JP2003232361A - 玉軸受用保持器及び玉軸受 - Google Patents

玉軸受用保持器及び玉軸受

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 保持器組込み性の向上、潤滑性の向上、寸法
精度の向上、高温剛性を有し靭性の少ない樹脂の採用が
可能で、金型の低コスト化を図り、低コスト・高性能の
玉軸受用保持器及び玉軸受を提供する。 【解決手段】 複数の玉85を転動自在に保持すべく、
全体を円環状に形成され、円周方向の複数個所にポケッ
トが設けられた玉軸受用保持器10において、ポケット
内面15の開放側上部に突出部13,13が設けられて
いる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般用途の玉軸受
用保持器、及び高温かつ高速回転を必要とされる高温・
高速転がり軸受用プラスチック製保持器に関し、詳しく
は、ハードディスクドライブ(HDD)用の極小径、小
径、並径の玉軸受などのあらゆる用途に適用可能な玉軸
受用保持器に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、玉軸受には、図5に示す冠型保
持器70が多く使用されている。冠型保持器70は、円
周方向の複数個所に等間隔をあけて、軸方向一方側に開
放したポケット70aを有している。図5の冠型保持器
70を組み込んだ転がり軸受(深溝玉軸受)を図6に示
す。転がり軸受80は、外周面に内輪軌道82を有する
内輪81と、内周面に外輪軌道84を有する外輪83
と、複数個の転動体である玉85と、複数個の玉85を
保持するために内輪軌道82と外輪軌道84との間に回
転自在に設けられた保持器70とから構成される。
【0003】図7は、玉85を組み込んだ状態の冠型保
持器70の部分側面図である。図7に示すように、冠型
保持器70の、玉85を保持するポケット内面75は、
従来より球面形状にされている。ポケット内面75の開
放側には、一対の爪部の間にポケット入口部74が形成
されている。ポケット入口部74は、玉径Daよりも小
さい円周方向寸法(幅寸法)dを有して、玉保持の役目
を果たす。
【0004】このような保持器70の材料が、強化材入
りの合成樹脂や、靭性の少ない合成樹脂である場合、玉
85のポケットへの円滑な組み込みを許容するために、
ポケット入口部74の寸法dを大きくする等の工夫が必
要であった。
【0005】一般に、保持器70の材料としては、ポリ
アミド(ナイロン6、ナイロン66)、ポリアセター
ル、樹脂等の所謂エンジニアリングプラスチックスが単
体のままで、或いはガラス繊維の短繊維を混入して強化
した複合材の形態で使用されてきた。中でもナイロン6
6は、材料コストと性能のバランスが良好なことから、
保持器70の材料として多用され、中程度の環境条件で
は卓越した性能が確認されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、ポケッ
ト入口部74の寸法dが玉径Daよりも小さく設計され
た冠型保持器70は、軸受に組み込まれる際に、ポケッ
ト入口部74を押し広げて組み込まれることになる。そ
のため、冠型保持器の爪部にはスナップヒット性が要求
される。保持器70の靭性が乏しい場合には、射出成形
の離型時に爪部破損が発生するという問題があった。ま
た、保持器70を軸受に組込む際においても同様に爪部
破損が発生することがあった。このようなことから、一
般的には、比較的靭性に優れているナイロン保持器にお
いても、軸受に組込む前に含水処理を施しておくことが
多い。前述のように、保持器の材料が剛性の高い樹脂や
靭性の少ない樹脂の場合、ポケット入口部74の寸法を
大きくしておくのが一般的である。特に、高温・高速の
オルター軸受用保持器の場合には、高温で高剛性が要求
されるため、材料設計の際に選定が困難で材料選択の自
由度が狭く、剛性は高いがスナップヒット性が無いこと
が多かった。
【0007】玉軸受の玉85は、玉径よりも若干大きい
球面形状のポケット内面と滑り接触をしながら回転して
いる。従って、保持器70と玉85との接触位置は常時
一定ではなく、回転毎に接触点が変わっていることにな
る。また、保持器70のポケット内面75と玉85との
間には隙間があり、保持器70は玉85に対して円周方
向・軸方向・ラジアル方向に動きながら、軸受内で回転
していることになる。従って、玉85と保持器70との
間で保持器70の振動に伴う保持器音が発生することが
ある。
【0008】一方、冠型保持器70の金型作製にあたっ
ては、ポケット内面75及びポケット入口部74を形成
するためのポケットピンの作製に手間がかかるととも
に、要求される寸法精度を充分満たすのは困難であっ
た。また、形状が複雑なために加工コストも高くなると
いう問題があった。
【0009】ところで、冠型保持器70を密封型の玉軸
受に使用する際には、通常、保持器70の爪部側からグ
リースを封入することになる。この場合、軸受の耐久寿
命を向上させるためには、できるかぎり、多量のグリー
スがポケット内面75に供給されるようにするのが好ま
しい。しかしながら、従来の保持器70においては、す
べてのポケット開放側に爪部が設けられているため、グ
リースの封入時に爪部の平坦部に付着するグリースの量
的割合が多くなり、その結果、ポケット内面75へのグ
リース充填が充分になされないという不都合がある。ま
た、ポケット内面75と玉85との隙間も一定間隔でな
いため、玉85と保持器70との接触によりグリースが
掻き取られ、潤滑不良が発生することもある。
【0010】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的は、保持器組込み性の向上、潤滑性の向
上、寸法精度の向上、高温剛性を有し靭性の少ない樹脂
の採用が可能で、金型の低コスト化を図り、低コスト・
高性能の玉軸受用保持器及び玉軸受を提供することにあ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、下記構
成により達成される。 (1) 複数の玉を転動自在に保持すべく、全体を円環
状に形成され、円周方向の複数個所にポケットが設けら
れた玉軸受用保持器において、前記ポケット内面の開放
側上部に突出部が設けられ、前記ポケット内面の底部に
も突出部が設けられ、前記開放側上部の突出部と前記底
部の突出部とで玉を保持することを特徴とする玉軸受用
保持器。 (2) 複数の玉を転動自在に保持すべく、全体を円環
状に形成され、円周方向の複数個所にポケットが設けら
れた玉軸受用保持器において、前記ポケット内面の開放
側上部は保持器軸方向に延びる互いにほぼ平行な面に形
成され、前記ポケット内面の底部側は半球面状ないし半
円弧面状に形成され、前記ポケット内面の開放側上部に
玉の保持器軸方向の動きを抑制する突出部が設けられた
ことを特徴とする玉軸受用保持器。 (3) 前記ポケット内面の開放側上部に設けられた突
出部が円弧状に形成された請求項1又は2に記載の玉軸
受用保持器 (4) 前記(1)〜(3)のいずれかに記載の玉軸受
用保持器が組み込まれた玉軸受。
【0012】上記構成の玉軸受用保持器及び玉軸受によ
れば、ポケット内面の開放側上部に設けられた突出部に
より玉が保持されて、玉に対する保持器の振動が抑制さ
れ、保持器音も発生しなくなる。また、ポケット内面の
開放側上部に突出部を設けることで、ポケット入口部の
寸法を大きくすることが可能になり(最大で略玉径近く
に設定することができ)、ポケット内面にグリース等の
潤滑剤を十分量供給することができる。円弧状の突出部
を採用することで、ポケットへの玉の組込み性を維持で
きる。前記ポケット内面の開放側上部を、保持器軸方向
に延びる互いにほぼ平行な面にした場合、金型の作製が
容易になる。また、その開放側上部に設けられた突出部
の近傍に、潤滑剤溜まりが形成されて、潤滑性が一層向
上される。なお、ここでいう「ほぼ平行な面」とは、玉
を挟んで対向するポケット内面の一対の開放側上部が、
保持器軸方向に延びるとともに、玉の表面形状にならう
ように保持器軸方向まわりに湾曲している場合を含む。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形
態において、既に説明した部材等と同様な構成・作用を
有する部材等については、図中に同一符号又は相当符号
を付すことにより、説明を簡略化或いは省略する。
【0014】図1は、第1実施形態の冠型保持器10を
示す要部側面図である。保持器10は、円環状の保持器
本体11の軸方向一方側に、複数対の爪部12,12が
突設されている。一対の爪部12,12間にポケットが
形成されている。複数のポケットは、円周方向に等間隔
をあけて配されており、各ポケット内に玉85が保持さ
れている。ポケット内面15は、保持器本体11に形成
された凹面(本体凹面)と、一対の爪部12,12の玉
85に対向する面(爪部内面)とからなる。
【0015】本実施形態では、ポケット内面15のうち
底部側(図中h−h’より下方)は、半球面にならう形
状にされている。そして、ポケット内面15の底部(極
部;最底部)に、円弧状の突出部16が設けられてい
る。ポケット内面15のうち開放側(ポケットの赤道よ
り上方;玉85のピッチ円より上方;ポケット入口部1
4側)は、円筒面にならう形状にされている。すなわ
ち、ポケット内面15のうち開放側は、保持器軸方向に
延びる互いにほぼ平行な面にされている。そして、各爪
部12の爪部内面(ポケット内面の開放側上部)に、円
弧状の突出部13が設けられている。
【0016】本実施形態では、ポケット入口部14の寸
法d1は玉径Daよりも若干大きめに設定されており、
玉85はポケット入口部14を楽に通過できる。ポケッ
ト入口部14の少し奥に、一対の突出部13,13が配
置されており、これら突出部13,13間の寸法d2は
玉径Daよりも僅かに小さく設定されている。しかし、
突出部13,13が円弧状に形成されているので、突出
部13,13の表面で玉85を摺動させることができ、
玉85を比較的スムーズにポケットに組み込むことがで
きる。この構成によれば、剛性が高く靱性の少ない合成
樹脂を使用して冠型保持器10を射出成形した場合で
も、離型時にその保持器の爪部が破損することがない。
また、この成形保持器10を軸受(例えば図6に示した
ような深溝玉軸受)に組み込む際にも爪部破損が生じな
い。
【0017】本実施形態では、ポケット内面の底部に設
けられた突出部16と、開放側上部に設けられた一対の
突出部13,13とで、玉85を同一線上で点接触によ
り支持する。これにより保持器10の振れが小さくな
り、保持器音の発生が抑制される。従って、音・振動・
回転精度に厳しい軸受用途分野、例えばHDD等に好適
に使用できる。さらに、本実施形態では、ポケット入口
部14が大きく開放されているため、グリース封入時に
保持器ポケット内にグリースを充填しやすく、軸受回転
時の潤滑切れ防止効果を高めて、軸受耐久寿命を向上さ
せることができる。そして、突出部13,13の近傍に
(根元に)玉85との間に形成される空間Sがグリース
溜まりとして機能して、軸受耐久寿命を更に向上させる
ことができる。また、ポケット内面15のうち突出部1
3,13,16以外の面は、直接玉85と接触しないこ
とから、従来の冠型保持器ほどは面粗さが要求されず、
磨きは不要となる。突出部13,13,16の先端のみ
磨けばよいことになり、加工が容易となる。
【0018】図2に、第2実施形態の冠型保持器30の
要部を示す。本実施形態では、ポケット内面35のうち
底部側及び開放側が、球面形状にならう形状にされてい
る。
【0019】図3に、第3実施形態の冠型保持器40の
要部を示す。本実施形態では、ポケット内面45のうち
底部側が、半球面にならう形状にされており、底部に突
出部が設けられていない。ポケット内面45のうち開放
側は、円筒面にならう形状に(保持器軸方向に延びる互
いにほぼ平行な面に)されている。そして、爪部42,
42の爪部内面に、円弧状の突出部13,13が設けら
れている。突出部13,13の突出方向は、玉組込み方
向に対して垂直になっている。突出部13,13の突出
方向は、爪部内面に対して垂直になっている。この爪部
内面は、底部側の半球面状の面になめらかに接続されて
いる。爪部内面と底部側の半球面状の面との接続点にエ
ッジが形成されていない。
【0020】本実施形態によれば、爪部付近の形状が簡
単なため、ポケットを成形するための金型部品(ポケッ
トピン等)の作製が容易になり、金型作製コストを下げ
ることができる。すなわち、ポケットピンを作製するに
あたり、ポケット径と同一径の丸棒の先端部を半球面に
加工し、そのポケットピンの、保持器爪部先端に対応す
る個所より僅かにポケットピン先端側にあたる位置に円
弧状の溝を設ける。このようなポケットピンにより、ポ
ケット入口部44の寸法精度も、従来のものより高精度
にすることができる。
【0021】
【実施例】以下に、本発明の実施例について詳細に説明
する。本発明はこれに限定されるものではない。 <試料保持器の製作>まず、試料保持器(実施例、比較
例)を製作した。この実施例及び比較例の保持器の材料
として、合成樹脂は、ナイロン66で、BASFジャパ
ン(株)製:ウルトラミッドA3HG3、A3HG5,
A3HG7、A3HG10を用いた。これらの樹脂を用
いてインラインスクリュー式射出成形機にて成形し、所
望の保持器形状とした。保持器は6202(日本精工
(株)製)相当とし、保持器の形状は図1、図2、図3
に示したもの(実施例)、及び図7に示したもの(比較
例)とした。
【0022】<保持器組込み性試験>図4(a)、
(b)に示すように、組込み試験に使用した空気駆動型
自動玉組込み装置50は、保持器60のポケット上に玉
61を等配した後、空気圧駆動のシリンダロッド62に
固定した加圧板63を介して押圧することにより、全て
の玉61を保持器60のポケットに瞬間的に組み込むこ
とができる。図4(b)に示すように、基板64上にフ
レーム65、保持器支持板66が固定されている。保持
器支持板66上に玉61を等配した保持器(実施例、比
較例)60を載せ、フレーム65に固定された空気シリ
ンダ67から上下作動するシリンダロッド62に固定し
た加圧板63を図中の下方向である保持器支持板66方
向に作動させることで、玉61をポケットに組み込み、
その組込み性を調べた。シリンダロッド62の移動速度
は、0.2m/secであり、荷重は15kgfであ
り、雰囲気温度は20℃であった。結果を表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】組込み性の評価は、保持器60の爪部に折
損が認められるか否かで行った。その現象が認められな
い場合を組込み性良好として○印を表1に付記した。白
化及び一部クラックが発生した場合は△印とした。表1
から明らかなように、実施例1〜12、及び、比較例1
の樹脂組成物で製作された保持器60では爪部に折損が
認められず、組込み性はいずれも良好であった。比較例
2では、一部クラックが発生した。比較例3では、爪部
破損が発生した。比較例4では、全ての爪部に破損が発
生した。
【0025】<軸受の回転試験>次に、軸受の高温・高
速回転の評価を実施するために、表1の保持器組込み性
試験で用いた保持器と同等なものを、6202相当の玉
軸受に組み込み、グリースを所定量封入した後、シール
をして軸受を完成させた。回転試験機は、高温・高速回
転用試験機を用いた。試験条件は、以下の通りである。 雰囲気温度:150℃ 回転数: 18000rpm 試験荷重: 250kgf 時間: 250時間 高温・高速回転試験の評価は、回転試験後の保持器の変
形と保持器の摩耗、破損等で評価した。すなわち、保持
器の変形、異常摩耗及び破損等について、外観観察を行
い、変形、異常摩耗及び破損等のないものを合格とし
た。結果を表2に示す。
【0026】
【表2】
【0027】表2から明らかなように、実施例13〜1
7の保持器に変形は少なく、ポケット内面の摩耗もな
く、回転評価は良好であった。比較例5の保持器には、
変形が若干あり、ポケット内面も一部摩耗していた。回
転試験で本発明の保持器に変形が少なかったこと、及
び、ポケット内面に摩耗が発生しなかったことは、保持
器ポケット内のグリースの量、ポケット内のグリース溜
まりによる潤滑効果、及び、保持器に振れ回りが少なか
ったこと起因すると推定される。
【0028】なお、本発明は、上述した実施形態に限定
されるものではなく、適宜な変形、改良等が可能であ
る。例えば、突出部13は、円弧状に限らず、玉のスム
ーズな組み込みを許容できる形状であれば、どのような
ものでもよい。
【0029】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
保持器組込み性の向上、潤滑性の向上、寸法精度の向
上、高温剛性を有し靭性の少ない樹脂の採用が可能で、
金型の低コスト化を図り、低コスト・高性能の玉軸受用
保持器及び玉軸受を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の要部側面図である。
【図2】第2実施形態の要部側面図である。
【図3】第3実施形態の要部側面図である。
【図4】(a)は空気駆動型玉組込み装置における保持
器の平面図、(b)は空気駆動型玉組込み装置の概略図
である。
【図5】従来の保持器の外観図である。
【図6】従来の保持器を組込んだ転がり軸受の半断面図
である。
【図7】従来の保持器の要部側面図である。
【符号の説明】
10,30,40 玉軸受用保持器 13 突出部 15,35,45 ポケット 16 突出部 85 玉(転動体)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の玉を転動自在に保持すべく、全体
    を円環状に形成され、円周方向の複数個所にポケットが
    設けられた玉軸受用保持器において、 前記ポケット内面の開放側上部に突出部が設けられ、前
    記ポケット内面の底部にも突出部が設けられ、前記開放
    側上部の突出部と前記底部の突出部とで玉を保持するこ
    とを特徴とする玉軸受用保持器。
  2. 【請求項2】 複数の玉を転動自在に保持すべく、全体
    を円環状に形成され、円周方向の複数個所にポケットが
    設けられた玉軸受用保持器において、 前記ポケット内面の開放側上部は保持器軸方向に延びる
    互いにほぼ平行な面に形成され、前記ポケット内面の底
    部側は半球面状ないし半円弧面状に形成され、前記ポケ
    ット内面の開放側上部に玉の保持器軸方向の動きを抑制
    する突出部が設けられたことを特徴とする玉軸受用保持
    器。
  3. 【請求項3】 前記ポケット内面の開放側上部に設けら
    れた突出部が円弧状に形成された請求項1又は2に記載
    の玉軸受用保持器
  4. 【請求項4】 請求項1〜3のいずれかに記載の玉軸受
    用保持器が組み込まれた玉軸受。
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