JP2003247792A - 回転圧入鋼管杭または回転圧入鋼管製水槽を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽 - Google Patents

回転圧入鋼管杭または回転圧入鋼管製水槽を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽

Info

Publication number
JP2003247792A
JP2003247792A JP2002354514A JP2002354514A JP2003247792A JP 2003247792 A JP2003247792 A JP 2003247792A JP 2002354514 A JP2002354514 A JP 2002354514A JP 2002354514 A JP2002354514 A JP 2002354514A JP 2003247792 A JP2003247792 A JP 2003247792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
steel pipe
water tank
heat storage
pile
pipe pile
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002354514A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasushi Nakamura
靖 中村
Toru Takeuchi
徹 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2002354514A priority Critical patent/JP2003247792A/ja
Publication of JP2003247792A publication Critical patent/JP2003247792A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/0034Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using liquid heat storage material
    • F28D20/0039Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using liquid heat storage material with stratification of the heat storage material
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D20/00Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00
    • F28D20/0034Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using liquid heat storage material
    • F28D20/0043Heat storage plants or apparatus in general; Regenerative heat-exchange apparatus not covered by groups F28D17/00 or F28D19/00 using liquid heat storage material specially adapted for long-term heat storage; Underground tanks; Floating reservoirs; Pools; Ponds
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/14Thermal energy storage

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造コストの安価な、蓄熱性能の高い地下埋
設温度成層型蓄熱水槽を提供すること。 【解決手段】 建物を支持する基礎杭としての回転圧入
鋼管杭を地中に回転圧入して埋設し、回転圧入鋼管杭の
先端または中途に底蓋を設け密閉し貯水可能とし、回転
圧入鋼管杭の内部に注水配管・取水配管を設置したこと
を特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、水等の蓄熱媒体を
使用した蓄熱利用システムにおいて、蓄熱効率が高い地
中埋設温度成層型蓄熱水槽に係るものである。
【0002】
【従来の技術】従来、水を蓄熱媒体とする蓄熱水槽は、
安価に築造するために、建物の地下ピットを利用するこ
とが多い。地下ピットは、一般的に水深が2m以下であ
り、高温側の水と低温側の水が混合しやすい構造(連結
完全混合型蓄熱水槽)となるため、蓄熱性能が低くなら
ざるを得ない。高い蓄熱性能が要求される場合は、温度
成層型蓄熱水槽が用いられるが、温度成層を確実に形成
するためには、かなりの水深(一般的に単一型で6m以
上、連結型で3m以上)が必要とされ、建物構造的な要
求から必要な地下ピット水槽水深を越えるため、地下掘
削量を増やし、必要水深以上の地下ピット水槽を築造す
るか、ステンレスパネル水槽等の独立した高水深蓄熱水
槽の設置が必要となるため、その築造は高コストにな
る。また、蓄熱水槽としてある程度の容量が必要な場
合、水深が浅いため、平面的にかなりの面積を必要とす
る。さらに、地上設置のパネル水槽はもとより、地下ピ
ット水槽の場合も水深が浅いため、外気温度の影響を受
けやすく、熱エネルギーのロスが大きく、ランニングコ
ストの増加を招くため、外気の影響を受けないように断
熱工事が必要となり、蓄熱水槽の製作コストが高くな
る。
【0003】安価に温度成層型蓄熱水槽を築造する技術
として、特開平8−4350号公報に開示されたものが
ある。これは,基礎杭の中空部を蓄熱水槽として利用す
るものである。予め地中に杭孔を掘削し、掘削された杭
孔に、底蓋を設けた既製鋼管杭を挿入し、杭孔の孔壁と
既製鋼管杭の外周との環状空間にグラウト材を充填して
地中に設置するものであるが、杭孔掘削による地盤の緩
みにより高い支持力が得られず基礎杭としての利用範囲
が限定されると共に、施工に伴い発生する掘削土砂や掘
削泥水の処理が必要となり、施工コストが高くなる。
【0004】
【特許文献1】特開平8−4350号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記従来の
蓄熱水槽の持つ問題点を解決することを目的とする。
【0006】
【問題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は次のように構成される。
【0007】第1の発明は、建物を支持する基礎杭とし
ての回転圧入鋼管杭を地中に回転圧入して埋設し、回転
圧入鋼管杭の先端または中途に底蓋を設け密閉し、貯水
可能とし、回転圧入鋼管杭の内部に注水配管・取水配管
を設置したことを特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水
槽である。
【0008】第2の発明は、先端に掘削羽根を取付けた
大口径の鋼管製水槽に回転力と下向きの力を付加して地
中に回転圧入させて埋設し、底部に底蓋を設け密封し、
貯水可能とし、内部に注水配管・取水配管を設置したこ
とを特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽である。
【0009】第3の発明は、第1または第2の発明にお
いて、回転羽根が螺旋状羽根であって、回転羽根の始端
切断面と終端切断面との開き角度が10度から90度に
設定されていることを特徴とする地中埋設温度成層型蓄
熱水槽である。
【0010】第4の発明は、第1から第3の発明におい
て、鋼管杭または鋼管製水槽の内径以下の直径に設定さ
れた開端穴が回転羽根の中心部に設けられていることを
特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽である。
【0011】第5の発明は、先端に掘削歯を取付けた大
口径の鋼管製水槽を内部に侵入する土砂を排除しながら
回転力と下向きの力を付加して地中に回転圧入させて埋
設し、底部に底蓋を設け密封し、貯水可能とし、内部に
注水配管・取水配管を設置したことを特徴とする地中埋
設温度成層型蓄熱水槽である。
【0012】第6の発明は、第1から第5の発明におい
て、回転圧入鋼管杭または鋼管製水槽の底蓋取付部内面
に予め突起物を取付けておき、鋼管杭または鋼管製水槽
埋設・据付後に鋼管杭または鋼管製水槽に内接する円盤
状の落し蓋をし、周囲を固着して底蓋を形成することを
特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽である。
【0013】第7の発明は、第1から第5の発明におい
て、内周の底蓋形成位置に予め突起物が取り付けられた
鋼管杭または鋼管製水槽が回転圧入で埋設され、前記の
鋼管杭または鋼管製水槽の埋設・据付後に鋼管内の底蓋
形成位置に経時性硬化材を充填して底蓋が形成されてな
ることを特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽であ
る。
【0014】第8の発明は、第1から第5の発明におい
て、回転圧入鋼管杭または鋼管製水槽の底蓋取付部内面
に予め突起物を取付けておき、鋼管杭または鋼管製水槽
埋設・据付後に鋼管杭または鋼管製水槽に内接する円盤
状の落し蓋をした後、経時性硬化材を流し込み底蓋を形
成することを特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽で
ある。
【0015】第9の発明は、第1から第5の発明におい
て、予め底蓋を取付けた回転圧入鋼管杭または鋼管製水
槽を回転圧入させて埋設することを特徴とする地中埋設
温度成層型蓄熱水槽である。
【0016】第10の発明は、第9の発明において、内
部に予め取り付けられた底蓋または底蓋より下側の鋼管
杭または鋼管製水槽の側壁部に圧力逃がし穴が開口され
ていることを特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽で
ある。
【0017】第11の発明は、第1から第10の発明に
おいて、鋼管杭または鋼管製水槽の内面および外面の少
なくとも一方が、塩化ビニル、ポリエチレン、ウレタ
ン、エポキシ等で防食被覆されていることを特徴とする
地中埋設温度成層型蓄熱水槽である。
【0018】第12の発明は、第1から第11の発明に
おいて、鋼管杭または鋼管製水槽の内径よりも小径でか
つ先端が閉塞されている内挿管が前記鋼管杭または鋼管
製水槽の内側に配置され、前記鋼管杭または鋼管製水槽
と前記内挿管との間隙には空気または気体を含む断熱材
が充填されており、注水配管・取水配管を前記内挿管の
内側に設置したことを特徴とする地中埋設温度成層型蓄
熱水槽である。
【0019】第13の発明は、第12の発明において、
複数の鋼管杭または鋼管製水槽を継ぎ足して構成された
地中埋設温度成層型蓄熱水槽であって、先端部の羽根付
鋼管杭または羽根付鋼管製水槽には、前記羽根付鋼管杭
または羽根付鋼管製水槽の内径よりも小径でかつ先端が
閉塞されている内挿管が配置されており、前記羽根付鋼
管杭または羽根付鋼管製水槽を所定位置まで回転圧入し
た後に、継手によって内挿管を延長した上で前記羽根付
鋼管杭または羽根付鋼管製水槽と継ぎ足し鋼管とを接続
して蓄熱水槽の水深を確保したことを特徴とする地中埋
設温度成層型蓄熱水槽である。
【0020】第14の発明は、建物を支持する基礎杭と
しての第1の発明の回転圧入鋼管杭の一部または全部を
蓄熱水槽として利用すると共に、建物の屋外または前記
建物の基礎杭の間に第2または第5の発明の回転圧入鋼
管製蓄熱水槽を配置し、連結使用することを特徴とする
地中埋設温度成層型蓄熱水槽である。
【0021】
【作用】本願の第1〜第14発明の構成により、前記の
課題を次のように解決できる。本発明の底部に掘削羽根
を溶接した鋼管製水槽は、回転圧入により地中に埋設す
ることができるため、地下掘削の必要がなく、施工時間
を短縮でき、施工コストが安価となる。本発明の建物を
支持する基礎杭としての回転圧入鋼管杭を地中埋設温度
成層型蓄熱水槽として使用する場合には、さらに施工コ
ストが安価になるとともに、基礎杭として高い支持力が
得られる。本発明の底部先端に掘削羽根を取付けた鋼管
製水槽と回転圧入鋼管杭からなる蓄熱水槽の地中への埋
設には、事前に孔を掘削する必要がないため、掘削土砂
や掘削泥水が発生せず、その処理コストがないので、施
工コストが安価になる。また、埋設時と逆回転させれば
撤去も容易であるため、リサイクルも可能である。本発
明の底部先端に掘削羽根または掘削歯を有する鋼管製水
槽は、回転圧入鋼管杭を蓄熱槽とする場合に比べ、構造
的な支持力が必要ないため、鋼管の厚さが薄くてよく、
材質的に低強度だが耐食性の高いステンレス等を使用す
ることも可能である。さらに、大口径の鋼管の埋設が可
能なため、大容量の蓄熱水槽を安価に製作することが可
能である。本発明の底部先端に掘削歯を有する鋼管製水
槽は、内部に浸入する土砂の排除が必要なものの、掘削
羽根付きの鋼管を排土なしで圧入する場合に比べて、回
転耐力が小さくてよいため、鋼管の厚さがさらに薄くて
もよい。また、さらに大口径の鋼管の埋設が可能であ
る。本発明の温度成層型蓄熱水槽は、地中深く埋設さ
れ、地中深くは外気の影響を受けず、その周囲が土砂で
覆われており、断熱効果が期待できるため熱エネルギー
のロスが少なく、断熱に要するコストは安価になる。本
発明の底部先端に掘削羽根または掘削歯を取付けた鋼管
製水槽と回転圧入鋼管杭からなる蓄熱水槽は、地中に深
く埋設可能であるため、平面的に少ない設置面積で大量
の水を蓄えることができる。例えば、1000m3の蓄
熱水槽を構築する場合、連結型の温度成層型蓄熱水槽で
は、水深3mで約330m2の平面的設置面積が必要で
あるが、本発明の底部に羽根を溶接した鋼管製蓄熱水槽
では、直径2m、有効水深20mの蓄熱水槽1本で容量
は60m3であるから、約16本の温度成層型蓄熱水槽
を構築すればよく、3〜4mのピッチで温度成層型蓄熱
水槽を地中に埋設した場合でも、約半分の平面的専有面
積程度で済む。本発明における地中埋設温度成層型蓄熱
水槽は、建物を支持する基礎杭としての回転圧入鋼管杭
の一部または全部を蓄熱水槽として利用すると共に、建
物の屋外または前記建物の基礎杭の間の鋼管製蓄熱水槽
を配置し、連結使用することもできる構成としているた
め、地下を有効に活用して大量の蓄熱媒体としての水を
蓄えることができるとともに、その上部空間も他用途に
有効に活用することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態を図により説明
する。図1は、建物を支持する基礎杭としての回転圧入
鋼管杭1を温度成層型蓄熱水槽として利用した例を示す
ものである。鉛直力を支持する場合の回転圧入鋼管杭1
の直径は1.2〜1.5m程度のものであり、水平力を
支持する場合の鋼管杭はより大口径のものも考えられ
る。回転圧入鋼管杭1の下部には、掘削羽根3が設けら
れる。
【0023】図2に回転圧入鋼管杭1を示す。この回転
圧入鋼管杭1が単管では蓄熱水槽の水深が不足する場合
は、現場での円周溶接等によって継ぎ足すことで対応で
きる。なお、回転圧入鋼管杭1に外面防食が必要な場合
にはポリエチレンやウレタン等で外面被覆を施してもよ
く、内面防食が必要な場合には硬質塩化ビニルやエポキ
シ等で内面被覆を施してもよい。
【0024】図2(a)に示すように、回転圧入鋼管杭
1の下端は螺旋状に切り欠かれており、この螺旋状切り
欠きの始端部と終端部とは段差部分を介して接続されて
いる。そして、螺旋状に切り欠かれた回転圧入鋼管杭1
の下端面に沿って、掘削羽根3が回転圧入鋼管杭1に対
して同心状に固定されている。
【0025】掘削羽根3は、図3に示すように円盤状
(リング状)の鋼板を半径方向に一部切欠いて形成され
ており、掘削羽根3の始端切断面31には掘削刃32が
溶接により固着されている。掘削羽根3はその始端切断
面31から徐々に回転圧入鋼管杭1の下端部から離れな
がら螺旋状に上昇し、終端切断面33までほぼ1周程度
周回するように形成されている。
【0026】掘削羽根3の始端切断面31と終端切断面
33との開き角度34は、図3の例では45度程度であ
るが、10度から90度の範囲で設定することができ
る。なお回転羽根2を延長して開き角度34を0度の位
置にした場合には、破線で示す仮想終端切断面33aと
始端切断面31とが平行となる。
【0027】また掘削羽根3の中心部には開端穴4が開
口されている。図2、図3の例では開端穴4の直径Dが
回転圧入鋼管杭1の内径の0.6倍程度に設定されてい
るが、本発明の開端穴4の直径は回転圧入鋼管杭1の内
径以下であればいかなる直径であってもよく、また回転
圧入鋼管杭1に開端穴4を設けなくともよい。
【0028】上記のような開き角度34、開端穴4を備
えた掘削羽根3は、回転圧入鋼管杭1の優れた貫入性を
確保し、施工効率向上によるコストの低減に寄与する。
また、上記形状の掘削羽根3は、管内部への土壌の侵入
を管直径の1.5倍程度から管体長さの半分程度までの
間に調節することができ、回転圧入鋼管杭1の内部空間
の有効利用が可能となる。なお、図1,図2では、掘削
羽根は、螺旋状羽根として示されているが、回転圧入に
適したものであれば、掘削羽根の形状、その設置位置
は、他のどのようなものでもよい。
【0029】回転圧入鋼管杭1を回転圧入する過程で、
掘削羽根3で掘削された土砂の一部は、回転圧入鋼管杭
1の周囲に排土され、回転圧入鋼管杭1の回転により、
その外周に圧密される。また、掘削土砂の一部は、掘削
羽根3の内側開放部4から杭内に浸入する。地盤・土壌
の状況により異なるが、土砂の浸入は、図1の5で示し
た範囲(概ね杭全長の40〜50%)である。土砂浸入
上部を蓋で密閉し、蓄熱水槽の底蓋7とすることによ
り、蓄熱水槽の水深は図1の6で示される範囲(概ね杭
全長の50〜60%)となる。より深い水深を確保した
い場合は、杭内部に浸入した土砂を排除して確保しても
よい。回転圧入鋼管杭1の上部には、建物の下部構造と
してのフーチング2が構築される。鋼管杭蓄熱水槽の内
部には、注水配管9、取水配管10を設置する。蓄熱水
槽の配管端部は、温度成層を形成した熱媒体としての水
から効率良く蓄熱および蓄熱回収を行うため、一方は蓄
熱水槽底部近傍、他方は蓄熱水槽の高水位レベル近傍に
配置する。
【0030】図4は、掘削羽根付きの鋼管製水槽を地中
に回転圧入して埋設し、温度成層型蓄熱水槽を構築した
一例を示すものである。鋼管製水槽8とする大径の鋼管
の一端に、掘削用の羽根3を取り付ける。掘削羽根3の
形状、設置位置については、回転圧入に適するものであ
れば、図2、図3に示すような螺旋状羽根をはじめとし
て、どのようなものでもよい。この鋼管製水槽8に回転
力と下向きの付勢力を加え、先端の掘削羽根3によって
地盤を掘削しながら地中に回転圧入して埋設し、底部を
底蓋7で密閉し、地中埋設温度成層型蓄熱水槽を構築す
る。単管では蓄熱水槽の水深が不足する場合は、鋼管杭
の施工と同様に、現場円周溶接により鋼管を継ぐことで
対応する。蓄熱水槽の内部には、建物を支持する基礎杭
としての回転圧入鋼管杭を温度成層型蓄熱水槽として利
用する場合と同様に、注水配管9、取水配管10を設置
する。
【0031】同様に、図6は掘削歯付きの鋼管製水槽を
地中に回転圧入して埋設し、温度成層型蓄熱水槽を構築
した一例を示すものである。図11は、掘削歯付きの鋼
管製水槽を地中に回転圧入する施工法の一例を示すもの
で、底部先端に掘削歯23を有する大口径の鋼管8を、
内部に侵入する土砂をハンマーグラブ25で排除しなが
ら、ケーシングジャッキ24で回転揺動させ地中に圧入
する。鋼管の回転は、回転揺動ではなく全旋回連続回転
でもよい。
【0032】図13〜図16は、鋼管杭および鋼管製水
槽の底蓋の施工方法の実施例を示したものである。図1
3は、鋼管杭および鋼管製水槽の底蓋取付部内面に予め
突起物としての鋼輪26を溶接しておき、鋼管杭および
鋼管製水槽の埋設・据付後に鋼管杭および鋼管製水槽に
内接する円盤状の落し蓋7を前記鋼輪26に係合させ、
周囲を溶接27して底蓋を形成する例である。
【0033】図14は、鋼管杭および鋼管製水槽内部に
土壌があまり侵入してこない場合において底蓋7を回転
圧入後に形成する態様の一例である。図14の例では、
予め鋼管杭および鋼管製水槽内周の土壌侵入位置上部
(底蓋形成位置)に鋼輪26を溶接しておく。次に鋼管
杭および鋼管製水槽の回転圧入後に、鋼管に内接する落
し蓋7を投下した上で、防水目地を鋼管との取合部に取
ったシンダーコンクリート35を打設する。そして目地
部をシール36した後に塗膜防水37を行い底蓋7を形
成する。
【0034】図15の例は、鋼管杭および鋼管製水槽の
内面の所定の位置に予め底蓋7を取付けておく例を示し
たものである。この実施例において、硬質地盤等で貫入
抵抗が大きい場合には、先端から浸入する土壌38によ
り底蓋7下部の空間で圧縮される空気を抜くために空気
抜き孔29を形成して貫入抵抗を減少させるのが好まし
い。
【0035】図15(a),(b)は、底蓋7に空気抜
き孔29を設け、鋼管杭および鋼管製水槽の回転圧入後
に空気抜き孔29をプレート30で塞ぐことで底蓋7の
形成を完了する例である。また図15(c)は空気抜き
孔29を底蓋7直下の鋼管杭および鋼管製水槽の側壁部
に開口した例である。この場合には回転圧入後に空気抜
き孔29を塞ぐ必要はない。
【0036】また図16は、鋼管杭および鋼管製水槽の
内部に土壌がある程度侵入してくる場合において底蓋7
を回転圧入後に形成する態様の一例である。図16の例
では、予め鋼管内周の土壌侵入位置上部(底蓋形成位
置)にコンクリート定着用の輪状鉄筋26aを溶接して
おく。次に鋼管杭および鋼管製水槽の回転圧入後にコン
クリート28を流し込み、さらに防水目地を鋼管との取
り合い部に取ったシンダーコンクリート35を打設す
る。以下、図14の上記例と同様の工程で底蓋7が形成
される。なお、底蓋形成位置より地下水位が浅い場合で
も、水中コンクリートを打設することにより底蓋7の形
成が可能である。
【0037】また図17は、鋼管杭および鋼管製水槽の
内側に内挿管39を配置した例である。内挿管39はそ
の外径が鋼管の内径よりも小さく設定されており、内挿
管39の先端はキャップなどによって閉塞されている。
鋼管と内挿管39との間隙には空気、または気体を含む
断熱材40が充填されている。そして、内挿管39の内
側には2本の配管41,42が配置され、水またはその
他の熱媒が内挿管39の内部を循環するように構成され
ている。なお、図17は、冷水の蓄熱運転時または温水
の蓄熱回収(放熱)運転時の例であって、配管41を注
水配管とし、配管42を取水配管としているが、冷水の
放熱運転時または温水の蓄熱運転時に切り替えた場合に
は、配管42が注水配管となり、配管41が取水配管に
切り替わる[図示を省略する]。
【0038】また図18は、単管では蓄熱水槽の水深が
不足する場合において、鋼管杭および鋼管製水槽の鋼管
と内挿管39とを継ぎ足して温度成層型蓄熱水槽を延長
する例である。
【0039】図18の蓄熱水槽の設置作業では、まず先
端部の羽根付鋼管43の内側に先端が閉塞された小径の
内挿管39を挿入する。羽根付鋼管43と内挿管39と
の間隙には気体を含む断熱材40が充填されており、必
要に応じて冶具等を用いることによって羽根付鋼管43
内に内挿管39が固定されている。
【0040】次に、羽根付鋼管43を所定位置まで回転
圧入し、継ぎ足し用鋼管44を吊り込んで羽根付鋼管4
3と継ぎ足し用鋼管44とを接合する。継ぎ足し用鋼管
44の内側にも内挿管39が固定されており、継ぎ足し
用鋼管44と内挿管39の間隙においても気体を含む断
熱材40が充填されている。ここで、内挿管39同士の
接合は、水密性、可撓性および伸縮性に優れた継手45
によって行い、羽根付鋼管43と継ぎ足し用鋼管44と
の接合は、現場円周溶接等により行なわれる。
【0041】上記の羽根付鋼管43と継ぎ足し用鋼管4
4との接合が完了した後、一体化した羽根付鋼管43お
よび継ぎ足し用鋼管44を回転圧入する。必要に応じて
上記の継ぎ足し作業を繰り返すことで、所望の長さまで
蓄熱水槽を延長することができる。そして、回転圧入の
完了後に内挿管39の内側に2本の配管41,42を配
置して蓄熱水槽が完成する。ここで、図18(b)は、
冷水の蓄熱運転時または温水の蓄熱回収(放熱)運転時
の例であって、配管41を注水配管とし、配管42を取
水配管としているが、冷水の放熱運転時または温水の蓄
熱運転時に切り替えた場合には、配管42が注水配管と
なり、配管41が取水配管に切り替わる[図示を省略す
る]。
【0042】なお、上記の設置作業はあくまで1例であ
って、図示の例に限定されることはない。例えば、継ぎ
足し用鋼管44に予め内挿管39を固定することなく、
継ぎ足し用鋼管44と内挿管39とを同時に吊り込んで
各々接合してもよい。また、内挿管39の固定を冶具の
みによって行い、羽根付鋼管43および継ぎ足し用鋼管
44の埋設が完了した後で鋼管43,44と内挿管39
との間隙を閉鎖して、空気による断熱層を形成するよう
にしてもよい[ともに図示を省略する]。
【0043】図1、図4および図6には、回転圧入鋼管
杭及び回転圧入鋼管製水槽で構築された地下埋設温度成
層型蓄熱水槽において、冷水の蓄熱時および温水の熱回
収時の運転状態を示している。さらに、図5は、掘削羽
根付きの回転圧入鋼管製水槽で構築された地中埋設温度
成層型蓄熱水槽における、冷水の熱回収時および温水の
蓄熱時の運転状態を示す。この場合、注水配管9と取水
配管は、図1および図4の運転状態の逆になる。回転圧
入鋼管杭および掘削歯付きの回転圧入鋼管製水槽により
構築される地中埋設温度成層型蓄熱水槽においても同様
である。
【0044】図7〜図10は、本発明による地中埋設温
度成層型蓄熱水槽を複数並列に連結して利用する場合の
空調システムを簡略化した一例の概略図である。熱源機
11で製造した冷水または温水は、蓄熱時は、蓄熱ポン
プ13を運転し、地下埋設温度成層型蓄熱水槽との間で
循環する。空調時には、冷温水ポンプ14を運転し、負
荷側に循環する。蓄熱回収時には、蓄熱回収1次ポンプ
15と蓄熱回収2次ポンプ16を運転し、地下埋設温度
成層型水槽内の冷水または温水を熱交換器12に循環
し、同時に負荷側の冷水または温水も熱交換器12に循
環しながら熱交換して熱回収する。
【0045】熱源機11〜地中埋設温度成層型蓄熱水槽
8の蓄熱循環系統には、温度成層型蓄熱水槽を効率良く
利用するために、冷水運転・温水運転の切替バルブ17
a、17bが設けられている。地中埋設温度成層型蓄熱
水槽8〜熱交換器12の蓄熱回収循環系統にも、同様に
冷水運転・温水運転の切替バルブ18a、18bが設け
られている。空調時には、熱源系統と蓄熱回収循環系統
を併用して空調を行うため、それぞれの冷水または温水
は、送水ヘッダー19で合流し、負荷側の空調機20に
供給され、熱利用された後、還水ヘッダー21で分岐
し、それぞれの系統に戻る。
【0046】冷水の蓄熱運転時には、図7に示されるよ
うに切替バルブ17bを開き、図1および図4に示され
るように、蓄熱水槽上部の熱媒水を取水配管10で取水
し、熱源機11に送り、熱源機11で冷却された冷水を
蓄熱水槽の下部に注水配管9で注水する。蓄熱水槽内の
熱媒体としての水は、槽形状により温度成層を形成し、
底部より徐々に冷却され、蓄熱水槽上部の水まで所定の
温度まで冷却されたところで蓄熱が完了する。
【0047】冷水の蓄熱回収(放熱)運転時には、図8
に示されるように切替バルブ18bを開き、図5に示さ
れるように、蓄熱水槽8の下部の冷水を取水配管10で
取水し、熱交換器12に送り、負荷側の空調を行ない、
熱交換器12により熱を与えられた冷水を、注水配管9
で蓄熱水槽8の上部に戻す。蓄熱水槽内の熱媒体として
の水は、槽形状により温度成層を形成し、その底部から
常に一定温度の冷水の供給が可能で、効率よく蓄熱回収
ができる。蓄熱水槽8内は、戻りの冷水により上部から
徐々に温度が上がり、蓄熱水槽8の底部の冷水まで温度
が上昇し、所定温度の冷水が取り出せなくなったところ
で蓄熱回収が完了する。
【0048】温水の蓄熱運転時には、図9に示されるよ
うに切替バルブ17aを開き、図5に示されるように、
蓄熱水槽8の下部から熱媒体としての水を取水配管10
により取水し、熱源機11に送り、熱源機11で加熱し
た温水を蓄熱水槽8の上部に注水配管9により注水す
る。蓄熱水槽8内の熱媒体としての水は、槽形状により
温度成層を形成し、蓄熱水槽8の上部より徐々に昇温さ
れ、蓄熱水槽8の底部まで所定の温度に昇温されたとこ
ろで蓄熱が完了する。
【0049】温水の蓄熱回収(放熱)運転時には、図1
0に示されるように切替バルブ18aを開き、図1およ
び図4に示されるように、蓄熱水槽8の上部の水を取水
配管10で取水し、熱交換器12に送り、負荷側の空調
を行ない、熱交換器12により熱を奪われた温水を、注
水配管9で蓄熱水槽8の下部に戻す。蓄熱水槽内の熱媒
体としての水は、槽形状により温度成層を形成し、その
上部から常に一定温度の温水の供給が可能で、効率よく
蓄熱回収ができる。蓄熱水槽8内は、戻りの温水により
底部から徐々に温度が下がり、蓄熱水槽8の上部の温水
まで温度が低下し、所定温度の温水が取り出せなくなっ
たところで蓄熱回収が完了する。
【0050】図11は、建物内の杭の間に複数設置した
鋼管製蓄熱水槽と建物を支持する基礎杭としての回転圧
入鋼管杭の一部を蓄熱水槽として連結利用する地下埋設
温度成層型蓄熱水槽の一例を示すものである。図11
(a)は平面図、図11(b)は断面図である。4箇所の
フーチング2ので囲まれた空所に、回転圧入工法により
地中に埋設された鋼管製蓄熱水槽8が設置される。4箇
所のフーチング2にそれぞれ2本ずつ接続された回転圧
入鋼管杭のうち1本ずつの計4本を蓄熱水槽1として利
用している。蓄熱水槽として利用するものは、その上端
をフーチング2の床レベルの上に突き出させ、注水配管
9、取水配管10を設置し、蓄熱水槽として利用しない
回転圧入鋼管杭22は、その杭頭をフーチング2内に埋
め込む。
【0051】
【発明の効果】本発明の構成により以下のような効果が
得られる。 (1)蓄熱性能の高い地下埋設温度成層型蓄熱水槽を安
価に構築できる。 (2)建物を支持する基礎杭としての回転圧入鋼管杭を
蓄熱水槽として利用すれば、より安価に地下埋設温度成
層型蓄熱水槽を構築できる。 (3)蓄熱性能の高い地下埋設温度成層型蓄熱水槽を、
平面的に少ない面積で構築でき、蓄熱水槽が全て地下に
埋設されるため、上部空間を有効に活用できる。 (4)回転圧入鋼管杭は、高い支持力が得られるため、
建物の基礎杭としての本来の性能を損なわない。 (5)地下埋設温度成層蓄熱水槽は、回転圧入により地
中に埋設されるので、事前に孔を掘削する必要がなく、
掘削土砂・掘削泥水の処理を必要としない。 (6)地下深く埋設されるため、断熱効果が期待でき蓄
熱水槽の熱エネルギーロスを低減でき、断熱にようする
コストを安価にできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 回転圧入鋼管杭を地下埋設温度成層型蓄熱水
槽として使用した一例を示す図。
【図2】 回転圧入鋼管杭の正面図およびその断面図。
【図3】 回転圧入鋼管杭先端に設けられた掘削羽根の
平面図および斜視図。
【図4】 掘削羽根付鋼管製水槽を地下埋設温度成層型
蓄熱水槽として使用した一例を示す図。
【図5】 地下埋設温度成層型蓄熱水槽の冷水の蓄熱回
収時および温水の蓄熱時の運転状況を示す図。
【図6】 掘削歯付鋼管製水槽を地下埋設温度成層型蓄
熱水槽として使用した一例を示す図。
【図7】 冷水の蓄熱時の運転状況を示す図。
【図8】 冷水の蓄熱回収時の運転状況を示す図。
【図9】 温水の蓄熱時の運転状況を示す図。
【図10】 温水の蓄熱回収時の運転状況を示す図。
【図11】 建物のフーチングの間に回転圧入鋼管杭と
回転圧入鋼管製水槽を配置した図。
【図12】 掘削歯付鋼管製水槽を地中に圧入する施工
法の一例を示す図。
【図13】 本願発明の底蓋の取付け状態の一例を示す
図。
【図14】 本願発明の底蓋の取付け状態の一例を示す
図。
【図15】 本願発明の底蓋の取付け状態の一例を示す
図。
【図16】 本願発明の底蓋の取付け状態の一例を示す
図。
【図17】 鋼管杭等の内側に内挿管を配置した例を示
す図。
【図18】 鋼管杭等の鋼管と内挿管とを継ぎ足して温
度成層型蓄熱水槽を延長する例を示す図。
【符号の説明】
1:回転圧入鋼管杭 2:フーチング 3:掘削羽根 4:回転圧入鋼管杭の下端中央部空所(開端穴) 5:回転圧入鋼管杭の土砂浸入範囲 6:回転圧入鋼管杭の貯水範囲 7:底蓋 8:回転圧入鋼管製水槽 9:注水配管 10:取水配管 11:熱源機 12:熱交換器 13:蓄熱ポンプ 14:冷温水ポンプ 15:蓄熱回収1次ポンプ 16:蓄熱回収2次ポンプ 17a:切替バルブ 17b:切替バルブ 18a:切替バルブ 18b:切替バルブ 19:送水ヘッダー 20:空調機 21:還水ヘッダー 22:蓄熱槽として利用しない回転圧入鋼管杭 23:掘削歯 24:ケーシングジャッキ 25:ハンマーグラブ 26:鋼輪 26a:輪状鉄筋 27:溶接 28:コンクリート 29:空気抜き孔 30:プレート 31:始端切断面 32:掘削刃 33:終端切断面 33a:仮想終端切断面 34:開き角度 35:シンダーコンクリート 36:シール 37:防水塗膜 38:土壌 39:内挿管 40:断熱材 41:配管 42:配管 43:羽根付鋼管 44:継ぎ足し用鋼管 45:継手

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建物を支持する基礎杭としての回転圧入
    鋼管杭を地中に回転圧入して埋設し、回転圧入鋼管杭の
    先端または中途に底蓋を設け密閉し、貯水可能とし、回
    転圧入鋼管杭の内部に注水配管・取水配管を設置したこ
    とを特徴とする地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  2. 【請求項2】 先端に掘削羽根を取付けた大口径の鋼管
    製水槽に回転力と下向きの力を付加して地中に回転圧入
    させて埋設し、底部に底蓋を設け密封し、貯水可能と
    し、内部に注水配管・取水配管を設置したことを特徴と
    する地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  3. 【請求項3】 回転羽根が螺旋状羽根であって、回転羽
    根の始端切断面と終端切断面との開き角度が10度から
    90度に設定されていることを特徴とする請求項1また
    は請求項2に記載の地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  4. 【請求項4】 鋼管杭または鋼管製水槽の内径以下の直
    径に設定された開端穴が回転羽根の中心部に設けられて
    いることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか
    1項に記載の地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  5. 【請求項5】 先端に掘削歯を取付けた大口径の鋼管製
    水槽を内部に侵入する土砂を排除しながら回転力と下向
    きの力を付加して地中に回転圧入させて埋設し、底部に
    底蓋を設け密封し、貯水可能とし、内部に注水配管・取
    水配管を設置したことを特徴とする地中埋設温度成層型
    蓄熱水槽。
  6. 【請求項6】 回転圧入鋼管杭または鋼管製水槽の底蓋
    取付部内面に予め突起物を取付けておき、鋼管杭または
    鋼管製水槽埋設・据付後に鋼管杭または鋼管製水槽に内
    接する円盤状の落し蓋をし、周囲を固着して底蓋を形成
    することを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか
    1項に記載の地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  7. 【請求項7】 内周の底蓋形成位置に予め突起物が取り
    付けられた鋼管杭または鋼管製水槽が回転圧入で埋設さ
    れ、前記の鋼管杭または鋼管製水槽の埋設・据付後に鋼
    管内の底蓋形成位置に経時性硬化材を充填して底蓋が形
    成されてなることを特徴とする請求項1から請求項5の
    いずれか1項に記載の地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  8. 【請求項8】 回転圧入鋼管杭または鋼管製水槽の底蓋
    取付部内面に予め突起物を取付けておき、鋼管杭または
    鋼管製水槽埋設・据付後に鋼管杭または鋼管製水槽に内
    接する円盤状の落し蓋をした後、経時性硬化材を流し込
    み底蓋を形成することを特徴とする請求項1から請求項
    5のいずれか1項に記載の地中埋設温度成層型蓄熱水
    槽。
  9. 【請求項9】 予め底蓋を取付けた回転圧入鋼管杭また
    は鋼管製水槽を回転圧入させて埋設することを特徴とす
    る請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の地中埋
    設温度成層型蓄熱水槽。
  10. 【請求項10】 内部に予め取り付けられた底蓋または
    底蓋より下側の鋼管杭または鋼管製水槽の側壁部に圧力
    逃がし穴が開口されていることを特徴とする請求項9に
    記載の地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  11. 【請求項11】 鋼管杭または鋼管製水槽の内面および
    外面の少なくとも一方が、塩化ビニル、ポリエチレン、
    ウレタン、エポキシ等で防食被覆されていることを特徴
    とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の
    地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
  12. 【請求項12】 鋼管杭または鋼管製水槽の内径よりも
    小径でかつ先端が閉塞されている内挿管が前記鋼管杭ま
    たは鋼管製水槽の内側に配置され、前記鋼管杭または鋼
    管製水槽と前記内挿管との間隙には空気または気体を含
    む断熱材が充填されており、注水配管・取水配管を前記
    内挿管の内側に設置したことを特徴とする請求項1から
    請求項11のいずれか1項に記載の地中埋設温度成層型
    蓄熱水槽。
  13. 【請求項13】 複数の鋼管杭または鋼管製水槽を継ぎ
    足して構成された地中埋設温度成層型蓄熱水槽であっ
    て、先端部の羽根付鋼管杭または羽根付鋼管製水槽に
    は、前記羽根付鋼管杭または羽根付鋼管製水槽の内径よ
    りも小径でかつ先端が閉塞されている内挿管が配置され
    ており、前記羽根付鋼管杭または羽根付鋼管製水槽を所
    定位置まで回転圧入した後に、継手によって内挿管を延
    長した上で前記羽根付鋼管杭または羽根付鋼管製水槽と
    継ぎ足し鋼管とを接続して蓄熱水槽の水深を確保したこ
    とを特徴とする請求項12に記載の地中埋設温度成層型
    蓄熱水槽。
  14. 【請求項14】 建物を支持する基礎杭としての請求項
    1に記載の回転圧入鋼管杭の一部または全部を蓄熱水槽
    として利用すると共に、建物の屋外または前記建物の基
    礎杭の間に請求項2または請求項5に記載の回転圧入鋼
    管製蓄熱水槽を配置し、連結使用することを特徴とする
    地中埋設温度成層型蓄熱水槽。
JP2002354514A 2001-12-18 2002-12-06 回転圧入鋼管杭または回転圧入鋼管製水槽を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽 Pending JP2003247792A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002354514A JP2003247792A (ja) 2001-12-18 2002-12-06 回転圧入鋼管杭または回転圧入鋼管製水槽を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001384034 2001-12-18
JP2001-384034 2001-12-18
JP2002354514A JP2003247792A (ja) 2001-12-18 2002-12-06 回転圧入鋼管杭または回転圧入鋼管製水槽を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽

Related Child Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008299942A Division JP4764912B2 (ja) 2001-12-18 2008-11-25 地中埋設温度成層型蓄熱水槽
JP2008299943A Division JP4949358B2 (ja) 2001-12-18 2008-11-25 地中埋設温度成層型蓄熱水槽
JP2008299944A Division JP4949359B2 (ja) 2001-12-18 2008-11-25 地中埋設温度成層型蓄熱水槽

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003247792A true JP2003247792A (ja) 2003-09-05

Family

ID=28676799

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002354514A Pending JP2003247792A (ja) 2001-12-18 2002-12-06 回転圧入鋼管杭または回転圧入鋼管製水槽を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003247792A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005336815A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Nippon Steel Corp 回転圧入工法で埋設された中空管体による地下融雪槽およびそれを備えた融雪設備並びに融雪設備の運転方法
JP2009097831A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Sankei Kikaku:Kk 地熱収集ブロック及び杭並びに地熱利用システム
JP2009197924A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Jfe Engineering Corp 地下ガスタンク及び該地下ガスタンクを用いたガス貯留設備の施工方法
JP2011058290A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Jfe Steel Corp ねじ込み式鋼管杭の施工方法
CN114813827A (zh) * 2022-04-25 2022-07-29 河海大学 一种确定含水层热物性参数的微热试验装置及方法

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5431905A (en) * 1977-08-15 1979-03-09 Obayashi Gumi Kk Heat accumulating pile
JPH04356636A (ja) * 1991-06-03 1992-12-10 Central Res Inst Of Electric Power Ind 蓄熱槽装置とその使用方法
JPH0681340A (ja) * 1992-03-17 1994-03-22 Kubota Corp 貯留槽に兼用させる鋼管杭の防蝕施工法
JPH0688333A (ja) * 1992-03-17 1994-03-29 Kubota Corp 鋼管杭を利用した貯留槽の造成方法
JPH06272244A (ja) * 1993-03-23 1994-09-27 Kawasaki Steel Corp 先端開放杭の施工方法
JPH0782740A (ja) * 1993-09-13 1995-03-28 Maruyasu Doboku Kk 鋼管杭用内面切削機、鋼管杭用掘削兼内面切削機およびそれらを用いた中掘り根固め工法
JPH084350A (ja) * 1994-06-21 1996-01-09 Nippon Steel Corp 基礎杭兼用貯槽
JPH08184005A (ja) * 1994-12-27 1996-07-16 Yukiguni Kagaku Kk 地表部加熱用地中埋設物
JPH08184063A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Toshiba Corp 地中蓄熱装置
JPH11181767A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Sekisui House Ltd 鋼管杭の先端金具
JP2000144728A (ja) * 1998-09-01 2000-05-26 Nkk Corp ねじ込み杭の施工方法及びこれに使用するねじ込み杭
JP2001214440A (ja) * 2001-01-11 2001-08-07 Nkk Corp ねじ込み式鋼管杭及びその施工方法

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5431905A (en) * 1977-08-15 1979-03-09 Obayashi Gumi Kk Heat accumulating pile
JPH04356636A (ja) * 1991-06-03 1992-12-10 Central Res Inst Of Electric Power Ind 蓄熱槽装置とその使用方法
JPH0681340A (ja) * 1992-03-17 1994-03-22 Kubota Corp 貯留槽に兼用させる鋼管杭の防蝕施工法
JPH0688333A (ja) * 1992-03-17 1994-03-29 Kubota Corp 鋼管杭を利用した貯留槽の造成方法
JPH06272244A (ja) * 1993-03-23 1994-09-27 Kawasaki Steel Corp 先端開放杭の施工方法
JPH0782740A (ja) * 1993-09-13 1995-03-28 Maruyasu Doboku Kk 鋼管杭用内面切削機、鋼管杭用掘削兼内面切削機およびそれらを用いた中掘り根固め工法
JPH084350A (ja) * 1994-06-21 1996-01-09 Nippon Steel Corp 基礎杭兼用貯槽
JPH08184005A (ja) * 1994-12-27 1996-07-16 Yukiguni Kagaku Kk 地表部加熱用地中埋設物
JPH08184063A (ja) * 1994-12-28 1996-07-16 Toshiba Corp 地中蓄熱装置
JPH11181767A (ja) * 1997-12-24 1999-07-06 Sekisui House Ltd 鋼管杭の先端金具
JP2000144728A (ja) * 1998-09-01 2000-05-26 Nkk Corp ねじ込み杭の施工方法及びこれに使用するねじ込み杭
JP2001214440A (ja) * 2001-01-11 2001-08-07 Nkk Corp ねじ込み式鋼管杭及びその施工方法

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005336815A (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Nippon Steel Corp 回転圧入工法で埋設された中空管体による地下融雪槽およびそれを備えた融雪設備並びに融雪設備の運転方法
JP4528029B2 (ja) * 2004-05-26 2010-08-18 新日鉄エンジニアリング株式会社 回転圧入工法で埋設された中空管体による地下融雪槽およびそれを備えた融雪設備
JP2009097831A (ja) * 2007-10-18 2009-05-07 Sankei Kikaku:Kk 地熱収集ブロック及び杭並びに地熱利用システム
JP2009197924A (ja) * 2008-02-22 2009-09-03 Jfe Engineering Corp 地下ガスタンク及び該地下ガスタンクを用いたガス貯留設備の施工方法
JP2011058290A (ja) * 2009-09-11 2011-03-24 Jfe Steel Corp ねじ込み式鋼管杭の施工方法
CN114813827A (zh) * 2022-04-25 2022-07-29 河海大学 一种确定含水层热物性参数的微热试验装置及方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4949358B2 (ja) 地中埋設温度成層型蓄熱水槽
JP2004233031A (ja) 回転圧入工法で埋設された中空管体による地中熱交換器およびそれを利用した高効率エネルギーシステム
IE20070192A1 (en) Geothermal foundations
JP2006052588A (ja) 地中熱交換用外管を備えた杭およびその杭を利用した地中熱交換器の構築方法
US20150007960A1 (en) Column Buffer Thermal Energy Storage
CN110359476A (zh) 一种钢板桩围堰内支撑与钻孔桩钢护筒安装用施工平台的施工方法
JP2003247792A (ja) 回転圧入鋼管杭または回転圧入鋼管製水槽を用いた地中埋設温度成層型蓄熱水槽
GB2369400A (en) Underground water storage system
JP4333359B2 (ja) 地熱利用鋼管杭
JPH10331156A (ja) 鋼管杭及び同鋼管杭を使用した基礎工法
KR101303575B1 (ko) 대구경 천공을 활용한 혼합형 지열시스템 및 그 시공방법
CN216474981U (zh) 一种海上嵌岩桩灌浆护筒结构
KR20110014901A (ko) 굴착날개를 구비하고 내부가 콘크리트로 채워진 강관파일, 및 그 시공방법
JP2007017141A (ja) 埋設補助材
JP4528029B2 (ja) 回転圧入工法で埋設された中空管体による地下融雪槽およびそれを備えた融雪設備
JP2879610B2 (ja) 竪穴掘削時における止水工法
JP3772915B2 (ja) 基礎杭の構築方法及び基礎杭
JP2874906B2 (ja) 立坑構築工法
JP2005299206A (ja) 基礎鋼管杭の立設支援方法、および同法に用いる組立式基礎鋼管杭
JP4619105B2 (ja) 地熱利用設備の施工方法
KR101998637B1 (ko) 복합 난류형 지중 열교환시스템
JP2004027610A (ja) 既製杭の埋設方法
JPH07259078A (ja) シ−ルド開口部用鋼材および地下連続壁の構築方法およ び立坑の鏡開き方法
JP4231470B2 (ja) べた基礎構造
JPH09324432A (ja) 地下室の築造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050902

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061106

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061108

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20061221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080828

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080924

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090407

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20090608

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20090908