JP2003233894A - 車両報知装置及び車両検出システム - Google Patents

車両報知装置及び車両検出システム

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JP2003233894A
JP2003233894A JP2002031515A JP2002031515A JP2003233894A JP 2003233894 A JP2003233894 A JP 2003233894A JP 2002031515 A JP2002031515 A JP 2002031515A JP 2002031515 A JP2002031515 A JP 2002031515A JP 2003233894 A JP2003233894 A JP 2003233894A
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vehicle
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vehicle notification
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JP2002031515A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Sakai
康弘 坂井
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JIGYO SOZO KENKYUSHO KK
USC Corp
Jigyo Sozo Kenkyusho KK
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JIGYO SOZO KENKYUSHO KK
USC Corp
Jigyo Sozo Kenkyusho KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 所定領域へ車両が進入したこと報知したり検
出したりするために、外部からの電力の供給が不要で、
かつ安価な装置及びシステムを提供することを課題とす
るものである。 【解決手段】 車両報知装置2は、圧電素子21と衝突
部材22を具備し所定領域91に進入した車両92によ
る外力で衝突部材22が圧電素子21に衝突して発電す
る発電部20と、この発電部20で発生した電力により
車両92が所定領域91に進入したことを報知する報知
部が備えられる。車両検出システム1は、車両報知装置
2と、この車両報知装置2から離間して設置され車両報
知装置2から発信される信号を受信する検出装置5とを
備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、所定領域に進入し
たり通過したりする車両について検出を行う装置及びシ
ステムに関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】車両には、自動車や二輪車、列車等が含
まれるが、これらの走行に関する検出を行ってこの検出
を様々な用途に利用したいという要望がある。車両が自
動車や二輪車の場合には、走行する車両の台数の計数
や、特定の領域に出入りする車両の検出、あるいは規定
速度以上で走行する車両の検出等が、従来から行われ様
々な検出装置が提案されている。
【0003】この種の装置としては、車両に踏まれて作
動する圧力センサや、車両の存在を検出するループコイ
ル式磁気センサや、超音波あるいは赤外線を出力しその
反射波を検出するセンサや、TVカメラで監視し画像処
理により検出する装置等が知られている。
【0004】また、車両が列車の場合にも、列車の運行
時の走行においては様々な検出が行われているが、例え
ば、夜間等に線路や線路近辺の点検、工事の際には運行
時の検出とは異なっている。この場合には、走行する列
車から作業者を退避させ安全を確保するために、現場に
接近する列車を検出して作業者に知らせることが行われ
ている。しかし、線路等の点検や工事はいつも一定の場
所で行われるのではなく、通常は時間や日にちにより場
所を変えて実施される。すなわち、検出したい列車の場
所や検出の結果を知らせる場所が常に一定ではない。そ
のため、自動車等の検出のように特定の装置を固定的に
設置するのは適切ではなく、結果的に警備員を配置し人
の目で列車の接近を検出することが多い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】車両が自動車や二輪車
の検出で利用されるセンサや装置は、電力により動作す
るため何らかの手段でこれらに電力を供給する必要があ
るが、車両の通行を検出するためにこれらはいずれも路
面や路面近傍に設置されなければならない。そのため例
えば電力に電池を利用するタイプでは定期的に電池の交
換が必要で、電池交換のために車両の通行の規制が生じ
たり、交換作業が煩雑であったりするため合理的ではな
かった。また、ソーラーバッテリーを利用するタイプで
は、路面上に受光部を設置できないので、受光部を設け
た位置(路肩等)からの配線工事が必要となり、電力線
から電力を供給する場合と同様に、配線工事のための設
置コストが嵩むという問題があった。
【0006】車両が列車の検出の場合には、警備員によ
る検出であるため人的ミスで検出が遅れたり検出しなか
ったりすることが心配される。また、検出のために警備
員を配置するのは、人件費が嵩むという問題もあった。
【0007】このような課題を考慮して、本発明は、所
定領域へ車両が進入したこと報知したり検出したりする
ために、外部からの電力の供給が不要で、かつ安価な装
置及びシステムを提供することを課題とするものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の車両報知装置は次のような手段を採用す
る。
【0009】すなわち、請求項1では、圧電素子と衝突
部材を具備し所定領域に進入した車両による外力で衝突
部材が圧電素子に衝突して発電する発電部と、この発電
部で発生した電力により車両が所定領域に進入したこと
を報知する報知部が備えられる。
【0010】この手段では、所定領域に車両が進入する
と、車両による外力に基づいて発電部が振動し衝突部材
が圧電素子に衝突して発電部が自己発電する。そして、
この発電された電力で所定領域に車両が進入したことが
報知され、外部に認識される。なお、所定領域に進入し
た車両は、そのまま通過してもよい。また、車両には自
動車、二輪車、列車等が含まれる。
【0011】また、請求項2では、請求項1記載の車両
報知装置において、外力が車両の車輪による押圧力であ
ることを特徴とする。
【0012】この手段では、所定領域に進入した車両の
車輪に踏まれることで発生する押圧力が発電部に加えら
れることで、衝突部材が圧電素子に衝突して発電する。
【0013】また、請求項3では、請求項1記載の車両
報知装置において、外力が車両の走行により発生する風
力であることを特徴とする。
【0014】この手段では、所定領域に進入した車両の
走行により発生する風力が発電部に加えられることで、
衝突部材が圧電素子に衝突して発電する。
【0015】また、請求項4では、請求項1記載の車両
報知装置において、外力が車両の走行により発生する振
動であることを特徴とする。
【0016】この手段では、所定領域に進入した車両の
走行により発生する振動が発電部に加えられることで、
衝突部材が圧電素子に衝突して発電する。
【0017】また、請求項5では、請求項1から4のい
ずれかに記載の車両報知装置において、外力を発電部に
伝達するための伝達部が設けられることを特徴とする。
【0018】この手段では、外力が伝達部を介して発電
部に伝達されて、衝突部材が圧電素子に衝突して発電す
る。
【0019】また、請求項6では、請求項1から5のい
ずれかに記載の車両報知装置において、発電部を支持す
るための基部と、弾性を有し発電部と基部とを連結する
とともに、車両による外力で衝突部材が圧電素子への衝
突を繰り返すよう発電部を振動させる弾性部とが備えら
れることを特徴とする。
【0020】この手段では、一度外力が加えられると、
弾性部の弾性により発電部が振動状態に入り、圧電素子
への衝突部材の衝突が繰り返され発電が連続して発生す
る。これにより、一度の外力で大きな電力を発電部に発
生させることができる。
【0021】また、請求項7では、請求項6記載の車両
報知装置において、弾性部はバネ定数に方向性を有する
弾性体からなり、弾性部の最も小さいバネ定数の方向
を、衝突部材が圧電素子に衝突する方向と一致させるよ
う発電部に取り付けられることを特徴とする。
【0022】この手段では、弾性部は、衝突部材が圧電
素子に衝突する方向に最も変位しやすく、その他の方向
へは変位しにくくなる。そのため、任意の方向から外力
が加わったときに、圧電素子への衝突部材の衝突を妨げ
る動きが抑制されるとともに、圧電素子へ衝突部材が衝
突する方向への動きに転換されやすくなる。
【0023】また、請求項8では、請求項1から7のい
ずれかに記載の車両報知装置において、報知部では、車
両による外力を受けたタイミングに応じて信号を発信す
ることを特徴とする。
【0024】この手段では、所定領域に車両が進入する
と、車両による外力が発電部に加えられて発電し、この
電力により外力を受けたタイミングに応じて信号が発信
されるため、この信号で所定領域への車両の進入のタイ
ミングを外部で認識することが可能となる。
【0025】また、上記課題を解決するために、本発明
の車両検出システムでは次のような手段を採用する。
【0026】すなわち、請求項9では、請求項8記載の
車両報知装置と、車両報知装置から離間して設置され車
両報知装置から発信される信号を受信する検出装置とが
備えられる。
【0027】この手段では、車両が所定領域に進入し、
このタイミングに応じて車両報知装置の発信部から発信
された信号が、離れた位置に設けられた検出装置で受信
される。検出装置は、信号の受信可能な任意の位置に設
定され、その位置で所定領域への車両の進入が検出され
る。
【0028】また、請求項10では、請求項9記載の車
両検出システムにおいて、検出装置では受信した信号を
計数することにより所定領域に進入した車両の台数を検
出することを特徴とする。
【0029】この手段では、離間した位置に設けられた
検出装置で、所定領域に進入した車両の台数が検出され
る。なお、所定領域に進入した車両は、そのまま通過し
てもよい。
【0030】また、請求項11では、請求項9記載の車
両検出システムにおいて、少なくとも2つの車両報知装
置を車両の進行可能な方向に沿って配置し、検出装置で
は各車両報知装置から受信する信号の順番により車両の
進行方向を検出することを特徴とする。
【0031】この手段では、車両の進行可能な方向に沿
って、少なくとも2つ並べて配置された車両報知装置
が、それぞれの所定領域を車両が通過したタイミングで
信号を発信するため、検出装置で各車両報知装置から発
信される信号の順番を検出することにより、進行可能な
方向のどちら向きに車両が通過したかが検出される。
【0032】また、請求項12では、請求項9記載の車
両検出システムにおいて、少なくとも2つの車両報知装
置を間隔が車両の前輪と後輪の間隔以下になるよう車両
の進行可能な方向に沿って配置し、検出装置では各車両
報知装置から受信する信号の時間差により車両の速度を
検出することを特徴とする。
【0033】この手段では、車両の進行可能な方向に並
べて配置された少なくとも2つの車両報知装置が、それ
ぞれの所定領域に車両が進入するタイミングで信号が発
信される。この場合には、車両として自動車または二輪
車を想定し、各車両報知装置はその間隔が車両の前輪と
後輪の間隔以下になるように設置される。そして、検出
装置では、上流側の車両報知装置を通過した車両による
発信に続いて、下流側の次の車両報知装置を通過した車
両による発信を受信すると、これらの発信はいずれも同
一車両の同一車輪の通過で発信したと判別できる。そし
て検出装置では、これらの信号を受信した時間の差によ
り通過した車両の速度が検出される。
【0034】また、請求項13では、請求項9記載の車
両検出システムにおいて、少なくとも2つの車両報知装
置を、所定領域に進入した車両の重量により外力の伝達
の有無に差が生じるよう路面下に配置し、検出装置では
受信した信号がどの車両報知装置から発信されたかを識
別することにより車両の重量を検出することを特徴とす
る。
【0035】この手段では、所定領域に進入した車両の
重量の大小により、外力の伝達の有無に差(外力を受け
るものと受けないもの)が生じるように、少なくとも2
つの車両報知装置が配置される。そして外力が伝達され
た車両報知装置からは信号が発信され、外力が伝達され
なかった車両報知装置号からは信号が発信されない。検
出装置では、それぞれの車両報知装置からの信号を識別
できるようにしておくことで、受信した信号が、どの車
両報知装置から発信された信号かが検出される。そし
て、この受信した信号の識別で、検出装置では所定領域
にどの程度の重量の車両が進入したかを検出することが
でき、これにより車両の種類、例えば自動車、二輪車を
判別することが可能となる。
【0036】
【発明の実施の形態】まず、本発明の実施の形態(1)
として車両報知装置とこれを用いた車両検出システムに
ついて、図面に基づいて説明する。図1は実施の形態
(1)の車両検出システムの概念図、図2は実施の形態
(1)の車両検出システムのブロック図、図3は実施の
形態(1)の車両報知装置の断面図、図4は実施の形態
(1)の車両報知装置の発電部の断面図、図5は実施の
形態(1)の車両報知装置の詳細なブロック図、図6、
図7は実施の形態(1)の車両報知装置の回路図、図
8、図9は実施の形態(1)の車両報知装置の応用例を
示す断面図である。
【0037】実施の形態(1)の車両報知装置2は、圧
電素子21と衝突部材22を具備し所定領域91に進入
した車両92による外力で衝突部材22が圧電素子21
に衝突して発電する発電部20と、この発電部20で発
生した電力により車両92が所定領域91に進入したこ
とを報知する報知部が備えられる。
【0038】車両92としては、自動車(乗用車、バ
ス、トラック等、大きさや車種に関係なく含む)、二輪
車、列車等が含まれるが、実施の形態(1)では自動車
または二輪車を想定して説明する。また、実施の形態
(1)では車両92による外力は、車両92の車輪93
で押圧される押圧力であるとし、押圧による外力を発電
部20に伝達するための伝達部40が設けられている。
【0039】実施の形態(1)では、報知部は伝達部4
0が車輪93により押圧されるタイミングに応じて信号
を発信する発信部32である。発信される信号は、ここ
では無線信号を発信するが、そのほかに超音波信号、光
信号、赤外線信号、音波信号等でもよい。そして、本発
明の車両検出システム1は、上記車両報知装置2と、こ
の車両報知装置2から離間して設置され車両報知装置2
から発信される信号を受信する検出装置5とを備えてい
る。
【0040】所定領域91は、車両に関して検出したい
領域として路面94に設けられている。伝達部40は、
実施の形態(1)では、所定領域91内で、検出しよう
とする車両92の車輪93が直接、確実に踏みつける位
置に設けられている。しかし、伝達部40は、他の部材
を介して車両92が間接的に押圧するよう構成してもよ
いし、所定領域91に進入した車両92による外力を伝
達することができれば、路面94の一部として設けて
も、路面94の上に設けても、路面94の下に設けて
も、あるいは路面94以外の場所に設けても、いずれで
もよい。伝達部40は、車輪93に押圧されると発電部
20に外力を伝達する部材で、全体に弾性または可撓性
を有していることが好ましい。具体的には、ゴム材、ゲ
ル材、ばね材等で、これらを組み合わせても良い。実施
の形態(1)では、伝達部40を除く車両報知装置2
は、車両92の通行を妨げないように全体が路面94の
下に設けられている。
【0041】車両検出システム1では、図2のブロック
図に示すように発電部20の出力が回路部30に取り出
される。回路部30には、発電部20で発生した交流電
力を整流して充電する充電部31と上述の発信部32と
が備えられている。そして、発信部32から発信された
信号は、検出装置5の受信部51に受信され、所定領域
91に進入した車両92に関する情報が検出部52で検
出される。
【0042】また、車両報知装置2の構成としては、発
電部20を支持する基部41と、弾性を有し発電部20
と基部41とを連結するとともに、車両92から伝達さ
れた外力により衝突部材22が圧電素子21への衝突を
繰り返すよう発電部20を振動させる弾性部42とが備
えられている。
【0043】車両報知装置2の構成図の一例を図3に示
すが、図示した配置や形状に限定するものではない。ま
ず、発電部20、回路部30、基部41、弾性部42が
伝達部40で包囲されており、伝達部40は、ここでは
内部空間47を有する直方体形状にゴム材を用いて形成
されている。そして、伝達部40の上面45が路面94
と同一平面に設けられている。伝達部40の鉛直方向の
側面46には、発電部20を支持する基部41が埋設さ
れ、この基部41と発電部20(回路部30も併設され
ている)とが基部41から水平方向に突出するよう取り
付けられた弾性部42で連結されている。弾性部42は
弾性を有しており、外力を受けて発電部20を振動させ
る。
【0044】各部の構成についてさらに説明する。まず
発電部20の構成を、図4を用いて説明する。箱形のハ
ウジング23の内部の相対する壁側にそれぞれ取り付け
た圧電素子21に、ハウジング23の内部で転動する衝
突部材22が衝突するように構成されている。衝突部材
22はボールからなっている。圧電素子21は、PZT
系の2枚の板形の圧電セラミックス板211、212を
分極が互いに逆になるように接合することにより、直列
に接続された発電構成として分極による打ち消しが防止
されて発電性能が高められるようになっている。また、
圧電素子21は、板形のクッション材25の中央部分に
のみ接着剤24(接着以外の固着方法でもよい)で部分
的に接着され、クッション材25は接着剤24でハウジ
ングに固定されている。従って、衝突部材22の衝突の
衝撃から圧電素子21が保護されるとともに、圧電セラ
ミックス板211、212の振動が継続されて発電性能
が高められるようになっている。そして、圧電素子21
の表裏面に形成された膜状の電極(図示されていない)
には、リード線261〜264がそれぞれ接続されて回
路部30に引き出される。また、圧電素子21の表面
(衝突部材22が衝突する面)には衝突部材22の衝撃
から圧電素子21を保護する薄板形のプロテクタ27が
固着されている。また、相対する圧電素子21の間に
は、衝突部材22の転動移動の方向を規制して正確に圧
電素子21のプロテクタ27が固着された部分に衝突す
るように案内するガイド28が設けられている。ガイド
28としてここでは筒状のガイドを示しているが、仕切
り板でもよい。
【0045】各部の素材としては、まず圧電セラミック
ス板211、212には、チタンジルコン酸亜鉛系の素
材が好適であるがこれに限定されるものではない。ま
た、この圧電セラミックス板211、212は、振動を
長く持続してより多くの発電を得るために、できるだけ
硬くQ値が高い物の方が望ましい。具体的にはQ値は1
000以上が好ましく、さらにはQ値が2000以上の
ものであることがより好ましい。クッション材25の素
材としては、合成樹脂材、ゴム材、あるいはこれらをス
ポンジ状にした軟質材料が適しているが、具体的には、
発泡ポリエチレン等が好適である。衝突部材22の素材
としては、その圧電素子21を破壊しない程度に重量が
重い方が発電効率がよく、具体的にはタングステンや鉄
等が好適である。また、プロテクタ27の素材として
は、硬い金属あるいは合成樹脂等が適しており、具体的
にはリン青銅やステンレス等が好適で、加工性の良いリ
ン青銅が使いやすい。
【0046】なお、発電部20の構成及び圧電素子21
の発電のさせ方は、上述に限定されるものではない。こ
の実施の形態(1)では、発電部20の圧電素子21が
対向した2箇所に設けられ、衝突部材22が圧電素子2
1、21間で往復運動するように構成されているが、圧
電素子21を1箇所または3箇所以上設けてもよい。ま
た、例えば、本発明者が特開2001−145375号
公報に示した2つの衝突部材を用いる構成や、衝突部材
をバネ材で吊り下げる構成等も適用できる。また、単層
の圧電セラミックス板211にこれと歪み変形量が釣り
合うよう厚み調整された金属板を貼り合わせて、金属板
側から衝突部材22を衝突させて発電する構成を適用し
てもよい。
【0047】次に、弾性部42について図3を用いて説
明する。弾性部42は、その両端が発電部20(回路部
30を併設)及び基部41とに適切な手段(接着や溶着
等)により固定されている。また、弾性部42はバネ定
数に方向性を有する弾性体からなっており、弾性部42
が有するバネ定数の中で最も小さいバネ定数の方向を、
衝突部材22が圧電素子21に衝突する方向(以降、衝
突方向と記載する)と一致させるよう発電部20に取り
付けられている。すなわち、弾性部42が有するX、
Y、Z方向のバネ定数のうち、最も小さいバネ定数を有
する方向をX方向とすると、図3中に示すようにこの矢
印X方向を、衝突方向(図3中の矢印W方向)と一致す
るように弾性部42を発電部20に取り付けている。な
お、図3の図中では、発電部20の側方を弾性部42で
連結しているが、弾性部42の最も小さいバネ定数が衝
突方向と一致するよう取り付けることができれば、弾性
部42を発電部20の上方や、下方やその他の位置と連
結してもよい。
【0048】また、弾性部42の衝突方向と一致する方
向のバネ定数は、伝達部40を介して伝達された外力と
整合して発電部20の振動の周期をできるだけ小さくす
るものが選択されている。発電部20の振動の周期を小
さくすることによって、単位時間あたりの圧電素子21
への衝突部材22の衝突回数を増加させ、全体としての
発電量を増加させることができる。周期を小さくするに
は、発電部20の質量を小さく、バネ定数を大きくする
ことが求められるが、短時間でエネルギーをたくさん消
費するので、外力も大きくなければならない。あらかじ
め想定される外力に合わせて、その外力で加振、加圧で
きる範囲で、できるだけ振動の周期を小さくするバネ定
数が選ばれる。また、実施の形態(1)では外力が、基
部41に加えられる。ここでは発電部20と弾性部42
とでできる固有振動と基部41の固有振動とを共振させ
るように弾性部42を発電部20と基部41とに取り付
けている。この取り付けは、発電部20の総質量等の諸
条件と整合を図ることで、寄生振動による振動の減衰を
減らすことができる。なお、外力が発電部20や弾性部
42に加えられるように構成した場合には、発電部20
及び弾性部42の質量に比べて基部41の質量を十分大
きくガッチリした構成にすることによっても、寄生振動
による振動の減衰を減らすことができる。そのため、こ
の実施の形態(1)では、伝達部40が受けた外力を、
基部41に伝達するよう構成しているが、弾性部42や
発電部20に直接伝達するように構成しても良い。
【0049】実施の形態(1)では、弾性部42に用い
る弾性体として板バネを用いている。板バネはバネ定数
に方向性を有する弾性体であり、保有するバネ定数の中
で一方向が特に小さなバネ定数を有している。そして、
この最も変位し易い方向(X方向)を衝突方向(W方
向)に一致させるよう発電部20に取り付けている。ま
た板バネはX方向のバネ定数に比べて、Y、Z方向のバ
ネ定数が無限大に近い。そのため弾性部42に外力が加
えられても、衝突方向に交差するY、Z方向(圧電素子
の設けられていないハウジング23の側面に衝突部材2
2が衝突する方向や、発電部20が水平方向に変位する
方向等)への変位が生じないため、衝突部材22の衝突
方向への動きを邪魔する振動を発生しにくい。また、X
方向のみが柔らかく変位しやすいため、任意の方向から
外力が加えられたときにX方向への動きに転換されやす
い。このように、板バネは衝突方向への振動を発生さ
せ、かつ連続させるのに好適である。
【0050】弾性部42には、上述の板バネの他に、ゴ
ム材(シリコンゴム等)やゲル材(熱可逆性エラストマ
ー等)を用いてもよい。これらゴム材やゲル材は、縦横
高さの形状を変えることでバネ定数に方向性をもたせた
り、バネ定数を変えたりすることができる。また弾性部
42にコイルバネを用いてもよいが、この場合には、衝
突部材22が衝突方向のみに移動するよう発電部20の
動きを規制して発電部20を支持することが望ましい。
【0051】なお、発電部20の圧電素子21の発電効
率が高く、衝突部材22による衝突が繰り返されなくて
も発信に十分なだけの発電量が得られる場合には、弾性
部42を省略してもよい。その場合には、発電部20は
弾性を有しない適切な手段で伝達部40の内側または基
部41に固定される。また、伝達部40が可動であれ
ば、内部空間47をなくして弾性を有する伝達部40に
発電部20を埋設しても良い。
【0052】検出装置5は、車両報知装置2から空中を
伝搬する信号を受信するため、離間して設置することが
でき、車両92の通行の妨げにならない位置や検出装置
5への電力を供給しやすい位置等の任意に設置される。
例えば、管理事務所や、有料駐車場での集中管理ボック
ス、時間帯車両進入禁止道路での入り口付近等が好適で
ある。
【0053】次に、回路部30の回路の一例を、図5〜
図7を用いて説明する。図5の詳細なブロック図に示す
ように、充電部31には、整流手段311と充電手段3
12と判定手段313と放電スイッチ手段314とが備
えられている。整流手段311は、発電部20で出力さ
れた交流電力を整流して脈流にする手段である。充電手
段312は、整流手段311により得られた脈流を直流
として充電する手段である。判定手段313は、充電手
段312の充電量を圧電素子21の発電のタイミングに
応じて間欠的に監視し判定する手段である。この手段で
は、充電量は監視の際にごく少量消費されるが、間欠的
に監視しているので監視による電力の消費を抑え、充電
量への影響を低減させている。放電スイッチ手段314
は、判定手段313により充電手段312の充電量が発
信可能なレベルに達したことが判定された時に、充電手
段312の放電を開始させ、後段の発信部32に電力を
供給する手段である。
【0054】発信部32には、通信制御手段321と信
号スイッチ手段322と信号発生手段323と放電停止
手段324とが備えられている。通信制御手段321
は、通信に必要な動作を行う手段であり、この手段は充
電部31から電力が供給されることで開始される。この
手段では、動作の開始により信号スイッチ手段322を
ONさせるように働くとともに、発信のためのデータを
信号発生手段323に渡す。信号スイッチ手段322
は、通信制御手段321によりONされて、信号発生手
段323に電力を供給する手段である。信号発生手段3
23は、通信制御手段321より受け取った発信のため
のデータを信号に変換して発信する。放電停止手段32
4は、充電部31からの電力の供給を停止させるように
放電スイッチ手段314を動作させる手段である。この
手段は、通信制御手段321が発信のために必要なデー
タを全て信号発生手段323に渡し終わったら、通信制
御手段321により動作させられる。
【0055】図6、図7を用いてさらに説明する。図
6、図7は連続した回路図であり、S点、+点、−点に
より接続される。整流手段311はダイオードD1〜D
6により全波整流の回路が形成されており、発電部20
で出力された交流電力をここで整流し脈流として後段に
出力する。発電部20から取り出された4本のリード線
261〜264のうちリード線262、263が結線さ
れ、3本のリード線が6個のダイオードD1〜D6に接
続されている。なお、ここでは、リード線262、26
3を結線してダイオードの数を削減する回路を形成して
いるが、リード線262、263を結線せずに8個のダ
イオードに接続して全波整流の回路を形成してもよい。
【0056】充電手段312は、コンデンサC1を備え
ている。このコンデンサは充電電池に代替してもよい。
整流手段311で整流された脈流は、コンデンサC1に
直流として逐次充電され、衝突部材22が圧電素子21
に衝突して発電を繰り返すたびにコンデンサC1の両端
の電圧が高くなる。
【0057】放電スイッチ手段314には、自己保持型
電流スイッチが用いられている。実施の形態(1)で
は、相補トランジスタを用いており、PNPトランジス
タTr1とNPNトランジスタTr2とを組み合わせて
いる。この放電スイッチ手段314では、b点に、c点
の電圧より約0.6V(Tr1により決まる値)低い電
圧が印加されると、Tr1がONとなりほぼ同時にTr
2がONとなる。このように放電スイッチ手段314が
ON状態となると、c点とd点の間はきわめて低いイン
ピーダンスとなる。そして、充電手段312のコンデン
サC1に貯めた電力を放電し、きわめて少ないロスで通
信制御手段321に供給する。そして、このON状態
は、自己保持状態となり放電停止するまで継続する。
【0058】判定手段313は、コンデンサC2、C3
と抵抗R1、R2を備えている。C3は誤動作防止用に
設けたものである。コンデンサC2と抵抗R1は、圧電
素子21からの出力である図6中に示すa点と放電スイ
ッチ手段314の図7中に示すb点との間に設けられて
いる。そして、この時定数で充電量の判定の際にb点に
電圧を印加する時間を決めている。a点には衝突部材2
2が圧電素子21に衝突する度に交流電力が発生する
が、この電圧は、コンデンサC1の両端の電圧にダイオ
ードD6の順方向の電圧を加えた値である。そして、コ
ンデンサC1が充電により電圧上昇するとともにa点の
交流電圧も上昇する。つまり、a点ではコンデンサC1
両端の直流電圧にほぼ比例した交流電圧が、衝突部材2
2が衝突するたびに、すなわち間欠的に得られる。そし
てこのa点での交流電圧は、抵抗R1とコンデンサC2
の時定数で決めたごく短時間だけb点に印加される。b
点の電圧は抵抗R1、R2の分配比により決められ、上
述したようにb点の電圧がc点の電圧よりも約0.6V
(Tr1により決まる値)低い電圧の値を超えると放電
スイッチ手段314がONとなる。ここでは、b点の電
圧は「c点の電圧×(1−R2/(R1+R2))」で
示されるため、このb点の電圧がc点の電圧よりも約
0.6V低い電圧「c点の電圧−約0.6V」と等しく
なった時が判定の閾値となり、これをもって充電量のレ
ベルを判定する。そのため、R1とR2を調整すること
で放電を開始させる充電量を発信可能なレベルに調整す
ることができる。このレベルは発信する信号に応じて任
意に設定される。なお、ここではリード線264側にa
点を設けているが、リード線261側や、接続されたリ
ード線262、263側に設けてもよい。また、ここで
は2つの圧電素子のうち、一方の圧電素子21が発電す
るタイミング毎に判定を行うよう構成しているが、双方
の圧電素子21が発電するタイミングで判定を行った
り、あるいは、圧電素子21が発電するタイミングのn
回毎(nは任意の数)に判定を行ったりするよう構成し
てもよい。
【0059】通信制御手段321は、通信制御回路32
11とコンデンサC7と抵抗R8とFET1を備えてい
る。コンデンサC7は動作安定用に設けたものである。
抵抗R8とFET1は通信制御回路3211と信号スイ
ッチ手段322を低消費電力でインターフェースするた
めのレベル変換に設けたものである。充電部31からの
放電により通信制御回路3211に電力が供給される
と、通信制御回路3211の内部で発信に必要な手順が
実行される。なお、通信制御回路3211は消費電力の
小さいものである。
【0060】信号スイッチ手段322は、PNPトラン
ジスタTr4と抵抗R6、R7とコンデンサC6を備え
ている。信号発生回路3231が比較的大電力を必要と
するために、この信号スイッチ手段322では大電力用
トランジスタスイッチTr4を使って、信号発生回路3
231に電力を供給するよう構成している。信号スイッ
チ手段322では、通信制御回路3211からの発信開
始の指令がFET1を通って、抵抗R7を通ってトラン
ジスタTr4をONさせると、信号発生手段323で発
信を開始させるよう動作する。
【0061】信号発生手段323は、信号発生回路32
31とアンテナ3232を備えており、信号スイッチ手
段322により電力が供給されると、通信制御回路32
11から受け取った発信のためのデータを無線信号に変
換してアンテナ3232から発信する。
【0062】放電停止手段324は、PNPトランジス
タTr3と抵抗R4、R5とコンデンサC4、C5とを
備えている。コンデンサC4、C5は、誤動作防止用に
設けている。この手段では、通信制御回路3211が発
信のために必要なデータを信号発生回路3231に送出
し終えたら、通信制御回路3211から抵抗R4を通し
てトランジスタTr3をONさせる信号を出力する。ト
ランジスタTr3がONとなると放電スイッチ手段31
4の自己保持は解除となり、コンデンサC1に貯まって
いた電力の放電は停止して、発信動作は終了する。
【0063】このように構成された実施の形態(1)の
車両報知装置2及び車両検出システム1の動作について
説明する。ここでは一例として車両報知装置2が駐車場
の路面94に設置され、駐車場への入庫車数、出庫車数
を検出する場合を例示する。まず、所定領域91が駐車
場の出入り口の入庫側と出庫側にそれぞれに設定され、
あらかじめ駐車場の路面94と同一平面に伝達部40の
上面45が形成されている。伝達部40以外の車両報知
装置2は路面94下に設置されている。検出装置5は、
有料駐車場の集中管理ボックスに設置されている。ま
た、入庫側と出庫側の各車両報知装置2から発信される
信号には、それぞれを示す識別信号が含まれており、1
台の検出装置5で双方の信号を受信し、識別して検出す
る。
【0064】そして、駐車場に入った車両92が、入庫
側の所定領域91に進入するまたは通過すると、車輪9
3が伝達部40を押圧する。これにより伝達部40は弾
性変形し基部41に外力を伝達し、基部41が鉛直方向
に振動する。そして、この振動により弾性部42、発電
部20が振動し、発電部20の衝突部材22が圧電素子
21に衝突し自己発電する。さらに弾性部50の弾性に
より発電部20が振動状態に入り、衝突部材22が転動
して圧電素子21への衝突を繰り返す。すなわち一度伝
達部40を介して外力が加えられると発電部20が連続
して振動し、これにより発電部20では連続して発電す
る。
【0065】そして、発生した電力は、発電部20から
回路部30に入力される。回路部30では、圧電素子2
1が発電するたびにその出力から交流電圧を取り出し、
これを判定手段313に用いて充電量を判定している。
このような充電量の間欠的な監視、判定は、充電量が増
加するタイミングで効率よく判定される。その上、判定
のために無駄な電力を消費することが大幅に抑制される
ので、発信に必要な電力を素早く充電して発信部32に
供給できる。発信に必要な電力(充電量)としては、あ
らかじめ車両92が伝達部40を押圧することで、信号
が1回発信されるようにあらかじめ設定されている。こ
れにより車両92が所定領域91に進入したタイミング
で発信部32から信号が発信される。
【0066】発信部32から発信された信号は、検出装
置5の受信部51に受信され、検出部52で検出され
る。なお、検出部52では、車両92が伝達部40を押
圧したタイミングで発信された信号(1回目)を受信す
るが、もしこれに続いて同じ車両92の押圧で発信され
た信号(2回目)を受信しても無視するようなロジック
が設定されている。すなわち、所定領域91に1台の車
両92が進入すると、検出装置5で信号を1回検出する
ように構成している。検出部52では受信した信号を計
数することで、入庫側の所定領域91を通過した車両の
台数がカウントされ、駐車場への入庫数を検出できる。
同様の動作で出庫側に設けられた車両報知装置2から送
信された信号を計数することで、駐車場からの出庫数を
検出できる。そして、これらを用いた演算で、駐車場内
の駐車台数や空台数もリアルタイムで検出できる。
【0067】また、上述した例示の他に、例えば同じ駐
車場内でも、所定領域91を車止めに対応する領域に設
けた場合には、検出部5が信号を受信することで車両9
2が他車や壁に衝突する可能性があることを検出し、サ
イレンや音声を鳴らす等によって運転者に注意を促す処
理が実施できる。また、所定領域91を、逆走禁止や進
入禁止の領域の入り口に設けた場合には、検出部5が信
号を受信することで車両92が違反行為をしていること
を検出し、サイレンや音声を鳴らす等の運転者への警告
や、管理者への通報等の処理が実施できる。このように
適切な場所に車両報知装置2を設置することで、警告表
示、安全指導や方向誘導が手軽に実施できる。なおこの
実施の形態は、駐車場だけでなく、一般道や高速道、サ
ービスエリア等の様々な場所に適用でき、駐車台数だけ
でなく、通行台数等を把握して交通量の判断等にも利用
できる。
【0068】このように、実施の形態(1)では、車両
報知装置2が自己発電により信号を発信するため、車両
報知装置2への電力の供給手段に煩わされることなく、
車両の検出や、安全指導や方向誘導を必要とする任意の
領域に設置して安全性を高めることが可能となる。ま
た、電力の配線工事や、電池交換等の作業も不要である
ため、設置コストやメンテナンスコストも安くすること
ができる。
【0069】次に実施の形態(1)の車両報知装置2の
応用例を図8、図9に示す。図8は、図3に示す板バネ
の弾性部42に替えて、バネ定数に方向性を有しない弾
性体であるコイルバネを弾性部42に用いた構成例であ
る。この例では図3と同様の伝達部40を形成し、その
上面45と下面48にそれぞれ基部41を埋設してコイ
ルバネの弾性部42を取り付け、これら基部41、41
の間にコイルバネの弾性部42、42で発電部20(回
路部30も併設)を連結している。図3と同様に、伝達
部40が外力により押圧されると、基部41が外力を受
けて振動し弾性部20によって発電部20が繰り返し振
動する振動状態にすることができる。そして、衝突部材
22がW方向の衝突を繰り返し連続して発電が発生し、
発信部32から信号を発信する。
【0070】図9は、広面積の所定領域91を設けた場
合に、所定領域91のどこに外力(押圧力)が加えられ
ても発電部20を確実に振動させ、発信させるための構
成例である。ここでは広面積の所定領域91にあわせ
て、伝達部40も大きく形成されている。そして伝達部
40の内部空間47には、片持ち梁形状の梁部81が支
持部82で支持されている。この梁部81は棒状に形成
してもよいが、板状に形成するほうがより広面積に対応
できる。この梁部81及び支持部82は、伝達部40が
車両92に押圧されると梁部81の根元から先端までの
いずれかの部位を必ず押し下げて、さらに梁部81の先
端が弾性部42を押圧するよう構成している。これによ
りもし基部41から離れた位置の伝達部40に外力が加
えられた場合でも確実に発電部20を振動させることが
でき、弾性部42によって発電部20が繰り返し振動す
る振動状態にすることが可能となる。もちろん、図3と
同様に伝達部40を介して外力が基部41に加えられる
場合でも発電部20は振動する。この例は、広い所定領
域91を1つの車両報知装置2で検出したい場合に好適
である。
【0071】なお、この実施の形態(1)を車両92が
列車の場合に適用する際には、車両報知装置2をレール
や枕木の下に配置して列車の走行時に押圧力を受けるよ
うに構成することが望ましい。
【0072】次に、実施の形態(2)として車両報知装
置とこれを用いた車両検出システムについて、図面に基
づいて説明する。図10は実施の形態(2)の車両検出
システムの概念図である。なお実施の形態(1)と同様
の説明には、同一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0073】実施の形態(2)では車両報知装置2を、
路面94の車両92の進行可能な方向に少なくとも2つ
並べて配置し、車両の進行方向や車両の速度を検出する
ことを特徴としている。
【0074】車両92としては自動車または二輪車を想
定して説明するが、列車に適用してもよい。また、外力
は実施の形態(1)と同様に車両92の車輪93で押圧
される押圧力であるとし、押圧による外力を発電部20
に伝達するための伝達部40が設けられている。車両報
知装置2は、実施の形態(1)の図3〜図7に示した構
成と同様である。
【0075】この実施の形態(2)では、車両報知装置
2を進行可能な方向(路面94の長手方向)に沿って2
つ配置する場合を説明する。車両報知装置2から発信さ
れる信号には、車両報知装置2毎に対応した識別情報が
含まれており、検出装置5では、受信した信号がどの車
両報知装置2から発信されたかを識別することができ
る。便宜上2つの車両報知装置2のうち、車両92の正
しい進行方向の上流に配置された方を車両報知装置20
1、下流に配置された方を車両報知装置202とする。
路面94に配置された2つの車両報知装置201、20
2の間隔(W1とする)は、車両93の前輪931と後
輪932の間隔(W2とする)よりも小さくなる(W2
>W1)ように設定している。W1は車種により異なる
が、最も小さくなる車種の値を採用している。さらに、
路面94で車両92が連続して通過する可能性がある場
合には、予測される中で最も小さな車間距離(W3とす
る)よりW1が小さくなるように設定している(W3>
W1)。このようにW1の値を設定することで、車両9
2に押圧されて車両報知装置201と車両報知装置20
2から連続して信号が発信されたときに、これらの信号
が、同一の車両92の、同一の車輪93で踏まれること
により発生したものであるとして識別することができ
る。すなわちW2>W1、W3>W1としておくこと
で、前輪931と後輪932、あるいは前の車両92の
後輪932と後の車両92の前輪931で続けて踏まれ
るよりも速く同一の車輪93が車両報知装置201と車
両報知装置202を続けて踏むことになるからである。
【0076】この実施の形態(2)では、実施の形態
(1)の図5〜図7で示したものと同様の回路構成が、
車両報知装置201、202に設けられている。車両9
2により伝達部40が押圧されてから発信するまでの遅
れ時間は、伝達部40や弾性部42の弾性量やその他各
部の質量等により一義的に決められる。また、検出部5
では、伝達部40を車両92が押圧されたタイミングで
発信された信号(1回目)を受信し検出に用いるが、も
しこれに続いて同じ車両92の同一車輪93の押圧で発
信された信号(2回目)を受信しても無視するようなロ
ジックが設定されている。すなわち、所定領域91に1
つの車輪93で押圧されると、検出装置5ではそのタイ
ミングに応じて信号を1回検出するように構成してい
る。
【0077】このように構成された実施の形態(2)の
車両検出システム1の動作について説明する。ここでは
一例として車両報知装置2が駐車場の路面94に設置さ
れている場合を例示する。まず、駐車場内の検出したい
領域の車両92の正しい進行方向に沿って、車両報知装
置201、202が2つ並べて設置される。そして、路
面94と同一平面に各車両報知装置2の伝達部40の上
面が形成されている。すなわち2つの所定領域91が路
面94の進行可能な方向に沿って並べて設けられてい
る。伝達部40以外の車両報知装置2は路面94下に設
置されている。検出装置5は、有料駐車場の管理事務所
に設置されている。また、2つの各車両報知装置2から
発信される信号には、それぞれを示す識別信号が含まれ
ており、1台の検出装置5で双方の信号を受信し、識別
して検出する。
【0078】駐車場に入った車両92が、上流側に設け
られた車両報知装置201の所定領域91に進入する
と、この伝達部40を前輪931で押圧し、実施の形態
(1)と同様の動作によって信号が発信される。そし
て、この車両92の後輪932が車両報知装置201の
伝達部40を押圧するよりも速く、前輪931が下流側
に設けられた車両報知装置202の所定領域91に進入
してこの伝達部40を前輪931で押圧し、実施の形態
(1)と同様の動作によって信号が発信される。検出装
置5では、車両報知装置201からの信号を受信し、続
けて車両報知装置202からの信号を受信することで、
この車両92が正しい進行方向で走行していることを検
出することができる。また、検出装置5では、上記車両
報知装置201からの信号と車両報知装置202からの
信号との受信の時間差により、車両92の走行速度を検
出することもできる。
【0079】そして、もし検出装置5が車両報知装置2
02からの信号を車両報知装置201からの信号よりも
先に受信し、車両92が正しい進行方向を逆走している
と判別できる場合や、規定速度を超過していると判別で
きる場合には、音声やサイレン、管理者による放送等で
運転者に警告表示や、安全指導、方向指導が実施され
る。
【0080】このように、実施の形態(2)の車両検出
システム1では、車両報知装置2が自己発電により信号
を発信するため電力供給のための配線が不要であるとと
もに、2つ以上並べて配置することにより、通過した車
両の速度や進行方向も検出することができる。その他の
作用、効果は実施の形態(1)と同様である。
【0081】次に、実施の形態(3)として車両報知装
置とこれを用いた車両検出システムについて、図面に基
づいて説明する。図11は実施の形態(3)の車両検出
システムの概念図、図12は図11の矢印A側から見た
断面図である。なお実施の形態(1)と同様の説明に
は、同一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0082】実施の形態(3)の車両報知システム1
は、少なくとも2つの車両報知装置2を、所定領域91
に進入した車両92の重量により外力の伝達の有無に差
が生じるよう路面94下に配置し、検出装置5では受信
した信号がどの車両報知装置2から発信されたかを識別
することにより車両92の重量を検出することを特徴と
している。
【0083】車両92としては自動車または二輪車を想
定して説明する。また、外力は実施の形態(1)と同様
に車両92の車輪93で押圧される押圧力であるとし、
押圧による外力を発電部20に伝達するための伝達部4
0が設けられている。
【0084】車両報知装置2の構成図の一例を図12に
示すが、図示した配置や形状に限定するものではない。
まず、3つの車両報知装置2を同一の所定領域91に配
置し、これらの伝達部40を共通化している。ここで
は、車両報知装置2を3つ設けることで、車両92の重
量を3つに分類して検出できるが、車両報知装置2の数
は、多いほど検出感度が向上する。また、ここでは伝達
部40は実施の形態(1)(2)のような直方体形状で
はなく板状に形成している。弾性を有し上面45のみの
伝達部40を路面94の同一平面に設け、これに弾性を
有していない基部41と支持部82を組み合わせて内部
空間47を形成している。この内部空間47には、弾性
部42で基部41から水平に突出するように発電部20
(回路部30を併設、図11、図12では図示省略)が
連結され、このような弾性部42と発電部20の組み合
わせが3つ設けられ、鉛直方向の高さをずらして階段状
に並べられている。これら3つは伝達部40と基部41
を共通化しているが、便宜上高い方から順番に、車両報
知装置203、204、205と記載する。また、この
伝達部40の直下には、板状の梁部81が支持部82に
支持されて設けられており、伝達部40が車両92によ
る押圧を受けると梁部81を押し下げ、この梁部81の
押し下げ量は、車両92の重量に比例して変わるように
なっている。また、押し下げられた際に、梁部81の先
端が弾性部42のいずれかに当接するようになってい
る。つまり、外力に応じた梁部81の押し下げ量によ
り、3つの車両報知装置203〜205のうちのどの弾
性部42までを梁部81が押圧するかが変化する。
【0085】車両報知装置203〜205から発信され
る信号にはそれぞれに対応した識別情報が含まれてお
り、検出装置5では、受信した信号がどの車両報知装置
2から発信されたかを識別することができる。また、検
出装置5では、どの程度の重量が伝達部40に加えられ
たときに、どの車両報知装置2からの信号が発信される
かということを、あらかじめ対応させて判別できるよう
に設定している。
【0086】このように構成された実施の形態(3)の
車両検出システム1の動作について説明する。ここでは
一例として車両報知装置2が駐車場の路面94に設置さ
れている場合を例示する。まず、駐車場内の車両92の
重量を検出したい領域に、3つの車両報知装置203〜
205が設置される。これら3つの伝達部40は共通化
されてその上面45は、路面94と同一平面に形成され
る。伝達部40以外の部分は路面94下に設けられ、基
部41を共通化するとともに、発電部20と弾性部42
の組み合わせは高さをずらして階段状に並べて設置され
る。また伝達部4の直下に梁部81が設けられる。検出
装置5は、有料駐車場の集中管理ボックスに設置されて
いる。また、各車両報知装置2から発信される信号に
は、それぞれを示す識別信号が含まれており、1台の検
出装置5で3つの信号を受信し、識別して検出する。
【0087】所定領域91に車両92が進入すると、伝
達部40が押圧を受け、車両92の重量に応じた分だけ
梁部81を押し下げる。ここでは、梁部81の先端が車
両報知装置203、204の各弾性部42に外力を加え
る位置まで押し下げたとする。これにより、車両報知装
置203、204では、実施の形態(1)と同様に動作
して信号を発信するが、車両報知装置205からは信号
が発信されない。検出装置5では、車両報知装置20
2、203からのみ信号を受信したことを検出し、車両
92の重量を判別する。
【0088】このように、実施の形態(3)の車両検出
システム1では、車両報知装置2が自己発電により信号
を発信するため電力供給のための配線が不要であるとと
もに、車両92の重量により、車両92が例えば大型車
なのか自動車なのか二輪車なのかといった車種を判別す
ることができる。これにより従来有料駐車場のループコ
イル式磁気センサでは二輪車の検出できないため、二輪
車の不法駐車に対して料金徴収ができていないが、この
課題を解決することも可能となる。その他の作用、効果
は実施の形態(1)と同様である。
【0089】次に、実施の形態(4)として車両報知装
置について、図面に基づいて説明する。図13は実施の
形態(4)の車両報知装置の概念図、図14は実施の形
態(4)の車両報知装置のブロック図である。なお実施
の形態(1)と同様の説明には、同一符号を付し詳細な
説明を省略する。
【0090】実施の形態(4)の車両報知装置2は、圧
電素子21と衝突部材22を具備し所定領域91に進入
した車両92による外力で衝突部材22が圧電素子21
に衝突して発電する発電部20と、この発電部20で発
生した電力により車両92が所定領域91に進入したこ
とを報知する報知部が備えられ、報知部が車両92の進
入を音で知らせる発音部33であることを特徴としてい
る。
【0091】車両92としては自動車または二輪車を想
定して説明するが、列車に適用してもよい。また、外力
は実施の形態(1)と同様に車両92の車輪93で押圧
される押圧力であるとし、押圧による外力を発電部20
に伝達するための伝達部40が設けられている。
【0092】図14に示すように、発電部20で発生し
た電力は図3と同様にリード線261〜264で回路部
30に取り出される。そして回路部30では、発電部2
0で発生した交流電力を整流して充電する充電部31、
充電された電力により音を発生する発音部33が備えら
れている。これ以外の構成は、車両報知装置2は、実施
の形態(1)の図3〜図7に示した構成と同様である。
【0093】発音部33では、所定領域91に進入ある
いは通過して伝達部40を押圧した車両92の運転者や
周囲に注意を促す音や音声が発生される。この音は伝達
部40を押圧したタイミングで発音される。このように
構成することで、実施の形態(1)と比較して検出装置
5が不要となり、警告表示や、安全指導、方向誘導にお
いて、構成を簡略化することが可能となる。その他の作
用、効果は実施の形態(1)と同様である。
【0094】次に、実施の形態(5)として車両報知装
置とこれを用いた車両検出システムについて、図面に基
づいて説明する。図15は実施の形態(5)の車両検出
システムの概念図で、図16は実施の形態(5)の車両
報知装置の断面図である。なお実施の形態(1)と同様
の説明には、同一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0095】実施の形態(5)の車両報知装置2は、圧
電素子21と衝突部材22を具備し所定領域91に進入
した車両92による外力で衝突部材22が圧電素子21
に衝突して発電する発電部20と、この発電部20で発
生した電力により車両92が所定領域91に進入したこ
とを報知する報知部が備えられ、外力が車両92の走行
によって発生する風力であることを特徴としている。
【0096】この実施の形態(5)では、外力である風
力を発電部20に伝達するための風力伝達部60を車両
報知装置2に併設している。そして、この風力伝達部6
0と車両報知装置2は、所定領域91に進入した車両9
2からの風力を受けやすい位置、例えば、側壁や、ガー
ドレール、路肩、柱等に適宜設置される。図15では、
側壁95に取り付けた例を示している。車両92として
は自動車または二輪車を想定して説明するが、列車に適
用してもよい。
【0097】風力伝達部60と車両報知装置2の構造図
の一例を図16に示すが、図示した配置や形状に限定す
るものではない。図16は上方から見た断面図である。
まず、風力伝達部60は風車状を呈しており、風力を受
ける受部61と、複数の受部61を支持して回転する回
転軸62と、回転軸62から突出し可撓性を有する片部
63とを備えている。車両報知装置2の構造は、基部4
1の弾性部42の反対側を伝達部40から外部に突出さ
せているが、実施の形態(1)の図3の路面94に設置
した構造を風力伝達部60に適応させている以外は、実
施の形態(1)の図2〜図6に示した構造と同様であ
る。この基部41の外部に突出した突出部411は、風
力伝達部60の片部63の先端が当接する位置関係に設
けられており、回転軸62がどちら側に回転しても、片
部63が突出部411に当たって外力を伝えるようにな
っている。また基部41を突出させずに、伝達部40に
片部63が当たって外力を伝えてもよい。なお、図示さ
れていないが、車両報知装置2は適切な手段で支持され
ている。また、風力伝達部60には、車両92以外で発
生する風力に影響されないように囲む等の手段が施され
ることが望ましい。
【0098】このように構成された実施の形態(5)の
車両報知装置2及び車両検出システム1の動作について
説明する。ここでは一例として車両報知装置2が駐車場
の路面94の側壁95に設置されている場合を例示す
る。まず、車両92に関しての検出を行いたい所定領域
91の側壁95に車両報知装置2と風力伝達部60が設
置される。検出装置5は、有料駐車場の管理事務所に設
置されている。駐車場に入った車両92が所定領域91
に進入すると、車両92により発生する風力が風力伝達
部60に吹き付けられる。風力伝達部60の受部61が
風を受けて回転軸62を回転させると、片部63が基部
41の突出部411に当接する。
【0099】これにより弾性を有する伝達部40に保持
された基部41が振動し、実施の形態(1)と同様の動
作によって信号が発信される。検出装置5では、信号を
受信することで、所定領域91に車両92が進入したこ
とを検出する。これにより、実施の形態(1)と同様に
車両の台数のカウントや、警句表示や安全指導、方向指
導が可能である。
【0100】また、この風力伝達部60と車両報知装置
2の組み合わせを、車両92の進行可能な方向に少なく
とも2つ配置し実施の形態(2)と同様の検出を行って
もよい。
【0101】このように、実施の形態(5)の車両報知
装置2では、路面94に設置する必要がないため、既存
の設備への後付工事が可能で、電力の供給手段に煩わさ
れないだけでなく、さらに設置コストを下げることがで
きる。その他の作用、効果は実施の形態(1)(2)と
同様である。
【0102】次に、実施の形態(6)として車両報知装
置とこれを用いた車両検出システムについて、図面に基
づいて説明する。図17は実施の形態(6)の車両検出
システムの概念図である。なお実施の形態(1)と同様
の説明には、同一符号を付し詳細な説明を省略する。
【0103】実施の形態(6)の車両報知装置2は、圧
電素子21と衝突部材22を具備し所定領域91に進入
した車両92による外力で衝突部材22が圧電素子21
に衝突して発電する発電部20と、この発電部20で発
生した電力により車両92が所定領域91に進入したこ
とを報知する報知部が備えられ、外力が車両92の走行
によって発生する振動であることを特徴としている。
【0104】車両92としては列車を想定して説明する
が、自動車または二輪車に適用してもよい。そして、こ
の車両報知装置2は、所定領域91に進入した車両92
からの振動が伝わる部位に設置される。例えば、枕木9
6、レール97等に走行の妨げにならないように取り付
けられ、取り付けられた枕木96やレール97は1つの
伝達部として機能する。図17ではレール97に取り付
けた例を示している。
【0105】車両報知装置2の構造は、実施の形態
(1)の図3の路面94に設置した構造をレール97に
取り付け、外力である振動が伝達部40に伝達されるよ
うに適応させている以外は、実施の形態(1)の図2〜
図6に示した構造と同様である。この車両報知装置2の
取り付け手段は、所定領域91の変更に伴って車両報知
装置2の設置場所も移動できるよう、着脱自在な手段で
行うことが望ましい。例えば伝達部40の外側に磁石を
付設すると、レール97への着脱が容易となる。
【0106】また、この検出装置5では、車両報知装置
2からの信号を受信し、検出部52で検出すると、音や
音声、光等を発生し検出装置5の周辺に警報を発するよ
う構成されている。
【0107】このように構成された実施の形態(6)の
車両報知装置2及び車両検出システム1の動作について
説明する。車両検出システム1が線路の点検作業を行う
場合を例示する。まず、線路の点検作業を行う場所が決
まると、作業者の安全を確保するのに必要な距離をあけ
て所定領域91が決められ、この領域のレール97に車
両報知装置2が取り付けられる。一方、検出装置5は、
点検作業を行う作業者の近傍に設置される。そして、所
定領域91に車両92である列車が接近しその振動がレ
ール97により伝達されると、車両報知装置2にも外力
として伝えられる。これにより弾性を有する伝達部40
に保持された基部41が振動し、実施の形態(1)と同
様の動作によって信号が発信される。検出装置5の検出
部52で信号を受信すると、車両92の接近を意味する
警報が発せられて、作業者に退避を促す。点検作業を終
了し、次の点検作業の場所に移動する場合には、車両報
知装置2が取り外されて次の位置に移動されて取り付け
られ、上述の動作が繰り返される。
【0108】このように、実施の形態(6)では、車両
報知装置2が自己発電により信号を発信するため、車両
報知装置2への電力の供給手段に煩わされることなく、
任意の位置に容易に移動させることが可能となる。その
ため、従来は人により車両の検出を行っていたようなケ
ースに置き換えることで、人的ミスを無くし高い安全性
が確保できるとともに、人件費の節減もできる。
【0109】なお、上述した実施の形態(1)〜(6)
は任意に組み合わせて実施することができる。
【0110】
【発明の効果】以上、詳述してきたように本発明の車両
報知装置及び車両報知システムは、自己発電により信号
を発信するため、電力供給の手段に煩わされることな
く、車両に関する検出を行いたい任意の場所に設置する
ことが可能となった。
【0111】また、電力供給のための配線工事が不要で
あるとともに、簡易な構造であるため、コストのかから
ない車両報知装置及び車両報知システムを提供すること
が可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施の形態(1)の車両検出システムの概念
図である。
【図2】 実施の形態(1)の車両検出システムのブロ
ック図である。
【図3】 実施の形態(1)の車両報知装置の断面図で
ある。
【図4】 実施の形態(1)の車両報知装置の発電部の
断面図である。
【図5】 実施の形態(1)の車両報知装置の詳細なブ
ロック図である。
【図6】 実施の形態(1)の車両報知装置の回路図で
ある。
【図7】 実施の形態(1)の車両報知装置の回路図で
ある。
【図8】 実施の形態(1)の車両報知装置の応用例を
示す断面図である。
【図9】 実施の形態(1)の車両報知装置の応用例を
示す断面図である。
【図10】 実施の形態(2)の車両検出システムの概
念図である。
【図11】 実施の形態(3)の車両検出システムの概
念図である。
【図12】 図11の矢印A側から見た断面図である。
【図13】 実施の形態(4)の車両報知装置の概念図
である。
【図14】 実施の形態(4)の車両報知装置のブロッ
ク図である。
【図15】 実施の形態(5)の車両検出システムの概
念図である。
【図16】 実施の形態(5)の車両報知装置の断面図
である。
【図17】 実施の形態(6)の車両検出システムの概
念図である。
【符号の説明】
1 車両検出システム 2 車両報知装置 20 発電部 21 圧電素子 211、212 圧電セラミックス板 22 衝突部材 23 ハウジング 24 接着剤 25 クッション材 261〜264 リード線 27 プロテクタ 28 ガイド 30 回路部 31 充電部 32 発信部 33 発音部 40 伝達部 41 基部 42 弾性部 45 上面 46 側面 47 内部空間 48 下面 5 検出装置 51 受信部 52 検出部 60 風力変換部 61 受部 62 回転軸 63 片部 81 梁部 82 支持部 91 所定領域 92 車両 93 車輪 931 前輪 932 後輪 94 路面 95 側壁 96 枕木 97 レール
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B61L 1/04 B61L 1/04 Fターム(参考) 5H161 AA01 BB04 CC13 DD01 DD21 DD43 FF07 GG12 GG21 MM02 MM12 NN01 NN11 5H180 AA01 BB04 BB10 CC21 CC27

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子と衝突部材を具備し所定領域に
    進入した車両による外力で衝突部材が圧電素子に衝突し
    て発電する発電部と、この発電部で発生した電力により
    車両が所定領域に進入したことを報知する報知部が備え
    られる車両報知装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の車両報知装置において、
    外力が車両の車輪による押圧力であることを特徴とする
    車両報知装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の車両報知装置において、
    外力が車両の走行により発生する風力であることを特徴
    とする車両報知装置。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の車両報知装置において、
    外力が車両の走行により発生する振動であることを特徴
    とする車両報知装置。
  5. 【請求項5】 請求項1から4のいずれかに記載の車両
    報知装置において、外力を発電部に伝達するための伝達
    部が設けられることを特徴とする車両報知装置。
  6. 【請求項6】 請求項1から5のいずれかに記載の車両
    報知装置において、発電部を支持するための基部と、弾
    性を有し発電部と基部とを連結するとともに、車両によ
    る外力で衝突部材が圧電素子への衝突を繰り返すよう発
    電部を振動させる弾性部とが備えられることを特徴とす
    る車両報知装置。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の車両報知装置において、
    弾性部はバネ定数に方向性を有する弾性体からなり、弾
    性部の最も小さいバネ定数の方向を、衝突部材が圧電素
    子に衝突する方向と一致させるよう発電部に取り付けら
    れることを特徴とする車両報知装置。
  8. 【請求項8】 請求項1から7のいずれかに記載の車両
    報知装置において、報知部では、車両による外力を受け
    たタイミングに応じて信号を発信することを特徴とする
    車両報知装置。
  9. 【請求項9】 請求項8記載の車両報知装置と、車両報
    知装置から離間して設置され車両報知装置から発信され
    る信号を受信する検出装置とが備えられる車両検出シス
    テム。
  10. 【請求項10】 請求項9記載の車両検出システムにお
    いて、検出装置では受信した信号を計数することにより
    所定領域に進入した車両の台数を検出することを特徴と
    する車両検出システム。
  11. 【請求項11】 請求項9記載の車両検出システムにお
    いて、少なくとも2つの車両報知装置を車両の進行可能
    な方向に沿って配置し、検出装置では各車両報知装置か
    ら受信する信号の順番により車両の進行方向を検出する
    ことを特徴とする車両検出システム。
  12. 【請求項12】 請求項9記載の車両検出システムにお
    いて、少なくとも2つの車両報知装置を間隔が車両の前
    輪と後輪の間隔以下になるよう車両の進行可能な方向に
    沿って配置し、検出装置では各車両報知装置から受信す
    る信号の時間差により車両の速度を検出することを特徴
    とする車両検出システム。
  13. 【請求項13】 請求項9記載の車両検出システムにお
    いて、少なくとも2つの車両報知装置を所定領域に進入
    した車両の重量により外力の伝達の有無に差が生じるよ
    う路面下に配置し、検出装置では受信した信号がどの車
    両報知装置から発信されたかを識別することにより車両
    の重量を検出することを特徴とする車両検出システム。
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