JP2003240221A - 排気ガス用脱臭機 - Google Patents

排気ガス用脱臭機

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JP2003240221A JP2002040274A JP2002040274A JP2003240221A JP 2003240221 A JP2003240221 A JP 2003240221A JP 2002040274 A JP2002040274 A JP 2002040274A JP 2002040274 A JP2002040274 A JP 2002040274A JP 2003240221 A JP2003240221 A JP 2003240221A
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self
combustion
catalyst
temperature
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Hiroyuki Takimoto
浩之 瀧本
Kazuya Okada
一也 岡田
Toshiyuki Kato
敏之 加藤
Nobukatsu Takeuchi
伸勝 武内
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Daikin Industries Ltd
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Daikin Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 触媒酸化燃焼法を用いた排気ガス用脱臭機に
おいて、自燃現象による酸化燃焼触媒の脱臭能力の低下
を防止すること。 【解決手段】 酸化燃焼触媒20における排気ガス流出
側表面近傍の雰囲気温度を検出する自燃温度センサ30
を設ける。自燃温度センサ30により自燃が検出された
ときに、酸化燃焼触媒20を加熱するヒータ21の発熱
作用を停止させる。このように構成することにより、そ
の後の自燃を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排気ガス用脱臭機
に関し、特に、臭気のある可燃性物質を含む排気ガスの
処理に適した排気ガス用脱臭機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の廃棄物処理における排気ガス用脱
臭機として、排気ガスをヒータで加熱し、適正温度下、
酸化燃焼触媒において排気ガス中の臭気成分を酸化燃焼
させ、臭気を有さない酸化物として大気に放出するもの
が知られている。このような処理技術は触媒酸化燃焼法
といわれている。一般に、工場から排出される排気ガス
の組成はさまざまである。特に、塗装工程工場、印刷乾
燥工程工場、石油化学工場などより発生する排気ガスに
は、有機溶剤ガス等の臭気のある可燃性物質が含まれて
いる。可燃性物質を含む排気ガスを、前述の触媒酸化燃
焼法により脱臭する場合、酸化燃焼により反応熱が生成
され酸化燃焼触媒の出口側の雰囲気温度が上昇する。こ
の発熱量が多くなると、ヒータによる加熱がなくても、
酸化燃焼に伴う排気ガス自らの発生熱量のみで酸化燃焼
反応を継続することが可能となる。本明細書において
は、このような現象を予知することができる程度に酸化
燃焼触媒の出口側の雰囲気温度が上昇する場合(具体的
には所定基準の温度を超える場合)の酸化燃焼を「自
燃」と称する、また、このような現象を「自燃現象」と
称し、さらにこのときの所定基準温度を「自燃温度」と
称する。
【0003】前述の触媒酸化燃焼法を用いた排気ガス用
脱臭機において、上記の自燃現象が発生すると酸化燃焼
触媒の温度が上昇する。酸化燃焼触媒として白金等に貴
金属粒子が用いられているが、これら貴金属粒子は、温
度が高くなると(例えば白金粒子の場合では500℃以
上になると)、粒子が移動して凝集成長することにより
活性点が減少し、担体表面積が減少して触媒性能が低下
すると考えられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来から提
案されている触媒酸化燃焼法を用いた排気ガス用脱臭機
では、このような自燃に対する対策が施されていない。
したがって、このような従来の排気ガス用脱臭機は、前
述のような可燃性ガスを含む用途に使用された場合に、
自燃現象が生じて触媒性能が低下する恐れがある。
【0005】本発明は、このような従来技術に存する問
題点を解決するためのものであり、触媒酸化燃焼法を用
いた排気ガス用脱臭機において、自燃現象による酸化燃
焼触媒の脱臭能力の低下を防止することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の第1の課題解決手段である排気ガス用脱
臭機は、排気ガス通風路中における1ヶ所に設置され
た、排気ガス中の臭気を酸化燃焼反応させる酸化燃焼触
媒と、排気ガスを加熱するヒータと、前記酸化燃焼触媒
における排気ガス流出側表面近傍の雰囲気温度を検出す
る自燃温度センサと、この自燃温度センサにより前記雰
囲気温度が自燃温度に上昇したことが検出されたときに
前記ヒータの発熱作用を停止させる制御装置とを備えた
ものである。
【0007】このように構成することにより、排気ガス
中に有機溶剤ガス等の可燃性物質が含まれている用途に
使用される場合に、自燃現象の発生を確実に検出するこ
とができる。また、自燃現象の発生が検出された場合
は、ヒータを作動停止させるため、その後の自燃が抑制
される。
【0008】また、本発明の第2の課題解決手段である
排気ガス用脱臭機は、所定寸法隔てて排気ガス通風路中
に複数段に配置された、排気ガス中の臭気を酸化燃焼反
応させる酸化燃焼触媒と、各段の酸化燃焼触媒を輻射加
熱可能に各段の酸化燃焼触媒の排気ガス流入側に配置さ
れたヒータと、最下流段の酸化燃焼触媒における排気ガ
ス流出側表面近傍の雰囲気温度を検出する自燃温度セン
サと、この自燃温度センサにより前記雰囲気温度が自燃
温度に上昇したことが検出されたときに前記ヒータの発
熱作用を停止させる制御装置とを備えたものである。排
気ガス通風路中に酸化燃焼触媒が複数段に配置されてい
る場合、最下流段の酸化燃焼触媒における排気ガス流出
側の排気ガス温度が最も高温になる。したがって、この
ように構成すると何れの段の酸化燃焼触媒において自燃
が発生した場合でも、自燃温度センサにより自燃を検出
することが可能になる。また、自燃温度センサにより自
燃が検出されたときは、全段のヒータの発熱作用を停止
させるので、その後の自燃現象を抑制することができ
る。
【0009】また、上記排気ガス用脱臭機において、酸
化燃焼触媒における排気ガス流入側の表面近傍の雰囲気
温度を検出する触媒温度センサを設け、前記制御装置に
より、この触媒温度センサにより検出される温度に基づ
いて、酸化燃焼触媒が適正温度領域になるようにヒータ
の出力制御を行うように構成してもよい。このように構
成すれば、酸化燃焼触媒は、適正温度領域に維持されて
おり、過度に温度上昇することがないので、自燃現象の
発生が抑制される。
【0010】なお、酸化燃焼触媒が排気ガス通風路中に
複数段に配置され、各酸化燃焼触媒の排気ガス流入側に
ヒータが設置されている場合は、各段の酸化燃焼触媒に
おける排気ガス流入側の表面近傍の雰囲気温度を検出す
る複数の触媒温度センサを設け、各触媒温度センサによ
り検出される温度に基づいて、各段の酸化燃焼触媒が適
正温度領域になるように各段のヒータの出力制御を行う
ようにすればよい。
【0011】また、酸化燃焼触媒が排気ガス通風路中に
複数段に配置され、各酸化燃焼触媒の排気ガス流入側に
ヒータが設置されている排気ガス用脱臭機において、下
流側段のヒータの出力を、上流側段のヒータの出力より
も小さく設定してもよい。下流側段に流入する排気ガス
は上流側段に流入する排気ガスに比し温度が高いので、
ヒータ出力は少なくてよい。したがって、上記のように
構成すれば、下流側段のヒータの出力が適正となり、下
流側段の酸化燃焼触媒を適正温度範囲に制御することが
容易になる。
【0012】また、前記制御装置は、ヒータの発熱作用
停止のときに、排気ガスの送風をそのまま継続するよう
に脱臭運転を制御するように構成することもできる。こ
のように構成すれば、処理する排気ガスに含まれる可燃
性物質の濃度が低いような用途に使用する場合に好適で
ある。すなわち、このような用途に使用する場合は、ヒ
ータを停止するだけで、排気ガスの送風を継続していて
も自燃現象を回避することが可能であり、脱臭運転も継
続することができる。
【0013】また、前記制御装置は、自燃温度センサの
検出対象と同一の雰囲気温度を検出し、かつ、自燃温度
より高い温度で作動する安全スイッチを備え、この安全
スイッチが作動したときに排気ガスの送風を停止するよ
うに脱臭運転を制御する構成とすることもできる。この
ように構成すれば、処理する排気ガスに含まれる可燃性
物質の濃度が高い用途に使用する場合に好適である。す
なわち、上記排気ガス用脱臭機を可燃性物質の濃度が高
い用途に使用する場合には、ヒータを停止しても、自燃
が継続され、自燃温度センサが検出する雰囲気温度が上
昇し続けることが考えられる。このような場合に、安全
スイッチが作動して、排気ガスの送風が停止されること
により、自燃を停止させることができる。したがって、
このような構成を備えた排気ガス用脱臭機は、可燃性物
質の濃度が高い排気ガスを処理する用途に好適である。
【0014】また、前記自燃温度センサを、酸化燃焼触
媒を収容する本体ケーシングのメンテナンスサービス口
の開閉蓋に差し込み式に固定するようにしてもよい。こ
のように構成すれば、酸化燃焼触媒の交換、洗浄などの
メンテナンス作業のときに自燃温度センサが作業の邪魔
にならない。また、自燃温度センサを取り外すことが簡
単であるので、自燃温度センサを取り付けない仕様の機
械にすることが容易である。したがって、排気ガス中に
可燃性物質を含まない一般用途向け機械との共通化を容
易に図ることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
1〜図3を参照しながら詳細に説明する。なお、図1は
本発明に係る排気ガス用脱臭機の概略構成説明図であ
り、図2は同排気ガス用脱臭機における自燃温度センサ
及び触媒温度センサの配置説明図であり、図3は同排気
ガス用脱臭機における触媒温度センサ及び自燃温度セン
サの取付要領図である。なお、図1及び図2における実
線矢印は、排気ガスの流れを示す。
【0016】排気ガス用脱臭機1は、図1に示されるよ
うに、塗装工程工場、印刷乾燥工程工場、石油化学工場
などの工場2の排気ガス経路2a中に接続される。ま
た、排気ガス用脱臭機1と工場2との間には、塵埃を除
去するためのフィルター3が設けられている。脱臭機1
には、脱臭部本体1a、脱臭部本体1aに排気ガスを送
風するための送風機4、脱臭運転を制御する制御装置3
5、ヒータの電源回路部25などが設けられている。
【0017】したがって、工場2からの臭気のある可燃
性物質を含んだ排気ガスは、塵埃を除去した排気ガスと
して排気ガス用脱臭機1に送られてくる。この排気ガス
は、3重構造の排気筒5のガス導入路51、52から脱
臭部本体1aの本体ケーシング10に導入され、酸化燃
焼触媒20で脱臭された後、排気筒5のガス排出路53
から大気に放出されている。なお、排気筒5がこのよう
に3重構造の排気筒として形成されているのは、排気ガ
スの熱回収を行うためである。
【0018】脱臭部本体1aの本体ケーシング10は、
図1〜図3に示されるように、排気筒5から排出される
排気ガスの熱を回収して熱効率を向上させるため、上面
部及び側面部において概ね二重ケーシングに構成されて
いる。すなわち、本体ケーシング10は、四角形箱状を
なす外壁11内に、この外壁11よりやや小型で、かつ
底部を部分的に開放した四角形箱状の内壁12が配置さ
れている。これにより、外壁11、内壁12間の側面部
及び上面部に一定寸法の間隙が形成されている。
【0019】この間隙は、排気筒5において下向きに排
気ガスを流通させるガス導入路52から排気ガスを取り
入れ、この排気ガスを内壁12の内部空間へ流通させる
外側通風路13を形成している。外側通風路13は、内
壁12の各側壁の下端が部分的に開放された連通路14
を介して内壁12の内部空間に連通している。内壁12
の内部空間は、排気ガスを脱臭し、脱臭した排気ガスを
排気筒5のガス排出路53に導く内側通風路16を形成
している。
【0020】本体ケーシング10が上記のように二重ケ
ーシングに形成されている理由は、外側通風路13を流
通する排気ガスと内側通風路16を流通する排気ガスと
を熱交換させて、排気筒5から排出される排気ガスの熱
を回収し、本体ケーシング10に導入される排気ガスを
予熱するためである。
【0021】本体ケーシング10の内側通風路16の下
方部には、矩形平板状体に形成した酸化燃焼触媒20が
上下2段の水平面上にそれぞれ設けられている。また、
各酸化燃焼触媒20の下方部には、排気ガス及び酸化燃
焼触媒20を加熱するためのヒータ21がそれぞれ設け
られている。また、下段のヒータ21の下方部には、反
射部材22が取り付けられている。また、内側通風路1
6の上方部には、酸化燃焼触媒20を通過した後の排気
ガスを内壁12に沿わせてガス排出路53に導くための
邪魔板部材17が設けられている。
【0022】酸化燃焼触媒20は、外観が矩形平板状体
に形成されたコージライト組成のハニカム状担体に白金
(Pt)を担持させたものである。なお、酸化燃焼触媒
20としては、この他、多孔質のセラミックスや多孔質
の金属体に白金系触媒やマンガン系触媒を担持させた他
のものも使用することができる。酸化燃焼触媒20は、
矩形の枠体の中に収納されている。この枠体は、本体ケ
ーシング10内にサービス口18から引き出し式に収納
又は取出し可能に構成されている。
【0023】ヒータ21は、発熱チューブ21aをU字
形に折り曲げたシーズヒータである。各段のヒータ21
は、3本のシーズヒータから構成されている。各段のシ
ーズヒータの全ての発熱チューブ21aは、酸化燃焼触
媒20と平行な所定水平面上に位置し、かつ、等ピッチ
となるように配置されている。隣接する各段の発熱チュ
ーブ21aは、通風方向に見て、相互に重ならないよう
に配置されている(図1及び図2参照)。また、標準使
用条件におけるヒータ21の発熱チューブ21aの設定
表面温度は、流入する排気ガスの温度を勘案して上流側
(下段側)が約600℃、下流側(上段側)が350〜
400℃に設定されている。つまり、下流側のヒータ2
1の出力を上流側のヒータ21の出力よりも小さくして
いる。
【0024】ヒータ21は、シーズヒータのリード線を
導出する端部側で、酸化燃焼触媒20の交換、洗浄等の
メンテナンスを行うためのサービス口18を開閉する開
閉蓋19に固定されている(図3参照)。シーズヒータ
から導出されている各リード線21bは、電源回路部2
5に電気的に接続されている。電源回路部25は、本体
ケーシング10の外部に設けた制御装置35により出力
制御されている(図2参照)。
【0025】反射部材22は、最下段のヒータ21から
酸化燃焼触媒20の反対側の方向に放射された輻射熱
を、最下段の酸化燃焼触媒20の下面側平板状面に反射
させるものである。反射部材22による輻射熱の反射方
向は、発熱チューブ21a間の部位に対応する酸化燃焼
触媒20の平板状面である。また、反射部材22は、こ
のように反射させるための傾斜面22aを有する。この
反射部材22の作用により、酸化燃焼触媒20の平板状
面が効率よく均一に加熱されている。
【0026】最下流段(上段)の酸化燃焼触媒20にお
ける排気ガス流出側表面(上面)近傍には、排気ガス流
出側表面近傍の雰囲気温度を検出する自燃温度センサ3
0が取り付けられている。自燃温度センサ30は、温度
検出部30aが棒状に形成されたシース型熱電対であっ
て、サービス口18の開閉蓋19に支持されている。こ
の取付けにより、温度検出部30aは、酸化燃焼触媒2
0における排気ガス流出側表面近傍(酸化燃焼触媒20
の上面近傍)の水平位置で、水平状態となるように(図
2及び図3参照)支持されている。
【0027】開閉蓋19における自燃温度センサ30の
支持構造は、図3に見られるように、開閉蓋19に取り
付けられたスリーブ30bから自燃温度センサ30の棒
状温度検出部30aが挿入され、挿入部をシール剤でシ
ールして固定したものである。また、自燃温度センサ3
0のリード線31は、本体ケーシング10の外部に設け
られた制御装置35に電気的に接続されている。
【0028】各酸化燃焼触媒20における排気ガス流入
側(ヒータ21側)の表面近傍には、この表面近傍の雰
囲気温度を、近似的に触媒温度として検出する触媒温度
センサ40が取り付けられている。触媒温度センサ40
は、温度検出部40aが棒状に形成されたシース型熱電
対であって、サービス口18の開閉蓋19に支持されて
いる。この取付けにより、温度検出部40aは、酸化燃
焼触媒20におけるヒータ21側の平板状面(酸化燃焼
触媒20の下面)の下方側近傍高さ位置で、かつ、発熱
チューブ21a間に対応する水平位置で、水平状態とな
るように(図2参照)支持されている。
【0029】開閉蓋19における触媒温度センサ40の
支持構造は、図3に見られるように、開閉蓋19に取り
付けられたスリーブ40bから触媒温度センサ40の棒
状温度検出部40aが挿入され、挿入部をシール剤でシ
ールして固定したものである。また、触媒温度センサ4
0のリード線41は、本体ケーシング10の外部に設け
られた制御装置35に電気的に接続されている。
【0030】制御装置35は、触媒温度センサ40によ
り検出される酸化燃焼触媒20の温度に基づきヒータ2
1の出力をPID制御する。すなわち、制御装置35
は、ヒータ21を所定周期で所定時間ONするようにヒ
ータ21の出力を制御するものであって、各酸化燃焼触
媒20の目標設定温度に対し、触媒温度センサ40によ
り検出される酸化燃焼触媒20の温度との差を比例、積
分、微分の各演算を行って、ヒータ21のON時間を制
御することによりヒータ21の出力を制御している。こ
れにより、各段の酸化燃焼触媒20の温度を適正温度範
囲(排気ガスに含まれる成分により異なるが通常300
〜400℃)となるように制御している。
【0031】また、制御装置35は、自燃温度センサ3
0により自燃温度が検出されたときに、全ヒータ21の
発熱作用を停止させるように脱臭運転を制御する。自燃
温度は、実験データに基づき設定される。この自燃温度
は、酸化燃焼触媒20が熱劣化を招かない温度領域内に
おいて、自燃現象が殆ど発生していないときに検出され
る温度よりは高くなるように、目標とする触媒の適正温
度に対し充分な温度差をとった値とする。
【0032】次に、上記のように構成された排気ガス用
脱臭機1の脱臭運転時の動作について説明する。脱臭運
転は、送風機4を駆動し、ヒータ21を運転モードとす
ることにより行われる。可燃性物質を含む排気ガスは、
フィルター3を通過して塵埃が除去されて送風機4に吸
入され、送風機4から脱臭部本体1aへ送られる。
【0033】脱臭部本体1aへ送られた排気ガスは、排
気筒5のガス導入路51、52及び外側通風路13で予
熱されて内側通風路16に送風される。内側通風路16
に流入した排気ガスは、内側通風路16内を下方から上
方へ流通する。その間に、排気ガスは各段のヒータ21
で加熱される。また、最上流の(下段の)酸化燃焼触媒
20はヒータ21から直接放射される輻射熱及び反射部
材22から反射される輻射熱により均等に加熱される。
また、下流の(上段の)酸化燃焼触媒20はヒータ21
から直接放射される輻射熱により加熱される。そして、
排気ガスは、各段の酸化燃焼触媒20を通過して触媒と
接触することにより、排気ガス中の臭気のある可燃性物
質(例えば、トルエン、キシレン、酢酸エチル等)が酸
化分解され脱臭される。
【0034】上下2段の酸化燃焼触媒20を通過して脱
臭された排気ガスは、内側通風路16の上部に配置され
た邪魔板部材17により、内壁12の内表面に接触する
ように強制されながら内側通風路16を通り、排気筒5
のガス排出路53を通って外部に排気される。なお、排
気ガスは、ガス排出路53を通過している間にガス導入
路52を通過する排気ガスと熱交換して熱回収される。
【0035】このような脱臭運転において、制御装置3
5は、前述のように、触媒温度センサ40により検出さ
れる各段の酸化燃焼触媒20の温度に基づき、ヒータ2
1の出力をPID制御し、各段の酸化燃焼触媒20を所
定の適正温度範囲に保持する。
【0036】しかしながら、排気ガス中に含まれる可燃
性物質の濃度の変動、排気ガスの温度変化などにより、
酸化燃焼触媒において自燃現象が発生する場合がある。
このような現象が発生すると、最下流段(上段)の酸化
燃焼触媒20における排気ガス流出側表面(上面)近傍
の雰囲気温度が予め設定されている自燃温度を越えて、
自燃温度センサ30が作動する。制御装置35は、自燃
温度センサ30が作動した場合、各段に設置されている
全てのヒータ21の発熱作用を停止させる。これによ
り、自燃現象の継続が抑制される。特に、可燃性物質の
濃度が比較的低い用途のような場合には、このようにヒ
ータ21の発熱作用を停止させることで完全に停止させ
ることができる。
【0037】上記のように構成された本実施の形態に係
る脱臭機によれば、次のような効果を奏することができ
る。本実施の形態によれば、自燃温度センサ30が下流
側の(上段の)酸化燃焼触媒20における排気ガス流出
側表面近傍の雰囲気温度を検出するように設置され、自
燃温度センサ30により自燃温度が検出されたときに、
制御装置35により各段のヒータ21全ての発熱作用が
停止されるので、何れの酸化燃焼触媒20において自燃
が発生しても、自燃の発生を確実に検出し、その後の自
燃を抑制することができる。
【0038】また、酸化燃焼触媒20における排気ガス
流入側の表面近傍の雰囲気温度を検出する触媒温度セン
サ40を設け、触媒温度センサ40により検出される温
度に基づいて、酸化燃焼触媒20が適正温度領域になる
ようにヒータ21をPID制御等の出力制御を行うの
で、安定脱臭運転状態において、酸化燃焼触媒20が適
正温度領域に維持されており、過度に温度上昇すること
がないので、自燃現象の発生が抑制される。
【0039】また、下流側段のヒータ21の出力を上流
側段のヒータ21の出力よりも小さく設定しているの
で、下流側段のヒータ21の出力が適正となり、下流側
段の酸化燃焼触媒20を適正温度範囲に制御することが
容易になる。
【0040】また、自燃温度センサ30が作動したとき
に、排気ガスの送風を継続しながら全ヒータ21の発熱
作用を停止するので、処理する排気ガスに含まれる可燃
性物質の濃度が低い用途に使用する場合には、自燃現象
を回避しながら脱臭運転を継続することができる。
【0041】また、自燃温度センサ30を、酸化燃焼触
媒20を収容する本体ケーシング10のサービス口18
の開閉蓋19に差し込み式に固定するようにしているの
で、酸化燃焼触媒20の交換、洗浄などのメンテナンス
作業のときに自燃温度センサ30がこのメンテナンス作
業の邪魔にならない。また、自燃温度センサ30を取り
外すことが簡単であるので、自燃温度センサ30を取り
付けない仕様の機械にすることが容易である。したがっ
て、排気ガス中に可燃性物質を含まない一般用途向け機
械との共通化を容易に図ることができる。
【0042】なお、この発明は、次のように変形して具
体化することもできる。 (1) 上記実施の形態では、本体ケーシング10内の
内側通風路16において排気ガスを下方から上方へ流す
ように構成していたが、本体ケーシング10内の排気ガ
スの流通方向はこのような方向に限定されるものではな
い。例えば、本体ケーシング10内の排気ガスの流通方
向を横方向とし、上記実施の形態と同様に平板状体の酸
化燃焼触媒20を排気ガスの流れ方向に2段に配置し、
ヒータ21を各段の酸化燃焼触媒20の上流側に設けた
構成とすることもできる。
【0043】(2) 上記実施の形態においては、酸化
燃焼触媒20が2段に分散配置されているが、酸化燃焼
触媒20が1段に構成されているものに適用することも
可能である。また、酸化燃焼触媒20が3段以上に分散
配置されているものに適用することも可能である。な
お、この場合、ヒータ21及び触媒温度センサ40は各
段毎に設ける。また、自燃温度センサ30は、最下流段
の酸化燃焼触媒20における排気ガス流出側表面近傍の
雰囲気温度を検出するように設ける。
【0044】(3) 上記実施の形態において、制御装
置35を構成する機器として、自燃温度センサ30の検
出対象と同一の雰囲気温度を検出し、かつ、自燃温度よ
り高い所定温度で作動する安全スイッチ(図示せず)を
設ける。また、この安全スイッチが作動したときには、
排気ガスの送風を停止するように制御装置35を構成す
るようにしてもよい。実施の形態1に係る排気ガス用脱
臭機を可燃性物質の濃度が高い用途に使用する場合に
は、ヒータ21を停止しても、自燃が継続され、自燃温
度センサ30が検出する雰囲気温度が上昇し続けること
が考えられる。ところが、この変形例の場合には、安全
スイッチが作動して、排気ガスの送風が停止されること
により、自燃を完全に停止させることができる。したが
って、このような構成を備えた排気ガス用脱臭機は、可
燃性物質の濃度が高い排気ガスを処理する用途に好適で
ある。なお、上記の安全スイッチとしては、温度ヒュー
ズでもよい。
【0045】(4) 前記実施の形態において、ヒータ
21は、酸化燃焼触媒20が適性温度となるようにPI
D制御されていたが、酸化燃焼触媒20の表面温度が所
定下位温度に低下したときにオンし、酸化燃焼触媒20
の表面温度が所定上位温度に上昇したときにオフするオ
ンオフ制御としてもよい。
【0046】
【発明の効果】本発明に係る排気ガス用脱臭機によれ
ば、酸化燃焼触媒における排気ガス流出側表面近傍の雰
囲気温度を検出する自燃温度センサを設け、この自燃温
度センサにより、前記雰囲気温度が自燃温度に上昇した
ことが検出されたときに、酸化燃焼触媒を加熱するヒー
タの発熱作用を停止させるように制御されるので、自燃
現象の発生が確実に検出され、その後の自燃が抑制され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排気ガス用脱臭機の概略構成説明
図である。
【図2】同排気ガス用脱臭機における自燃温度センサ及
び触媒温度センサの配置説明図である。
【図3】同排気ガス用脱臭機における触媒温度センサ及
び自燃温度センサの取付要領図である。
【符号の説明】
1 排気ガス用脱臭機 1a 脱臭部本体 10 収納ケース 18 サービス口 19 開閉蓋 20 酸化燃焼触媒 21 ヒータ 30 自燃温度センサ 35 制御装置 40 触媒温度センサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 加藤 敏之 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 (72)発明者 武内 伸勝 大阪府堺市金岡町1304番地 ダイキン工業 株式会社堺製作所金岡工場内 Fターム(参考) 3K062 AA24 AB01 AC19 BA02 CA01 CB03 DA01 DB14 3K070 DA01 DA26 DA54 DA58 3K078 AA02 BA17 BA18 BA21 DA02 DA07 DA14 DA26 DA31 4C080 AA07 BB02 CC02 CC12 HH05 JJ03 KK04 LL02 LL10 MM07 NN01 NN02 QQ11 QQ12 4D048 AA22 AB01 BA10X BA30X BB02 CC32 CC52 CC53 DA01 DA02 DA03 DA06 DA13 DA20

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排気ガス通風路中における1ヶ所に設置
    された、排気ガス中の臭気を酸化燃焼反応させる酸化燃
    焼触媒と、排気ガスを加熱するヒータと、前記酸化燃焼
    触媒における排気ガス流出側表面近傍の雰囲気温度を検
    出する自燃温度センサと、この自燃温度センサにより前
    記雰囲気温度が自燃温度に上昇したことが検出されたと
    きに前記ヒータの発熱作用を停止させる制御装置とを備
    えた排気ガス用脱臭機。
  2. 【請求項2】 所定寸法隔てて排気ガス通風路中に複数
    段に配置された、排気ガス中の臭気を酸化燃焼反応させ
    る酸化燃焼触媒と、各段の酸化燃焼触媒を輻射加熱可能
    に各段の酸化燃焼触媒の排気ガス流入側に配置されたヒ
    ータと、最下流段の酸化燃焼触媒における排気ガス流出
    側表面近傍の雰囲気温度を検出する自燃温度センサと、
    この自燃温度センサにより前記雰囲気温度が自燃温度に
    上昇したことが検出されたときに前記ヒータの発熱作用
    を停止させる制御装置とを備えた排気ガス用脱臭機。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の排気ガス用脱臭機におい
    て、酸化燃焼触媒における排気ガス流入側の表面近傍の
    雰囲気温度を検出する触媒温度センサが設けられ、前記
    制御装置は、この触媒温度センサにより検出される温度
    に基づいて、酸化燃焼触媒が適正温度領域になるように
    ヒータの出力制御を行う排気ガス用脱臭機。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の排気ガス用脱臭機におい
    て、各段の酸化燃焼触媒における排気ガス流入側の表面
    近傍の雰囲気温度を検出する複数の触媒温度センサが設
    けられ、前記制御装置は、各触媒温度センサにより検出
    される温度に基づいて、各段の酸化燃焼触媒が適正温度
    領域になるように各段のヒータの出力制御を行うように
    脱臭機を制御する排気ガス用脱臭機。
  5. 【請求項5】 下流側段のヒータの出力を、上流側段の
    ヒータの出力よりも小さく設定した請求項2又は4記載
    の排気ガス用脱臭機。
  6. 【請求項6】 前記制御装置は、ヒータの発熱作用停止
    のとき、排気ガスの送風をそのまま継続するように脱臭
    運転を制御する請求項1〜5の何れか1項記載の排気ガ
    ス用脱臭機。
  7. 【請求項7】 前記制御装置は、前記自燃温度センサの
    検出対象と同一の雰囲気温度を検出し、かつ、自燃温度
    より高い温度で作動する安全スイッチを備え、この安全
    スイッチが作動したときに排気ガスの送風を停止するよ
    うに脱臭運転を制御する請求項6記載の排気ガス用脱臭
    機。
  8. 【請求項8】 前記自燃温度センサは、前記酸化燃焼触
    媒を収容する本体ケーシングのメンテナンスサービス口
    の開閉蓋に差し込み式に固定されている請求項1〜7の
    何れか1項に記載の排気ガス用脱臭機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010137188A (ja) * 2008-12-15 2010-06-24 Meiki Co Ltd 脱臭装置および脱臭装置の制御方法
WO2015012416A3 (ja) * 2013-07-25 2015-03-26 e−ツール株式会社 加熱処理炉を用いた有用貴金属等の回収方法及びその装置
CN106801879A (zh) * 2016-12-16 2017-06-06 芜湖万向新元环保科技有限公司 一种废气催化氧化室装置

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