JP5763444B2 - 椅子用カバー - Google Patents
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Description
請求項3の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記形状維持部材は、前記背カバーの横方向に複数配されることを特徴とする。
以上の態様では、背カバーの上端側方を、内側に折り曲げて使う場合に、背カバー内部に斜めに配置した形状維持部材を折り曲げることで、背カバーの上端側部の内側への綺麗な折り曲げを実現することができる。
以上の態様では、背カバー内部に形状維持部材が格子上に配置されることで、背カバーを縦横に対していろいろな形状変化が可能になり、容易かつバリエーション豊富な形状変化を実現することができる。
[1−1.構成]
本実施形態の椅子用カバー1は、図1に示すように、椅子の背凭れ部分を覆う背カバー2と、椅子の座面を覆う座カバー3とが、一体に構成される。以下、背カバー2と座カバー3とを分けて説明する。なお、図1では、椅子を想像線(2点鎖線)で示すことで、本実施形態の椅子用カバー1を椅子に被せた状態を表している。
背カバー2は、袋状に形成され、椅子Cの背凭れに対して、上部よりすっぽりと被せるように構成される。背カバー2の全体形状は、座面側から上部側に向かって、幅の広がった逆台形状である。なお、ここでいう幅の広がりは、本実施形態で示すように徐々に滑らかに広がる逆台形状の態様のみならず、逆凸状に広がるなどある箇所で急激に広がる態様や段階的に広がっていく態様も含む。また、この幅の広がりは最良の形態を表すものであり、本発明の椅子カバーはいうまでもなく幅の広がりがなく方形上に形成される態様も包含する。
座カバー3は、図1(a)に示すように、椅子の座面上に当接する部分であって背カバー2と連続して設けられた座面本体部31と、図1(b)に示すように、この座面本体部の左右に設けられ座面裏側に回って座面を包み込む左右固定部32a,32bと、座面前方に突出して設けられ座面の前部を包み込む前固定部33と、座面後方から座面を包み込む後固定部34とを備える。すなわち、座カバー3は、座面本体部31で椅子の座面表側を覆いつつ、他の4つの固定部により、四方から座面の裏側を覆うように構成される。また、座面を固定する左右、前後4つの固定部32a,32b,33及び34には、それぞれ面ファスナー等の固定部材Fが設けられており、この固定部材Fにより、椅子の座面裏側において座面を包み込んだ状態で相互に固定するように構成される。
背カバー2と、座カバー3とからなる本実施形態の椅子用カバー1は、これを展開すると、図2,図3に示す、下地部分となる肉厚の不織布(ここでは、フェルト生地又はウレタンフォームを用いる)により構成される内カバー11と、図4,図5に示す、この内カバー11を覆う外カバー12とから構成される。
以上の構成からなる本実施形態の椅子用カバー1の作用について説明する。
(1)椅子への取り付け方法
本実施形態において用いる椅子Cは、例えば、脚部が角型の鋼管で形成され、座面及び背凭れがブナ成形合板で形成される。また、座面高さは床から420mm、座面幅は420mm、座面奥行きは580mm、背凭れ上端部高さは床から785mmであるとする(図1参照)。このような椅子Cの形状に合わせて、椅子用カバー1を用意する。
以上のようにして既存の椅子Cに対して装着される本実施形態の椅子用カバー1については、以下のような使用パターンが考えられる。
使用パターン1は、図6(a)に示すように、背カバー2を、立てた状態で使用する場合である。
使用パターン2は、図6(b)に示すように、使用パターン1に改良を加えた態様であり、ユーザの集中力に配慮した使用パターンである。
使用パターン3は、図6(c)に示すように、背カバー2を、前方である座面側に倒して使用するパターンである。
使用パターン4は、図6(d)に示すように、背カバー2を、後方である座面側と反対の方向に倒して使用するパターンである。
以上のような本実施形態の椅子用カバー1によれば、既存の椅子に被せるだけで、椅子の交換を要せずに、それまであった椅子の機能とデザインに大きな変化をもたらす斬新な椅子用カバーを提供することができる。
本発明は上記実施形態において示した態様に限定されるものではなく、例えば、以下のような実施形態も包含するものである。
本実施形態では、椅子用カバー1を構成する要素として、背カバー2と座カバー3との双方を備える態様を説明したが、本発明の椅子用カバーとしては、背カバー2のみで成立し、座カバー3は必須の構成ではない。
上記実施形態では、縦形状維持部材4aと上部形状維持部材4bとを分割して設けた。これは最適な構成を示すものであり、他の態様として縦形状維持部材4aと上部形状維持部材4bとを分割して設けずに、図8(a)に示すように、一本のコの字状に形成された形状維持部材5として構成することも可能である。このように、縦形状維持部材4aの両側端に設けた2つと上部形状維持部材とを一体で形成することで、背カバー2の上端左右における強度や形状維持具合を高く保つことができるとともに、椅子用カバー1全体の組み立てが容易になる。
(1)繊維状の形状維持部材の例
本発明における形状維持部材としては、さらに以下に示すような他の態様も包含する。
図11(a)に示すように、背カバー2と座カバー3との間、背凭れと座面との境界部分に、締結及び弛緩が可能な帯状体Bを設けることも可能である。これにより、背凭れと座面との境界部分において、帯状体Bを位置合わせし、この部分を帯状体Bによって締め付け固定することで、帯状体Bが位置決めの基準となって、背カバー2下端部位置の決定が容易になり、背カバー2の被せ具合の調整が容易になる。
11…内カバー
12…外カバー
2…背カバー
21…背カバー本体部
22…背カバー翼部
3…座カバー
31…本体部
32a,32b…左右固定部
33…前固定部
34…後固定部
4,5,6,7…形状維持部材
4a…縦形状維持部材
4b…上部形状維持部材
40…繊維状塑性部材
40a…経糸
40b…緯糸
50…形状維持部材
50a…縦形状維持部材
50b…上部形状維持部材
B…帯状体
C…椅子
F…固定部材
H…フック
R…リング
S…縫製部
a〜i…ピース
Claims (10)
- 椅子の背凭れ部分に対し、上部より被せて装着される袋状の背カバーを備えた椅子用カバーであって、
前記背カバーの内部に、変形自在かつ変形後の形状を維持する、板状、織物状または網目状をなす形状維持部材を設け、
前記背カバーは、前記背凭れ部分の高さを越えるカバー拡張部分を有し、
該カバー拡張部分は、前記椅子の背凭れ形状を自在に変形させかつ変形後の形状を維持するように構成されることを特徴とする椅子用カバー。 - 前記形状維持部材は、前記背カバーの縦方向に複数配されることを特徴とする請求項1記載の椅子用カバー。
- 前記形状維持部材は、前記背カバーの横方向に複数配されることを特徴とする請求項1又は2記載の椅子用カバー。
- 前記形状維持部材は、斜め方向に配されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の椅子用カバー。
- 前記形状維持部材は、格子状に配されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の椅子用カバー。
- 前記形状維持部材は、金属または樹脂、あるいは繊維状の部材であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の椅子用カバー。
- 前記背カバーは、前記椅子の背凭れの幅より横方向に突出する幅広部分を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の椅子用カバー。
- 前記背カバーの下方より延出する前記椅子の座面をカバーする座カバーを有することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の椅子用カバー。
- 前記座カバーは、前記椅子の座面裏側に回って当該座面裏側を包み込む左右固定部と、座面前側方向に突出して設けられ当該座面の前部を包み込む前固定部とからなり、
前記左右固定部の左右端部には、左右固定部を相互に固定する固定部材を備え、
前記左右固定部と前記前固定部とは、前記椅子の座面裏側において、当該座面を包み込んだ状態において固定されるものであることを特徴とする請求項8に記載の椅子用カバー。 - 前記背カバーおよび座カバーの内部にクッション材を設けたことを特徴とする請求項8又は9に記載の椅子用カバー。
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