿潤物を作製
した。そして、この海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊
維湿潤物を凍結乾燥した後、粉砕することにより、本発
明の水溶性粉末状食品用組成物を作製した。
【0033】(実施例16)水道水1Lに、上記実施例
16の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清
涼飲料は、ある程度の粘度を有するものであった。作製
された清涼飲料におけるミネラルバランスは、原料とし
た沖縄海洋深層水におけるミネラルバランス(カルシウ
ム、マグネシウム、ナトリウム、塩素を除く)とほぼ等
しいものであった。また、作製された清涼飲料には、使
用した水道水が持っていたカルキ臭が消失していた。
【0034】(実施例17)市販の醤油1Lに、上記実
施例16の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本
発明の醤油状調味料を作製した。
【0035】(実施例18)市販の食塩100gに、上
記実施例16の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加
し、本発明の食塩を作製した。
【0036】
【発明の効果】本発明の水溶性粉末状食品用組成物は、
脱塩海洋深層水由来のミネラルが結合した水溶性食物繊
維を主成分とするものである。このため、海洋深層水由
来のミネラル分と水溶性食物繊維の同時摂取が可能であ
るとともに、水に溶解可能で多くの食品、水に添加して
種々の形態による摂取を可能とする。また、本発明の水
溶性粉末状食品用組成物の製造方法は、脱塩海洋深層水
濃縮液に水溶性食物繊維を添加もしくは水溶性食物繊維
に脱塩海洋深層水濃縮液を添加した後乾燥させることを
特徴とするものである。このため、上述のような効果を
有する水溶性粉末状食品用組成物を容易かつ確実に製造
することができる。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年3月12日(2002.3.1
2)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 水溶性粉末状食品用組成物、それを利
用した飲料、食品および調味料、ならびに水溶性粉末状
食品用組成物の製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海洋深層水由来の
ミネラルを含有する水溶性粉末状食品用組成物、それを
利用した食用液状物および粉末状食用添加物ならびに水
溶性粉末状食品用組成物の製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】海洋深層水には、生体に必要なミネラル
がバランスよく含まれていることが知られており、これ
を利用した清涼飲料水が市販されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の海洋深
層水の食用利用形態は、液体状のものが多く、食用利用
としては、液状物直接という方法に限定されている。ま
た、最近では、海洋深層水から得た苦汁を利用する豆
腐、味噌の製造方法が提案されている。しかし、これら
に利用されている海洋深層水はやはり液体状のものであ
る。脱塩海洋深層水中のミネラル分は塩を形成するもの
でないため、乾燥物を得ることができない。このため、
摂取形態もしくは利用形態が限定されている。また、ミ
ネラル分のみでなく、適度に食物繊維を摂取することが
有効であることが知られている。食物繊維を摂取するた
めの多くの提案もあるが、ミネラル分とともに摂取する
ことにより、より生体に良好なものとなる。そこで、本
発明の目的は、海洋深層水由来のミネラル分と水溶性食
物繊維の同時摂取が可能であるとともに、水に溶解可能
で多くの食品、水に添加して種々の形態による摂取を可
能とする水溶性粉末状食品用組成物、それを利用した食
用液状物および粉末状食用添加物ならびに水溶性粉末状
食品用組成物の製造方法を提供する。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するもの
は、以下のものである。 (1)脱塩海洋深層水由来のミネラルが結合した水溶性
食物繊維を主成分とする水溶性粉末状食品用組成物。 (2)前記水溶性食物繊維は、難消化性水溶性食物繊維
である(1)に記載の水溶性粉末状食品用組成物。 (3)前記水溶性食物繊維は、実質的にノンカロリーで
ある(1)または(2)に記載の水溶性粉末状食品用組
成物。 (4)前記食品素材は、飲料水添加用物である(1)な
いし(3)のいずれかに記載の水溶性粉末状食品用組成
物。 (5)水もしくは食用液状物に前記(1)ないし(3)
のいずれかに記載の水溶性粉末状食品用組成物が添加さ
れたことを特徴とする飲料。 (6)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の水溶
性粉末状食品用組成物が添加されたことを特徴とする食
品。 (7)前記(1)ないし(3)のいずれかに記載の水溶
性粉末状食品用組成物が添加されたことを特徴とする調
味料。 (8)脱塩海洋深層水濃縮液に水溶性食物繊維を添加も
しくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深層水濃縮液を添加し
た後乾燥させることを特徴とする水溶性粉末状食品用組
成物の製造方法。 (9)前記水溶性食物繊維は、難消化性水溶性食物繊維
である(8)に記載の水溶性粉末状食品用組成物の製造
方法。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明の水溶性粉末状食品用組成
物について、実施例を用いて説明する。本発明の水溶性
粉末状食品用組成物は、脱塩海洋深層水由来のミネラル
が結合した水溶性食物繊維を主成分とするものである。
使用する食物繊維のみならずミネラルを結合した食品用
組成物も水溶性を呈する。また、本発明は、表現を変え
れば、脱塩海洋深層水由来のミネラルが結合した水溶性
食物繊維からなる食品用組成物である。本発明の水溶性
粉末状食品用組成物に使用される脱塩海洋深層水由来の
ミネラルは、海洋深層水より得られたものである。海洋
深層水は、水深200m以上の海水が用いられる。通
常、陸棚外縁部以深にある海水を海洋深層水と総称され
ている。特に、海洋深層水としては、太陽光線、暖流の
影響を受けにくい深度領域の海水が好ましい。例えば、
富山湾における水深300m以上の日本海固有冷水と呼
ばれるもの、室戸海洋深層水(水深300〜400m、
北太平洋深層流および北太平洋中層流の湧昇流と考えら
れているもの)、沖縄海洋深層水(水深600〜120
0m)、羅臼海洋深層水、三浦沖海洋深層水などが使用
できる。
【0006】海洋深層水の脱塩方法としては、公知の方
法を用いることができる。特に、塩素イオンとナトリウ
ムイオンをある程度選択的に除去でき、他のミネラルを
実質的に除去しないことが好ましく、このためには、電
気透析脱塩法を用いることが好ましい。電気透析脱塩法
としては、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の間に海洋
深層水を通水し、両膜の外側から直流電圧をかけ、海洋
深層中の塩素イオンとナトリウムイオンをイオン交換膜
を通過させて除去することが好ましい。さらに、このよ
うに脱塩処理した脱塩海洋深層水は、濃縮され、濃縮液
とすることが、運搬などの後の処理のために便宜であ
る。濃縮の程度としては、脱塩海洋深層水を水分量が、
1/2〜1/1000程度に濃縮することである。
【0007】本発明の水溶性粉末状食品用組成物に使用
される水溶性食物繊維は、公知のものが使用できる。水
溶性食物繊維としては、消化性デキストリン、グルコマ
ンナン、大豆食物繊維、ライテス、寒天、コーンファイ
バー、セルロース、小麦ふすま、アップルファイバー、
ビートファイバー、夕顔果実、アルギン酸、アラビアガ
ム、カラギーナン、コンドロイチン硫酸、アルギン酸ナ
トリウム、ペクチン、プルラン、ポリデキストロース、
軟骨抽出物、ヘパリンナトリウム、ヒアルロン酸ナトリ
ウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチル
セルロース、カードラン、さらには、グアーガム,ロー
カストビーンガム,タマリンドガム,タラガム,キサン
タンガム、ガラクトマンナン、サイリウムシードガム、
およびそれらの分解物などが使用でき、さらに、それら
を二種以上を使用してもよい。また、水溶性食物繊維と
しては、低粘性ものまた増粘性のものいずれでもよい。
また、水溶性食物繊維は、難消化性水溶性食物繊維であ
ることが好ましい。上述した水溶性食物繊維は、そのほ
とんどが難消化性である。さらに、水溶性食物繊維は、
実質的にノンカロリーであってもよい。通常、低粘性と
は、10%濃度の水溶液が5mPas以下のものを示
し、増粘性とは、10%濃度の水溶液が5mPas以上
となるものを示す。低粘性水溶性食物繊維としては、具
体的には、難消化性デキストリン、グアーガム加水分解
物、ライテス、ヘミセルロース由来の物などが挙げられ
る。
【0008】難消化性デキストリンは、例えば、澱粉を
加熱分解した後、更にアミラーゼで加水分解し、脱色、
脱塩して得た平均分子量2000前後のデキストリンで
ある。例えば、パインファイバー(商品名)、ファイバ
ーソル2(商品名)ともに松谷化学工業株式会社製があ
る。また、グアーガム加水分解物としては、例えば、商
品名「サンファイバー」(太陽化学社)、商品名「ファ
イバロン」(大日本製薬社)がある。ヘミセルロース由
来物としては、例えば、商品名「セルエース」(日本食
品化工社)がある。また、ブドウ糖とソルビットより構
成される食物繊維として、商品名「ライテス」(ファイ
ザー株式会社製)がある。難消化デキストリンについて
は、各種の澱粉、例えば馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、コ
ーンスターチ、小麦粉澱粉等を130℃以上で加熱分解
し、これをアミラーゼで更に加水分解し、常法に従っ
て、必要に応じ脱色、脱塩して製造したものである。平
均分子量は1400〜2500好ましくは2000前後
のデキストリンであり、その他物性としては水溶性、低
粘性、低甘味である。グアーガムの加水分解物は、グア
ーガムを酵素により加水分解したもので、その性状は通
常低粘性で冷水可溶、水溶液は中性で無色透明である。
ヘミセルロース由来の物は、通常コーンの外皮からアル
カリで抽出し、精製して製造されたもので、平均分子量
は約20万と大きいが、5%水溶液の粘度は10cps
程度と低く、水に溶けて透明な液になる。ライテスは、
ブドウ糖とソルビトールをクエン酸の存在下で液圧加熱
して重合させ、精製したもので水溶性で低粘性である。
増粘性水溶性食物繊維としては、ガラクトマンナン、グ
アーガム、ローカスビーンガム、キサンタンガム、ロー
カストビーンガム,タマリンドガム,タラガム,ガラク
トマンナン、サイリウムシードガムおよびそれらの分解
物がある。
【0009】そして、本発明の水溶性粉末状食品用組成
物では、脱塩海洋深層水由来のミネラルは水溶性食物繊
維に結合している。結合形態は明確ではないが、水溶性
食物繊維が有する水酸基に起因するもの、水溶性食物繊
維の構造に起因するもの、またイオン結合によるものな
どの複合作用であると考える。本発明でいう結合は、担
持と言い換えることができる。つまり、本発明の水溶性
粉末状食品用組成物は、脱塩海洋深層水由来のミネラル
を担持した水溶性食物繊維を主成分とする水溶性粉末状
食品用組成物である。通常、イオンとなっているミネラ
ル分を含有する液体を粉末化することが困難である。ま
た、単に粉末化できたとしても、適度な摂取のための形
態とすることも困難である。本発明では、脱塩海洋深層
水由来のミネラルを水溶性食物繊維に結合させることに
より、ミネラル分の乾燥化を実現するとともに、水溶性
食物繊維により増量され適量摂取を容易にするととも
に、水溶性食物繊維の摂取も同時に行うことができる。
【0010】そして、本発明の水溶性粉末状食用におけ
る素材水溶性食物繊維に対する脱塩海洋深層水由来のミ
ネラルの結合量は、その利用目的によっても相違する
が、量比(ミネラル/水溶性食物繊維)が、1/10
〜1/1000程度であることが好ましい。さらに、本
発明の水溶性粉末状食品用組成物は、海洋深層水由来の
ミネラル以外のミネラルが結合しているものであっても
よい。このような、付加ミネラルとしては、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、鉄などが考えられ
る。付加ミネラルとしては、2種以上のものを用いても
よい。
【0011】そして、本発明の水溶性粉末状食品用組成
物は、例えば、水道水などの飲料水添加用食品用組成
物、調味料添加用食品用組成物などに利用できる。水道
水添加用食品用組成物としては、適量添加することによ
り、海洋深層水におけるミネラル含有量とほぼ等しくな
るように作製されていることが好ましい。また、本発明
の水溶性粉末状食品用組成物は、乳酸飲料、乳酸菌飲
料、濃厚乳性飲料、果汁飲料、無果汁飲料、果肉飲料、
機能性飲料、透明炭酸飲料、果汁入り炭酸飲料、果実着
色炭酸飲料などの清涼飲料水などの嗜好飲料、ワイン、
ワインソーダ、リキュール、カクテルなどのアルコール
飲料に添加してもよい。また、調味料添加用食品用組成
物における調味料としては、塩、砂糖、化学調味料など
状物、醤油、ソース、ドレッシングなどの液状物に
適量添加することにより使用される。また、本発明の食
用液状物は、上述のように、水道水などの飲料水、ジュ
ース、ビールなどの酒類、醤油、ソース、ドレッシング
などの液状物に適量添加することにより容易に製造する
ことができる。また、本発明の細粒状食品用組成物は、
上述のように、塩、砂糖、化学調味料などの状物に適
量添加することにより容易に製造することができる。
【0012】また、本発明の食品は、製造過程におい
て、上述した水溶性粉末状食品用組成物を添加すること
により製造される。食品としては、小麦粉、ソバ粉、コ
ーンフラワーなど穀粉を主原料とする食品(具体的に
は、ベーカリー食品、パン、ケーキ、クッキー、ビスケ
ットなど、うどん、ラーメン、パスタなどの麺類)、或
は馬鈴薯粉を主原料とするスナック食品(例えば、ポテ
トチップスなど)、さらには、ハンバーグ、餃子、スー
プ、シチューなどの各種調理加工食品、サラダオイル、
オリーブオイルなどの油脂類、ゼリー、チョコレートな
どの菓子類などがある。また、本発明の調味料は、製造
過程中にもしくは製造終了後に、上述した水溶性粉末状
食品用組成物を添加されたことをにより容易に製造する
ことができる。調味料としては、液状もしくは流動性の
もの、粉末状のも、固形状のものいずれにも使用でき
る。調味料として、例えば、食塩、醤油、食酢、ケチャ
ップ、ソース、マヨネーズ、ドレッシング、出汁の元、
めんつゆ、みりん、料理酒、化学調味料、タレ類、さら
には、香辛料などがある。上記食品および調味料におい
て、製造もしくは調理過程において、ゆでるなどするも
の(例えば、うどん、そば、パスタなどの麺類)につい
ては、水溶性粉末状食品用組成物に用いられる水溶性食
物繊維としては、増粘性を呈するものを用いることが好
ましい。また、調味料として、増粘性を備えることが好
ましいものについても同様である。
【0013】次に、本発明の水溶性粉末状食品用組成物
の製造方法について説明する。本発明の水溶性粉末状食
品用組成物の製造方法は、脱塩海洋深層水濃縮液に水溶
性食物繊維を添加もしくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深
層水濃縮液を添加した後乾燥させるものである。本発明
の方法では、脱塩海洋深層水濃縮液に水溶性食物繊維を
添加もしくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深層水濃縮液を
添加した後乾燥させるものである。また、水溶性食物繊
維に脱塩海洋深層水濃縮液を添加するものであってもよ
い。この工程は、脱塩海洋深層水濃縮液を担持した水溶
性食物繊維を準備するものである。
【0014】脱塩海洋深層水濃縮液は、上述した海洋深
層水を脱塩した後、濃縮することにより準備される。海
洋深層水としては、どのようなものでもよいが、上述し
た海洋深層水が好適に使用できる。脱塩方法としては、
公知の方法を用いることができる。特に、塩素イオンと
ナトリウムイオンをある程度選択的に除去でき、他のミ
ネラルを実質的に除去しないことが好ましく、このため
には、電気透析脱塩法を用いることが好ましい。電気透
析脱塩法としては、陽イオン交換膜と陰イオン交換膜の
間に海洋深層水を通水し、両膜の外側から直流電圧をか
け、海洋深層中の塩素イオンとナトリウムイオンをイオ
ン交換膜を通過させて除去することが好ましい。このよ
うに脱塩処理した脱塩海洋深層水は、脱塩海洋深層水を
水分量が、1/2〜1/1000程度に濃縮される。水
溶性食物繊維としては、上述したものが好適に使用でき
る。水溶性食物繊維は、粉末状体となっているものが多
い。なお、液状物となっているものを用いてもよい。
【0015】粉末状の水溶性食物繊維を用いる場合に
は、粉末状水溶性食物繊維に脱塩海洋深層水濃縮液を添
加、例えば、噴霧することにより、食物繊維に海洋深層
水濃縮液を担持(含浸)させることができる。また、粉
末状水溶性食物繊維を用いる場合には、食物繊維への良
好に分散された担持を可能とするために、脱塩海洋深層
水濃縮液を希釈したものを添加、例えば、噴霧するこ
と、また、脱塩海洋深層水濃縮液の添加の前に、水を添
加、例えば、噴霧することを行ってもよい。水溶性食物
繊維に対する脱塩海洋深層水濃縮液の添加量は、濃縮液
の濃度によっても相違するが、重量比(海洋深層水濃縮
液/水溶性食物繊維)が、1/10〜1/1000程度
であることが好ましい。さらに、上記水溶性食物繊維に
海洋深層水由来のミネラル以外のミネラルを担持させて
もよい。このためには、付加ミネラルを製造中に添加す
ることが必要である。付加ミネラルとしては、カルシウ
ム、マグネシウム、亜鉛、マンガン、鉄などが考えられ
る。添加される具体的な添加物としては、硫酸マグネシ
ウム、塩化マグネシウムなどの水溶性マグネシウム塩、
硫酸亜鉛などの水溶性亜鉛塩、硫酸カルシウムなどの水
溶性カルシウム塩、グルコン酸鉄などの水溶性鉄塩、硫
酸マンガンなどの水溶性マンガン塩などを用いることが
できる。付加ミネラルとしては、2種以上のものを用い
てもよい。付加ミネラルの添加、言い換えれば、水溶性
ミネラル塩の添加は、海洋深層水濃縮液への添加、水溶
性食物繊維が液状物の場合には、この液状物に添加、ま
た、上記のように、粉末状の水溶性食物繊維に添加され
る水中に添加することなどにより行うことができる。
【0016】次に、上記のように海洋深層水濃縮液を担
持(含浸)した水溶性食物繊維を乾燥させる。乾燥方法
としては、従来の方法を用いることができる。具体的に
は、凍結乾燥、減圧乾燥、スプレードライ、加熱乾燥、
温風乾燥、風乾、流動層乾燥などどのような方法でもよ
い。特に、スプレードライを行うことにより、乾燥とと
もに粉末状とすることができ好ましい。なお、乾燥後、
必要により粉砕処理し粉末状とする。なお、本出願にお
ける粉末状とは、粉状、細状、顆粒状などを含む概念
である。
【0017】
【実施例】次に、本発明の具体的に実施例を説明する。 (実施例1)海洋深層水濃縮液(株式会社菱塩製)を準
備した。準備した海洋深層水は、沖縄海洋深層水由来の
ものであり、pH5.55,比重1.3、カルシウム含
有量2.75%、マグネシウム含有量4.93%、カリ
ウム含有量1.65%、ナトリウム含有量0.80%、
塩化物イオン21.97%であった。水溶性食物繊維粉
末(難消化性デキストリン、商品名:ファイバーソル
2、松谷化学工業株式会社製、実質的にノンカロリー、
低増粘性)を準備した。上記の水溶性食物繊維1000
kgに、水30L(約30kg)を噴霧し、水溶性食物
繊維湿潤物を作製し、これに、上記の海洋深層水濃縮液
25kgを噴霧し、海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊
維湿潤物を作製した。そして、この海洋深層水濃縮液含
浸水溶性食物繊維湿潤物をスプレードライすることによ
り、本発明の水溶性粉末状食品用組成物を作製した。
【0018】(実施例2)水道水1Lに、上記実施例1
の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明の食
用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清涼飲
料におけるミネラルバランスは、原料とした沖縄海洋深
層水におけるミネラルバランス(ナトリウム、塩素を除
く)とほぼ等しいものであった。また、作製された清涼
飲料には、使用した水道水が持っていたカルキ臭が消失
していた。
【0019】(実施例3)市販の醤油1Lに、上記実施
例1の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である醤油を作製した。
【0020】(実施例4)市販の食塩100gに、上記
実施例1の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本
発明の粉末状食品用組成物である食塩を作製した。
【0021】(実施例5)水94重量部に、実施例1の
水溶性粉末状食品用組成物2重量部を添加し十分に攪拌
した。次に、ゼラチン2重量部を熱湯2重量部に溶解し
た。両者を混合し、ステンレス製のプリン型(高さ3.
5cm、上面直径7.0cm、底面直径4.5cm)に
流し込み、冷蔵庫(8℃)で冷やし、ゼリーを作った。
【0022】(実施例6)海洋深層水濃縮液(株式会社
菱塩製)を準備した。準備した海洋深層水は、沖縄海洋
深層水由来のものであり、pH5.55,比重1.3、
カルシウム含有量2.75%、マグネシウム含有量4.
93%、カリウム含有量1.65%、ナトリウム含有量
0.80%、塩化物イオン21.97%であった。水溶
性食物繊維粉末(難消化性デキストリン、商品名:ファ
イバーソル2、松谷化学工業株式会社製、実質的にノン
カロリー、低増粘性)を準備した。水30L(約30k
g)に、食品添加用の硫酸カルシウム10kg、食品添
加の硫酸マグネシウム5kgを添加したミネラル添加水
を準備した。上記の水溶性食物繊維1000kgに、上
記のミネラル添加水30L(約30kg)を噴霧し、水
溶性食物繊維湿潤物を作製し、これに、上記の海洋深層
水濃縮液25kgを噴霧し、海洋深層水濃縮液含浸水溶
性食物繊維湿潤物を作製した。そして、この海洋深層水
濃縮液含浸水溶性食物繊維湿潤物をスプレードライする
ことにより、本発明の水溶性粉末状食品用組成物を作製
した。
【0023】(実施例7)水道水1Lに、上記実施例6
の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明の食
用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清涼飲
料におけるミネラルバランスは、原料とした沖縄海洋深
層水におけるミネラルバランス(カルシウム、マグネシ
ウム、ナトリウム、塩素を除く)とほぼ等しいものであ
った。また、作製された清涼飲料には、使用した水道水
が持っていたカルキ臭が消失していた。
【0024】(実施例8)市販の醤油1Lに、上記実施
例6の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である醤油を作製した。
【0025】(実施例9)市販の食塩100gに、上記
実施例6の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本
発明の粉末状食品用組成物である食塩を作製した。
【0026】(実施例10)水94重量部に、実施例6
の水溶性粉末状食品用組成物2重量部を添加し十分に攪
拌した。次に、ゼラチン2重量部を熱湯2重量部に溶解
した。両者を混合し、ステンレス製のプリン型(高さ
3.5cm、上面直径7.0cm、底面直径4.5c
m)に流し込み、冷蔵庫(8℃)で冷やし、ゼリーを作
った。
【0027】(実施例11)海洋深層水濃縮液(株式会
社菱塩製)を準備した。準備した海洋深層水は、沖縄海
洋深層水由来のものであり、pH5.55,比重1.
3、カルシウム含有量2.75%、マグネシウム含有量
4.93%、カリウム含有量1.65%、ナトリウム含
有量0.80%、塩化物イオン21.97%であった。
水溶性食物繊維粉末(キサンタンガム、商品名エコーガ
ムSF、大日本製薬株式会社製、高増粘性)を準備し
た。上記の水溶性食物繊維1000kgに、上記のミネ
ラル添加水30L(約30kg)を噴霧し、水溶性食物
繊維湿潤物を作製し、これに、上記の海洋深層水濃縮液
25kgを噴霧し、海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊
維湿潤物を作製した。そして、この海洋深層水濃縮液含
浸水溶性食物繊維湿潤物を凍結乾燥した後、粉砕するこ
とにより、本発明の水溶性粉末状食品用組成物を作製し
た。
【0028】(実施例12)水道水1Lに、上記実施例
11の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清
涼飲料は、ある程度の粘度を有するものであった。作製
された清涼飲料におけるミネラルバランスは、原料とし
た沖縄海洋深層水におけるミネラルバランス(ナトリウ
ム、塩素を除く)とほぼ等しいものであった。また、作
製された清涼飲料には、使用した水道水が持っていたカ
ルキ臭が消失していた。
【0029】(実施例13)市販の醤油1Lに、上記実
施例11の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、醤
油状調味料を作製した。
【0030】(実施例14)市販の食塩100gに、上
記実施例11の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加
し、本発明の粉末状食品用組成物である食塩を作製し
た。
【0031】(実施例15)水94重量部に、実施例1
1の水溶性粉末状食品用組成物1重量部を添加し十分に
攪拌した。次に、ゼラチン1重量部を熱湯2重量部に溶
解した。両者を混合し、ステンレス製のプリン型(高さ
3.5cm、上面直径7.0cm、底面直径4.5c
m)に流し込み、冷蔵庫(8℃)で冷やし、ゼリーを作
った。
【0032】(実施例16)海洋深層水濃縮液(株式会
社菱塩製)を準備した。準備した海洋深層水は、沖縄海
洋深層水由来のものであり、pH5.55,比重1.
3、カルシウム含有量2.75%、マグネシウム含有量
4.93%、カリウム含有量1.65%、ナトリウム含
有量0.80%、塩化物イオン21.97%であった。
水溶性食物繊維粉末(キサンタンガム、商品名エコーガ
ムSF、大日本製薬株式会社製、高増粘性)を準備し
た。水30L(約30kg)に、食品添加用の硫酸カル
シウム10kg、食品添加用の硫酸マグネシウム5kg
を添加したミネラル添加水を準備した。上記の水溶性食
物繊維1000kgに、上記のミネラル添加水30L
(約30kg)を噴霧し、水溶性食物繊維湿潤物を作製
し、これに、上記の海洋深層水濃縮液25kgを噴霧
し、海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊維湿潤物を作製
した。そして、この海洋深層水濃縮液含浸水溶性食物繊
維湿潤物を凍結乾燥した後、粉砕することにより、本発
明の水溶性粉末状食品用組成物を作製した。
【0033】(実施例16)水道水1Lに、上記実施例
16の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本発明
の食用液状物である清涼飲料を作製した。作製された清
涼飲料は、ある程度の粘度を有するものであった。作製
された清涼飲料におけるミネラルバランスは、原料とし
た沖縄海洋深層水におけるミネラルバランス(カルシウ
ム、マグネシウム、ナトリウム、塩素を除く)とほぼ等
しいものであった。また、作製された清涼飲料には、使
用した水道水が持っていたカルキ臭が消失していた。
【0034】(実施例17)市販の醤油1Lに、上記実
施例16の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加し、本
発明の醤油状調味料を作製した。
【0035】(実施例18)市販の食塩100gに、上
記実施例16の水溶性粉末状食品用組成物3gを添加
し、本発明の食塩を作製した。
【0036】
【発明の効果】本発明の水溶性粉末状食品用組成物は、
脱塩海洋深層水由来のミネラルが結合した水溶性食物繊
維を主成分とするものである。このため、海洋深層水由
来のミネラル分と水溶性食物繊維の同時摂取が可能であ
るとともに、水に溶解可能で多くの食品、水に添加して
種々の形態による摂取を可能とする。また、本発明の水
溶性粉末状食品用組成物の製造方法は、脱塩海洋深層水
濃縮液に水溶性食物繊維を添加もしくは水溶性食物繊維
に脱塩海洋深層水濃縮液を添加した後乾燥させることを
特徴とするものである。このため、上述のような効果を
有する水溶性粉末状食品用組成物を容易かつ確実に製造
することができる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脱塩海洋深層水由来のミネラルが結合し
    た水溶性食物繊維を主成分とすることを特徴とする水溶
    性粉末状食品用組成物。
  2. 【請求項2】 前記水溶性食物繊維は、難消化性水溶性
    食物繊維である請求項1に記載の水溶性粉末状食品用組
    成物。
  3. 【請求項3】 前記水溶性食物繊維は、実質的にノンカ
    ロリーである請求項1または2に記載の水溶性粉末状食
    品用組成物。
  4. 【請求項4】 前記食品素材は、飲料水添加用物である
    請求項1ないし3のいずれかに記載の水溶性粉末状食品
    用組成物。
  5. 【請求項5】 水もしくは食用液状物に前記請求項1な
    いし3のいずれかに記載の水溶性粉末状食品用組成物が
    添加されたことを特徴とする飲料。
  6. 【請求項6】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の水溶性粉末状食品用組成物が添加されたことを特徴と
    する食品。
  7. 【請求項7】 前記請求項1ないし3のいずれかに記載
    の水溶性粉末状食品用組成物が添加されたことを特徴と
    する調味料。
  8. 【請求項8】 脱塩海洋深層水濃縮液に水溶性食物繊維
    を添加もしくは水溶性食物繊維に脱塩海洋深層水濃縮液
    を添加した後乾燥させることを特徴とする水溶性粉末状
    食品用組成物の製造方法。
  9. 【請求項9】 前記水溶性食物繊維は、難消化性水溶性
    食物繊維である請求項8に記載の水溶性粉末状食品用組
    成物の製造方法。
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