JP2003249481A - 半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置の製造方法

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JP2003249481A
JP2003249481A JP2002046142A JP2002046142A JP2003249481A JP 2003249481 A JP2003249481 A JP 2003249481A JP 2002046142 A JP2002046142 A JP 2002046142A JP 2002046142 A JP2002046142 A JP 2002046142A JP 2003249481 A JP2003249481 A JP 2003249481A
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semiconductor
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Kazuhiro Shigyo
和浩 執行
Shigehisa Tashiro
賀久 田代
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Mitsubishi Electric Corp
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Mitsubishi Electric Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 半導体層のウエットエッチングを容易に制御
性良く停止することができる半導体装置の製造方法を得
る。 【解決手段】 半導体基板に設けたp型半導体層に、こ
のp型半導体層のフェルミレベルより低いフェルミレベ
ルを有する金属膜を接触させてウエットエッチングす
る。p型半導体層に金属膜を設けると、金属膜とp型半
導体層のフェルミレベルが互いに等しくなるように電荷
担体が移動し、p型半導体層の電子バンド構造が変化
し、p型半導体層から溶液へのホールの拡散が防止され
エッチング速度はp型半導体層単体をエッチングする場
合に比べて低下しエッチングが停止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエットエッチン
グによる半導体装置の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコン(Si)により形成される大規
模集積回路(ULSI)、ガリウム砒素(GaAs)等
の化合物半導体により形成されるレーザーダイオード
(LD)、静電効果型トランジスター(FET)は半導
体層が積層された構造を有しているが、半導体装置を形
成する上で、これらの半導体層を部分的にエッチング
し、微細構造を形成する必要がある。Siを用いた半導
体装置の場合、加工は主にドライエッチング法が用いら
れるが、加工ダメージや表面の汚染性が問題となる。特
にLDのようにエッチング後、表面に単結晶膜を再成長
させる場合においては、再成長界面の結晶の乱れが少な
く、デバイスの高信頼性が期待できるウエットエッチン
グが適用される場合が多い。
【0003】半導体層の界面でエッチングを制御よく停
止させることはデバイスの設計性能を発揮するととも
に、デバイス品質のバラツキを抑え、信頼性を向上させ
る上で重要である。
【0004】従来、ウエットエッチングを特定の半導体
層界面で停止させる方法として、エッチング速度の小さ
いエッチングストップ層(Etching Stop
Layer:ESL)を形成する方法や、エッチング時
間を厳密に制御する方法が取られてきた。
【0005】図7は、特開平6―196801号公報に
開示された、ESLを用いてウエットエッチングして得
られた電流ストライプ構造を有する半導体レーザー装置
の断面である。図中、52はn型のGaAs基板、53
はn型のGaAsバッファ層、54はn型のGa0.5
Al0.5As、55はGa0.85Al0.15As
活性層、56はp型のGa0.5Al0.5Asクラッ
ド層、57はp型のGa0.8Al0.2Asからなる
ESL、58はn型のGa0.35Al0.65As電
流ブロック層、58aはストライプの窓、59はP型の
Ga0.5Al0.5Asクラッド層、60はGaAs
コンタクト層である。即ち、ストライプ状の窓58aを
形成するためにn型Ga0.35Al0.6 As電流
ブロック層58をウエットエッチングするが、エッチン
グがp型Ga 0.5Al0.5Asクラッド層56に及
ばないようにp型Ga0.8Al0. AsのESL層
57を形成してある。これはエッチング液として用いた
リン酸―フッ酸混合溶液がAl組成が0.4以下のp型
GaAlAsでエッチング速度が急激に低下する性質を
利用している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のESLを用いた方法は、ESLを別に設ける必要が
あるので工程が複雑になり、またESLの厚さは10n
m程度と薄いため組成の制御が困難でESLでのエッチ
ング停止が再現性良く停止しないという課題があった。
【0007】また、エッチング時間を厳密に制御する方
法も、エッチング時の微妙な温度変化等のプロセス条件
のバラツキによりエッチング速度が変化し、目的部分で
エッチングが停止しないという課題があった。
【0008】本発明は、かかる課題を解決するためにな
されたものであり、半導体層のウエットエッチングを、
容易に制御性良く停止することができる半導体装置の製
造方法を得ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係る第1の半導
体装置の製造方法は、半導体基板に設けたp型半導体層
に、このp型半導体層のフェルミレベルより低いフェル
ミレベルを有する金属膜を接触させて設け、上記P型半
導体層と金属膜にエッチング液を接触させてウエットエ
ッチングする方法である。
【0010】本発明に係る第2の半導体装置の製造方法
は、上記第1の半導体装置の製造方法において、p型半
導体層のバンドギャップエネルギより大きなエネルギを
有する光を照射しながらウエットエッチングすることを
特徴とする方法である。
【0011】本発明に係る第3の半導体装置の製造方法
は、半導体基板に設けたn型半導体層に、このn型半導
体層のフェルミレベルより低いフェルミレベルを有する
金属膜を接触させて設け、上記n型半導体層のバンドギ
ャップエネルギより大きなエネルギを有する光を照射し
ながら、上記n型半導体層と金属膜にエッチング液を接
触させてウエットエッチングする方法である。
【0012】本発明に係る第4の半導体装置の製造方法
は、上記第1ないし第3のいずれかの半導体装置の製造
方法において、金属膜と半導体層とのフェルミレベルの
差を調整することを特徴とする方法である。
【0013】本発明に係る第5の半導体装置の製造方法
は、上記第1ないし第4のいずれかの半導体装置の製造
方法において、エッチング液に接触させる半導体層の面
積(S)に対する、エッチング液に接触させる金属膜
の面積(S)の比(S/S)を調整することを特
徴とする方法である。
【0014】
【発明の実施の形態】半導体の溶解反応は下記(1)式
のシリコンの例で示すように正孔が関与するため、半導
体と溶液との界面における正孔濃度が半導体の溶解速度
を決定する。 Si(bulk)+4h→Si4+(sol.) (1) (1)式中、Si(bulk)は固体状態でのSi、h
は正孔、Si4+(sol.)はエッチング液中に溶
け出したイオン状態のSiを示す。
【0015】図1は、n型半導体をウエットエッチング
する場合の、エッチングのメカニズムを、エッチング液
との界面における半導体の電子バンドモデル図で示した
説明図であり、図中、Ecは伝導帯端、Efはフェルミ
レベル、Evは価電子帯端、hγは照射光である。つま
り、n型半導体の電気伝導は伝導帯の電子が担ってお
り、正孔濃度は通常低いため、そのままではエッチング
が進行しない。しかし、エッチングする半導体のバンド
ギャップエネルギよりも大きいエネルギの光を照射する
場合、n型半導体内部で電子が励起されることで正孔が
形成され、エッチングが進行する。
【0016】実施の形態1.図2は、本発明の第1の実
施の形態の半導体装置の製造方法に係わる、n型半導体
層に金属膜を形成して、上記n型半導体層のバンドギャ
ップエネルギより大きなエネルギを有する光を照射しな
がら半導体層をウエットエッチングする際のエッチング
のメカニズムを半導体の電子バンドモデル図で示した説
明図であり、左側は金属膜をn型半導体層に非接触であ
る状態、右側は金属膜をn型半導体層に設けた状態を示
す。n型半導体層に金属膜を設けると金属と半導体のフ
ェルミレベルが互いに等しくなるように電荷担体が移動
し、半導体の電子バンド構造が変化するが、特に、図2
に示すように、上記金属膜のフェルミレベルが、上記半
導体層のフェルミレベルより低いと、半導体から溶液へ
のホールの拡散が防止されエッチング速度は上記n型半
導体層単体をエッチングする場合に比べて低下すること
により、エッチングを制御性よく停止することができ
る。
【0017】つまり、金属のフェルミレベルがn型半導
体層のそれより下にあると、上記半導体層と金属膜を接
触させることで、半導体(金属膜より電子やホール濃度
が少ない)のフェルミレベルが、金属のフェルミレベル
に等しくなるように電荷が半導体層と金属との界面を横
切って移動する。それにより、半導体の電子バンドは図
2に示すように、金属膜との接触側で右下に凸に曲が
り、ホールが金属膜側へも拡散するため、上記半導体層
と溶液との界面へのホール拡散が防止され、エッチング
速度は上記n型半導体層単体の場合と比較して低下する
のである。
【0018】なお、半導体層に金属膜を設ける場合に変
化する半導体の電子バンド構造は、接触する金属のフェ
ルミレベルにより異なる。つまり、上記バンドの曲がり
方は上記金属膜とn型半導体層のフェルミレベルの差が
大きい程大きいので、バンドの曲がる程度は、n型半導
体層上に形成する金属膜の種類によっても異なる。な
お、金属膜と半導体層とのフェルミレベルの差は2eV
以下が望ましい。2evを越えると、半導体膜による分
極により表面に酸化膜が形成され導電性が低下する金属
がある。
【0019】また、半導体層と金属との界面における、
上記半導体の電子バンドの下向きの曲がりが大きい程エ
ッチング速度は低下するが、この影響が特に顕著にあら
われるのは半導体の膜厚が空間電荷層の厚みより薄くな
った場合である。そのため、エッチングは膜厚が空間電
荷層の厚みとほぼ等しくなった時点で停止することにな
る。
【0020】空間電荷層の厚みは半導体のドープ量、並
びに上記金属膜とn型半導体層の接触電位の差(フェル
ミレベルの差に対応)により決まる。そのため、上記半
導体のドープ量やこれに接触する金属の種類、即ち、上
記金属膜と半導体層とのフェルミレベルの差を調整する
ことによりエッチングの停止する深さを制御することが
可能である。
【0021】実施の形態2.図3は、本発明の第2の実
施の形態の半導体装置の製造方法に係わる、p型半導体
層に金属膜を形成して、上記半導体層をウエットエッチ
ングする際のエッチングのメカニズムを半導体の電子バ
ンドモデル図で示した説明図であり、左側は金属膜がp
型半導体層に非接触である状態、右側は金属膜をp型半
導体層に設けた状態を示す。図3に示すように、実施の
形態1と同様、p型半導体層に金属膜を設けた場合も、
金属膜とp型半導体層のフェルミレベルが互いに等しく
なるように電荷担体が移動し、p型半導体層の電子バン
ド構造が変化する。その際特に、上記金属膜が、上記半
導体層のフェルミレベルより低いフェルミレベルである
と、図3に示すように、p型半導体層から溶液へのホー
ルの拡散が防止されエッチング速度はp型半導体層単体
をエッチングする場合に比べて低下することにより、エ
ッチングを制御性よく停止することができる。
【0022】つまり、p型半導体層のフェルミレベルよ
り、このp型半導体層に接触する金属膜のフェルミレベ
ルが下にある場合、p型半導体層と金属膜を接触させる
ことで半導体の電子バンドは、図3において、金属膜と
の接触側で右下に曲がり、ホールが半導体層と溶液との
界面へ拡散することが防止される。
【0023】また、上記実施の形態1と同様、半導体に
金属膜を設ける場合に変化する半導体の電子バンド構造
は、接触する金属のフェルミレベルにより異なり、バン
ドの曲がり方は金属と半導体のフェルミレベルの差が大
きい程大きいので、バンドの曲がる程度は、半導体上に
形成する金属膜の種類によっても異なる。また、実施の
形態1と同様、金属膜と半導体層とのフェルミレベルの
差は2eV以下であるのが望ましい。
【0024】また、半導体層と金属との界面における、
上記半導体の電子バンドの下向きの曲がりが大きい程エ
ッチング速度は低下するが、この影響が特に顕著にあら
われるのは半導体の膜厚が空間電荷層の厚みより薄くな
った場合である。そのため、エッチングは膜厚が空間電
荷層の厚みとほぼ等しくなった時点で停止することにな
る。
【0025】空間電荷層の厚みは半導体のドープ量、並
びに上記金属膜とp型半導体層の接触電位の差(フェル
ミレベルの差に対応)により決まる。そのため、上記半
導体のドープ量やこれに接触する金属の種類、即ち、上
記金属膜と半導体層とのフェルミレベルの差を調整する
ことによりエッチングの停止する深さを制御することが
可能である。
【0026】なお、図3は光照射することなしに、ウエ
ットエッチングをする場合を示したが、実施の形態1の
n型半導体層のエッチングの場合と同様に、光照射する
と光照射した場合には伝導電子が形成し、再結合確率が
高くなるために、エッチングは光照射しない場合と比較
して早く停止し、エッチング深さが浅くなる。
【0027】実施の形態3.図4(a)〜(c)は本発
明の第3の実施の形態の半導体装置の製造方法におけ
る、半導体基板に設けた半導体層に金属膜を設けた状態
を説明する断面図で、図5(a)〜(c)はそれぞれ図
4(a)〜(c)の半導体基板の裏面(図4(a)〜
(c)で示されたものを図4の下方から見た)の平面図
で、図中31は半導体基板、32は上記実施の形態1で
説明したn型半導体層または上記実施の形態2で説明し
たp型半導体層、33は金属膜、34は金属膜33に設
けられた窓で、p型半導体層32のエッチング領域を規
定する。本実施の形態においては、例えば図4、図5に
示すように金属膜を少なくともエッチングしようとする
半導体層に接触させて設け、半導体層と金属膜にエッチ
ング液を接触させてウエットエッチングする。上記金属
膜としては、上記半導体層のフェルミレベルより低いフ
ェルミレベルを有する必要があり、エッチング液に対し
て耐食性の高い、Au、PtまたはAg等が望ましい。
【0028】上記実施の形態1,2に示すように、n型
またはp型の半導体層に金属膜を接触させると、半導体
の電子バンドが図2、図3に示すように、右下方に凸に
曲がって、電子バンド構造が変化するが、このバンドの
曲がる程度は、エッチング液に接触させる半導体層の面
積(S)に対する、エッチング液に接触させる上記金
属膜の面積(S)の比(S/S)が大きくなる程
大きくなり、エッチング速度は小さくなる。また、金属
膜の溶液界面では半導体の溶解に必要な正孔を消費する
酸素発生反応も競争反応として起こっているので、上記
面積比が大きくなり金属膜の面積が大きくなるとこの反
応が促進される。上記実施の形態1、2に説明したよう
に、金属膜と半導体層界面の半導体の電子バンドの下向
きの曲がりが大きい程、エッチング速度は低下し、この
影響があらわれるのは半導体の膜厚が空間電荷層の厚み
より薄くなった場合であるが、上記面積比(S
)が大きい程、上記金属膜の溶液界面における上記
酸素発生反応の影響が大きくなるので、半導体膜のエッ
チングが空間電荷層の手前で停止することになる。例え
ば図4(a)と図4(c)に示すように金属膜を設けた
場合のエッチングを比較すると、p型半導体層32の、
窓34で規定される領域のエッチングは、図4(a)の
方が図4(c)より早く停止しエッチング深さが浅くな
る。
【0029】つまり、上記実施の形態1〜3から、金属
膜の種類、または半導体層と金属膜との面積比を制御す
ることにより、エッチング深さおよびエッチング速度を
制御することができることがわかる。
【0030】
【実施例】実施例1.図6は、本発明の実施例の半導体
装置の製造方法における、半導体基板の半導体層に金属
膜を設けた状態を説明する平面図で、図4(a)で示さ
れたものを図4の上方から見たものに相当する。なお、
図6において、窓34の大きさと半導体基板の大きさは
相対的に実際のものとは異なり、模式的に示すものであ
る。即ち、直径3インチのp型GaAs(100)から
なる半導体基板31上に、有機金属気相析出法(MO−
CVD)により膜厚3μmのp型GaAs膜からなる半
導体層32を形成した。次に、p型GaAs膜32上に
は、図6に示すように40μm×20μmの窓34を1
0000個有するように、また上記半導体基板31の裏
面側は図4(a)に示すように全面を覆うようにして、
金属膜33としてAuを膜厚100nmで蒸着する。な
お、上記窓34はレジストを用いた半導体のパターニン
グ手法により形成した。なお、Auのフェルミレベル
は、半導体層32を構成するp型GaAsのそれより
1.5eV低く、上記面積比(S/S)、即ち全窓
面積に対する全金属膜の面積の比は1.3×10であ
る。
【0031】上記のように金属膜33を設けた半導体基
板を、酒石酸と過酸化水素を1:1で混合した溶液に浸
漬して、波長領域500nm〜1200nmの光を20
0μWcm−2の出力で照射しながらエッチングを実施
した。
【0032】p型GaAs膜32の、窓34で規定され
た領域がエッチングされるが、そのエッチング深さを断
面SEMを用いて測定したところ、p型GaAs膜32
のエッチングは表面から300nmで停止していた。な
お、光照射しない場合にはエッチングは表面から深さ3
μmまで進んだ。
【0033】実施例2.実施例1において、半導体層3
2としてドープ濃度2×1021atm/mのp型S
i膜を用い、金属膜33として下記種々の金属を用いる
他は実施例1と同様に、光を照射しながらエッチングを
行い半導体層32の表面からのエッチング深さを測定し
た。接触することで電子バンドが大きく下に曲がる金属
であるTi、Pbでは、上記表面からのエッチング深さ
は、それぞれ600nm、300nmであり、より小さ
くしか曲がらないNi,Auではそれぞれ200nm、
150nmであった。
【0034】比較例1.実施例1において、半導体層と
してn型Si膜を用い、蒸着する金属膜として、n型S
iよりもフェルミレベルが高い(仕事関数が小さい)T
iを用いる他は実施例1と同様に、光を照射しながらエ
ッチングを行ったところ、光照射してもエッチングは半
導体層内で停止しなかった。
【0035】実施例3.実施例1において、金属膜33
としてAuを膜厚100nmで蒸着する際に、p型Ga
As膜32上には、図6に示すように40μm×20μ
mの窓34を10000個有し、上記半導体基板31の
裏面側は図4(b)に示すように、直径2インチの領域
にはAu膜が存在しないように蒸着する他は、実施例1
と同様に、光を照射しながらエッチングを行ったとこ
ろ、エッチングは表面から2.5μmの部分で停止し
た。なお、上記面積比(S/S)は1×10であ
った。
【0036】実施例4.実施例1において、金属膜33
としてAuを膜厚100nmで蒸着する際に、p型Ga
As膜32上には、図6に示すように40μm×20μ
mの窓34を10000個有し、上記半導体基板31の
裏面は図4(c)に示すように、Au膜が存在しないよ
うに蒸着する他は、実施例1と同様に、光を照射しなが
らエッチングを行ったところ、エッチングはp型GaA
S膜32を突き抜け、p型GaAs基板に達した。その
深さは表面から4μmであった。なお、上記面積比(S
/S)は5.6×10であった。
【0037】実施例1〜4から、エッチング液に接触す
る半導体層の面積に対する、エッチング液に接触する金
属膜の面積の比を調整することにより半導体層のエッチ
ング深さを制御できることが確かめられた。
【0038】また、エッチング液として、上記実施例で
用いたものに限らず、硫酸またはクエン酸を用いたり、
さらに反応を促進するために、過酸化水素を添加しても
良い。さらに、単体では半導体層をエッチングしない酸
とフッ酸との混合溶液を用いても良く、例えば、リン酸
とフッ酸、塩酸とフッ酸、硫酸とフッ酸、酒石酸とフッ
酸、酢酸とフッ酸、蟻酸とフッ酸の組み合わせで用いて
も良い。ただし、この場合のフッ酸濃度は5〜80重量
%とする必要がある。フッ酸濃度が5重量%未満では半
導体層がエッチングされず、80重量%を越えるとエッ
チングレートが早過ぎて光照射によるエッチング速度の
制御が困難になるためである。また、上記酸同士の混合
エッチング液に反応を促進するために過酸化水素を加え
たり、エッチレートを低減させるために水で希釈した
り、水酸化ナトリウム、フッ化アンモニウムを添加して
も良い。
【0039】また、ウエットエッチングする材料とし
て、上記実施例で用いたGaAsに限らず、GaAlA
s、InP、InGaP、GaAlP、SiまたはAl
GaInPでも良い。
【0040】また、ウエットエッチングする半導体基板
の作製方法については本実施の形態1で示したMO−C
VDによる作製方法以外に、分子線エピタキシ法(MB
E)、チョクラルスキー法(CZ)でも良い。
【0041】
【発明の効果】本発明の第1の半導体装置の製造方法
は、半導体基板に設けたp型半導体層に、このp型半導
体層のフェルミレベルより低いフェルミレベルを有する
金属膜を接触させて設け、上記P型半導体層と金属膜に
エッチング液を接触させてウエットエッチングする方法
で、半導体層のウエットエッチングを容易に制御性良く
停止することができるという効果がある。
【0042】本発明の第2の半導体装置の製造方法は、
上記第1の半導体装置の製造方法において、p型半導体
層のバンドギャップエネルギより大きなエネルギを有す
る光を照射しながらウエットエッチングすることを特徴
とする方法で、迅速に半導体層のウエットエッチングを
容易に制御性良く停止することができるという効果があ
る。
【0043】本発明の第3の半導体装置の製造方法は、
半導体基板に設けたn型半導体層に、このn型半導体層
のフェルミレベルより低いフェルミレベルを有する金属
膜を接触させて設け、上記n型半導体層のバンドギャッ
プエネルギより大きなエネルギを有する光を照射しなが
ら、上記n型半導体層と金属膜にエッチング液を接触さ
せてウエットエッチングする方法で、半導体層のウエッ
トエッチングを容易に制御性良く停止することができる
という効果がある。
【0044】本発明の第4の半導体装置の製造方法は、
上記第1ないし第3のいずれかの半導体装置の製造方法
において、金属膜と半導体層とのフェルミレベルの差を
調整することを特徴とする方法で、特にウエットエッチ
ング深さを制御できるという効果がある。
【0045】本発明の第5の半導体装置の製造方法は、
上記第1ないし第4の半導体装置のいずれかの製造方法
において、エッチング液に接触させる半導体層の面積
(S)に対する、エッチング液に接触させる金属膜の
面積(S)の比(S/S)を調整することを特徴
とする方法で、特にウエットエッチング深さを制御でき
るという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 n型半導体をウエットエッチングする場合
の、エッチングのメカニズムを、エッチング液との界面
における半導体の電子バンドモデル図で示した説明図で
ある。
【図2】 本発明の第1の実施の形態の半導体装置の製
造方法に係わる、n型半導体層に金属膜を形成して、上
記n型半導体層のバンドギャップエネルギより大きなエ
ネルギを有する光を照射しながら半導体層をウエットエ
ッチングする際のエッチングのメカニズムを半導体の電
子バンドモデル図で示した説明図である。
【図3】 本発明の第2の実施の形態の半導体装置の製
造方法に係わる、p型半導体層に金属膜を形成して、上
記半導体層をウエットエッチングする際のエッチングの
メカニズムを半導体の電子バンドモデル図で示した説明
図である。
【図4】 本発明の第3の実施の形態の半導体装置の製
造方法における、半導体基板に設けた半導体層に金属膜
を設けた状態を説明する断面図である。
【図5】 図4で示されたものを、図の下方から見た平
面図である。
【図6】 本発明の実施例の半導体装置の製造方法にお
ける、半導体基板の半導体層に金属膜を設けた状態を説
明する平面図である。
【図7】 従来のESLを用いてウエットエッチングし
て得られた電流ストライプ構造を有する半導体レーザー
装置の断面である。
【符号の説明】
Ec 伝導帯端、Ef フェルミレベル、Ev 価電子
帯端、hγ 照射光、31 半導体基板、32 n型ま
たはp型半導体層、33 金属膜。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4K057 WA11 WA13 WA14 WB06 WC05 WD01 WG10 WJ10 WN01 5F043 AA02 AA04 AA14 AA16 BB01 BB07 BB08 BB10 DD08 DD24

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板に設けたp型半導体層に、こ
    のp型半導体層のフェルミレベルより低いフェルミレベ
    ルを有する金属膜を接触させて設け、上記P型半導体層
    と金属膜にエッチング液を接触させてウエットエッチン
    グする半導体装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 p型半導体層のバンドギャップエネルギ
    より大きなエネルギを有する光を照射しながらウエット
    エッチングすることを特徴とする請求項1に記載の半導
    体装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 半導体基板に設けたn型半導体層に、こ
    のn型半導体層のフェルミレベルより低いフェルミレベ
    ルを有する金属膜を接触させて設け、上記n型半導体層
    のバンドギャップエネルギより大きなエネルギを有する
    光を照射しながら、上記n型半導体層と金属膜にエッチ
    ング液を接触させてウエットエッチングする半導体装置
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 金属膜と半導体層とのフェルミレベルの
    差を調整することを特徴とする請求項1ないし請求項3
    のいずれかに記載の半導体装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 エッチング液に接触させる半導体層の面
    積(S)に対する、エッチング液に接触させる金属膜
    の面積(S)の比(S/S)を調整することを特
    徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の半
    導体装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008118139A (ja) * 2006-11-03 2008-05-22 Lg Electronics Inc 垂直型発光素子及びその製造方法
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