JP2003238796A - シート状成形材料 - Google Patents

シート状成形材料

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JP2003238796A JP2002037838A JP2002037838A JP2003238796A JP 2003238796 A JP2003238796 A JP 2003238796A JP 2002037838 A JP2002037838 A JP 2002037838A JP 2002037838 A JP2002037838 A JP 2002037838A JP 2003238796 A JP2003238796 A JP 2003238796A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】真空成形又は圧空成形に適した、軟質ポリ塩化
ビニルに代わるシート状成形材料を提供し、またスラッ
シュ成形によらなくても、同等の感触を有する自動車の
インストルメントパネルを提供し、またそのシート状成
形材料の製造方法を提供する。 【解決手段】熱可塑性ポリウレタン50〜95重量%と
アクリル系軟質樹脂50〜5重量%との混合樹脂からな
るシート状成形材料である。熱可塑性ポリウレタンはシ
ョアA硬度で65〜95の樹脂硬度であることが好まし
い。また、混合樹脂に、更に、可塑剤を配合するのが好
ましい。このシート状成形材料は真空成形又は圧空成形
で成形するのに適する。更に、本発明は、このシート状
成形材料を真空成形し、この真空成形物と骨材との間に
発泡体を配置してなる自動車用インストルメントパネル
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に自動車の内装
材料の素材に用いる、熱可塑性ポリウレタンとアクリル
系軟質樹脂との混合樹脂を用いたシート状成形材料に関
する。
【0002】
【従来技術】自動車の車両内装材、例えば、インストル
メントパネル、ドアなどには、従来軟質ポリ塩化ビニル
が一般的に使用されている。この軟質ポリ塩化ビニルは
様々な硬さのものがあって、一般的なフィルム用途の場
合はポリ塩化ビニル100重量部に可塑剤(フタル酸ジ
エチルヘキシル)を30〜50重量部配合した硬さのも
のであるが、自動車の車両内装材に用いる場合は可塑剤
を70〜100重量部配合したときの硬さのもの、すな
わち相当に軟らかいものが求められことがある。近年リ
サイクル問題で、軟質ポリ塩化ビニルに代えて、ランダ
ムポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル樹脂、水素添
加スチレン−ブタジエンラバーなどのポリオレフィン系
樹脂の使用が提案されている。
【0003】そして、自動車用のインストルメントパネ
ルの場合、柔らかい感触で、手触りの良い、高級感のあ
るインストルメントパネルはスラッシュ成形によって成
形するのが普通である。すなわち、スラッシュ成形によ
って先ず表皮層を成形し、骨材を設置し、表皮材と骨材
の間にポリウレタンなどの発泡原液を注入し発泡させて
インストルメントパネルを製造している。このように、
スラッシュ成形を用いるのは、カレンダー成形や押出成
形で成形したシートを用いて製造したのでは感触の良い
インストルメントパネルを得るのが困難なことによる。
そのため、ポリ塩化ビニル又はポリ塩化ビニルとABS
樹脂との混合物で成形したシートにポリプロピレン発泡
体を一体化させてなるインストルメントパネルは、主に
中級の自動車のインストルメントパネルに用いられてい
る。硬質の合成樹脂素材で作られ発泡体層がないインス
トルメントパネルもあるが、これは主に、低価格の自動
車のインストルメントパネルに用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、真空成形又
は圧空成形に適した、軟質ポリ塩化ビニルに代わるシー
ト状成形材料を提供し、またスラッシュ成形によらなく
ても、同等の手触り、感触を有する自動車のインストル
メントパネルを提供し、またそのシート状成形材料の製
造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明は、熱
可塑性ポリウレタン50〜95重量%とアクリル系軟質
樹脂50〜5重量%との混合樹脂からなるシート状成形
材料である。熱可塑性ポリウレタンはショアA硬度で6
5〜95の樹脂硬度であることが好ましい。また、混合
樹脂に、更に、可塑剤を配合するのが好ましい。このシ
ート状成形材料は真空成形又は圧空成形で成形するのに
適する。更に、本発明は、このシート状成形材料を真空
成形し、この真空成形物と骨材との間に発泡体を充填し
てなる自動車用インストルメントパネルである。
【0006】また、本発明は、熱可塑性ポリウレタン5
0〜95重量%とアクリル系軟質樹脂50〜5重量%と
の混合樹脂をカレンダー加工してシートに成形すること
を特徴とするシート状成形材料の製造方法である。この
カレンダー加工を円滑にするために、混合樹脂に(メ
タ)アクリル系重合体を配合したり、炭酸カルシウムを
配合してもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のシート状成形材料は、熱
可塑性ポリウレタン50〜95重量%とアクリル系軟質
樹脂50〜5重量%との混合樹脂からなる。この熱可塑
性ポリウレタンは、ジイソシアネート化合物と、ヒドロ
キシル基を2個以上有する化合物とを反応させて得るこ
とができる。中でも、長鎖ポリオール、ジイソシアネー
ト、鎖伸長剤から構成された、いわゆるソフトセグメン
トとハードセグメントからなるポリウレタン系熱可塑性
エラストマー(TPU)が好ましく使用できる。これら
はショアA硬度で65〜95の樹脂硬度、特に70〜8
0の樹脂硬度を有するものが好ましい。
【0008】熱可塑性ポリウレタンを合成するためのジ
イソシアネート化合物としては、トリレンジイソシアネ
ート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフタリン
ジイソシアネート、トリジンジイソシアネート、ヘキサ
メチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、水添キシリレンジイソシアネート、水添ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソイア
ネートなどが用いられる。
【0009】また、ヒドロキシル基を2個以上有する化
合物としては、アジピン酸、フタル酸等の二塩基酸とエ
チレングリコール、1,4−ブタンジオール等のグリコ
ールとの縮合反応物であるポリエステル系ポリオール;
エチレンカーボネート等のカーボネートとグリコーとの
反応物であるポリカーボネート系ポリオール;ポリエチ
レングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテト
ラメチレングリコール、ポリエチレングリコール−ポリ
プロピレングリコール等のポリエーテル系ポリオール等
が用いられる。本発明のシート状成形材料においては、
その物性からポリエーテル系ポリオールを用いるのが好
ましい。また、ポリエーテル系ポリオールを原料とする
熱可塑性ポリウレタンは、耐老化性、カレンダー加工性
が良いので、この観点からも好ましい。
【0010】鎖伸長剤としては、エチレングリコール、
1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレング
リコール、ブタン1,2ジオール、ブタン1,3ジオー
ル、ブタン1,4ジオール、ブタン2,3ジオール、ヘ
キサンジオールなどの低分子多価アルコール、或いはジ
アミン、水が用いられる。
【0011】本発明で用いるアクリル系軟質樹脂は、常
温で軟質ポリ塩化ビニルの如く柔軟性を示す樹脂であ
る。このアクリル系軟質樹脂は、多層構造重合体、すな
わち2種以上のアクリル系重合体がコア−シェル型の多
層構造を形成している重合体が好ましい。これらのアク
リル系軟質樹脂は、常温で良好な柔軟性を示し、屈曲耐
久性を有し、耐候性に優れている。
【0012】本発明で用いるアクリル系軟質樹脂の一例
を示す。炭素数1〜12のアルキル基を持つ少なくとも
一種のアクリル酸アルキルエステル30〜99.9重量
%、炭素数1〜8のアルキル基を持つ少なくとも一種の
メタクリル酸アルキルエステル0〜70重量%、共重合
可能な不飽和単量体0〜30重量%、多官能架橋性単量
体及び/又は多官能性グラフト単量体0.1〜10重量
%からなる単量体混合物を重合してなるTgが30℃以
下である少なくとも1層の重合体層[A]10〜90重
量部と、炭素数1〜12のアルキル基を持つ少なくとも
一種のアクリル酸アルキルエステル30〜99重量%、
炭素数1〜8のアルキル基を持つ少なくとも一種のメタ
クリル酸アルキルエステル1〜70重量%、共重合可能
な不飽和単量体0〜30重量%からなる単量体混合物を
重合してなるTgが−20〜50℃である少なくとも1
層の重合体層[B]90〜10重量部との組合せからな
る多層構造重合体であり、且つ最外層が重合体層[B]
であるアクリル系軟質多層構造樹脂である。
【0013】アクリル系軟質樹脂の他の例を示す。炭素
数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキルエステ
ル60〜99.5重量%、共重合可能ビニル基を1個有
する単官能性単量体0〜39.5重量%、及びビニル基
又はビニリデン基を少なくとも2個有する多官能性単量
体0.5〜5重量%を重合して得られるゴム層30〜8
0重量部と、メタアクリル酸メチル40〜100重量
%、炭素数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキ
ルエステル0〜60重量%、及び共重合可能なビニル基
又はビニリデン基を有する単量体0〜20重量%を重合
して得られる硬質樹脂層20〜70重量部とから構成さ
れ、且つ最外層が硬質樹脂層であるアクリル系軟質多層
構造樹脂である。
【0014】更に、アクリル系軟質樹脂の他の例を示
す。(A)メチルメタクリレート80〜98.99重量
%、炭素数1〜8のアルキル基を持つアクリル酸アルキ
ルエステル1〜20重量%、多官能性グラフト剤0.0
1〜1重量%及び多官能性架橋剤0〜0.5重量%から
なる単量体混合物を重合してなる最内層の硬質重合体層
5〜30重量部;(B)炭素数1〜8のアルキル基を持
つアクリル酸アルキルエステル70〜99.5重量%、
メチルメタクリレート0〜30重量%、多官能性グラフ
ト剤0.5〜5重量%及び多官能性架橋剤0〜5重量%
からなる単量体混合物を重合してなる中間層の硬質重合
体層20〜45重量部;(C)メチルメタクリレート9
0〜99重量%及び炭素数1〜8のアルキル基を持つア
クリル酸アルキルエステル10〜1重量%からなる単量
体混合物を重合してなる最外層の硬質重合体層50〜7
5重量部からなり、平均粒度が0.01〜0.3μmの
アクリル系軟質多層構造樹脂である。
【0015】本発明のシート状成形材料においては、熱
可塑性ポリウレタンとアクリル系軟質樹脂との配合割合
は、熱可塑性ポリウレタン50〜95重量%、アクリル
系軟質樹脂60〜5重量%、好ましくは熱可塑性ポリウ
レタン60〜90重量%、アクリル系軟質樹脂40〜1
0重量%、より好ましくは熱可塑性ポリウレタン70〜
90重量%、アクリル系軟質樹脂30〜10重量%であ
る。熱可塑性ポリウレタンが50重量%未満では引裂強
度が十分でなく、裂けやすく、一方熱可塑性ポリウレタ
ンが95重量%を越えると硬い感触となり好ましくな
く、またカレンダー加工の加工温度が高くなり分解する
支障がある。
【0016】熱可塑性ポリウレタンとアクリル系軟質樹
脂との混合樹脂に可塑剤を配合すると、シートの柔軟
性、手触りを改善できる。また、可塑剤の配合は混合樹
脂のカレンダー加工の加工温度を下げることができ、そ
のため熱可塑性ポリウレタンの加工時の分解を抑制でき
る。可塑剤としては、フタル酸ジ2−エチルヘキシル、
フタル酸イソブチル、フタル酸ジイソデシルなどのフタ
ル酸エステル;トリメリット酸トリ−2エチルヘキシル
などのトリメリット酸エステル;ジ−2エチルヘキシル
アジペート、ジ−イソノニルアジペート、ジ−2エチル
ヘキシルセバケートなどの脂肪族二塩基酸エステル;エ
ポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸ブチルなどのエ
ポキシ系可塑剤、リン酸トリクレジルなどのリン酸エス
テル系、アセチルクエン酸トリブチルなどのクエン酸エ
ステルなどが用いられる。このうち、可塑化効率が高
く、且つブリード等の問題が少ないという観点から、特
に、フタル酸エステル、トリメリット酸エステルなどの
芳香族カルボン酸エステルが好ましく用いられる。可塑
剤の配合量は、混合樹脂100重量部に対し0〜50重
量部、好ましくは3〜20重量部である。大量に配合す
ると移行、ブリードを起こすので好ましくない。
【0017】混合樹脂には、更に必要に応じて、通常合
成樹脂の配合に使用される滑剤、紫外線吸収剤、光安定
剤、顔料、抗菌剤などが配合されていてもよい。滑剤と
してはステアリン酸のカルシウム、マグネシウム、亜
鉛、バリウムなどの脂肪族金属塩、ポリエチレンワック
ス、ステアリン酸、アルキレンビス脂肪酸アミドなどが
用いられる。紫外線吸収剤としては2−(2’−ヒドロ
キシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾールなど
のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤等が用いられる。
光安定剤としてはビス−(2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジル)セバケートなどのヒンダードアミ
ン系光安定剤等が用いられる。抗菌剤としては銀系無機
抗菌剤などが用いられる。
【0018】本発明のシート状成形材料は次のようにし
て製造する。すなわち、例えば、熱可塑性ポリウレタン
とアクリル系軟質樹脂とを所定の割合で混合し、また必
要に応じて可塑剤、滑剤などの添加剤を配合し、良く混
練し、その後カレンダー成形或は押出し成形によって
0.1〜1.0mmの厚さのシートに成形する。次い
で、必要に応じて、マーブルプリントしたり、シリコー
ン変性ポリカーボネートポリウレタン系などのつや消し
処理剤を塗布したり、絞ロールによる絞付処理してもよ
い。
【0019】上記の混合樹脂をシートに成形するにはカ
レンダー加工によるのが好ましいが、混合樹脂に(メ
タ)アクリル系重合体を配合することによってカレンダ
ー加工時の溶融張力が調整でき、カレンダー加工を円滑
にすることができる。この(メタ)アクリル系重合体
は、例えば、メタクリル酸メチル50〜90重量%及び
これと共重合可能な他のエチレン系不飽和単量体50〜
5重量%を共重合して得られる分子量50〜500万の
共重合体が好ましい。他のエチレン系不飽和単量体は、
例えば、炭素数2〜18のアルコールのメタクリル酸エ
ステル、炭素数2〜18のアルコールのアクリル酸エス
テル、スチレン、α−メチルスチレン、アクリロニトリ
ル、マレイン酸、イタコン酸などである。(メタ)アク
リル系重合体の配合量は、混合樹脂100重量部に対し
0〜30重量部、好ましくは2〜10重量部である。
【0020】更に、混合樹脂層に、炭酸カルシウム、酸
化アンチモン、コロイド状シリカ、ケイ酸マグネシウ
ム、水酸化マグネシウムどの無機物質粉末を配合するこ
とにより、カレンダー加工時の粘着性を低下させて、カ
レンダー加工を円滑にすることができる。特に炭酸カル
シウムが好ましい。無機質の配合量は、混合樹脂100
重量部に対し0〜30重量部、好ましくは5〜20重量
部である。また、転写成形(熱転写、成形同時転写な
ど)で絞転写性が低い場合には、水素添加NBR(アク
リロニトリル−ブタジエンゴム)、ABS(アクリロニ
トリル−ブタジエン−スチレン共重合体)などの常温で
柔軟あり高温で溶融張力の高い樹脂を配合することによ
り絞転写性を改良できる。
【0021】本発明のシート状成形材料は、真空成形、
圧空成形で成形するのに適する。そして、自動車などの
車両内装(座席、ヘッドレスト、トノカバー、サンバイ
ザー、ドア、天井など)、室内の内装材、二輪車のサド
ルの表皮材、家具(椅子、ソファーなど)の表皮材など
に用いられる。特に、自動車のインストルメントパネル
の製造に適する。すなわち、本発明のシート状成形材料
を真空成形によってインストルメントパネルの形状に成
形し、ポリウレタン発泡体、ポリオレフィン発泡体など
の発泡体を介して骨材と一体化してインストルメントパ
ネルを製造する。このインストルメントパネルは、柔ら
かい感触で、手触りが良く、高級感があり、スラッシュ
成形によって成形したインストルメントパネルと同等の
製品である。
【0022】
【実施例】次に実施例、比較例を示し、本発明を更に詳
しく説明する。 実施例1〜5 実施例1〜5として、熱可塑性ポリウレタン(UHE−
75A:三菱化学株式会社製、特殊エーテル系ポリオー
ルを使用したポリウレタン、ショアA硬度75)、熱可
塑性ポリウレタン(UE−80:三菱化学社製、エーテ
ル系ポリオール使用、ショアA硬度80)、アクリル系
軟質樹脂(SA−10000P:株式会社クラレ製)、
メタクリル酸メチル−アクリル酸アルキル共重合体(メ
タブレンP−530A:三菱レイヨン株式会社製)、炭
酸カルシウム(NS−A:日東粉化工業社製)、抗酸化
剤(PEP−36:旭電化工業株式会社製)、可塑剤
(#124:花王株式会社製、フタル酸エステル)、滑
剤(ポリエチレンワックス)、紫外線吸収剤(ベンゾト
リアゾール系)、光安定剤(HALS)及び顔料を表1
に示す割合(数字は重量部を示す)で配合し、カレンダー
成形によって厚さ0.4mmのシートを成形した。真空
成形性の良いシートが得られた。また、比較例1、2と
して、熱可塑性ポリウレタン(UHE−75A:三菱化
学株式会社製、特殊エーテル系ポリオールを使用したポ
リウレタン、ショアA硬度75)単独使用の場合と、ア
クリル系軟質樹脂単独使用の場合を示した。表1の割合
で配合し、カレンダー成形によって厚さ0.4mmのシ
ートを成形した。この実施例、比較例で製造したレザー
について、表面傷付き性、耐寒性、高周波ウェルダー
性、柔軟性、ロール加工性、耐熱性、耐光性を調べた。
その結果を併せて表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1において、表面傷付き性は、JIS
K 7204に準拠して測定した。但し、摩耗輪はCS
−10、荷重は1kgf×2000回にした。耐寒性
は、JIS K 6772に準拠して合格する最も低い温
度を示した。高周波ウェルダー性は、市販の機械を用い
て実際に溶着加工し、混合樹脂同士の接着性を剥離試験
によって評価した。○は剥離時に材料破壊、×は剥離時
に界面剥離を表す。
【0025】柔軟性は、製造した各レザーを手で触り、
その感触を軟質ポリ塩化ビニルレザー(合成樹脂層がポ
リ塩化ビニル100重量部に可塑剤フタル酸ジエチルヘ
キシル100重量部配合したポリ塩化ビニル組成物であ
るレザー)と対比して評価した。○は軟質ポリ塩化ビニ
ルレザーと同等の感触を有する、△は軟質ポリ塩化ビニ
ルレザーよりやや硬い感触を有する、×は感触が硬く、
軟質ポリ塩化ビニルレザーの代替不可、を表す。ロール
加工性は、カレンダー加工温度(適切な溶融温度になっ
ている)で30分経過後の粘着性で加工性を評価した。
○は適度に粘着、△はやや粘着、×は粘着、を表す。耐
熱性は、110℃で500時間放置した後の変色を測定
評価した。耐光性は、JIS−B−7751に準拠し
て、ブラックパネル温度83℃の紫外線カーボンアーク
式耐光試験機で300時間照射後の変色を評価した。
【0026】実施例6 実施例1で製造した厚さ0.4mmのシート2枚をラミ
ネートし、エンボス加工し、その表面にシリコーン変性
ポリカーボネートポリウレタン系の艶調整剤を塗布し
た。このシートをインストルメントパネルの形状に真空
成形し、これに骨材を配置し、成形したシートと骨材の
間に発泡性ポリウレタン液を流し込み、発泡させてイン
ストルメントパネルを製造した。ソフトな感触の高級感
あるインストルメントパネルが得られた。
【0027】
【発明の効果】本発明のシート状成形材料は、柔軟性が
よく、手触り、感触に優れており、真空成形、圧空成形
しに適する。また復元性、耐熱性、耐光性、候耐寒性、
耐表面傷付き性がよく、高周波ウエルダーによって溶着
加工できる利点があり、従来の軟質ポリ塩化ビニルレザ
ーに代替できるシート状成形材料として有用である。し
たがって、自動車の車両内装材、家具の表皮材に適し、
特に自動車のインストルメントパネルの表皮材に適す
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/26 C08K 3/26 //(C08L 75/04 C08L 33:00 33:00) B29K 75:00 B29K 75:00 105:04 105:04 B29L 7:00 B29L 7:00 31:58 31:58 Fターム(参考) 3D023 BA01 BB08 BC01 BD12 BE04 BE05 BE31 4F071 AA33 AA42 AA53 AB21 AC10 AC15 AE04 AE22 AH11 BB04 BC01 4F204 AA21 AA31 AB07 AB16 AG20 AH25 AH26 EA01 EB01 EB02 EF01 EF02 EF05 EF27 FA07 4J002 BG022 CD163 CK021 DE237 EH096 EH146 EW046 FD023 FD026 FD207 GN00

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】熱可塑性ポリウレタン50〜95重量%と
    アクリル系軟質樹脂50〜5重量%との混合樹脂からな
    るシート状成形材料。
  2. 【請求項2】熱可塑性ポリウレタンがショアA硬度で6
    5〜95の樹脂硬度である請求項1記載のシート状成形
    材料。
  3. 【請求項3】混合樹脂に、更に、可塑剤を配合した請求
    項1又は2記載のシート状成形材料。
  4. 【請求項4】真空成形又は圧空成形で成形するための請
    求項1〜3の何れかに記載のシート状成形材料。
  5. 【請求項5】請求項1〜3の何れかに記載のシート状成
    形材料を真空成形し、この真空成形物と骨材との間に発
    泡体を充填してなる自動車用インストルメントパネル。
  6. 【請求項6】熱可塑性ポリウレタン50〜95重量%と
    アクリル系軟質樹脂50〜5重量%との混合樹脂をカレ
    ンダー加工してシートに成形することを特徴とするシー
    ト状成形材料の製造方法。
  7. 【請求項7】混合樹脂に(メタ)アクリル系重合体を配
    合することを特徴とする請求項6記載のシート状成形材
    料の製造方法。
  8. 【請求項8】混合樹脂に炭酸カルシウムを配合すること
    を特徴とする請求項6又は7記載のシート状成形材料の
    製造方法。
JP2002037838A 2001-09-13 2002-02-15 真空成形又は圧空成形用シート状成形材料の製造方法 Expired - Fee Related JP3864330B2 (ja)

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