JP2003238777A - 異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いた成形品 - Google Patents
異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いた成形品Info
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Abstract
イ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状
精度が向上し、さらには透明製品における耐折り曲げ白
化性を向上し、かつ充分な機械的特性を有する異形押出
し成形品を与えるポリエステル樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 ポリエステル樹脂と重量平均分子量が2
00以上50万以下の反応性化合物を含むことを特徴と
する異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物、好
ましくは反応性化合物がグリシジル基および/またはイ
ソシアネート基を1分子あたり2個以上含有することを
特徴とする異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成
物に関する。
Description
工用に適したポリエステル樹脂組成物に関する。詳しく
は、異形押出し加工時に樹脂ダレを起こさず、ダイ〜サ
イジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度が
向上し、さらには透明製品における耐折り曲げ白化性を
向上し、かつ充分な機械的特性を有する異形押出し成形
品を与えるポリエステル樹脂組成物に関する。
等をプラスチックスで製造する上で、異形押出し成形加
工が採用されている。異形押出し成形に使用する樹脂に
は、ダイの複雑な形状に追随し、寸法精度が良好である
特性を要求される。これまではそれら両特性に加えてコ
スト面から塩化ビニル樹脂(以下、塩ビ)やポリオレフ
ィン樹脂が一般に使用されてきた。特に接着性が必要と
される用途においては、一般的に各種接着剤との接着性
が良くないポリオレフィンは使用し難く、塩ビが主要な
樹脂素材となっている。しかしながら近年の種々の問題
より塩ビ系樹脂を他の素材に置き換えようとする動きが
ある。数ある代替素材の内、ポリエステルはその物理的
性状、環境適性、接着特性、価格等の面より有力な素材
である。しかし、異形押出し成形加工用に使用されてい
る塩ビをポリエステルで代替するに当たっては大きな課
題がある。
練押出し工程から始まり、異形金型工程、サイジング工
程、冷却工程、カッティング工程、二次加工工程の順序
で進む。ポリエステル樹脂をそれらの工程に適用した場
合、異形金型からサイジング工程に向かう途中で、樹脂
の溶融強度が不足するために樹脂のタレが生じ、次の工
程に進めない、もしくは適切な形状を保つことができな
かった。
押出成形加工においては通常の押出成型加工とは異な
り、成形材料の形状が非常に複雑であり、さらには中空
である場合も多い。さらに異形押出製品は鋭いコーナー
部あるいは開放部の端にはエッジ部を持つ場合が多く、
溶融強度の不足した樹脂では樹脂がサイジング部に達す
るまでにコーナー部、エッジ部が丸くなってしまうとい
う欠点が顕在化しやすい。
イジング工程にて多板サイジング方式、あるいは真空サ
イジング方式等を用いて強制的に形状を整える。しか
し、この場合はポリマーを冷却中に強制的な変形を与え
るため、製品中に残留応力が残り、製品が溶剤、溶剤蒸
気、急激な温度変化によりストレスクラッキングが発生
する問題がある。よってこれらの問題を抑制するために
は、通常の押出加工に比較してさらなる溶融強度特性の
向上が求められる。
みられてきた。たとえば特開平9−290451号公
報、WO00/77096号公報のようにポリマーを分
岐状とし、ダイ中の高せん断域では樹脂の粘度を低下さ
せ、押出後の無せん断域で粘度を回復させることによっ
て溶融強度を保持させる方法が提案されている。
向上効果及び樹脂ダレの改善効果を発現させることがで
きるが、効果としてはまだ不足のためさらなる改善が望
まれていた。
の溶融強度向上剤として、特許第3237913号に重
量平均分子量が100万〜400万の反応性を持つ溶融
強度増強剤が提案されている。すなわち、透明な非晶性
のポリエステル樹脂に対し、屈折率を同じに調整した溶
融強度増強剤を添加することで透明性の樹脂組成物を得
られることが提案されている。しかし、この成型物を施
工する等の取り付け時に、少しの折り曲げでも、溶融強
度向上剤と非晶性ポリエステル間の相溶性が悪いためか
ボイドが発生し、折り曲げ時に白化する場合があった。
つまり、溶融強度向上剤の分子量が大きすぎると、非晶
性ポリエステル間における界面の長さが長いためにボイ
ドの大きさが可視領域以上になる可能性が大きいため折
り曲げ白化には不利であり、改善が期待されていた。
押出し加工時に起こる樹脂ダレ改善と、ダイ〜サイジン
グ間での製品のコーナー、エッジ部の形状精度向上、さ
らには透明製品における耐折り曲げ白化性を改善した異
形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物を提供する
ことにある。
達成すべく、鋭意研究した結果、ポリエステル樹脂に重
量平均分子量が200以上50万以下である反応性化合
物を配合することにより、異形押出し加工時に樹脂ダレ
を起こさず、ダイ〜サイジング間での製品のコーナー、
エッジ部の形状精度が向上し、さらには透明製品におけ
る耐折り曲げ白化性を向上することのできる異形押出し
成形加工用ポリエステル樹脂組成物を得られることを見
出し、本発明を完成させた。
工用ポリエステル樹脂組成物及びこれを用いた成形品で
ある。
が200以上50万以下の反応性化合物を含むことを特
徴とする異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成
物。
/またはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有
することを特徴とする(1)に記載の異形押出し成形加
工用ポリエステル樹脂組成物。
テル樹脂100重量部に対して0.1重量%以上20重
量%以下である(1)または(2)に記載の異形押出し
成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
テルであることを特徴とする(1)〜(3)に異形押出
し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
びグリコール成分それぞれの合計量を100モル%とし
たとき、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数
2〜10の脂肪族または脂環族グリコールをそれぞれ5
0モル%以上含むことを特徴とする(4)に記載の異形
押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
の芳香族ジカルボン酸がテレフタル酸及び/又はイソフ
タル酸であることを特徴とする(5)に記載の異形押出
し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。
の脂肪族または脂環族グリコールがエチレングリコー
ル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、
シクロヘキサンジメタノール、1,3−プロパンジオー
ル、2−メチル−1,3−プロパンジオールから選ばれ
る少なくとも1種以上であることを特徴とする(5)又
は(6)に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹
脂組成物。
を異形押出し成型加工して得られた成形品。
樹脂はジカルボン酸成分とグリコール成分よりなるもの
であればあらゆるものが使用可能である。
非晶性であることが好ましい。ポリエステル樹脂が非晶
性であれば、結晶に由来する白化が起こりにくいために
製品に透明性を付与することができる。尚ここで言う非
晶性とは示差走査型熱量計(DSC)を用いて、−10
0℃〜300℃まで20℃/minで昇温し、次に−1
00℃まで50℃/minで降温し、続いて−100℃
〜300℃まで20℃/minで昇温する二度の昇温過
程においてどちらにも融解ピークを示さないものを指
す。逆に結晶性とはどちらかの昇温過程に明確な融解ピ
ークを示すものを指す。
晶性のポリエステルを用いる際には、炭素数8〜14の
芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜10の脂肪族または脂
環族グリコールを主成分とすることが望ましい。ここで
いう主成分とは全酸成分及びグリコール成分をそれぞれ
100モル%としたとき、両成分それぞれが50モル%
以上、好ましくは60モル%、さらに好ましくは65モ
ル%以上である。両成分が50モル%未満になると異形
押出し加工して得られる成形品の伸度及び機械的物性が
低下することがある。
素数8〜14の芳香族ジカルボン酸はテレフタル酸ある
いはイソフタル酸であることが望ましい。これらのジカ
ルボン酸を使用すると異形押出し加工して得られる成形
品の伸度及び機械的物性がさらに向上する。好ましくは
テレフタル酸を50モル%以上、さらには60モル%以
上含むものであることが好ましく、テレフタル酸とイソ
フタル酸の両方を含むものも好ましい。
タル酸、イソフタル酸以外の他の多価カルボン酸を共重
合しても良く、例えばオルソフタル酸、ナフタレンジカ
ルボン酸、コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバ
シン酸、デカン酸、ダイマー酸、シクロヘキサンジカル
ボン酸、トリメリット酸等の公知のものが使用できる。
数2〜10の脂肪族または脂環族グリコールを主成分と
することが、さらには該炭素数2〜10の脂肪族または
脂環族グリコールがエチレングリコール、ジエチレング
リコール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジ
メタノール、1,3−プロパンジオール、2−メチル−
1,3−プロパンジオールから選ばれる少なくとも1種
以上であることが原料入手の汎用性やコストの面で好ま
しい。また、エチレングリコールを50モル%以上、さ
らには60モル%以上含むものは成型品の耐衝撃性を向
上させる傾向にありさらに好ましい。
は、具体的には、テレフタル酸/イソフタル酸//エチ
レングリコール=90〜70/10〜30//100モ
ル%、テレフタル酸//エチレングリコール/1,2−
プロピレングリコール=100//80〜50/20〜
50モル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレン
グリコール/1,3−プロピレングリコール=95〜8
0/5〜20//90〜70/10〜30モル%、テレ
フタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/1,
4−ブタンジオール=95〜70/5〜30//90〜
50/10〜50モル%、テレフタル酸//エチレング
リコール/2−メチル−1,3−プロパンジオール=1
00//60〜80/40〜20モル%、テレフタル酸
/イソフタル酸//エチレングリコール/2−メチル−
1,3−プロパンジオール=95〜80/5〜20//
70〜90/30〜10モル%、テレフタル酸//エチ
レングリコール/ネオペンチルグリコール=100//
85〜60/15〜40モル%、テレフタル酸/イソフ
タル酸//エチレングリコール/ネオペンチルグリコー
ル=95〜80/5〜20//90〜70/10〜30
モル%、テレフタル酸//エチレングリコール/ジエチ
レングリコール=100//75〜50/25〜50モ
ル%、テレフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコ
ール/ジエチレングリコール=95〜80/5〜20/
/90〜75/10〜25モル%、テレフタル酸//エ
チレングリコール/1,4−シクロヘキサンジメタノー
ル=100//80〜60/20〜40モル%が挙げら
れる。
コール/ネオペンチルグリコール=100//85〜6
0/15〜40モル%、テレフタル酸/イソフタル酸/
/エチレングリコール/ネオペンチルグリコール=95
〜80/5〜20//90〜70/10〜30モル%、
テレフタル酸//エチレングリコール/ジエチレングリ
コール=100//75〜50/25〜50モル%、テ
レフタル酸/イソフタル酸//エチレングリコール/ジ
エチレングリコール=95〜80/5〜20//90〜
75/10〜25モル%、テレフタル酸//エチレング
リコール/1,4−シクロヘキサンジメタノール=10
0//80〜60/20〜40モル%であることがさら
に好ましい。
チルグリコール(60/40〜90/10(モル
比))、エチレングリコールと1,4−シクロヘキサン
ジメタノール(60/40〜90/10(モル比))の
組み合わせは、異形押出し加工性と成形品の透明性を両
立させやすく、さらにはエチレングリコールとネオペン
チルグリコールの組み合わせであれば最も好ましい。
ングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグ
リコール、シクロヘキサンジメタノール、1,3−プロ
パンジオール、2−メチル−1,3−プロパンジオール
以外の他の多価アルコール成分が共重合されていても良
く、例えば1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジ
オール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジ
オール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ヘキ
サンジオール、ノナンジオール、ダイマージオール、ビ
スフェノールAのエチレンオキサイド付加物やプロピレ
ンオキサイド付加物、ポリエチレングリコール、ポリプ
ロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、
2−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、
トリシクロデカンジメタノール、ネオペンチルヒドロキ
シピバリン酸エステル、2,2,4−トリメチル−1,
5−ペンタンジオール、トリメチロールプロパン等が使
用できる。
脂の組成を決定する方法としては例えばポリエステル樹
脂を重クロロホルム等の溶媒に溶解して測定する1H−
NMRや13C−NMR、ポリエステル樹脂のメタノリシ
ス後に測定するガスクロマトグラフィーによる定量等が
挙げられる。これらのうち、1H−NMRが簡便であり
好ましい。
平均分子量は、好ましくは15000〜40000、よ
り好ましくは18000〜35000、さらに好ましく
は20000〜35000である。数平均分子量が15
000未満であると、樹脂凝集力不足のために成形品の
強伸度が不足し、脆くなって使用できなくなることがあ
る。一方、40000以上になると溶融粘度が上がり過
ぎるために、異形押出し加工するのに最適な温度も上が
ってしまい、結果的に異形押出し性を悪くしてしまう虞
がある。
価は、好ましくは100当量/10 6g以下、より好ま
しくは50当量/106g以下、さらに好ましくは40
当量/106g以下である。一方下限は低ければ低いほ
ど好ましい。酸価が100当量/106gを越えると、
異形押出し加工時に樹脂を加熱する際、加水分解がより
促進され、できあがった成形品の機械的強度が低下する
場合がある。また、樹脂の分解が進むことにより、加工
時の樹脂ダレも悪化する虞がある。
子量は、製品の耐折り曲げ白化性及び未反応物の製品表
層へのブリードアウト抑制を両立するために、200以
上50万以下が必須であり、好ましい上限は500以
上、より好ましくは700以上、最も好ましくは100
0以上である。一方好ましい下限は30万以下、より好
ましくは10万以下、最も好ましくは5万以下である。
反応性化合物の重量平均分子量が200未満であると未
反応の反応性化合物が製品の表面にブリードアウトし、
製品の接着性低下、表面の汚染をひきおこす可能性があ
る。一方50万を越えると折り曲げでも、溶融強度向上
剤と非晶性ポリエステル間の相溶性が悪いためかボイド
が発生し、折り曲げ白化する可能性が大きくなる。
エステルの持つヒドロキシル基あるいはカルボキシル基
と反応し得る官能基が分子内にあれば特に限定されない
が、そのような官能基を1分子あたり2個以上持つこと
が樹脂全体に一部架橋を導入する点で好ましい。反応性
化合物の効果により、溶融押出時においてポリエステル
の持つヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反応性
化合物の反応物が生成する際、一部が架橋生成物となる
ことによって溶融強度向上効果を得ることができるので
ある。
は、例えば、イソシアネート基、グリシジル基、カルボ
キシル基、カルボン酸金属塩、エステル基、ヒドロキシ
ル基、アミノ基、カルボジイミド基、グリシジル基等の
官能基、さらにはラクトン、ラクチド、ラクタム等ポリ
エステル末端と開環付加する官能基が挙げられるが、溶
融押出時にヒドロキシル基あるいはカルボキシル基と反
応するものであればいかなるものでも良い。また、1分
子中に異なった種類の官能基を持つことも差し支えな
い。このうち、好ましい官能基としては、反応の速さよ
りグリシジル基あるいはイソシアネート基等があげられ
る。
ものでも可能である。例えばポリマーの主鎖に官能基が
存在するもの、側鎖に存在するもの、末端に存在するも
の全てが可能であり、また低分子量の化合物に官能基が
付加したものにおいても次にあげる分子量の制限を除い
てはいかなるものでも可能である。具体例としては、ス
チレン/メチルメタクリレート/グリシジルメタクリレ
ート共重合体、ビスフェノールA型やクレゾールノボラ
ック、フェノールノボラック型のエポキシ系化合物、イ
ソシアネート系化合物等があるがこれらのいかなるもの
でもよく、またこれらを混合して使用することももちろ
ん可能である。
の導入数により個々に選定できるが、ポリエステル樹脂
100重量部に対して0.1重量%以上20重量%以下
が好ましく、下限は0.5重量%以上、上限は15重量
%以下がより好ましい。0.1重量%未満であると目標
とした樹脂ダレ抑制効果が発現しないことがあり、また
20重量%を超えて添加すると製品の機械的特性に影響
を与えることがある。
し時にポリエステル樹脂中に圧入する方法、押出し前に
ポリエステル樹脂のペレットに添加する方法、一旦ポリ
エステル樹脂に添加混練しておき、再度押出す方法等が
考えられるが、いかなる方法で実施することも可能であ
る。
物の、220℃、剪断速度100sec-1のときの溶融
粘度は、好ましくは6000〜600000dPa・s
ec、より好ましくは7000〜100000dPa・
sec、さらに好ましくは8000〜50000dPa
・secである。溶融粘度が6000dPa・sec未
満だと加工時の樹脂ダレが悪化する場合がある。一方6
00000dPa・secを越えると溶融粘度が高すぎ
て、生産性が低下するため実用的でないことがある。
物には、加工時のポリエステル樹脂の熱劣化を抑制する
(熱劣化による樹脂の着色や樹脂ダレの発生を防止する)
ために酸化防止剤を配合した組成物にして使用するのが
望ましい。当該酸化防止剤としては、例えば、フェノー
ル系酸化防止剤、有機亜リン酸エステル系化合物等が好
適である。
せ、樹脂ダレを防止するために超高分子量のアクリル系
高分子や、フッ素系高分子を共重合したアクリル系高分
子をさらに添加することも可能である。特にアクリル系
変性フッ素系高分子(商品例として三菱レイヨン社の
「メタブレンA−3000」)は、極少量の添加量で容
易に粘弾性を調整できるので、異形押出し用途に好適で
ある。添加量はポリエステル100部に対し、0.01
部以上1部以下が好ましい。より好ましくは、0.02
部以上0.5部以下である。
途に応じて他の成分も適宜添加することができる。例え
ぱ、耐衝撃性向上剤、充填剤、紫外線吸収剤、表面処理
剤、滑剤、光安定剤、顔料、帯電防止剤、抗菌剤、架橋
剤、イオウ系酸化防止剤、難燃剤、可塑剤、加工助剤、
発泡剤等があげられる。
件としては、溶融状態におけるポリエステル樹脂と反応
性化合物の混合が必要であるため、溶融体の混合効果が
あるものが必要である。具体的には一軸式の押出機、二
軸式の押出機等があるが、異形押出時に樹脂と反応性化
合物が充分混合されていれば良い。さらに、まず樹脂と
反応性化合物を添加混練しておき、混練後のポリマーを
再度押出す手段も問題なく使用できる。また、温度条件
としては、押出に用いるポリエステル樹脂が溶融流動で
きる範囲であればいかなる温度でも問題ないが、ポリエ
ステル樹脂の性質上、100℃以上350℃以下と考え
られ、より好ましくは150℃以上300℃以下が好適
である。温度が低すぎるとポリマーを送り出しできない
かまたは押出機に過大な負荷がかかり、逆に温度が高す
ぎるとポリマーが熱劣化を起こすため、好ましくない。
異形押出における吐出量、その他の条件に関しては、機
台の適正条件に適宜調整することで設定可能である。
施例を挙げるが、本発明は実施例に何ら限定されるもの
ではない。
よって測定したものである。
に溶解し、1H−NMRにより定量した。
用い、測定試料10mgをアルミパンに入れ、蓋を押さ
えて密封し20℃/minの昇温速度で測定した。
ルオロイソプロパノールを溶媒として用いてゲル浸透ク
ロマトグラフィによりポリスチレン換算値として求め
た。
溶解し、0.1N水酸化カリウムエタノール溶液で滴定
して求めた。指示薬はフェノールフタレインを用いた。
温度200℃に設定した押出機(株式会社東洋精機製作
所製「ラボプラストミル」、L/D=30、スクリュー
径=20mm、フルフライト、圧縮比2.0、押出し孔
と地面との距離:1m)を用い、使用するポリマーを吐
出量48g/分で水平方向に押出した時のポリマーの吐
出時から地面につくまでの時間を測定し、評価した。こ
の時間が長いほど、ポリマーが自重に負けて細化しない
ため、溶融強度が高いと判断できる。
>撹拌機、温度計、流出用冷却器を装備した反応缶内に
テレフタル酸530重量部、イソフタル酸85重量部、
アジピン酸203重量部、1,4−ブタンジオール92
8重量部、テトラブチルチタネート0.34重量部加
え、170〜220℃で2時間エステル交換反応を行っ
た。エステル交換反応終了後、反応系を220℃から2
60℃まで昇温する一方、系内をゆっくり減圧してゆ
き、60分かけて500Paとした。そしてさらに13
0Pa以下で55分間重縮合反応を行い、ポリエステル
樹脂(A)を得た。
果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸63モル%、イソ
フタル酸10モル%、アジピン酸27モル%、ジオール
成分は1,4−ブタンジオール100モル%の組成を有
していた。またガラス転移温度は−6℃、数平均分子量
は35000、酸価28当量/106gであった。
エステル樹脂(A)と同様にして製造を行った。組成、
及び測定結果を表1に示す。(数値は樹脂中のモル%)
拌機、温度計、留出用冷却器を装備した反応缶内にテレ
フタル酸ジメチル960重量部、エチレングリコール5
27重量部、ネオペンチルグリコール156重量部、テ
トラブチルチタネート0.34重量部加え、170〜2
20℃で2時間エステル交換反応を行った。エステル交
換反応終了後、反応系を220℃から270℃まで昇温
する一方、系内をゆっくり減圧してゆき、60分かけて
500Paとした。そしてさらに130Pa以下で55
分間重縮合反応を行い、非晶性ポリエステル(D)を得
た。
結果、ジカルボン酸成分はテレフタル酸100モル%、
ジオール成分はエチレングリコール80モル%、ネオペ
ンチルグリコール20モル%の組成を有していた。また
ガラス転移温度は78℃、数平均分子量は28000、
酸価30当量/106gであった。
晶性ポリエステル(A)と同様にして製造を行った。組
成、及び測定結果を表1に示す。(数値は樹脂中のモル
%)
温度計、還流装置と定量滴下装置を備えた反応器にメチ
ルエチルケトン50部を入れ70℃に昇温した後、スチ
レン36.4重量部、グリシジルメタクリレート37.
3重量部、メチルメタクリレート 26.3重量部の混
合物と、アゾビスジメチルバレロニトリル 2部を 50
部のメチルエチルケトンに溶解した溶液を 1.2ml
/minで反応器中のメチルエチルケトンに滴下し、さ
らに2時間撹拌を続けた。その後、減圧することによ
り、メチルエチルケトンを反応器中から除去し、反応性
化合物(H)を得た。
果、モノマー成分はスチレン40モル%、グリシジルメ
タクリレート30モル%、メチルメタクリレート30モ
ル%の組成を有していた。またガラス転移温度は50
℃、重量平均分子量は25000であった。
重量部、反応性化合物(H)10重量部、安定剤として
トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)イソシアヌレート0.3重量部を混合し、
該混合物を、回転数30rpm、全バレル温度180℃
に設定した押出機(株式会社東洋精機製作所製「ラボプ
ラストミル」、L/D=30、スクリュー径=20m
m、フルフライト、圧縮比2.0)で混練した。混練し
た樹脂を、押出機に取り付けたASTM Extrus
ionDie No.1 Garvey Typeより
異形押出し加工して成形品の成形品引取り状況と製品精
度を評価した。評価基準は○:「引き取りは樹脂のタレ
もなくスムーズなものであり、ダイ〜サイジング間での
成形品のエッジ形状精度が高いものであった。」、×:
「樹脂のタレが生じ、サイジング工程へ移ることができ
なかった。」とした。樹脂の溶融強度の評価結果と併せ
て、表2、3に示す。
に記載した原料を用いて実施例1と同様にして行った。
それらのうち非晶性ポリエステル(D〜G)を用いたも
のは、折り曲げ、白化についても目視で確認した。全て
の水準で白化度合いは見られないか、非常にわずかであ
り、全く問題のないものであった。
は以下の化合物を意味する。 I:トリス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒド
ロキシベンジル)イソシアヌレート II:三菱レイヨン社の「メタブレンA―3000」
量、安定剤量、添加剤量における数値は重量部である。
る。
(G)を使った実施例4〜8、比較例4〜7について
は、透明性に関して、成形品を目視で比較し以下の判断
基準で評価を行った。(5:極透明、4:透明性良好、
3:透明、2:わずかに不透明、1:少し不透明。)
テル樹脂組成物は、ポリエステル樹脂に重量平均分子量
が200以上50万以下である反応性化合物を配合する
ことにより、異形押出し加工時に起こる樹脂ダレと、ダ
イ〜サイジング間での製品のコーナー、エッジ部の形状
精度、さらには透明製品における折り曲げ白化性を改善
できるものである。
Claims (8)
- 【請求項1】 ポリエステル樹脂と重量平均分子量が2
00以上50万以下の反応性化合物を含むことを特徴と
する異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項2】 反応性化合物がグリシジル基および/ま
たはイソシアネート基を1分子あたり2個以上含有する
ことを特徴とする請求項1に記載の異形押出し成形加工
用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項3】 反応性化合物の添加量が、ポリエステル
樹脂100重量部に対して0.1重量%以上20重量%
以下である請求項1または2に記載の異形押出し成形加
工用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項4】 ポリエステル樹脂が非晶性ポリエステル
であることを特徴とする請求項1〜3に異形押出し成形
加工用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項5】 ポリエステル樹脂が、全酸成分およびグ
リコール成分それぞれの合計量を100モル%としたと
き、炭素数8〜14の芳香族ジカルボン酸と炭素数2〜
10の脂肪族または脂環族グリコールをそれぞれ50モ
ル%以上含むことを特徴とする請求項4に記載の異形押
出し成形加工用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項6】 ポリエステル樹脂の炭素数8〜14の芳
香族ジカルボン酸がテレフタル酸及び/又はイソフタル
酸であることを特徴とする請求項5に記載の異形押出し
成形加工用ポリエステル樹脂組成物。 - 【請求項7】 ポリエステル樹脂の炭素数2〜10の脂
肪族または脂環族グリコールがエチレングリコール、ジ
エチレングリコール、ネオペンチルグリコール、シクロ
ヘキサンジメタノール、1,3−プロパンジオール、2
−メチル−1,3−プロパンジオールから選ばれる少な
くとも1種以上であることを特徴とする請求項5又は6
に記載の異形押出し成形加工用ポリエステル樹脂組成
物。 - 【請求項8】 請求項1〜7に記載の樹脂組成物を異形
押出し成型加工して得られた成形品。
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