JP7261534B2 - 椅子の張地の取付構造 - Google Patents

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本発明は、張地の周縁部を押し込む溝を有する椅子の背枠の構造に関する。さらに詳述すると、本発明は、背枠本体と該背枠本体と別パーツの背枠プレートとで構成される背枠における張地の取付構造に関する。
従来から、椅子の背凭れにおいて、メッシュで構成された張地の周縁部にPPコード(ポリプロピレン製コード)を縫合し、該PPコードを背枠に形成した溝に押し込むことでメッシュ張地を背枠に取り付けるものがある。
他方、人間工学に基づいて設計された近年の椅子は、背凭れにおいても、単純な平面で構成されているものではなく、例えば側面視において背支点部分が前方に向けて凸となる形状(すなわち、くの字状)に形成されると共に、平面視において後方に向けて凸となるように湾曲するなどの、三次元の背凭れ面を構築したものが多い。このような背凭れを例えば背枠とメッシュ張地で構成する場合には、樹脂コードが抜け難くするために、溝の抜き方向が単純に逆方向となるのではなく、もはや金型では簡単には実現できないような複雑な構造となってきている。
つまり、金型構造的に、四方向(上下左右)からスライド型を入れると、複雑で大がかりな型構造となる。しかも、背枠の形状は、上辺(上枠部)と下辺(下枠部)とでは溝の抜き方向が単純に逆方向となるのではなく、平面的には背面側に向けて突出するように湾曲しながら、鉛直面には中央部で屈曲するような複雑な形状であるため、もはやスライド型を用いる程度では金型では実現できないような複雑な構造となってきている。特に背枠の下辺付近に溝を作ることは困難である。
そこで、金型で構築できない溝を形成するために、背枠に別パーツの背枠プレートを取り付けて溝を形成することが行われている(特許文献1)。
特開2015-93028号公報
しかしながら、特許文献1の張地の取付構造では、背枠の一部に別パーツの背枠プレートを取り付けて溝を形成するようにしているので、寸法管理が難しく、溝幅にばらつきが生じ易い。このため、樹脂コードが入りにくくなったり、逆に抜け易くなったりする虞があるので、背枠プレートとの間で形成される溝幅の微調整が必要となったりすることがある。
また、背枠の成形時に金型で成形された溝と後付けした別パーツとの間で形成された溝とでは、連続した溝を形成できずに段差が生じたりする虞がある。この場合には、PPコードを挿入する作業に手間取ったり、PPコードを挿入できない場合もあり、背枠プレートとの間の溝幅の調整が必要となったり、連続していない箇所から抜けやすくなってしまう問題も発生する虞がある。また、溝に段差が生ずると、見栄えも悪くなる。
さらに、背枠の全周に連続的に溝が形成されず途中で分断されるため、分割線が入ることから、デザインを損なうこともある。
本発明は、張地の周縁部を挿入する溝を連続させて抜け難い構造であると共に、見栄えも良い椅子の張地の取付構造を提供することを目的とする。
かかる目的を達成するための椅子の張地の取付構造は、張地の周縁部を押し込む溝を有する椅子の背枠において、前記背枠を背枠本体と該背枠本体と別パーツの背枠プレートとで構成し、前記溝は前記背枠本体の金型を使った成形時に前記背枠本体と一体的に形成される第1の溝と前記背枠プレートの金型を使った成形時に前記背枠プレートと一体的に形成される第2の溝から構成され、前記背枠本体には前記第1の溝を分断し、かつ前記第1の溝を区画する裏側の縁部の表層部を残して内側が落とし込まれた凹部を有する背枠プレート取付座を設ける一方、前記第2の溝を区画する表側の縁部は前記背枠本体の第1の溝を区画する表側の縁部と一致し、前記第2の溝を区画する裏側の縁部は前記背枠本体の前記凹部に嵌合して、前記第1の溝を区画する裏側の縁部と一致させ、前記背枠本体の前記背枠プレート取付座に前記背枠プレートを嵌め合わせ、かつ前記凹部に前記第2の溝を区画する裏側の縁部が落とし込まれて固定されることで一体化され、前記第1の溝と前記第2の溝とが連続することによって途中で途切れることなく背枠全周に渡って前記張地の周縁部を押し込む溝が形成されるようにしている。
また、同椅子の張地の取付構造において、前記背枠プレート取付座の輪郭と前記背枠プレートの輪郭とを同一輪郭とすることが好ましい。
また、同椅子の張地の取付構造において、前第2の溝を区画する前記裏側の縁部の輪郭と、前記背枠プレートの前記裏側の縁部を嵌合する前記背枠本体の前記凹部の輪郭とを同一輪郭とすることが好ましい。
また、同椅子の張地の取付構造において、前記背枠プレート取付座には前記背枠プレートの上縁部を支える段部が形成されていることが好ましい。
また、同椅子の張地の取付構造において、背枠は下枠部と左右の縦枠部及び上枠部とで内側に開口が構成された枠形状であり、前記下枠部に前記背枠プレート取付座が形成されて前記背枠プレートが嵌合されていることが好ましい。
また、同椅子の張地の取付構造において、前記第1の溝及び前記第2の溝は、溝の抜き方向を捻りながら変化させかつ四面で前後方向並びに上下左右方向に相互に異なる方向に変化させ、途中で途切れることなく背枠全周に渡って形成される三次元的な1本の溝を形成するものであることが好ましい。
さらに、本発明の椅子は、請求項1から6のいずれか1つに記載の張地の取付構造を背凭れに適用していることが好ましい。
請求項1記載の椅子の張地の取付構造によれば、背枠を背枠本体と該背枠本体と別パーツの背枠プレートとで構成し、且つ張地の周縁部を押し込む溝を金型を使った成形時に背枠本体と一体的に形成される第1の溝と背枠プレートと一体的に形成される第2の溝から構成しているので、溝幅などの寸法管理が容易である。したがって、張地の周縁部の樹脂コードが入り易く、かつ抜け難いものとすることができる。
しかも、背枠本体の第1の溝と背枠プレート自体の第2の溝とが段差なく連続的に形成されるので、張地の周縁部・樹脂コードを挿入する作業に手間取ることもなければ、抜け易くなったり、見栄えも悪くなることがない。
本発明を適用した背枠の一実施形態を示す斜視図である。 同背枠の底面図である。 同背枠の背枠プレート取付座の一部分を拡大して示す斜視図である。 同背枠の背枠プレート取付座の全体を下から見て示す斜視図である。 背枠プレートの一実施形態を示す正面図である。 同背枠プレートの中央縦断面図である。 同背枠プレートの右側面図である。 背枠本体と背枠プレートとの取付状態を示す中央縦断面図である。
以下、本発明の構成を図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。尚、本明細書において、背凭れにおける「表、前あるいは表面や前面」とは着座者に面する側を指し、「裏、後あるいは裏面や後面」とはその反対側の面、即ち「表、前あるいは表面や前面」よりも着座者から離れる側の部分を意味している。また、背枠本体とは別パーツとなる背枠プレートにおいても、「表側(外側)並びに裏側(内側)」とは、着座者に面する側並びにその反対側の面、即ち「表側(外側)並びに裏側(内側)」よりも着座者から離れる側の部分を意味している。
図1から図8に本発明を適用した背枠の一実施形態を示す。本実施形態の背凭れは、背枠1と該背枠1に張られる張地(図示省略)とで構成されるものであり、背枠1の縁に外向きに形成されたに張地の周縁部が押し込まれることで張地が背枠1に取り付けることにより、身体支持面が構成されている。
背凭れは、特定の構造並びに形状に限定されるものではないが、本実施形態の場合には、例えば背支桿4に支持される合成樹脂製の背枠1と、この背枠1に張り渡されて背凭れ面を形成するメッシュ地の張地(以下、メッシュ張地と呼ぶ)とで構成されている。背枠1は、ある程度の可撓性と背を支える構造物としての剛性を備える樹脂材例えばガラス繊維入りポリプロピレンで構成されており、メッシュ張地を取り付けることで、背凭れ面・身体支持面を構成する。
背枠1には、メッシュ張地を取り付けるため、外周側開放された第1の溝11,第2の溝21が略全周に亘って形成されており、この第1の溝11,第2の溝21にメッシュ張地の縁に縫い付けた樹脂コード(図示省略)と共に張地を挿入することで、張地を第1の溝11,第2の溝21に引っ掛けるように取り付けて、メッシュ張地と共に背を構成するように設けられている。
図1にメッシュ張地を取外した状態の背枠の外観を示す。本実施形態の背枠1は、背枠本体2と、この背枠本体2とは別パーツとなる背枠プレート3とによって構成されている。ここで、背枠本体2は、例えば、背支杆4に接続されて背枠全体を支持する下枠部8と、左右の縦枠部6,7及び上枠部5とで構成されており、内側に開口を形成する。上枠部5及び左右の縦枠部6,7の外側の面には、メッシュ張地の周縁部の樹脂コードを挿入する第1の溝11が連続して形成されている。また、下枠部8には、背枠プレート3との境まで上述の第1の溝11が連続的に形成されている。即ち、背枠本体2の第1の溝11は、背枠プレート3の部分を除く全域に連続的に形成されている。ここで、背枠1において、背枠本体2と背枠プレート3とに分離される部位は、特定の部位に限定されるものではないが、一般にはスライド型によっても成形が困難な背枠1の下部即ち本実施形態の背枠においては下枠部8において適用されることが好ましい。尚、背枠本体2並びに背枠プレート3は、本実施形態の場合、金型を用いた樹脂一体成形によって成形しているが、アルミダイカスト等の金属材料を用いて成形することも可能である。
本実施形態における背枠1は、例えば図1に示されているように、側面視において背支点部分が前方に向けて凸となる形状(すなわち、くの字状)に形成されると共に、平面視において後方に向けて凸となるように湾曲した形状をなしている。したがって、この背枠本体2の第1の溝11及び背枠プレート3の第2の溝21は、図1に示すように、溝の抜き方向を捻りながら変化させかつ四面で前後方向並びに上下左右方向に相互に異なる方向に変化させ、途中で途切れることなく背枠全周に渡って形成される三次元的な1本の溝を形成するのに好適である。この背枠1は、例えば下枠部(下辺部)8の背支桿取付座9に背支桿4の後端に立ち上げられた背受け座(例えば、背支桿の後端から立ち上げられた板)を差し込んでビス止めすることで、背支桿4に固定されている。
背枠本体2の下枠部8は、例えば図4に示すように、他の部分に比べて高剛性となるように構成されており、背支杆4の立ち上がり部がねじ止めされるのコ形の背支桿取付座9が一体的に設けられている。
背枠プレート3には、例えば図6に示すように、それ自体に第2の溝21が形成されている。しかして、背枠本体2に背枠プレート3を取り付けることにより、背枠本体2と背枠プレート3の各々の第1の溝11,第2の溝21が連続して背枠1の全周を巡る溝が構成される。この第2の溝21は背枠本体2に形成されている第1の溝11と同じ深さ並びに同じ幅であり、背枠本体2の第1の溝11と同様に、金型を使った成形時に一体的に形成されるので、溝幅や形状にばらつきがなく寸法管理が容易である。したがって、張地の縁即ち樹脂コードが入りにくくなったり、逆に抜け易くなったりすることがない。つまり、背枠プレート3の第2の溝21の形状は1つの部品で構成されることで溝幅の精度が安定し、かつ背枠プレートラインが外観上に出ない。
また、背枠本体2の背枠プレート取付座10の輪郭(主に上縁部18の内側の輪郭)と背枠プレート3の輪郭(主に上縁部25の外側の輪郭)とは、図4及び図5に示すように、正面視でほぼ同一輪郭とされており、互いに輪郭部分が合わされることで位置合わせが完了するように設けられている。本実施形態の場合、背枠プレート取付座10は、下側が開放され、上側が上縁部18によって引っ掛かる切り欠き状の空間である。このため、背枠プレート取付座10の上縁部18の内側の輪郭と背枠プレート3の上縁部25の外側の輪郭とがほぼ同一輪郭とされている。
また、背枠プレート取付座10の内方の凹部16の輪郭と背枠プレート3の裏側縁部23の輪郭とは、正面視あるいは嵌合方向においてほぼ同一輪郭とし、凹部16に背枠プレート3の裏側縁部23が落とし込まれる構造とされている。
ここで、背枠プレート3と背枠本体2との間の同一輪郭とは、すきま嵌めとなる程度の僅かなクリアランスが生じる程度で同一輪郭(即ち、ほぼ同一輪郭)ということであり、少なくとも背枠本体2と背枠プレート3との間の位置決めがラフに行える程度の精度であれば十分である。これにより、背枠プレート3の背枠本体2への位置決めも容易になって、背枠プレート3に形成される第2の溝21と背枠本体2の第1の溝11とは、各々溝幅の精度が安定し、かつ段差無く連続して繋がれることとなる。しかも、背枠プレートラインが外観上に出ない。
背枠本体2の背枠プレート3を嵌め込む背枠プレート取付座10及び背枠プレート3とは、例えば図1の実施形態の場合、下枠部8の形状に沿ったほぼ弓形に形成され、背枠本体2の第1の溝11の端部が背枠プレート3との境界とされている。背枠プレート取付座10は、背枠本体2の第1の溝11を区画する表側(外側)の縁部を該当区間において全て切り欠くと共に裏側(内側)縁部(以下、裏側縁部13と呼ぶ)の外観に表れる部分(以下、裏側縁部表皮部14と呼ぶ)を残してその内側を抉るように形成された凹部16を有するものであり、背枠プレート3の輪郭と同じ輪郭を有する。また、上縁部18の内側には、背枠プレート3の上縁部25を支える段部15が形成されている。他方、背枠プレート3は、下縁部24には全域において溝21が形成され、上縁部25においては背枠プレート取付座10の上縁部18と同一輪郭の縁が形成され、その内側にはボス部17が例えば等間隔に4箇所備えられている。
ここで、背枠本体2の溝11を区画する裏側縁部13は、途切れること無く連続的に全周に形成されている。そして、背枠プレート3が嵌め込まれる部分には、裏側縁部13の外観に表れる部分(以下、裏側縁部表皮部14と呼ぶ)を残して裏側縁部13の一部が抉られて凹部16が形成されている。つまり、背枠プレート3の溝21を区画する裏側縁部23は背枠本体2の裏側縁部13よりも短く形成され、背枠本体2の凹部16に落とし込まれている。したがって、背枠プレート3が当てはめられている部分では、第2の溝21を区画する裏側縁部23は、背枠プレート3の裏側縁部23と背枠本体2の裏側縁部表皮部14とで構成される。即ち、背枠本体2の裏側縁部13は、外観的には途切れること無く連続的に全周に形成されていることとなる。
背枠プレート取付座10の内方には、背枠プレート3の裏側縁部23を収容する凹部16が形成されている。この凹部16は、背枠プレート3の裏側縁部23の厚みとほぼ同じ寸法の深さを有し、背枠本体2に形成されている第1の溝11と背枠プレート3に形成されている第2の溝21とが同一線上(即ち同一軸上)に配置されるように配慮されている。背枠プレート3の第1の溝21を区画する裏側縁部23の輪郭と、背枠プレート3の裏側縁部23を嵌合する背枠本体2の凹部16の輪郭とは同一輪郭である。
また、背枠プレート取付座10の内方には、背枠プレート3を背枠本体2に固定するための締結ねじ(図示省略)をねじ込むねじ孔を開けたボス部17が適宜設けられている。このボス部17は、例えば等間隔で適宜数例えば4箇所設けられており、背枠プレート3側の対応するボス部26と突き合わされることによって、軸方向の位置決めが行われる。
凹部16の深さは、背枠プレート3の裏側縁部23の厚み(幅)と同じとされている。したがって、背枠プレート3の裏側縁部23を凹部16に嵌め込むと、背枠本体2の裏側縁部13の溝側の面と背枠プレート3の裏側縁部23の溝側の面とが面一になるように背枠プレート3がセットされる。同時に、背枠プレート3の表側縁部22の溝側の面と背枠本体2の表側縁部12の溝側の面とが面一にセットされることとなる。尚、凹部16は、背枠プレート3の裏側縁部23の全体を収容する閉鎖的な凹所に形成される必要はない。即ち、本実施形態の場合、凹部16は、背面側には壁の無い開放的な凹所として形成され、両端の段部15の端面19と、左右両側の壁面と、裏側縁部表皮部14の内側の壁面との4点で位置決めが行われる構造とされている。
背枠プレート取付座10の上縁部18には、背枠プレート3の上縁部25が当接される段部15が形成されている。この段部15は、背枠本体2側の第1の溝11の僅か上まで形成されている。即ち、背枠プレート3の第2の溝21の底部の厚みに相当する間隔を開けて、段部15の端が形成され、背枠プレート3の第2の溝21部分が重なって浮き上がらないように配慮されている。背枠プレート取付座10には背枠プレート3の上縁部25を支える段部15が形成されている。
背枠プレート3の下縁部24は、背枠本体2の下枠部8の輪郭の一部を構成するものであることから、同下枠部8の輪郭と同じ外形状を成している。また、下向きに開口するように形成される第2の溝21を備えていることから、横断面は例えば図6に示すようにy形を成している。ここで、第2の溝21を区画する表側縁部22と裏側縁部23とは、一定の溝幅となるように平行に形成されている。そして、裏側縁部23が背枠本体2の凹部16に嵌まり込むように形成されている。この裏側縁部23は、凹部16に嵌まり込むことで背枠本体2の裏側縁部表皮部14の内側に隠れるので外観には露出しない。したがって、張地の周縁部を第1の溝11,第2の溝21に嵌め込んで背凭れを構成したときに、表側縁部12,22は折り返される張地に覆われて隠れる。また、背枠本体2の第1の溝11の端部と背枠プレート3の第2の溝21の端部との境から背枠プレート3の上縁部25と背枠本体2の凹部16の上縁部18との境界の線もまた折り返される張地に覆われて隠れる。これによって、背枠プレート3は外観に表れないので、背枠1の第1の溝11,第2の溝21は途切れること無く連続的に形成されているのと同様にデザイン上外観に表れるので、デザイン性を損なうことがない。
以上のように構成された背枠プレート3は、貫通孔27が左右方向に離間した5箇所の位置に形成されている。そして、この貫通孔27と下枠部8に形成されたねじ孔17とを利用してねじ止めすることで背枠本体2ともに背枠1を構成する。
以上のように、本実施形態に係る背枠1は、背枠本体2とこの背枠本体2とは別体となる背枠プレート3とによって構成され、背枠本体2の第1の溝11と背枠プレート3の第2の溝21とを連続的に繋げることで略全周に亘って1本の溝を形成し、メッシュ張地の縁を挿入されることでメッシュ張地は背枠1に取り付けられる。
このようにメッシュ張地を、背枠本体2と背枠プレート3とにかけてほぼ全周に亘って形成された第1の溝11,第2の溝21に挿入することで背枠1の形状に沿って張設して、背を構成することができる。第1の溝11,第2の溝21は、各位置において外周側を開放方向として形成されていることから、メッシュ張地の縁部を容易に挿入することができ、簡単に取付作業を行うことが可能である。また、メッシュ張地は第1の溝11,第1の溝21よりほぼ180°反対の方向に延在することになるため、張力が作用する方向と溝の開放方向がほぼ反対向きになり、簡単に外れることはない。
また、メッシュ張地を取り付けた際には、背枠プレート3の溝21を区画する表側の縁部(以下、表側縁部22と呼ぶ)は背枠本体2の第1の溝11を区画する表側(あるいは外側)の縁部(以下、表側縁部12と呼ぶ)と一致し(即ち、面一となり)、メッシュ張地によって覆われる。しかも、背枠本体2と背枠プレート3との間の境界は、第1の溝11,第2の溝21を区画する表側縁部12,22付近では張地の張力が付与される方向に対して斜交する方向のほぼ水平で、かつ内側に入るほどに緩やかに湾曲して張力付与方向とほぼ直交する方向となる弓形を成しているので、背枠本体2と背枠プレート3との間の分割線が張地に皺となって表れることがない。
さらには、背枠プレート3の溝の裏側の縁部は背枠本体の溝の裏側の縁部の凹部に嵌合され(落とし込まれ)、溝の裏側の縁部の内側の面と一致させ(即ち、面一となり)られているので、外観にはほとんど表れない。しかも、背枠本体の凹部はその外側に裏側の縁部の表層部を残して形成されているので、背枠本体の裏側の縁部が全周に連続的に形成され、継ぎ目が外観に表れることがない。
なお、上述の形態は本発明の好適な形態の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。例えば、上述の実施形態では、図3に示す断面構造を有する背枠1を例に挙げて説明したが、本発明の椅子の張地の取付構造が適用され得る部品の断面はこれに限られるものではない。すなわち、背枠1の断面構造並びに第1の溝11の位置などが図3に示す構成と違う場合でも、背枠を背枠本体と背枠プレートとに分離して成形するものであり、且つ樹脂コード1を嵌め込む第1の溝11を有する背枠に対し張地2を取付ける構造であれば、本発明が適用できることは言うまでもない。
また、上述の実施形態では、下枠部8と左右の縦枠部6,7及び上枠部5とで構成された、内側に開口を形成する背枠とメッシュ張地とで背凭れを構成した例を挙げているが、これに特に限られず、プレート状あるいはシェル状の枠体(背凭れ板)を用いるようにしても良いし、他の構成要素を同様に構成して同一の効果を得ることも可能である。例えば、特開2010-94306号や特開2014-90992号などに記載のクッションタイプの背凭れにおける張地と枠体との取付構造、即ち張地の周縁部の樹脂コードとこれを引っ掛ける溝との関係などに適用することも可能である。また、各部の具体的な構成は、上述した実施形態のみに限定されるものではなく、例えば、上述した実施形態では、張材としてメッシュ張地を使用していたが、背枠に張設することのできる弾性を有するものであれば、これに限らず織布や、不織布、フィルム等のシート状物等も有効に利用することができる。さらに、張地の周縁部に取り付けられる樹脂コードに代えて、その他の素材の補強帯状物や、張地そのものを樹脂で固まらせて硬化させるなどの手法も適用できることは言うまでもない。
1 背枠
2 背枠本体
3 背枠プレート
10 背枠プレート取付座
11 背枠本体の第1の
12 背枠本体の溝を区画する表側縁部
13 背枠本体の溝を区画する裏側縁部
14 背枠本体の溝を区画する裏側縁部の外観に表れる部分(裏側縁部表皮部)
15 背枠プレート取付座の段部
16 背枠プレート取付座の凹部
21 背枠プレートの第2の溝
22 背枠プレートの溝を区画する表側縁部
23 背枠プレートの溝を区画する裏側縁部
24 背枠プレートの上縁部
25 背枠プレートの下縁部

Claims (7)

  1. 張地の周縁部を押し込む溝を有する椅子の背枠において、
    前記背枠を背枠本体と該背枠本体と別パーツの背枠プレートとで構成し、
    前記溝は前記背枠本体の金型を使った成形時に前記背枠本体と一体的に形成される第1の溝と前記背枠プレートの金型を使った成形時に前記背枠プレートと一体的に形成される第2の溝から構成され、
    前記背枠本体には前記第1の溝を分断し、かつ前記第1の溝を区画する裏側の縁部の表層部を残して内側が落とし込まれた凹部を有する背枠プレート取付座を設ける一方、
    前記第2の溝を区画する表側の縁部は前記背枠本体の第1の溝を区画する表側の縁部と一致し、前記第2の溝を区画する裏側の縁部は前記背枠本体の前記凹部に嵌合して、前記第1の溝を区画する裏側の縁部と一致させ、
    前記背枠本体の前記背枠プレート取付座に前記背枠プレートを嵌め合わせ、かつ前記凹部に前記第2の溝を区画する裏側の縁部が落とし込まれて固定されることで一体化され、前記第1の溝と前記第2の溝とが連続することによって途中で途切れることなく背枠全周に渡って前記張地の周縁部を押し込む溝が形成される
    ことを特徴とする椅子の張地の取付構造。
  2. 記背枠プレート取付座の輪郭と前記背枠プレートの輪郭とを同一輪郭としたことを特徴とする請求項1記載の椅子の張地の取付構造。
  3. 第2の溝を区画する前記裏側の縁部の輪郭と、前記背枠プレートの前記裏側の縁部を嵌合する前記背枠本体の前記凹部の輪郭とは同一輪郭であることを特徴とする請求項1または2記載の椅子の張地の取付構造。
  4. 前記背枠プレート取付座には前記背枠プレートの上縁部を支える段部が形成されていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載の張地の取付構造。
  5. 前記背枠は下枠部と左右の縦枠部及び上枠部とで内側に開口が構成された枠形状であり、前記下枠部に前記背枠プレート取付座が形成されて前記背枠プレートが嵌合されていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の張地の取付構造。
  6. 前記第1の溝及び前記第2の溝は、溝の抜き方向を捻りながら変化させかつ四面で前後方向並びに上下左右方向に相互に異なる方向に変化させ、途中で途切れることなく背枠全周に渡って形成される三次元的な1本の溝を形成するものであることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の張地の取付構造。
  7. 請求項1から6のいずれか1つに記載の張地の取付構造を背凭れに適用したことを特徴とする椅子。
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