JP2003238922A - 粘着剤組成物及び粘着シート - Google Patents

粘着剤組成物及び粘着シート

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JP2003238922A JP2002044758A JP2002044758A JP2003238922A JP 2003238922 A JP2003238922 A JP 2003238922A JP 2002044758 A JP2002044758 A JP 2002044758A JP 2002044758 A JP2002044758 A JP 2002044758A JP 2003238922 A JP2003238922 A JP 2003238922A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 強粘着力を有し、粘着力の経日上昇が抑制さ
れ、被着体を汚染することなく剥離可能で、しかも曲面
追従性に優れている粘着剤組成物及び粘着シートを得
る。 【解決手段】 粘着剤組成物は、(A)ヒドロキシル基
を実質的に含有しないアクリル系重合体、(B)複数の
ヒドロキシル基を含有するアミン系化合物、および
(C)ポリイソシアネート系化合物から少なくともなる
ことを特徴とする。乾燥後又は硬化後におけるゲル分率
が10〜70重量%であることが好ましい。また、粘着
シートは、支持体の片面または両面に、前記粘着剤組成
物からなる粘着剤層を有していることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ラベル、粘着テー
プもしくはシート等に使用されるアクリル系重合体を主
成分とした粘着剤組成物及び粘着シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来用いられている粘着剤組成物あるい
は粘着テープ、シート等は、常温において指圧程度の力
で接着できるため、接合用から包装用、表面保護用、電
気用等幅広い分野で使用されている。特に接合用途にお
いては、信頼性、安全性の面から強接着性を要求され、
さらにまた、接合部材の形状も様々であることから、曲
面追従性が要求されることが多い。
【0003】これまでは、例えば、接合用の粘着テープ
が用いられていた部材が、不要となった場合、部材その
ものを廃棄もしくは焼却処分していた。しかし、近年、
環境に対する考え方から、リサイクル可能な材質、例え
ば、アルミニウム、ポリエチレンテレフタレートやポリ
スチレンなどの各種プラスチック類などは、極力リサイ
クルする方針が強まってきた。しかし、リサイクルにあ
たり、異なる材質のものははっきりと分別できることが
必要であり、粘着テープも剥離できることが要求され
る。
【0004】しかし、一般の粘着テープ、特に強接着性
の粘着テープは、被着体への貼り付け後に経時変化によ
って接着力の上昇が起こりやすく、使用後に被着体から
剥離することが難しくなったり、粘着剤の糊残りを生じ
たりする事がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来公知
の粘着剤は、特にリサイクル部材に用いる強接着性粘着
剤は、粘着力(接着力)が経時的に上昇してさらに強く
接着するようになることにより、剥離が困難になった
り、糊残りなどの被着体汚染が生じたりする問題があ
り、これらの解決が望まれていた。
【0006】従って、本発明の目的は、被着体への固定
時には被着体に強く接着することができる強粘着力を有
し、しかも経時による粘着力の上昇が抑制又は防止され
て被着体からの再剥離時には被着体を汚染することなく
剥離することができ、さらには曲面追従性に優れている
粘着剤組成物及び粘着シートを提供することにある。本
発明の他の目的は、さらに、短時間のエージングにより
十分な凝集力を発現しうる、生産性に優れた粘着剤組成
物及び粘着シートを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記の目的
を達成するために鋭意検討した結果、粘着剤として、ヒ
ドロキシル基(水酸基)を実質的に有していないアクリ
ル系重合体が、特定の硬化剤及び硬化助剤と組み合わせ
られた粘着剤を用いると、被着体への固定時には被着体
に強く接着することができる強粘着力を有し、さらに経
時又は経日による粘着力の上昇が抑制又は防止され、被
着体からの再剥離時には被着体を汚染することなく剥離
することができ、しかも被着体の表面の形状に追従して
接着することができ、優れた曲面追従性を有しているこ
とを見出し、本発明を完成させた。
【0008】すなわち、本発明は、(A)ヒドロキシル
基を実質的に含有しないアクリル系重合体、(B)複数
のヒドロキシル基を含有するアミン系化合物、および
(C)ポリイソシアネート系化合物から少なくともなる
ことを特徴とする粘着剤組成物である。
【0009】本発明の粘着剤組成物としては、乾燥後又
は硬化後におけるゲル分率が10〜70重量%であるこ
とが好ましい。また、複数のヒドロキシル基を含有する
アミン系化合物(B)に係るヒドロキシル基の含有量
(MB)(モル)と、ポリイソシアネート系化合物
(C)に係るイソシアネート基の含有量(MC)(モ
ル)が、以下の関係を有していることが好ましい。 (MC)/(MB)=0.1〜100
【0010】本発明には、支持体の片面または両面に、
前記粘着剤組成物からなる粘着剤層を有することを特徴
とする粘着シートも含まれる。該粘着シートとしては、
ステンレス板に対する180°粘着力(引張速度300
mm/分、23℃、50%RH)が、8N/20mm以
上であることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の粘着剤組成物は、前述の
ように、ヒドロキシル基を実質的に含有しないアクリル
系重合体(A)(以下、「アクリル系重合体(A)」と
称する場合がある)と、複数のヒドロキシル基を含有す
るアミン系化合物(B)(以下、「アミン系化合物
(B)」と称する場合がある)と、ポリイソシアネート
系化合物(C)(以下、「イソシアネート系化合物
(C)」と称する場合がある)とを用いている。アクリ
ル系重合体(A)はベースポリマー(粘着剤の基本成
分)として用いることができる。アミン系化合物(B)
は硬化助剤(架橋助剤)として用いることができる。ま
た、イソシアネート系化合物(C)は硬化剤(架橋剤)
として用いることができる。
【0012】[(A)ヒドロキシル基を実質的に含有し
ないアクリル系重合体]アクリル系重合体(A)として
は、分子内にヒドロキシル基を実質的に含有していない
アクリル系重合体であれば特に制限されない。アクリル
系重合体(A)としては、例えば、(メタ)アクリル酸
アルキルエステルを主モノマー成分とし、ヒドロキシル
基含有共重合性単量体を共重合性モノマー成分として実
質的に用いていない共重合体を用いることができる。こ
の「ヒドロキシル基含有共重合性単量体を共重合性モノ
マー成分として実質的に用いていない」とは、「ヒドロ
キシル基含有共重合性単量体の割合が、モノマー成分全
量に対して0.1重量%以下(例えば、0〜0.1重量
%、好ましくは0重量%)である」ことを意味してい
る。本発明では、アクリル系重合体(A)としては、分
子内にヒドロキシル基を全く含有していないアクリル系
重合体を好適に用いることができる。アクリル系重合体
(A)は単独で又は2種以上組み合わせて使用すること
ができる。
【0013】(メタ)アクリル酸アルキルエステルとし
ては、特に制限されないが、アルキル基の炭素数が1〜
18(好ましくは2〜12)である(メタ)アクリル酸
アルキルエステルが好適である。具体的には、例えば、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸
イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)ア
クリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸ペンチル、
(メタ)アクリル酸イソペンチル、(メタ)アクリル酸
ヘキシル、(メタ)アクリル酸ヘプチル、(メタ)アク
リル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチ
ル、(メタ)アクリル酸イソオクチル、(メタ)アクリ
ル酸ノニル、(メタ)アクリル酸イソノニル、(メタ)
アクリル酸デシル、(メタ)アクリル酸ドデシル等の
(メタ)アクリル酸アルキルエステルなどが挙げられ
る。これらの(メタ)アクリル酸アルキルエステルは単
独で又は2種以上を混合して使用することができる。
【0014】また、本発明では、アクリル系粘着剤の改
質用モノマーとして知られる各種モノマーのうちヒドロ
キシル基を含有していない改質用モノマーが用いられて
いてもよい。このようなヒドロキシル基非含有改質用モ
ノマーとしては、例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビ
ニル、酪酸ビニル等のビニルエステル類;(メタ)アク
リロニトリル;(メタ)アクリルアミド等のアミド基含
有共重合性単量体;グリシジル(メタ)アクリレート等
のエポキシ基含有共重合性単量体;N,N−ジメチルア
ミノエチル(メタ)アクリル酸アルキルエステル等のア
ミノ基含有共重合性単量体;(メタ)アクリル酸、クロ
トン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸等のカルボ
キシル基含有共重合性単量体などが挙げられる。ヒドロ
キシル基非含有改質用モノマーは単独で又は2種以上混
合して使用することができる。ヒドロキシル基非含有改
質用モノマーとしては、カルボキシル基含有共重合性単
量体が好適に用いられる。カルボキシル基含有共重合性
単量体の中でも特に好適なものとしてはアクリル酸が挙
げられる。
【0015】さらに本発明では、上記以外の他の共重合
性単量体、例えば、エチレン、プロピレンなどのオレフ
ィン類やジエン類;(メタ)アクリル酸メトキシメチ
ル、(メタ)アクリル酸2−メトキシエチルなどの(メ
タ)アクリル酸アルコキシアルキル;塩化ビニル、塩化
ビニリデンなどのハロゲン原子含有ビニル単量体;メチ
ルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどのビニル
エーテル類;スチレン、ビニルトルエンなどのスチレン
系単量体などが用いられていてもよい。
【0016】なお、ヒドロキシル基含有共重合性単量体
としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
トなど(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルの他、ビ
ニルアルコール、アリルアルコール、メチロール化(メ
タ)アクリルアミドなどが挙げられる。これらのヒドロ
キシル基含有共重合性単量体は用いられていないことが
好ましいが、用いられている場合であっても、実質的に
用いられていない程度の割合(モノマー成分全量に対し
て0.1重量%以下)である。
【0017】アクリル系重合体(A)を得るための重合
方法としては、アゾ系化合物や過酸化物などの重合開始
剤を用いて行う溶液重合方法、エマルジョン重合方法や
塊状重合方法、光開始剤を用いて光や放射線を照射して
行う重合方法など慣用の重合方法を採用することができ
る。本発明では、分解してラジカルを生成させる重合開
始剤を用いて重合させる方法(ラジカル重合方法)を好
適に採用することができる。このようなラジカル重合で
は、通常のラジカル重合に用いられる重合開始剤を使用
できる。例を挙げれば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ
ベンゾイルペルオキシド、tert−ブチルペルマレエ
ートなどの過酸化物、2,2´−アゾビスイソブチロニ
トリル、アゾビスイソバレロニトリルなどのアゾ系化合
物等が用いられる。
【0018】ラジカル重合において、重合開始剤の使用
量は、アクリル系モノマーの重合の際に通常用いられる
量でよく、例えば、前記モノマー成分(例えば、(メ
タ)アクリル酸アルキルエステルやアクリル酸など)の
総量100重量部に対して、0.005〜10重量部程
度、好ましくは0.1〜5重量部程度である。
【0019】本発明では、前記モノマー成分(例えば、
(メタ)アクリル酸アルキルエステルや、アクリル酸等
の改質用モノマーなど)を用いて重合させて得られたア
クリル系重合体(A)では、通常、(メタ)アクリル酸
アルキルエステルが主成分として用いられている。従っ
て、アクリル系重合体(A)において、(メタ)アクリ
ル酸アルキルエステルの割合としては、例えば、モノマ
ー成分全量に対して50モル%以上(例えば、50〜9
9.9モル%)、好ましくは80モル%以上(例えば、
80〜99.8モル%)、さらに好ましくは90モル%
以上(例えば、90〜99.5モル%)程度の範囲から
選択することができる。
【0020】アクリル系重合体(A)の分子量(重量平
均分子量など)としては、特に制限されない。アクリル
系重合体(A)の重量平均分子量としては、例えば、5
万以上(例えば、5万〜300万)、好ましくは10万
〜250万、さらに好ましくは20万〜200万程度の
範囲から選択することができる。
【0021】[(B)複数のヒドロキシル基を含有する
アミン系化合物]アミン系化合物(B)としては、分子
内にヒドロキシル基(アルコール性ヒドロキシル基)を
少なくとも2個有しているアミン系化合物であれば特に
制限されない。また、アミン系化合物(B)において、
分子内に含まれる窒素原子の数は特に制限されない。ア
ミン系化合物(B)は単独で又は2種以上組み合わせて
使用することができる。
【0022】具体的には、アミン系化合物(B)におい
て、例えば、分子内に窒素原子を1個有するアミン系化
合物(B)としては、ジエタノールアミン、ジプロパノ
ールアミン、ジイソプロパノールアミン、N−メチルジ
エタノールアミン、N−メチルジイソプロパノールアミ
ン、N−エチルジエタノールアミン、N−エチルジイソ
プロパノールアミン、N−ブチルジエタノールアミン、
N−ブチルジイソプロパノールアミン等のジアルコール
アミン類;トリエタノールアミン、トリプロパノールア
ミン、トリイソプロパノールアミン等のトリアルコール
アミン類などが挙げられる。
【0023】また、分子内に窒素原子を2個有するアミ
ン系化合物(B)としては、下記式(1)で示されるよ
うなアミン系化合物が挙げられる。
【化1】 (式(1)中、R1、R2、R3、R4は、同一又は異なっ
て、それぞれ水素原子又は[−(R5O)m(R6O)n
H]を示す。ここで、R5、R6は、異なって、それぞれ
アルキレン基を示す。m、nは0以上の整数であり、同
時に0にならない。また、R1、R2、R3、R4のうち少
なくとも2つは[−(R5O)m(R6O)n−H]であ
る。さらに、xは2価の炭化水素基を示し、pは1以上
の整数である。)
【0024】式(1)において、R5、R6のアルキレン
基としては、例えば、メチレン、エチレン、プロピレ
ン、トリメチレン、テトラメチレン、エチルエチレン、
ペンタメチレン、ヘキサメチレン基等の炭素数1〜6程
度のアルキレン基(好ましくは炭素数1〜4のアルキレ
ン基、さらに好ましくは炭素数2又は3のアルキレン
基)が挙げられる。該アルキレン基は、直鎖状および分
岐鎖状のいずれの形態を有していてもよい。R5、R6
アルキレン基としては、エチレン基、プロピレン基を好
適に用いることができる。
【0025】また、m、nは0以上の整数であれば特に
制限されないが、例えば、m、nのうち少なくとも一方
が0〜20、好ましくは1〜10程度の範囲から選択す
ることができる。m、nとしては、何れか一方が0であ
り、他方が1以上の整数(特に1)である場合が多い。
なお、mとnとは同時に0にならないが、mとnとが同
時に0となる場合は、係るR1〜R4は水素原子を示すこ
とになる。
【0026】xは2価の炭化水素基を示している。2価
の炭化水素基としては、例えば、アルキレン基、シクロ
アルキレン基、アリーレン基などが挙げられる。該xの
アルキレン基としては、直鎖状又は分岐鎖状であっても
よい。また、飽和、不飽和のいずれであってもよい。x
のアルキレン基としては、例えば、メチレン、エチレ
ン、プロピレン、トリメチレン、テトラメチレン基等の
炭素数1〜6程度のアルキレン基(好ましくは炭素数1
〜4のアルキレン基、さらに好ましくは炭素数2又は3
のアルキレン基)などが挙げられる。また、シクロアル
キレン基としては、例えば、1,2−シクロヘキシレン
基、1,3−シクロヘキシレン基、1,4−シクロヘキ
シレン基等の5〜12員環程度のシクロアルキレン基な
どが挙げられる。アリーレン基としては、例えば、1,
2−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,4−フ
ェニレン基などを用いることができる。
【0027】pは1以上の整数であれば特に制限されな
いが、例えば、1〜10の整数程度の範囲から選択する
ことができ、好ましくは1〜6の整数、さらに好ましく
は1〜4の整数である。
【0028】より具体的には、前記式(1)で表される
アミン系化合物(B)としては、例えば、N,N,N
´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)エチレ
ンジアミン、N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒ
ドロキシプロピル)エチレンジアミン、N,N,N´,
N´−テトラキス(2−ヒドロキシエチル)トリメチレ
ンジアミン、N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒ
ドロキシプロピル)トリメチレンジアミンの他、エチレ
ンジアミンのポリオキシエチレン縮合物、エチレンジア
ミンのポリオキシプロピレン縮合物、エチレンジアミン
のポリオキシエチレン−ポリオキシプロピレン縮合物な
どのアルキレンジアミンのポリオキシアルキレン縮合物
などを例示することができる。このようなアミン系化合
物(B)としては、例えば、商品名「EDP−30
0」、商品名「EDP−450」、商品名「EDP−1
100」、商品名「プルロニック」(以上、旭電化株式
会社製)などの市販品を利用することができる。
【0029】なお、本発明では、アミン系化合物(B)
とともに、ヒドロキシル基以外の他の反応性官能基を複
数有するアミン系化合物を用いることも可能である。
【0030】[(C)ポリイソシアネート系化合物]イ
ソシアネート系化合物(C)としては、分子内にイソシ
アネート基を少なくとも2個有するイソシアネート系化
合物であれば特に制限されない。イソシアネート系化合
物(C)としては、例えば、脂肪族ポリイソシアネ−
ト、脂環族ポリイソシアネ−ト、芳香族ポリイソシアネ
−ト、芳香脂肪族ポリイソシアネ−トなどが含まれる。
イソシアネート系化合物(C)は単独で又は2種以上組
み合わせて使用することができる。
【0031】前記脂肪族ポリイソシアネ−トには、例え
ば、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、1,4
−テトラメチレンジイソシアネ−ト、2−メチル−1,
5−ペンタンジイソシアネート、3−メチル−1,5−
ペンタンジイソシアネート、リジンジイソシアネ−ト等
の脂肪族ジイソシアネ−トなどが含まれる。
【0032】また、脂環族ポリイソシアネ−トには、例
えば、イソホロンジイソシアネ−ト、シクロヘキシルジ
イソシアネート、水素添加トリレンジイソシアネ−ト、
水素添加キシレンジイソシアネ−ト、水素添加ジフェニ
ルメタンジイソシアネ−ト、水素添加テトラメチルキシ
レンジイソシアネ−ト等の脂環族ジイソシアネ−トなど
が含まれる。
【0033】芳香族ポリイソシアネ−トには、例えば、
2,4−トリレンジイソシアネ−ト、2,6−トリレン
ジイソシアネ−ト、4,4´−ジフェニルメタンジイソ
シアネ−ト、2,4´−ジフェニルメタンジイソシアネ
−ト、4,4´−ジフェニルエ−テルジイソシアネ−
ト、2−ニトロジフェニル−4,4´−ジイソシアネ−
ト、2,2´−ジフェニルプロパン−4,4´−ジイソ
シアネ−ト、3,3´−ジメチルジフェニルメタン−
4,4´−ジイソシネ−ト、4,4´−ジフェニルプロ
パンジイソシアネ−ト、m−フェニレンジイソシアネ−
ト、p−フェニレンジイソシアネ−ト、ナフチレン−
1,4−ジイソシアネ−ト、ナフチレン−1,5−ジイ
ソシアネ−ト、3,3´−ジメトキシジフェニル−4,
4´−ジイソシアネ−トなどの芳香族ジイソシアネ−ト
などが含まれる。
【0034】芳香脂肪族ポリイソシアネ−トには、例え
ば、キシリレン−1,4−ジイソシアネ−ト、キシリレ
ン−1,3−ジイソシアネ−ト等の芳香脂肪族ジイソシ
アネ−トなどが含まれる。
【0035】また、イソシアネート系化合物(C)とし
ては、前記例示の脂肪族ポリイソシアネ−ト、脂環族ポ
リイソシアネ−ト、芳香族ポリイソシアネ−ト、芳香脂
肪族ポリイソシアネ−トによる二重体や三量体、反応生
成物又は重合物(例えば、ジフェニルメタンジイソシア
ネートの二重体や三量体、トリメチロールプロパンとト
リレンジイソシアネートとの反応生成物、トリメチロー
ルプロパンとヘキサメチレンジイソシアネートとの反応
生成物、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート、ポ
リエーテルポリイソシアネート、ポリエステルポリイソ
シアネートなど)なども用いることができる。
【0036】なお、本発明では、ポリイソシアネート系
化合物(C)とともに、ポリイソシアネート系化合物以
外の架橋剤(例えば、多官能性メラミン化合物や多官能
性エポキシ化合物など)を用いることができる。
【0037】本発明の粘着剤組成物はそのまま使用して
もよいが、必要に応じて各種添加剤が添加されていても
よい。例えば、接着特性を調整するため、公知乃至慣用
の粘着付与樹脂(例えば、ロジン系樹脂、テルペン系樹
脂、石油樹脂、クマロン・インデン樹脂、スチレン系樹
脂、フェノール系樹脂など)が配合されていてもよい。
また、粘着付与樹脂以外の添加剤として、可塑剤、微粉
末シリカ等の充てん剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防
止剤などの各種安定剤などの公知の各種添加剤を適宜配
合することもできる。これらの添加剤の使用量は、いず
れもアクリル系感圧性接着剤に適用される通常の量であ
ってもよい。
【0038】本発明の粘着剤は、アクリル系重合体
(A)を主成分として含有し、さらにアミン系化合物
(B)及びイソシアネート系化合物(C)を含有してい
る粘着剤組成物からなっている。また、アクリル系重合
体(A)は実質的にヒドロキシル基を有しておらず、加
熱等の乾燥により、アクリル系重合体(A)はほとんど
又は全く架橋剤(イソシアネート系化合物(C))と直
接反応せず、一方、イソシアネート系化合物(C)とア
ミン系化合物(B)とは反応して硬化物が生成し、アク
リル系重合体(A)中に前記硬化物が分散して存在して
いる粘着剤層を形成させることができる。従って、本発
明の粘着剤が曲面に貼付されると、曲面に貼付された時
にかかる粘着剤の変形応力をアクリル系重合体(A)と
硬化物との間にずれが生じることによって緩和して、曲
面の形状に追従することにより、優れた曲面追従性を発
揮できるものと思われる。しかも、前記構成を有してい
るので、強接着性を有しているとともに、経時(又は経
日)による粘着力の上昇が抑制又は防止されており、被
着体からの再剥離時には被着体を汚染することなく剥離
することができる。
【0039】また、副次的な効果として、ヒドロキシル
基(特に、アミン系化合物(B)のヒドロキシル基)
と、イソシアネート系化合物(C)のイソシアネート基
とが速やかに反応するため、粘着物性、特に生産性に多
大なる影響を及ぼす凝集力を発現させるのに必要なエー
ジング時間を大幅に短縮することができる。
【0040】本発明の粘着剤組成物は、乾燥後又は硬化
後のゲル分率が10〜70重量%(好ましくは15〜6
0重量%、さらに好ましくは20〜55重量%)であっ
てもよい。ゲル分率がこのような範囲であると、該粘着
剤組成物からなる粘着剤層が形成されている粘着シート
を、被着体の運搬、貯蔵、加工時などにおいて被着体に
接着させた場合、被着体に効果的に強く接着させること
ができる。また、該接着力を長期間にわたり保持して、
経日による接着力の上昇を抑制又は防止することがで
き、被着体から剥離させる際には被着体に糊残り等を生
じさせず、被着体を汚染させずに、剥離させることが可
能である。しかも、優れた曲面追従性を発揮して、被着
体の表面の形状に応じて、優れた密着性で貼着させるこ
とができ、貼付後に浮きや剥がれが生じにくい。
【0041】なお、ここでいうゲル分率とは、乾燥重量
1(g)の粘着剤(硬化後のポリマー)を酢酸エチル
中に室温(例えば20℃)で3日間浸漬した後、取り出
して乾燥したときの重量をW2(g)としたとき、下記
式により算出される値を意味する。 ゲル分率(重量%)=(W2/W1)×100
【0042】より具体的には、ゲル分率は以下の方法で
求められる。すなわち、剥離処理したフィルム上に粘着
剤組成物の溶液を塗布し、110℃で3分間乾燥し、得
られた粘着剤を一定量(約500mg)W1(g)採取
する。次に、この粘着剤を、酢酸エチル中で3日間室温
で放置して、ゾル分を溶出させ、取り出したゲルを10
0℃で2時間乾燥して、ゲル分の重量W2(g)を測定
する。このW1とW2とを上記の式に代入することにより
ゲル分率が求められる。
【0043】粘着剤のゲル分率は、例えば、粘着剤のベ
ースポリマーを構成するモノマーの種類や比率、重合開
始剤の種類や量、反応温度、架橋剤及び架橋助剤の種類
や量などの重合条件等を適宜選択することにより調整で
きる。
【0044】また、本発明では、アミン系化合物(B)
と、イソシアネート系化合物(C)との割合としては、
例えば、アミン系化合物(B)に係るヒドロキシル基の
含有量(MB)(モル)、およびイソシアネート系化合
物(C)に係るイソシアネート基の含有量(MC)(モ
ル)が、以下の関係を有しているような割合であっても
よい。このような割合であると、より一層優れた凝集性
を発揮させることができる。 ・(MC)/(MB)=0.1〜100(好ましくは0.
5〜70、さらに好ましくは1〜50)
【0045】なお、本発明において、アミン系化合物
(B)は、例えば、アクリル系重合体(A)100重量
部に対して0.1〜20重量部(好ましくは0.5〜1
0重量部、さらに好ましくは1〜5重量部)程度の範囲
から選択することができる。アミン系化合物(B)の使
用量が、少なすぎるとゲル分率が低下して十分なゲル分
率が得られなくなり、一方、多すぎるとゲル分率が大き
くなりすぎることがある。
【0046】また、イソシアネート系化合物(C)は、
例えば、アクリル系重合体(A)100重量部に対して
0.1〜20重量部(好ましくは0.5〜15重量部、
さらに好ましくは1〜10重量部)程度の範囲から選択
することができる。イソシアネート系化合物(C)の使
用量が少なすぎるとゲル分率が低下して十分なゲル分率
が得られなくなり、一方、多すぎるとゲル分率が大きく
なりすぎることがある。
【0047】本発明の粘着シートは、前記曲面追従性を
有する強接着性の粘着剤からなる粘着剤層を備えていれ
ばよく、支持体(基材)の少なくとも片面に前記粘着剤
層を設けた基材付き粘着シート、及び基材を有しない粘
着剤層のみの基材レス粘着シートの何れであってもよ
い。なお、粘着剤層の保護のため、使用時まで該粘着剤
層上に剥離フィルム(剥離ライナ)を積層していてもよ
い。また、本発明の粘着シートの形態は、特に限定され
ず、シート状やテープ状などの適宜な形態を採りうる。
【0048】前記粘着剤層の厚さは、特に制限されず、
用途等に応じて適宜選択でき、例えば、5〜300μ
m、好ましくは10〜100μm程度の範囲から選択す
ることができる。
【0049】基材付き粘着シートにおける支持体(基
材)としては、粘着シートに通常用いられる基材であれ
ばよく、例えば、ポリエチレン等のポリオレフィン系樹
脂、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル系樹
脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリイミド
系樹脂、フッ素系樹脂、セロハンなどのプラスチックか
らなるプラスチックフィルム;クラフト紙、和紙等の
紙;マニラ麻、パルプ、レーヨン、アセテート繊維、ポ
リエステル繊維、ポリビニルアルコール繊維、ポリアミ
ド繊維、ポリオレフィン繊維などの天然繊維、半合成繊
維又は合成繊維の繊維状物質などからなる単独又は混紡
などの織布や不織布等の布;天然ゴム、ブチルゴム等か
らなるゴムシート;ポリウレタン、ポリクロロプレンゴ
ム等からなる発泡体による発泡体シート;アルミニウム
箔、銅箔等の金属箔;これらの複合体などが挙げられ
る。支持体としては、ポリエチレン製フィルムやポリエ
ステル製フィルム(ポリエチレンテレフタレート製フィ
ルム等)などのプラスチックフィルムを好適に用いるこ
とができる。なお、支持体は透明、半透明、不透明のう
ちいずれであってもよい。また、片面又は両面にコロナ
処理などの表面処理が施されていてもよい。
【0050】支持体の厚さは、取扱性等を損なわない範
囲で適宜選択できるが、一般に10〜500μm程度、
好ましくは20〜200μm程度である。
【0051】基材付き粘着シートは、支持体の少なくと
も片面に、前記粘着剤組成物を塗布した後、乾燥し、架
橋させて硬化させることにより、得ることができる。
【0052】一方、基材レス粘着シートは、例えば、剥
離層を有するプラスチックフィルム(ポリエチレンテレ
フタレートフィルムなど)などの基材(支持体)からな
る剥離ライナ上に、前記粘着剤組成物を塗布した後、乾
燥し、架橋させて硬化させることにより、得ることがで
きる。もちろん、剥離ライナにおいて、粘着剤組成物を
塗布する面は、剥離層側の面であればよい。なお、剥離
ライナにおいて、剥離層は基材の片面又は両面に設ける
ことができる。
【0053】前記剥離ライナの基材としては、プラスチ
ックフィルムが好適に用いられるが、紙、発砲体、金属
箔などであってもよい。剥離ライナの基材の厚みは、目
的に応じて適宜選択できるが、一般には10〜500μ
m程度である。なお、前記剥離ライナの基材のプラスチ
ックフィルムの素材としては、ポリエチレンテレフタレ
ートなどのポリエステル、ポリプロピレン、エチレン−
プロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリ塩化ビ
ニルなどの熱可塑性樹脂などが挙げられる。プラスチッ
クフィルムは、無延伸フィルム及び延伸(一軸延伸又は
二軸延伸)フィルムの何れであってもよい。
【0054】また、剥離層としては、慣用の剥離ライナ
における剥離層として用いられている剥離層(例えば、
シリコーン系剥離層など)を用いることができる。
【0055】なお、粘着剤組成物の塗布は、慣用のコー
ター、例えば、グラビヤロールコーター、リバースロー
ルコーター、キスロールコーター、ディップロールコー
ター、バーコーター、ナイフコーター、スプレーコータ
ーなどを用いて行うことができる。
【0056】なお、粘着剤層は、本発明の効果を損なわ
ない範囲で、他の層を介して又は介することなく複数の
層で構成されていてもよい。例えば、粘着シートは、透
明基材の両面に、前記粘着剤組成物からなる粘着剤層を
設けた両面粘着シートであってもよい。
【0057】また、本発明の粘着シートは、適宜の幅に
裁断しロール状に巻回することにより、粘着テープとし
て用いることもできる。
【0058】本発明の粘着シートは、SUSステンレス
板に対する180°粘着力(引張速度300mm/分、
23℃、50%RH)が、例えば、8N/20mm以上
(例えば、8〜25N/20mm)、好ましくは10N
/20mm以上(例えば、10〜23N/20mm)、
さらに好ましくは12N/20mm以上(例えば、12
〜21N/20mm)であることが望ましい。
【0059】また、ステンレス板(SUSステンレス
板)に貼着させ50℃で48時間経過後の該Sステンレ
ス板に対する180°剥離力(引張速度300mm/
分、23℃、50%RH)が、初期接着力(23℃で2
0分経過後)の1.8倍以下(1〜1.8倍)であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは1〜1.6倍であり、
特に1〜1.5倍であることが好適である。
【0060】上記粘着力(剥離力)は、例えば、粘着剤
のベースポリマーを構成するモノマー成分の種類や割
合、重合開始剤の種類や量、重合温度や重合時間、架橋
剤及び架橋助剤の種類や量を適宜選択することにより調
整できる。
【0061】本発明の粘着シートは、被着体に接着させ
る際には効果的に十分な粘着力を発揮し、さらに該粘着
力の経日による上昇が抑制又は防止され、被着体から剥
離させる際には糊残り等を生じさせずに剥離させること
が可能であり、しかも、優れた曲面追従性を有している
ので、その使用時或いは使用終了時点において粘着シー
トの剥離を伴うような、種々の物品に対して、しかもそ
の表面の形状がどのような曲面を有していても、広く適
用できる。従って、例えば、リサイクルする際に粘着シ
ートを剥離させる必要がある物品(その形状は特に制限
されない)に対する粘着シートとして有用である。
【0062】
【発明の効果】本発明によれば、粘着シートは、上記構
成を有しているので、被着体への固定時には被着体に対
して十分な粘着力を示しているにもかかわらず、経日に
よる粘着力の上昇が抑制又は防止されており、被着体か
らの再剥離時には被着体を汚染することなく剥離するこ
とができ、しかも、優れた曲面追従性を有しており、被
着体の表面の形状がどのような形状であっても優れた密
着性で貼付することができる。
【0063】
【実施例】以下に、この発明の実施例を記載して、より
具体的に説明する。なお、以下において、部とあるのは
重量部を、%とあるのは重量%を、それぞれ意味する。
【0064】(実施例1)アクリル酸n−ブチル:アク
リル酸=100:5(重量比)の配合物100部に対し
て、重合開始剤としてベンゾイルパーオキサイドを0.
2部添加し、トルエン中で重合して、重量平均分子量5
0万[ゲルパーミネーションクロマトグラフィー(GP
C)によるポリスチレン換算分子量]のヒドロキシル基
非含有アクリル系重合体(共重合体)を含む溶液(共重
合溶液)を得た。この共重合溶液に、共重合体の固形分
100部に対して、粘着付与剤としてフェノール系樹脂
20部、キシレン系樹脂30部、商品名「EDP−11
00(旭電化(株)製、複数のヒドロキシル基を含有す
るアミン系化合物であるエチレンジアミンのポリオキシ
プロピレン縮合物)」1.5部、商品名「コロネートL
(日本ポリウレタン工業(株)製、ポリイソシアネート
系化合物)」4部を添加し、充分混合して粘着剤組成物
を得た。このようにして得た粘着剤組成物を、セパレー
タ上に乾燥後の厚みが75μmとなるように塗工し、1
10℃の温度で3分間乾燥し、これを不織布(坪量14
g/m2)の両面に転写することにより、不織布を支持
体とする両面粘着テープを得た。
【0065】(実施例2)複数のヒドロキシル基を含有
するアミン系化合物としての商品名「EDP−110
0」の添加量を3部としたこと以外は、実施例1と同様
にして両面粘着テープを得た。
【0066】(比較例1)複数のヒドロキシル基を含有
するアミン系化合物としての商品名「EDP−110
0」を添加しないことを除いては、実施例1と同様にし
て両面粘着テープを得た。すなわち、該比較例1では、
架橋助剤としての複数のヒドロキシル基を含有するアミ
ン系化合物が用いられていない。
【0067】(比較例2)アクリル酸n−ブチル:酢酸
ビニル:アクリル酸:2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト=100:5:3:0.1(重量比)の配合物100
部に対して、重合開始剤として2,2´−アゾビスイソ
ブチロニトリルを0.2部添加し、トルエン中で重合し
て、重量平均分子量50万[ゲルパーミネーションクロ
マトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算分子
量]のヒドロキシル基含有アクリル系重合体(共重合
体)を含む溶液(共重合溶液)を得た。このヒドロキシ
ル基含有アクリル系重合体(共重合体)を含む共重合溶
液を用いること以外は実施例1と同様にして両面粘着テ
ープを得た。
【0068】(比較例3)複数のヒドロキシル基を含有
するアミン系化合物としての商品名「EDP−110
0」の添加量を3部としたこと以外は、比較例2と同様
にして両面粘着テープを得た。
【0069】(評価)実施例及び比較例で得られた各両
面粘着テープについて、接着力、ゲル分率及び曲面追従
性を下記の方法(粘着力測定方法、ゲル分率測定方法、
曲面追従性評価方法)により測定して評価した。その結
果を表1に示す。
【0070】(粘着力測定方法)20×100mmの接
着テープを、下記被着体に2kgのローラーを往復させ
る方法で圧着し、下記の放置条件で放置させた後、18
0°ピール剥離試験(引張り速度300mm/分、23
℃、50%RH)により、その剥離に要する力(180
°剥離力)(N/20mm)を測定して、粘着力を評価
した。なお、表1において、「*」は被着体に糊(粘着
剤層の成分)が残存して、糊残りが生じていることを意
味している。 被着体:ステンレス(SUSステンレス)板 放置条件:23℃×20分
【0071】(ゲル分率測定方法)重量がW1(約50
0mg)の粘着剤を酢酸エチル中に室温3日間浸漬した
後取り出し、100℃で2時間乾燥後の重量W2を測定
して、下記の式により算出した。 ゲル分率=(W2/W1)×100 (重量%)
【0072】(曲面追従性評価方法)両面テープを、ア
ルミニウム板(10mm×90mm、厚み0.5mm)
に貼り付けた後、直径50mmの半円状に湾曲させる。
それを、下記被着体にラミネーターを用いて水平に貼り
付け、24時間室温で放置した後、両端が浮き上がって
いる距離(両端の浮き距離)(mm)を測定して、曲面
追従性を評価する。被着体:ポリプロピレン板(PP
板)、アクリル系樹脂板(アクリル板)
【0073】なお、表1における(MB)は複数のヒド
ロキシル基を含有するアミン系化合物における水酸基
(ヒドロキシル基)の含有量(モル)、(MC)はポリ
イソシアネート系化合物におけるイソシアネート基の含
有量(モル)を表わす。
【0074】
【表1】
【0075】表1より、実施例1〜2に係る粘着テープ
では、被着体に対して十分に強い粘着性(接着性)を発
揮することができる。また、経日により粘着力の上昇が
抑制又は防止され、剥離時には糊残りを生じさせずに剥
離させることができる。しかも、両端の浮き距離が小さ
く、曲面追従性が優れている。
フロントページの続き Fターム(参考) 4J004 AA02 AA10 AA14 CA02 CA04 CA06 CA08 DB02 EA02 EA05 FA06 FA08 4J040 DF031 EF282 HC09 JA09 KA16 MA02 MA10 MB03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)ヒドロキシル基を実質的に含有し
    ないアクリル系重合体、(B)複数のヒドロキシル基を
    含有するアミン系化合物、および(C)ポリイソシアネ
    ート系化合物から少なくともなることを特徴とする粘着
    剤組成物。
  2. 【請求項2】 乾燥後又は硬化後におけるゲル分率が1
    0〜70重量%である請求項1記載の粘着剤組成物。
  3. 【請求項3】 複数のヒドロキシル基を含有するアミン
    系化合物(B)に係るヒドロキシル基の含有量(MB
    (モル)と、ポリイソシアネート系化合物(C)に係る
    イソシアネート基の含有量(MC)(モル)が、以下の
    関係を有している請求項1又は2記載の粘着剤組成物。 (MC)/(MB)=0.1〜100
  4. 【請求項4】 支持体の片面または両面に、請求項1〜
    3の何れかの項に記載の粘着剤組成物からなる粘着剤層
    を有することを特徴とする粘着シート。
  5. 【請求項5】 ステンレス板に対する180°粘着力
    (引張速度300mm/分、23℃、50%RH)が、
    8N/20mm以上である請求項4記載の粘着シート。
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