JP2003257415A - 非水電解質二次電池 - Google Patents
非水電解質二次電池Info
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Abstract
なる正極板10と負極板20とを巻回して構成された発
電要素40を備えたリチウムイオン二次電池1におい
て、正極集電体12の両面に形成された正極合剤層13
の一方を第1正極合剤層13Aとし、他方を第2正極合
剤層13Bとする。その第2正極合剤層13Bに含まれ
る第2の正極活物質は、第1正極合剤層13Aに含まれ
る第1正極活物質より示差走査熱量測定法による発熱開
始温度が高い正極活物質を用い、発電要素40の最も外
側の正極合剤層13が第2正極合剤層13Bとなるよう
にして、正極板10を巻回して発電要素40を構成す
る。
Description
池に関する。
進んでいるものとしては、リチウムイオン二次電池があ
る。その正極活物質として多くは、従来、リチウムマン
ガン系複合酸化物が使用されていたが、これはエネルギ
ー密度が比較的低いという問題がある。そこで、種々の
正極活物質が開発され、なかでも例えばリチウムニッケ
ルコバルト系複合酸化物が、高エネルギー密度を備え、
かつ長寿命であるために、近年、脚光を浴びている。と
ころが、このリチウムニッケルコバルト系複合酸化物は
熱に対して不安定なため、それを正極活物質として用い
たリチウムイオン二次電池は、リチウムマンガン系複合
酸化物を使用したものに比べて、安全性が低くなるとい
う問題があった。
て使用することで、ある程度のエネルギー密度と安全性
との両立を狙った構造も提案されている。
構造で熱的安定性が高いリチウムマンガン系複合酸化物
の混合比を高めても、その分、エネルギー密度が低下す
るだけで、予想されるほどに安全性が改善されないとい
うのが実情であった。
る。例えば、金属製の釘などの異物がリチウムイオン二
次電池に突き刺さった場合には、電池内部で異物による
短絡が起り、その近くで電池内の活物質が局所的に加熱
される。その活物質として、リチウムニッケルコバルト
系複合酸化物とリチウムマンガン系複合酸化物とを混合
して用いた場合であっても、それぞれの活物質は独立し
た粒子として存在しているから、熱安定性の低いリチウ
ムニッケルコバルト系複合酸化物が熱分解を始めてしま
うのである。
されたものであって、安全性に優れた非水電解質二次電
池を提供することを目的とする。
めの手段として、請求項1の発明は、正極集電体に正極
合剤層を配してなる正極板と負極板とを積層して構成さ
れた発電要素を備えた非水電解質二次電池において、前
記正極合剤層は第1の正極活物質を含有する第1正極合
剤層と前記第1の正極活物質よりも示差走査熱量測定法
による発熱開始温度が高い第2の正極活物質を含有する
第2正極合剤層からなるとともに、前記発電要素におい
て最も外側となる前記正極合剤層を前記第2正極合剤層
としたところに特徴を有する。
において、前記正極集電体にはその一方の面に前記第1
正極合剤層が形成され、他方の面に前記第2正極合剤層
が形成されるとともに、前記発電要素は前記正極板が前
記負極板とともに巻回されてなるところに特徴を有す
る。
活物質を、スピネルマンガン酸リチウムである構成とす
れば、示差走査熱量測定法による発熱開始温度が高く、
発熱量の小さい正極活物質を用いることになるから、電
池の安全性をより向上できる。
極活物質を、層状構造を有し一般式LiaNibCoc
MdO2(Mは、Mg,Al,Ti,W,Moから選ば
れる少なくとも一種の元素であり、0.95≦a≦1.
05、0.5≦b≦0.9、0.1≦c+d≦0.5、
0.03≦d≦0.1)で示されるリチウム含有複合酸
化物である構成とすれば、エネルギー密度の大きい活物
質を用いているから、電池全体のエネルギー密度を向上
させることができる。
発明によれば、正極合剤層は第1の正極活物質を含んだ
第1正極合剤層と第2の正極活物質を含んだ第2正極合
剤層とからなっている。そして、第1の正極活物質より
示差走査熱量測定法(以下、DSCと略す)による発熱
開始温度が高い、すなわち熱分解しにくい第2の正極活
物質を含んだ第2正極合剤層が発電要素の最も外側の正
極合剤層となっている。
素に刺さる場合、その異物が最初に第2の正極活物質に
接触して、短絡を引き起こす。この際、加熱されるのは
熱分解しにくい第2の正極活物質だから、電池の安全性
を向上させることができる。
ては、請求項1の発明に加え、正極集電体はその一方の
面に第1正極合剤層が形成され、他方の面に第2正極合
剤層が形成されているから、第1正極合剤層と第2正極
合剤層とを確実に隔てることができ、第1正極合剤層と
第2正極合剤層とが混ざることが無い。よって、電池の
安全性をより向上させることができる。
かかる非水電解質二次電池であり、そのケースが負極端
子を兼ねている第1実施形態について、図1ないし図3
を参照しつつ詳細に説明する。
電池1(本発明の非水電解質二次電池に該当する。)を
破断して示す。このリチウムイオン二次電池1には、例
えば金属により円筒状に形成されたケース41と、その
内部に収容される発電要素40とが備えられている。
れた金属製の電池ケース42と、略円盤状に形成されて
この電池ケース42の開放口を封止する金属製のキャッ
プ43とで構成されている。電池ケース42内には、発
電要素40が、その上下に円盤状の絶縁板44を配した
状態で収容されている。そして、この電池ケース42の
開放口には、キャップ43が封口ガスケット45を介し
てかしめつけられている。また、ケース41の内部に
は、例えばエチレンカーボネート(EC)、ジエチルカ
ーボネート(DEC)及びジメチルカーボネート(DM
C)を2:1:1の割合に混合した混合液に1mol/
lの六フッ化リン酸リチウムを添加した非水電解液が注
入されている。
板20とを、セパレータ30を介して重ね合わせ、巻回
することで、渦巻き状に構成されている。
からなる負極集電体22の両面に、負極合剤層23が形
成されたものである。
において長さ方向の一方の端部からやや内側までの領域
を除く全面に形成されている。この負極合剤層23は、
グラファイト粉末などの負極活物質を、ポリフッ化ビニ
リデンなどの結着剤とともに混練してペースト状とした
負極合剤を、負極集電体22の両面に塗布、乾燥し、ロ
ールプレス機により圧延することにより形成されてい
る。
て負極合剤層23が形成されていない領域の負極集電体
22には負極リード21が接続されている。この負極リ
ード21の先端部は、負極板20から下方へ突出され、
負極端子としての役割を果たす電池ケース42の底部に
接続されている。
の帯状のアルミニウム箔からなる正極集電体12上に、
正極合剤層13が形成されたものである。
において長さ方向の一方の端部からやや内側までの領域
を除く全面に形成されている。この正極合剤層13は、
正極合剤ペーストを、正極集電体12の両面に塗布、乾
燥し、ロールプレス機により圧延することにより形成さ
れる。
いて正極合剤層13が形成されていない領域に正極リー
ド11が接続されている。この正極リード11の先端部
は、正極板10から上方へ突出され、正極端子の役割を
果たすキャップ43に接続されている。
層13Aと第2正極合剤層13Bとからなり、正極集電
体12において一方の面に第1正極合剤層13Aが形成
され、他方の面に第2正極合剤層13Bが形成されてい
る。この第1正極合剤層13Aは、リチウム含有ニッケ
ルコバルト複合酸化物(LiNi0.8Co
0.2O 2)やコバルト酸リチウム(LiCoO2)な
どの第1の正極活物質、ポリフッ化ビニリデンなどの結
着剤、アセチレンブラックなどの導電材を添加して調製
した正極合剤ペーストを正極集電体12に塗布すること
により形成されている。
他に、リチウム酸ニッケル(LiNiO2)や、層状構
造を有し一般式LiaNibCocMdO2(Mは、M
g,Al,Ti,W,Moから選ばれる少なくとも一種
の元素であり、0.95≦a≦1.05、0.5≦b≦
0.9、0.1≦c+d≦0.5、0.03≦d≦0.
1)で示されるリチウム含有複合酸化物を用いることが
できる。
質として第2の正極活物質を用いる以外、第1正極合剤
層13Aと同様に形成されている。第2の正極活物質は
第1の正極活物質よりもDSCにおける発熱開始温度が
高い正極活物質であり、例えば、LiNi0.8Co
0.2O2、LiCoO2及びLiNiO2などよりD
SCにおける発熱開始温度が高いスピネルマンガン酸リ
チウム(LiMn2O4)を用いることができる。
0.5CoO2及びLi0.3NiO2について、第2
の正極活物質の例としてLi0.3Mn2O4について
DSC測定を行った結果のチャートを図2に示す。な
お、リチウムイオン二次電池1に用いられる正極活物質
は、含有するリチウムイオンが充電に伴って減少すると
不安定になることが知られているため、充電状態に近い
リチウム含有量の正極活物質を用いて測定を行ってい
る。このチャートより、Li0.3NiO2(破線)、
Li0.5CoO2(一点鎖線)及びLi0.3Mn2
O4(実線)の発熱開始温度は、210℃、220℃及
び320℃とそれぞれ異なっており、特にLi0.3M
n2O4の発熱開始温度が最も高いことがわかる。よっ
て、第2の正極活物質として用いられるLi0.3Mn
2O4は第1の正極活物質として用いられるLi0.3
NiO2及びLi0.5CoO2よりもDSCによる発
熱開始温度が高く、熱安定性が高いと言える。
1に示す。この発熱量は各正極活物質について、それぞ
れのDSC曲線におけるベースラインからのピーク面積
に相当し、Li0.5CoO2にあっては、二つのピー
クを含んでいる。表1から、Li0.5CoO2及びL
i0.3NiO2の発熱量に対して、Li0.3Mn 2
O4の発熱量が小さくなっていることがわかる。よっ
て、第1の正極活物質として用いられるLi0.3Ni
O2及びLi0.5CoO2よりも第2の正極活物質と
して用いられるLi0.3Mn2O4は発熱量の点から
も熱安定性が高いと言える。
状態は以下のようである。負極板20は、発電要素40
の最外周となるように巻回されており、正極板10は、
外周面側が第2正極合剤層13Bとなるように巻回され
ている。本実施形態にかかるリチウムイオン二次電池1
内部の積層状態を、図3の部分断面図(図1の円X内
部)に示す。リチウムイオン二次電池1は、その外部か
ら内部(図中では左から右)へ向かって、電池ケース4
2、セパレータ30、負極板20、セパレータ30、正
極板10、セパレータ30、………の順に積層されてい
る。
は、第2正極合剤層13Bが形成され、正極板10の内
周面(右側面)には第1正極合剤層13Aが形成されて
いるから、発電要素40の最も外側となる正極合剤層1
3は第2正極合剤層13Bとなっている。
属製の釘などを刺した場合、釘Aが負極板20と電気的
に接続されている電池ケース42を突き破り、負極板2
0に達する(図3の(B))。この時点では、釘Aが接
触している電池ケース42及び負極板20は同じ電位だ
から、釘Aには電流が流れない。さらに釘Aがリチウム
イオン二次電池1に侵入すると、セパレータ30を突き
破り正極板10の外周側にある第2正極合剤層13Bに
到達する(図3の(C))。このときはじめて、釘Aに
より負極板20と正極板10とが短絡して大きな電流が
流れる。
外側にある正極合剤層13は、正極板10の外周面にあ
る第2正極合剤層13Bであり、この層に短絡による電
流が最初に流れて最も加熱される。この第2正極合剤層
13Bには、スピネルマンガン酸リチウム等の熱安定性
の高い第2の正極活物質が含まれているから、電池の安
全性が向上する。
て図1及び図4を用いて説明する。第1実施形態と同じ
構成については、同一符号を付し、その説明を省略す
る。
実施形態とは逆に正極板10が最外周となっており、正
極板10は内周面側が第2正極合剤層13Bとなるよう
に巻回されている。本実施形態にかかるリチウムイオン
二次電池1内部の積層状態を、図4の部分断面図(図1
の円X内部)に示す。リチウムイオン二次電池1は、そ
の外部から内部(図中では左から右)へ向かって、電池
ケース42、セパレータ30、正極板10、セパレータ
30、負極板20、セパレータ30、………の順に積層
されている。
は、第2正極合剤層13Bが形成され、正極板10の外
周面(左側面)には第1正極合剤層13Aが形成されて
いる。そして、正極板10は発電要素40の最外周にあ
り、正極板10の外周面には正極合剤層13が形成され
ていないので、本実施形態における発電要素40の最も
外側となる正極合剤層13は、正極板10内周面にある
第2正極合剤層13Bとなっている。
属製の釘などを刺した場合、第1実施形態の電池と同様
に、釘Aが正極板10と電気的に接続されている電池ケ
ース42を突き破り、正極板10に達する(図4の
(D))。この時点では、釘Aが接触している電池ケー
ス42及び正極板10は同じ電位だから、釘Aには電流
が流れない。さらに釘Aがリチウムイオン二次電池1に
侵入すると、セパレータ30を突き破り負極板20の負
極合剤層23に到達する(図4の(E))。このときは
じめて、釘Aにより正極板10と負極板20とが短絡し
て大きな電流が流れる。
外側にある正極合剤層13は、正極板10の内周面にあ
る第2正極合剤層13Bであり、この層に短絡による電
流が最初に流れて最も加熱される。この第2正極合剤層
13Bには、スピネルマンガン酸リチウム等の熱安定性
の高い第2の正極活物質が含まれているから、電池の安
全性が向上する。
電池1を作製した。その第1正極合剤層13Aに含有さ
れる第1の正極活物質として、リチウム含有ニッケルコ
バルト複合酸化物(LiNi0.8Co0.2O2)を
用い、発電要素40の最も外側となる第2正極合剤層1
3Bに含有される第2の正極活物質としてスピネルマン
ガン酸リチウム(LiMn2O4)を用いた。なお、D
SCによる発熱開始温度はLiNi0.8Co0.2O
2よりLiMn2O4の方が高くなっている。公称容量
は400mAhとした。
面が逆になるように正極板10を巻回して発電要素40
を構成し、他は実施例1と同様にしてリチウムイオン電
池1を作製した。従って比較例1では、発電要素40の
最も外側の正極合剤層13である第2正極合剤層13B
にLiNi0.8Co0.2O2が含まれ、その正極板
10の他方の面に形成された第1正極合剤層13Aには
LiMn2O4が含まれている。
される第1の正極活物質として、コバルト酸リチウム
(LiCoO2)を用いた以外は、実施例1と同様にし
てリチウムイオン二次電池1を作製した。なお、DSC
による発熱開始温度はLiCoO2よりLiMn2O4
の方が高くなっている。
される正極活物質としてLiCoO2を用いた以外は、
比較例1と同様にしてリチウムイオン二次電池1を作製
した。
ムイオン二次電池1を作製した。その第1正極合剤層1
3Aに含有される第1の正極活物質として、LiNi
0.8Co0.2O 2を用い、発電要素40の最も外側
となる第2正極合剤層13Bに含有される第2の正極活
物質としてLiMn2O4を用いた。公称容量は400
mAhとした。
面に含まれる正極活物質が逆になる正極板10を作製し
て巻回することにより発電要素40を構成し、他は実施
例3と同様にしてリチウムイオン電池1を作製した。従
って、比較例3では、発電要素40の最も外側の正極合
剤層13である第2正極合剤層13BにLiNi0.8
Co0.2O2が含まれ、正極板10の他方の面に形成
された第1正極合剤層13AにはLiMn2O4が含ま
れている。
される第1の正極活物質として、LiCoO2を用いた
以外は、実施例3と同様にしてリチウムイオン二次電池
1を作製した。
される活物質としてLiCoO2を用いた以外は、比較
例3と同様にしてリチウムイオン二次電池1を作製し
た。
いし4、比較例1ないし4のリチウムイオン二次電池1
それぞれ3個について、400mAで4.2Vまで定電
流充電を行い、その後4.2Vで定電圧充電を行った。
定電流充電の開始から、定電圧充電の終了までを3時間
とした。その後、リチウムイオン二次電池1に金属製の
釘を刺して電池の状態を観察した。
2の実験結果を表2に、実施例3、比較例3、実施例4
及び比較例4の実験結果を表3に示す。
液」「発煙」は、それぞれ釘刺し試験を行った後の電池
の状態を表している。「発熱」は、釘刺し後に発熱のみ
を示した状態を表し、「漏液」は、発熱に加えて非水電
解液が漏出する状態を表している。「発煙」は、発熱や
漏液に加えて電池から気体が噴出した状態を表してお
り、この順に危険な状態を表している。また、表中の数
は、それぞれの状態に至った電池の個数を表している。
側の正極合剤層13である第2正極合剤層13BにLi
Ni0.8Co0.2O2またはLiCoO2が含まれ
ている比較例1ないし比較例4と比較して、第2正極合
剤層13BにLiNi0.8Co0.2O2及びLiC
oO2よりDSC発熱開始温度が高く、熱安定性の高い
LiMn2O4が含まれている実施例1ないし実施例4
が、より安全になっていることがわかる。
面によって説明した実施形態に限定されるものではな
く、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に
含まれ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内
で種々変更して実施することができる。
2が負極板20に接続されている例を示し、上記第2実
施形態では電池ケース42が正極板10に接続されてい
る例を示したが、電池ケース42を正極板10と負極板
20とのどちらにも接続しない構成とすることもでき
る。なお、電池ケース42を電極に接続しない場合に
は、安全性向上のために発電要素40の最外周は正極板
10であることが望ましい。また、電池ケース42とし
て、樹脂フィルムなどにより構成された絶縁体のケース
を用いることもできる。
電要素40を備えたリチウムイオン二次電池1について
示したが、発電要素40の形状は、これに限定されな
い。例えば、発電要素の形状として断面が長円形巻回型
や非円形巻回型、あるいはセパレータを介して平板型極
板を積層するスタック型や、セパレータを介してシート
状極板を折りたたんで積層する型など、あらゆる形状の
発電要素を使用することができる。
一方の面の正極合剤層13全てを第2正極合剤層13B
として、その正極板10を巻回することにより発電要素
40を構成している例について示しているが、第2正極
合剤層13Bの配置はこれに限られない。例えば、発電
要素40を巻回した状態で、最も外側となる部分の正極
合剤層13のみを第2正極合剤層13Bとしてもよい。
物質としてLiNiO2、LiCoO2、LiNi
0.8Co0.2O2、及び層状構造を有し一般式Li
aNibCocMdO2(Mは、Mg,Al,Ti,
W,Moから選ばれる少なくとも一種の元素であり、
0.95≦a≦1.05、0.5≦b≦0.9、0.1
≦c+d≦0.5、0.03≦d≦0.1)で示される
リチウム含有複合酸化物を用い、第2の正極活物質とし
てスピネルマンガン酸リチウムを用いているが、第1及
び第2の正極活物質はこれらに限られない。例えば、第
1の正極活物質としてLiNi0.5Mn1.5O4や
LiNi1 /3Co1/3Mn1/3O2などを使用で
き、第2の正極活物質としてLiMnO2やLiCo
0.85Fe0.15O2などを使用できる。さらに、
第1の正極活物質の発熱開始温度と第2の正極活物質の
発熱開始温度は相対的なものであるので、第2の正極活
物質として挙げたもの(例えば、スピネルマンガン酸リ
チウム)を第1の正極活物質として、その活物質より発
熱開始温度の高い正極活物質(例えば、LiFeP
O4)とともに用いることが可能である。また、第1の
正極活物質として挙げたもの(例えば、LiCoO2)
を第2の正極活物質として用いて、その活物質より発熱
開始温度の低い正極活物質(例えば、LiNi0.8C
o0.2O2)とともに用いることも可能である。
非水電解質二次電池を破断した斜視図
物質の発熱特性を示す示差走査熱量測定結果のチャート
池の積層状態と異物の侵入過程を示す模式的部分断面図
池の積層状態と異物の侵入過程を示す模式的部分断面図
Claims (2)
- 【請求項1】 正極集電体に正極合剤層を配してなる正
極板と負極板とを積層して構成された発電要素を備えた
非水電解質二次電池において、 前記正極合剤層は第1の正極活物質を含有する第1正極
合剤層と前記第1の正極活物質よりも示差走査熱量測定
法による発熱開始温度が高い第2の正極活物質を含有す
る第2正極合剤層からなるとともに、 前記発電要素において最も外側となる前記正極合剤層を
前記第2正極合剤層としたことを特徴とする非水電解質
二次電池。 - 【請求項2】 前記正極集電体にはその一方の面に前記
第1正極合剤層が形成され、他方の面に前記第2正極合
剤層が形成されるとともに、前記発電要素は前記正極板
が前記負極板とともに巻回されてなることを特徴とする
請求項1記載の非水電解質二次電池。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002056145A JP3606265B2 (ja) | 2002-03-01 | 2002-03-01 | 非水電解質二次電池 |
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---|---|---|---|
JP2002056145A JP3606265B2 (ja) | 2002-03-01 | 2002-03-01 | 非水電解質二次電池 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2003257415A true JP2003257415A (ja) | 2003-09-12 |
JP3606265B2 JP3606265B2 (ja) | 2005-01-05 |
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Country Status (1)
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