JP4516822B2 - 椅子 - Google Patents

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    • A47C7/36Support for the head or the back
    • A47C7/40Support for the head or the back for the back

Description

本願発明は椅子に関するものである。
椅子において、背もたれ又は座若しくは両方をフレームにネット製シート体が張られた構造にしたものがある。この椅子は一般にネット椅子と言われており、通気性やクッション性に優れていることから、近時、普及する傾向にある。ネット材としては織物又は編物が使用されており、一般に、横糸(椅子の正面視で左右方向に延びる糸)には強弾性糸が使用され、縦糸には非弾性糸が使用されており、若干、弾性変形し得る。
そして、シート体をフレームに取付ける方法としては、一般に、溶着や接着、押さえ部材による押さえ固定(挟み付け)、或いはこれらを複合させた方法が採用されているが、これらの方法は固定作業に手間が掛かると共に、高い取付け強度と耐久性を確保するには高い技術を要するという問題があった。
そこで、背もたれにおいて、バックシートを袋状に形成してバックフレームに被せることが行われている。その一例として、本願出願人は、特許文献1において、バックシートを下向きに開口した袋状に形成し、これを背フレームに上方から嵌め込む構造の椅子を提案した。この特許文献1の構成によると、バックシートの取付け作業を簡単に行えると共に、高度の技術を要することなく高い取付け強度と耐久性を確保できる。
また、特許文献2にも、バックシートを下向きに開口した袋状に形成して、バックシートのうち着座者の体圧が作用しない裏面部の下端をバックフレームの下水平部に固定することが開示されている。但し、特許文献2には、バックシートをバックフレームの下水平部に固定する具体的な構造は開示されていない。
更に、特許文献3には、袋状に形成したシート体をフレームに被せたパネル形クッション体が開示されており、この特許文献3では、シート体の開口部は開口したままであり、封止処理は施されていない。
特願2003−341762号 特表2002−527175号公報(図2B及び図6A) 特開2003−159141号公報(特に図5)
特許文献1のものは、バックシートをその周囲が封止された形態として、その周囲に、バックフレームが嵌まる開口部取付け用金具が嵌まる開口部とを部分的に空けたものであり、取付け作業を簡単に行える利点を有するが、この先願ではバックフレームを構成する左右のサイドメンバーの上端が自由端になっているタイプにしか適用できず、左右サイドメンバーの上端に左右長手のアッパーメンバーが繋がっている一般的なタイプのバックフレームを有する背もたれには適用できないという問題があった。すなわち、汎用性が低いという問題がある。
他方、特許文献2に開示されている発明は、バックフレームの上端に左右長手のアッパーメンバーを有する背もたれにも適用できるが、バックシートのうち表面部の下端はフリーの状態であるため着座者の体圧(背もたれ荷重)によって表面部が後方に沈むように過度に変形しやすく、バックシートを張った状態に保持するテンション保持機能が低いという問題がある。特許文献3もシート体の開口部はフリーの状態であるため、シート体を張り状態に保持するテンション保持機能は低いと言える。
また、特許文献3の図1,図4には、シート体を前後が開口した筒状に形成して、その左右両側部を筒状に形成し、この筒状部をフレームのサイドメンバーを差し込むことにより、フレームのサイドメンバーでシート体を支持することも記載されているが、このように予めシートを筒状に形成すると、シートをピンと張った状態に取付けることが難しいという問題がある。
本願発明は、このような現状を改善することを課題とするものである。
本願発明は椅子に関し、この椅子の背もたれは、人の身体の圧力が作用する表面部とその裏側に位置した裏面部とを連続させて下向きに開口した可撓性の袋状バックシートと、前記バックシートが上方から被さるバックフレームとから成っている。
前記バックフレームは、上下長手の左右サイドメンバーと、前記左右サイドメンバーの上端間に繋がった横長のアッパーメンバーとを備えており、前記左右サイドメンバーは背受け部材から立ち上がっている一方、前記バックシートにおける表面部と裏面部との下端縁部にそれぞれ硬質の縁部材が離脱不能に固定されており、前記両縁部材は前記背受け部材に離脱不能に取付けられている。
そして、前記両縁部材は互いに重なっているか又は前後に分かれており、これら両縁部材は、当該縁部材によってバックシートにおける表面部の下端縁と裏面部の下端縁との間の前後間隔を保持した状態で前記背受け部材に取り付けられている。
請求項2の発明では、前記両縁部材は前記背受け部材に上から重なっており、前記背受け部材には、前記縁部材を後ろから覆う後ろ壁部7cが形成されている。
本願発明では、袋状に形成されたバックシートの開口部は封止されて、表面部と裏面部との開口縁部は互いに連続した状態になるため、バックシートをその全周において外側に引っ張ったような状態になってバックシートに対するテンション保持機能が格段に向上し、バックシートの表面部が沈み込み過ぎる現象を回避して快適な身体支持状態を確保することができる。
特に、縁部材を他の部材に固定すると、シート体の全周を外側に引っ張るように強く保持できるため、テンション保持機能をより向上できてより好適である。
また、本願発明では、バックフレームはその上端にアッパーメンバーを備えた構造でありながらバックシートを簡単に装着することができ、しかも、バックシートを全周にわたって外側に張ったような状態に保持できるため、身体の適切な支持状態を確保しつつバックシートの取付けを簡単に行うことができる。
また、本願発明では、縁部材でバックシートの表面部と裏面部との開口縁部間の間隔を保持することにより、表面部と裏面部との間に全面積にわたって間隔を保持できるため、バックシートで着座者の腰部を適切に支持して快適な座り心地を得ることが可能になる。また、縁部材を利用してバックシートの表面部と裏面部との開口縁の間に間隔を空けることができるため、それだけ構造が簡単になる。
請求項2の発明では、縁部材は外部に露出しないため、わざわざカバーを設けなくても体裁が良い利点がある。
次に、本願発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
(1).第1実施形態の概要
図1〜図7では第1実施形態(主たる実施形態)を示している。図1は椅子の全体斜視図、図2(B)は正面図、図3は左側面図である。これらの図面から理解できるように、本実施形態は事務用等の回転椅子に適用しており(勿論、パイプ椅子等の非回転式椅子にも適用できる)、椅子は、キャスター及びガスシリンダ式脚柱を備えた脚1と、脚柱の上端に固定した支持ベース2と、座3と背もたれ4とを備えている。
支持ベース2は上向きに開口した箱状の形態であり、その前部には中間支持体5が左右長手の第1軸6によって傾動自在に取付けされており、座体3はこの中間支持体5に前後位置調節可能に装着されている。また、支持ベース2の前後略中間部には背受け部材7が左右長手の第2軸8によって後傾動自在に連結されており、背受け部材7の前後中途部と中間支持体5とは左右長手の第3軸9によって相対傾動自在に連結されている。
詳細は省略するが、第1軸6は支持ベース2に対して前後動可能に挿通されており、かつ、第1軸6は支持ベース2の内部に配置したばね(図示せず)によって後方から支持されている。このため、座体3は背もたれ4の後傾動に連動して(シンクロして)後傾しつつ後退動する。
背受け部材7と支持ベース2とはガスシリンダ10で連結されており、ガスシリンダ10をロック状態とフリー状態とに切り換え操作することにより、背もたれ4は、背受け部材7の外面側に配置したレバー11の回動操作により、自在に後傾動するフリー状態と任意の姿勢で後傾不能に保持されたロック状態とに切り換えることができる。図示していないが、ガスシリンダの前端部は支持ベースの後端部に突設したブラケットにピンで回動可能に取付けられている。
なお、別例の背面図である図2(B)に実線で示しかつ図3に一点鎖線で示すように、背受け部材7の左右後部に後方及び下方に開口した凹部(或いは段部)52を形成して、この凹所52にレバー11を配置すると好適である。このように構成すると、レバー11がバックフレーム13の外側にはみ出ることを防止できるため、体裁が良いと共に例えば人の衣服がレバー11に引っ掛かるといったことも防止でき、更に、ランバーサポート15を設ける場合、操作用アーム15aとの緩衝を回避できてそれぞれ操作がしやすいという利点がある。
同様の効果を得る方法としては、レバー11を背受け部材7の側部下方に配置することも可能である。凹部52を設けずに、レバー11を背受け部材7の裏側に配置することも可能である。
背もたれ4は、サイドメンバー13a及びその上端に繋がったアッパーメンバー13bとから成るバックフレーム13と、このバックフレーム13に被さった袋状のバックシート14を備えている。バックフレーム13は背もたれ4の外形を構成するもので、バックフレーム13で囲われた部分は前後に開口し空間になっている(例えば左右のサイドメンバー13aを上下途中高さ位置で連結する中間メンバーを備えていても良い)。
ックシート14は、着座者の背中が当たる表面部14aとその裏側に位置した裏面部14bとを備えており、両者の間には空間が空いている。そして、表面部14aと裏面部14bとの間の空間に、主として着座者の腰椎を支持するランバーサポート15が上下動自在に配置されている。
詳細は省略するが、ランバーサポート15はその裏側に配置した薄板状の支持体16に上下動自在に取付けられている。支持体16は固有端部を二股状に形成してその先端をバックフレーム13のサイドメンバー13aにビス止め等の手段で固定しており、また、ランバーサポート15はバックシート14の外側に露出する操作部(アーム部)15aを備えており、バックシート14の左右側部下部(下コーナー部)には、ランバーサポート15の操作部15aを露出させるための切欠き17が形成されている。
なお、図2(A)に一点鎖線で示すように、バックシート14における上下左右コーナー部に切欠き18を形成しても良い(すなわち、バックシート14は筒状でかつ底部を備えておれ足り、完全な袋体である必要はない)。また、ランバーサポート15を設ける場合、バックシート14の上下中途高さ位置に切欠きを形成して、この左右切欠きからランバーサポート15の操作部15aを露出させることも可能である。
本願発明においてランバーサポート15は構成要件ではないが、バックシート14が袋状に形成されているとその内部空間にランバーサポート15や支持体16を配置できるため、デザイン的にスッキリさせ得る利点がある。本願発明では、バックフレーム13のアッパーメンバー13bはサイドメンバー13aとは別部材に構成しているが、サイドメンバー13aとアッパーメンバー13bとを単一部材とすることも可能である。
(2).要部の詳細
次に、本実施形態の要部の詳細を図4以下の図面も参照して説明する。図4は要部を上方から見た分離斜視図、図5は背受け部材7をひっくり返した状態での斜視図、図6は要部の分離正面図、図7のうち(A)はバックシート14が取付けられた状態での図6の VIIA-VIIA視断面図、(B)は図2の VIIB-VIIB視断面図、(C)はバックシート14と縁部材20,21との固定状態を示す断面図である。
図4及び図5から容易に理解できるように、背受け部材7は、左右の前向きアーム7aを備えており、このアーム7aの上面にブリッジ状ブラケット22ねじ止めで固定している。背受け部材7はその左右アーム7aの先端が第2軸8によって支持ベース2に連結されており、ブリッジ状ブラケット22に取付けた軸受け部材(図示せず)に第3軸9が保持されている。第3軸9は背受け部材7に直接に連結することも可能である。
背受け部材7はアルミダイキャストのような金属の一体成形品であり、その後部は平坦部7bとなっており、平坦部7bの後端にはその上下にはみ出た後ろ壁部7cが左右略全長にわたって延びるように形成されている。平坦部7cの上面のうち後ろ壁部7cの手前側には左右に分離した土手部7dが上向きに突設されており、土手部7dと後ろ壁部7cとの間が、バックシート15の下端を固定するための縁部材固定部7eになっている。
背受け部材7の左右両端部後部には、バックフレーム13のサイドメンバー13aを取付けるための起立部7fを設けている。起立部7fはバックフレーム13のサイドメンバー13aと同じ平面形状であり、サイドメンバー13aは連結軸23を介して起立部7fに固定されている。バックフレーム13のサイドメンバー13aは断面楕円形の中空パイプを素材として製造しており、その下端の内部には、連結軸23を嵌めるための中子体(図示せず)が固着されている。
既述のように、背受け部材7の後ろ壁部7cは平坦部7bの下方にはみ出ており、平坦部7bの下面と後ろ壁部7cの前面とは多数のリブ7gで連結されている。このため、背受け部材7の後部には、後ろ壁部7cやリブ7gで囲われた下向き開口の空間24が多数空いており、この空間24に、ガスシリンダ10を取付けるためのブラケット25や、ガスシリンダ10を操作するための操作軸26、操作軸26を保持する軸受け部材27等を配置している。
背受け部材7の起立部7fとバックフレーム13のサイドメンバー13aとはビスによって連結軸23に抜け不能に保持されている。バックフレーム13のアッパーメンバー13bとサイドメンバー13aとは、両者に貫通した中子体(図示せず)を介して連結されている。
言うまでもないが、バックフレーム13においてサイドメンバー13aとアッパーメンバー13bとは一体構造でも良いし、また、バックフレーム13を背受け部材7と一体構造とすることも可能である。逆に、背受け部材7を複数のパーツで構成することも可能であり、更に、背受け部材7は板金製や樹脂製とすることも可能である。
バックシート14は適度の網目を有するネットを素材として製造されており、表面部14aと裏面部14bとの左右側部は縫着や融着によって一体に繋がっている。そして、図7(C)に明示するように、表面部14aの下端縁と裏面部14bの下端縁とは、それぞれ樹脂板又は金属板から成る平面視弓形(緩い曲率の三日月状)の縁部材20,21に糸材による縫い付け(溶着や接着でも良い)によって離脱不能に固定されている。
縁部材20,21は背受け部材7における縁部材固定部7eに殆どずれない状態に嵌まる寸法に設定されている。なお、縁部材20,21の左右中間部には後ろ向きに開口した切欠開き部30が形成されているが、これは、ガスシリンダ10のプッシュバルブ(図示せず)を操作する押圧板(図示せず)との干渉を回避するために形成している。
図7(A)に示すように、本実施形態では、面部14aに固着した縁部材20に複数本(4本)のボルト(ねじ軸)31を左右適宜間隔で下向き突設する一方、面部14の下端に固着した縁部材21にはボルト31が貫通する通穴32を形成しており、両縁部材20,21を重ねた状態でボルト31を背受け部材7に設けた取付け穴33に上方から貫通して、ボルト31にナット34をねじ込むことにより、両縁部材20,21を背受け部材7に上方から共締めしている。
バックシート14の表面部14aに固定した縁部材20にボルト31を固着しても良い。また、ボルト31を背受け部材7に下方から貫通させて上方の縁部材にねじ込むことも可能であるが、位置合わせの容易性からは、本実施形態のようにいずれかの縁部材20,21にボルト31を固定しておくのが好ましい。
本実施形態ではバックフレーム13は正面視で上部の左右間隔が下部の左右間隔よりも広くなっている。従って、バックシート14の下端部は、バックフレーム13の最広巾部に入るような寸法に形成している。そして、バックフレーム13に被せた状態で縁部材20,21を介してバックシート14は下方に強く引くことができるため、バックフレーム14とバックシート14との寸法差を吸収して、バックシート14の全体を強く張った状態に保持することができる。この点も本願発明の利点である。
(3).バックシート14の取付け及び実施形態の利点
バックシート14を取付けるに際しては、まず、図7(B)に示すように両縁部材20,21を分離した状態でバックフレーム13に被せ、次いで、適当な高さ位置で両縁部材20,21を重ね合わせ、それから、縁部材20,21をずり下げて各ボルト31を取付け穴33に挿通し、それからボルト31にナット34をねじ込んだら良い。
本実施形態ではボルト31は背受け部材7の後ろ壁部7cの高さ寸法よりも長い寸法に設定しているが、このようにすると、縁部材20,21が後ろ壁部7cで見えなくなる前にボルト31を取付け穴33に挿通できるため、バックシート15の取付けを簡単に行えて好適である。
バックシート14の上下寸法は、縁部材20,21を背受け部材7に重ねた状態でバックシート14に上下方向の強いテンションが掛かる寸法に設定しており、このため、ナット34をねじ込み切ると、バックシート14は上下のテンションが強く掛かった状態に保持される。この場合、ナット34のねじ込みは強引に行えるため、バックシート14は上下の強いテンションを掛った状態に簡単に取付けられる。これは本実施形態の優れた特徴の一つである。
また、縁部材20,21はある程度の前後幅があることによってバックシート14の下部にも空間が存在しており(すなわち、バックシート14における表面部14aの下端縁知と裏面部14bの下端縁との間に縁部材20,21の前後幅と同じ前後間隔が空いており)、このため、バックシート14の表面部14aは人の体圧によって大きく変形することが許容され、従って、身体(腰部及び背中)に対するフィット性に優れている。
特に、縁部材20,21が座体3の上面よりも下方の部位において背受け部材7に固定されているため、表面部14aのうちその下端と人の腰部が当たる部分との間に大きな寸法を確保することができ、このため、表面部14aは適度のテンションを保持しつつ後方に大きく逃げるように変形し得るため、特にフィット性に優れていると言える。
更に、本実施形態のように、縁部材20,21を背受け部材7のうち後ろ壁部7cの手前側に配置すると、縁部材20,21は外部に露出しないため、わざわざカバーを設けなくても体裁が良い利点がある。すなわち、背受け部材7の後ろ壁部7cが縁部材20,21を覆うカバーを兼用しているのである。
また、縁部材20,21を背受け部材7の土手部7dと後ろ壁部7cとの間に配置すると、縁部材20,21を位置決めされるため好適である。この場合、縁部材固定部7eと縁部材20,21とを、切り開き部28から左右両端に向けて前後間隔が狭まる弓形(三日月状)に形成すると、縁部材20,21は前後位置と左右位置とが同時に位置決めされる利点がある。
なお、バックシート14は、既述のように、強弾性糸と非弾性糸とを素材にして織ったり編んだりして製造されているが、一般に、上下方向に延びる縦糸を非弾性糸とし、左右方向に延びる横糸を強弾性糸にしている。強弾性糸としては例えばポリエステルエラストマー繊維を使用し、非弾性糸としてはポリエステル糸を使用することができる(勿論、他の素材でもよい)。
バックフレーム13のアッパーメンバー13bは平面視で前向き凹状に湾曲しており、このため、バックシート14における表面部14aの上端とアッパーメンバー13bとの間には間隔が空いており、この間隔は、左右中間部ほど大きくなっている。このように空間が空いていることにより、着座の背中がアッパーメンバー13bに当たることを回避し、快適な座り心地(特にロッキング状態での座り心地)を得ることができる。
図示していないが、ボルト31にねじ込まれるナット34を2個のナットからなるダブルナットとすると共に、下方の縁部材20と背受け部材7との間に常に隙間が空いた状態に保持することにより、バックシート14に対する上下方向のテンションを調節することも可能である。
(4).第2〜第9実施形態(図8)
図8では第2〜第9実施形態を示している。(A)〜(C)に示すのはバックシート14への縁部材20,21の取付け方法の別例であり、(A)に示す第2実施形態は、表面部14a及び裏面部14bの下端に袋状部を形成してこの袋状部に縁部材20,21を嵌め込んだもの、(B)に示すのは、表面部14a及び裏面部14bと縁部材20,21とを共に樹脂製として、両者を融着によって一体化したもの、更に、(C)に示す第4実施形態は、縁部材20,21をそれぞれ2枚の樹脂板で構成して、2枚の樹脂板の間に表面部14a及び裏面部14bの下端部を重ねて溶着したものである。
(D)〜(H)では縁部材20,21を背受け部材7に取付ける別例を示している。このうち(D)に示す第5実施形態は、2枚重ねした縁部材20,21のうち上に位置した縁部材にボルト31を固定してこのボルト31を背受け部材7に貫通させた場合において、ナット34と背受け部材7との間にばね36を介在させたものである。
この構成では、バックシート14の上下のテンションを調節することが可能であり、また、ばね36が縮むことによるクッション性を利用して身体へのフィット性を高めることができる利点がある。また、この実施形態から理解できるように、縁部材20,21は必ずしも背受け部材に固定される必要はなく、離脱しない状態に保持されていれば良いのである。
(E)に示す第6実施形態では、両縁部材20,21にそれぞれボルト31を固定して、これらにナット34をねじ込んで個別に締結している。(F)に示す第7実施形態では、縁部材20,21を背受け部材7の下面に重ねてボルト31で共締めしている。この場合は、下方に位置した縁部材21を上方の縁部材20の外側に張り出すことにより、表面部14aの下端縁と裏面部14bの下端縁の間に前後方向の間隔が空くように設定している。
(G)に示す第8実施形態では、縁部材20,21をそれぞれ上向き片と下向き片とが水平部を介して連結された階段状の形状に形成して、その下向き片を背受け部材7における壁部の内側面にビス(ボルト)37で締結している。
(H)に示す第9実施形態では、2枚に重なった縁部材20,21のうち上方の縁部材20にU字状の係止突起38を固定し、係止突起38のうち背受け部材7の下方に突出した部分に棒材39を挿通することにより、縁部材20,21を背受け部材7に取付けている。背受け部材7と棒材39との間にゴム等の緩衝体40を介在させている。この実施形態から容易に理解できるように、縁部材20,21を背受け部材7等の部材に取付ける方法はねじ式のファスナーを使用することには限らない。
これら図8に示す第2〜第9の各実施形態でも、バックシート14における表面部14aの下端縁と裏面部14bの下端縁との間に前後方向の間隔が空いている。
(6).その他
本願発明は上記の実施形態の他にも様々に具体化できる。例えば、椅子には例えば講堂用椅子のような固定式椅子、数人で掛けるベンチ類、或いはソファー類も含まれる。
シート体の素材は必ずしもネットには限らず、強度等の条件が許せば布や樹脂シートを使用することも可能である。また、縁部材は板状である必要はない。
縁部材は一連に延びている必要はなく、表面部及び裏面部とに取り取付く縁部材とも、飛び飛びの状態に分離した複数個で構成されていても良い。
第1実施形態に掛かる椅子の全体斜視図である。 (A) は椅子の正面図、 (B)は別例の部分背面図である。 椅子の左側面図である。 要部を上方から見た分離斜視図である。 背受け部材をひっくり返した状態での斜視図である。 要部の分離正面図である。 (A) はバックシートが取付けられた状態での図6の VIIA-VIIA視断面図、 (B)は図2の VIIB-VIIB視断面図、 (C)はバックシートと縁部材との固定状態を示す断面図である。 第2〜第9実施形態を示す図である。
2 支持ベース
3 座体
4 背もたれ
7 背受け部材
7c 後ろ壁部
7d 土手部
7e 縁部材固定部
13 バックフレーム
13a サイドメンバー
13b アッパーメンバー
14 ックシート
14a バックシートの表面部
14b バックシートの裏面部
15 ランバーサポート
16 ランバーサポートの支持体
20,21 縁部材

Claims (2)

  1. 背もたれが、人の身体の圧力が作用する表面部とその裏側に位置した裏面部とを連続させて下向きに開口した可撓性の袋状バックシートと、前記バックシートが上方から被さるバックフレームとから成っており、
    前記バックフレームは、上下長手の左右サイドメンバーと、前記左右サイドメンバーの上端間に繋がった横長のアッパーメンバーとを備えており、前記左右サイドメンバーは背受け部材から立ち上がっている一方、前記バックシートにおける表面部と裏面部との下端縁部にそれぞれ硬質の縁部材が離脱不能に固定されており、前記両縁部材は前記背受け部材に離脱不能に取付けられている、
    という構成であって、
    前記両縁部材は互いに重なっているか又は前後に分かれており、これら両縁部材は、当該縁部材によってバックシートにおける表面部の下端縁と裏面部の下端縁との間の前後間隔を保持した状態で前記背受け部材に取り付けられている、
    椅子。
  2. 前記両縁部材は前記背受け部材に上から重なっており、前記背受け部材には、前記縁部材を後ろから覆う後ろ壁部が形成されている、
    請求項1に記載した椅子。
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