JP2003239922A - 膜状部材の取付構造 - Google Patents

膜状部材の取付構造

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JP2003239922A
JP2003239922A JP2002038234A JP2002038234A JP2003239922A JP 2003239922 A JP2003239922 A JP 2003239922A JP 2002038234 A JP2002038234 A JP 2002038234A JP 2002038234 A JP2002038234 A JP 2002038234A JP 2003239922 A JP2003239922 A JP 2003239922A
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Toru Hashizume
亨 橋爪
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Takano Co Ltd
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A47FURNITURE; DOMESTIC ARTICLES OR APPLIANCES; COFFEE MILLS; SPICE MILLS; SUCTION CLEANERS IN GENERAL
    • A47CCHAIRS; SOFAS; BEDS
    • A47C31/00Details or accessories for chairs, beds, or the like, not provided for in other groups of this subclass, e.g. upholstery fasteners, mattress protectors, stretching devices for mattress nets
    • A47C31/02Upholstery attaching means
    • A47C31/023Upholstery attaching means connecting upholstery to frames, e.g. by hooks, clips, snap fasteners, clamping means or the like

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  • Connection Of Plates (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 特別な設備や治具などを必要とせず、手作業
あるいは簡単な工具を用いた手作業によって、膜状部材
のベース材への着脱が簡単に実施できる。別個に装飾の
ためのフレームなどを用いずに、縁を綺麗に見せること
ができる。 【解決手段】 膜状部材2の周縁に弾性変形可能な樹脂
コード6を備えると共に該樹脂コード6が嵌る溝5をベ
ース材1に形成し、膜状部材2の周縁の樹脂コード6を
ベース材1の溝5に嵌め込むことによって膜状部材2に
張力を付与して周縁部をベース材1に固定することによ
って、ベース材1に膜状部材2を取付けて張りを与えて
支持するようにしている。ここで、膜状部材2の周縁の
樹脂コード6をベース材1の溝5に嵌め込むときに、ベ
ース材1の縁4aを膜状部材2の周縁でくるむ折り返し
領域9を形成する位置関係で溝5を設けることが好まし
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、膜状部材の取付構
造に関する。さらに詳述すると、本発明は、クッション
を覆う表皮部材とこれらを受け支える座板や背板等のベ
ース材、あるいは膜状の弾性支持要素とこれを支えるフ
レームとで弾力性のある支持構造材を構成するときの膜
状弾性支持要素とフレーム、更にはパーテーション(Pa
rtition)の弾力的な壁材として用いられる膜状部材と
これを支えるフレーム(本明細書では膜状部材を支持す
るものを総称してベース材と呼ぶ)の取付構造に関す
る。
【0002】
【従来の技術】椅子の座板や背板の表側には、ウレタン
フォームなどのクッション材の上からレザー、ビニール
又は布製等の表皮部材がたるみ無く張られている。例え
ば、図示していないが、表皮部材は、従来、ベース材の
表側のクッション材(図示省略)の上にかぶせてその縁
部をベース材の裏側に折り込み、そして軽く引っ張るこ
とで表側のたるみを伸ばしながら鋲やコの字形の針(ホ
チキスの針)等の止着針を使用してあるいは溶着によっ
てベース材に固定されていた。この場合、表皮部材の縁
のほつれや切断面を隠して美観を向上させるために、別
部材である裏板あるいは布地などを取り付けて表皮部材
のほつれ等を隠したり、又は図示していないが表皮部材
の縁部を折り返してほつれ等を隠したりしていた。
【0003】また、実公昭50−33282号公報に
は、図10に示すように、底板101とクッション材1
02と表皮103とを備えた車両用支持シートの構造と
して、底板101の外周寄り部位に下向き開口の環状溝
104を凹み形成する一方、表皮103の終端縁107
に厚肉状や穴等の係止部105を形成し、係止部105
を環状溝104に挿入した状態で環状溝104に合成樹
脂106を注入することにより、表皮103を底板10
1に固着する技術が開示されている。尚、符号108は
表皮103が当たったときに損傷するのを防ぐために底
板101の縁に設けられた保護帯である。
【0004】更に、近年、合板や鋼板、プラスチック板
などの剛体基板と十分な弾力性を発揮する量のウレタン
フォームなどのクッション材を使わずに、膜状の弾性支
持要素とこれを支えるフレームとで弾力性のある支持構
造材・座あるいは背凭れなどを構成する技術が提案され
ている(実公平8−8673号参照)。この膜状弾性支
持要素とフレームとから成る支持構造材、例えばパイプ
フレーム椅子の座203は、例えば図11に示すよう
に、パイプフレーム201に溶接された受け金具208
の上にボルト209によりねじ止め固定された枠状支持
部材204と、該枠状支持部材204に一体化されたメ
ッシュシートから成る膜状部材205と、該膜状部材2
05に載置されたクッション206と、クッション20
6及び枠状支持部材204を覆って枠状支持部材204
の外側から裏側に回り込んで止着された上張地207と
を備える。膜状部材205を一体化した枠状支持部材2
04、即ちいわゆるシェル状の構造物は、クランプ装置
によって一定の張力が付与されている状態で膜状部材2
05を金型内に配置して樹脂材料を射出するインサート
成形により、枠状支持部材204と膜状部材205とを
一体化するようにしている。枠状支持部材204の周縁
からはみ出した膜状部材205は枠状支持部材204が
硬化してから、金型より取り外して切り取る。なお、図
11中、符号210はボルト209に螺合するナット、
符号211は枠状支持部材204のナット受け孔を示
す。
【0005】更に、パーテーション(Partition)の分
野においても、近年、面部材として布地のスクリーンを
採用し、軽量化を図ると共に鋼板や板材などの硬質材を
採用する場合に受ける硬質な印象に代えて、柔らかく温
かな印象と触感・材質感を与えることが考えられてい
る。この場合、スクリーンを弛ませずにフレームに取り
付けることが必要であることから、スクリーンの上端と
下端に通される棒状の部材を介してスクリーンを上下方
向に引っ張って支柱に支持させる方法が従来から提案さ
れている。
【0006】例えば、自立可能な2本の支柱の間に、布
製スクリーンの上端と下端の縫製された筒部をそれぞれ
貫通する横桿を引っかけて支持するようにしたものがあ
る(特開2001-152583)。上端側の横桿は、支柱に備え
られた上部支持部材のフランジに引っかけられ、下端側
の横桿はスクリーンによって吊り下げられている。各横
桿は、その両端に円板状のフランジと環状溝とを備え、
この環状溝部分に上部支持部材と支柱に対し摺動可能に
備え付けられている下部押え部材のフランジ部分がそれ
ぞれ嵌め込まれるように係合させられることによって、
左右の支柱に対して着脱自在に取り付けられている。そ
して、吊り下げられたスクリーンの下端の横桿並びに下
部押え部材の自重でスクリーンを上下方向に緊張させる
ようにしている。また、調整ねじを利用した張力調節機
構によりスクリーンの張り具合を調整可能としたスクリ
ーンパネルも提案されている(特開2000-1932)。この
スクリーンパネルは、フレームを構成する一対の桟の間
に可撓性のある面部材例えば布を取付け、一方の桟を調
整ねじの回転により他方の桟から離れるようにあるいは
接近するように調整移動させることによって、面部材の
張り具合を調節可能にするようにしたものである。ここ
で、面部材の張具合を調節する張力調節機構は、左右の
枠材に対して固定される上下の桟を、固定部分と該固定
部分の内側にあって面部材を保持する可動部分との二重
構造とし、少なくとも一方の可動部を調整ねじによって
上下方向に移動可能に支持するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、表皮部
材を引っ張りながら止着針を打ち込んで止め着ける場合
には、作業が煩雑なものになって作業性に劣る。しか
も、裏板を使用する場合、止着部分や表皮部材の縁を隠
すためのカバーを必要としその分だけコスト高となる。
また、椅子を廃棄する場合に、表皮部材を止め着ける多
数の止着針をいちいち抜き取り分別する必要があり、表
皮部材の取外し作業並びに分別作業に手間取ると共に止
着針や裏板等が廃棄物となって廃棄物の量を増やす問題
を有している。さらに、多数の止着針などを打ち込んで
表皮部材を止め着けているため、表皮部材の張り替えだ
けで済むような場合でも、多数の針穴があいたり針が途
中で折れたりしてベース材などのリサイクルを難しくす
るため、表皮部材の張り替えが難しい。
【0008】また、図10の取付構造では、合成樹脂1
06を環状溝104に注入するに際して、表皮103の
縁部107は環状溝104の内部でフリ−の状態(自由
端の状態)になるため、合成樹脂106の注入によって
係止部105を包み込むように成形するのが専用治具・
設備を用いても難しく、表皮103に張力をかけて弛み
無く固定することが容易ではない。また、表皮103が
底板101に一旦固定されると、表皮103を取り外す
ことができないので、表皮を取り外して洗濯したり好み
や用途などに応じて表皮を交換することなどはできな
い。更に、係止部105が環状溝104の内面に密着し
た状態で、環状溝104に合成樹脂106が注入される
現象が生じて、固着強度がより低下する虞がある点も問
題であった。また、表皮103は合成樹脂106を介し
て間接的に底板101に取付けられているに過ぎないた
め、図11に示すようなネット式椅子のように支持シー
トに大きな荷重が作用するものには適用し難いという問
題があった。
【0009】また、図11に示した膜状部材205を枠
状取付部材204に樹脂一体成形により取り付ける方法
では、高価な金型投資やクランプ装置などの設備も必要
とし、コスト高となってしまう。また、膜状部材205
と枠状取付部材204とは、インサート成形により一体
化されているため、膜状部材を枠状取付部材204から
取り外して洗濯したり、好みや用途などに応じて表皮を
交換することなどはできない。
【0010】また弾性面部材を使ったスクリーンパネル
においては、いずれも面部材に対しては上下方向には張
力が掛けられて張り詰められているが、左右方向には全
く張力が掛けられてもいなければ支持さえもされていな
いため、面部材の材質によっては、左右両側縁が弛んだ
り、波打ったりする虞があり、安っぽい感じを与えるこ
とがある。即ち、全面を強く張れないために、鋼板を芯
材としたパネル面のような安定感や硬質感を得ることが
できないという不具合がある。しかも、フレームの他
に、張力調節機構などを必要とし、その分だけ重量が増
加すると共に構造が複雑となるし部品点数も多いためコ
スト高ともなる。更には、左右の張力調節機構を同期さ
せて調整作業を進めなければ、桟の内部の可動部が斜め
になったり、こじれを引き起こす虞があるので、調整作
業も簡単ではないし人手を要することとなる。更に、組
み立てのための専用の治具や設備を必要とすると共に、
組み立て作業性に手間がかかりコスト高となる問題を有
している。また、部品点数も多くコスト高となるし、膜
状部材からなる弾力壁材を採用する利点も生かし切れな
い問題を有している。即ち、膜状部材の材質や色、デザ
インなどを消費者の好みなどに応じて自由に変更できな
いなどの問題を有している。
【0011】そこで本発明は、特別な設備や治具などを
必要とせず、手作業あるいは簡単な工具を用いた手作業
によっても、膜状部材のベース材への取付作業並びに膜
状部材のベース材からの取り外しが簡単に実施できる膜
状部材の取付構造を提供することを目的とする。更に、
本発明は、膜状部材が汚れたり損傷した場合にも簡単に
取り外して洗濯したり交換することができ、更には好み
や用途に合わせて膜状部材の材質や色、デザインなどを
自由に選択・変更できる膜状部材の取付構造を提供する
ことを目的とする。更に、膜状部材の端末にほつれや切
断の不揃いなどがあっても、別個に装飾のためのフレー
ムなどを用いずに、縁を綺麗に見せることができる膜状
部材の取付構造を提供することを目的とする。更に、本
発明は、特別な設備や治具などを必要とせず、手作業あ
るいは簡単な工具を用いた手作業によって、膜状部材に
張り並びに必要に応じて弾力性を与えてベース材へ取付
られる膜状部材の取付構造を提供することを目的とす
る。更に、本発明は、膜状部材とベース材との分別廃棄
を容易にする膜状部材の取付構造を提供することを目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに本発明の膜状部材の取付構造は、ベース材とこれに
周縁部分が取り付けられて張設される膜状部材の取付構
造において、膜状部材の周縁に弾性変形可能な樹脂コー
ドを備えると共に該樹脂コードが嵌る溝をベース材に形
成し、膜状部材の周縁の樹脂コードをベース材の溝に嵌
め込むことによって膜状部材に張力を付与して周縁部を
ベース材に固定するようにしている。したがって、膜状
部材を引っ張りながらその周縁の樹脂コードをベース材
の溝内に嵌め込むだけで、膜状部材が引張られた状態で
ベース材に取り付けられる。この嵌め込み作業は手作業
でも行えるが、治具や工具を使えば更に嵌め込みが容易
となる。また、膜状部材の取り外しも、例えば樹脂コー
ドの端などを摘み上げてから溝に沿って回すように引っ
張るだけで簡単に行える。しかも、膜状部材の端末にほ
つれや切断の不揃いなどがあっても、樹脂コードで覆わ
れるので縁を綺麗に見せることができる。
【0013】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載の膜状部材の取付構造において、ベース材の溝が膜状
部材の周縁の樹脂コードを嵌め込んだときにベース材の
縁を膜状部材の周縁でくるむ折り返し領域を構成する位
置に設けられるようにしている。この場合には、膜状部
材にかかるテンションをベース材の縁でも受けるため、
膜状部材に強い張りを与えることができる。即ち、膜状
部材の周縁の折り返し領域・量を十分にとれば、膜状部
材の取付対象に応じた強いテンションをかけることが可
能となる。しかも、樹脂コードをベース材の溝に嵌め込
む際に、膜状部材の周縁を反転させてベース材を包み込
むように巻き込んで固定されているため、取付と同時に
膜状部材を引張る距離が長くなることから、より強いテ
ンションを膜状部材に付与することができ、膜状部材を
ベース材に強力に固定できる。
【0014】また、請求項3記載の発明は、請求項1ま
たは2記載の膜状部材の取付構造において、樹脂コード
が膜状部材の周縁に沿って固着される取付部と膜状部材
の周縁部を覆うと共に溝内で溝壁に当接する返し部とを
有し、溝内に嵌入されたときに閉じる折り曲げ構造を成
すようにしている。この場合には、樹脂コードを膜状部
材の周縁に取り付ける作業時例えば縫製時や接着時、溶
着時などには返し部が取付部から離れているため、作業
を容易なものとできる。しかも、樹脂コードを嵌め込む
ときには、該樹脂コードの変形例えばV形折れ曲がりな
いし圧潰することによって簡単に押し込まれる。
【0015】請求項4記載の発明は、請求項1または2
記載の膜状部材の取付構造において、樹脂コードの返し
部がベース材の溝内に嵌め込まれたときに外から見える
側に配置されることを特徴とする。この場合には、樹脂
コードを溝に嵌め込むときに、返し部と取付部との境界
部分にヘラやローラのような治具をあてて押し込むだけ
で、膜状部材にテンションをかけながら樹脂コードを溝
内に嵌め込んで取り付けることができる。しかも、樹脂
コードは、返し部を内側に曲げるように折れ曲がって溝
内に嵌め込まれた膜状部材の縁部分の樹脂コードとの接
合箇所を隠して、返し部とベース材の溝の壁との当接部
位しか見えないようにするので、装飾的にも見栄えの良
いものとなる。
【0016】また、請求項5記載の発明は、請求項3記
載の膜状部材の取付構造において、取付部がプラスチッ
ク、返し部がエラストマーから成る2色成形品で樹脂コ
ードを構成するようにしている。この場合には、膜状部
材に固着されるプラスチック製の取付部がエラストマー
に比して硬く伸縮し難いので、膜状部材に対してテンシ
ョンがかかり易く、ベース材への組み付けが容易であ
る。また、膜状部材と取付部とを縫製するときにも縫い
付け易い。他方、エラストマー製の返し部は柔軟で滑り
止め効果に優れるので溝に嵌め込んだときの樹脂コード
の抜け出しが少ない。したがって、溝からの抜けだしが
少なく、かつ美しい仕上がりが得られる。
【0017】また、請求項6記載の発明は、請求項1か
ら5のいずれかに記載の膜状部材の取付構造において、
溝がその開口部に該開口部を内方に比べて狭くする返り
部を備え、樹脂コードの抜け止めを防止するようにして
いる。この場合には、樹脂コードを嵌め込む溝の入り口
となる開口部には、該開口部を溝内方に比べて狭くする
返り部を有しているので、樹脂コードを嵌め込むときに
は、該樹脂コードの変形例えばV形折れ曲がりないし圧
潰によって押し込まれるが、溝から樹脂コードを抜く方
向には溝内で広がった樹脂コードが返り部に引っ掛かっ
て抜け難くなる。
【0018】更に、請求項7記載の発明は、請求項1〜
6のいずれかに記載の膜状部材の取付構造を、椅子の座
や背凭れの表皮部材と座板ないし背板との取付構造に適
用するようにしている。即ち、ベース材が椅子の座板あ
るいは背板などの構造材であり、膜状部材が構造材を覆
う表皮部材であるようにしている。この場合には、膜状
部材たる表皮部材に張力を与えた状態で、周縁の樹脂コ
ードをベース材たる座板ないし背板の溝に嵌め込むだけ
で、膜状部材が弛み無く張られた状態で座板ないし背板
に取り付けられるので、表皮部材の表側のたるみを伸ば
しながら鋲やコの字形の針(ホチキスの針)等の止着針
を使用してあるいは溶着によって座板や背板に固定する
従来法に比べて作業に熟練や時間を要さないし、表皮部
材の縁のほつれや切断面を隠して美観を向上させるため
に、別部材であるカバーや裏板あるいは布地などを用意
して取り付けたり、表皮部材の縁部を折り返してほつれ
等を隠す手間がかからない。
【0019】更に、請求項8記載の発明は、請求項1〜
6のいずれかに記載の膜状部材の取付構造を、フレーム
とこれに取り付けられる膜状の弾性支持要素とで構成さ
れる椅子の座や背凭れに適用するようにしている。即
ち、ベース材が椅子の座あるいは背凭れを構成するフレ
ームであり、膜状部材が必要な弾力性を発揮させる張力
を与えた状態でフレームに支持されて座面あるいは背凭
れ面を構成する弾性支持要素であるようにしている。こ
の場合には、樹脂コードをフレームの溝に嵌め込むだけ
で、膜状部材に座や背凭れとして必要な弾力性を発揮さ
せる張力を与えた状態でフレームに膜状部材を固定する
ことができる。この膜状部材の取付作業はフレームの縁
を膜状部材の周縁でくるむ折り返し領域・量を十分にと
れば、強いテンションをかけることが可能となる。
【0020】更に、請求項9記載の発明は、請求項1〜
6のいずれかに記載の膜状部材の取付構造を、弾性膜状
面部材とフレームとから成るパーテーションに適用する
ようにしている。即ち、パーテーションのフレームをベ
ース材とし、該フレームに周縁を固定されてパーテーシ
ョン構造物として必要な弾力性を発揮させる張力を与え
た状態でフレーム間に張設される弾性膜状面部材を膜状
部材とするようにしている。この場合には、膜状部材た
る弾性膜状面部材の周縁の樹脂コードをベース材たるフ
レームの溝に嵌め込むだけの簡単な作業で組み立てら
れ、更には樹脂コードを溝から外すだけの簡単な作業で
分解が実施できる。しかも、この間仕切りは、膜状弾性
面部材の全面が引っ張られるので、スクリーンパネルに
はない弛みのない質感、例えば鋼板の上にクロスが上張
りされたパネル面のような質感を出すことができる。ま
た、面部材が軽い素材であるので、仕切り空間のレイア
ウトの変更も容易である。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の構成を図面に示す
実施例に基づいて詳細に説明する。
【0022】図1から図5に本発明の膜状部材の取付構
造を椅子用表皮部材の取付構造に適用した実施の形態の
一例を示す。この実施形態では、ベース材1は椅子の背
板(以下、本実施形態では背板1と呼ぶ)などの構造材
であり、膜状部材2は構造材を覆う表皮部材(以下、本
実施形態では表皮部材2と呼ぶ)である。本実施形態で
は、表皮部材2の裏面側に例えばウレタンフォームなど
のクッション材3が予め接着され、表皮部材2とクッシ
ョン材3とを同時に樹脂コード6に縫いつけるようにし
ているが、これに特に限定されず、表皮部材の裏面側を
部分発泡させてクッション部分を形成した一体発泡ウレ
タン成形品から成る表皮部材を採用しても良いし、クッ
ション材とは完全に分離された表皮部材としても良い。
尚、表皮部材2としては、一般には例えばレザー、ビニ
ール又は布等が使用されているが、特に材料に限定され
るものではなく、ポリプロピレンや低密度ポリエチレ
ン、高密度ポリエチレン等のポリオレフィン系樹脂など
を使用しても良い。
【0023】ベース材としての背板1は、例えばポリプ
ロピレン等のプラスチックやスチール等で所望の形状に
形成され、その周縁4には、背を支持する構造部材例え
ば背支桿やパイプフレーム10などに取り付けられる部
位8を除いて、表皮部材2の周縁に備えられた樹脂コー
ド6が嵌り込む溝3が形成されている。本実施形態の場
合には、背板1の周縁4の溝5を形成する部分4a,4
bは、背面側ないし底面側へ向けて突出して、背板の強
度を補強するリブとしても機能するように構成されてい
る。本実施の形態の場合、両側の取付部位8から上端に
かけて形成されるリブ状の周縁4は半円形をなし、底部
の周縁4はほぼ直線状に形成されている。
【0024】本実施形態の溝5は、嵌め込まれる樹脂コ
ード6の係止を確実なものとするため、奥(底)に向か
うほど幅が狭くなる楔形状に形成されている。この溝5
は、例えば図2〜図4に示すように、表皮部材2の周縁
の樹脂コード6を嵌め込んだときに背板2の周縁4を表
皮部材2の周縁でくるむ折り返し領域9を構成する位置
に設けられることが好ましい。この場合には、樹脂コー
ド6を溝5に嵌め込む際に、表皮部材2の周縁を反転さ
せて背板1を包み込むように巻き込むため、取付と同時
に表皮部材2を引張る距離が長くなることから、より強
いテンションを表皮部材2に付与することができる。し
かも、表皮部材2にかかるテンションを背板1の縁でも
受けるため、表皮部材2に強い張りを与えることができ
る。そこで、表皮部材2の周縁の折り返し領域・量9を
十分にとることによって、表皮部材2の取付対象に応じ
た強いテンションをかけることが可能となる。勿論、表
皮部材2に対して作用する張力が小さい場合には、表皮
部材2にかかる内向きの張力で樹脂コード6が離脱する
虞は少ないので、溝5は必ずしも折り返し領域9を形成
する位置に設けることはなく、表皮部材が張られる背板
の表側の面で開口するように、あるいは場合によっては
表皮部材2の張力がかかる方向と同方向に開口するよう
にしても良い。尚、ベース材1の溝5は図4の(A)に
示すような形状に限られず、樹脂コード6を嵌め込みそ
こに止められ得る形状であれば実施可能であり、中でも
樹脂コードの嵌め込みが容易に行え、かつ樹脂コードの
形状や素材などとの関係において容易には離脱しない形
状であれば好ましいというだけである。例えば、溝5の
開口部に樹脂コード6の抜け止めを設けることも可能で
ある。例えば、図4の(B)に示すように、該開口部を
溝5の内方に比べて狭くする返り部4cを備え、樹脂コ
ード6の抜け止めとすることも可能である。
【0025】樹脂コード6は、本実施形態の場合には、
表皮部材2の周縁に沿って固着される取付部6aと表皮
部材2の縁部を覆うと共に溝5内で拡がり当接する返し
部6bとを有し、溝5内に挿入されたときに折り曲がっ
て閉じる構造を成している。例えば、図5に示すような
ほぼL形に形成されることが好ましい。この場合には、
溝5に入れるときには折り曲げられてV形に変形し、溝
5に入った後には復元力により元のL形形状へ戻ろうと
して溝5の壁に強く押し付けられて当該樹脂コード6を
固定する。また、このL形の樹脂コード6の場合には、
取付部6aの前方が開放されているので、縫製や接着あ
るいは溶着などによって取付部6aを膜状部材即ち表皮
部材2に固着する際に、返し部6bの存在が縫製作業な
どを邪魔することがなく、表皮部材2への樹脂コード6
の取付けが容易となる。更に、本実施形態では、この樹
脂コード6は、取付部6aをプラストマー(plastome
r)例えばP.P.(ポリプロピレン)等のオレフィン
系樹脂で構成し、返し部6bをエラストマー(elastome
r)例えばスチレン系、塩ビ系、オレフィン系、ポリエ
ステル系、ポリアミド系の熱可塑性エラストマー材で構
成している。これらプラストマ製取付部6aとエラスト
マー製返し部6bとは2色成形により一体化されてい
る。ここで、リサイクルを考慮すると、取付部6aにポ
リプロピレンのようなオレフィン系樹脂を使用すること
が好ましく、その場合の熱可塑性エラストマーとしては
ポリプロピレンと相溶性のあるTPO(熱可塑性オレフ
ィン系樹脂)の使用が好ましい。勿論、取付部6aにポ
リプロピレン以外のプラスチックを使用する場合には、
それと相溶性のある熱可塑性エラストマー材を選択する
ことが好ましいし、樹脂コード6全体を熱可塑性エラス
トマーで形成する場合には、相溶性を考慮する必要がな
くなるので、自由に熱可塑性エラストマーを選択でき
る。尚、本明細書において、エラストマーは、常温付近
で弾性の顕著な高分子物質、即ち外力により生じた変形
が外力の除去により直ちにほぼ原形に回復可能な弾性体
を意味するもので、プラスチックでありながら反発弾性
を有する熱可塑性エラストマーの他、合成ゴムなども含
まれる意味で用いられている。
【0026】この樹脂コード6は、溝5に嵌め込んだと
きに外から見える側(外側)に返し部6bが位置するよ
うに表皮部材2へ取付けることが好ましい。例えば、図
4(A)に示すように、樹脂コード6を背板1の溝5に
嵌め込んだときに、表皮部材2の周縁部によってくるま
れる背板周縁部4aと接する側に取付部6aが位置し、
くるまれずに露出する背板周縁部4b側に湾曲した返し
部6bが位置するように取り付けられている。この樹脂
コード6の表皮部材2に対する取付けは、縫製や接着、
溶着などの適宜接合手段で固着される。本実施形態で
は、樹脂コード6を表皮部材2に糸7によって縫い付け
るようにしている。本実施形態では、取付部6a部分は
エラストマーではなく、プラストマ所謂プラスチックで
形成されているので、縫製糸7を用いた縫製による結合
が効果的である。但し固着方法はこの縫製や接着などに
限られず、樹脂コード6の固着部が表皮部材2張力に耐
え得る結合方法であればその他の接合手段でも良い。
【0027】以上のように構成される表皮部材の取付構
造によると、次のようにして表皮部材2が背板1に取り
付けられる。
【0028】先ず、背板1の周縁4の一部、例えば背凭
れ取付部位8よりも下の円弧状の周縁4の溝5に、表皮
部材2を引っ張らない状態で樹脂コード6を嵌め込む。
そして、この位置とは対向する背凭れ取付部位8よりも
上の半円状の周縁4の溝5に、背板1の前面に当てられ
た表皮部材2の周縁を引っ張りながら背面側に回し込む
ように引き込み、表皮部材2の縁を背板1の縁4aに沿
って折り返し、背板1の縁4aをくるむように巻き付け
ながら溝5に樹脂コード6を嵌め込む。そして、表皮部
材2を弛みをとって背板1に取り付ける。
【0029】このとき、L形の樹脂コード6の取付部6
aと返し部6bとの境界部分(底部分)にへら状の治具
(図示省略)を差し込んで、樹脂コード6を溝5に押し
込むことによって樹脂コード6と表皮部材2とを溝5内
に容易に押し込むことができる。このとき、へら状治具
で中央部分に相当する底部が押される樹脂コード6はレ
形に変形して窄まり、溝5内に容易に押し込まれる。樹
脂コード6は溝5内で広がり、溝5の壁に押し当てられ
て押圧力と樹脂コード6との間に挟み込まれて摩擦力で
係止される。表皮部材2にはその全長に亘って樹脂コー
ド6が取り付けられているので、大きな摩擦力が作用
し、樹脂コード6の溝5からの脱落が防止され、表皮部
材2が弛むのを防止している。そして、樹脂コード6を
挿入しながら表皮部材2を裏側に引き込むことで表皮部
材2の表側の弛みがとられ、背板の形状に密着して固定
される。
【0030】ここで、樹脂コード6は表皮部材2に縫製
や接着などで固着された取付部6aと返し部6bとによ
って溝5を広げる方向に押しつけられ、樹脂コード6の
溝5内への圧入量が適量に設定されていれば、それだけ
で表皮部材2の抜けを阻止できる。即ち、表皮部材2が
引っ張られたとき、表皮部材2の周縁は折り返されるよ
うに背板1の縁4aを巻き込むようにして溝5内に嵌め
られ固定されているので、表皮部材2にかかる張力が背
板1に作用して支持され、樹脂コード6を溝5から抜け
出させる力として作用することはない。依って、表皮部
材2の弛みを防止できる。
【0031】更に、表皮部材2の周縁は、樹脂コード6
を背板1の溝5に嵌め込むことにより、背板1の周縁4
aを包み込むように折り返されて表皮部材2に適度のテ
ンションを付与しながら、摩擦力などで溝5内に固定さ
れている。これにより、表皮部材2にかかる張力・テン
ションは、背板1の縁4aでも受け止められるため、よ
り強いテンションを受けることができる。しかも、表皮
部材2は、特別な工具や止着針などを使用することな
く、その縁部に樹脂コード6をくるんで溝5に押し込む
だけで簡単に背板1に固定できる。
【0032】一方、表皮部材2の張り替えを行う場合に
は、樹脂コード6の返し部6bと溝5の壁面との間から
へら状の治具を挿入して樹脂コード6の一部を引っ掻き
出せば、後は樹脂コード6を摘んで引き出すことによっ
てあるいは背板1側を回転ないし移動させることによっ
て相対的に引き出すことによって、背板1の全域の溝5
から樹脂コード6を取り外すことができる。これによ
り、樹脂コード6だけで背板1に固定されていた表皮部
材2は簡単に取り外せる。
【0033】また、図6及び図7に本発明の膜状部材の
取付構造を椅子の座あるいは背凭れなどの構造物に適用
した実施形態について説明する。尚、本実施形態では、
ベース材1は椅子の座あるいは背凭れを構成するフレー
ムであり、膜状部材2は必要な弾力性を発揮させる張力
を与えた状態でフレームに支持されて座面あるいは背凭
れ面を構成する弾性支持要素である。そして、本実施形
態の膜状部材2’は、座あるいは背凭れなどの構造物の
弾性支持要素としてフレーム(本実施形態では座枠)
1’に取り付けられるもので、それ自体で座面を構成す
るものあるいはその上にウレタンフォームや上張り地を
載せて支える背板の代用品として機能する膜状構造物の
支持構造として用いられものである。また、上述の実施
形態と同様の構成については同一符号を付し、その詳細
な説明を省略し、座あるいは背凭れなどの椅子用構造物
特有の構造等について主に説明する。
【0034】本実施形態では、ベース材としてのフレー
ム1’は、膜状部材2’の周縁を保持する取付部材とし
て機能するとともに、椅子の座枠としても機能するもの
としており、例えば椅子の脚パイプフレーム10’に取
り付けられるようにパイプ受け12などが設けられてい
る。勿論、回転椅子の脚柱支持されている座受部材に支
持されるようにしても良い。
【0035】大きなテンションがかかる構造物としての
この実施形態においては、フレーム1’には、少なくと
も膜状部材2’にかかる張力の付与方向とは逆向きの成
分が生じかつフレーム1’の縁4aをくるむ折り返し領
域9が形成されるように、溝5が設けられている。即
ち、膜状部材2’にかかる内向きの張力で引っ張られる
膜状部材2’の外周縁部分の樹脂コード6が膜状部材
2’の張力でフレーム1’の溝から抜け出ないように、
膜状部材の周縁をフレーム1’の縁に十分に巻き込んで
から嵌り込むような位置並びに向き、具体的には膜状部
材2’にかかる張力の付与方向と垂直な方向よりも外向
きに溝5が設けられている。より具体的には、例えば本
実施形態では、フレーム1’を図7に示すような断面形
状としている。この場合、フレーム1’は、膜状部材
2’が張られる平面に対し裏面側でかつ直交方向に開口
する溝5で構成され、樹脂コード6を嵌め込む溝5の入
口・開口は、膜状部材2’の張力方向とは逆方向の外向
きに設けられることになる。
【0036】ここで、膜状部材2’としては、メッシュ
あるいはシート、フィルム、布地、不織布等が適用可能
であるが、特にメッシュシートないし繊維補強シートで
あることが好ましい。中でも、リサイクル可能なオレフ
ィン系樹脂製あるいはポリエステル製メッシュシートが
好ましく、例えば、ポリエステル糸とエラストマ性ポリ
エステル糸との織物(例えば、デュポン社製 商品名ダ
イメトロールとして知られているメッシュシート)の使
用が好ましい。このポリエステル製メッシュシートは、
へたりが少ない。そして、メッシュシートであることに
より、弾力性や通気性が良好であるので、座り心地の良
い快適な座を得ることができる。また、繊維補強シート
として好適なものは、ポリエステルエラストマから成る
厚さ1.0mm程度のシート材であって、その裏面を補
強用の布地例えば120〜240デニールのナイロンま
たはポリエステル製のタフタで補強したものが挙げられ
る。補強用布地によってシート材が補強されることによ
り、厚さ1.0mm程度のシート材でも十分な弾力性を
有して荷重を支持することができる。しかしながら、膜
状部材2’としては、特に上述のメッシュシートや繊維
補強シートに限定されるものではなく、構造物(例えば
座)1の弾性支持要素として十分な剛性と弾力性が発揮
される材質・構造・組成のものが適宜使用される。尚、
本明細書中で「シート」とは、広さに比べて厚みが薄い
形状のものを意味するが特に厚さ0.1〜2.0mm程
度のものを意味しており、厚いフィルムも含む概念とし
ている。
【0037】以上のように構成される座(あるいは背凭
れ)によれば、フレーム1’の溝5にフレーム1’の縁
4aをくるむように巻き込んだ膜状部材2’の縁の樹脂
コード6を嵌め込むだけという極めて簡易な構造並びに
作業でありながら、膜状部材2’を強いテンションで支
持した構造物を構成することができる。したがって、膜
状部材と座枠との樹脂一体成形による取付方法のような
多大な金型投資は不要となる。また、内枠と外枠によっ
て膜状部材2’を挟み込む構造と比較しても、部品数を
削減でき、また別途クランプ機構等で膜状部材2’に予
めテンションを与えておく必要はなく取付作業も容易と
なる。また、フレーム1’の縁に溝5を設けるので、剛
性を落とさずにフレーム1’の断面積を小さくでき、こ
の点もコスト的に有利となる。また、上述した実施形態
では椅子の座として機能する構造物に本発明を適用して
いるが、これには限られず例えば背凭れや肘パネルに適
用しても良いのは勿論である。
【0038】また、フレーム1’、樹脂コード6並びに
膜状部材2’をPET(ポリエチレンテレフタレート)
やPP(ポリプロピレン)等のオレフィン系樹脂で構成
し、さらに樹脂コード6を膜状部材2’に固着する縫製
の糸材や接着剤をオレフィン系樹脂あるいはポリエステ
ル製から成るようにすれば、座として使用される構成部
材を全てオレフィン系樹脂製あるいはポリエステル製に
して、各パーツ毎に分離せずにそのまま廃棄したり、あ
るいは粉砕・溶融して射出原材料などとしてリサイクル
することができる。
【0039】また、膜状部材2’を取り付けた構造物
は、そのままで椅子の座や背凭れ等として使用すること
もできるが、場合によっては膜状部材2’とフレーム
1’の上面及び外側面との全体を覆うように表皮部材を
取り付けても良い。この場合、フレーム1’の上面に露
出される膜状部材2’の周縁部分を隠すことができ、外
観を任意の色や模様にすることができる。
【0040】図8及び図9に、本発明の膜状部材の取付
構造をパーテーションに適用した例について説明する。
尚、本実施形態においては、ベース材1”はパーテーシ
ョンのフレーム(以下、本明細書ではフレーム1”と呼
ぶ)であり、膜状部材2”はフレーム1”に周縁を固定
されてフレーム間に張設される弾性膜状面部材(以下、
本明細書では弾性膜状面部材2”と呼ぶ)である。ま
た、上述の実施形態と同様の構成については同一符号を
付し、その詳細な説明を省略し、パーテーション特有の
構造等について説明する。
【0041】この実施形態のパーテーション21は、弾
性膜状面部材2”を弾力性を有するパーテーション壁材
として採用したもので、パーテーション21の輪郭形状
を形成するベース材としてのフレーム1”に弾性膜状面
部材2”を張りつめて取り付けることによって構成さ
れ、弾性膜状面部材2”が有する柔らかく温かな印象と
触感・材質感を与えるものである。
【0042】ここで、フレーム1”は、弾性膜状面部材
2”の周縁を支持すると共にパーテーション21として
の形態を定める骨格としても機能するもので、任意の枠
形状を採ると共に弾性膜状面部材2”を張る面と交差す
る外側面に樹脂コード6を嵌め込む溝5を設けている
(図9参照)。フレーム1”は、特に大きな荷重を支え
ることが想定される用途の場合を除いて、構造的にはそ
れほど剛性を有する材質・厚みなどで構成する必要はな
いが、通常はアルミニウム合金の型押し材や引き抜き
材、めっき処理が施された鋼板や管材、軽量且つ剛性に
優れる亜鉛ダイキャスト、プラスチック等が主に利用さ
れ、場合によっては木材なども使われる。フレーム1”
は、脚部22を備えて自立可能とされたり、図示してい
ない取付具を装備して机やテーブルなどの什器類に支持
させるようにしても良い。更に、このフレーム1”は、
幾つかに分割可能に形成し、ジョイントなどで連結可能
とすることが好ましい。この場合には、運搬時などに、
弾性膜状面部材2”とフレーム1”とを分離した上に更
にフレーム1”を分割してコンパクトに収納できる。
【0043】溝5は、樹脂コード6を嵌め込んだときに
かかる弾性膜状面部材2”の張力の付与方向とは逆方向
に開口するように、フレームの側方に設けられることが
好ましい。この場合には、弾性膜状面部材2”にかかる
内向きの張力で樹脂コードが容易に離脱しない。しかし
ながら、パーテーションにおいては弾性膜状面部材2”
の支持は、弾性膜状面部材2”に大きな張力が付与され
ないため、樹脂コード6の溝5からの離脱の虞は少ない
ので、溝5は必ずしも折り返し領域9を形成する位置に
設けることはなく、弾性膜状面部材2”が張られるフレ
ーム表側の面23あるいは場合によってはフレーム1”
の内側の側面24に設けて弾性膜状面部材2”の張力が
かかる方向と直交方向ないし同方向に開口するようにし
ても良い。
【0044】また、弾性膜状面部材2”は、椅子の座や
背凭れに用いた上述の実施形態の場合とは異なり、構造
材としての十分な剛性と弾力性が発揮される材質・構造
・組成のものである必要はなく、一定の張力が与えられ
る材質・構造であれば如何なるものでも採用可能であ
り、パーテーションとしての機能や装飾性などの観点か
ら、相応しい材質・構造のものが適宜採用される。例え
ば、パーテーションとしての弾性膜状面部材2”として
は、天然繊維や合成繊維から成る布地、織物、不織布、
メッシュ、フィルム、和紙等のほとんどの素材が使用可
能である。例えば、オレフィン系樹脂製あるいはポリエ
ステル樹脂製の生地やメッシュシート例えばポリエステ
ル糸とエラストマ性ポリエステル糸との織物(デュポン
社製 商品名ダイメトロールとして知られている)はリ
サイクル可能であり好ましい。しかも、このダイメトロ
ールはへたりが少なくかつメッシュシートであることに
より、弾力性や通気性が良好であるので、長期の使用に
も弛まないし、視線を遮るパーテーションの働きをしな
がら、同時に空気の流通を可能として空調の妨げとなら
ず、心地良い快適な環境を作り出すことができる。勿
論、他の素材であってもメッシュ構造であれば視線の遮
蔽と通気性との両立などの効果を奏することができる
し、さらに素材ごとの独特の感触や光沢などが醸し出す
優雅さや清涼感などが更に快適な環境を作り出すことと
なる。また、繊維補強シートの採用は大きなテンション
の付与を可能とし、その状態において硬質な質感を与え
ることができる。
【0045】尚、本実施形態では、矩形状のパーテーシ
ョンとしているので、樹脂コード6は、矩形状の弾性膜
状面部材2”の四辺の各周縁部に縫製や接着、溶着など
の適宜接合手段で固着される。勿論、パーテーションの
形状は矩形状に限られず、多角形、円形などのさまざま
な外形状を有するばかりか、ドーム状などの立体構造を
とる場合もあるので、それに応じて弾性膜状面部材2”
は種々の形状をとることとなる。したがって、樹脂コー
ド6もそれに応じた配置を採りうる。
【0046】以上のように構成されるパーテーション2
1は、図9に示すように、組み立てられたフレーム1”
の溝5へ弾性膜状面部材2”の端の樹脂コード6を嵌め
込むだけで組み付けられる。即ち、フレーム1”の一辺
の溝5に、弾性膜状面部材2”を引っ張らない状態で樹
脂コード6を嵌め込む。そして、この位置とは対向する
辺の溝5に、弾性膜状面部材2”を引張りながら、周縁
の樹脂コード6をフレーム1”をくるむように巻き込ん
で嵌め込む。残りの辺についても同様にして周縁部の樹
脂コード6を対応する溝5内に嵌め込む。これによっ
て、弾性膜状面部材2”は弛まずに張りつめた状態でフ
レーム1”に取り付けられる。また、溝5内に収容され
ている樹脂コード6の一部を引き出し溝に沿って引っ張
れば、樹脂コード6が溝壁上を滑って溝5の外に引き抜
かれる。これによって弾性膜状面部材2”をフレーム
1”から取り外すことができる。
【0047】以上のように構成されるパーテーション2
1は、組み立てのための専用の治具や設備を必要とせ
ず、組み立て作業性に手間がかからず低コストとなる利
点を有している。しかも、オフィスで簡単に組み立てら
れ尚かつ分解可能であるので、運搬時の大きさを極端に
小さくして搬送コストを圧縮できる。しかも、この弾性
膜状面部材2”の取替はオフィスなどで簡単にできるの
で、オフィス環境等に応じてあるいはそこで働く人等の
好みに合わせて、弾性膜状面部材2”の材質や色、デザ
インなどを自由に選択・変更できる。また、弾性膜状面
部材2”・壁材が汚れたり損傷した場合にも、簡単に取
り外して洗濯したり交換したりすることができる。更に
は、部弾性膜状面部材2”の周縁はフレ−ム1”の溝5
内に嵌め込まれる樹脂コード6により覆われているた
め、端末を美麗に処理することができるので、縁を隠す
ためのフレームなどの部品を必要とせず、部品点数も少
なく低コストとなる。また、膜状部材と座枠との樹脂一
体成形による取付方法のような多大な金型投資は不要と
なる。また、内枠と外枠によって弾性膜状面部材2”を
挟み込む構造と比較しても、部品数を削減でき、また別
途クランプ機構等で弾性膜状面部材2”に予めテンショ
ンを与えておく必要はなく取付作業も容易となる。
【0048】なお、上述の実施形態は本発明の好適な実
施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく、本
発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能
である。例えば、本実施形態では、樹脂コード6は、エ
ラストマーとプラストマとの2色成形品を使用している
が、これに特に限定されず、取付部6aと返し部6bの
双方をプラスチックで形成しても良いし、エラストマー
で形成しても良い。全部をプラスチックで形成する場合
には、テンション付与方向には変形し難いので樹脂コー
ドの変形に起因する膜状部材2,2’,2”の緩みやテ
ンション不足が起きにくいし、膜状部材2,2’,2”
並びに縫製糸7や接着剤などもオレフィン系樹脂製ある
いはポリエステル製とすることによって分別せずにその
ままリサイクル処分ないし廃棄処分することが可能とな
る。また、樹脂コード6をエラストマーのみで構成する
場合には、溝5の壁面に対する摩擦力が大きく増加する
ため、滑り止め効果が大きく、固定力が増す。また、周
回する溝のコーナ部分で折れ曲がり角度が急になっても
柔軟性と滑り止め効果とによってその形状に追従でき、
白化するのを防いで仕上がりを一層綺麗なものとでき
る。更に、樹脂コードの形状は上述のL形に限らず、V
やレ形などでも実施可能である。エラストマーで樹脂コ
ード6全体を形成する場合には、取付部6aと返し部6
bとを有する形状に特にすることはなく、膜状部材2,
2’,2”の縁を表裏両面から挟む中実の棒状ないし筒
状に形成することも可能である。
【0049】また、本発明に係る膜状部材よる支持構造
は、椅子の座や背などに限らずソファーやベッド、担架
などにも適用できることは言うまでもない。
【0050】更に、本発明は湾曲した縁を有するベース
材1と膜状部材2との組み付けに適用できるという効果
を有するが、直線的な縁を有するベース材1と膜状部材
2との組み合わせにも適用できることは言うまでもな
い。
【0051】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1記載の膜状部材の取付構造によると、膜状部材に張力
を与えた状態で周縁の樹脂コードをベース材の溝に嵌め
込むだけで膜状部材がベース材に引張られた状態で取り
付けられるので、膜状部材の取付作業に特別な設備や治
具などを必要とせず、手作業で嵌め込み作業が実施でき
るし、治具や簡単な工具を用いると嵌め込みがさらに容
易に実施できる。また、膜状部材の取り外しも、例えば
樹脂コードの端などを摘み上げてから溝に沿って回すよ
うに引っ張るだけで簡単に行える。従って、膜状部材が
汚れたり損傷した場合にも簡単に洗濯したり交換したり
することができるし、好みや用途に合わせて膜状部材の
材質や色、デザインなどを自由に選択・変更できる。し
かも、膜状部材の端末にほつれや切断の不揃いなどがあ
っても、樹脂コードで覆われるので縁を綺麗に見せるこ
とができる。加えて、別個に装飾のためのフレームなど
を必要とせず、その分の作業工程と部品を削減でき、コ
ストを下げ得る。
【0052】また、本発明によると、樹脂コードをベー
ス材の溝に嵌め込むだけで、自動的に膜状部材に張りを
与えることができる。依って、膜状部材をベース材に取
り付ける際にテンションをかけるための設備を別途用意
する必要がなく、設備コストを下げることができると共
に膜状部材をこれら設備に取り付ける手間も掛からず、
膜状部材の取付を極めて簡易かつ低コストに行うことが
できる。
【0053】更に、請求項2記載の発明によると、膜状
部材の周縁を折り返してベース材の縁をくるむようにし
て取り付けられるため、膜状部材にかかるテンションを
ベース材の縁でも受けるため、膜状部材に強い張りを与
えることができる。即ち、膜状部材の周縁の折り返し領
域・量を十分にとれば、膜状部材の取付対象に応じた強
いテンションをかけることが可能となる。
【0054】更に、請求項3記載の膜状部材の取付構造
によれば、樹脂コードがフレーム材の溝に嵌め込まれた
ときに折り曲げられて溝壁に当接する構造を成している
ので、樹脂コードを膜状部材の周縁に取り付ける作業時
例えば縫製時や接着時、溶着時などには返し部が取付部
から離れており、作業を容易なものとできる。しかも、
樹脂コードを嵌め込むときには、該樹脂コードの変形例
えばV形折れ曲がりないし圧潰することによって簡単に
押し込まれる。
【0055】さらに、請求項4記載の膜状部材の取付構
造によれば、樹脂コードを溝に嵌め込むときに、返し部
と取付部との境界部分にヘラやローラのような治具をあ
てて押し込むだけで、膜状部材にテンションをかけなが
ら樹脂コードを溝内に嵌め込んで取り付けることができ
るので、手作業で嵌め込むよりも嵌め込みがさらに容易
に実施できる。しかも、樹脂コードは、返し部を内側に
曲げるように折れ曲がって溝内に嵌め込まれた膜状部材
の縁部分の樹脂コードとの接合箇所を隠して、返し部と
ベース材の溝の壁との当接部位しか見えないようにする
ので、装飾的にも見栄えの良いものとなる。
【0056】また、請求項5記載の発明によると、膜状
部材に直接取り付けられる取付部は、プラスチック製で
伸びが少ないので、膜状部材に対してテンションがかか
り易く、ベース材への組み付けが容易であると共に、膜
状部材に縫製で固着するときには縫い付け易い。他方、
エラストマー製の返し部は柔軟で滑り止め効果に優れる
ので溝に嵌め込んだときの樹脂コードの抜け出しが少な
い。また、溝の曲率がきつくても溝内から飛び出すこと
がなく、溝の形状に追従し美しい仕上がりが得られると
共に、折れ曲がりにより白色化することもない。
【0057】さらに、請求項6記載の膜状部材の取付構
造によれば、樹脂コードを嵌め込む溝の入り口となる開
口部には、該開口部を溝内方に比べて狭くする返り部を
有しているので、樹脂コードを嵌め込むときには、該樹
脂コードの変形例えばV形折れ曲がりないし圧潰によっ
て押し込まれるが、溝から樹脂コードを抜く方向には溝
内で広がった樹脂コードが返り部に引っ掛かって抜け難
くなる。
【0058】更に、請求項1〜6のいずれかに記載の膜
状部材の取付構造を、椅子の座や背凭れの表皮部材と背
板ないし背板との取付構造に適用した請求項7記載の発
明によると、膜状部材たる表皮部材に張力を与えた状態
で、周縁の樹脂コードをベース材たる背板ないし背板の
溝に嵌め込むだけで、膜状部材が弛み無く張られた状態
で背板ないし背板に取り付けられるので、表皮部材の表
側のたるみを伸ばしながら鋲やコの字形の針(ホチキス
の針)等の止着針を使用してあるいは溶着によって背板
や背板に固定する従来法に比べて作業に熟練や時間を要
さないし、表皮部材の縁のほつれや切断面を隠して美観
を向上させるために、別部材であるカバーや裏板あるい
は布地などを用意して取り付けたり、表皮部材の縁部を
折り返してほつれ等を隠す手間がかからない。
【0059】更に、請求項1〜6のいずれかに記載の膜
状部材の取付構造を、フレームとこれに取り付けられる
膜状の弾性支持要素とで構成される椅子の座や背凭れに
適用した請求項8記載の発明によると、樹脂コードをフ
レームの溝に嵌め込むだけで、膜状部材に座や背凭れと
して必要な弾力性を発揮させる張力を与えた状態でフレ
ームに膜状部材を固定することができる。この膜状部材
の取付作業は特別な設備や治具などを必要とせず、簡単
な工具の使用などで人手によって簡単に実施できるし、
フレームの縁を膜状部材の周縁でくるむ折り返し領域・
量を十分にとれば、強いテンションをかけることが可能
となる。したがって、従来の座ないし背凭れ構造を製造
する場合のように別途クランプ機構等で膜状部材に予め
テンションを与えておく必要はなく取付作業が容易であ
る。しかも、構造物への膜状部材の取付を極めて簡易か
つ低コストに行うことができる。更に、座や背凭れなど
の構造物のフレームの成形と膜状部材の取付けとを金型
を使った樹脂成形によって同時に行う一体的取付方法と
比べて、多大な金型投資が不要となることから、少量生
産に向いた低コストの取付構造であって、製造コストを
大幅に削減することができる。また、内枠と外枠によっ
て膜状部材を挟み込む構造などと比較しても部品点数も
少なくできることからコストを下げることができる利点
を有する。しかも、膜状部材たる弾性支持要素のベース
材たるフレームへの取付・取り外しは、専用の治具や設
備を必要とせず、人手や簡単な工具の使用で簡単に実施
できるので、椅子の購入者あるいは使用者自身が用途や
好みに合わせて膜状部材の材質や色、デザインなどを自
由に選択・変更できるし、膜状部材が汚れたり損傷した
場合にも簡単に取り外して洗濯したり交換したりするこ
とができる。
【0060】更に、請求項1〜6のいずれかに記載の膜
状部材の取付構造を、弾性膜状面部材とフレームとから
成るパーテーションに適用した請求項9記載の発明によ
ると、膜状部材たる弾性膜状面部材の周縁の樹脂コード
をベース材たるフレームの溝に嵌め込むだけの簡単な作
業で組み立てられ、更には樹脂コードを溝から外すだけ
の簡単な作業で分解が実施できるので、フレームと弾性
膜状面部材とに分解して間仕切りを施工する現場へ運搬
可能であると共にその場で簡単に組み立てることができ
る。しかも、鋼板などの重量芯材をなくせるので、軽量
化できる。したがって、従来のパネル類と比べて、梱包
や収納スペースを格段に小さくできて輸送にかかる労
力、時間、費用を削減することが可能であると共に、レ
イアウト変更や直接日光の遮断のためなどに簡易に移動
させることができる。また、この間仕切りは簡単に組み
立て・分解が実施できるので、用途や好みに合わせて弾
性膜状面部材の材質や色、デザインなどを自由に選択・
変更できる。また、弾性膜状面部材が汚れたり損傷した
場合にも、簡単に取り外して洗濯したり交換したりする
ことができる。しかも、この間仕切りは、全面が引っ張
られているので、スクリーンパネルにはない弛みのない
質感、例えば鋼板に上にクロスが上張りされたパネル面
のような質感を出すことができる。また、面部材が軽い
素材であるので、仕切り空間のレイアウトの変更も容易
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の膜状部材の取付構造を椅子の背凭れ用
表皮部材に適用した場合の背凭れの一実施形態を示す背
面図である。
【図2】図1のII-II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】ベース材と膜状部材並びに樹脂コードとの関係
を示す溝部分の拡大断面図で、(A)は図2のベース材
の上端部分の拡大断面図、(B)はベース材の溝の他の
実施形態を示す拡大断面図である。
【図5】樹脂コードの一実施形態を示す断面図である。
【図6】膜状部材とフレーム材とで構成される椅子の座
の一実施形態を示す中央縦断面図である。
【図7】図6の座のフレームと弾性支持要素たる膜状部
材並びに樹脂コードとの関係を示す拡大断面図である。
【図8】膜状部材とフレーム材とで構成されるパーテー
ションの一実施形態を示す斜視図である。
【図9】図8のパーテーションのフレームと膜状面部材
並びに樹脂コードとの関係を示す拡大断面図である。
【図10】従来の膜状部材の取付構造を示す断面図であ
る。
【図11】従来の膜状部材の取付構造の他の例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 背板(ベース材) 1’ フレーム(ベース材) 1” フレーム(ベース材) 2 表皮部材(膜状部材) 2’ 膜状部材 2” 弾性膜状面部材(膜状部材) 4 ベース材の周縁部 4a 膜状部材にくるまれるベース材の周縁部 4c 溝の入り口を狭くする返し部 5 溝 6 樹脂コード 6a 樹脂コードの取付部 6b 樹脂コードの返し部 9 折り返し領域

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ベース材とこれに周縁部分が取り付けら
    れて張設される膜状部材の取付構造において、前記膜状
    部材の周縁に弾性変形可能な樹脂コードを備えると共に
    該樹脂コードが嵌る溝を前記ベース材に形成し、前記膜
    状部材の周縁の樹脂コードを前記ベース材の溝に嵌め込
    むことによって前記膜状部材に張力を付与して周縁部を
    前記ベース材に固定することを特徴とする膜状部材の取
    付構造。
  2. 【請求項2】 前記ベース材の溝は前記膜状部材の周縁
    の樹脂コードを嵌め込んだときに前記ベース材の縁を前
    記膜状部材の周縁でくるむ折り返し領域を構成する位置
    に設けられたことを特徴とする請求項1記載の膜状部材
    の取付構造。
  3. 【請求項3】 前記樹脂コードは前記膜状部材の周縁に
    沿って固着される取付部と前記膜状部材の周縁部を覆う
    と共に前記溝内で溝壁に当接する返し部とを有し、前記
    溝内に嵌入されたときに閉じる折り曲げ構造を成すこと
    を特徴とする請求項1または2記載の膜状部材の取付構
    造。
  4. 【請求項4】 前記樹脂コードの返し部が前記ベース材
    の溝内に嵌め込まれたときに外から見える側に配置され
    ることを特徴とする請求項3記載の膜状部材の取付構
    造。
  5. 【請求項5】 前記樹脂コードは、前記取付部がプラス
    チック、前記返し部がエラストマー材から成る2色成形
    品であることを特徴とする請求項3または4記載の膜状
    部材の取付構造。
  6. 【請求項6】 前記溝はその開口部に該開口部を内方に
    比べて狭くする返り部を備え、前記樹脂コードの抜け止
    めを防止することを特徴とする請求項1から5のいずれ
    かに記載の膜状部材の取付構造。
  7. 【請求項7】 前記ベース材は椅子の座板あるいは背板
    などの構造材であり、前記膜状部材は前記構造材を覆う
    表皮部材であることを特徴とする請求項1から6のいず
    れかに記載の膜状部材の取付構造。
  8. 【請求項8】 前記ベース材は椅子の座あるいは背凭れ
    を構成するフレームであり、前記膜状部材は必要な弾力
    性を発揮させる張力を与えた状態で前記フレームに支持
    されて座面あるいは背凭れ面を構成する弾性支持要素で
    あることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載
    の膜状部材の取付構造。
  9. 【請求項9】 前記ベース材はパーテーションのフレー
    ムであり、前記膜状部材は前記フレームに周縁を固定さ
    れてパーテーション構造物として必要な弾力性を発揮さ
    せる張力を与えた状態で前記フレーム間に張設される部
    材であることを特徴とする請求項1から6のいずれかに
    記載の膜状部材の取付構造。
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