JP2003254342A - 玉軸受 - Google Patents
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- F16C2202/60—Oil repelling
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- Rolling Contact Bearings (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 グリースの流動性を向上させて多くのグリー
スを潤滑に寄与させることができ、寿命の向上を図れる
玉軸受を提供する。 【解決手段】 内輪１２と、外輪１１と、内外輪間に配
された保持器１５と、保持器１５によって保持された複
数の玉１３と、玉１３の軸方向両側に設けられた環状の
シール部材１６とを有し、グリースによって潤滑される
玉軸受１０において、軸受空間を囲む部材の表面の少な
くともいずれかに撥油性を持たせた。
スを潤滑に寄与させることができ、寿命の向上を図れる
玉軸受を提供する。 【解決手段】 内輪１２と、外輪１１と、内外輪間に配
された保持器１５と、保持器１５によって保持された複
数の玉１３と、玉１３の軸方向両側に設けられた環状の
シール部材１６とを有し、グリースによって潤滑される
玉軸受１０において、軸受空間を囲む部材の表面の少な
くともいずれかに撥油性を持たせた。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、グリース潤滑され
る転がり軸受に関し、例えば自動車や各種動力装置の回
転運動箇所等に使用される玉軸受に関する。
る転がり軸受に関し、例えば自動車や各種動力装置の回
転運動箇所等に使用される玉軸受に関する。
【０００２】
【従来の技術】各種回転支持部を構成するために、転が
り玉軸受が広く使用されている。図６に示すように、従
来の玉軸受５０は、内周面に外輪軌道５４を有する外輪
５３と、外周面に内輪軌道５２を有する内輪５１と、こ
れら外輪軌道５４と内輪軌道５２との間に転動自在に設
けられた複数の玉５５と、外輪５３の内周面と内輪５１
の外周面との間に配されて上記複数の玉５５を転動自在
に保持する保持器５７とを備えている。玉軸受５０は更
に、玉５５の軸方向両側に設けられて、軸受内部空間
（軸受空間）と外部とを仕切る一対の円環状のシール部
材５６，５６を備えている。シール部材５６，５６によ
って囲まれた軸受空間にグリースが封入される。シール
部材５６は、通常、その基端部（外周部）が外輪５３に
装着固定される。シール部材５６は、接触式のものは、
その先端部（内周部）に１個又は複数個のリップを有
し、その先端部は内輪の軸方向端部に形成されたシール
溝に位置し、そのシール溝に摺接する。
り玉軸受が広く使用されている。図６に示すように、従
来の玉軸受５０は、内周面に外輪軌道５４を有する外輪
５３と、外周面に内輪軌道５２を有する内輪５１と、こ
れら外輪軌道５４と内輪軌道５２との間に転動自在に設
けられた複数の玉５５と、外輪５３の内周面と内輪５１
の外周面との間に配されて上記複数の玉５５を転動自在
に保持する保持器５７とを備えている。玉軸受５０は更
に、玉５５の軸方向両側に設けられて、軸受内部空間
（軸受空間）と外部とを仕切る一対の円環状のシール部
材５６，５６を備えている。シール部材５６，５６によ
って囲まれた軸受空間にグリースが封入される。シール
部材５６は、通常、その基端部（外周部）が外輪５３に
装着固定される。シール部材５６は、接触式のものは、
その先端部（内周部）に１個又は複数個のリップを有
し、その先端部は内輪の軸方向端部に形成されたシール
溝に位置し、そのシール溝に摺接する。
【０００３】図６に示す例では、図７に示す冠型保持器
５７を使用している。図７に示すように、冠型保持器５
７は、玉を保持するための複数のポケット５８を周方向
に等間隔をあけて有している。ポケット５８は、冠型保
持器５７の軸方向一方側（図では上側）に開口してい
る。ポケット内面５８ａは、そこに保持される玉の外形
にならった形状にされている。このポケット内面５８ａ
と玉との間にグリースが供給されて、それらが十分に潤
滑される必要がある。冠型保持器５７は、波型プレス保
持器に比べて、自己潤滑性、低摩擦特性、軽量、低騒音
などの点で優れるため、高速環境下で好んで使用され
る。
５７を使用している。図７に示すように、冠型保持器５
７は、玉を保持するための複数のポケット５８を周方向
に等間隔をあけて有している。ポケット５８は、冠型保
持器５７の軸方向一方側（図では上側）に開口してい
る。ポケット内面５８ａは、そこに保持される玉の外形
にならった形状にされている。このポケット内面５８ａ
と玉との間にグリースが供給されて、それらが十分に潤
滑される必要がある。冠型保持器５７は、波型プレス保
持器に比べて、自己潤滑性、低摩擦特性、軽量、低騒音
などの点で優れるため、高速環境下で好んで使用され
る。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】前述したシール部材５
６を冠型保持器５７と組み合せて使用すると、保持器ポ
ケット開口側とそれに対向するシール部材５６内面との
間（図６に示す領域Ｓ）に存在するグリースは滞留した
ままほとんど流動せずに、潤滑に寄与していないのでは
ないかと、以前から懸念されていた。そこで、そのこと
を確認するために、シール部材５６を透明なアクリルで
作製し、染料を混ぜたグリースを前記シール部材５６の
内側に封入し、内輪５１を回転させてグリースの挙動を
目視や高速度ビデオカメラなどで観察した。その結果、
反ポケット開口側の保持器端面とそれに対向するシール
部材内面との間に存在するグリースは活発に流動して潤
滑に寄与しているのに対し、ポケット開口側の保持器端
面とそれに対向するシール部材５６内面との間Ｓに存在
するグリースはほとんど流動しておらず、滞留している
ことがわかった。
６を冠型保持器５７と組み合せて使用すると、保持器ポ
ケット開口側とそれに対向するシール部材５６内面との
間（図６に示す領域Ｓ）に存在するグリースは滞留した
ままほとんど流動せずに、潤滑に寄与していないのでは
ないかと、以前から懸念されていた。そこで、そのこと
を確認するために、シール部材５６を透明なアクリルで
作製し、染料を混ぜたグリースを前記シール部材５６の
内側に封入し、内輪５１を回転させてグリースの挙動を
目視や高速度ビデオカメラなどで観察した。その結果、
反ポケット開口側の保持器端面とそれに対向するシール
部材内面との間に存在するグリースは活発に流動して潤
滑に寄与しているのに対し、ポケット開口側の保持器端
面とそれに対向するシール部材５６内面との間Ｓに存在
するグリースはほとんど流動しておらず、滞留している
ことがわかった。
【０００５】密封玉軸受に封入されるグリースは、一般
に、基油に比較して粘性が非常に高く、流動性を持って
はいるが、軸受に潤滑剤として封入される程度での体積
では、自重に抗して形状を維持できるほどに粘性が高
い。このため、従来構造の玉軸受では、軸受使用開始直
後に、玉の公転運動によって、玉の掃引する空間容積か
らグリースが一度排除されてしまうと、保持器、シール
部材内面、外輪軌道輪ランド部表面（外輪内周面の外輪
軌道の軸方向両側の箇所）、及び内輪軌道輪ランド部表
面（内輪外周面の内輪軌道の軸方向両側の箇所）にグリ
ースが張り付く形で保持されてしまう。しかしながら、
保持器、シール部材内面、外輪軌道輪ランド部表面、及
び内輪軌道輪ランド部表面にグリースが張り付いて保持
されにくくするために、密封玉軸受に極端に粘度の低い
グリースを使用することは、シール部材からグリースが
漏れ易くなってしまうので好ましくない。
に、基油に比較して粘性が非常に高く、流動性を持って
はいるが、軸受に潤滑剤として封入される程度での体積
では、自重に抗して形状を維持できるほどに粘性が高
い。このため、従来構造の玉軸受では、軸受使用開始直
後に、玉の公転運動によって、玉の掃引する空間容積か
らグリースが一度排除されてしまうと、保持器、シール
部材内面、外輪軌道輪ランド部表面（外輪内周面の外輪
軌道の軸方向両側の箇所）、及び内輪軌道輪ランド部表
面（内輪外周面の内輪軌道の軸方向両側の箇所）にグリ
ースが張り付く形で保持されてしまう。しかしながら、
保持器、シール部材内面、外輪軌道輪ランド部表面、及
び内輪軌道輪ランド部表面にグリースが張り付いて保持
されにくくするために、密封玉軸受に極端に粘度の低い
グリースを使用することは、シール部材からグリースが
漏れ易くなってしまうので好ましくない。
【０００６】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、グリースの流動性を向上させて多くの
グリースを潤滑に寄与させることができ、寿命の向上を
図れる玉軸受を提供することにある。
で、その目的は、グリースの流動性を向上させて多くの
グリースを潤滑に寄与させることができ、寿命の向上を
図れる玉軸受を提供することにある。
【０００７】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成により達成される。 （１） 内輪と、外輪と、前記内外輪間に配された保持
器と、前記保持器によって保持された複数の玉と、前記
玉の軸方向両側に設けられた環状のシール部材とを有
し、グリースによって潤滑される玉軸受において、軸受
空間を囲む部材の表面の少なくともいずれかに撥油性を
持たせたことを特徴とする玉軸受。 （２） 内輪と、外輪と、前記内外輪間に配された保持
器と、前記保持器によって保持された複数の玉と、前記
玉の軸方向両側に設けられた環状のシール部材とを有
し、グリースによって潤滑される玉軸受において、前記
シール部材の内面と、前記内輪の軌道面ランド部と、前
記外輪の軌道面ランド部とに撥油性を持たせたことを特
徴とする玉軸受。 （３） 前記保持器の表面のうち、ポケット内面を除く
箇所に撥油性を持たせた前記（１）又は（２）に記載の
玉軸受 （４） 前記保持器がもみぬき保持器である前記（１）
〜（３）のいずれかに記載の玉軸受。 （５） 前記もみぬき保持器が、複数部材を組み合わせ
て構成され、各部材がポケット内面の一部を提供してい
る前記（４）に記載の玉軸受。 （６） 前記保持器が冠型保持器であり、該冠型保持器
の少なくともポケット開口側の、シール部材の内面と、
前記内輪の軌道面ランド部と、前記外輪の軌道面ランド
部とに撥油性を持たせた前記（１）〜（３）のいずれか
に記載の玉軸受。 （７） 前記玉の軸方向両側における、シール部材の内
面と、前記内輪の軌道面ランド部と、前記外輪の軌道面
ランド部とに撥油性を持たせた前記（１）〜（６）のい
ずれかに記載の玉軸受。
成により達成される。 （１） 内輪と、外輪と、前記内外輪間に配された保持
器と、前記保持器によって保持された複数の玉と、前記
玉の軸方向両側に設けられた環状のシール部材とを有
し、グリースによって潤滑される玉軸受において、軸受
空間を囲む部材の表面の少なくともいずれかに撥油性を
持たせたことを特徴とする玉軸受。 （２） 内輪と、外輪と、前記内外輪間に配された保持
器と、前記保持器によって保持された複数の玉と、前記
玉の軸方向両側に設けられた環状のシール部材とを有
し、グリースによって潤滑される玉軸受において、前記
シール部材の内面と、前記内輪の軌道面ランド部と、前
記外輪の軌道面ランド部とに撥油性を持たせたことを特
徴とする玉軸受。 （３） 前記保持器の表面のうち、ポケット内面を除く
箇所に撥油性を持たせた前記（１）又は（２）に記載の
玉軸受 （４） 前記保持器がもみぬき保持器である前記（１）
〜（３）のいずれかに記載の玉軸受。 （５） 前記もみぬき保持器が、複数部材を組み合わせ
て構成され、各部材がポケット内面の一部を提供してい
る前記（４）に記載の玉軸受。 （６） 前記保持器が冠型保持器であり、該冠型保持器
の少なくともポケット開口側の、シール部材の内面と、
前記内輪の軌道面ランド部と、前記外輪の軌道面ランド
部とに撥油性を持たせた前記（１）〜（３）のいずれか
に記載の玉軸受。 （７） 前記玉の軸方向両側における、シール部材の内
面と、前記内輪の軌道面ランド部と、前記外輪の軌道面
ランド部とに撥油性を持たせた前記（１）〜（６）のい
ずれかに記載の玉軸受。
【０００８】上記構成の玉軸受によれば、軸受空間を囲
む部材の表面の少なくともいずれかが撥油性を持つ。し
たがって、軸受空間に封入されるグリースの粘性が高く
ても、グリースがその部材の表面に張り付いて保持され
ることがないので、グリースの滞留が起こりにくい。そ
の結果、軸受空間内のグリースの流動が促進され、滞留
するグリース量が減少するので、封入されたグリースの
うち多くを潤滑に寄与させることができ、寿命の向上を
図れる。保持器の表面のうち、ポケット内面を除く全て
の箇所に撥油性を持たせた場合、グリースの流動が促進
され、多くのグリースを潤滑に寄与させることができ、
ポケット内面にも十分量のグリースを供給できる。
む部材の表面の少なくともいずれかが撥油性を持つ。し
たがって、軸受空間に封入されるグリースの粘性が高く
ても、グリースがその部材の表面に張り付いて保持され
ることがないので、グリースの滞留が起こりにくい。そ
の結果、軸受空間内のグリースの流動が促進され、滞留
するグリース量が減少するので、封入されたグリースの
うち多くを潤滑に寄与させることができ、寿命の向上を
図れる。保持器の表面のうち、ポケット内面を除く全て
の箇所に撥油性を持たせた場合、グリースの流動が促進
され、多くのグリースを潤滑に寄与させることができ、
ポケット内面にも十分量のグリースを供給できる。
【０００９】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図１に、本発明第１実施形態
の玉軸受１０を示す。玉軸受１０は、外輪１１と、内輪
１２と、外輪１１及び内輪１２間に複数配置された玉１
３と、玉１３を円周方向等間隔に保持するポケットが設
けられた冠型保持器１５とを備えている。
基づいて詳細に説明する。図１に、本発明第１実施形態
の玉軸受１０を示す。玉軸受１０は、外輪１１と、内輪
１２と、外輪１１及び内輪１２間に複数配置された玉１
３と、玉１３を円周方向等間隔に保持するポケットが設
けられた冠型保持器１５とを備えている。
【００１０】玉１３に対して軸方向両側に、環状のシー
ル部材１６，１６が設けられている。シール部材１６
は、芯材である芯金１６ｂをゴム（弾性体）１６ａで覆
って構成されている。シール部材１６は、内外輪の間に
玉１３を装着した後に、外輪１１に取り付けられたもの
である。このシール部材１６は、その基端部が外輪１１
に装着固定されて、その先端部が内輪１２に摺接する接
触式である。例えば、ＪＩＳ ＳＰＣＣ等の鋼板よりプ
レス加工して製作した芯金１６ｂにゴム１６ａを接着或
いは焼付固定すればよい。シール部材１６によって外部
から仕切られた軸受空間には、グリースが封入されてお
り、そのグリースによって玉１３と外輪１１の外輪軌道
面１１ａ及び内輪１２の内輪軌道面１２ａとの間や、玉
１３と冠型保持器１５との間が潤滑される。
ル部材１６，１６が設けられている。シール部材１６
は、芯材である芯金１６ｂをゴム（弾性体）１６ａで覆
って構成されている。シール部材１６は、内外輪の間に
玉１３を装着した後に、外輪１１に取り付けられたもの
である。このシール部材１６は、その基端部が外輪１１
に装着固定されて、その先端部が内輪１２に摺接する接
触式である。例えば、ＪＩＳ ＳＰＣＣ等の鋼板よりプ
レス加工して製作した芯金１６ｂにゴム１６ａを接着或
いは焼付固定すればよい。シール部材１６によって外部
から仕切られた軸受空間には、グリースが封入されてお
り、そのグリースによって玉１３と外輪１１の外輪軌道
面１１ａ及び内輪１２の内輪軌道面１２ａとの間や、玉
１３と冠型保持器１５との間が潤滑される。
【００１１】図１に×印で示すように、軸受空間を囲ん
で配置される部材のうち、各シール部材１６の内面と、
内輪１２の軌道面ランド部１２ｂと、外輪１１の軌道面
ランド部１１ｂと、冠型保持器１５のポケット内面を除
く表面とは、撥油性を有している。すなわち、軸受空間
を囲む部材の、冠型保持器１５のポケット内面、外輪１
１の外輪軌道面１１ａ及び内輪１２の内輪軌道面１２ａ
を除いた箇所が、撥油性を有している。撥油性を持たせ
たこれらの箇所は、軸受が回転した際にも、グリース及
び雰囲気以外は接触するものがない。冠型保持器１５の
ポケット内面、外輪１１の外輪軌道面１１ａ及び内輪１
２の内輪軌道面１２ａに撥油性を持たせると、玉１３と
接触するそれらの面に基油が供給されにくくなってしま
い、好ましくない。
で配置される部材のうち、各シール部材１６の内面と、
内輪１２の軌道面ランド部１２ｂと、外輪１１の軌道面
ランド部１１ｂと、冠型保持器１５のポケット内面を除
く表面とは、撥油性を有している。すなわち、軸受空間
を囲む部材の、冠型保持器１５のポケット内面、外輪１
１の外輪軌道面１１ａ及び内輪１２の内輪軌道面１２ａ
を除いた箇所が、撥油性を有している。撥油性を持たせ
たこれらの箇所は、軸受が回転した際にも、グリース及
び雰囲気以外は接触するものがない。冠型保持器１５の
ポケット内面、外輪１１の外輪軌道面１１ａ及び内輪１
２の内輪軌道面１２ａに撥油性を持たせると、玉１３と
接触するそれらの面に基油が供給されにくくなってしま
い、好ましくない。
【００１２】本実施形態では、冠型保持器１５の外径
面、内径面、ポケット開口側端面に撥油性が付与されて
いる。冠型保持器１５の反ポケット開口側（背面側）端
面に設けられた肉ぬすみ部（凹部）１５ａの内面にも、
撥油性が付与されている。
面、内径面、ポケット開口側端面に撥油性が付与されて
いる。冠型保持器１５の反ポケット開口側（背面側）端
面に設けられた肉ぬすみ部（凹部）１５ａの内面にも、
撥油性が付与されている。
【００１３】撥油性を持たせる方法としては、上記各部
位のごみや切削油等の不純物を十分に取り除いて清浄に
し、次に、充填するグリース及び雰囲気に対して揮発・
溶解しない撥油剤を上記各部位に塗布し、十分に乾燥さ
せる方法などが挙げられる。充填するグリース及び雰囲
気に対して揮発・溶解しない撥油剤としては、充填する
グリースがフッ素系グリースでない場合、フッ素系撥油
剤などが挙げられる。上記方法の他にも、例えば、シー
ル部材１６のゴム１６ａ等のシール部材表面を、撥油性
の高い樹脂材料で形成する方法が考えられる。一般的
に、特殊な例を除き樹脂表面は軸受鋼などの金属表面と
比べて撥油性が高い。金属表面より撥油性が高い樹脂材
料として、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体
（ＥＴＦＥ）やポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦ
Ｅ）等を採用できる。撥油剤との相性により、各シール
部材１６のゴム１６ａ等のシール部材表面（シール摺接
部）を劣化させる可能性がある場合には、各シール部材
１６に撥油剤を塗布せずに、シール部材表面を撥油性の
高い樹脂材料で形成する方法を採用することが好まし
い。
位のごみや切削油等の不純物を十分に取り除いて清浄に
し、次に、充填するグリース及び雰囲気に対して揮発・
溶解しない撥油剤を上記各部位に塗布し、十分に乾燥さ
せる方法などが挙げられる。充填するグリース及び雰囲
気に対して揮発・溶解しない撥油剤としては、充填する
グリースがフッ素系グリースでない場合、フッ素系撥油
剤などが挙げられる。上記方法の他にも、例えば、シー
ル部材１６のゴム１６ａ等のシール部材表面を、撥油性
の高い樹脂材料で形成する方法が考えられる。一般的
に、特殊な例を除き樹脂表面は軸受鋼などの金属表面と
比べて撥油性が高い。金属表面より撥油性が高い樹脂材
料として、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体
（ＥＴＦＥ）やポリテトラフルオロエチレン（ＰＴＦ
Ｅ）等を採用できる。撥油剤との相性により、各シール
部材１６のゴム１６ａ等のシール部材表面（シール摺接
部）を劣化させる可能性がある場合には、各シール部材
１６に撥油剤を塗布せずに、シール部材表面を撥油性の
高い樹脂材料で形成する方法を採用することが好まし
い。
【００１４】上記構成の玉軸受１０によれば、玉１３の
軸方向両側の、各シール部材１６の内面と、内輪１２の
軌道面ランド部１２ｂと、外輪１１の軌道面ランド部１
１ｂとが撥油性を持ち、更に冠型保持器１５のポケット
内面を除く表面が撥油性を持つ。したがって、軸受空間
に封入されるグリースの粘度が高くても、グリースがそ
れら部材の表面に張り付いて保持されることがないの
で、グリースの滞留が起こりにくい。その結果、軸受空
間内のグリースの流動が促進され、滞留するグリース量
が減少するので、多くのグリースを潤滑に寄与させるこ
とができ、寿命の向上を図れる。玉軸受１０は、内輪回
転或いは外輪回転のいずれでも使用でき、どちらの場合
でも軸受空間内のグリースを良好に流動させることがで
きる。
軸方向両側の、各シール部材１６の内面と、内輪１２の
軌道面ランド部１２ｂと、外輪１１の軌道面ランド部１
１ｂとが撥油性を持ち、更に冠型保持器１５のポケット
内面を除く表面が撥油性を持つ。したがって、軸受空間
に封入されるグリースの粘度が高くても、グリースがそ
れら部材の表面に張り付いて保持されることがないの
で、グリースの滞留が起こりにくい。その結果、軸受空
間内のグリースの流動が促進され、滞留するグリース量
が減少するので、多くのグリースを潤滑に寄与させるこ
とができ、寿命の向上を図れる。玉軸受１０は、内輪回
転或いは外輪回転のいずれでも使用でき、どちらの場合
でも軸受空間内のグリースを良好に流動させることがで
きる。
【００１５】図２に、本発明第２実施形態の玉軸受２０
を示す。なお、以下に説明する実施形態において、既に
説明した部材等と同様な構成・作用を有する部材等につ
いては、図中に同一符号又は相当符号を付すことによ
り、説明を簡略化或いは省略する。第２実施形態の玉軸
受２０は、図２に×印で示すように、冠型保持器２５の
ポケット開口側の（図２中の左側の）、シール部材２６
の内面と、内輪２２の軌道面ランド部２２ｂと、外輪２
１の軌道面ランド部２１ｂに、撥油性が付与されてい
る。すなわち、軸受空間のうち、グリースが滞留しやす
い側の部材表面に、撥油性が付与されている。本実施形
態では、冠型保持器２５の表面に撥油剤を塗布していな
い。これは、冠型保持器２５は玉１３とともに公転する
ので、内輪回転であっても外輪回転であっても冠型保持
器２５に近接するグリースには常に遠心力が働くため、
保持器にグリースが付着し難いことを、考慮に入れたも
のである。本実施形態のように、冠型保持器２５のポケ
ット開口側の、シール部材２６の内面と、内輪２２の軌
道面ランド部２２ｂと、外輪２１の軌道面ランド部２１
ｂにのみ撥油性を持たせることでも、軸受空間内のグリ
ースを良好に流動させることができる。本実施形態も、
内輪回転或いは外輪回転のどちらの場合にも使用でき
る。
を示す。なお、以下に説明する実施形態において、既に
説明した部材等と同様な構成・作用を有する部材等につ
いては、図中に同一符号又は相当符号を付すことによ
り、説明を簡略化或いは省略する。第２実施形態の玉軸
受２０は、図２に×印で示すように、冠型保持器２５の
ポケット開口側の（図２中の左側の）、シール部材２６
の内面と、内輪２２の軌道面ランド部２２ｂと、外輪２
１の軌道面ランド部２１ｂに、撥油性が付与されてい
る。すなわち、軸受空間のうち、グリースが滞留しやす
い側の部材表面に、撥油性が付与されている。本実施形
態では、冠型保持器２５の表面に撥油剤を塗布していな
い。これは、冠型保持器２５は玉１３とともに公転する
ので、内輪回転であっても外輪回転であっても冠型保持
器２５に近接するグリースには常に遠心力が働くため、
保持器にグリースが付着し難いことを、考慮に入れたも
のである。本実施形態のように、冠型保持器２５のポケ
ット開口側の、シール部材２６の内面と、内輪２２の軌
道面ランド部２２ｂと、外輪２１の軌道面ランド部２１
ｂにのみ撥油性を持たせることでも、軸受空間内のグリ
ースを良好に流動させることができる。本実施形態も、
内輪回転或いは外輪回転のどちらの場合にも使用でき
る。
【００１６】図３に、本発明第３実施形態の玉軸受３０
を示す。第３実施形態の玉軸受３０は、図３に×印で示
すように、玉１３の軸方向両側の、各シール部材３６の
内面と、内輪３２の軌道面ランド部３２ｂと、外輪３１
の軌道面ランド部３１ｂに、撥油性が付与されている。
すなわち、冠型保持器３５の表面以外の箇所に、撥油性
が付与されている。本実施形態も、内輪回転或いは外輪
回転のどちらの場合にも使用できる。本実施形態では、
一対のシール部材３６，３６の両方に撥油性が付与され
ており、玉１３の軸方向両側の内輪軌道面ランド部３２
ｂと外輪軌道面ランド部３１ｂとに撥油性が付与されて
いる。そのため、軸受に表裏（左右）の違いがなく、シ
ール部材３６を軸受に装着する作業や、軸受をハウジン
グや軸に組み込む作業を、軸受の方向を確認をすること
なく容易に行える。
を示す。第３実施形態の玉軸受３０は、図３に×印で示
すように、玉１３の軸方向両側の、各シール部材３６の
内面と、内輪３２の軌道面ランド部３２ｂと、外輪３１
の軌道面ランド部３１ｂに、撥油性が付与されている。
すなわち、冠型保持器３５の表面以外の箇所に、撥油性
が付与されている。本実施形態も、内輪回転或いは外輪
回転のどちらの場合にも使用できる。本実施形態では、
一対のシール部材３６，３６の両方に撥油性が付与され
ており、玉１３の軸方向両側の内輪軌道面ランド部３２
ｂと外輪軌道面ランド部３１ｂとに撥油性が付与されて
いる。そのため、軸受に表裏（左右）の違いがなく、シ
ール部材３６を軸受に装着する作業や、軸受をハウジン
グや軸に組み込む作業を、軸受の方向を確認をすること
なく容易に行える。
【００１７】図４に、本発明第４実施形態の玉軸受４０
を示す。第４実施形態の玉軸受４０は、外輪４１と、内
輪４２と、外輪４１及び内輪４２間に複数配置された玉
４３と、玉４３を円周方向等間隔に保持するもみぬき保
持器４５と、玉４３に対して軸方向両側に設けられたシ
ール部材４６，４６とを備えている。玉軸受４０は、図
４に×印で示すように、玉１３の軸方向両側の、各シー
ル部材４６の内面と、内輪４２の軌道面ランド部４２ｂ
と、外輪４１の軌道面ランド部４１ｂと、もみぬき保持
器４５のポケット内面を除く表面に、撥油性が付与され
ている。
を示す。第４実施形態の玉軸受４０は、外輪４１と、内
輪４２と、外輪４１及び内輪４２間に複数配置された玉
４３と、玉４３を円周方向等間隔に保持するもみぬき保
持器４５と、玉４３に対して軸方向両側に設けられたシ
ール部材４６，４６とを備えている。玉軸受４０は、図
４に×印で示すように、玉１３の軸方向両側の、各シー
ル部材４６の内面と、内輪４２の軌道面ランド部４２ｂ
と、外輪４１の軌道面ランド部４１ｂと、もみぬき保持
器４５のポケット内面を除く表面に、撥油性が付与され
ている。
【００１８】本実施形態のもみぬき保持器４５は、第一
部材４７と、第二部材４８とを軸方向に組み合わせて構
成されている。図５に示すように、もみぬき保持器４５
は、第一部材４７と第二部材４８とが軸方向に組み合わ
されて、爪４７ａによってそれらが結合されている。第
一部材４７と第二部材４８との合わせ面には、位置決め
用の組み穴を設けることが好ましい。
部材４７と、第二部材４８とを軸方向に組み合わせて構
成されている。図５に示すように、もみぬき保持器４５
は、第一部材４７と第二部材４８とが軸方向に組み合わ
されて、爪４７ａによってそれらが結合されている。第
一部材４７と第二部材４８との合わせ面には、位置決め
用の組み穴を設けることが好ましい。
【００１９】爪４７ａは、ここでは第一部材４７に一体
成形されている。爪を、第二部材４８に一体成形してお
くことも考えられるし、別体の爪を後付けすることも考
えられる。また、爪を用いずに第一部材４７と第二部材
４８とを接着することも考えられる。ポケット内面４９
は、第一部材４７の一部と、第二部材４８の一部とによ
って形成されている。ここではポケット内面４９のう
ち、第一部材４７の占める部分の方が、第二部材４８の
占める部分よりも大きい。第一部材４７と第二部材４８
とを組み合わせる時に、ポケット内に玉４３を収容する
ことができる。例えば、玉４３を第一部材４７側に保持
させながら第二部材４８を第一保持器部材４７に組み付
ければよい。
成形されている。爪を、第二部材４８に一体成形してお
くことも考えられるし、別体の爪を後付けすることも考
えられる。また、爪を用いずに第一部材４７と第二部材
４８とを接着することも考えられる。ポケット内面４９
は、第一部材４７の一部と、第二部材４８の一部とによ
って形成されている。ここではポケット内面４９のう
ち、第一部材４７の占める部分の方が、第二部材４８の
占める部分よりも大きい。第一部材４７と第二部材４８
とを組み合わせる時に、ポケット内に玉４３を収容する
ことができる。例えば、玉４３を第一部材４７側に保持
させながら第二部材４８を第一保持器部材４７に組み付
ければよい。
【００２０】なお、本発明は前述した実施形態に限定さ
れるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、第４実施形態における玉軸受４０において、も
みぬき保持器４５の表面に撥油性を持たせなくてもよ
い。例えば、第２実施形態及び第３実施形態の玉軸受２
０，３０において、冠型保持器２５，３５のポケット開
口側端面に撥油性を持たせてもよい。
れるものではなく、適宜な変形、改良等が可能である。
例えば、第４実施形態における玉軸受４０において、も
みぬき保持器４５の表面に撥油性を持たせなくてもよ
い。例えば、第２実施形態及び第３実施形態の玉軸受２
０，３０において、冠型保持器２５，３５のポケット開
口側端面に撥油性を持たせてもよい。
【００２１】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
グリースの流動性を向上させて多くのグリースを潤滑に
寄与させることができ、寿命の向上を図れる玉軸受を提
供できる。
グリースの流動性を向上させて多くのグリースを潤滑に
寄与させることができ、寿命の向上を図れる玉軸受を提
供できる。
【図１】本発明の第１実施形態を示す断面図である。
【図２】第２実施形態の断面図である。
【図３】第３実施形態の断面図である。
【図４】第４実施形態の断面図である。
【図５】第４実施形態のもみぬき保持器の外観図であ
る。
る。
【図６】従来の玉軸受を説明する断面図である。
【図７】従来の玉軸受に用いた冠型保持器の外観図であ
る。
る。
１０，２０，３０，４０ 玉軸受
１１，２１，３１，４１ 外輪
１１ｂ，２１ｂ，３１ｂ，４１ｂ 軌道面ランド部
１２，２２，３２，４２ 内輪
１２ｂ，２２ｂ，３２ｂ，４２ｂ 軌道面ランド部
１３ 玉
１５，２５，３５ 冠型保持器
１６，２６，３６，４６ シール部材
４５ もみぬき保持器
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｆ１６Ｃ 33/62 Ｆ１６Ｃ 33/62
33/78 33/78 Ｚ
Ｆターム(参考） 3J016 AA02 BB02 BB03 CA06
3J101 AA02 AA32 AA42 AA52 AA62
BA25 BA34 BA46 BA47 BA50
BA53 BA54 BA56 BA70 BA73
CA13 DA05 DA09 EA02 EA33
EA49 EA63 FA32 GA01 GA11
GA21 GA24 GA26
Claims (7)
- 【請求項１】 内輪と、外輪と、前記内外輪間に配され
た保持器と、前記保持器によって保持された複数の玉
と、前記玉の軸方向両側に設けられた環状のシール部材
とを有し、グリースによって潤滑される玉軸受におい
て、 軸受空間を囲む部材の表面の少なくともいずれかに撥油
性を持たせたことを特徴とする玉軸受。 - 【請求項２】 内輪と、外輪と、前記内外輪間に配され
た保持器と、前記保持器によって保持された複数の玉
と、前記玉の軸方向両側に設けられた環状のシール部材
とを有し、グリースによって潤滑される玉軸受におい
て、 前記シール部材の内面と、前記内輪の軌道面ランド部
と、前記外輪の軌道面ランド部とに撥油性を持たせたこ
とを特徴とする玉軸受。 - 【請求項３】 前記保持器の表面のうち、ポケット内面
を除く箇所に撥油性を持たせた請求項１又は２に記載の
玉軸受 - 【請求項４】 前記保持器がもみぬき保持器である請求
項１〜３のいずれかに記載の玉軸受。 - 【請求項５】 前記もみぬき保持器が、複数部材を組み
合わせて構成され、各部材がポケット内面の一部を提供
している請求項４に記載の玉軸受。 - 【請求項６】 前記保持器が冠型保持器であり、該冠型
保持器の少なくともポケット開口側の、シール部材の内
面と、前記内輪の軌道面ランド部と、前記外輪の軌道面
ランド部とに撥油性を持たせた請求項１〜３のいずれか
に記載の玉軸受。 - 【請求項７】 前記玉の軸方向両側における、シール部
材の内面と、前記内輪の軌道面ランド部と、前記外輪の
軌道面ランド部とに撥油性を持たせた請求項１〜６のい
ずれかに記載の玉軸受。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002057448A JP2003254342A (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | 玉軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002057448A JP2003254342A (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | 玉軸受 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003254342A true JP2003254342A (ja) | 2003-09-10 |
Family
ID=28667704
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002057448A Pending JP2003254342A (ja) | 2002-03-04 | 2002-03-04 | 玉軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003254342A (ja) |
Cited By (9)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009015855A1 (en) * | 2007-08-01 | 2009-02-05 | Ab Skf | Coated bearing |
| WO2010150707A1 (ja) * | 2009-06-26 | 2010-12-29 | Ntn株式会社 | 深みぞ玉軸受用の合成樹脂製保持器および深みぞ玉軸受並びにギヤ支持装置 |
| JP2011007286A (ja) * | 2009-06-26 | 2011-01-13 | Ntn Corp | 深みぞ玉軸受およびギヤ支持装置 |
| JP2011021661A (ja) * | 2009-07-15 | 2011-02-03 | Ntn Corp | 深みぞ玉軸受用の合成樹脂製保持器および深みぞ玉軸受 |
| JP2011052715A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Nsk Ltd | ロボット関節部用軸受ユニット及び該軸受ユニットを備えたロボット関節部 |
| DE102013209642A1 (de) * | 2013-05-24 | 2014-11-27 | Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg | Wälzlager mit Staukonturabschnitten |
| JP2015206399A (ja) * | 2014-04-18 | 2015-11-19 | 株式会社ジェイテクト | 転がり軸受装置 |
| JP2016068711A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 日本精工株式会社 | 電動式パワーステアリング装置 |
| US11193538B2 (en) * | 2020-03-09 | 2021-12-07 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Bearing cage assembly including stiffening ring |
-
2002
- 2002-03-04 JP JP2002057448A patent/JP2003254342A/ja active Pending
Cited By (10)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2009015855A1 (en) * | 2007-08-01 | 2009-02-05 | Ab Skf | Coated bearing |
| WO2010150707A1 (ja) * | 2009-06-26 | 2010-12-29 | Ntn株式会社 | 深みぞ玉軸受用の合成樹脂製保持器および深みぞ玉軸受並びにギヤ支持装置 |
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| US8939044B2 (en) | 2009-06-26 | 2015-01-27 | Ntn Corporation | Retainer made of synthetic resin for use in a deep groove ball bearing; deep groove ball bearing; and gear support device |
| JP2011021661A (ja) * | 2009-07-15 | 2011-02-03 | Ntn Corp | 深みぞ玉軸受用の合成樹脂製保持器および深みぞ玉軸受 |
| JP2011052715A (ja) * | 2009-08-31 | 2011-03-17 | Nsk Ltd | ロボット関節部用軸受ユニット及び該軸受ユニットを備えたロボット関節部 |
| DE102013209642A1 (de) * | 2013-05-24 | 2014-11-27 | Schaeffler Technologies Gmbh & Co. Kg | Wälzlager mit Staukonturabschnitten |
| JP2015206399A (ja) * | 2014-04-18 | 2015-11-19 | 株式会社ジェイテクト | 転がり軸受装置 |
| JP2016068711A (ja) * | 2014-09-29 | 2016-05-09 | 日本精工株式会社 | 電動式パワーステアリング装置 |
| US11193538B2 (en) * | 2020-03-09 | 2021-12-07 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Bearing cage assembly including stiffening ring |
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