JP2003242679A - 光ディスク基板 - Google Patents

光ディスク基板

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JP2003242679A
JP2003242679A JP2002036841A JP2002036841A JP2003242679A JP 2003242679 A JP2003242679 A JP 2003242679A JP 2002036841 A JP2002036841 A JP 2002036841A JP 2002036841 A JP2002036841 A JP 2002036841A JP 2003242679 A JP2003242679 A JP 2003242679A
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Japan
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rubber
resin composition
styrene
optical disk
meth
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JP2002036841A
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English (en)
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Takeshi Yamada
毅 山田
Susumu Ooka
進 大岡
Kunihiko Konishi
邦彦 小西
Kazuyoshi Ebe
和義 江部
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Denka Co Ltd
Original Assignee
Denki Kagaku Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強度、成形性、離型性、転写性及び複屈折に
優れ、しかも安価な光ディスク基板を提供すること。 【解決手段】 スチレン系単量体(S)、(メタ)アクリ
ル酸エステル系単量体(M)、及びこれらの単量体と共重
合可能なビニル系単量体(v)からなるスチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル系共重合体と、ジエン系ゴム状
弾性体の存在下に(S)、(M)、及びこれらの単量体と共重
合可能な(v)を共重合してなるグラフト共重合体とを主
成分とするゴム変性スチレン系樹脂組成物(GS系樹脂組
成物)であって、該GS系樹脂組成物のTHF可溶分の重量
平均分子量(Mw)が、50,000〜100,000であり、該GS系樹
脂組成物のジエン系ゴム量が5〜15 %、(S)単位が5〜35
%、(M)単位が50〜90%、これらの単量体と共重合可能な
(V)単位が0〜10%であり、該GS系樹脂組成物のゴム粒径
が、0.1〜0.5μmであるGS系樹脂組成物からなる光ディ
スク基板を構成とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複屈折の絶対値が
小さく、離型性と成形後のソリ変形に優れた光ディスク
基板に関するものである。
【0002】
【従来の技術】情報化社会の進展に伴い、情報記録媒体
として、これまでの磁気テープ、磁気ディスクから、よ
り集積度の高い光ディスクへと市場は転換してきた。汎
用化には、価格低減が必要であり、より低価格な材料及
び生産性の向上が図られてきた。
【0003】ここで言う光ディスクとしては、音声、映
像等のデジタル化された信号をプラスチック基板面にピ
ットの有無に変換して記録したものを、レーザー光によ
り読み取るものであり、LD(レーザーディスク(登録
商標))、VCD(ビデオCD)、音楽CD、CD−R
OM、CD−R、DVD−ROM、DVD−RAM、D
VD−R等である。
【0004】ピットの形成方式として、スタンパーによ
る機械的方式や予め盤面に存在させた有機色素を光によ
り反応させる方式があるが特に限定するものではない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このような光ディスク
基板用材料として、ポリスチレンが検討されたが、衝撃
強度が小さく成形工程において離型時に成形品が割れや
すいという課題や、耐熱性が小さいため成形工程におい
て反りを生じない成形品を得るために冷却時間を延ばす
必要があり成形サイクルが長くなり生産性に劣り、更に
は複屈折が大きく、また転写性が劣るという課題があっ
た。
【0006】本発明者は、前記課題を解消すべく種々検
討した結果、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体、及びこれらの単量体と共重合可能なビ
ニル系単量体からなるスチレン−(メタ)アクリル酸エ
ステル系共重合体と、ジエン系ゴム状弾性体の存在下に
スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体
を共重合してなるグラフト共重合体とを主成分とするゴ
ム変性スチレン系樹脂組成物であって、該ゴム変性スチ
レン系樹脂組成物のTHF可溶分の重量平均分子量(M
w)が、特定範囲であり、該ゴム変性スチレン系樹脂組
成物の特定量のジエン系ゴム量、スチレン系単量体単
位、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位、これら
の単量体と共重合可能なビニル系単量体単位が各々特定
範囲であり、該ゴム変性スチレン系樹脂組成物のゴム粒
径が特定範囲であるゴム変性スチレン系樹脂組成物が、
強度と転写性を向上させ、更に複屈折を低減させる知見
を得て本発明を完成するに至った。
【0007】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、(1)
スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量
体、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量体
からなるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重
合体と、ジエン系ゴム状弾性体の存在下にスチレン系単
量体、(メタ)アクリル酸エステル系単量体、及びこれ
らの単量体と共重合可能なビニル系単量体を共重合して
なるグラフト共重合体とを主成分とするゴム変性スチレ
ン系樹脂組成物であって、該ゴム変性スチレン系樹脂組
成物のTHF(テトラヒドロフラン)可溶分の重量平均
分子量(Mw)が、50,000〜100,000であ
り、該ゴム変性スチレン系樹脂組成物のゴム量が2〜2
0%で、スチレン系単量体単位が5〜35%、(メタ)
アクリル酸エステル系単量体単位が50〜90%、これ
らの単量体と共重合可能なビニル系単量体単位が0〜1
0%であり、該ゴム変性スチレン系樹脂組成物のゴム粒
径が、0.1〜0.5μmであるゴム変性スチレン系樹
脂組成物からなる光ディスク基板、(2)200℃、5
kg荷重でのMFR(メルトフローレート)≧2.0g
/10分であり、5kg荷重でのVSP(ビカット軟化
点)≧90℃であることを特徴とする(1)記載の光デ
ィスク基板、(3)共重合可能なビニル系単量体が、ア
クリロニトリルである(1)又は(2)記載の光ディス
ク基板、(4)更に、該ゴム変性スチレン系樹脂組成物
100質量部に対して、潤滑剤10〜200ppm配合
してなる請求項(3)記載の光ディスク基板、(5)潤
滑剤が、脂肪酸、脂肪酸金属塩及び脂肪酸アマイドから
選択される少なくとも1種以上である(4)記載の光デ
ィスク基板である。
【0008】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の主成分の一つ
であるスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重合
体とは、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステ
ル系単量体、およびこれらの単量体と共重合可能なビニ
ル系単量体からなる共重合体である。
【0009】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物の
主成分の一つであるグラフト共重合体とは、ジエン系ゴ
ム状弾性体に、スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸
エステル系単量体、およびこれらの単量体と共重合可能
なビニル系単量体からなるスチレン−(メタ)アクリル
酸エステル系共重合体がグラフトしてなる共重合体であ
る。
【0010】本発明で用いられるスチレン系単量体とし
ては、スチレン、α−メチルスチレン、p−メチルスチ
レン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、エチ
ルスチレン、p−t−ブチルスチレン等を挙げることが
できるが、好ましくはスチレンである。これらのスチレ
ン系単量体は、単独でもよいが二種以上を併用してもよ
い。
【0011】本発明で用いられる(メタ)アクリル酸エ
ステル系単量体としては、メチル(メタ)アクリレー
ト、エチル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アク
リレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートの
メタクリル酸エステル、メチルアクリレート、エチルア
クリレート、n−ブチルアクリレート、2−メチルヘキ
シルアクリレート、2−エチルヘキシルアクリレート、
デシルアクリレート等のアクリル酸エステルが挙げられ
るが、好ましくはメチル(メタ)アクリレート、または
n−ブチルアクリレート、特に好ましくはメチル(メ
タ)アクリレートである。これらの(メタ)アクリル酸
エステル系単量体は単独で用いてもよいが二種以上を併
用してもよい。
【0012】さらに、必要に応じてこれらの単量体と共
重合可能なビニル系単量体としては、アクリル酸、メタ
クリル酸、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、
N−フェニルマレイミド、N−シクロヘキシルマレイミ
ド等が挙げられる。
【0013】本発明で用いられるジエン系ゴム状弾性体
としては、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンブロ
ック共重合体、およびスチレン−ブタジエンランダム共
重合体等が挙げられる。
【0014】また、本発明のゴム変性スチレン系樹脂組
成物は、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系共重
合体とグラフト共重合体との屈折率の差が近似している
ことが良好な透明性を得るために好ましい。
【0015】なお、本発明のゴム変性スチレン系樹脂組
成物を構成する各単量体単位の割合は、ジエン系ゴム5
〜15質量%、スチレン系単量体単位5〜35質量%、
(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位50〜90質
量%、および必要に応じて用いられるこれらの単量体と
共重合可能なビニル系単量体単位0〜10質量%であ
る。ジエン系ゴムの割合が5%未満では、衝撃強度が劣
り、15%を超えると成形サイクルが長くなり、更に転
写性が悪くなるので好ましくない。また、スチレン系単
量体単位が5%未満では、透明性が劣り、35%を超え
ると、複屈折が大きくなるので好ましくない。(メタ)
アクリル酸エステル系単量体単位が50%未満では複屈
折が大きくなり、90%を超えると、複屈折が大きくな
るので好ましくない。共重合可能なビニル系単量単位が
10%を超えると、透明性が劣るので好ましくない。
【0016】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物
は、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、塊状−懸濁
重合法、乳化重合法等の公知技術により製造することが
できる。また、回分式重合法、連続式重合法のいずれの
方法も用いることができる。
【0017】好ましくは、グラフト共重合体含有樹脂を
乳化重合法により製造し、かつスチレン−(メタ)アク
リル酸エステル系樹脂を塊状重合法、溶液重合法、懸濁
重合法、および塊状−懸濁重合法のいずれかの重合法に
より製造し、該グラフト共重合体含有樹脂と該スチレン
−(メタ)アクリル酸エステル系樹脂とを溶融混合させ
ることにより製造することであり、耐衝撃性および透明
性が特に優れたゴム変性スチレン系樹脂組成物を得るこ
とが出来る。
【0018】本発明でいうTHF(テトラヒドロフラ
ン)可溶分とは、スチレン−(メタ)アクリル酸エステ
ル系共重合体が主成分となるが、それ以外のTHFに可
溶な成分は全て含まれる。
【0019】また、THF不溶分とは、グラフト共重合
体が主成分となるが、それ以外のTHFに不溶な成分は
全て含まれる。
【0020】本発明で用いられる該ゴム変性スチレン系
樹脂組成物のTHF(テトラヒドロフラン)可溶分の重
量平均分子量(Mw)は、50,000〜100,00
0であることが好ましい。50,000未満では、衝撃
強度が劣り、100,000を超えると成形サイクルが
長くなる。ここでいう重量平均分子量とは、該ゴム変性
スチレン系樹脂組成物のTHF可溶分をゲルパーミエー
ションクロマトグラフィー(GPC)法で測定したポリ
スチレン換算の重量平均分子量のことである。また、該
ゴム変性スチレン系樹脂組成物のゴム粒径は、0.1〜
0.5μmであることが好ましい。0.1μm未満では
衝撃強度が劣り、0.5μmを超えると転写性が劣るの
で好ましくない。
【0021】本発明で用いられる該ゴム変性スチレン系
樹脂組成物の特性は、200℃、5kg荷重でのMFR
がMFR≧2.0g/10分であり、5kg荷重でのV
SPがVSP≧90℃であることが好ましい。
【0022】本発明で用いられる潤滑剤の量は、該ゴム
変性スチレン系樹脂組成物100質量部に対して、10
〜200ppm配合することが好ましい。10ppm未
満では、離型時に割れやすく、200ppmを越えると
透明性が低下するので好ましくない。
【0023】本発明で用いられる潤滑剤の種類は、脂肪
酸、脂肪酸金属塩、及び脂肪酸アマイド等が挙げられ
る。脂肪酸としては、ステアリン酸、ベヘニン酸、エル
カ酸等が挙げられる。脂肪酸アマイドとしては、エチレ
ンビスステアリルアマイドが挙げられる。脂肪酸金属塩
としては、ステアリン酸亜鉛(St- Zn)、ステアリン酸
マグネシウム(St- Mg)、ステアリン酸カルシウム(St
- Ca)等が挙げられる。特に好ましくは、ステアリン酸
亜鉛である。
【0024】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物に
は、公知の耐候剤、滑剤、可塑剤、着色剤、帯電防止
剤、鉱油等の添加剤を、本発明のゴム変性スチレン系樹
脂組成物の性能を損なわない範囲で配合してもよい。
【0025】本発明のゴム変性スチレン系樹脂組成物
は、配合・溶融押出しについては特に制限はなく、公知
の方法を採用することができる。例えば、各原料をあら
かじめタンブラーやヘンシェルミキサー等で均一に混合
して、単軸押出機または二軸押出機等に供給して溶融混
練した後、ペレットとして調整する方法がある。このよ
うにして得られた本発明の熱可塑性樹脂組成物は、例え
ば、射出成形、圧縮成形及び押出成形等の方法により各
種成形体に加工され実用に供することができる
【0026】
【実施例】以下、詳細な内容について実施例を用いて説
明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものでは
ない。尚、実施例で用いた部及び%はすべて質量基準で
示した。
【0027】評価方法 MFR JIS K−6874に準じて200
℃、5kg荷重にて測定した。 VSP JIS K−7206に準じて5kg荷
重にて測定した。 落錘強度 落錘試験は、保安帽の試験の時に用いる
鋼製ストライカ(JIS M7608)を用いて測定し
た。 成形性 成形サイクルが6秒以下であることが、
生産性に優れる材料とした。 離型性 離型不良により成形品に割れが生じる迄
のショット数が、100ショット以上であることが、離
型性に優れた材料とした。 転写性 ピット溝160nm用スタンパーを用い
て成形した時の、ピット溝深さが100nm以上であれ
ば、転写性に優れる材料とした。 複屈折 光ディスク基板の内周側から外周側の複
屈折をDr.Schenk社製、MT−136にて測定
し、その測定値の絶対値の最大値が60nm未満であれ
ば、複屈折に優れる材料とした。 ゴム変性スチレン系樹脂組成物中のゴム量、スチレン
含有量、メチルメタクリレート含有量、アクリロニトリ
ル含有量 熱分解ガスクロマトグラフ法により測定した。 ゴム状弾性体ラテックスおよびゴム変性スチレン系樹
脂組成物中のゴム粒子径 ゴム状弾性体ラテックスまたはゴム変性スチレン系樹脂
組成物をN,N−ジメチルホルムアミド(DMF)中に
溶解させ、光散乱式粒度分布測定装置(COULTER
社製LS230型)で測定し、体積基準のメジアン径で
示した。
【0028】まず、原料樹脂の製造から示す。 (イ)スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹脂の
製造 参考例1:スチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂(A−1) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン24k
g、メチルメタクリレート76kgを入れ、重合開始剤
としてt−ブチルパーオキシイソブチレートを100
g、t−ドデシルメルカプタン800gを添加し、回転
数150rpmの撹拌下に混合液を分散させた。そして
この混合液を温度90℃で8時間、130℃で2.5時
間加熱重合させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥し、
ビーズ状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂(A−1)を得た。
【0029】参考例2:スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂(A−2) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン24k
g、メチルメタクリレート76kgを入れ、重合開始剤
としてt−ブチルパーオキシイソブチレートを100
g、t−ドデシルメルカプタン600gを添加し、回転
数150rpmの撹拌下に混合液を分散させた。そして
この混合液を温度90℃で8時間、130℃で2.5時
間加熱重合させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥し、
ビーズ状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂(A−2)を得た。
【0030】参考例3:スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂(A−3) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン24k
g、メチルメタクリレート76kgを入れ、重合開始剤
としてt−ブチルパーオキシイソブチレートを100
g、t−ドデシルメルカプタン700gを添加し、回転
数150rpmの撹拌下に混合液を分散させた。そして
この混合液を温度90℃で8時間、130℃で2.5時
間加熱重合させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥し、
ビーズ状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂(A−3)を得た。
【0031】参考例4:スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂(A−4) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン24k
g、メチルメタクリレート76kgを入れ、重合開始剤
としてt−ブチルパーオキシイソブチレートを100
g、t−ドデシルメルカプタン950gを添加し、回転
数150rpmの撹拌下に混合液を分散させた。そして
この混合液を温度90℃で8時間、130℃で2.5時
間加熱重合させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥し、
ビーズ状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂(A−4)を得た。
【0032】参考例5:スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂(A−5) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン24k
g、メチルメタクリレート76kgを入れ、重合開始剤
としてt−ブチルパーオキシイソブチレートを100
g、t−ドデシルメルカプタン450gを添加し、回転
数150rpmの撹拌下に混合液を分散させた。そして
この混合液を温度90℃で8時間、130℃で2.5時
間加熱重合させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥し、
ビーズ状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂(A−5)を得た。
【0033】参考例6:スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂(A−6) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン23k
g、メチルメタクリレート73kg、アクリロニトリル
4kgを入れ、重合開始剤としてt−ブチルパーオキシ
イソブチレートを100g、t−ドデシルメルカプタン
700gを添加し、回転数150rpmの撹拌下に混合
液を分散させた。そしてこの混合液を温度90℃で8時
間、130℃で2.5時間加熱重合させた。反応終了
後、洗浄、脱水後乾燥し、ビーズ状のスチレン−(メ
タ)アクリル酸エステル系樹脂(A−6)を得た。
【0034】参考例7:スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂(A−7) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン42k
g、メチルメタクリレート58kgを入れ、重合開始剤
としてt−ブチルパーオキシイソブチレートを100
g、t−ドデシルメルカプタン700gを添加し、回転
数150rpmの撹拌下に混合液を分散させた。そして
この混合液を温度90℃で8時間、130℃で2.5時
間加熱重合させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥し、
ビーズ状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹
脂(A−7)を得た。
【0035】参考例8:スチレン−(メタ)アクリル酸
エステル系樹脂(A−8) 容量250リットルのオートクレーブに、純水100k
gにドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムを0.5
g、第三リン酸カルシウム250g、スチレン4kg、
メチルメタクリレート96kgを入れ、重合開始剤とし
てt−ブチルパーオキシイソブチレートを100g、t
−ドデシルメルカプタン700gを添加し、回転数15
0rpmの撹拌下に混合液を分散させた。そしてこの混
合液を温度90℃で8時間、130℃で2.5時間加熱
重合させた。反応終了後、洗浄、脱水後乾燥し、ビーズ
状のスチレン−(メタ)アクリル酸エステル系樹脂(A
−8)を得た。
【0036】(ロ)ゴム状弾性体ラテックスの製造 参考例9:ゴム状弾性体ラテックス(G−1) 容積200リットルのオートクレーブに純水60kg、
オレイン酸カリウム400g、ロジン酸カリウム120
0g、炭酸ナトリウム1.2kg、過硫酸カリウム40
0gを加えて撹拌下で均一に溶解した。次いでブタジエ
ン80kg、t−ドデシルメルカプタン400gを加
え、撹拌しながら60℃で30時間重合し、更に70℃
に昇温して20時間放置して重合を完結し、平均粒径
0.3μmのゴム状弾性体ラテックス(G−1)を得
た。
【0037】参考例10:ゴム状弾性体ラテックス(G
−2) 容積200リットルのオートクレーブに純水115k
g、オレイン酸カリウム500g、ピロリン酸ナトリウ
ム75g、硫酸第一鉄1.5g、エチレンジアミンテト
ラ酢酸ナトリウム2.2g、ロンガリット22gを加え
て撹拌下で均一に溶解した。次いでブタジエン50k
g、t−ドデシルメルカプタン148g、ジビニルベン
ゼン30g、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキ
サイド96gを加え、撹拌しながら50℃で16時間反
応を行って重合を完結し、ゴム状ラテックスを得た。得
られたゴム状重合体ラテックスにナトリウムスルホサク
シネート45gを添加して充分安定化した後、0.2%
塩酸水溶液と2%苛性ソーダ水溶液を別々のノズルか
ら、ラテックスのpHが8〜9を保つように添加し、ラ
テックスを凝集肥大化させ、平均粒径0.4μmのゴム
状弾性体ラテックス(G−2)を得た。
【0038】参考例11:ゴム状弾性体(G−3) 参考例9において、凝集肥大化の条件を変えて平均粒径
0.6μmにした以外はゴム状弾性体ラテックス(G−
2)と同様に製造し、ゴム状弾性体ラテックス(G−
3)を得た。
【0039】参考例12:ゴム状弾性体ラテックス(G
−4) 容積200リットルのオートクレーブに純水85kg、
オレイン酸カリウム1200g、水酸化カリウム200
g、過硫酸カリウム50gを加えて撹拌下で均一に溶解
した。次いでブタジエン50kg、t−ドデシルメルカ
プタン100gを加え、ジビニルベンゼン30gを加
え、撹拌しながら50℃で16時間反応を行って重合を
完結し、平均粒径0.08μmのゴム状弾性体ラテック
ス(G−4)を得た。
【0040】参考例13:ゴム状弾性体ラテックス(G
−5) 容積200リットルのオートクレーブに純水115k
g、オレイン酸カリウム500g、ピロリン酸ナトリウ
ム75g、硫酸第一鉄1.5g、エチレンジアミンテト
ラ酢酸ナトリウム2.2g、ロンガリット22gを加え
て撹拌下で均一に溶解した。次いで タジエン37.5
kg、スチレン12.5kg、t−ドデシルメルカプタ
ン148g、ジビニルベンゼン30g、ジイソプロピル
ベンゼンハイドロパーオキサイド96gを加え、撹拌し
ながら50℃で16時間反応を行って重合を完結し、ゴ
ム状ラテックスを得た。得られたゴム状重合体ラテック
スにナトリウムスルホサクシネート45gを添加して充
分安定化した後、0.2%塩酸水溶液と2%苛性ソーダ
水溶液を別々のノズルから、ラテックスのpHが8〜9
を保つように添加し、ラテックスを凝集肥大化させ、平
均粒径0.4μmのゴム状弾性体ラテックス(G−5)
を得た。
【0041】グラフト共重合体含有樹脂の製造 参考例14:グラフト共重合体含有樹脂(B−1) 参考例9のゴム弾性体ラテックス(G−1)を固形分換
算で30kg計量して容積200リットルのオートクレ
ーブに移し、純水80kgを加え、攪拌しながら窒素気
流下で50℃に昇温した。ここに硫酸第一鉄1.25
g、エチレンジアミンテトラ酢酸ナトリウム2.5g、
ロンガリット100gを溶解した純水2kgを加え、ス
チレン7.2kg、メチルメタクリレート22.8k
g、t−ドデシルメルカプタン60gからなる混合物
と、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド1
20gをオレイン酸カリウム450gを含む純水8kg
に分散した溶液とを、別々に6時間かけて連続添加し
た。添加終了後、温度を70℃に昇温して、更にジイソ
プロピルベンゼンハイドロパーオキサイド30g添加し
た後2時間放置して重合を終了した。得られた乳化液に
酸化防止剤を加え、純水で固形分を15%に希釈した後
に60℃に昇温し、激しく撹拌しながら希硫酸および硫
酸マグネシウムを加えて塩析を行い、その後温度を90
℃に昇温して凝固させ、次に脱水、水洗、乾燥して粉末
状のグラフト共重合体含有樹脂(B−1)を得た。
【0042】参考例15:グラフト共重合体含有樹脂
(B−2) 参考例14において、ゴム状弾性体ラテックスが参考例
10のゴム状弾性体ラテックス(G−2)に変更された
以外は、グラフト共重合体含有樹脂(B−1)と同様に
製造し、粉末状のグラフト共重合体含有樹脂(B−2)
を得た。
【0043】参考例16:グラフト共重合体含有樹脂
(B−3) 参考例14において、ゴム状弾性体ラテックスが参考例
11のゴム状弾性体ラテックス(G−3)に変更された
以外は、グラフト共重合体含有樹脂(B−1)と同様に
製造し、粉末状のグラフト共重合体含有樹脂(B−3)
を得た。
【0044】参考例17:グラフト共重合体含有樹脂
(B−4) 参考例14において、ゴム状弾性体ラテックスが参考例
12のゴム状弾性体ラテックス(G−4)に変更された
以外は、グラフト共重合体含有樹脂(B−1)と同様に
製造し、粉末状のグラフト共重合体含有樹脂(B−4)
を得た。
【0045】参考例18:グラフト共重合体含有樹脂
(B−5) 参考例14において、ゴム状弾性体ラテックスが参考例
13のゴム状弾性体ラテックス(G−5)に変更された
以外は、グラフト共重合体含有樹脂(B−1)と同様に
製造し、粉末状のグラフト共重合体含有樹脂(B−5)
を得た。
【0046】実施例1 参考例1で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−1)80部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(1)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、名機社製射出成形機MDM−Iにて成形
温度250℃で射出成形することにより、射出成形する
ことにより、光ディスク基板を得た。次に得られた光デ
ィスク基板の特性評価を行った。その結果を表1に示
す。
【0047】実施例2 参考例2で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−2)80部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(2)とし
た。このゴム変性樹脂組成物(2)に滑剤として、St- Zn
50ppm添加して、射出成形することにより、光ディス
ク基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価
を行った。その結果を表1に示す。
【0048】実施例3 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)86部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)14部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(3)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0049】実施例4 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)74部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)26部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(4)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0050】実施例5 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)80部、参考例15で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−2)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(5)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0051】実施例6 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)80部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(6)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0052】実施例7 参考例6で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−6)80部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(7)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表1に示す。
【0053】実施例8 実施例6で得たゴム変性樹脂組成物(6)に滑剤として、
ステアリン酸250ppm添加して、射出成形することに
より、光ディスク基板を得た。次に得られた光ディスク
基板の特性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0054】実施例9 実施例6で得たゴム変性樹脂組成物(6)に滑剤としてEBP
50ppm添加して、射出成形することにより、光ディス
ク基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価
を行った。その結果を表1に示す。
【0055】実施例10 実施例6で得たゴム変性樹脂組成物(6)に滑剤として、
ステアリン酸50ppm添加して、射出成形することによ
り、光ディスク基板を得た。次に得られた光ディスク基
板の特性評価を行った。その結果を表1に示す。
【0056】実施例11 実施例6で得たゴム変性樹脂組成物(6)に滑剤として、S
t- Mg50ppm添加して、射出成形することにより、光デ
ィスク基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性
評価を行った。その結果を表2に示す。
【0057】実施例12 実施例6で得たゴム変性樹脂組成物(6)に滑剤として、S
t- Ca50ppm添加して、射出成形することにより、光デ
ィスク基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性
評価を行った。その結果を表2に示す。
【0058】実施例13 実施例6で得たゴム変性樹脂組成物(6)に滑剤無添加で
射出成形することにより、光ディスク基板を得た。次に
得られた光ディスク基板の特性評価を行った。その結果
を表2に示す。
【0059】比較例1 参考例4で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−4)80部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(8)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0060】比較例2 参考例5で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−5)80部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(9)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0061】比較例3 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)94部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)6部を配合した樹脂
組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(10)とした。
このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 50ppm
添加して、射出成形することにより、光ディスク基板を
得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を行っ
た。その結果を表2に示す。
【0062】比較例4 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)66部、参考例14で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−1)34部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(11)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0063】比較例5 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)80部、参考例16で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−3)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(12)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0064】比較例6 参考例3で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−3)80部、参考例17で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−4)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(13)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0065】比較例7 参考例7で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−7)80部、参考例18で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−5)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(14)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0066】比較例8 参考例8で製造したスチレン−(メタ)アクリル酸エス
テル系樹脂(A−8)80部、参考例15で製造したグ
ラフト共重合体含有樹脂(B−2)20部を配合した樹
脂組成物を得た。これをゴム変性樹脂組成物(15)とし
た。このゴム変性樹脂組成物に滑剤として、St- Zn 5
0ppm添加して、射出成形することにより、光ディスク
基板を得た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を
行った。その結果を表2に示す。
【0067】比較例9 撹拌機を備えた反応缶中にスチレン100部、第三リン
酸カルシウム2.5部、 t−ドデシルメルカブタン
0.5部、ベンゾイルパーオキサイド0.2部および水
250部を仕込み、100℃に昇温し重合を開始させ
た。重合開始から7時間後に温度を120℃に昇温して
3時間保ち重合を完結させた。重合率は97%に達し
た。得られた反応液を塩酸にて中和し、脱水、乾燥後白
色ビーズ状の共重合体を得た。これを共重合体PS(1)と
した。この共重合体に滑剤として、St- Zn 50ppm添加
して、射出成形することにより、光ディスク基板を得
た。次に得られた光ディスク基板の特性評価を行った。
その結果を表2に示す。
【0068】
【表1】
【0069】
【表2】
【0070】表1、表2より、実施例1〜13は、強
度、成形性、離型性、転写性、及び複屈折等について光
ディスク基板としての優れた特性を有しているが、比較
例1〜9は、光ディスク基板としての特性は劣っている
ことがわかる。更に、実施例1〜13は、CD−RO
M、DVD−ROMに求められる複屈折の規格−60n
m以上、60nm以下を満足するゴム変性スチレン系樹
脂組成物からなる光ディスク基板を得ることができるこ
とがわかる。
【0071】
【発明の効果】本発明により、強度、成形性、離型性、
転写性及び複屈折に優れ、しかも低い製造コストで光デ
ィスク基板を容易に得ることができるので、工業上極め
て有用である。特に、本発明によればCD−ROM、D
VD−ROMに求められる複屈折の規格−60nm以
上、60nm以下を満足するゴム変性スチレン系樹脂組
成物からなる光ディスク基板を得ることができる。
フロントページの続き (72)発明者 江部 和義 千葉県市原市五井南海岸6番地 電気化学 工業株式会社千葉工場内 Fターム(参考) 4J002 BC07W BG04W BG05W BN14X BN16X EF056 EG016 EP016 GS02 5D029 KA13 KA17 KC09

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スチレン系単量体、(メタ)アクリル酸
    エステル系単量体、及びこれらの単量体と共重合可能な
    ビニル系単量体からなるスチレン−(メタ)アクリル酸
    エステル系共重合体と、ジエン系ゴム状弾性体の存在下
    にスチレン系単量体、(メタ)アクリル酸エステル系単
    量体、及びこれらの単量体と共重合可能なビニル系単量
    体を共重合してなるグラフト共重合体とを主成分とする
    ゴム変性スチレン系樹脂組成物であって、該ゴム変性ス
    チレン系樹脂組成物のTHF(テトラヒドロフラン)可
    溶分の重量平均分子量(Mw)が、50,000〜10
    0,000であり、該ゴム変性スチレン系樹脂組成物の
    ジエン系ゴム量が5〜15%、スチレン系単量体単位が
    5〜35%、(メタ)アクリル酸エステル系単量体単位
    が50〜90%、これらの単量体と共重合可能なビニル
    系単量体単位が0〜10%であり、該ゴム変性スチレン
    系樹脂組成物のゴム粒径が、0.1〜0.5μmである
    ゴム変性スチレン系樹脂組成物からなる光ディスク基
    板。
  2. 【請求項2】 200℃、5kg荷重でのMFR(メル
    トフローレート)≧2.0g/10分であり、5kg荷
    重でのVSP(ビカット軟化点)≧90℃であることを
    特徴とする請求項1記載の光ディスク基板。
  3. 【請求項3】 共重合可能なビニル系単量体が、アクリ
    ロニトリルである請求項1又は2記載の光ディスク基
    板。
  4. 【請求項4】 更に、該ゴム変性スチレン系樹脂組成物
    100質量部に対して、潤滑剤10〜200ppm配合
    してなる請求項3記載の光ディスク基板。
  5. 【請求項5】 潤滑剤が、脂肪酸、脂肪酸金属塩及び脂
    肪酸アマイドから選択される少なくとも1種以上である
    請求項4記載の光ディスク基板。
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