JP2018191394A - 発電デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムを含む発電デバイスであって、低周波数の環境振動を利用して効率的に発電できる発電デバイスを提供する。【解決手段】発電デバイス10は、圧電ユニット20と、おもり12とを備える。圧電ユニット20は、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルム30、および圧電フィルムを厚み方向において挟む第1の電極32及び第2の電極34とを含む圧電素子14と、第1の電極32の、圧電フィルム30と接触する側とは反対側に配置される、発電デバイス10の共振周波数を200Hz以下に調整する弾性部材16,18と、を含む。おもり12は、圧電素子14および弾性部材16,18に荷重を負荷するように配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、発電デバイスに関する。
発電の方法として振動エネルギーを利用した振動発電が検討されている。振動発電は、加えられた圧力に応じた歪みに応じて電圧が発生するという圧電体の圧電効果を利用する発電方式である。圧電体を構成する材料としてはセラミックなどが知られている。また特許文献1には、ポリマーエレクトレット(高分子重合体の電石)からなる圧電フィルムを利用した圧電体が開示されている。
特開2014−207391号公報
振動発電においては、共振を利用することにより発電効率を向上させることができる。発電効率は共振周波数において大きく向上する。これに対し、一般的な環境下における振動(環境振動)の多くは低周波数の振動である。低周波数の環境振動を利用した振動発電を効率よく行うためは、充分に低い共振周波数を有する発電デバイスが求められている。またそのような発電デバイスとして、加工性や柔軟性の高いポリマーからなる圧電フィルムを利用した発電デバイスの開発が望まれている。
そこで、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムを含む発電デバイスであって、低周波数の環境振動を利用して効率的に発電できる発電デバイスを提供することを目的の1つとする。
本発明に従った発電デバイスは、圧電ユニットと、おもりとを備える。圧電ユニットは、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムと、圧電フィルムを厚み方向において挟む第1の電極及び第2の電極とを含む圧電素子と、第1の電極の、圧電フィルムと接触する側とは反対側に配置される、発電デバイスの共振周波数を200Hz以下に調整する弾性部材とを含む。おもりは圧電素子および弾性部材に荷重を負荷するように配置される。
本発明によれば、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムを含む発電デバイスであって、低周波数の環境振動を利用して効率的に発電できる発電デバイスを提供することが可能となる。
実施の形態1に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 圧電素子の模式的断面図である。 発電デバイスを備えた発電システムを説明するためのブロック図である。 実施の形態2に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態3に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態4に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態5に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態6に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態7に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態8に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態9に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。 実施の形態10に係る発電デバイスの一例を示す模式図である。
[本願発明の実施形態の説明]
最初に本願発明の実施態様を列記して説明する。本願の発電デバイスは、圧電ユニットと、おもりとを備える。圧電ユニットは、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムと、圧電フィルムを厚み方向において挟む第1の電極及び第2の電極とを含む圧電素子と、第1の電極の、圧電フィルムと接触する側とは反対側に配置される、発電デバイスの共振周波数を200Hz以下に調整する弾性部材とを含む。おもりは圧電素子および弾性部材に荷重を負荷するように配置される。
上記発電デバイスは、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムの圧電効果により発電を行うデバイスである。おもりが存在すると共振が生じ、発電デバイスのQ値が上昇する。Q値は品質係数とも呼ばれ、振動においては、この値が大きいほど振動が安定であることを意味する。また振動発電を利用する発電デバイスの発電量はQ値が高くなるほど大きくなる。発電量は、Q値の二乗に比例するからである。すなわち、おもりを使用することにより、発電デバイスのQ値を高め、発電効率を向上させることができるが、実用的なサイズのおもりを載せただけでは共振周波数は1000Hzを超えた高周波域にあり、低周波の環境振動の共振を利用することができない。たとえば、40mm×40mmの平面方向の寸法において、厚み1.01mmの圧電素子の上に同じく40mm×40mmの平面方向の寸法であって、例えばSUS440製の密度7.7g/cmのおもりを載せる場合について説明すると、おもりが厚いほど共振周波数は小さくなる。しかしながら、おもりの厚み100mmでもk(キロ)Hz以上のオーダーとなるといった具合で実用上不十分である。本願発明では発電デバイスの共振周波数を200Hz以下に調整する弾性部材を含むことにより、発電デバイスの共振周波数が環境振動に対応した周波数の範囲内になるよう制御することを特長とする。これらの構成を有する上記発電デバイスにより、環境振動を利用して効率よく発電することができる。発電された電気エネルギーは、第1の電極及び第2の電極を通じて外部に取り出すことができる。
上記発電デバイスにおいて、おもりは圧電ユニットと接触するように配置されてもよい。おもりが圧電ユニットに接触して配置されることにより、圧電素子への振動の伝達が効率良く行われ、発電効率が向上する。
上記発電デバイスにおいて、弾性部材はエラストマーからなる第1の弾性部材を含んでもよい。エラストマーからなる第1の弾性部材を含むことで、圧電素子に対して均一に負荷がかかり、出力される電気を、乱れの少ない正弦波に近い電気として取り出すことが容易となる。
上記発電デバイスにおいて、第1の弾性部材のヤング率は1MPa以下であってもよい。エラストマー弾性部材のヤング率が1MPa以下であることにより、より確実に発電デバイスの共振周波数を低減することが可能となる。
ここで、ヤング率が500k(キロ)Pa(0.5MPa)の弾性部材について説明すると以下の通りである。なお、弾性部材のポアソン比は、0.49とし、密度を1.1g/cmとする。40mm×40mmの平面方向の寸法において、厚みを6mmとした弾性部材の上に同じく40mm×40mmの平面方向の寸法、厚み1mmの圧電素子を載せる。その上に同じく40mm×40mmの平面方向の寸法であって、例えばSUS440製の密度7.7g/cmのおもりを載せるとする。ここで、おもりの厚みを50mmとし、おもりのXY方向の変位を固定した場合の共振周波数は169Hzである。おもりの厚みを75mmとし、おもりのXY方向の変位を固定した場合の共振周波数は139Hzである。また、弾性部材の厚みを12mmとし、おもりの厚みを50mmとし、おもりのXY方向の変位を固定した場合の共振周波数は82Hzである。弾性部材の厚みを12mmとし、おもりの厚みを75mmとし、おもりのXY方向の変位を固定した場合の共振周波数は67Hzである。なお、共振周波数の目標を100Hz以下とする場合、ヤング率を約0.5MPa以下とする必要がある。
上記発電デバイスにおいて、第1の弾性部材の損失係数ηは0.5以下であってもよい。損失係数ηが小さいほど発電量を向上することができ、損失係数ηが0.5以下であれば充分な発電量を確保することが容易となる。
上記発電デバイスにおいて、上記エラストマーはシリコーンゴムであってもよい。上記エラストマーはウレタンやシリコーンゴム、又は発泡構造によりエラストメリックな特性を有するものであってもよい。中でもシリコーンゴムは小さい損失係数と低弾性を両立できるため望ましい。
上記発電デバイスにおいて、弾性部材はダイヤフラムからなる第2の弾性部材を含んでもよい。弾性部材がダイヤフラムからなる第2の弾性部材を含むことにより、充分に共振周波数を低減することが可能となる。
上記発電デバイスにおいて、圧電フィルムは多孔質体からなるものであってもよい。ポリマーエレクトレット内に気孔が存在することによって感圧時に厚みが変動することにより圧電性が生じるからである。
上記発電デバイスにおいて、圧電フィルムはフッ素含有樹脂からなるものであってもよい。フッ素含有樹脂からなる圧電フィルムを採用することで好適な圧電特性と好適な耐熱性、耐環境特性を発揮することができる。
圧電フィルムの厚みは1μm以上が好ましい。あまりに薄すぎるとハンドリング性が悪くなるためである。5μm以上であれば、なお好ましい。電極で挟んだ圧電フィルムを積層することにより発電量が増加するため圧電フィルムは積層することが望ましい。圧電フィルムの厚みについては、100μm以下が望ましく、50μm以下がさらに望ましい。たとえば、厚みが30μmの圧電フィルムを50μmのアルミニウム箔で挟んだ構造の場合、積層数を12から4に変更しても共振点は81.9Hzから82.0Hzにしか変わらない。
上記発電デバイスは、圧電ユニットから見ておもりとは反対側に配置された、支持体マグネット部を含む第1の支持体をさらに備えてもよい。おもりは、支持体マグネット部により磁気的に吸引される、強磁性体からなるおもり強磁性体部を含んでもよい。おもりと吸引性支持体の間に磁気的吸引力が作用するようにすることにより、疑似的におもりにかかる重力加速度を増加させる結果、Q値が大きくなる。すなわち、圧電フィルムの変形度を向上させ、発電効率を向上させることができる。
上記発電デバイスは、圧電ユニットから見ておもりとは反対側に配置された第2の支持体をさらに備えていてもよい。おもりはマグネットからなるおもりマグネット部を含んでいてもよい。第2の支持体は、おもりが有するおもりマグネット部により磁気的に吸引される。第2の支持体は、例えば強磁性体、又はおもりマグネット部との間で磁気的吸引力が作用する吸引性磁石を含む。おもりと支持体の間に磁気的な吸引力が作用するようにすることにより、圧電フィルムの表面に対して平行な方向への発電デバイスの動きを抑制し、圧電フィルムの厚み方向への振動をより大きくすることができる。
上記発電デバイスは、圧電ユニットから見ておもりとは反対側に配置された、支持体反発マグネット部を含む第3の支持体をさらに備えていてもよい。おもりはマグネットからなるおもりマグネット部を含んでいてもよい。第3の支持体と、おもりとは磁気的に反発してもよい。多孔質体からなる圧電フィルムは非振動時の初期荷重が大きいと孔が潰れるため発電量が低下する(圧電歪み定数d値が低下する)傾向がある。そのため、磁石の反発力を利用して圧電フィルムにかかる初期荷重を低下させることにより、発電効率を向上させることができる。
上記発電デバイスは、圧電ユニット、およびおもりを取り囲む筐体と、筐体内であって、おもりと筐体との間に設けられ、おもりの圧電ユニットにかかる荷重を調整する第1の荷重調整部材とをさらに備えていてもよい。第1の荷重調整部材により圧電フィルムにかかる初期荷重が低下する。それにより、発電デバイスの発電効率を向上させることができる。また第1の荷重調整部材によりおもりが圧電ユニット側へ付勢される場合には、共振周波数を更に低周波数側に調整することが可能となる。
上記発電デバイスは、圧電ユニットから見ておもりとは反対側に配置された第4の支持体と、おもりと第4の支持体との間であって圧電ユニットが設けられた位置を避けた位置に設けられ、おもりの圧電ユニットにかかる荷重を調整する第2の荷重調整部材とをさらに備えていてもよい。第2の荷重調整部材により圧電フィルムにかかる初期荷重が低下する。それにより、発電デバイスの発電効率を向上させることができる。また第2の荷重調整部材によりおもりが圧電ユニット側へ付勢される場合には、共振周波数を更に低周波数側に調整することが可能となる。
なお、上記発電デバイスにおいて、マグネットによる荷重印加については、マグネット等だけでなく、バネを用いることによっても対応することができる。さらに、静電的な吸着チャックや電磁石を用いることもできる。電磁石の場合、電流を要することになるが、電流の大きさを変えることにより、荷重、ひいては共振周波数を調整することができる。
[本願発明の実施形態の詳細]
次に、本願の発電デバイスの実施の形態を、図1〜図12を参照しつつ説明する。以下の図面において同一または相当する部分には同一の参照番号を付しその説明は繰返さない。
(実施の形態1)
[発電デバイスの構造]
図1〜図3を参照して、本実施の形態に係る発電デバイスを説明する。図1は発電デバイスの一例を示す模式図である。図1を参照して、発電デバイス10は、おもり12と、圧電ユニット20とを備える。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材16とを含む。図1において、z軸の負の向きが重力が作用する向きである。すなわち、おもり12は圧電素子14およびゴム部材16に対し荷重を負荷している。
おもり12は圧電素子14の主面14A側に、圧電ユニット20と接触するように配置されている。ゴム部材16は、圧電素子14の主面14B側に配置されている。圧電素子14は、発電された電気を取り出すための電気回路50と電気的に接続されている。ゴム部材16、圧電素子14及びおもり12は、ゴム部材16が鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。
発電デバイス10は、圧電素子14およびゴム部材16に対しおもり12による荷重が適切に負荷されるように、おもり12に対して圧電素子14およびゴム部材16が鉛直方向下側になるように設置して使用される。
本実施の形態において、発電デバイス10のx軸方向の幅Wは40mmである。おもり12のz軸方向の高さhは50mmまたは75mmである。圧電素子14のz軸方向の高さhは1mmである。またゴム部材16のz軸方向の高さhは5mm〜12mmである。但しこれらは一例であり、発電デバイス10及び各部材の大きさは特にこれらに限定されない。また図示していないが、z軸方向と垂直な断面におけるx軸と垂直な方向(y方向)の幅についても、x軸方向の幅Wと同程度に設定してもよい。
次に発電デバイス10を構成する部材についてそれぞれ説明する。おもり12は、圧電素子14および第1の弾性部材であるゴム部材16に対し荷重を負荷する。おもり12の材質は特に限定されないが、高比重の金属や、樹脂に高比重の金属のフィラーを充填したものが好ましい。上記高比重の金属としては、例えばステンレス鋼、鉛、タングステンなどが挙げられる。
本実施の形態においては、弾性部材(第1の弾性部材)としてシリコーンゴム製のゴム部材16を使用する。ゴム部材16は発電デバイス10の共振周波数を200Hz以下に調整する。ゴム部材16を構成するシリコーンゴムはエラストマーの1種である。エラストマーからなる弾性部材を使用することで、圧電素子14に対して均一に負荷がかかり、出力される電気を、乱れの少ない正弦波に近い電気として取り出すことができる。
また第1の弾性部材のヤング率は1MPa以下であるのが好ましく、0.7MPa以下であるのがさらに好ましい。このようなヤング率を有する弾性部材を使用することで、より確実に発電デバイス10の共振周波数を低減することが可能となる。上記ヤング率は、以下のように測定した。精密万能試験機AG−250kNI M1(株式会社島津製作所製)を用いて直径20mm、厚み18mmのサンプルに徐々に荷重を負荷するに当たっての圧力とサンプル厚みの関係から導いた。具体的には、2N(0.0064MPa)負荷時のサンプル厚みと、5N(0.015MPa)負荷時のサンプル厚みの差を元のサンプル厚み(18mm)で除して導く「サンプル圧縮率(%)」で、2N負荷時と5N負荷時の圧力差:0.0095MPaを除して求めた。
さらに、第1の弾性部材の損失係数ηは0.5以下であるのが好ましく、0.45以下であるのがより好ましい。損失係数ηとは材料の制振特性の評価指標の一つであり、損失正接(tanδ)とも呼ばれる。第1の弾性部材の損失係数ηは動的粘弾性測定装置によって測定することができる。損失係数ηが大きいほどエネルギーを吸収し、制振特性が高いことを意味する。使用環境における弾性部材の損失係数(tanδ)は、DMSにて測定することができる。具体的には幅10mm、厚み1mmの短冊状のサンプルをチャック間20mmで保持し、5μmの歪みを与えて測定することができる。
ここで圧電素子14を用いた発電デバイス10の発電量は、上述したQ値の2乗に比例することが知られている。損失係数ηが小さくなるほどこのQ値は大きくなり、発電量が向上する。したがって、充分なQ値を確保し、それにより充分な発電量を確保するために、第1の弾性部材の損失係数ηは0.5以下であるのが好ましい。
弾性部材には低ヤング率且つ低損失係数のものが好適であり、エラストマーは比較的好適な材料である。エラストマーは通常レジリエントな構造体であるが、ヤング率を低くすると構造体を動きやすくすることになるため、損失係数ηを低くすることは難しくなる。本発明者らは種々検討の結果、構造体を動きやすくし、且つ損失係数ηを低くする目的に対してはシリコーンゴムが好適であることを見出した。シリコーンゴムはシリコーン樹脂を架橋させたものであり、シリコーンポリマーと架橋剤とを混ぜることで所望の特性が得られるというものである。
上記シリコーンゴムの一例としては、東レ・ダウコーニング株式会社製のDOW CORNING TORAY SILPOT 184 W/Cから得られるシリコーンゴムが挙げられる。ここで、シリコーンゴム形成時の主剤:硬化剤の配合を19:1とすることにより、ヤング率0.5MPa、室温、100Hzでの損失係数0.35のシリコーンゴム製のフィルムを得ることができる。
図1および図2を参照して、圧電素子14は、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルム30と、圧電フィルム30を厚み方向(z軸方向)において挟む第1の電極32及び第2の電極34と、保護層36,38とを含む。なおエレクトレットは半永久的に電荷を保持する誘電体(絶縁体)である。
圧電フィルム30は、層内に気孔40を有する層状の多孔質体からなる。層内に気孔40が存在することによって適切に電荷を補足できる。そのため、多孔質体のポリマーエレクトレットを圧電フィルム30として採用することで好適な圧電特性を発揮することができる。多孔質体であることにより、圧力に対して不均一な変形が起こる。この変形により電荷の相対位置も不均一になり、分極が促進され圧電性が発現する。
圧電フィルム30の気孔率は、コロナ放電等の圧電処理時に電荷を適切に補足できる範囲であれば特に限定されない。上記気孔率は、10%以上が好ましく、15%以上がより好ましい。また上記気孔率は、40%以下が好ましく、35%以下がより好ましい。上記気孔率が大きすぎると、繰り返し付与される負荷に対する耐久性が低くなり、経時的な変形が生じることで圧電特性が変化してしまうおそれがある。一方、気孔率が小さすぎると、負荷に対する変形量が小さくなり、十分な圧電特性を発現できないおそれがある。気孔率は、例えば圧電フィルム30の見かけの体積(V)に占める気孔体積(V)の割合をいい、下記式により求められる。
気孔率(%)=(V/V)×100
圧電フィルム30はフッ素含有樹脂からなる。フッ素含有樹脂からなるポリマーエレクトレットを圧電フィルム30として適用することにより、好適な圧電特性を発揮することができる。
フッ素含有樹脂としては、例えばフルオロエチレンを単量体単位として含むフルオロエチレン重合体が挙げられる。フルオロエチレン重合体としては、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE:Polytetrafluoroethylene)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA:Tetrafluoroetylene−perfluoroalkylvinylether copolymer)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP:Tetrafluoroetylene−hexafluoropropylene copolymer)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル(EPA:Tetrafluoroetylene−hexafluoropropylene−perfluoroalkylvinylether terpolymer)、テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体(ETFE:Tetrafluoroethylene−ethylene copolymer)、ポリクロロ・テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン・エチレン共重合体等が挙げられる。これらの中でも、PTFEが好ましい。PTFEの多孔体は電荷のトラップ能力に優れる点で好ましい。PTFEは、他の1種以上のフルオロエチレン重合体との混合物として使用することもできる。PFA、FEP、EPA等のテトラフルオロエチレン共重合体は、ランダム共重合体、ブロック共重合体、ペンダント型共重合体のいずれであってもよい。
フッ素含有樹脂からなる層状の多孔質体に対して、コロナ放電等による圧電処理を行うことにより、多孔質体が圧電特性を有するようになり、ポリマーエレクトレットである圧電フィルム30が形成される。
第1の電極32及び第2の電極34は、圧電フィルム30を挟むようにして配置される。第1の電極32及び第2の電極34を外部の電気回路50と接続することで、圧電フィルム30に発生した電気エネルギーを外部に取り出すことができる。
第1の電極32及び第2の電極34は、例えば圧電フィルム30の表面に蒸着等により金属膜を形成することで得ることができる。第1の電極32及び第2の電極34の各表面と圧電フィルム30の表面とは個別に動き得る状態にある方が良い。第1の電極32及び第2の電極34の各表面と圧電フィルム30の表面が接着されていない若しくは部分的にのみ接着されていることにより、電極により圧電フィルム30の変形が阻害されることがないため高い圧電性が得られるためである。また電極の表面と、対面する圧電フィルム30の表面の位置関係の変化により圧電フィルム30の表面電荷により誘起される電極表面の電荷量が変動する。すなわち、発電に寄与することができるからである。第1の電極32及び第2の電極34は、電気特性、価格、入手容易性、薄膜加工が可能であることから銅箔又はアルミニウム箔からなるのが好ましく、特にアルミニウム箔からなるのが好ましい。
アルミニウム箔の厚みは薄すぎると破損するおそれが高くなるため1μm以上が好ましく、10μm以上が更に好ましい。積層による発電量を増す際に厚みが厚くなり過ぎず発電デバイス10の設計の自由度が確保できる様に50μm以下が好ましく、20μm以下が更に好ましい。本発明者らの検討結果によると、50μm厚のアルミニウム箔を用いた発電デバイス10と、18μm厚のアルミニウム箔を用いた発電デバイス10の発電量を比較した場合、18μm厚のアルミニウム箔を用いた発電デバイス10の方が、50μm厚のアルミニウム箔を用いた発電デバイス10に対して有意に発電量が多いことが実際に確認されている。
圧電素子14は、第1の電極32及び第2の電極34を保護するための保護層36,38を備えていてもよい。保護層36,38は、圧電フィルム30の表面に耐湿性、耐衝撃性等を付与するものである。これらの保護層36,38は、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリプロピレンフィルム等の樹脂フィルムを、接着剤で貼り付けることで形成することができる。なお、保護層36,38は必須ではなく省略が可能である。
上記発電デバイス10による発電は、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルム30の圧電効果を利用する。圧電素子14の圧電フィルム30に振動が伝わると、電荷の相対位置の変動により圧電フィルム30内で分極が生じ発電される。発電効率は、共振周波数において大きく向上する。またおもり12の存在により、発電デバイス10のQ値が向上する。さらにゴム部材16により、発電デバイス10の共振周波数が調整される。その結果、環境振動を効率よく利用し、充分な発電効率を有する発電を行うことができる発電デバイス10を提供することが可能となる。
[発電システム]
発電デバイス10に対し外部の電気回路50を電気的に接続することで、発電デバイス10から電気エネルギーを外部に取り出すことができる。図3は発電デバイス10を備えた発電システムを説明するためのブロック図である。図1及び図3を参照して、電気回路50は、整流器51、及び二次電池52を含む蓄電回路として構成されている。電気回路50は、発電デバイス10の第1の電極32及び第2の電極34と接続される。電気回路50は、発電デバイス10から第1の電極32及び第2の電極34を介して電気エネルギーを取り出すものである。
整流器51は、発電デバイス10から出力される交流電圧を直流電圧に変換するものである。二次電池52は、発電デバイス10からの出力される電気エネルギーを蓄えるものである。二次電池52に、外部の電気部品等を接続することにより、二次電池52に蓄えられた電気エネルギーが放出される。なお、整流器51と二次電池52との間に充電電圧をコントロールするための昇圧/降圧のためのDC−DCコンバーターを含んでいてもよい。また、二次電池52はキャパシタであってもよい。
以上が実施の形態1の内容である。実施の形態1に係る上記発電デバイス10は、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルム30を含む。樹脂製のポリマーエレクトレットは柔軟性を有するので衝撃で割れにくいという利点を有する。また容易に大面積の圧電体を製造することができる。また層状のポリマーエレクトレットを積層し多層体とすることで、さらに電力効率を向上させることもできる。このため上記発電デバイス10は、広い応用範囲に適用することが可能である。
またポリマーエレクトレットそのものはPZT(ジルコン酸チタン酸鉛Piezoelectric Transducer)等の圧電セラミックに比べると単位体積当たりの発電効率が小さいことが課題であるが、上記のような構造を有することにより、振動発電による発電デバイス10として充分な発電効率を達成することができる。特に発電デバイス10の共振周波数を200Hz以下に調整する弾性部材としてのゴム部材16と、圧電素子14およびゴム部材16に荷重を負荷するおもり12とを備えることにより、低周波数の環境振動から効率的に発電できる発電デバイス10を提供することができる。
(実施の形態2)
次に図4を参照して、実施の形態2に係る発電デバイス10を説明する。図4は実施の形態2に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図4を参照して、実施の形態2における発電デバイス10は、実施の形態1における発電デバイス10と同様に、おもり12と、圧電ユニット20とを備える。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材16とを含む。但し、実施の形態1における発電デバイス10とでは、ゴム部材16と圧電素子14の配置位置が異なる。具体的には、圧電素子14、ゴム部材16及びおもり12は、圧電素子14が鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。この場合、圧電素子14から見て主面14A側にはおもり12とゴム部材16の両方が配置されている。おもり12は、圧電素子14とゴム部材16に対してz軸に沿って正の方向(上方)に配置される。このように配置されることにより、圧電素子14とゴム部材16の両方に対し、おもり12による荷重が負荷される。
実施の形態2に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。そのため実施の形態2に係る発電デバイス10においても、実施の形態1と同様に、低周波数の環境振動を利用して効率的に発電することが可能である。さらにそれ以外の有利な効果についても、実施の形態1と同様に発揮される。
(実施の形態3)
次に図5を参照して、実施の形態3に係る発電デバイス10を説明する。図5は実施の形態3に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図5を参照して、実施の形態3における発電デバイス10は、実施の形態1における発電デバイス10と同様に、おもり12と、圧電ユニット20とを備える。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材とを含む。但し、実施の形態3における発電デバイス10は、ゴム部材を複数含む点で実施例1とは異なる。複数のゴム部材16a,16bは、圧電素子14を厚み方向の上下から挟むように配置されている。ゴム部材16aは圧電素子14の主面14A側に配置されている。ゴム部材16bは圧電素子14の主面14B側に配置されている。ゴム部材16aおよびゴム部材16bのそれぞれの鉛直方向の厚みは、実施の形態1におけるゴム部材16の厚みの約半分である。
実施の形態3における発電デバイス10においては、ゴム部材16b、圧電素子14、ゴム部材16a及びおもり12は、ゴム部材16bが鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。おもり12は、ゴム部材16bと、圧電素子14と、ゴム部材16aとに対してz軸に沿って正の方向(上方)に配置される。このように配置されることにより、ゴム部材16bと、圧電素子14と、ゴム部材16aとに対し、おもり12による荷重が負荷される。
実施の形態3に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。そのため実施の形態2に係る発電デバイス10においても、実施の形態1と同様に、低周波数の環境振動を利用して効率的に発電することが可能である。さらにそれ以外の有利な効果についても、実施の形態1と同様に発揮される。
(実施の形態4)
次に図6を参照して、実施の形態4に係る発電デバイス10を説明する。図6は実施の形態4に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図6を参照して、実施の形態4における発電デバイス10は、実施の形態1における発電デバイス10と同様に、おもり12と、圧電ユニット20とを備える。但し、圧電ユニット20は、圧電素子14と、弾性部材として、第1の弾性部材であるゴム部材16に代えて、第2の弾性部材であるダイヤフラム部材18とを含む。ダイヤフラム部材18、圧電素子14及びおもり12は、ダイヤフラム部材18が鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。このように配置されることにより、ダイヤフラム部材18と圧電素子14の両方におもり12による荷重が負荷される。
ダイヤフラム部材18を構成するダイヤフラムは圧力の作用に応じて変位する金属又は非金属の薄膜である。ダイヤフラム部材18は、柱状体の頂面において開口し、鉛直方向に沿った断面において中空の凹部を有する形状の支持体と、上記頂面を閉じるように、その外周が支持体により固定されたダイヤフラムとを備える。本実施の形態において使用されるダイヤフラムの厚みは0.2mmである。
ダイヤフラム部材18は、ゴム部材16と同様に、発電デバイス10の共振周波数を200Hz以下に下げる効果を有する。実施の形態4に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。そのため、実施の形態4に係る発電デバイス10においても、低周波数の環境振動を利用して効率的に発電することが可能である。さらにそれ以外の有利な効果についても、実施の形態1と同様に発揮される。
(実施の形態5)
次に図7を参照して、実施の形態5に係る発電デバイス10を説明する。図7は実施の形態5に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図7を参照して、実施の形態5における発電デバイス10は、おもり12と、圧電ユニット20とを備える。圧電ユニット20は、圧電素子14と、弾性部材として、ゴム部材16(第1の弾性部材)とダイヤフラム部材18(第2の弾性部材)の両方を含む。ダイヤフラム部材18、ゴム部材16、圧電素子14及びおもり12は、ダイヤフラム部材18が鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。なお、図7において、圧電素子14の位置と、ゴム部材16の位置とは入れ替えが可能である。
実施の形態5に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。また弾性部材として、ゴム部材16とダイヤフラム部材18とを併用することで、ゴム部材16を単独で使用する場合(実施の形態1及び実施の形態2)、又はダイヤフラム部材18を単独で使用する場合(実施の形態4)と比較して、相乗効果により共振周波数をさらに低減することができる。その結果、実施の形態5に係る発電デバイス10は、ゴム部材16又はダイヤフラム部材18の単独使用の場合と比較して、より高い発電性能を発揮することができる。
(実施の形態6)
次に図8を参照して、実施の形態6に係る発電デバイス10を説明する。図8は実施の形態6に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図8を参照して、実施の形態6における発電デバイス10は、おもり12と、圧電ユニット20と、第1の支持体22とを備える。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材16とを含む。第1の支持体22、ゴム部材16、圧電素子14及びおもり12は、第1の支持体22が鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。このように配置されることにより、圧電素子14とゴム部材16の両方におもり12による荷重が負荷される。第1の支持体22とおもり12とは圧電ユニット20を挟むように配置される。
第1の支持体22はマグネットからなる支持体マグネット部を含む。第1の支持体22全体がマグネットからなるものであってもよい。図8に示す例においては、第1の支持体22全体がマグネットからなる。
おもり12は、支持体マグネット部により磁気的に吸引される、強磁性体からなるおもり強磁性体部を含む。好ましくはおもり12全体が強磁性体からなる。図8に示す例においてはおもり12全体が強磁性体からなる。
実施の形態6に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。また本実施の形態においては、おもり12が支持体マグネット部を含む第1の支持体22により磁気的にz軸の負の方向へ吸引される。この磁気的な吸引力により、発電デバイス10のz軸に垂直な面内の動き(圧電フィルム30の表面に対して平行な方向への動き)が抑制される。これによりz軸方向の振動を圧電フィルム30に対し効率よく伝えることができる。また、疑似的におもりにかかる重力加速度を増加させる結果、Q値が大きくなる。すなわち、圧電フィルム30の変形度を向上させ、発電効率を向上させることができる。
(実施の形態7)
次に図9を参照して、実施の形態7に係る発電デバイス10を説明する。図9は実施の形態7に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図9を参照して、実施の形態7における発電デバイス10は、おもり12と、圧電ユニット20と、第2の支持体24とを備える。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材16とを含む。第2の支持体24、ゴム部材16、圧電素子14及びおもり12は、第2の支持体24が鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。このように配置されることにより、圧電素子14とゴム部材16の両方に対し、おもり12による荷重が負荷される。第2の支持体24とおもり12とは圧電ユニット20を挟むように配置される。
おもり12は、マグネットからなるおもりマグネット部を含む。おもり12全体がマグネットからなるものであってもよい。図9に示す例においては、おもり12全体がマグネットからなる。
第2の支持体24は、おもりマグネット部により磁気的に吸引される材質からなる部分を含む。一例として、第2の支持体24は強磁性体を含む、または強磁性体からなる強磁性体部を含む。また別の一例として、第2の支持体24は、おもりマグネット部との間で磁気的吸引力が作用する吸引性のマグネットからなるマグネット部を含む。
実施の形態7に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。また本実施の形態において、第2の支持体24が第2の支持体24が強磁性体部を含む場合、おもり12の磁力により第2の支持体24が磁気的にz軸の正の方向へ吸引される。また第2の支持体24がおもりマグネット部との間で磁気的吸引力を作用させる吸引性のマグネット部を含む場合、おもり12と第2の支持体24がz軸に沿って磁気的に吸引し合う。この磁気的な吸引力により、発電デバイス10のz軸に垂直な面内の動き(圧電フィルム30の表面に対して平行な方向への動き)が抑制される。これによりz軸方向の振動を圧電フィルム30に対し効率よく伝えることができる。また、疑似的におもりにかかる重力加速度を増加させる結果、Q値が大きくなる。すなわち、圧電フィルム30の変形度を向上させ、発電効率を向上させることができる。
(実施の形態8)
次に図10を参照して、実施の形態8に係る発電デバイス10を説明する。図10は実施の形態8に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図10を参照して、実施の形態8における発電デバイス10は、おもり12と、圧電ユニット20と、第3の支持体26とを備える。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材16とを含む。第3の支持体26、ゴム部材16、圧電素子14及びおもり12は、第3の支持体26が鉛直方向下側となるようにこの順に積み重ねられている。このように配置されることにより、圧電素子14とゴム部材16の両方に対し、おもり12による荷重が負荷される。第3の支持体26とおもり12とは圧電ユニット20を挟むように配置される。
実施の形態8において、おもり12はマグネットからなるおもりマグネット部を含む。おもり12全体がマグネットからなるものであってもよい。図10に示す例においては、おもり12全体がマグネットからなる。
第3の支持体26は、おもりに対し磁気的に反発される支持体である。第3の支持体26は、おもり12に対して反発性を有するマグネットからなる支持体反発マグネット部を含む。第3の支持体26全体が、おもり12に対して反発性を有するマグネットからなるものであってもよい。図10に示す例においては、第3の支持体26全体が、おもり12に対して反発性を有するマグネットからなる。
実施の形態8に係る発電デバイス10は、低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。
多孔質体からなる圧電フィルム30は、振動のない状態において付与される初期荷重が大きいと孔が潰れ発電量が低下する傾向がある。これは初期荷重が大きいと圧電歪定数dが低下することによる。圧電歪定数dが小さいと発電効率が下がることから圧電フィルム30に付与される初期荷重は低いほうが望ましい。この場合、おもり12を省略することも考えられるが、振動が発生している状態においては、おもり12の加速度により圧電フィルム30にはより大きな負荷が与えられ、振動による圧電フィルム30の変形が大きくなる、という効果がある。そのため、おもり12を必須構成要素としつつ、圧電フィルム30にかかる初期荷重を低下させるために、おもり12と第3の支持体26との間に反発力を作用させ、その磁気的反発力を利用する。その結果、発電デバイス10の発電効率を向上させることができる。
(実施の形態9)
次に図11を参照して、実施の形態9に係る発電デバイス10を説明する。図11は実施の形態9に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図11を参照して、実施の形態9における発電デバイス10は、おもり12と、圧電ユニット20と、筐体54と、第1の荷重調整部材としてのバネ56とを備える。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材16とを含む。筐体54は、おもり12、圧電ユニット20、およびバネ56を取り囲むよう構成されている。バネ56は、筐体54内であって、おもり12と筐体54との間に設けられている。具体的には、バネ56は、おもり12の上面12Aと、上面12Aに対向する筐体54の内方側に壁面54Aとの間に設けられている。バネ56は、おもり12の圧電ユニット20にかかる荷重を調整する荷重調整部材である。
実施の形態9に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。また本実施の形態においては、第1の荷重調整部材であるバネ56により圧電フィルム30にかかる初期荷重が低下する。それにより、発電デバイス10の発電効率が向上する。またバネ56によりおもり12が圧電ユニット20側へ付勢される場合には、共振周波数を更に低周波数側に調整することが可能となる。
(実施の形態10)
次に図12を参照して、実施の形態10に係る発電デバイス10を説明する。図12は実施の形態10に係る発電デバイス10の一例を示す模式図である。
図12を参照して、実施の形態10における発電デバイス10は、おもり12と、圧電ユニット20と、第4の支持体58と、第2の荷重調整部材としての複数のバネ60,62とを備える。図12の例においては、バネ60,62を二つ図示している。圧電ユニット20は圧電素子14と、第1の弾性部材であるゴム部材16とを含む。
第4の支持体58は圧電ユニット20から見ておもりとは反対側に配置されている。バネ60,62の両端はそれぞれ、おもり12の下面12Bと、第4の支持体58の上面58Aとに取り付けられている。バネ60,62はそれぞれ、おもり20と第4の支持体58との間であって、圧電ユニット20が設けられた位置を避けた位置、具体的には、圧電ユニット20の側部に設けられている。
実施の形態10に係る発電デバイス10は低周波数の環境振動に適合する充分に低い(具体的には200Hz以下の)共振周波数を有する。また本実施の形態においては、第2の荷重調整部材であるバネ60,62により圧電フィルム30にかかる初期荷重が低下する。それにより、発電デバイス10の発電効率を向上させることができる。またバネ60,62によりおもり12が圧電ユニット20側へ付勢される場合には、共振周波数を更に低周波数側に調整することが可能となる。
以上が各実施の形態の発電デバイス10の内容である。以上説明した通り、上記実施の形態に係る発電デバイスによれば、ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムを含む発電デバイスであって、低周波数の環境振動を利用して効率的に発電できる発電デバイスを提供することが可能となる。
なお、複数のゴム部材16a,16bを有する実施の形態3(図5)を除き、各弾性部材においては単一のゴム部材16を含む発電デバイス10の例を示したが、他の実施例においても複数の弾性部材を備えていても構わない。また弾性部材のみならず、圧電素子14などの他の部材についても、圧電素子14および弾性部材16,18に荷重を負荷するようにおもり12が配置される構成である限り各部材の数は単数に限られず、それぞれ複数の部材を備えていてもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、どのような面からも制限的なものではないと理解されるべきである。本発明の範囲は上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本願の発電デバイスは、低周波数の環境振動を利用した振動発電に特に有利に適用され得る。
10 発電デバイス
12 おもり
12A 上面
12B 下面
14 圧電素子
14A 主面
14B 主面
16 ゴム部材
16a ゴム部材
16b ゴム部材
18 ダイヤフラム部材
20 圧電ユニット
22 第1の支持体
24 第2の支持体
26 第3の支持体
30 圧電フィルム
32 第1の電極
34 第2の電極
36 保護層
38 保護層
40 気孔
50 電気回路
51 整流器
52 二次電池
54 筐体
54A 壁面
56,60,62 バネ
58 第4の支持体
58A 上面

Claims (14)

  1. 圧電ユニットと、
    おもりと、を備え、
    前記圧電ユニットは、
    ポリマーエレクトレットからなる圧電フィルムと、前記圧電フィルムを厚み方向において挟む第1の電極及び第2の電極とを含む圧電素子と、
    前記第1の電極の、前記圧電フィルムと接触する側とは反対側に配置される、発電デバイスの共振周波数を200Hz以下に調整する弾性部材と、を含み、
    前記おもりは、前記圧電素子および前記弾性部材に荷重を負荷するように配置される、発電デバイス。
  2. 前記おもりは、前記圧電ユニットと接触するように配置される、請求項1に記載の発電デバイス。
  3. 前記弾性部材はエラストマーからなる第1の弾性部材を含む、請求項1又は請求項2に記載の発電デバイス。
  4. 前記第1の弾性部材のヤング率は1MPa以下である、請求項3に記載の発電デバイス。
  5. 前記第1の弾性部材の損失係数ηは0.5以下である、請求項3又は請求項4に記載の発電デバイス。
  6. 前記エラストマーはシリコーンゴムである、請求項3〜請求項5のいずれか1項に記載の発電デバイス。
  7. 前記弾性部材はダイヤフラムからなる第2の弾性部材を含む、請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の発電デバイス。
  8. 前記圧電フィルムは多孔質体からなる、請求項1〜請求項7のいずれか1項に記載の発電デバイス。
  9. 前記圧電フィルムはフッ素含有樹脂からなる、請求項8に記載の発電デバイス。
  10. 前記圧電ユニットから見て前記おもりとは反対側に配置された、支持体マグネット部を含む第1の支持体をさらに備え、
    前記おもりは、前記支持体マグネット部により磁気的に吸引される、強磁性体からなるおもり強磁性体部を含む、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の発電デバイス。
  11. 前記圧電ユニットから見て前記おもりとは反対側に配置された第2の支持体をさらに備え、
    前記おもりはマグネットからなるおもりマグネット部を含み、
    前記第2の支持体は、前記おもりにより磁気的に吸引される、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の発電デバイス。
  12. 前記圧電ユニットから見て前記おもりとは反対側に配置された、支持体反発マグネット部を含む第3の支持体をさらに備え、
    前記おもりはマグネットからなるおもりマグネット部を含み、
    前記第3の支持体と、前記おもりとは磁気的に反発する、請求項1〜請求項9のいずれか1項に記載の発電デバイス。
  13. 前記圧電ユニットおよび前記おもりを取り囲む筐体と、
    前記筐体内であって、前記おもりと前記筐体との間に設けられ、前記おもりの前記圧電ユニットにかかる荷重を調整する第1の荷重調整部材とをさらに備える、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の発電デバイス。
  14. 前記圧電ユニットから見て前記おもりとは反対側に配置された第4の支持体と、
    前記おもりと前記第4の支持体との間であって前記圧電ユニットが設けられた位置を避けた位置に設けられ、前記おもりの前記圧電ユニットにかかる荷重を調整する第2の荷重調整部材とをさらに備える、請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の発電デバイス。
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