JP2004217740A - 粘着剤組成物、及びそれを用いた粘着シート - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、低粘着力で高温経時での粘着力上昇が少ない粘着シートを形成し得るアクリル系溶剤型粘着剤、及びそれを用いた粘着シートを提供することである。
【解決手段】カルボキシル基を含有しないアクリル系重合体を含有する粘着剤組成物、好ましくは酢酸ビニルを必須成分としてなるアクリル系重合体であって水酸基を有する主剤及び特定量の架橋剤を含有してなる粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着シート。
【選択図】 なし
【解決手段】カルボキシル基を含有しないアクリル系重合体を含有する粘着剤組成物、好ましくは酢酸ビニルを必須成分としてなるアクリル系重合体であって水酸基を有する主剤及び特定量の架橋剤を含有してなる粘着剤組成物、及びそれを用いてなる粘着シート。
【選択図】 なし
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、初期粘着力が比較的小さく、再剥離性及び耐熱性に優れるアクリル系溶剤型粘着剤組成物及び該粘着剤組成物を用いてなる粘着シートに関する。詳しくは、粘着シートを被着体に貼着後高温下に置いても粘着力の上昇が小さく、再剥離性に優れるアクリル系溶剤型粘着剤組成物及びそれを用いた粘着シートに関する。
尚、粘着剤組成物は感圧性接着剤組成物ともいい、又本発明における粘着シートとは、いわゆる粘着加工品であり、シートの他、フィルム、テープ、ラベル等ともいう。
【0002】
【従来の技術】
従来から種々の用途に様々な粘着剤組成物が用いられている。アクリル系粘着剤は、耐候性、耐久性、耐熱性、透明性等に優れていることから広く使用されている。
その中で溶剤型アクリル系粘着剤、特に架橋型のアクリル系粘着剤は、粘着力制御が容易なことから、粘着テープや粘着シートにおいて幅広く用いられている。
この架橋型アクリル粘着剤に用いられる架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物が広く使用されている。ポリイソシアネート化合物を架橋剤として使用する場合には、耐熱性を高めるために、アクリル系粘着剤の主剤の製造において、アクリル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーの他に、ヒドロキシエチルアクリレートまたはヒドロキシエチルメタクリレートのような水酸基含有モノマーを共重合することが多い。
【0003】
ところで粘着シートは、それぞれ使用される用途に応じて要求される粘着力が個々に相違し、100mN/インチ(約10g/インチ)以下の超微粘着力が要求される分野もある。
しかし、アクリル系粘着剤の主剤がカルボキシル基を有すると、極性が高くなり、低い粘着力を維持できないという欠点を有していた。つまり、アクリル系粘着剤の主剤の分子量を大きくしたり、主剤に対して架橋剤を増やすなどして、貼着初期の粘着力を低くすることは可能である。しかし、貼着初期の粘着力を低くすることはできても、これを低いまま維持することができなかった。特に粘着シートを被着体に貼着した後、高温雰囲気下に保存すると粘着力が著しく大きくなったり、剥離した際に被着体に粘着剤が残ってしまったり、あるいは低い粘着力は維持できても、被着体から粘着シートが浮いたり、剥がれたりしてしまう。
【0004】
被着体に粘着シートを貼着後高温雰囲気下(95℃で4時間又は90℃で2時間)保存しても粘着力を維持し得る粘着剤が、特許文献1:特開平9−208910号公報、特許文献2:特開平11−256111号公報に提案されている。
しかし、近年耐熱性に対する要求も100℃付近から170℃と厳しくなっており、また、超微粘着への要求も高まっているので、特許文献1、2に開示される粘着剤では、この新たな要求を満足することができない。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−208910号公報
【特許文献2】
特開平11−256111号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、超微粘着力を呈し、プラスチックや金属類、ガラス板などに貼られた後、170℃の高温下におかれても粘着力上昇が少ない粘着シート及び該シートを形成し得るアクリル系溶剤型粘着剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、第1の発明は、23℃で貼付した時の20分後のステンレスに対する粘着力が100mN/インチ以下、貼付後、170℃で1時間加熱した後の粘着力が200mN/インチ以下である、カルボキシル基を含有しないアクリル系重合体(A)を含むアクリル系溶剤型粘着剤組成物に関する。
【0008】
第2の発明は、アクリル系重合体(A)が下記単量体(a)〜(c)を共重合してなるアクリル系重合体(A)であり、前記アクリル系重合体(A)100重量部に対し、架橋剤を8〜20重量部添加してなる第1の発明に記載の粘着剤組成物に関する。
(a)(メタ)アクリル酸エステル系単量体
(b)ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体:5〜20重量%
(c)酢酸ビニルモノマー:5〜20重量%(但し単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする)
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明に記載の粘着剤組成物を用いてなる粘着シートに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系重合体(A)は、カルボキシル基を有しないことが重要である。カルボキシル基を有すると、100mN/インチ(約10g/インチ)以下の超微粘着力を得ることができない。
このようなアクリル系重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル系単量体(a)とラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体(b)と酢酸ビニルモノマー(c)を共重合してなることが好ましい。
【0011】
(メタ)アクリル酸エステル系単量体(a)の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その使用量は、単量体全量、即ち(a)〜(c)の合計100重量%中、60〜90重量%であることが好ましい。その使用量が60重量%より少ない場合には、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こり易い。90重量%より多い場合には、粘着剤組成物の凝集力が低下し、粘着力のコントロールが難しくなる。
【0012】
また、ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体(b)の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルヘキシル)−メチルアクリレート、クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
その使用量は、単量体全量、即ち(a)〜(c)の合計100重量%中に5〜20重量%であることが好ましい。その使用量が5重量%より少ない場合には、粘着力が高くなる傾向にある。20重量%より多い場合には、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こり易い。
【0013】
また、酢酸ビニルモノマー(c)の使用量は、単量体全量、即ち(a)〜(c)の合計100重量%中に5〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜20重量%である。
酢酸ビニルモノマー(c)が5重量%よりも少なくなると、高温保存によって凝集力が多きくなり易く、また粘着剤に発泡を生じ易い。他方、酢酸ビニルモノマー(c)が20重量%よりも多くなると、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こり易い。
【0014】
上記モノマーを重合する際に使用される重合開始剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物系重合開始剤;2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ系重合開始剤;等のラジカル重合開始剤が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら重合開始剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。重合開始剤の使用量は、単量体組成物の組成や反応条件等に応じて設定すればよく、特に限定されるものではない。
【0015】
さらに、共重合に際して添加し得る連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸ノニル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル等のチオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセン等を挙げることができる。特に、チオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセンを使用した場合には、得られる共重合体が低臭気となり好ましい。なお、連鎖移動剤を使用する場合には、重合させる全モノマー100重量部に対して、0.001〜3重量部程度の範囲で調節される。なお、重合反応は、通常40〜100℃の温度条件下、2〜8時間かけて行われる。
【0016】
本発明にかかる粘着剤組成物は、いわゆる主剤たる上記アクリル系重合体(A)と、架橋剤とを含有する。アクリル系重合体(A)は、一種類のみが含まれていてもよく、また、二種類以上が含まれていてもよい。
【0017】
架橋剤は、ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体(b)に含まれる反応性を有する水酸基と反応し得るものであり、該架橋剤を用いることにより、粘着剤層の凝集力をより一層向上させることができる。
上記の架橋剤は、水酸基と反応し得る官能基を分子内に複数有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。該架橋剤としては、例えば、多官能イソシアネート化合物が挙げられる。
【0018】
多官能イソシアネート化合物は、イソシアネート基を分子内に複数有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。
該多官能イソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物;スミジュールN(商品名,住友バイエルウレタン株式会社製)等のビュレットポリイソシアネート化合物;デスモジュールIL,デスモジュールHL(商品名,バイエルA.G.株式会社製)、コロネートEH(商品名,日本ポリウレタン工業株式会社製)等の、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物;スミジュールL(商品名,住友バイエルウレタン株式会社製)、コロネートL(商品名,日本ポリウレタン工業株式会社製)等のアダクトポリイソシアネート化合物;等が挙げられる。また、これら多官能イソシアネート化合物が有するイソシアネート基と、活性水素を有するマスク剤とを反応させることにより該イソシアネート基を不活性化した、ブロックイソシアネート化合物を用いることもできる。
これら架橋剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0019】
架橋剤の使用量は、アクリル系重合体(A)の種類や、粘着剤組成物の用途等を考慮して決定すればよく、特に限定されるものではないが、架橋剤量を調節することによって、粘着シートにおける粘着剤層の架橋密度を適度な値に調節することができる。アクリル系重合体(A)100重量部に対して、8重量部〜20重量部の範囲内が好ましく、10重量部〜15重量部の範囲内がより好ましい。架橋剤の使用量が8重量部よりも少ない場合には、架橋剤が不足して架橋密度が低くなり過ぎ、凝集力が不充分となり粘着力が高くなるおそれがある。また、使用量が20重量部よりも多い場合には、架橋密度が高くなり過ぎ、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こるおそれがある。
尚、アクリル系重合体(A)に架橋剤を添加する添加方法は、特に限定されるものではない。
【0020】
本発明の粘着剤組成物には、この他一般的に粘着剤に使用される粘着付与樹脂、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤、濡れ剤、各種薬剤、充填剤、顔料、染料、希釈剤、硬化促進剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜用いてもよい。また、添加剤の添加量は、所望する物性が得られる量とすればよく、特に限定されるものではない。
【0021】
粘着付与剤としては、例えばテルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそれらのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステル、樹脂酸ダイマー等)など既存全てのものが使用可能である。可塑剤としては、フタル酸エステル類、リン酸エステル類など公知のものが使用できる。
【0022】
本発明の粘着剤組成物は、アクリル系重合体(A)に各種添加剤等を配合した後、架橋剤を混合することにより製造される。
【0023】
本発明の粘着シートとは、上記粘着剤組成物を用いてなる粘着シートである。即ち、種々のシート状基材上に上記粘着剤組成物を塗布・乾燥することによって得ることができ、シート状基材の少なくとも一方の面に乾燥時の厚さ1μm〜200μm、好ましくは厚さが1μm〜50μmの粘着剤層が積層されてなるものが好ましい。
シート状基材として剥離性の基材を用い、粘着剤層の両面に剥離性基材を積層して芯材レスの両面粘着シートとすることもできる。あるいは、非剥離性の基材片面または両面に粘着剤層を設けて、粘着剤層の他方の面に剥離性の基材を積層し、片面粘着シート、芯材のある両面粘着シートとすることもできる。
【0024】
使用され得る基材のうち非剥離性の基材としては、プラスチックフィルムや紙、不織布などや、金属箔などが用いられる。プラスチックフィルムは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリメチルペンテン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、芳香族ポリアミドなど種々のプラスチックからなるフィルムが挙げられる。
剥離性の基材としては、上記非剥離性の基材の少なくとも一方の面にシリコーン化合物等を塗布してなるものが挙げられる。尚、剥離性の基材は、セパレーター、離型紙ともいう。
【0025】
粘着剤組成物を基材に塗布する塗布方法、即ち、粘着シート(粘着加工品)の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の種々の方法を採用することができる。該方法としては、例えば、粘着剤組成物を非剥離性基材に直接、塗布する方法、離型紙に粘着剤組成物を塗布、乾燥した後、粘着剤層の他方の面に基材を積層する、いわゆる転写方法等が挙げられる。
粘着剤組成物は、基材に容易に塗布することができる。粘着剤組成物を基材に塗布する際に用いる塗布装置は、特に限定されるものではないが、通常使用されている例えば、ロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディッピング、ブレードコーターなどが挙げられる。
そして、粘着剤組成物を基材の片面または両面に塗布した後、乾燥させることにより、基材と粘着剤組成物とが一体化し、基材表面に粘着剤層(以下、粘着剤面と記す)が形成される。乾燥温度は、特に限定されるものではない。乾燥時に、例えばアクリル系重合体(A)が有する官能基と、架橋剤の官能基とが反応して、架橋構造が形成される。
尚、用途によっては、粘着剤組成物を被着体に直接、塗布してもよい。また、離型紙に粘着剤組成物を塗布した後、該塗布物を離型紙から剥離することにより、粘着剤組成物自体がフィルム状やシート状、テープ状、板状等に形成されてなる粘着製品を製造することもできる。
【0026】
【実施例】
次に本発明の実施例を示して更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中、部とは重量部、%とは重量%をそれぞれ意味するものとする。
【0027】
【実施例1】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート70部、n−ブチルアクリレート15部、酢酸ビニルモノマー5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0028】
【実施例2】
イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)の添加量を10.0部にした以外は、実施例1と全く同様に粘着剤組成物を得た。
【0029】
【実施例3】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート60部、n−ブチルアクリレート18部、酢酸ビニルモノマー15部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にアセチルクエン酸トリブチルエステル4.0部、イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0030】
【比較例1】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート49部、n−ブチルアクリレート30部、酢酸ビニルモノマー20部、アクリル酸1部、酢酸エチル120部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを30部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にアセチルクエン酸トリブチルエステル4.0部、アジリジン化合物(商品名 ケミタイトPZ−33)を0.5部添加して均一に攪拌し、粘着剤組成物を得た。
【0031】
【比較例2】
比較例1で用いた架橋剤アジリジン化合物に変わり、イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部使用する以外は、比較例1と全く同様に粘着組成物を得た。
【0032】
【比較例3】
イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)の添加量を2.5部にした以外は、実施例1と全く同様に粘着組成物を得た。
【0033】
【比較例4】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート64部、n−ブチルアクリレート18部、酢酸ビニルモノマー15部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加して均一に攪拌し、粘着剤組成物を得た。
【0034】
【比較例5】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート70部、n−ブチルアクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0035】
【比較例6】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート70部、n−ブチルアクリレート14部、酢酸ビニルモノマー5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、アクリル酸1部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0036】
〔粘着シートの製造〕 市販のポリエステル製剥離フィルム(フィルム厚さ38μm)に乾燥塗膜厚さが15μmになるように上記各実施例、比較例で得た粘着剤組成物を塗布し、90℃−1分間で乾燥させ、この粘着剤層面とポリエステルフィルム(商品名「東洋紡エステル」25μm 東洋紡株式会社製)を貼り合わせて粘着シートを作成した。
これらの実施例、比較例で得られた粘着シートについて、23℃−50%RHの雰囲気下で7日間熟成後、以下に示す試験を行い、その結果を表1に示す。
【0037】
(剥離力(粘着力))
粘着シートを幅25mm、長さ120mmにカットし、厚さ2mmのステンレス板(SUS304)に23℃−50%RH雰囲気にて貼着して、JIS0237に準じて2kgゴムロールで圧着し20分後に、ショッパー型剥離試験機にて剥離力(180度ピール、引き剥がし速度300mm/min)を測定する。
また、ステンレス板に貼着後、95℃で4時間又は170℃で1時間経た後の剥離力を加熱後剥離力とした。
【0038】
(外観試験)
ステンレス板に貼着時、95℃で4時間又は170℃で1時間経た後の剥がれ、発泡の状態を目視により観察する。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明の粘着剤組成物を用いることで、低粘着力で高温経時での粘着力上昇が少ない優れた耐熱性を持つ粘着シートを提供できる。
【発明の属する技術分野】
本発明は、初期粘着力が比較的小さく、再剥離性及び耐熱性に優れるアクリル系溶剤型粘着剤組成物及び該粘着剤組成物を用いてなる粘着シートに関する。詳しくは、粘着シートを被着体に貼着後高温下に置いても粘着力の上昇が小さく、再剥離性に優れるアクリル系溶剤型粘着剤組成物及びそれを用いた粘着シートに関する。
尚、粘着剤組成物は感圧性接着剤組成物ともいい、又本発明における粘着シートとは、いわゆる粘着加工品であり、シートの他、フィルム、テープ、ラベル等ともいう。
【0002】
【従来の技術】
従来から種々の用途に様々な粘着剤組成物が用いられている。アクリル系粘着剤は、耐候性、耐久性、耐熱性、透明性等に優れていることから広く使用されている。
その中で溶剤型アクリル系粘着剤、特に架橋型のアクリル系粘着剤は、粘着力制御が容易なことから、粘着テープや粘着シートにおいて幅広く用いられている。
この架橋型アクリル粘着剤に用いられる架橋剤としては、ポリイソシアネート化合物が広く使用されている。ポリイソシアネート化合物を架橋剤として使用する場合には、耐熱性を高めるために、アクリル系粘着剤の主剤の製造において、アクリル酸やメタクリル酸等のカルボキシル基含有モノマーの他に、ヒドロキシエチルアクリレートまたはヒドロキシエチルメタクリレートのような水酸基含有モノマーを共重合することが多い。
【0003】
ところで粘着シートは、それぞれ使用される用途に応じて要求される粘着力が個々に相違し、100mN/インチ(約10g/インチ)以下の超微粘着力が要求される分野もある。
しかし、アクリル系粘着剤の主剤がカルボキシル基を有すると、極性が高くなり、低い粘着力を維持できないという欠点を有していた。つまり、アクリル系粘着剤の主剤の分子量を大きくしたり、主剤に対して架橋剤を増やすなどして、貼着初期の粘着力を低くすることは可能である。しかし、貼着初期の粘着力を低くすることはできても、これを低いまま維持することができなかった。特に粘着シートを被着体に貼着した後、高温雰囲気下に保存すると粘着力が著しく大きくなったり、剥離した際に被着体に粘着剤が残ってしまったり、あるいは低い粘着力は維持できても、被着体から粘着シートが浮いたり、剥がれたりしてしまう。
【0004】
被着体に粘着シートを貼着後高温雰囲気下(95℃で4時間又は90℃で2時間)保存しても粘着力を維持し得る粘着剤が、特許文献1:特開平9−208910号公報、特許文献2:特開平11−256111号公報に提案されている。
しかし、近年耐熱性に対する要求も100℃付近から170℃と厳しくなっており、また、超微粘着への要求も高まっているので、特許文献1、2に開示される粘着剤では、この新たな要求を満足することができない。
【0005】
【特許文献1】
特開平9−208910号公報
【特許文献2】
特開平11−256111号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、超微粘着力を呈し、プラスチックや金属類、ガラス板などに貼られた後、170℃の高温下におかれても粘着力上昇が少ない粘着シート及び該シートを形成し得るアクリル系溶剤型粘着剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、第1の発明は、23℃で貼付した時の20分後のステンレスに対する粘着力が100mN/インチ以下、貼付後、170℃で1時間加熱した後の粘着力が200mN/インチ以下である、カルボキシル基を含有しないアクリル系重合体(A)を含むアクリル系溶剤型粘着剤組成物に関する。
【0008】
第2の発明は、アクリル系重合体(A)が下記単量体(a)〜(c)を共重合してなるアクリル系重合体(A)であり、前記アクリル系重合体(A)100重量部に対し、架橋剤を8〜20重量部添加してなる第1の発明に記載の粘着剤組成物に関する。
(a)(メタ)アクリル酸エステル系単量体
(b)ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体:5〜20重量%
(c)酢酸ビニルモノマー:5〜20重量%(但し単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする)
【0009】
第3の発明は、第1又は第2の発明に記載の粘着剤組成物を用いてなる粘着シートに関する。
【0010】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態について説明する。
本発明の粘着剤組成物に含まれるアクリル系重合体(A)は、カルボキシル基を有しないことが重要である。カルボキシル基を有すると、100mN/インチ(約10g/インチ)以下の超微粘着力を得ることができない。
このようなアクリル系重合体(A)は、(メタ)アクリル酸エステル系単量体(a)とラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体(b)と酢酸ビニルモノマー(c)を共重合してなることが好ましい。
【0011】
(メタ)アクリル酸エステル系単量体(a)の例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。
その使用量は、単量体全量、即ち(a)〜(c)の合計100重量%中、60〜90重量%であることが好ましい。その使用量が60重量%より少ない場合には、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こり易い。90重量%より多い場合には、粘着剤組成物の凝集力が低下し、粘着力のコントロールが難しくなる。
【0012】
また、ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体(b)の例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルヘキシル)−メチルアクリレート、クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
その使用量は、単量体全量、即ち(a)〜(c)の合計100重量%中に5〜20重量%であることが好ましい。その使用量が5重量%より少ない場合には、粘着力が高くなる傾向にある。20重量%より多い場合には、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こり易い。
【0013】
また、酢酸ビニルモノマー(c)の使用量は、単量体全量、即ち(a)〜(c)の合計100重量%中に5〜20重量%であることが好ましく、より好ましくは10〜20重量%である。
酢酸ビニルモノマー(c)が5重量%よりも少なくなると、高温保存によって凝集力が多きくなり易く、また粘着剤に発泡を生じ易い。他方、酢酸ビニルモノマー(c)が20重量%よりも多くなると、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こり易い。
【0014】
上記モノマーを重合する際に使用される重合開始剤としては、具体的には、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート等の有機過酸化物系重合開始剤;2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2,2’−アゾビスシクロヘキサンカルボニトリル等のアゾ系重合開始剤;等のラジカル重合開始剤が挙げられるが、特に限定されるものではない。これら重合開始剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜混合して用いてもよい。重合開始剤の使用量は、単量体組成物の組成や反応条件等に応じて設定すればよく、特に限定されるものではない。
【0015】
さらに、共重合に際して添加し得る連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、ノニルメルカプタン、デシルメルカプタン、ドデシルメルカプタン等のアルキルメルカプタン類、チオグリコール酸オクチル、チオグリコール酸ノニル、チオグリコール酸−2−エチルヘキシル等のチオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセン等を挙げることができる。特に、チオグリコール酸エステル類、2,4−ジフェニル−4−メチル−1−ペンテン、1−メチル−4−イソプロピリデン−1−シクロヘキセンを使用した場合には、得られる共重合体が低臭気となり好ましい。なお、連鎖移動剤を使用する場合には、重合させる全モノマー100重量部に対して、0.001〜3重量部程度の範囲で調節される。なお、重合反応は、通常40〜100℃の温度条件下、2〜8時間かけて行われる。
【0016】
本発明にかかる粘着剤組成物は、いわゆる主剤たる上記アクリル系重合体(A)と、架橋剤とを含有する。アクリル系重合体(A)は、一種類のみが含まれていてもよく、また、二種類以上が含まれていてもよい。
【0017】
架橋剤は、ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体(b)に含まれる反応性を有する水酸基と反応し得るものであり、該架橋剤を用いることにより、粘着剤層の凝集力をより一層向上させることができる。
上記の架橋剤は、水酸基と反応し得る官能基を分子内に複数有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。該架橋剤としては、例えば、多官能イソシアネート化合物が挙げられる。
【0018】
多官能イソシアネート化合物は、イソシアネート基を分子内に複数有する化合物であればよく、特に限定されるものではない。
該多官能イソシアネート化合物としては、具体的には、例えば、トリレンジイソシアネート(TDI)、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、ヘキサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、水素化ジフェニルメタンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート、水素化キシリレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等のジイソシアネート化合物;スミジュールN(商品名,住友バイエルウレタン株式会社製)等のビュレットポリイソシアネート化合物;デスモジュールIL,デスモジュールHL(商品名,バイエルA.G.株式会社製)、コロネートEH(商品名,日本ポリウレタン工業株式会社製)等の、イソシアヌレート環を有するポリイソシアネート化合物;スミジュールL(商品名,住友バイエルウレタン株式会社製)、コロネートL(商品名,日本ポリウレタン工業株式会社製)等のアダクトポリイソシアネート化合物;等が挙げられる。また、これら多官能イソシアネート化合物が有するイソシアネート基と、活性水素を有するマスク剤とを反応させることにより該イソシアネート基を不活性化した、ブロックイソシアネート化合物を用いることもできる。
これら架橋剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を併用してもよい。
【0019】
架橋剤の使用量は、アクリル系重合体(A)の種類や、粘着剤組成物の用途等を考慮して決定すればよく、特に限定されるものではないが、架橋剤量を調節することによって、粘着シートにおける粘着剤層の架橋密度を適度な値に調節することができる。アクリル系重合体(A)100重量部に対して、8重量部〜20重量部の範囲内が好ましく、10重量部〜15重量部の範囲内がより好ましい。架橋剤の使用量が8重量部よりも少ない場合には、架橋剤が不足して架橋密度が低くなり過ぎ、凝集力が不充分となり粘着力が高くなるおそれがある。また、使用量が20重量部よりも多い場合には、架橋密度が高くなり過ぎ、タックが低下し易く、被着体からの浮き、剥がれが起こるおそれがある。
尚、アクリル系重合体(A)に架橋剤を添加する添加方法は、特に限定されるものではない。
【0020】
本発明の粘着剤組成物には、この他一般的に粘着剤に使用される粘着付与樹脂、可塑剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、各種安定剤、濡れ剤、各種薬剤、充填剤、顔料、染料、希釈剤、硬化促進剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。これらの添加剤は、一種類のみを用いてもよく、また、二種類以上を適宜用いてもよい。また、添加剤の添加量は、所望する物性が得られる量とすればよく、特に限定されるものではない。
【0021】
粘着付与剤としては、例えばテルペン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、クマロン−インデン樹脂、フェノール樹脂、テルペン−フェノール樹脂、ロジン誘導体(ロジン、重合ロジン、水添ロジンおよびそれらのグリセリン、ペンタエリスリトール等とのエステル、樹脂酸ダイマー等)など既存全てのものが使用可能である。可塑剤としては、フタル酸エステル類、リン酸エステル類など公知のものが使用できる。
【0022】
本発明の粘着剤組成物は、アクリル系重合体(A)に各種添加剤等を配合した後、架橋剤を混合することにより製造される。
【0023】
本発明の粘着シートとは、上記粘着剤組成物を用いてなる粘着シートである。即ち、種々のシート状基材上に上記粘着剤組成物を塗布・乾燥することによって得ることができ、シート状基材の少なくとも一方の面に乾燥時の厚さ1μm〜200μm、好ましくは厚さが1μm〜50μmの粘着剤層が積層されてなるものが好ましい。
シート状基材として剥離性の基材を用い、粘着剤層の両面に剥離性基材を積層して芯材レスの両面粘着シートとすることもできる。あるいは、非剥離性の基材片面または両面に粘着剤層を設けて、粘着剤層の他方の面に剥離性の基材を積層し、片面粘着シート、芯材のある両面粘着シートとすることもできる。
【0024】
使用され得る基材のうち非剥離性の基材としては、プラスチックフィルムや紙、不織布などや、金属箔などが用いられる。プラスチックフィルムは、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルスルホン、ポリメチルペンテン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリスルホン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、芳香族ポリアミドなど種々のプラスチックからなるフィルムが挙げられる。
剥離性の基材としては、上記非剥離性の基材の少なくとも一方の面にシリコーン化合物等を塗布してなるものが挙げられる。尚、剥離性の基材は、セパレーター、離型紙ともいう。
【0025】
粘着剤組成物を基材に塗布する塗布方法、即ち、粘着シート(粘着加工品)の製造方法は、特に限定されるものではなく、公知の種々の方法を採用することができる。該方法としては、例えば、粘着剤組成物を非剥離性基材に直接、塗布する方法、離型紙に粘着剤組成物を塗布、乾燥した後、粘着剤層の他方の面に基材を積層する、いわゆる転写方法等が挙げられる。
粘着剤組成物は、基材に容易に塗布することができる。粘着剤組成物を基材に塗布する際に用いる塗布装置は、特に限定されるものではないが、通常使用されている例えば、ロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコーター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディッピング、ブレードコーターなどが挙げられる。
そして、粘着剤組成物を基材の片面または両面に塗布した後、乾燥させることにより、基材と粘着剤組成物とが一体化し、基材表面に粘着剤層(以下、粘着剤面と記す)が形成される。乾燥温度は、特に限定されるものではない。乾燥時に、例えばアクリル系重合体(A)が有する官能基と、架橋剤の官能基とが反応して、架橋構造が形成される。
尚、用途によっては、粘着剤組成物を被着体に直接、塗布してもよい。また、離型紙に粘着剤組成物を塗布した後、該塗布物を離型紙から剥離することにより、粘着剤組成物自体がフィルム状やシート状、テープ状、板状等に形成されてなる粘着製品を製造することもできる。
【0026】
【実施例】
次に本発明の実施例を示して更に詳細に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。例中、部とは重量部、%とは重量%をそれぞれ意味するものとする。
【0027】
【実施例1】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート70部、n−ブチルアクリレート15部、酢酸ビニルモノマー5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0028】
【実施例2】
イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)の添加量を10.0部にした以外は、実施例1と全く同様に粘着剤組成物を得た。
【0029】
【実施例3】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート60部、n−ブチルアクリレート18部、酢酸ビニルモノマー15部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート7部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にアセチルクエン酸トリブチルエステル4.0部、イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0030】
【比較例1】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート49部、n−ブチルアクリレート30部、酢酸ビニルモノマー20部、アクリル酸1部、酢酸エチル120部、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを30部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にアセチルクエン酸トリブチルエステル4.0部、アジリジン化合物(商品名 ケミタイトPZ−33)を0.5部添加して均一に攪拌し、粘着剤組成物を得た。
【0031】
【比較例2】
比較例1で用いた架橋剤アジリジン化合物に変わり、イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部使用する以外は、比較例1と全く同様に粘着組成物を得た。
【0032】
【比較例3】
イソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)の添加量を2.5部にした以外は、実施例1と全く同様に粘着組成物を得た。
【0033】
【比較例4】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート64部、n−ブチルアクリレート18部、酢酸ビニルモノマー15部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート3部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加して均一に攪拌し、粘着剤組成物を得た。
【0034】
【比較例5】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート70部、n−ブチルアクリレート20部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0035】
【比較例6】
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に2−エチルヘキシルアクリレート70部、n−ブチルアクリレート14部、酢酸ビニルモノマー5部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート10部、アクリル酸1部、酢酸エチル80部、トルオール20部、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート0.2部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を還流温度で8時間反応する。反応終了後、酢酸エチルを50部添加して、不揮発分濃度40%のアクリル系共重合体を得た。得られたアクリル系共重合体100重量部にイソシアネート化合物(商品名 コロネートL、不揮発分濃度75%)を7.5部添加し均一に撹拌し、粘着剤組成物を得た。
【0036】
〔粘着シートの製造〕 市販のポリエステル製剥離フィルム(フィルム厚さ38μm)に乾燥塗膜厚さが15μmになるように上記各実施例、比較例で得た粘着剤組成物を塗布し、90℃−1分間で乾燥させ、この粘着剤層面とポリエステルフィルム(商品名「東洋紡エステル」25μm 東洋紡株式会社製)を貼り合わせて粘着シートを作成した。
これらの実施例、比較例で得られた粘着シートについて、23℃−50%RHの雰囲気下で7日間熟成後、以下に示す試験を行い、その結果を表1に示す。
【0037】
(剥離力(粘着力))
粘着シートを幅25mm、長さ120mmにカットし、厚さ2mmのステンレス板(SUS304)に23℃−50%RH雰囲気にて貼着して、JIS0237に準じて2kgゴムロールで圧着し20分後に、ショッパー型剥離試験機にて剥離力(180度ピール、引き剥がし速度300mm/min)を測定する。
また、ステンレス板に貼着後、95℃で4時間又は170℃で1時間経た後の剥離力を加熱後剥離力とした。
【0038】
(外観試験)
ステンレス板に貼着時、95℃で4時間又は170℃で1時間経た後の剥がれ、発泡の状態を目視により観察する。
【0039】
【表1】
【0040】
【発明の効果】
本発明の粘着剤組成物を用いることで、低粘着力で高温経時での粘着力上昇が少ない優れた耐熱性を持つ粘着シートを提供できる。
Claims (3)
- 23℃で貼付した時の20分後のステンレスに対する粘着力が100mN/インチ以下、貼付後、170℃で1時間加熱した後の粘着力が200mN/インチ以下である、カルボキシル基を含有しないアクリル系重合体(A)を含むアクリル系溶剤型粘着剤組成物。
- アクリル系重合体(A)が下記単量体(a)〜(c)を共重合してなるアクリル系重合体(A)であり、前記アクリル系重合体(A)100重量部に対し、架橋剤を8〜20重量部添加してなる請求項1記載の粘着剤組成物。
(a)(メタ)アクリル酸エステル系単量体
(b)ラジカル重合性不飽和基の他に少なくとも1個の水酸基を有する単量体:5〜20重量%
(c)酢酸ビニルモノマー:5〜20重量%(但し単量体(a)、(b)、(c)の合計を100重量%とする) - 請求項1又は2記載の粘着剤組成物を用いてなる粘着シート。
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