JP2011058290A - ねじ込み式鋼管杭の施工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】地盤と鋼管との摩擦によって鋼管に発生する熱を冷却して鋼管の温度上昇を抑制し、鋼管のねじれ座屈の発生を防止して安全に施工することのできるねじ込み式鋼管杭の施工方法を提供する。
【解決手段】鋼管2の先端部又はその近傍に翼10が取り付けられ、鋼管2に回転力を与えることにより地盤に貫入して埋設されるねじ込み式鋼管杭1を有し、鋼管2内にあらかじめ又は施工中に冷却材料20を入れて、この冷却材料20により施工中に鋼管2と地盤との摩擦によって発生した熱を冷却し、鋼管2の温度上昇を抑制するようにした。
【選択図】図1

Description

本発明は、鋼管の先端部又はその近傍に翼が取り付けられ、鋼管に回転力を与えることにより、翼の木ねじ作用によって地中に埋設するねじ込み式鋼管杭の施工方法に関するものである。
ねじ込み式鋼管杭(以下、ねじ込み杭という)は、先端部又はその近傍に設けた翼の推進力を利用して、回転トルクにより鋼管を地盤にねじ込んで埋設するようにしたものである。そして、施工時には、杭材である鋼管の材質によって決定される許容トルク、翼の取付部分の溶接やその応力状態から決まる許容トルクなどから管理上の許容トルク(以下、管理トルクという)が決められ、鋼管がねじ切られたり翼が破損したりすることがないように、管理トルクに従って施工される。
推進力が十分得られる地盤では、ねじ込み杭はほぼ翼のピッチ通りに貫入されるが、地盤が硬くなると管理トルクの制限からそれ以上貫入できないため、逆回転や正回転、引き抜きや押し抜きなどの操作を行って徐々に貫入させるように、これらの動作を繰り返しながら施工する。
軟らかい地盤から硬い地盤に変化する場所や、粘性土と砂質土との層の変り目などでは、ねじ込み杭はほとんど貫入されず、トルクも小さい状態で長時間回転させる状態が続くことがあり、このような場合は、上下動や逆回転、正回転などの操作を繰り返し行うことにより、ねじ込み杭を貫入させている。
このような施工状況において、ねじ込み杭の回転貫入を長時間にわたって実施していると、鋼管(以下、杭体と記すことがある)と地盤との摩擦により杭体に熱(以下、摩擦熱と記すことがある)が発生する現象が生じる。また、杭材を高強度化した場合には、管理トルクが上昇して高速回転による施工が可能になるため、長時間施工を続けることがあり、このような場合は杭体に発生する摩擦熱がさらに大きく(高く)なる。
鋼管の鋼材は、鋼種によって異なるが、熱せられると降伏強度が、400℃程度で6〜9割、600℃程度で3〜6割に低下するというデータがあり、鋼管に熱が発生すると、管理トルク以内でも鋼管がねじ切れてしまうことがある。
従来の回転圧入鋼管杭に、施工時に杭体に作用する回転トルクにより杭体にねじり座屈が生ずるのを防止するために、杭体を構成する単管ごとに少なくとも1枚の補強円板又は補強ドーナツ状板を内在させ、又は単管内にあらかじめ溶接により設置し、あるいは施工中における単管どうしの溶接接合時に、単管内に補強円板又は補強ドーナツ状板を設置するようにしたものがある。
杭体をこのような構造にすることで、座屈長さを短くし、ねじり座屈耐力を大きくすることができるため、杭体を構成する鋼管の板厚を支持力に対して必要な最適なものとすることができ、コスト的に無駄のない回転圧入鋼管杭とすることが可能であるとしている(例えば、特許文献1参照)。
また、ねじ込み杭を構成する鋼管のねじ切れを防止するために、鋼管内の少なくとも翼の取り付け部近傍にコンクリートを打設して剛性を高めるようにしたものがある。このような構造によれば、翼から鋼管に伝達される曲げモーメントによって翼の取り付け部に発生する過大な曲げ応力に十分対応することができ、また、施工後において、上載建造物等による鉛直荷重を支持する杭として機能するときは、閉塞された鋼管の先端部と、鋼管の外周から突出した翼の部分とを合わせた全面積が支持体として機能するので、大きな地盤支持力を得ることができるとしている(例えば、特許文献2参照)。
また、回転圧入鋼管杭の先端部又は中途に底蓋を設け、密封して貯水可能とし、内部に注入配管、取水配管を設置して地中埋設温度成層型蓄熱水槽を構成したものがある。そして、このような構造によれば、建物を支持する基礎杭としての回転圧入鋼管杭を蓄熱水槽として利用することにより、より安価に地中埋設温度成層型蓄熱水槽を構築することができるばかりでなく、蓄熱性の高い蓄熱水槽を平面的に少ない面積で実現することができ、また、蓄熱水槽がすべて地下に埋設されるため、上面空間を有効に活用できるとしている(例えば、特許文献3参照)。
特開2004−190268号公報(第3−4頁、図1) 特開2000−96560号公報(第2−3頁、図1) 特開2003−247792号公報(第4−5頁、図1)
特許文献1の回転圧入鋼管杭は、通常の施工における杭体のねじれ座屈を防止することには有効であると考えられる。しかし、杭を長時間回転施工して杭体温度が上昇した場合、鋼材の強度低下を止めることはできないため、強度低下に伴うねじれ座屈に対しては有効な手段とはならない。また、補強円板や補強ドーナツ状板の製作や取付けに手間がかかり、コストアップになる。
特許文献2のねじ込み杭によれば、杭を長時間回転施工して杭体温度が上昇した場合でも、鋼管内に充填したコンクリートは比較的熱を伝えにくいため、鋼管と接する部分のコンクリートの強度低下が生じるだけで、内部まで影響することはないと考えられる。しかし、鋼管自身の温度を低下させる作用は少ないため、鋼管だけが破壊するおそれがある。また、杭体内にコンクリートを打設するため、手間とコストがかかる。
特許文献3の発明は、杭体内に水を注入したものであり、水が管内にあれば杭体の温度を下げる効果はあるが、この発明の目的は蓄熱水槽であり、回転圧入鋼管杭を中空の状態で地盤に施工し、施工完了後に地盤に埋設された杭体内に水を注入して蓄熱水槽を完成したものである。このように、この発明においては、杭体内に水を入れた状態で施工することは想定していないため、施工中に杭体に熱が発生してねじ切れるおそれがある。
なお、特許文献3の発明に関連する地熱利用杭も杭体内に水を注入しているが、施工時に発生する熱を下げる効果を期待して、あらかじめ杭体内に水を入れることは想定しておらず、施工後に杭体内に水を注入している。この方が杭の施工がやり易いし、杭体内に挿入するチューブの設置も中空の方が容易であるため、あらかじめ水を注入した杭を施工することは行われていない。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、あらかじめ又は施工時に鋼管内に水などの冷却材料を入れて、地盤と鋼管との摩擦によって鋼管に発生する熱を冷却して鋼管の温度上昇を抑制し、鋼管のねじれ座屈の発生を防止して安全に施工することのできるねじ込み式鋼管杭の施工方法を提供することを目的としたものである。
本発明に係るねじ込み式鋼管杭の施工方法は、鋼管の先端部又はその近傍に翼が取り付けられ、前記鋼管に回転力を与えることにより地盤に貫入して埋設されるねじ込み式鋼管杭を有し、前記鋼管内にあらかじめ又は施工中に冷却材料を入れて、該冷却材料により施工中に前記鋼管と地盤との摩擦によって発生した熱を冷却し、該鋼管の温度上昇を抑制するようにしたものである。
上記の冷却材料に、水、ジェル状の物質又は泥水若しくはソイルセメントを用いた。
上記のいずれかの冷却材料を袋体内に収容し、該袋体を鋼管内に、出し入れかつ上下方向の位置調整可能に配設した。
本発明によれば、ねじ込み式鋼管杭の施工時に、鋼管内に水などの冷却材料を入れて、地盤との摩擦によって鋼管に発生する熱を冷却して鋼管の温度上昇を抑制することにより、鋼管のねじれ座屈を確実に防止するようにしたので、安全で信頼性の高いねじ込み式鋼管杭の施工方法を実現することができる。
本発明の実施の形態1に係るねじ込み式鋼管杭の施工方法に使用するねじ込み式鋼管杭の模式的説明図である。 図1のねじ込み式鋼管杭の施工方法の説明図である。 地盤と熱が発生するねじ込み式鋼管杭との関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態4に係る地盤と袋体との関係を示す説明図である。 本発明の実施の形態5に係るテーパー部を有する拡頭型のねじ込み式鋼管杭の模式的説明図である。 実施の形態5の円盤継手を有する拡頭型のねじ込み式鋼管杭の模式的説明図及びその円盤継手の平面図である。
[実施の形態1]
図1は本発明の実施の形態1に係るねじ込み式鋼管杭の施工方法に用いられるねじ込み杭の模式的説明図である。
図において、1はねじ込み杭で、鋼管2と、鋼材からなり、螺旋状に切除された鋼管2の先端部に、互いに反対方向に傾斜して取付けられた半円状の平板11a,11bによって構成された翼10とからなっている。20は鋼管2内に注入された冷却材料である水である。
鋼管2は杭として一般に使用されているSKK400、STK400(引張り強さ400N/mm2)や、SKK490、STK490(引張り強さ490N/mm2)などの材料のものが用いられているが、さらに、570材(引張り強さ570N/mm2)より高強度の材料からなる鋼管を用いてもよい。ねじ込み杭では、高強度の鋼管を用いればねじり強度も大きくなることから、施工時のトルクを大きくすることができる。これまで地盤が硬すぎて管理トルクによる制限もあってそのまま貫入できないため、逆回転するなどして多くの施工時間を要するような場合でも、高強度の鋼管を用いることにより逆回転などをすることなく施工が可能になり、施工時間を大幅に短縮することができる。
また、鋼管2の先端部は開口部があってもよく、あるいは閉塞されていてもよい。開口部がある場合、施工時に開口部が土砂で塞がれている状態であれば、鋼管2内に水20を溜めることができるが、通常は地下水などあるため、鋼管2内に水20を注入しても外部へ流出することはない。先端部が閉塞されている場合は、鋼管2内に注入した水20が外部へ流出することはない。
翼10は前記の構造に代えて、螺旋状に切除された鋼管2の先端部に、円板を螺旋状に曲げ加工して取付けてもよく、あるいは、鋼管2の先端部近傍の外周に、ほぼ扇形状の2枚の平板を互いに反対方向に傾斜して取付けて構成するなど、翼10の形状、寸法、枚数、取付位置など、施工が可能であればどのようなものでもよい。
冷却材料である水20は、あらかじめ鋼管2内に注入しておいてもよく、あるいは施工途中に鋼管2内に注入してもよい。継ぎ鋼管がある場合は、溶接などで鋼管どうしを接合するときに注入してもよく、あるいは施工中に摩擦熱などが上昇すると予想される深度に達してから注水してもよい。なお、機械式継手を用いる場合は、なるべく水20が杭体内から漏れない構造とすることが望ましいが、多少すき間があって漏水したとしても注水しながら施工できるので問題はない。また、摩擦熱が問題になるのは施工中だけなので、施工が終れば杭体内の水20が漏れても問題ない。
上記のように構成したねじ込み杭1は、例えば図2に示すように、その杭頭部がベースマシン40に搭載された電動モータ41に連結され、電動モータ41に回転されて翼10の木ねじ作用により地盤30中にねじ込まれ、埋設される。このとき、地盤30とねじ込み杭1の杭体との間で摩擦熱が発生する。
この摩擦熱は、図3に示すように、硬い地盤31をねじ込み杭1が貫入しているときや、砂質土と粘性土との層の変り目32などにおいて、ほとんど貫入量がなく、同じ深度をすべるような状態でねじ込み杭1が回転しているような場合、あるいは砂質土が主体の地盤の場合、地盤30との摩擦により杭体に熱が大きく(高く)発生する。
この摩擦熱が小さい(低い)段階では、通常地下水で冷却されるため問題にならないことが多い。しかし、回転施工を長く続けたり、高速回転を頻繁に行っていたりすると摩擦熱が蓄積され、地下水による冷却では間に合わなくなり、次第に杭体に熱を持つ。
従来、ねじ込み杭は鋼管内に何も入っていない状態(中空)で施工するため、管内の空気に摩擦熱を放熱しているが、空気は熱伝導性が悪いため鋼管の熱が十分放熱されない。鋼管は熱により降伏強度が低下することが知られており、強度が低下したままの状態でトルクをかけると、管理トルク以内でも鋼管がねじ切れてしまうことがある。
そこで、本発明においては、杭体内に冷却材料である水20を充填するようにした。この方法によれば、杭体に摩擦熱が発生しても熱伝導性の良い水20にすぐ伝わって放熱されるので、杭体に発生した摩擦熱が冷却されて杭体の温度上昇が抑制される。
また、杭体の径が大きくなれば杭体積分の水20の量は多くなり、さらに水20に対流も生じるので、熱の発生部位を十分に冷却することができる。水20が蒸発するようなことがあれば、随時水20を注ぎ足せばよい。なお、摩擦熱の発生状況は、杭体内の水20の温度を例えば温度センサによって測定することにより、概略確認することができる。
ねじ込み杭1の地盤30への施工後は、杭体内に残土などを投入してもよいし、杭頭部をコンクリ−トで固めてもよい。なお、このねじ込み杭1を地中熱に利用する場合は、浮力の影響でUチューブを杭体内へ入れることができないため、面倒でもUチューブに水を入れたり重りをつけるなどして施工することになる。
[比較例]
杭径500mm、翼径1000mm、長さ20mのねじ込み杭を、摩擦が多く発生する砂質土が主体の地盤で施工した。
施工途中の杭体内の温度を非接触型の温度センサを用いて測定した結果、ほぼ同じ回転施工時間において、杭体内に何も入れていない場合は、杭体内の温度が300℃まで上昇したが、杭体内に水20を入れた場合の水の温度は50℃であった。これにより、杭体内の水20は、杭体を冷却して温度の上昇を抑制する効果があることがわかった。
[実施の形態2]
実施の形態1では、ねじ込み杭1の杭体内に冷却材料として水20を充填した場合を示したが、本実施の形態においては、杭体内に、例えばゼリーなどの半固体の如きジェル状の物質からなる冷却材料を充填したものである。
本実施の形態によれば、水より熱吸収の大きいジェル状の冷却材料を用いたので、杭体に発生する摩擦熱を冷却してより効果的に温度上昇を抑制することができる。
[実施の形態3]
実施の形態1ではねじ込み杭1の杭体内に冷却材料として水20を充填し、実施の形態2ではジェル状の冷却材料を充填した場合を示したが、本実施の形態においては、杭体内に、冷却材料として泥水やソイルセメントを充填したものである。
建設現場では、泥水やソイルセメントは頻繁に使用され、その処理も重要である。本実施の形態によれば、杭体内に泥水やソイルセメントを充填することにより、僅かでも処理費を減らすことができ、併せて杭体を冷却し温度上昇を抑制することができる。
[実施の形態4]
本実施の形態は、図4に示すように、ねじ込み杭1の杭体内に、前記いずれかの冷却材料が詰め込まれ、例えばワイヤロープの如き操作部22により上下方向に移動可能に構成された袋体21を配設したものである。
そして、ねじ込み杭1がN値の大きい硬い地盤31や、層の変り目32に到達したときは、ワイヤロープ22により袋体21を移動させて、硬い地盤31や層の変り目32に対応した位置に保持し、杭体に発生した摩擦熱を冷却材料により冷却して、杭体の温度上昇を抑制するようにしたものである。なお、地盤30とねじ込み杭1との間に大きな摩擦熱が発生する箇所は、地盤柱状図などから想定することができる。
冷却材料を詰める袋体21は、ゴムやポリエチレンなどでもよく、熱伝導率のよい材料を用いることが必要である。また、冷却材料が詰められた袋体21の外径は、杭体内を上下に移動できる範囲でなるべく大きいことが望ましい。
そして、ねじ込み杭1が硬い地盤31や層の変り目32を通過するときは、杭体内のこれらと対応した位置に袋体21を保持するようにワイヤロープ22を操作して施工すれば、杭体の摩擦熱が大きく発生する箇所を確実に冷却して、杭体の温度上昇を抑制することができる。
ねじ込み杭1の施工が終ったときは袋体21を杭体から取り出して回収し、別のねじ込み杭の施工に利用することができる。
このように、本実施の形態においては、袋体21をその都度廃棄することなく使い回しできるので、環境にも優しい袋体21を実現することができる。なお、施工後は杭体内は中空状態なので、残土等の投入も可能であるし、地中熱の利用も容易である。
[実施の形態5]
実施の形態1〜4では、全長にわたって同じ外径の鋼管2によってねじ込み杭1を構成した場合を示したが、本実施の形態は、ねじ込み杭1を拡頭構造としたものである。
図5は先端部又はその近傍に翼10を有する下部鋼管3と、これより大径の上部鋼管4とを、逆截頭円錐状で短尺のテーパー管5で接合したもので、テーパー管5の下端部の外径を下部鋼管3の外径と等しく、上端部の外径を上部鋼管4の外径と等しく形成して、これらを溶接により接合したものである。
ねじ込み杭1において杭体の外径が変化した場合は、その変化位置(本実施の形態においては、テーパー管5の位置)で地盤との摩擦が大きく、大きな摩擦熱が発生する。
本実施の形態においては、下部鋼管3、テーパー管5及び上部鋼管4にわたる範囲に、冷却材料である水20を充填したので、実施の形態1の場合と同様の作用により、杭体に発生する摩擦熱を冷却して温度上昇を抑制することができる。
本実施の形態の他の例を示す拡頭杭は、図6(a)に示すように、先端部又はその近傍に翼10を有する下部鋼管3と、これより大径の上部鋼管4とを、上部鋼管4の外径とほぼ等しい外径の円盤継手6を介して、溶接により一体に接合したものである。なお、7は円盤継手6に設けた1個又は複数個(図には4個の場合が示してある)の貫通穴である。
このような拡頭杭においては、下部鋼管3内に水20を入れたのち、貫通穴が設けられていない円盤継手を介して上部鋼管4を接合し、さらに上部鋼管4内に水20を入れることも考えられるが、このようにすると、温度センサ等により杭体に発生する摩擦熱の状況を随時確認することが困難であり、また、下部鋼管3内の水20が漏れても注ぎ足しすることができない。
本例においては、図6(b)に示すように、円盤継手6の中央部付近や構造上問題のない位置に、1個又は複数個の貫通穴7を設け、下部鋼管3に円盤継手6を介して上部鋼管4を接合したのち、上部鋼管4から円盤継手6の貫通穴7を介して下部鋼管3内に注水し、杭体全体に水20を充填するようにしたものである。なお、円盤継手6に設けた貫通穴7の合計大きさは、下部鋼管3の80%以下とすることが望ましい。
本例は上記のように構成したので、円盤継手6やその周辺の鋼管3,4、すなわち、外径が変化する位置に発生する大きな摩擦熱を、より効果的に冷却して温度上昇を抑制することができる。また、杭体に発生する熱の状況を随時確認することができ、さらに、下部鋼管3内の水20が漏れたときは、上部鋼管4内と連通する円盤継手6の貫通穴7から上部鋼管4内の水20が流入して補充され、上部鋼管4内には水20を注ぎ足すことにより、常時杭体内に水20を充填しておくことができる。
上記の各ねじ込み杭1(拡頭杭)においては、杭頭部を構成する上部鋼管4の外径は、下部鋼管3の外径の1.2〜2倍程度とすることが望ましい。
また、上記の説明では、冷却材料として水20を用いた場合を示したが、前述のようにジェル状の冷却材料や、泥水、ソイルセメントなどの冷却材料を用いてもよい。さらに、図5のねじ込み杭1においては、実施の形態4のように冷却材料を詰めた袋体21を用いてもよい。
1 ねじ込み杭(ねじ込み式鋼管杭)、2 鋼管(杭体)、3 下部鋼管、4 上部鋼管、5 テーパー管、6 円盤継手、7 貫通穴、10 翼、20 水、21 袋体、22 ワイヤロープ(操作部)、30 地盤、31 硬い地盤、32 層の変り目。

Claims (3)

  1. 鋼管の先端部又はその近傍に翼が取り付けられ、前記鋼管に回転力を与えることにより地盤に貫入して埋設されるねじ込み式鋼管杭を有し、
    前記鋼管内にあらかじめ又は施工中に冷却材料を入れて、該冷却材料により施工中に前記鋼管と地盤との摩擦によって発生した熱を冷却し、該鋼管の温度上昇を抑制することを特徴とするねじ込み式鋼管杭の施工方法。
  2. 前記冷却材料が水、ジェル状の物質又は泥水若しくはソイルセメントのいずれかであることを特徴とする請求項1記載のねじ込み式鋼管杭の施工方法。
  3. 前記冷却材料を袋体内に収容し、該袋体を前記鋼管内に、出し入れかつ上下方向の位置調整可能に配設したことを特徴とする請求項1又は2に記載のねじ込み式鋼管杭の施工方法。
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