JP2003254312A - 悪戯防止締結部品、及び締結構造 - Google Patents

悪戯防止締結部品、及び締結構造

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JP2003254312A JP2002057946A JP2002057946A JP2003254312A JP 2003254312 A JP2003254312 A JP 2003254312A JP 2002057946 A JP2002057946 A JP 2002057946A JP 2002057946 A JP2002057946 A JP 2002057946A JP 2003254312 A JP2003254312 A JP 2003254312A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 悪戯等によって緩められることを防止でき、
しかも、点検等の必要時には、確実に増し締めしたり取
り外したりすることができる、ナット、ボルト、ワッシ
ャ等の省力型悪戯防止締結部品と締結構造を提供するこ
と。 【解決手段】 ナットやボルト頭部の外周面を囲む筒部
を形成した反力受け部品と、ナットやボルト頭部を相対
的に逆回転する専用工具で回転、締結する方法を採用し
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、悪戯等により緩め
られることを防止でき、しかも、点検等の必要時には、
確実に増し締めしたり取り外したりすることができる、
ナット、ボルト、ワッシャ等の悪戯防止締結部品と悪戯
防止締結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、橋梁、送電鉄塔、鉄道等の構造物
におけるボルトやナットの締結部品を故意に緩めたり、
取り外したりする悪戯が多発している。これは、従来の
ボルト頭部やナットが六角形状を成しており、スパナ、
ソケットレンチ、パイプレンチ等の市販の回転工具によ
って簡単に緩めることができるからである。
【0003】そのため、従来では、ボルトやナットの締
結部品を溶接したり、キャップを被せたりして悪戯等に
対処しているが、多数のボルトやナットに対する溶接作
業やキャップ装着作業には多大な労力が必要で大幅なコ
スト高を招き、しかも、例えば、点検時にこれら締結部
品を増し締めしたり、交換のために取り外したりするこ
とができないという難点があった。(特開平11-303839
号公報等参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のボル
ト等の締結部品の悪戯防止技術に上記のような難点があ
ったことに鑑みて為されたもので、悪戯等により緩めら
れたり、取り外されたりすることを防止でき、しかも、
点検等の必要時には確実に増し締めしたり、取り外した
りすることができる、ナット、ボルト、ワッシャ等の悪
戯防止締結部品と悪戯防止締結構造を提供することを技
術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の悪戯防止締結部
品は、軸心にねじ孔を備えたナット部品であって、外周
面が先端側へ向かって先細り形状に形成され、先端面に
専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成されているこ
とを特徴とする。また、軸心にねじ軸を備えたボルト部
品であって、ボルト頭部の外周面が頭部先端側へ向かっ
て先細り形状に形成され、先端面に専用の回転工具が掛
合可能な掛合部が形成されていることを特徴とする。ま
た、ボルトの軸部を挿通可能な通孔を備えたワッシャ部
品であって、周縁部にナットの外周面またはボルト頭部
の外周面を囲むべき筒部が突設されていることを特徴と
する。また、ナットまたはボルトを締結する際の締結反
力を支える反力受け部品であって、ボルト軸部を挿通可
能な通孔を備え、被締結材と摩擦接触する基部と;この
基部に突設され、ナットの外周面またはボルト頭部の外
周面を囲むべき筒部と;から成り、この筒部に反力支え
部が形成されていることを特徴とする。また、軸心にね
じ孔を備えた二つのナットから成るダブルナット部品で
あって、専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成され
た第一ナットと;第一ナットの外周面を囲むべき筒部が
突設された第二ナットと;から成り、これら第一ナット
と第二ナットとが所定の締付トルクで破断する破断材に
より螺進方向に隙間をあけて連結されていることを特徴
とする。
【0006】また、本発明の悪戯防止締結構造は、軸心
にボルトのねじ軸に対応するねじ孔を備え、専用の回転
工具が掛合可能な掛合部が形成されたナットと;ボルト
軸部を挿通可能な通孔を備え、周縁部に前記ナットの外
周面を囲むべき筒部が突設されたワッシャ部品と;を含
む締結構造であって、被締結材に挿通したボルトの雄ね
じに、前記ワッシャ部品を挟んで前記ナットを螺合し、
専用の回転工具でナットを締め付けて当該ナットの外周
面をワッシャ部品の筒部で囲んだことを特徴とする。ま
た、頭部に専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成さ
れたボルトと;このボルトの軸部を挿通可能な通孔を備
え、周縁部に当該ボルト頭部の外周面を囲むべき筒部が
突設されたワッシャ部品と;を含む締結構造であって、
ナットのねじ孔又は被締結材のねじ孔に、前記ワッシャ
部品を挟んで前記ボルトを螺合し専用の回転工具でボル
トを締め付けて当該ボルト頭部の外周面をワッシャ部品
の筒部で囲んだことを特徴とする。
【0007】更にまた、本発明の悪戯防止締結構造は、
軸心にボルトのねじ軸に対応するねじ孔を備え、専用の
回転工具が掛合可能な掛合部が形成されたナットと;ボ
ルト軸部を挿通可能な通孔を備え、被締結材と摩擦接触
する基部と、この基部に突設され、前記ナットの外周面
を囲むべき筒部とから成り、この筒部に反力支え部が形
成された反力受け部品と;を含む締結構造であって、被
締結材に挿通したボルトの雄ねじに、前記反力受け部品
を挟んで前記ナットを螺合し、反力受け部品の反力支え
部で締結反力を支えながらナットを専用の回転工具で締
め付けて当該ナットの外周面を反力受け部品の筒部で囲
んだことを特徴とする。また、頭部に専用の回転工具が
掛合可能な掛合部が形成されたボルトと;ボルト軸部を
挿通可能な通孔を備え、被締結材と摩擦接触する基部
と、この基部に突設され前記ボルト頭部の外周面を囲む
べき筒部とから成り、この筒部に反力支え部が形成され
た反力受け部品と;を含む締結構造であって、ナットの
ねじ孔又は被締結材のねじ孔に、前記反力受け部品を挟
んで前記ボルトを螺合し、反力受け部品の反力支え部で
締結反力を支えながらボルトを専用の回転工具で締め付
けて当該ボルト頭部の外周面を反力受け部品の筒部で囲
んだことを特徴とする。
【0008】更にまた、本発明の悪戯防止締結構造は、
軸心にボルトのねじ軸に対応するねじ孔を備え、専用の
回転工具が掛合可能な掛合部が形成されたロックナット
と、軸心に同じボルトのねじ軸に対応するねじ孔を備え
たナットとが、所定の締付トルクで破断する破断材によ
り螺進方向に隙間をあけて連結されて成るダブルナット
と;ボルト軸部を挿通可能な通孔を備え、周縁部に前記
ロックナットの外周面を囲むべき筒部が突設されたワッ
シャ部品と;を含む締結構造であって、被締結材に挿通
したボルトの雄ねじに、前記ワッシャ部品を挟んで前記
ダブルナットを螺合し、専用の回転工具でダブルナット
を締め付けて前記ロックナットの外周面をワッシャ部品
の筒部で囲んだことを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す第
一実施形態〜第六実施形態に基づいて詳しく説明する。
【0010】『第一実施形態』第一実施形態の悪戯防止
締結部品は、図1に示すように、軸心にねじ孔10を備え
たナット部品1として構成されている。このナット部品
1は、その外周面11が先端側へ向かって先細り形状に形
成されて円錐台形状を成していると共に先端面には専用
の回転工具のみが掛合可能な掛合部12が形成されてい
る。本実施形態における掛合部12は、先端面に環状溝が
形成され、この環状溝内の外側の溝壁面が六角形状の掛
合面12aとなっていると共にこの掛合面12a上に市販の
ソケットレンチの掛合を阻止する突起12bが設けられて
いる。この環状溝内の内側の溝壁面は円形状に形成され
ている。
【0011】図2に示すように、このナット部品1を、
被締結材13・14のボルト挿入孔に挿通した周知のボルト
Bの雄ねじに螺合し、そして、掛合部12の掛合面12aに
専用の回転工具15を掛合してナット部品1を締め付ける
ことによって被締結材13・14を締結する。なお、この専
用回転工具15は、外側面が六角形状を成すソケットを備
え、このソケットの所定位置に突起12bを受け入れ可能
な切欠部が形成された専用工具である。また、掛合部12
の掛合面12a及びこれに対応する専用回転工具15のソケ
ット形状は、必ずしも六角形状に限られるものではな
く、例えば、四角形状、五角形状、七角形状、八角形状
等の種々の設計変更が可能である。また、図2中、符号
Wで指示するものは周知のワッシャである。
【0012】このように、本実施形態のナット部品1
は、その外周面が先細り形状に形成されているので、締
結後にスパナ、ソケットレンチ、パイプレンチ等の市販
の回転工具をナット部品1に掛合して緩めようとして
も、これら市販の工具がナット先端側へ滑ってしまい、
ナット部品1を簡単に緩めることはできない。
【0013】その反面、ナット部品1の先端面には、専
用回転工具15に対応する掛合部12が形成されているの
で、点検等の必要時には、掛合部12に専用回転工具15を
掛合することができ、ナット部品1の増し締めや取り外
しを簡単に行うことができる。そして、この専用回転工
具15に対応する掛合部12が、ナット部品1の先細り形状
の外周面にではなく、ナット部品1の先端面に形成され
ているので、専用回転工具15を確実に掛合でき、ナット
部品1の増し締めや取り外しを確実に行い得るのであ
る。
【0014】なお、図2では、被締結材13・14に単に挿
通したボルトBにナット部品1を螺合しているが、勿
論、被締結材に溶接等により固定したボルトにナット部
品1を螺合して締結することも可能であり、また、図3
に示すように、ボルト軸部に所定の締付トルクで破断す
る破断チップbを備えたボルトBにナット部品1を螺合
して締結することも可能である。この場合、ナット部品
1の掛合面12aに掛合する外側ソケット16aと、ボルト
Bの破断チップbに掛合する内側ソケット16bとが相対
的に逆回転する専用回転工具16を用いてナット部品1の
締結作業を行う。
【0015】また、上記実施形態では、ナット部品1の
掛合部12として、ナット先端面に環状溝を形成し、この
環状溝内の外側の溝壁面に六角形状の掛合面12aを形成
し、突起12bを設けているが、本発明は決してこれに限
定されるものではなく、例えば、図4に示すように、ナ
ット先端面に環状溝を形成し、この環状溝内の内側の溝
壁面に六角形状の掛合面12cを形成すると共にこの掛合
面12c上に市販のソケットレンチの掛合を阻止する突起
12dを設けるようにしても良い。この場合、内側面が六
角形状を成すソケットを備え、このソケットの所定位置
に突起12dを受け入れ可能な切欠部が形成された専用回
転工具を用いてナット部品1の締結作業を行う。また、
図5に示すように、ナット先端面に環状溝を形成せず
に、専用回転工具の突起のみが掛合可能な複数の掛合孔
12eを設けて掛合部としても良い。
【0016】更にまた、上記実施形態では、掛合部12に
専用回転工具15を掛合してナット部品1を締め付けてい
るが、図6〜図8に示すように、ナット先端側に所定の
締付トルクで破断する破断チップ17を設け、この破断チ
ップ17に回転工具18を掛合して破断チップ17が破断する
までナット部品1を締め付けるようにしても良い。この
破断チップ17によってナット締結時のトルク管理が頗る
容易になり、そして、ナット締結後は、前記専用回転工
具15を掛合部12に掛合することによりナット部品1の増
し締めや取り外しを行うことができる。なお、この破断
チップ17には、ねじ孔10に連通してボルト軸部を挿通可
能な通孔17aが開設してある。
【0017】『第二実施形態』第二実施形態の悪戯防止
締結部品は、図9に示すように、軸心にねじ軸20を備え
たボルト部品2として構成されている。このボルト部品
2は、ボルト頭部の外周面21が頭部先端側へ向かって先
細り形状に形成されて円錐台形状を成していると共に、
頭部先端面には専用の回転工具のみが掛合可能な掛合部
22が形成されている。この掛合部22は、上述した第一実
施形態と同様、先端面に環状溝が形成され、この環状溝
内の外側の溝壁面が六角形状の掛合面22aとなっている
と共に、この掛合面22a上に市販のソケットレンチの掛
合を阻止する突起22bが設けられている。この環状溝内
の内側の溝壁面は円形状に形成されている。
【0018】図10に示すように、このボルト部品2を被
締結材23・24のボルト挿入孔に挿通して被締結材24に溶
接固定された周知のナットNのねじ孔に螺合し、そし
て、掛合部22の掛合面22aに専用の回転工具25を掛合し
てボルト部品2を締め付けることによって被締結材23・
24を締結する。なお、この専用回転工具25は、外側面が
六角形状を成すソケットを備え、このソケットの所定位
置に突起22bを受け入れ可能な切欠部が形成された専用
工具である。また、掛合部22の掛合面22a及びこれに対
応する専用回転工具25のソケット形状は、必ずしも六角
形状に限られるものではなく、例えば、四角形状、五角
形状、七角形状、八角形状等の種々の設計変更が可能で
ある。また、図10中、符号Wで指示するものは周知のワ
ッシャである。
【0019】このように、本実施形態のボルト部品2
は、頭部の外周面が先細り形状に形成されているので、
締結後にスパナ、ソケットレンチ、パイプレンチ等の市
販の回転工具をボルト頭部に掛合して緩めようとして
も、これら市販の工具がボルト頭部の先端側へ滑ってし
まい、ボルト部品2を簡単に緩めることはできない。
【0020】その反面、ボルト部品2の頭部先端面に
は、専用回転工具25に対応する掛合部22が形成されてい
るので、点検等の必要時には、掛合部22に専用回転工具
25を掛合することができ、ボルト部品2の増し締めや取
り外しを簡単に行うことができる。そして、この専用回
転工具25に対応する掛合部22が、ボルト部品2の頭部の
先細り形状の外周面にではなく、頭部の先端面に形成さ
れているので、専用回転工具25を確実にボルト頭部に掛
合でき、ボルト部品2の増し締めや取り外しを確実に行
い得るのである。
【0021】なお、図10では、被締結材24に溶接固定さ
れたナットNにボルト部品2を螺合しているが、勿論、
被締結材に刻設されたねじ孔にボルト部品2を螺合して
締結することも可能である。また、ボルト部品2の掛合
部22として、上述した第一実施形態の変形例と同様、ボ
ルト頭部の先端面に環状溝を形成し、この環状溝内の内
側の溝壁面に六角形状の掛合面を形成し、この掛合面上
に市販のソケットレンチの掛合を阻止する突起を設ける
ようにしても良く、また、ボルト頭部の先端面に環状溝
を形成せずに、専用の回転工具の突起のみが掛合可能な
複数の掛合孔を設けて掛合部としても良い。
【0022】また、上記実施形態では、掛合部22に専用
の回転工具25を掛合してボルト部品2を締め付けている
が、図11及び図12に示すように、ボルト頭部の先端側に
所定の締付トルクで破断する破断チップ26を設け、この
破断チップ26に回転工具27を掛合して破断チップ26が破
断するまでボルト部品2を締め付けるようにしても良
い。この破断チップ26によって、ボルト締結時のトルク
管理が頗る容易になり、そして、ボルト締結後は、前記
専用回転工具25を掛合部22に掛合することによりボルト
部品2の増し締めや取り外しを行うことができる。
【0023】『第三実施形態』第三実施形態の悪戯防止
締結部品は、図13に示すように、ボルト軸部を挿通可能
な通孔30を備えたワッシャ部品3として構成されてい
る。このワッシャ部品3は、その周縁にナット外周面ま
たはボルト頭部の外周面を囲むべき筒部31が突設されて
おり、この筒部31の外周面32は先端側へ向かって先細り
形状に形成されて円錐台形状を成している。
【0024】図14及び図15中、符号4で指示するもの
は、軸心にボルトのねじ軸に対応するねじ孔を備えたナ
ットであり、その外周面には専用の回転工具のみが掛合
可能な掛合部41が形成されている。本実施形態における
ナット4は、六角形状を成す外周面に突起41aを設ける
ことによって掛合部41が形成されている。
【0025】しかして、図14に示すように、被締結材33
・34のボルト挿入孔に挿通した周知のボルトBにワッシ
ャ部品3を挿嵌してボルトBの雄ねじにナット4を螺合
し、そして、ナット4の掛合部41に専用の回転工具42を
掛合してナット4を締め付けることによって被締結材33
・34を締結する。なお、この専用回転工具42は、内側面
が六角形状を成すソケットを備え、このソケットの所定
位置に突起41aを受け入れ可能な切欠部が形成された工
具である。
【0026】このように、本実施形態のワッシャ部品3
は、周縁部に筒部31を備えているので、ナットを締め付
けたとき、この筒部31でナット4の外周面を囲んで覆う
ことができ、もはやナット4の外周面にスパナ、ソケッ
トレンチ、パイプレンチ等の市販の回転工具を掛合する
ことはできず、ナット4を緩めることはできない。そし
て、ワッシャ部品3の筒部31の外周面が先細り形状に形
成されているので、市販の回転工具をワッシャ部品3に
掛合することもできない。
【0027】その反面、このワッシャ部品3はナット4
を完全に覆うのではなく、ナット4の掛合部41を露出さ
せることができるので、点検等の必要時には、掛合部41
に専用回転工具42を掛合してナット4の増し締めや取り
外しを簡単かつ確実に行うことができる。
【0028】しかも、このワッシャ部品3は、ナット4
の締結作業だけで装着できるので、従来の悪戯防止キャ
ップのように、ナット締結後に改めてキャップ装着作業
を行う煩わしさもなく、コスト高を招くこともないので
ある。
【0029】なお、本実施形態では、ワッシャ部品3の
筒部31の外周面を先細り形状に形成しているが、本発明
はこれに限定されるものではなく、例えば、筒部31の外
周面を円柱側面形状に形成しても良い。筒部31の外周面
が先細り形状に形成されていないと、市販のパイプレン
チをワッシャ部品3に掛合することが可能となるが、こ
の場合でも、直接、ナット部品4を緩めることはできな
いので、一定の悪戯防止効果は達成できる。
【0030】また、本実施形態ではナット4の掛合部41
をナット外周面に形成しているが、上述した第一実施形
態やその変形例と同様、ナット先端面に掛合部を設ける
ようにしても良い。また、本実施形態では、被締結材33
・34に単に挿通したボルトBにワッシャ部品3を挿嵌し
てナット4を螺合しているが、勿論、被締結材に溶接等
により固定したボルトにワッシャ部品3を挿嵌してナッ
ト4を螺合することも可能であり、また、第一実施形態
の図3と同様、ボルト軸部に所定の締付トルクで破断す
る破断チップを備えた周知のボルトを使用しても良い。
【0031】更にまた、図16に示すように、ナット先端
側に所定の締付トルクで破断する破断チップ43を備えた
ナット4をボルトBの雄ねじに螺合して締結することも
可能である。この場合、ナット4の破断チップ43に掛合
する回転工具44を使用してナット4の締結作業を行う。
この破断チップ43によりナット締結時のトルク管理が頗
る容易になり、そして、ナット締結後は、前記専用回転
工具42を掛合部41に掛合することによってナット4の増
し締めや取り外しを行うことができる。なお、この破断
チップ43には、ナット4のねじ孔に連通してボルト軸部
を挿通可能な通孔43aが開設してある。
【0032】更にまた、図17及び図18に示すように、ボ
ルト頭部に専用回転工具52のみが掛合可能な突起51aを
有する掛合部51が形成されたボルト5を、ワッシャ部品
3の通孔30、及び被締結材33・34のボルト挿入孔に挿通
して被締結材34に溶接固定された周知のナットNのねじ
孔に螺合し、そして、掛合部51に専用回転工具52を掛合
してボルト5を締め付けることによって被締結材33・34
を締結することも可能である。この場合でも、ワッシャ
部品3の筒部31がボルト5の頭部外周面を囲むので、ボ
ルト5の頭部にスパナ、ソケットレンチ、パイプレンチ
等の市販の回転工具を掛合することができず、ボルト5
を緩めることはできない。そして、点検等の必要時に
は、掛合部51に専用回転工具52を掛合してボルト5の増
し締めや取り外しを簡単かつ確実に行うことができる。
なお、図17及び図18に示すように、本実施形態のワッシ
ャ部品3と周知のワッシャWを併用することも可能であ
る。
【0033】更にまた、図19に示すように、ボルト頭部
に所定の締付トルクで破断する破断チップ53を備えたボ
ルト5を、ワッシャ部品3及び被締結材33・34に挿通し
てナットNに螺合して締結することも可能である。この
場合、ボルト5の破断チップ53に掛合する回転工具54を
用いてボルト5の締結作業を行う。この破断チップ53に
よりボルト締結時のトルク管理が頗る容易になり、そし
て、ボルト締結後は、前記専用回転工具52を掛合部51に
掛合することによりボルト5の増し締めや取り外しを行
うことができる。
【0034】『第四実施形態』第四実施形態の悪戯防止
締結部品は、ナットやボルトを締結する際の締結反力を
支えて締結作業の省力化を可能にする反力受け部品とし
て構成されている。図20に示すように、本実施形態の反
力受け部品6は、ボルト軸部を挿通可能な通孔60を備
え、被締結材と摩擦接触すべき円板形状の基部61と、こ
の基部61の周縁に突設され、ナット外周面またはボルト
頭部の外周面を囲むべき筒部62とから構成されている。
そして、筒部62の内周面には専用の回転工具が掛合可能
な六角形状の反力支え部63が形成されていると共に、筒
部62の外周面64は先端側へ向かって先細り形状に形成さ
れて円錐台形状を成している。なお、筒部62の内周面上
に突起を設けて反力支え部としても良い。
【0035】図21及び図22に示すナット4は、上述した
第三実施形態と同じナットであり、その外周面に専用の
回転工具のみが掛合可能な突起41aを有する掛合部41が
形成されている。
【0036】しかして、図21に示すように、被締結材65
・66のボルト挿入孔に挿通した周知のボルトBに反力受
け部品6を挿嵌してボルトBの雄ねじにナット4を螺合
し、そして、反力受け部品6の反力支え部63に専用の回
転工具45の外側ソケット45aを掛合すると共にナット4
の掛合部41に内側ソケット45bを掛合してナット4を締
め付けることにより被締結材65・66を締結する。この専
用回転工具45は、外側ソケット45aと内側ソケット45b
とが相対的に逆回転する専用工具であり、内側ソケット
45bには突起41aを受け入れ可能な切欠部が形成されて
いる。なお、筒部62の内周面上に突起を設けた場合に
は、これに対応して外側ソケット45aにもこの突起を受
け入れ可能な切欠部を形成した専用回転工具を用いる。
【0037】本実施形態では、このようにナット4を締
め付けるとき、螺進するナット4に押されて反力受け部
品6の基部61が被締結材65と摩擦接触するので、反力受
け部品6が固定され、反力支え部63で締結反力を支えな
がらナット4を締め付けることが可能となり、たとえ周
囲に反力を支えるべき突起等が無い場合でも、省力的に
ナット締結作業を行うことができるのである。なお、本
実施形態では、基部61がその周縁部で被締結材65と摩擦
接触するように構成されているので、より大きな締結反
力を受けることが可能である。
【0038】そして、本実施形態の反力受け部品6は基
部61の周縁部に筒部62を備えているので、ナットを締め
付けたとき、この筒部62でナット4の外周面を囲んで覆
うことができ、ナット4の外周面にスパナ、ソケットレ
ンチ、パイプレンチ等の市販の回転工具を掛合すること
はできず、ナット4を緩めることはできない。また、こ
の筒部62の外周面64が先細り形状を成しているので、市
販の回転工具を反力受け部品6に掛合することもできな
い。
【0039】そして、この反力受け部品6はナット4を
完全に覆うのではなく、ナット4の掛合部41を露出させ
ることができるので、点検等の必要時には、掛合部41に
専用回転工具を掛合してナット4の増し締めや取り外し
を簡単かつ確実に行うことができ、しかも、この反力受
け部品6は、ナット4の締結作業だけで装着できるの
で、従来の悪戯防止キャップのように、ナット締結後に
改めて装着作業を行なう煩わしさもなく、コスト高を招
くこともないのである。
【0040】なお、本実施形態では、反力受け部品6の
筒部62の外周面を先細り形状に形成しているが、例え
ば、筒部62の外周面を円柱側面形状に形成しても良い。
筒部62の外周面が先細り形状に形成されていないと、市
販のパイプレンチを反力受け部品6に掛合することが可
能となるが、反力受け部品6は被締結材65と摩擦接触し
て固定されている上、直接、ナット部品4を緩めること
はできないので、一定の悪戯防止効果は達成できる。
【0041】また、本実施形態ではナット4の掛合部41
をナット外周面に形成しているが、上述した第一実施形
態やその変形例と同様、ナット先端面に掛合部を設ける
ようにしても良い。また、本実施形態では、被締結材65
・66に単に挿通したボルトBに反力受け部品6を挿嵌し
てナット4を螺合しているが、勿論、被締結材に溶接等
により固定したボルトに反力受け部品6を挿嵌してナッ
ト4を螺合することも可能である。
【0042】更にまた、図23に示すように、ナット先端
側に所定の締付トルクで破断する破断チップ43を備えた
ナット4をボルトBの雄ねじに螺合して締結することも
可能である。この場合、反力受け部品6の反力支え部63
に掛合する外側ソケット46aと、ナット4の破断チップ
43に掛合する内側ソケット46bとが相対的に逆回転する
専用回転工具46を用いて破断チップ43が破断するまでナ
ット4を締め付ける。この破断チップ43によりナット締
結時のトルク管理が頗る容易になり、そして、ナット締
結後は、専用回転工具を掛合部41に掛合することにより
ナット4の増し締めや取り外しを行うことができる。な
お、この破断チップ43には、ナット4のねじ孔に連通し
てボルト軸部を挿通可能な通孔43aが開設してある。
【0043】更にまた、図24及び図25に示すように、ボ
ルト頭部に突起51aを有する掛合部51が形成されたボル
ト5を、反力受け部品6の通孔60、及び被締結材65・66
のボルト挿入孔に挿通して被締結材66に溶接固定された
周知のナットNのねじ孔に螺合し、そして、反力受け部
品6の反力支え部63に専用の回転工具55の外側ソケット
55aを掛合すると共に、ボルト5の掛合部51に内側ソケ
ット55bを掛合してボルト5を締め付けることによって
被締結材65・66を締結することも可能である。この専用
回転工具55は、外側ソケット55aと内側ソケット55bと
が相対的に逆回転する専用工具であり、内側ソケット55
bには突起51aを受け入れ可能な切欠部が形成されてい
る。
【0044】この場合でも、ボルト5を締め付けると
き、ボルト頭部に押されて反力受け部品6の基部61が被
締結材65と摩擦接触するので、反力受け部品6が固定さ
れ、反力支え部63で締結反力を支えながら、ボルト5を
締め付けることが可能となり、たとえ周囲に反力を支え
るべき突起等が無い場合でも、省力的にボルト締結作業
を行うことができる。また、反力受け部品6の筒部62が
ボルト5の頭部外周面を囲んで覆うので、市販の回転工
具を掛合することができず、ボルト5を緩めることはで
きない。そして、点検等の必要時には掛合部51に専用回
転工具を掛合してボルト5の増し締めや取り外しを簡単
かつ確実に行うことができる。
【0045】更にまた、図26に示すように、ボルト頭部
に所定の締付トルクで破断する破断チップ53を備えたボ
ルト5を、反力受け部品6及び被締結材65・66に挿通し
てナットNに螺合して締結することも可能である。この
場合、反力受け部品6の反力支え部63に掛合する外側ソ
ケット56aと、ボルト5の破断チップ53に掛合する内側
ソケット56bとが相対的に逆回転する専用回転工具56を
用いて破断チップ53が破断するまでボルト5を締め付け
る。この破断チップ53によってボルト締結時のトルク管
理が頗る容易になり、そして、ボルト締結後は、前記専
用回転工具55を掛合部51に掛合することによってボルト
5の増し締めや取り外しを行うことができる。
【0046】更にまた、本実施形態では、反力受け部品
6の基部61を被締結材65に摩擦接触させて反力受け部品
6を固定しているが、図27〜図29に示すように、反力受
け部品7に設けた楔突起75を被締結材76のボルト挿入孔
に圧入して反力受け部品7を固定するようにしても良
い。即ち、この反力受け部品7は、図27に示すように、
ボルト軸部を挿通可能な通孔70を備え、被締結材と摩擦
接触すべき円板形状の基部71と、この基部71の周縁に突
設され、ナット外周面またはボルト頭部の外周面を囲む
べき筒部72とから構成されており、この基部71の下方
に、外周に複数の楔突起75を備えたスリーブ74が設けら
れている。図28に示すように、ボルト5を螺進させて反
力受け部品7の基部71を被締結材76に摩擦接触させると
共に、この楔突起75を被締結材76のボルト挿入孔に圧入
することによって、より確実に反力受け部品7を固定す
ることが可能となる。
【0047】また、この変形例の反力受け部品7は、図
27に示すように、締結反力を支えるべき反力支え部73を
筒部72の外周面に形成している。この場合、図28に示す
ように、反力受け部品7の外周面の六角形状を成す反力
支え部73に専用の回転工具57の外側ソケット57aを掛合
すると共に、ボルト5の掛合部51に内側ソケット57bを
掛合することによってボルト5の締結作業を行う。ま
た、このように筒部72の外周面が先細り形状に形成され
ておらず、六角形状に形成されている場合、市販の回転
工具を反力受け部品7に掛合することが可能であるが、
この反力受け部品7は楔突起75によって被締結材76に強
固に固定されている上、直接、ボルト5を緩めることは
できないので、十分な悪戯防止効果が発揮される。
【0048】なお、図30に示すように、ボルト頭部に所
定の締付トルクで破断する破断チップ53を備えたボルト
5を、反力受け部品7及び被締結材76・77に挿通してナ
ットNに螺合して締結することも可能である。この場
合、反力受け部品7の反力支え部73に掛合する外側ソケ
ット58aと、ボルト5の破断チップ53に掛合する内側ソ
ケット58bとが相対的に逆回転する専用回転工具58を用
いて破断チップ53が破断するまでボルト5を締め付け
る。この破断チップ53によりボルト締結時のトルク管理
が頗る容易になり、そして、ボルト締結後は、前記専用
回転工具57を掛合部51に掛合することによりボルト5の
増し締めや取り外しを行うことができる。
【0049】また、図31〜図33に示すように、反力受け
部品8に設けた嵌合突起85を被締結材86のボルト挿入孔
の孔縁部に形成した嵌合溝86aに嵌合して反力受け部品
8を固定するようにしても良い。この反力受け部品8
は、図31に示すように、ボルト軸部を挿通可能な通孔80
を備え、被締結材86と摩擦接触すべき円板形状の基部81
と、この基部81の周縁に突設され、ナット外周面または
ボルト頭部の外周面を囲むべき筒部82とから構成されて
おり、この基部81の下方に、外周に複数の嵌合突起85を
備えたスリーブ84が設けられている。図32に示すよう
に、この嵌合突起85を被締結材86の嵌合溝86aに嵌合す
ると共に、反力受け部品8の基部81を被締結材86に摩擦
接触させることによって、より確実に反力受け部品8を
固定することが可能となる。
【0050】この変形例の反力受け部品8もまた、図31
に示すように、締結反力を支えるべき反力支え部83を筒
部82の外周面に形成しており、図32に示すように、反力
受け部品8の外周面の六角形状を成す反力支え部83に専
用の回転工具59の外側ソケット59aを掛合すると共に、
ボルト5の掛合部51に内側ソケット59bを掛合すること
によってボルト5の締結作業を行う。また、この反力受
け部品8は嵌合突起85によって被締結材86に嵌合固定さ
れている上、直接、ボルト5を緩めることはできないの
で、筒部82の外周面が六角形状に形成されていても、十
分な悪戯防止効果が発揮される。勿論、ボルト頭部に所
定の締付トルクで破断する破断チップを備えたボルト5
を反力受け部品8及び被締結材86・87に挿通し、ナット
Nに螺合して締結することも可能である。
【0051】『第五実施形態』第五実施形態の悪戯防止
締結部品は、図34に示すように、軸心にねじ孔91aを備
えた第一ナット91と、軸心にねじ孔92aを備えた第二ナ
ット92と、これら第一ナット91および第二ナット92を連
結する破断材93とから成るダブルナット部品9として構
成されている。
【0052】この第一ナット91は、外周面に専用の回転
工具が掛合可能な掛合部91bが形成されている。本実施
形態では、ナット外周面が六角形状に形成され、この外
周面上に突起91cを設けることによって掛合部91bが形
成されている。第二ナット92は、周縁部に上記第一ナッ
ト91の外周面を囲むべき筒部92bが突設されており、こ
の筒部92bの外周面92cは先端側へ向かって先細り形状
に形成されて円錐台形状を成している。そして、破断材
93は、所定の締付トルクで破断するピン材により構成さ
れており、第一ナット91の下部と第二ナット92の筒部92
bとの間に渡されて第一ナット91が第二ナット92に対し
螺進方向に所定の隙間をあけて連結されている。
【0053】しかして、図35に示すように、このダブル
ナット部品9を被締結材94・95のボルト挿入孔に挿通し
た周知のボルトBの雄ねじに螺合し、第一ナット91の掛
合部91bに専用の回転工具96を掛合して第一ナット91を
回転させることにより破断材93を介して第二ナット92を
締め込み、引き続き、第一ナット91を回転させて破断材
93を破断し、図36に示すように、第一ナット91を第二ナ
ット92の筒部92b内へ締め込むことによって被締結材94
・95を締結する。なお、この専用回転工具96は内側面が
六角形状を成すソケットを備え、このソケットの所定位
置に突起91cを受け入れ可能な切欠部が形成された工具
である。
【0054】このように、本実施形態のダブルナット部
品9は、最初に第一ナット91を回転させて破断材93を介
して第二ナット92を締め込み、引き続き、第一ナット91
を回転させて破断材93を破断することによって第二ナッ
ト92を締め込むことができるので、専用回転工具96で第
一ナット91を回転させるだけで各ナットを順次、締め込
んでゆくことができ、頗る省力的にダブルナット締結を
実現することができ、また、この破断材93によって第二
ナット92の締結トルク管理が容易になる。
【0055】また、本実施形態のダブルナット部品9
は、第二ナット92に筒部92bが形成されているので、ダ
ブルナット締結したとき、第二ナット92の筒部92bで第
一ナット91の外周面を囲んで覆うことができ、第一ナッ
ト91の外周面にスパナ、ソケットレンチ、パイプレンチ
等の市販の回転工具を掛合することはできず、第一ナッ
ト91を緩めることができない。そして、この第二ナット
92の外周面92cが先細り形状に形成されているので、市
販の回転工具を第二ナット92に掛合することもできな
い。
【0056】さらに、この第二ナット92は第一ナット91
を完全に覆うのではなく、第一ナット91の掛合部91bを
露出させることができるので、点検等の必要時には、掛
合部91bに専用回転工具を掛合して第一ナット91の増し
締めや取り外しを簡単かつ確実に行うことができる。第
二ナット92に専用の回転工具を掛合可能な掛合部を設け
ても良い。
【0057】なお、本実施形態では、第二ナット92の筒
部92bの外周面92cを先細り形状に形成しているが、例
えば、この筒部92bの外周面を円柱側面形状に形成して
も良い。筒部92bの外周面が先細り形状に形成されてい
ないと、市販のパイプレンチを第二ナット92に掛合する
ことが可能となるが、この第二ナット92の緩み止めを果
たしている第一ナット91を緩めることはできないので、
十分な悪戯防止効果が発揮される。
【0058】また、本実施形態では、第一ナット91の掛
合部91bをナット外周面に形成しているが、上述した第
一実施形態やその変形例と同様、ナット先端面に掛合部
を設けるようにしても良い。また、上記実施形態では被
締結材94・95に単に挿通したボルトBにダブルナット部
品9を螺合しているが、勿論、被締結材に溶接等により
固定したボルトにダブルナット部品9を螺合して締結す
ることも可能であり、また、第一実施形態の図3と同
様、ボルト軸部に所定の締付トルクで破断する破断チッ
プを備えたボルトにダブルナット部品9を螺合して締結
することも可能である。
【0059】また、上記実施形態では、第一ナット91の
掛合部91bに専用回転工具96を掛合してダブルナット部
品9を締結しているが、図37〜図39に示すように、第一
ナット91の先端側に所定の締付トルクで破断する破断チ
ップ97を設け、この破断チップ97に回転工具98を掛合し
て破断チップ97が破断するまで第一ナット91を締め込む
ようにしても良い。この破断チップ97は第一ナット91と
第二ナット92とを連結する破断材93よりも後に破断する
ように設けられている(図38及び図39参照)。この破断
チップ97により第一ナット91の締結トルク管理が容易に
なり、そして、ダブルナット締結後は、前記専用回転工
具96を掛合部91bに掛合することにより第一ナット91の
増し締めや取り外しを行うことができる。なお、この破
断チップ97には、第一ナット91のねじ孔91aに連通して
ボルト軸部を挿通可能な通孔97aが開設してある。
【0060】『第六実施形態』本実施形態は、図40に示
すように、ロックナット47a及びナット47dが破断材47
fにより連結されて成るダブルナット47と、ワッシャ部
品3とを用いる悪戯防止締結構造に関するものである。
【0061】ダブルナット47のロックナット47aは、軸
心にボルトのねじ軸に対応するねじ孔47bを備え、その
外周面に専用の回転工具が掛合可能な掛合部47cが形成
されている。本実施形態では、ロックナット47aの外周
面が八角形状に形成されており、この八角形状の外周面
が専用回転工具に対応する掛合部47cとなっている。他
方、ダブルナット47のナット47dは、軸心に同じボルト
のねじ軸に対応するねじ孔47eを備えており、破断材47
fは所定の締付トルクで破断するピン材により構成され
ている。この破断材47fによってロックナット47aがナ
ット47dに対し螺進方向に所定の隙間をあけて連結さ
れ、この隙間に環状ゴム材から成る弾性材47gが露出状
態に配設されてダブルナット47が構成されている。
【0062】ワッシャ部品3は、ボルト軸部を挿通可能
な通孔35を備え、その周縁にロックナット47aの外周面
を囲むべき筒部36が突設されており、この筒部36の外周
面37は先端側へ向かって先細り形状に形成されて円錐台
形状を成している。
【0063】しかして、図40に示すように、被締結材38
・39のボルト挿入孔に挿通した周知のボルトBにワッシ
ャ部品3を挿嵌してボルトBの雄ねじにダブルナット47
を螺合し、そして、ロックナット47aの掛合部47cに専
用の回転工具48を掛合してロックナット47aを回転させ
ることにより破断材47fを介してナット47dを締め込
み、引き続き、ロックナット47aを回転させて破断材47
fを破断し、図41に示すように、ロックナット47aを締
め込むことによって被締結材38・39を締結する。なお、
この専用回転工具48は、内側面が八角形状を成すソケッ
トを備えた専用工具である。
【0064】このように、本実施形態の締結構造は、最
初にロックナット47aを回転させて破断材47fを介して
ナット47dを締め込み、引き続き、ロックナット47aを
回転させて破断材47fを破断することによってナット47
dを締め込むことができるので、専用回転工具48でロッ
クナット47aを回転させるだけで、各ナットを順次、締
め込んでゆくことができ、頗る省力的にダブルナット締
結を実現することができると共に、破断材47fによって
ナット47dの締結トルク管理が容易になる。
【0065】そして、ワッシャ部品3の周縁部に筒部36
を備えているので、ダブルナット締結したとき、この筒
部36でロックナット47aの外周面を囲んで覆うことがで
き、ロックナット47aの外周面にスパナ、ソケットレン
チ、パイプレンチ等の市販の回転工具を掛合することは
できず、ロックナット47aを緩めることができない。ま
た、この筒部36の外周面37が先細り形状を成しているの
で、市販の回転工具をワッシャ部品3に掛合することも
できない。
【0066】さらに、このワッシャ部品3はダブルナッ
ト47を完全に覆うのではなく、ロックナット47aの掛合
部47cを露出させることができるので、点検等の必要時
には掛合部47cに専用回転工具を掛合してロックナット
47aの増し締めや取り外しを簡単かつ確実に行うことが
でき、しかも、このワッシャ部品3は、ダブルナット47
の締結作業だけで装着できるので、従来の悪戯防止キャ
ップのように、ナット締結後に改めて装着作業を行う煩
わしさもなく、コスト高を招くこともないのである。な
お、ダブルナット47のナット47dに専用の回転工具を掛
合可能な掛合部を設けても良い。
【0067】更にまた、本実施形態では、ロックナット
47aとナット47dとの隙間に弾性材47gを配設している
ので、図41に示すようにダブルナット締結したとき、弾
性材47gの弾性力による緩み止め効果を得ることができ
ると共に、弾性材47gが圧縮されて外側へ突出すること
になり、締結状況を視認することが可能となる。
【0068】なお、本実施形態では、ワッシャ部品3の
筒部36の外周面を先細り形状に形成しているが、上述し
た第三実施形態と同様、筒部36の外周面を例えば円柱側
面形状に形成しても良い。筒部36の外周面が先細り形状
に形成されていないと、市販のパイプレンチをワッシャ
部品3に掛合することが可能となるが、直接、ダブルナ
ット47のロックナット47aを緩めることはできないの
で、十分な悪戯防止効果が発揮される。
【0069】また、本実施形態では、ロックナット47a
の掛合部47cをナット外周面に形成しているが、上述し
た第一実施形態やその変形例と同様、ナット先端面に掛
合部を設けるようにしても良い。また、本実施形態で
は、被締結材38・39に単に挿通したボルトBにワッシャ
部品3を挿嵌してダブルナット47を螺合しているが、勿
論、被締結材に溶接等により固定したボルトにワッシャ
部品3を挿嵌してダブルナット47を螺合することも可能
であり、また、第一実施形態の図3と同様、ボルト軸部
に所定の締付トルクで破断する破断チップを備えたボル
トにワッシャ部品3を挿嵌してダブルナット47を螺合し
て締結することも可能である。
【0070】更にまた、上記実施形態では、ロックナッ
ト47aの掛合部47cに専用回転工具48を掛合してダブル
ナット47を締結しているが、図42〜図44に示すように、
ロックナット47aの先端側に所定の締付トルクで破断す
る破断チップ47hを備えたダブルナット47をボルトBの
雄ねじに螺合し、この破断チップ47hに回転工具49を掛
合して破断チップ47hが破断するまでロックナット47a
を締め込むようにしても良い。この破断チップ47hはロ
ックナット47aとナット47dとを連結する破断材47fよ
りも後に破断するように設けられている(図43及び図44
参照)。この破断チップ47hによりロックナット47aの
締結トルク管理が容易になり、そして、ダブルナット締
結後は、前記専用回転工具48を掛合部47cに掛合するこ
とによりロックナット47aの増し締めや取り外しを行う
ことができる。なお、この破断チップ47hには、ロック
ナット47aのねじ孔に連通してボルト軸部を挿通可能な
通孔が開設してある。なお、上述した第4実施形態の図
23と同様にワッシャ部品3にかえて、反力受け部品6を
挿嵌して、専用回転工具46を使用して締結しても良い。
【0071】
【発明の効果】以上、実施形態をもって説明したとお
り、本発明に係る悪戯防止締結部品及び締結構造にあっ
ては、ナットやボルト頭部の外周面が先細り形状に形成
され、先端面に専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形
成されているか、或いは、ナットやボルト頭部の外周面
を筒部で囲み覆うことができるので、締結後、これらナ
ットやボルトにスパナ、ソケットレンチ、パイプレンチ
等の市販の回転工具を掛合することができず、悪戯等に
よりナットやボルト緩められたり、取り外されたりする
ことを防止できる。その反面、専用の回転工具を確実に
掛合することができるので、点検等の必要時には、増し
締め作業や、取り外し作業を簡単かつ確実に行うことが
でき、産業上の利用価値は頗る高いものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第一実施形態の悪戯防止締結部品
(ナット部品)の平面図と一部断面側面図である。
【図2】同ナット部品を用いた悪戯防止締結構造の断面
図である。
【図3】同ナット部品を用いた悪戯防止締結構造の実施
変形例の断面図である。
【図4】同ナット部品の実施変形例の平面図である。
【図5】同ナット部品の他の実施変形例の平面図であ
る。
【図6】同ナット部品の更に他の実施変形例の一部断面
側面図である。
【図7】同変形例ナット部品を用いた悪戯防止締結構造
の断面図である。
【図8】同変形例ナット部品を用いた悪戯防止締結構造
の断面図である。
【図9】本発明に係る第二実施形態の悪戯防止締結部品
(ボルト部品)の平面図と一部断面側面図である。
【図10】同ボルト部品を用いた悪戯防止締結構造の一
部破断断面図である。
【図11】同ボルト部品の実施変形例の一部断面側面図
である。
【図12】同変形例ボルト部品を用いた悪戯防止締結構
造の一部破断断面図である。
【図13】本発明に係る第三実施形態の悪戯防止締結部
品(ワッシャ部品)の平面図と一部断面側面図である。
【図14】同ワッシャ部品を用いた悪戯防止締結構造の
断面図である。
【図15】同ワッシャ部品を用いた悪戯防止締結構造の
平面図である。
【図16】同ワッシャ部品を用いた悪戯防止締結構造の
実施変形例の断面図である。
【図17】同ワッシャ部品を用いた悪戯防止締結構造の
他の変形例の断面図である。
【図18】同ワッシャ部品を用いた悪戯防止締結構造の
他の変形例の平面図である。
【図19】同ワッシャ部品を用いた悪戯防止締結構造の
更に他の変形例の断面図である。
【図20】本発明に係る第四実施形態の悪戯防止締結部
品(反力受け部品)の平面図と一部断面側面図である。
【図21】同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の
断面図である。
【図22】同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の
平面図である。
【図23】同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の
実施変形例の断面図である。
【図24】同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の
他の変形例の断面図である。
【図25】同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の
他の変形例の平面図である。
【図26】同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の
更に他の変形例の断面図である。
【図27】本発明に係る反力受け部品の実施変形例の平
面図と一部断面側面図である。
【図28】同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の断面図である。
【図29】同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の平面図である。
【図30】同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の変形例の断面図である。
【図31】本発明に係る反力受け部品の他の変形例の平
面図と一部断面側面図である。
【図32】同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の断面図である。
【図33】同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の平面図である。
【図34】本発明に係る第五実施形態の悪戯防止締結部
品(ダブルナット部品)の平面図と一部断面側面図であ
る。
【図35】同ダブルナット部品を用いた悪戯防止締結構
造の断面図である。
【図36】同ダブルナット部品を用いた悪戯防止締結構
造の断面図である。
【図37】同ダブルナット部品の実施変形例を用いた悪
戯防止締結構造の断面図である。
【図38】同ダブルナット部品の実施変形例を用いた悪
戯防止締結構造の断面図である。
【図39】同ダブルナット部品の実施変形例を用いた悪
戯防止締結構造の断面図である。
【図40】本発明に係る第六実施形態の悪戯防止締結構
造の断面図である。
【図41】同締結構造の断面図である。
【図42】本発明に係る悪戯防止締結構造の実施変形例
の断面図である。
【図43】本発明に係る悪戯防止締結構造の実施変形例
の断面図である。
【図44】本発明に係る悪戯防止締結構造の実施変形例
の断面図である。
【符号の説明】
1 ナット部品 10 ねじ孔 11 外周面 12 掛合部 12a・12c 掛合面 12b・12d 突起 12e 掛合孔 13・14 被締結材 15 専用回転工具 16 専用回転工具 16a(専用回転工具の)外側ソケット 16b(専用回転工具の)内側ソケット 17 (ナット部品の)破断チップ 17a(破断チップの)通孔 18 回転工具 2 ボルト部品 20 ねじ軸 21 外周面 22 掛合部 22a 掛合面 22b 突起 23・24 被締結材 25 専用回転工具 26 (ボルト部品の)破断チップ 27 回転工具 3 ワッシャ部品 30・35 通孔 31・36 筒部 32・37 外周面 33・34・38・39 被締結材 4 ナット 41 掛合部 41a 突起 42 専用回転工具 43 (ナットの)破断チップ 43a(破断チップの)通孔 44 回転工具 45・46 専用回転工具 45a・46a (専用回転工具の)外側ソケット 45b・46b (専用回転工具の)内側ソケット 47 ダブルナット 47a ロックナット 47b ねじ孔 47c 掛合部 47d ナット 47e ねじ孔 47f 破断材 47g 弾性材 47h 破断チップ 48 専用回転工具 49 回転工具 5 ボルト 51 掛合部 51a 突起 52 専用回転工具 53 (ボルトの)破断チップ 54 回転工具 55・56・57・58・59 専用回転工具 55a・56a・57a・58a・59a (専用回転工具の)外
側ソケット 55b・56b・57b・58b・59b (専用回転工具の)内
側ソケット 6 反力受け部品 60 通孔 61 基部 62 筒部 63 反力支え部 64 外周面 65・66 被締結材 7 反力受け部品 70 通孔 71 基部 72 筒部 73 反力支え部 74 スリーブ 75 楔突起 76・77 被締結材 8 反力受け部品 80 通孔 81 基部 82 筒部 83 反力支え部 84 スリーブ 85 嵌合突起 86・87 被締結材 86a (被締結材の)嵌合溝 9 ダブルナット部品 91 第一ナット 91a ねじ孔 91b 掛合部 91c 突起 92 第二ナット 92a ねじ孔 92b 筒部 92c 外周面 93 破断材 94・95 被締結材 96 専用回転工具 97 (第一ナットの)破断チップ 97a(破断チップの)通孔 98 回転工具 B 周知のボルト b 破断チップ N 周知のナット W 周知のワッシャ
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成14年9月24日(2002.9.2
4)
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 悪戯防止締結部品、及び締結構造
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、悪戯等により緩め
られることを防止でき、しかも、点検等の必要時には、
確実に増し締めしたり取り外したりすることができる、
ナット、ボルト、ワッシャ等の悪戯防止締結部品と悪戯
防止締結構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、橋梁、送電鉄塔、鉄道等の構造物
におけるボルトやナットの締結部品を故意に緩めたり、
取り外したりする悪戯が多発している。これは、従来の
ボルト頭部やナットが六角形状を成しており、スパナ、
ソケットレンチ、パイプレンチ等の市販の回転工具によ
って簡単に緩めることができるからである。
【0003】そのため、従来では、ボルトやナットの締
結部品を溶接したり、キャップを被せたりして悪戯等に
対処しているが、多数のボルトやナットに対する溶接作
業やキャップ装着作業には多大な労力が必要で大幅なコ
スト高を招き、しかも、例えば、点検時にこれら締結部
品を増し締めしたり、交換のために取り外したりするこ
とができないという難点があった。(特開平11-303839
号公報等参照)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来のボル
ト等の締結部品の悪戯防止技術に上記のような難点があ
ったことに鑑みて為されたもので、悪戯等により緩めら
れたり、取り外されたりすることを防止でき、しかも、
点検等の必要時には確実に増し締めしたり、取り外した
りすることができる、ナット、ボルト、ワッシャ等の悪
戯防止締結部品と悪戯防止締結構造を提供することを技
術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明の悪戯防止締結構
造は、軸心にボルトのねじ軸に対応するねじ孔を備え、
専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成されたナット
と;ボルト軸部を挿通可能な通孔を備え、被締結材と摩
擦接触する基部と、この基部に突設され、前記ナットの
外周面を囲むべき筒部とから成り、この筒部に反力支え
部が形成された反力受け部品と;を含む締結構造であっ
て、被締結材に挿通したボルトの雄ねじに、前記反力受
け部品を挟んで前記ナットを螺合し、反力受け部品の反
力支え部で締結反力を支えながらナットを専用の回転工
具で締め付けて当該ナットの外周面を反力受け部品の筒
部で囲んだことを特徴とする。また、頭部に専用の回転
工具が掛合可能な掛合部が形成されたボルトと;ボルト
軸部を挿通可能な通孔を備え、被締結材と摩擦接触する
基部と、この基部に突設され前記ボルト頭部の外周面を
囲むべき筒部とから成り、この筒部に反力支え部が形成
された反力受け部品と;を含む締結構造であって、ナッ
トのねじ孔又は被締結材のねじ孔に、前記反力受け部品
を挟んで前記ボルトを螺合し、反力受け部品の反力支え
部で締結反力を支えながらボルトを専用の回転工具で締
め付けて当該ボルト頭部の外周面を反力受け部品の筒部
で囲んだことを特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す第
一実施形態に基づいて詳しく説明する。
【0007】『第一実施形態』実施形態の悪戯防止
締結部品は、ナットやボルトを締結する際の締結反力を
支えて締結作業の省力化を可能にする反力受け部品とし
て構成されている。図1に示すように、本実施形態の反
力受け部品6は、ボルト軸部を挿通可能な通孔60を備
え、被締結材と摩擦接触すべき円板形状の基部61と、こ
の基部61の周縁に突設され、ナット外周面またはボルト
頭部の外周面を囲むべき筒部62とから構成されている。
そして、筒部62の内周面には専用の回転工具が掛合可能
な六角形状の反力支え部63が形成されていると共に、筒
部62の外周面64は先端側へ向かって先細り形状に形成さ
れて円錐台形状を成している。なお、筒部62の内周面上
に突起を設けて反力支え部としても良い。
【0008】2及び図3に示すナット4は、その外周面
に専用の回転工具のみが掛合可能な突起41aを有する掛
合部41が形成されている。
【0009】 しかして、図2に示すように、被締結材65
・66のボルト挿入孔に挿通した周知のボルトBに反力受
け部品6を挿嵌してボルトBの雄ねじにナット4を螺合
し、そして、反力受け部品6の反力支え部63に専用の回
転工具45の外側ソケット45aを掛合すると共にナット4
の掛合部41に内側ソケット45bを掛合してナット4を締
め付けることにより被締結材65・66を締結する。この専
用回転工具45は、外側ソケット45aと内側ソケット45b
とが相対的に逆回転する専用工具であり、内側ソケット
45bには突起41aを受け入れ可能な切欠部が形成されて
いる。なお、筒部62の内周面上に突起を設けた場合に
は、これに対応して外側ソケット45aにもこの突起を受
け入れ可能な切欠部を形成した専用回転工具を用いる。
【0010】 本実施形態では、このようにナット4を締
め付けるとき、螺進するナット4に押されて反力受け部
品6の基部61が被締結材65と摩擦接触するので、反力受
け部品6が固定され、反力支え部63で締結反力を支えな
がらナット4を締め付けることが可能となり、たとえ周
囲に反力を支えるべき突起等が無い場合でも、省力的に
ナット締結作業を行うことができるのである。なお、本
実施形態では、基部61がその周縁部で被締結材65と摩擦
接触するように構成されているので、より大きな締結反
力を受けることが可能である。
【0011】 そして、本実施形態の反力受け部品6は基
部61の周縁部に筒部62を備えているので、ナットを締め
付けたとき、この筒部62でナット4の外周面を囲んで覆
うことができ、ナット4の外周面にスパナ、ソケットレ
ンチ、パイプレンチ等の市販の回転工具を掛合すること
はできず、ナット4を緩めることはできない。また、こ
の筒部62の外周面64が先細り形状を成しているので、市
販の回転工具を反力受け部品6に掛合することもできな
い。
【0012】 そして、この反力受け部品6はナット4を
完全に覆うのではなく、ナット4の掛合部41を露出させ
ることができるので、点検等の必要時には、掛合部41に
専用回転工具を掛合してナット4の増し締めや取り外し
を簡単かつ確実に行うことができ、しかも、この反力受
け部品6は、ナット4の締結作業だけで装着できるの
で、従来の悪戯防止キャップのように、ナット締結後に
改めて装着作業を行なう煩わしさもなく、コスト高を招
くこともないのである。
【0013】 なお、本実施形態では、反力受け部品6の
筒部62の外周面を先細り形状に形成しているが、例え
ば、筒部62の外周面を円柱側面形状に形成しても良い。
筒部62の外周面が先細り形状に形成されていないと、市
販のパイプレンチを反力受け部品6に掛合することが可
能となるが、反力受け部品6は被締結材65と摩擦接触し
て固定されている上、直接、ナット部品4を緩めること
はできないので、一定の悪戯防止効果は達成できる。
【0014】 また、本実施形態ではナット4の掛合部41
をナット外周面に形成しているが、ナット先端面に掛合
部を設けるようにしても良い。また、本実施形態では、
被締結材65・66に単に挿通したボルトBに反力受け部品
6を挿嵌してナット4を螺合しているが、勿論、被締結
材に溶接等により固定したボルトに反力受け部品6を挿
嵌してナット4を螺合することも可能である。
【0015】 更にまた、図4に示すように、ナット先端
側に所定の締付トルクで破断する破断チップ43を備えた
ナット4をボルトBの雄ねじに螺合して締結することも
可能である。この場合、反力受け部品6の反力支え部63
に掛合する外側ソケット46aと、ナット4の破断チップ
43に掛合する内側ソケット46bとが相対的に逆回転する
専用回転工具46を用いて破断チップ43が破断するまでナ
ット4を締め付ける。この破断チップ43によりナット締
結時のトルク管理が頗る容易になり、そして、ナット締
結後は、専用回転工具を掛合部41に掛合することにより
ナット4の増し締めや取り外しを行うことができる。な
お、この破断チップ43には、ナット4のねじ孔に連通し
てボルト軸部を挿通可能な通孔43aが開設してある。
【0016】 更にまた、図5及び図6に示すように、ボル
ト頭部に突起51aを有する掛合部51が形成されたボルト
5を、反力受け部品6の通孔60、及び被締結材65・66の
ボルト挿入孔に挿通して被締結材66に溶接固定された周
知のナットNのねじ孔に螺合し、そして、反力受け部品
6の反力支え部63に専用の回転工具55の外側ソケット55
aを掛合すると共に、ボルト5の掛合部51に内側ソケッ
ト55bを掛合してボルト5を締め付けることによって被
締結材65・66を締結することも可能である。この専用回
転工具55は、外側ソケット55aと内側ソケット55bとが
相対的に逆回転する専用工具であり、内側ソケット55b
には突起51aを受け入れ可能な切欠部が形成されてい
る。
【0017】 この場合でも、ボルト5を締め付けると
き、ボルト頭部に押されて反力受け部品6の基部61が被
締結材65と摩擦接触するので、反力受け部品6が固定さ
れ、反力支え部63で締結反力を支えながら、ボルト5を
締め付けることが可能となり、たとえ周囲に反力を支え
るべき突起等が無い場合でも、省力的にボルト締結作業
を行うことができる。また、反力受け部品6の筒部62が
ボルト5の頭部外周面を囲んで覆うので、市販の回転工
具を掛合することができず、ボルト5を緩めることはで
きない。そして、点検等の必要時には掛合部51に専用回
転工具を掛合してボルト5の増し締めや取り外しを簡単
かつ確実に行うことができる。
【0018】 更にまた、図7に示すように、ボルト頭部
に所定の締付トルクで破断する破断チップ53を備えたボ
ルト5を、反力受け部品6及び被締結材65・66に挿通し
てナットNに螺合して締結することも可能である。この
場合、反力受け部品6の反力支え部63に掛合する外側ソ
ケット56aと、ボルト5の破断チップ53に掛合する内側
ソケット56bとが相対的に逆回転する専用回転工具56を
用いて破断チップ53が破断するまでボルト5を締め付け
る。この破断チップ53によってボルト締結時のトルク管
理が頗る容易になり、そして、ボルト締結後は、前記専
用回転工具55を掛合部51に掛合することによってボルト
5の増し締めや取り外しを行うことができる。
【0019】 更にまた、本実施形態では、反力受け部品
6の基部61を被締結材65に摩擦接触させて反力受け部品
6を固定しているが、図8〜図10に示すように、反力受
け部品7に設けた楔突起75を被締結材76のボルト挿入孔
に圧入して反力受け部品7を固定するようにしても良
い。即ち、この反力受け部品7は、図8に示すように、
ボルト軸部を挿通可能な通孔70を備え、被締結材と摩擦
接触すべき円板形状の基部71と、この基部71の周縁に突
設され、ナット外周面またはボルト頭部の外周面を囲む
べき筒部72とから構成されており、この基部71の下方
に、外周に複数の楔突起75を備えたスリーブ74が設けら
れている。図9に示すように、ボルト5を螺進させて反
力受け部品7の基部71を被締結材76に摩擦接触させると
共に、この楔突起75を被締結材76のボルト挿入孔に圧入
することによって、より確実に反力受け部品7を固定す
ることが可能となる。
【0020】 また、この変形例の反力受け部品7は、図
8に示すように、締結反力を支えるべき反力支え部73を
筒部72の外周面に形成している。この場合、図9に示す
ように、反力受け部品7の外周面の六角形状を成す反力
支え部73に専用の回転工具57の外側ソケット57aを掛合
すると共に、ボルト5の掛合部51に内側ソケット57bを
掛合することによってボルト5の締結作業を行う。ま
た、このように筒部72の外周面が先細り形状に形成され
ておらず、六角形状に形成されている場合、市販の回転
工具を反力受け部品7に掛合することが可能であるが、
この反力受け部品7は楔突起75によって被締結材76に強
固に固定されている上、直接、ボルト5を緩めることは
できないので、十分な悪戯防止効果が発揮される。
【0021】 なお、図11に示すように、ボルト頭部に所
定の締付トルクで破断する破断チップ53を備えたボルト
5を、反力受け部品7及び被締結材76・77に挿通してナ
ットNに螺合して締結することも可能である。この場
合、反力受け部品7の反力支え部73に掛合する外側ソケ
ット58aと、ボルト5の破断チップ53に掛合する内側ソ
ケット58bとが相対的に逆回転する専用回転工具58を用
いて破断チップ53が破断するまでボルト5を締め付け
る。この破断チップ53によりボルト締結時のトルク管理
が頗る容易になり、そして、ボルト締結後は、前記専用
回転工具57を掛合部51に掛合することによりボルト5の
増し締めや取り外しを行うことができる。
【0022】 また、図12〜図14に示すように、反力受け
部品8に設けた嵌合突起85を被締結材86のボルト挿入孔
の孔縁部に形成した嵌合溝86aに嵌合して反力受け部品
8を固定するようにしても良い。この反力受け部品8
は、図12に示すように、ボルト軸部を挿通可能な通孔80
を備え、被締結材86と摩擦接触すべき円板形状の基部81
と、この基部81の周縁に突設され、ナット外周面または
ボルト頭部の外周面を囲むべき筒部82とから構成されて
おり、この基部81の下方に、外周に複数の嵌合突起85を
備えたスリーブ84が設けられている。図13に示すよう
に、この嵌合突起85を被締結材86の嵌合溝86aに嵌合す
ると共に、反力受け部品8の基部81を被締結材86に摩擦
接触させることによって、より確実に反力受け部品8を
固定することが可能となる。
【0023】 この変形例の反力受け部品8もまた、図12
に示すように、締結反力を支えるべき反力支え部83を筒
部82の外周面に形成しており、図13に示すように、反力
受け部品8の外周面の六角形状を成す反力支え部83に専
用の回転工具59の外側ソケット59aを掛合すると共に、
ボルト5の掛合部51に内側ソケット59bを掛合すること
によってボルト5の締結作業を行う。また、この反力受
け部品8は嵌合突起85によって被締結材86に嵌合固定さ
れている上、直接、ボルト5を緩めることはできないの
で、筒部82の外周面が六角形状に形成されていても、十
分な悪戯防止効果が発揮される。勿論、ボルト頭部に所
定の締付トルクで破断する破断チップを備えたボルト5
を反力受け部品8及び被締結材86・87に挿通し、ナット
Nに螺合して締結することも可能である。
【0024】
【発明の効果】以上、実施形態をもって説明したとお
り、本発明に係る悪戯防止締結部品及び締結構造にあっ
ては、ナットやボルト頭部の外周面を筒部で囲み覆うこ
とができるので、締結後、これらナットやボルトにスパ
ナ、ソケットレンチ、パイプレンチ等の市販の回転工具
を掛合することができず、悪戯等によりナットやボルト
緩められたり、取り外されたりすることを防止できる。
その反面、専用の回転工具を確実に掛合することができ
るので、締結時や点検等の必要時には、取り付け、増し
締め作業や、取り外し作業を簡単かつ確実に行うことが
でき、産業上の利用価値は頗る高いものがある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る第四実施形態の悪戯防止締結部品
(反力受け部品)の平面図と一部断面側面図である。
【図2】 同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の断
面図である。
【図3】 同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の平
面図である。
【図4】 同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の実
施変形例の断面図である。
【図5】 同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の他
の変形例の断面図である。
【図6】 同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の他
の変形例の平面図である。
【図7】 同反力受け部品を用いた悪戯防止締結構造の更
に他の変形例の断面図である。
【図8】 本発明に係る反力受け部品の実施変形例の平面
図と一部断面側面図である。
【図9】 同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締結
構造の断面図である。
【図10】 同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の平面図である。
【図11】 同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の変形例の断面図である。
【図12】 本発明に係る反力受け部品の他の変形例の平
面図と一部断面側面図である。
【図13】 同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の断面図である。
【図14】 同変形例の反力受け部品を用いた悪戯防止締
結構造の平面図である。
【符号の説明】 1 ナット部品 10 ねじ孔 11 外周面 12 掛合部 12a・12c 掛合面 12b・12d 突起 12e 掛合孔 13・14 被締結材 15 専用回転工具 16 専用回転工具 16a(専用回転工具の)外側ソケット 16b(専用回転工具の)内側ソケット 17 (ナット部品の)破断チップ 17a(破断チップの)通孔 18 回転工具 2 ボルト部品 20 ねじ軸 21 外周面 22 掛合部 22a 掛合面 22b 突起 23・24 被締結材 25 専用回転工具 26 (ボルト部品の)破断チップ 27 回転工具 3 ワッシャ部品 30・35 通孔 31・36 筒部 32・37 外周面 33・34・38・39 被締結材 4 ナット 41 掛合部 41a 突起 42 専用回転工具 43 (ナットの)破断チップ 43a(破断チップの)通孔 44 回転工具 45・46 専用回転工具 45a・46a (専用回転工具の)外側ソケット 45b・46b (専用回転工具の)内側ソケット 47 ダブルナット 47a ロックナット 47b ねじ孔 47c 掛合部 47d ナット 47e ねじ孔 47f 破断材 47g 弾性材 47h 破断チップ 48 専用回転工具 49 回転工具 5 ボルト 51 掛合部 51a 突起 52 専用回転工具 53 (ボルトの)破断チップ 54 回転工具 55・56・57・58・59 専用回転工具 55a・56a・57a・58a・59a (専用回転工具の)外
側ソケット 55b・56b・57b・58b・59b (専用回転工具の)内
側ソケット 6 反力受け部品 60 通孔 61 基部 62 筒部 63 反力支え部 64 外周面 65・66 被締結材 7 反力受け部品 70 通孔 71 基部 72 筒部 73 反力支え部 74 スリーブ 75 楔突起 76・77 被締結材 8 反力受け部品 80 通孔 81 基部 82 筒部 83 反力支え部 84 スリーブ 85 嵌合突起 86・87 被締結材 86a (被締結材の)嵌合溝 9 ダブルナット部品 91 第一ナット 91a ねじ孔 91b 掛合部 91c 突起 92 第二ナット 92a ねじ孔 92b 筒部 92c 外周面 93 破断材 94・95 被締結材 96 専用回転工具 97 (第一ナットの)破断チップ 97a(破断チップの)通孔 98 回転工具 B 周知のボルト b 破断チップ N 周知のナット W 周知のワッシャ
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】

Claims (24)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 軸心にねじ孔を備えたナット部品であっ
    て、 外周面が先端側へ向かって先細り形状に形成され、先端
    面に専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成されてい
    ることを特徴とした悪戯防止締結部品。
  2. 【請求項2】 ナット先端側に、所定の締付トルクで破
    断する破断チップを備えていることを特徴とした請求項
    1記載の悪戯防止締結部品。
  3. 【請求項3】 軸心にねじ軸を備えたボルト部品であっ
    て、 ボルト頭部の外周面が頭部先端側へ向かって先細り形状
    に形成され、先端面に専用の回転工具が掛合可能な掛合
    部が形成されていることを特徴とした悪戯防止締結部
    品。
  4. 【請求項4】 ボルト頭部の先端側に、所定の締付トル
    クで破断する破断チップを備えていることを特徴とした
    請求項3記載の悪戯防止締結部品。
  5. 【請求項5】 ボルトの軸部を挿通可能な通孔を備えた
    ワッシャ部品であって、周縁部にナットの外周面または
    ボルト頭部の外周面を囲むべき筒部が突設されているこ
    とを特徴とした悪戯防止締結部品。
  6. 【請求項6】 筒部の外周面が先端側へ向かって先細り
    形状に形成されていることを特徴とした請求項5記載の
    悪戯防止締結部品。
  7. 【請求項7】 ナットまたはボルトを締結する際の締結
    反力を支える反力受け部品であって、 ボルト軸部を挿通可能な通孔を備え、被締結材と摩擦接
    触する基部と;この基部に突設され、ナットの外周面ま
    たはボルト頭部の外周面を囲むべき筒部と;から成り、
    この筒部に反力支え部が形成されていることを特徴とし
    た悪戯防止締結部品。
  8. 【請求項8】 筒部の外周面が先端側へ向かって先細り
    形状に形成されていることを特徴とした請求項7記載の
    悪戯防止締結部品。
  9. 【請求項9】 基部に、被締結材のボルト挿入孔に圧入
    可能な楔突起が設けられていることを特徴とした請求項
    7又は請求項8記載の悪戯防止締結部品。
  10. 【請求項10】 基部に、被締結材のボルト挿入孔の孔
    縁部に形成された嵌合溝に嵌合可能な嵌合突起が設けら
    れていることを特徴とした請求項7又は請求項8記載の
    悪戯防止締結部品。
  11. 【請求項11】 軸心にねじ孔を備えた二つのナットか
    ら成るダブルナット部品であって、 専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成された第一ナ
    ットと;第一ナットの外周面を囲むべき筒部が突設され
    た第二ナットと;から成り、 これら第一ナットと第二ナットとが所定の締付トルクで
    破断する破断材により螺進方向に隙間をあけて連結され
    ていることを特徴とした悪戯防止締結部品。
  12. 【請求項12】 第二ナットの外周面が先端側へ向かっ
    て先細り形状に形成されていることを特徴とした請求項
    11記載の悪戯防止締結部品。
  13. 【請求項13】 第一ナットの先端側に、所定の締付ト
    ルクで破断する破断チップを備えていることを特徴とし
    た請求項11又は請求項12記載の悪戯防止締結部品。
  14. 【請求項14】 軸心にボルトのねじ軸に対応するねじ
    孔を備え、専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成さ
    れたナットと;ボルト軸部を挿通可能な通孔を備え、周
    縁部に前記ナットの外周面を囲むべき筒部が突設された
    ワッシャ部品と;を含む締結構造であって、 被締結材に挿通したボルトの雄ねじに、前記ワッシャ部
    品を挟んで前記ナットを螺合し、専用の回転工具でナッ
    トを締め付けて当該ナットの外周面をワッシャ部品の筒
    部で囲んだことを特徴とする悪戯防止締結構造。
  15. 【請求項15】 ナット先端側に所定の締付トルクで破
    断する破断チップを備えたナットを用いたことを特徴と
    する請求項14記載の悪戯防止締結構造。
  16. 【請求項16】 頭部に専用の回転工具が掛合可能な掛
    合部が形成されたボルトと;このボルトの軸部を挿通可
    能な通孔を備え、周縁部に当該ボルト頭部の外周面を囲
    むべき筒部が突設されたワッシャ部品と;を含む締結構
    造であって、 ナットのねじ孔又は被締結材のねじ孔に、前記ワッシャ
    部品を挟んで前記ボルトを螺合し、専用の回転工具でボ
    ルトを締め付けて当該ボルト頭部の外周面をワッシャ部
    品の筒部で囲んだことを特徴とする悪戯防止締結構造。
  17. 【請求項17】 ボルト頭部の先端側に所定の締付トル
    クで破断する破断チップを備えたボルトを用いたことを
    特徴とする請求項16記載の悪戯防止締結構造。
  18. 【請求項18】 軸心にボルトのねじ軸に対応するねじ
    孔を備え、専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成さ
    れたナットと;ボルト軸部を挿通可能な通孔を備え、被
    締結材と摩擦接触する基部と、この基部に突設され、前
    記ナットの外周面を囲むべき筒部とから成り、この筒部
    に反力支え部が形成された反力受け部品と;を含む締結
    構造であって、 被締結材に挿通したボルトの雄ねじに、前記反力受け部
    品を挟んで前記ナットを螺合し、反力受け部品の反力支
    え部で締結反力を支えながらナットを専用の回転工具で
    締め付けて当該ナットの外周面を反力受け部品の筒部で
    囲んだことを特徴とする悪戯防止締結構造。
  19. 【請求項19】 ナット先端側に所定の締付トルクで破
    断する破断チップを備えたナットを用いたことを特徴と
    する請求項18記載の悪戯防止締結構造。
  20. 【請求項20】 頭部に専用の回転工具が掛合可能な掛
    合部が形成されたボルトと;ボルト軸部を挿通可能な通
    孔を備え、被締結材と摩擦接触する基部と、この基部に
    突設され、前記ボルト頭部の外周面を囲むべき筒部とか
    ら成り、この筒部に反力支え部が形成された反力受け部
    品と;を含む締結構造であって、 ナットのねじ孔又は被締結材のねじ孔に、前記反力受け
    部品を挟んで前記ボルトを螺合し、反力受け部品の反力
    支え部で締結反力を支えながらボルトを専用の回転工具
    で締め付けて当該ボルト頭部の外周面を反力受け部品の
    筒部で囲んだことを特徴とする悪戯防止締結構造。
  21. 【請求項21】 ボルト頭部の先端側に所定の締付トル
    クで破断する破断チップを備えたボルトを用いたことを
    特徴とする請求項20記載の悪戯防止締結構造。
  22. 【請求項22】 軸心にボルトのねじ軸に対応するねじ
    孔を備え、専用の回転工具が掛合可能な掛合部が形成さ
    れたロックナットと、軸心に同じボルトのねじ軸に対応
    するねじ孔を備えたナットとが、所定の締付トルクで破
    断する破断材により螺進方向に隙間をあけて連結されて
    成るダブルナットと;ボルト軸部を挿通可能な通孔を備
    え、周縁部に前記ロックナットの外周面を囲むべき筒部
    が突設されたワッシャ部品と;を含む締結構造であっ
    て、 被締結材に挿通したボルトの雄ねじに、前記ワッシャ部
    品を挟んで前記ダブルナットを螺合し、専用の回転工具
    でダブルナットを締め付けて前記ロックナットの外周面
    をワッシャ部品の筒部で囲んだことを特徴とする悪戯防
    止締結構造。
  23. 【請求項23】 ロックナットとナットとの螺進方向の
    隙間に弾性材を露出状態に備えたダブルナットを用いた
    ことを特徴とする請求項22記載の悪戯防止締結構造。
  24. 【請求項24】 ロックナット先端側に所定の締付トル
    クで破断する破断チップを備えたダブルナットを用いた
    ことを特徴とする請求項22又は請求項23記載の悪戯
    防止締結構造。
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