JP2003238793A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents

熱可塑性樹脂組成物

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JP2003238793A
JP2003238793A JP2002042115A JP2002042115A JP2003238793A JP 2003238793 A JP2003238793 A JP 2003238793A JP 2002042115 A JP2002042115 A JP 2002042115A JP 2002042115 A JP2002042115 A JP 2002042115A JP 2003238793 A JP2003238793 A JP 2003238793A
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thermoplastic resin
composite rubber
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acid
polyorganosiloxane
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Masahiro Osuga
正宏 大須賀
Takaharu Nakamura
敬治 中村
Kimihiko Hattori
公彦 服部
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 優れた耐衝撃性、着色性を有する芳香族ポリ
カーボネート樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物を提供
することにある。 【解決手段】 芳香族ポリカーボネート樹脂を含有する
熱可塑性樹脂成分(A)と、複合ゴム系グラフト共重合
体(B)とを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、複
合ゴム系グラフト共重合体(B)は、ポリオルガノシロ
キサンとポリアルキル(メタ)アクリレートゴムとを含
む複合ゴムに、芳香族アルケニル化合物を80質量%以
上含むビニル系単量体をグラフト結合させたものであ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高い衝撃強度と、
良好な着色性(発色性)を有する熱可塑性樹脂組成物に
関する。
【0002】
【従来の技術】ポリカーボネート樹脂は、衝撃強度や引
張強度などの機械的特性の他、電気特性、透明性などに
優れ、エンジニアリングプラスチックとして、自動車分
野、電気・電子機器分野、OA機器分野など様々な分野
において幅広く使用されている。また、より高い耐衝撃
性が要求される場合は、ポリカーボネート樹脂に、ポリ
エステル樹脂やゴム状弾性体を配合することが行われて
いる。例えば、ポリカーボネート樹脂に、ABS系の樹
脂などを配合する方法により、低温耐衝撃性、難燃性が
向上することが報告されている(特開昭64−7925
7号公報、特開平6−1897号公報、特開平6−24
0127号公報、特開平8−239565号公報)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記ポ
リカーボネートに、ABS系の樹脂などを配合する方法
では、顔料着色性が十分でない。一方、特開平6−15
7889号公報には、ポリカーボネート樹脂に対して、
微小な粒子径の複合ゴム系グラフト共重合体を配合する
ことにより、顔料着色性を向上させる方法が開示されて
いるが、さらなる顔料着色性の向上が求められている。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであって、優
れた耐衝撃性、着色性を有する芳香族ポリカーボネート
樹脂を含有する熱可塑性樹脂組成物を提供することにあ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の熱可塑性樹脂組
成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂を含有する熱可塑
性樹脂成分(A)と、複合ゴム系グラフト共重合体
(B)とを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、複合
ゴム系グラフト共重合体(B)が、ポリオルガノシロキ
サンとポリアルキル(メタ)アクリレートゴムとを含む
複合ゴムに、芳香族アルケニル化合物を80質量%以上
含むビニル系単量体をグラフト結合させたものであるこ
とを特徴とする。上記複合ゴムの平均粒子径が0.03
〜3μmであることが好ましい。
【0005】
【発明の実施の形態】以下、本発明を説明する。本発明
の熱可塑性樹脂組成物は、主に、芳香族ポリカーボネー
ト樹脂を含有する熱可塑性樹脂成分(A)と、複合ゴム
系グラフト共重合体(B)とを含み、該複合ゴム系グラ
フト共重合体(B)が、ポリオルガノシロキサンとポリ
アルキル(メタ)アクリレートゴムとを含む複合ゴム
に、芳香族アルケニル化合物を80質量%以上含むビニ
ル系単量体をグラフト結合させたものである。
【0006】[芳香族ポリカーボネート樹脂を含有する
熱可塑性樹脂成分(A)]熱可塑性樹脂成分(A)に含
有される芳香族ポリカーボネートは、二価フェノールと
カーボネート前駆体との反応によって製造される。
【0007】二価フェノールとしては、2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)プロパン[ビスフェノール
A]、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)エタ
ン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘ
キサン、2,2−ビス(4−ヒドロキシ−3,5−ジメ
チルフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジブロムフェニル)プロパン、2,2−ビ
ス(4−ヒドロキシ−3−メチルフェニル)プロパン、
ビス(4−ヒドロキシフェニル)サルファイド、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン等が挙げられる。
これらの中でも、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニ
ル)プロパン[ビスフェノールA]等の2,2−ビス
(4−ヒドロキシフェニル)アルカン系、特にビスフェ
ノールAを主原料とするものが好ましい。また、これら
二価フェノールは、単独または2種以上を併用すること
ができる。
【0008】カーボネート前駆体としては、カルボニル
ハライド、カーボネートエステルまたはハロホルメート
等が挙げられ、具体的にはホスゲン、ジフェニルカーボ
ネート、2価フェノールのジハロホルメート等が挙げら
れる。
【0009】熱可塑性樹脂成分(A)に含有される芳香
族ポリカーボネート樹脂は、2種類以上混合して使用し
てもよい。また、芳香族ポリカーボネート樹脂を製造す
る際、適当な分子量調節剤、分岐剤、触媒等を使用する
こともできる。
【0010】芳香族ポリカーボネート樹脂を含有する熱
可塑性樹脂成分(A)は、芳香族ポリカーボネート樹脂
の優れた特性を損なわない範囲であれば、芳香族ポリカ
ーボネート樹脂以外の一般の熱可塑性樹脂を含んでもよ
く、例えば、ジエンゴム成分に、芳香族ビニル化合物お
よびシアン化ビニル化合物をグラフトしたグラフト共重
合体(i)、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ii)、ポ
リエチレン、ポリプロピレン、ポリアセタール、ポリア
ミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンテレ
フタレート(iii)、ポリブチレンテレフタレート(i
v)等の結晶性熱可塑性樹脂、ポリスチレン・AS樹脂
等のビニル系熱可塑性樹脂、アクリル樹脂、ポリアリレ
ート、ポリフェニレンオキサイド、ポリスルホン、熱可
塑性エラストマー等の非晶性熱可塑性樹脂のいずれも使
用できる。これらの中で、ポリエステル樹脂が好まし
く、特にポリエチレンテレフタレート(iii)、ポリブ
チレンテレフタレート(iv)が好ましい。これらは単独
又は2種以上を混合して使用しても良い。
【0011】上記グラフト共重合体(i)としては、ジ
エン系ゴムの存在下で、2種以上の共重合可能なビニル
系単量体を重合して得られるグラフト共重合体を挙げる
ことができる。上記ビニル系単量体としては、アクリロ
ニトリル、メタアクリロニトリル、クロロアクリロニト
リル等のシアン化ビニル化合物、スチレン、α−メチル
スチレン、p−メチルスチレン、ハロゲン化スチレン等
の芳香族ビニル化合物、アクリル酸メチル、アクリル酸
エチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸オクチル、メタ
クリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブ
チル、メタクリル酸オクチル等のアクリル酸エステル等
を例示することができる。上記ジエン系ゴムとしては、
ポリブタジエン、ポリイソプレン、ブタジエン−スチレ
ン共重合体、ブタジエン−アクリロニトリル共重合体等
が挙げられる。これらの中では、ブタジエン系ゴム強化
アクリロニトリル−スチレン共重合体(ABS樹脂)、
ブタジエン系ゴム強化メチルメタクリレート−スチレン
共重合体(MBS樹脂)が、耐衝撃性、耐熱性を向上さ
せるために好ましい。グラフト共重合体(i)は、塊状
重合、溶液重合、懸濁重合、乳化重合のいずれの重合法
で製造しても良く、グラフトの方式としては一段グラフ
トでも、多段グラフトでも差し支えない。また、製造の
際に副生するグラフト成分のみのコポリマーとの混合物
であっても良い。
【0012】上記ポリフェニレンエーテル系樹脂(ii)
としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレ
ン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニ
レン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フ
ェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6一エチル−
1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6
−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2
−エチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテ
ル、(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル
と(2,3,6−トリメチル−1,4−フェニレン)エー
テルとの共重合体、(2,6−ジエチル−1,4−フェニ
レン)エーテルと(2,3,6−トリメチル−1,4−フ
ェニレン)エーテルとの共重合体、(2,6−ジメチル
−1,4−フェニレン)エーテルと(2,3,6−トリエ
チル−1,4−フェニレン)エーテルとの共重合体等が
挙げられる。
【0013】また、ポリフェニレンエーテル系樹脂(i
i)としては、上記の各種ポリフェニレンエーテル系樹
脂と、α、β−不飽和カルボン酸又はその誘導体とをラ
ジカル発生剤の存在下又は非存在下で、溶融状態、溶解
状態又はスラリー状態で80〜350℃の温度下で反応
させることによって得られる、変性ポリフェニレンエー
テル(0.01〜10質量%がグラフト又は付加)を使
用してもよく、又はこのような変性ポリフェニレンエー
テルと、上記の各種ポリフェニレンエーテル系樹脂とを
任意の割合で混合して使用してもよい。また、ポリフェ
ニレンエーテル系樹脂(ii)としては、成形加工性や耐
衝撃性を改良する目的で、上記の各種ポリフェニレンエ
ーテル系樹脂に、ビニル芳香族化合物重合体やビニル芳
香族化合物−共役ジエン化合物共重合体をブレンドした
ものが好ましく、ビニル芳香族化合物の例としては、ス
チレン、α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、o
−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルス
チレン等の核アルキル置換スチレン、o−クロルスチレ
ン、m−クロルスチレン、p−クロルスチレン、p−ブ
ロムスチレン、ジクロルスチレン、ジブロムスチレン、
トリクロルスチレン、トリブロムスチレン等の核ハロゲ
ン化スチレン等が挙げられるが、この中でも特に、スチ
レン、α−メチルスチレンが好ましい。ビニル芳香族化
合物−共役ジエン化合物共重合体の例としては、スチレ
ン−ブタジエン共重合体(SBR)、ABS樹脂、MB
S樹脂等が挙げられるが、この中で特に、スチレン−ブ
タジエン共重合体が好ましい。
【0014】上記ポリエチレンテレフタレート樹脂(ii
i)は、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体
(以下、テレフタル酸又はそのエステル形成性誘導体を
まとめて「テレフタル酸成分」という)と、エチレング
リコール又はそのエステル形成性誘導体(以下、エチレ
ングリコール又はそのエステル形成性誘導体をまとめて
「エチレングリコール成分」という)を主原料として縮
合反応させて得られる重合体であり、テレフタル酸成分
の一部やエチレングリコール成分の一部、通常30モル
%以下を他のジカルボン酸、オキシカルボン酸やジオー
ルで置き換えた共重合体であっても良い。上記共重合体
において置き換えられるジカルボン酸、オキシカルボン
酸、ジオールとしては、イソフタル酸、アルキル置換テ
レフタル酸、アジピン酸、オキシ安息香酸、ポリメチレ
ン−α,ω−ジオール類、ネオペンチルグリコール、ジ
エチレングリコール等が挙げられる。また、ポリエチレ
ンテレフタレート樹脂(iii)としては、その分子量が
ο−クロルフェノールを溶媒として25℃で測定した固
有粘度で表して、0.4〜1.2の範囲のものが好まし
い。
【0015】上記ポリブチレンテレフタレート樹脂(i
v)は、テレフタル酸成分と、テトラメチレングリコー
ル又はそのエステル形成性誘導体(以下、テトラメチレ
ングリコール又はそのエステル形成性誘導体をまとめて
「テトラメチレングリコール成分」という)を主原料と
して縮合反応させて得られる重合体であり、テレフタル
酸成分の一部やテトラメチレングリコール成分の一部、
通常30モル%以下を他のジカルボン酸、オキシカルボ
ン酸やジオールで置き換えた共重合体であっても良い。
上記共重合体において、置き換えられるジカルボン酸、
オキシカルボン酸、ジオールとしては、イソフタル酸、
アルキル置換テレフタル酸、アジピン酸、オキシ安息香
酸、ポリメチレン−α、ω−ジオール類、ネオペンチル
グリコール、ジエチレングリコール等が挙げられる。ま
た、ポリブチレンテレフタレート樹脂(iv)としては、
その分子量が、ο−クロルフェノールを溶媒として25
℃で測定した固有粘度で表して0.6〜1.3のものが
好ましい。ポリブチレンテレフタレート樹脂(iv)を熱
可塑性樹脂成分に含有させると、得られる熱可塑性樹脂
組成物(A)は、特に成形性、耐薬品性等に優れる。
【0016】熱可塑性樹脂成分(A)中における好まし
い芳香族ポリカーボネート樹脂の含有量は、30〜10
0質量%の範囲である。
【0017】[複合ゴム系グラフト共重合体(B)]本発
明の熱可塑性樹脂組成物に用いられる複合ゴム系グラフ
ト共重合体(B)は、ポリオルガノシロキサンと、ポリ
アルキル(メタ)アクリレートゴムとを含有する複合ゴ
ムに、芳香族アルケニル化合物を80質量%以上含むビ
ニル系単量体をグラフト結合させたものである。また、
上記複合ゴムにおいて、ポリオルガノシロキサン1〜9
9質量%、アルキル(メタ)アクリレートゴム99〜1
質量%の割合で配合されていることが好ましい。
【0018】(複合ゴム)上記複合ゴムに含有されるポ
リオルガノシロキサンとしては、特に限定されないが、
好ましくはビニル重合性官能基を有するポリオルガノシ
ロキサンが用いられる。また、ポリオルガノシロキサン
の調製に用いられるジメチルシロキサンとしては、3員
環以上のジメチルシロキサン系環状体が挙げられ、3〜
7員環のものが好ましい。具体的には、ヘキサメチルシ
クロトリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキ
サン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチ
ルシクロヘキサシロキサン等が挙げられ、これらは単独
または2種以上混合して用いられる。
【0019】また、上記ビニル重合性官能基を有するポ
リオルガノシロキサンを調製する場合には、ジメチルシ
ロキサンとともに、ビニル重合性官能基を含有し、かつ
ジメチルシロキサンとの結合を介して結合しうるシロキ
サンを併用する。このようなシロキサンとしては、ジメ
チルシロキサンとの反応性を考慮すると、ビニル重合性
官能基を有する各種アルコキシシラン化合物が好まし
い。具体的には、β−メタクリロイルオキシエチルジメ
トキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピ
ルジメトキシメチルシラン、γ−メタクリロイルオキシ
プロピルメトキシジメチルシラン、γ−メタクリロイル
オキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイ
ルオキシプロピルエトキシジエチルシラン、γ−メタク
リロイルオキシプロピルエトキシジエトキシメチルシラ
ンおよびδ−メタクリロイルオキシブチルジエトキシメ
チルシラン等のメタクメタクリロイルオキシシラン、テ
トラメチルテトラビニルシクロテトラシロキサン等のビ
ニルシロキサン、p−ビニルフェニルジメトキシメチル
シラン等のビニルフェニルシラン、γ−メルカプトプロ
ピルジメトキシメチルシラン、γ−メルカプトプロピル
トリメトキシシラン等のメルカプトシロキサン等が挙げ
られる。なお、これらビニル重合性官能基を有するシロ
キサンは、単独又は2種以上の混合物として用いること
ができる。
【0020】複合ゴムに含有されるポリアルキル(メ
タ)アクリレートゴムは、アルキル(メタ)アクリレー
ト成分を重合して得られるものであり、アルキル(メ
タ)アクリレート成分には、アルキル(メタ)アクリレ
ートと、多官能性アルキル(メタ)アクリレートとが含
まれている。上記アルキル(メタ)アクリレートとして
は、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n−プ
ロピルアクリレート、n−ブチルアクリレート、2−エ
チルヘキシルアクリレート等のアルキルアクリレートお
よびヘキシルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタ
クリレート、n−ラウリルメタクリレート等が挙げら
れ、これらを単独又は2種以上併用して用いることがで
きる。また、複合ゴム系グラフト共重合体(B)を含む
本発明の熱可塑性樹脂組成物の耐衝撃性および成形光沢
を考慮すると、特にn−ブチルアクリレートが好まし
い。
【0021】上記多官能性アルキル(メタ)アクリレー
トとしては、アリルメタクリレート、エチレングリコー
ルジメタクリレート、プロピレングリコールジメタクリ
レート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレー
ト、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、ト
リアリルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート等
が挙げられ、これらを単独又は2種以上併用して用いる
ことができる。また、これら多官能性アルキル(メタ)
アクリレートの中でも、得られる複合ゴム系グラフト共
重合体(B)のグラフト構造(アセトン不溶分量、アセ
トン可溶成分の溶液粘度)を考慮すると、アリルメタク
リレートを用いるのが好ましい。
【0022】複合ゴムの製造方法としては、後段で述べ
るように製造されたポリオルガノシロキサンラテックス
に、アルキル(メタ)アクリレートと多官能性アルキル
(メタ)アクリレートとを含むアルキル(メタ)アクリ
レート成分を含浸させた後、重合させることによって製
造できる。以下、製造方法を順次説明する。ポリオルガ
ノシロキサンラテックスの製造方法としては、例えば、
水と、乳化剤と、ジメチルシロキサンとビニル重合性官
能基を有するシロキサンとの混合物(以下、シロキサン
混合物という)と、さらに必要に応じて、シロキサン架
橋剤とを含むラテックスを混合・微粒子化する。シロキ
サン混合物、乳化剤、水等を含有したラテックスを混合
する方法としては、ホモミキサーなどを用いた高速攪拌
による混合方法、ホモジナイザーなどを用いた高圧乳化
装置による混合方法などがあるが、ホモジナイザーを用
いた混合方法は、ポリオルガノシロキサンラテックス中
のポリオルガノシロキサンの粒子径の分布が小さくなる
ので好ましい。
【0023】次いで、微粒子化されたラテックスを高温
の酸触媒の水溶液中に一定速度で滴下して、高温下で重
合させる。なお、酸触媒の水溶液とラテックスを作用さ
せる方法としては、シロキサン混合物、乳化剤および水
等を含有したラテックスと、酸触媒の水溶液とを混合す
る方法等もあるが、ポリオルガノシロキサンの粒子径の
制御のしやすさを考慮すると、微粒子化されたラテック
スを高温の酸触媒の水溶液中に一定速度で滴下する方法
が好ましい。
【0024】ポリオルガノシロキサンの重合温度は、5
0℃以上が好ましく、より好ましくは80℃以上であ
る。また、ポリオルガノシロキサンの重合時間は、酸触
媒の水溶液中にシロキサン混合物が微粒子化したラテッ
クスを滴下する方法では、ラテックスの滴下終了後、1
時間程度保持することが好ましく、酸触媒の水溶液をシ
ロキサン混合物、乳化剤および水等を含有したラテック
スとともに混合、微粒子化させて重合する場合は、2時
間以上、より好ましくは5時間以上である。このように
して行われるポリオルガノシロキサンの重合を停止する
場合は、反応液を冷却、さらにポリオルガノシロキサン
ラテックスを苛性ソーダ、苛性カリ、炭酸ナトリウムな
どのアルカリ性物質で中和することによって行うことが
できる。
【0025】上記乳化剤としては、アニオン系乳化剤が
好ましく、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポ
リオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸エステル
ナトリウム、ラウリル硫酸ナトリウムなどが挙げられる
が、特にアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウ
リル硫酸ナトリウムが好ましい。
【0026】上記シロキサン架橋剤としては、3官能性
または4官能性のシラン系架橋剤、例えばトリメトキシ
メチルシラン、トリエトキシフェニルシラン、テトラメ
トキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラブトキシ
シラン等が用いられる。
【0027】ポリオルガノシロキサンの重合に用いる酸
触媒としては、脂肪族スルホン酸、n−ドデシルベンゼ
ンスルホン酸等の脂肪族置換ベンゼンスルホン酸、脂肪
族置換ナフタレンスルホン酸などのスルホン酸類および
硫酸、塩酸、硝酸などの鉱酸類などが挙げられる。これ
らの酸触媒は、単独又は2種以上を組み合わせて用いら
れる。これらの中では、ポリオルガノシロキサンラテッ
クスの安定化作用にも優れている点で、脂肪族置換ベン
ゼンスルホン酸が好ましく、n−ドデシルベンゼンスル
ホン酸が特に好ましい。また、n−ドデシルベンゼンス
ルホン酸と硫酸などの鉱酸とを併用すると、ポリオルガ
ノシロキサンラテックスの乳化剤成分に起因する樹脂組
成物の外観不良を低減させることができる。
【0028】上記のようにして製造されたポリオルガノ
シロキサンラテックスに、アルキル(メタ)アクリレー
ト成分を添加し、ラジカル重合開始剤を作用させて重合
させることにより、複合ゴムラテックスを得ることがで
きる。また、アルキル(メタ)アクリレート成分を添加
する方法としては、ポリオルガノシロキサンラテックス
と一括で混合する方法と、ポリオルガノシロキサンラテ
ックス中に一定速度で滴下する方法がある。得られる複
合ゴム系グラフト共重合体(B)を含む熱可塑性樹脂組
成物の耐衝撃性を考慮すると、ポリオルガノシロキサン
ラテックスを一括で混合する方法が好ましい。
【0029】また、重合に用いるラジカル重合開始剤と
しては、過酸化物、アゾ系開始剤または酸化剤・還元剤
を組み合わせたレドックス系開始剤が用いられる。この
中では、レドックス系開始剤が好ましく、特に硫酸第一
鉄・エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩・ロンガリ
ット・ハイドロパーオキサイドを組み合わせた系が好ま
しい。
【0030】このようにして製造された複合ゴムは、ポ
リオルガノシロキサンとアルキル(メタ)アクリレート
ゴムとが分離しないように、相互に絡み合った構造を有
している。また、複合ゴムの平均粒子径は、特に限定さ
れるものではないが、0.03〜3μmの範囲にあるこ
とが好ましい。複合ゴムの平均粒子径が0.03μm未
満になると、これを用いた熱可塑性樹脂組成物の成形品
の耐衝撃性が低下する傾向にある。また、平均粒子径が
3μmを越えると、熱可塑性樹脂組成物の成形品の耐衝
撃性が低下するとともに、成形表面外観が悪化する恐れ
がある。
【0031】(複合ゴム系グラフト共重合体(B))本
発明に用いられる複合ゴム系グラフト共重合体(B)
は、上記のようにして製造された複合ゴムラテックスの
存在下に、芳香族アルケニル化合物を80質量%以上含
むビニル系単量体をグラフト重合することにより得られ
る。
【0032】芳香族アルケニル化合物としては、スチレ
ン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられ
る。また、芳香族アルケニル化合物以外のビニル系単量
体としては、メチルメタクリレート、エチルメタクリレ
ート、2−エチルヘキシルメタクリレート等のメタアク
リル酸エステル、メチルアクリレート、エチルアクリレ
ート、ブチルアクリレート等のアクリル酸エステル、ア
クリロニトリル、メタクリロニトリル等のシアン化ビニ
ル化合物などが挙げられ、これらを20質量%以下で、
芳香族アルケニル化合物と併用することができる。ま
た、これらのビニル系単量体は単独又は2種以上混合し
て用いてもよい。
【0033】複合ゴム系グラフト共重合体(B)の製造
方法としては、複合ゴムラテックスに、芳香族アルケニ
ル化合物を80質量%以上含むビニル系単量体を加え、
ラジカル重合法により一段であるいは多段で行うことが
できる。上記ビニル系単量体中に含まれる芳香族アルケ
ニル化合物が80質量%以上であると、芳香族ポリカー
ボネート樹脂を含有する熱可塑性樹脂成分(A)との相
溶性および屈折率の改良により、複合ゴム系グラフト共
重合体(B)を含有した熱可塑性樹脂組成物の着色性が
良好になる。
【0034】上記重合開始剤としては、複合ゴムの製造
の際、使用されたものと同じものが適用できる。また、
グラフト重合において用いるビニル系単量体中には、グ
ラフトポリマーの分子量やグラフト率を調製するための
各種連鎖移動剤や、グラフト交叉剤を添加することがで
きる。また、グラフト重合の際には、重合ラテックスを
安定化させ、さらに複合ゴム系グラフト共重合体(B)
の平均粒子径を制御するために、乳化剤を添加すること
ができる。この際用いる乳化剤としては、特に限定する
ものではないが、カチオン系乳化剤、アニオン系乳化剤
およびノニオン系乳化剤が好ましく、特にスルホン酸塩
乳化剤あるいは硫酸塩乳化剤とカルボン酸塩乳化剤とを
併用させて使用するのが好ましい。
【0035】複合ゴム系グラフト共重合体(B)は、上
記のように製造されたグラフト共重合体ラテックスを塩
化カルシウム、酢酸カルシウム、硫酸アルミニウムなど
の金属塩を溶解した熱水中に投入し、塩析、固化するこ
とにより粉末状に回収することができる。
【0036】このようにして製造された複合ゴム系グラ
フト共重合体(B)を芳香族ポリカーボネート樹脂を含
有する熱可塑性樹脂成分(A)とともに用いることによ
って、着色性に優れた熱可塑性樹脂組成物を得ることが
できる。
【0037】[熱可塑性樹脂組成物]本発明の熱可塑性樹
脂組成物は、上述した芳香族ポリカーボネート樹脂を含
有する熱可塑性樹脂成分(A)と、複合ゴム系グラフト
共重合体(B)を含有することを特徴とする。また、こ
れらの配合の割合に特に制限はないが、熱可塑性樹脂成
分(A)100質量部に対して、複合ゴム系グラフト共
重合体(B)が1〜30質量部配合されているのが好ま
しい。
【0038】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、芳香族ポ
リカーボネート樹脂を含有する熱可塑性樹脂成分(A)
および複合ゴム系グラフト共重合体(B)以外に、適宜
任意成分を添加することができる。任意成分としては、
タルク、マイカ、チタン酸カリウムウイスカーなど微細
な無機充填剤(剛性や長期実用特性の向上)、ホスファ
イト系、ヒンダードフェノール系、アミン系などの抗酸
化剤、ベンゾトリアゾール系やベンゾフェノン系などの
紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系の光安定剤、脂肪族
カルボン酸エステル系、パラフィン系、シリコーンオイ
ル、ポリエチレンワックスなどの内部滑剤、難燃剤、難
燃助剤、帯電防止剤、他の無機充填剤や有機充填剤、離
型剤、着色剤などを配合することができる。また、上記
任意成分の配合量は、本発明の熱可塑性樹脂組成物の特
性が維持される範囲であれば特に制限はない。
【0039】本発明の熱可塑性樹脂組成物は、少なくと
も芳香族ポリカーボネート樹脂を含有する熱可塑性樹脂
成分(A)および複合ゴム系グラフト共重合体(B)を
適当な割合で配合・混合し、混練することにより得られ
る。各種成分を混合するのに使用される機器としては、
例えばリボンブレンダー、ヘンシェルミキサー、バンバ
リーミキサー、ドラムタンブラー等が挙げられる。ま
た、混練するのに使用される機器としては、単軸スクリ
ュー押出機、二軸スクリュー押出機、コニーダ、多軸ス
クリュー押出機等を挙げることができる。また、混練の
際の加熱温度は、通常240〜300℃の範囲で適宜選
択される。
【0040】また、本発明の熱可塑性樹脂組成物を用
い、射出成形法、押出成形法等の公知の成形法により成
形することによって、所望の形状の成形品を得ることが
できる。
【0041】以上、説明したように、本発明の熱可塑性
樹脂組成物は、芳香族ポリカーボネート樹脂を含有する
熱可塑性樹脂成分(A)と、ポリオルガノシロキサンと
ポリアルキル(メタ)アクリレートゴムとを含む複合ゴ
ムに、芳香族アルケニル化合物を80質量%以上含むビ
ニル系単量体がグラフト結合した複合ゴム系グラフト共
重合体(B)とを含有しているので、特に、耐衝撃性と
着色性に優れたものとなる。
【0042】本発明の熱可塑性樹脂組成物を用いて得ら
れる成形品は、自動車分野、電気・電子機器分野、OA機
器分野などの様々な用途に好適に利用することができ
る。
【0043】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれに限定されるものではない。なお、
各実施例、比較例中の「部」は「質量部」を示す。 (ポリオルガノシロキサンラテックスの製造)テトラエ
トキシシラン2部、γ−メタクリロイルオキシプロピル
ジメトキシメチルシラン0.5部、及びオクタメチルシ
クロテトラシロキサン97.5部を混合し、シロキサン
混合物100部を得た。ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、及びデシルベンゼンスルホン酸をそれぞれ1
部を溶解した蒸留水200部に、上記混合シロキサン1
00部を加え、ホモミキサーを用いて10、000rp
mで予備攪拌した後、ホモジナイザーにより300kg
/cm2の圧力で乳化、分散させ、オルガノシロキサン
ラテックスを得た。この混合液をコンデンサー及び攪拌
翼を備えたセパラブルフラスコに移し、攪拌混合しなが
ら、80℃で5時間加熱した後、20℃で放置し、48
時間後に水酸化ナトリウム水溶液でこのラテックスのp
Hを7.4に中和し、重合を完結させて、ポリオルガノ
シロキサンラテックスを得た。
【0044】(複合ゴム系グラフト共重合体の製造例1
〜7)上記ポリオルガノシロキサンラテックスを10部
(固形分)採取し、攪拌器を備えたセパラブルフラスコ
に入れ蒸留水57.5部を加え、窒素置換をしてから5
0℃に昇温し、n−ブチルアクリレート63.7部、ア
リルメタクリレート1.3部及びtert−ブチルヒド
ロペルオキシド0.26部の混合液を仕込み、30分攪
拌し、この混合液をポリオルガノシロキサンゴム粒子に
浸透させた。次いで、硫酸第1鉄0.001部、エチレ
ンジアミン四酢酸二ナトリウム塩0.003部、ロンガ
リット0.26部、及び蒸留水5部の混合液を仕込み、
ラジカル重合を開始させ、内温70℃で2時間保持し、
重合を完了して複合ゴムラテックスを得た。この複合ゴ
ムラテックスを一部採取し、複合ゴムの平均粒子径を測
定したところ0.19μmであった。又、このラテック
スを乾燥し固形分を得、トルエンで90℃、12時間抽
出し、ゲル含量を測定したところ97.5質量%であっ
た。
【0045】この複合ゴムラテックスに、tert−ブ
チルヒドロペルオキシド0.12部と、表1に示すビニ
ル系単量体25部との混合液を70℃にて50分間にわ
たり滴下し、その後70℃で4時間保持し、複合ゴムへ
のグラフト重合を完了した。得られた複合ゴム系グラフ
ト共重合体ラテックスを塩化カルシウム1.5部の熱水
200部中に滴下し、凝固、分離し洗浄した後、75℃
で16時間乾燥し、粉末状の複合ゴム系グラフト共重合
体(製造例1〜7)を96.9部得た。
【0046】
【表1】
【0047】(実施例1〜6、比較例1〜5)表2に示
す割合で各成分を配合し、これをカーボンブラック(三
菱化学(株)製、CB−960)0.5部と混合し、こ
の混合物を押出機(機種名:PCM−30、池貝社製)
に供給し、260℃で混練してペレット化した。なお、
すべての実施例および比較例において、酸化防止剤とし
て、イルガノックス1076(チバガイギー社製)0.
1部およびアデカスタブC(旭電化社製)0.1部をそ
れぞれ配合した。得られたペレットを、80℃で12時
間乾燥した後、成形温度260℃で射出成形して、11
0mm×110mm×3mm試験片を得た。得られた試
験片の性能を各種試験によって評価し、その結果を表2
に示した。
【0048】
【表2】
【0049】表2において、各記号は以下のものを示し
ている。 PC:芳香族ポリカーボネート(「レキサン141」、
GEプラスチック社製) ABS:ABS樹脂(「ダイヤペット3001」、三菱
レイヨン(株)製 ) PBT:ポリブチレンテレフタレート樹脂(「タフペッ
トN1000」、三菱レイヨン(株)製)
【0050】(性能評価方法) (1)アイゾット(Iz)衝撃強度(耐衝撃性) 試験片(肉厚1/8インチ)を用い、ASTM D25
6に準拠して、Iz衝撃強度を測定した。なお、測定温
度は23℃とした。 (2)着色性 得られた試験片を用い、JIS Z 8729に準拠し
た色相測定で得られたL*によって評価した。なお、L*
値が12以下であれば、着色性に優れているといえる。
【0051】表2の結果から明らかなように、実施例1
〜6で得られた熱可塑性樹脂組成物の成形品(試験片)
は、比較例1〜5で得られた熱可塑性樹脂組成物と比
べ、耐衝撃性に優れるうえ、色相測定で得られたL*
が12以下と、良好な着色性を示し、無塗装で意匠性の
高い用途に十分適したものである。一方、比較例1〜5
では、用いられた複合ゴム系グラフト共重合体におい
て、グラフトさせたビニル系単量体中のスチレン(芳香
族アルケニル化合物)が80質量%未満であるため、十
分な耐衝撃性および着色性を得ることができなかった。
【0052】
【発明の効果】本発明の熱可塑性によれば、芳香族ポリ
カーボネート樹脂を含有する熱可塑性樹脂成分(A)
と、ポリオルガノシロキサンとポリアルキル(メタ)ア
クリレートゴムとを含む複合ゴムに、芳香族アルケニル
化合物を80質量%以上含むビニル系単量体がグラフト
結合した複合ゴム系グラフト共重合体(B)とを含有し
ているので、特に、耐衝撃性と着色性に優れた熱可塑性
樹脂組成物を提供することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 服部 公彦 広島県大竹市御幸町20番1号 三菱レイヨ ン株式会社大竹事業所内 Fターム(参考) 4J002 BB02Y BB11Y BC02Y BG00Y BN12X BN14Y BN17X BN22X CB00Y CF06Y CF07Y CG00W CG01W CG02W CH07Y CL00Y CN01Y CN03Y FD010 FD040 FD050 FD070 FD170 GN00 GQ00 4J026 AA45 AB44 AC18 AC32 BA05 BA06 BA27 BA31 DB04

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 芳香族ポリカーボネート樹脂を含有する
    熱可塑性樹脂成分(A)と、複合ゴム系グラフト共重合
    体(B)とを含有する熱可塑性樹脂組成物であって、 前記複合ゴム系グラフト共重合体(B)は、ポリオルガ
    ノシロキサンとポリアルキル(メタ)アクリレートゴム
    とを含む複合ゴムに、芳香族アルケニル化合物を80質
    量%以上含むビニル系単量体をグラフト結合させたもの
    であることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
  2. 【請求項2】 複合ゴムの平均粒子径が0.03〜3μ
    mであることを特徴とする請求項1記載の熱可塑性樹脂
    組成物。
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