JP2003231061A - セグメント型砥石車 - Google Patents

セグメント型砥石車

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JP2003231061A
JP2003231061A JP2002033781A JP2002033781A JP2003231061A JP 2003231061 A JP2003231061 A JP 2003231061A JP 2002033781 A JP2002033781 A JP 2002033781A JP 2002033781 A JP2002033781 A JP 2002033781A JP 2003231061 A JP2003231061 A JP 2003231061A
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grinding wheel
type grinding
temperature
seg
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Takeshi Nonokawa
岳司 野々川
Tomoji Kondo
朋治 近藤
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Noritake Co Ltd
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Noritake Co Ltd
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B24GRINDING; POLISHING
    • B24DTOOLS FOR GRINDING, BUFFING OR SHARPENING
    • B24D5/00Bonded abrasive wheels, or wheels with inserted abrasive blocks, designed for acting only by their periphery; Bushings or mountings therefor
    • B24D5/06Bonded abrasive wheels, or wheels with inserted abrasive blocks, designed for acting only by their periphery; Bushings or mountings therefor with inserted abrasive blocks, e.g. segmental

Abstract

(57)【要約】 【課題】 たとえば空転などによって温度が上昇した際
にも十分な安全性が保証され、しかも保管時などにおい
てセグメントチップに割れが生じないセグメント型砥石
車を提供する。 【解決手段】 セグメントチップ12の線膨張係数α
segとコア部14の線膨張係数αcorとが、|(αseg
αcor)|≦6×10-6を満たす数値範囲内において必
要十分に接近している為、比較的高い温度雰囲気にて合
成樹脂結合剤を硬化させた際にもセグメントチップ12
に過度の圧縮応力が付与されることがなく、結果として
セグメントチップ12に割れなどといった不具合が生じ
ない。すなわち、たとえば空転などによって温度が上昇
した際にも十分な安全性が保証され、しかも保管時など
においてセグメントチップに割れが生じないセグメント
型砥石車10を提供することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複数のセグメント
チップが、円筒状のコア部の外周面に固着されて形成さ
れたセグメント型砥石車の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】砥粒層を有する複数のセグメントチップ
が、円筒状のコア部の外周面に固着されて形成され、そ
のコア部の軸心まわりに回転させられることにより、そ
のセグメントチップの砥粒により研削加工をおこなうセ
グメント型砥石車が知られている。とりわけ、ダイヤモ
ンド砥粒あるいはCBN砥粒といった所謂超砥粒を用い
た砥石車では、アルミナ砥粒や炭化ケイ素砥粒などの一
般砥粒を用いた砥石車と比較して研削に関与する砥粒層
の寿命が長く、また、超砥粒それ自体が比較的高価であ
る為に超砥粒砥材を研削に使用する部分に配置するよう
に上記セグメント型砥石車の形態をとることが多い。か
かるセグメント型砥石車の一態様として、砥粒がガラス
質結合剤により相互に結合された砥粒層を有するセグメ
ントチップが、円筒状のコア部の外周面に合成樹脂層を
介して複数固着されたセグメント型砥石車が知られてい
る。そのようにガラス質結合剤を用いたセグメント型砥
石車は、高精度加工に適していることに加え、耐久性が
高いなどの特性を備えている為、様々な分野において多
用されるとともに、さらなる研削性能の向上を目的とし
た開発が進められている。
【0003】従来、かかるセグメント型砥石車は、その
回転周速度が4800(m/min)に満たない研削加
工に用いられることがほとんどだった。砥石車はその使
用に際して、たとえば研削作業に先立つ暖機運転時ある
いは作業休憩時などに一定時間空転させることがある
が、そのような回転周速度の範囲内における砥石車の空
転時の温度は、使用環境の温度すなわち研削盤の作業台
を冷却する研削液などに対して、略同じかやや高い程度
であった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、回転周速度が
4800(m/min)以上となる研削加工において
は、上述の空転により砥石車が比較的高い温度に上昇す
るという現象があった。図1は、回転周速度12000
(m/min)にて砥石車を空転させた際の空転時間
(min)と砥石車表面温度(℃)の関係を表したグラ
フである。この図に示すように、かかる回転周速度にお
いては、空転が継続するに従って砥石車表面温度が単調
に上昇し、約1時間を経た時点では約70(℃)といっ
た比較的高温に達する。一般に、前記セグメントチップ
はたとえばエポキシ樹脂などの合成樹脂結合剤によって
前記コア部に固着されていることが多く、かかる合成樹
脂結合剤は砥石車の温度上昇により接着力が低下する傾
向がある為、セグメント型砥石車の安全性に問題が生じ
る可能性があった。この為、そのように比較的高い回転
周速度の空転に際しては、過度の温度上昇を抑制する為
に研削液を供給し続けるなどしており、研削加工に関与
しない時期に研削液を循環させる必要があった。
【0005】ところで、たとえば2液混合型のエポキシ
樹脂結合剤などの合成樹脂結合剤を用いた接着において
より強い接着強度を得る為には、可及的に高い温度雰囲
気にて合成樹脂結合剤を硬化させることがひとつの手段
として知られている。そのように高い硬化温度にて硬化
させられた合成樹脂結合剤は接着強度に優れていること
に加え、たとえば硬化温度程度まで温度を上昇させた際
にも十分な接着力を維持する。しかし、そのように比較
的高い温度雰囲気にて合成樹脂結合剤を硬化させたセグ
メント型砥石車は、輸送時あるいは保管時にセグメント
チップが割れることが多いという問題があった。
【0006】本発明者等は、そのようなセグメント型砥
石車の不具合を解消する為に鋭意研究を続けた結果、比
較的高い温度雰囲気にて合成樹脂結合剤を硬化させたセ
グメント型砥石車において、輸送時あるいは保管時にセ
グメントチップが割れることが多いのは、合成樹脂結合
剤の硬化温度からの温度低下による熱収縮によってセグ
メントチップに生じる圧縮応力に原因があることを新た
に見出した。すなわち、従来のセグメント型砥石車で
は、セグメントチップの熱膨張率(線膨張係数)とコア
部の熱膨張率(線膨張係数)が大きく異なっていた為、
比較的高い温度雰囲気にて合成樹脂結合剤を硬化させた
後の温度低下によりセグメントチップに大きな圧縮応力
が付与され、それにより輸送時あるいは保管時にセグメ
ントチップが割れることが多いのだと結論づけるに至っ
た。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであり、その目的とするところは、たとえば空転
などによって温度が上昇した際にも十分な安全性が保証
され、しかも保管時などにおいてセグメントチップに割
れが生じないセグメント型砥石車を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成する為
に、本発明の要旨とするところは、砥粒がガラス質結合
剤により相互に結合された砥粒層を有するセグメントチ
ップが、円筒状のコア部の外周面に合成樹脂層を介して
複数固着されたセグメント型砥石車であって、そのセグ
メントチップの線膨張係数αseg(/℃)およびコア部
の線膨張係数αcor(/℃)は、|(αseg−αcor)|
≦6×10-6を満たすことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の効果】このようにすれば、セグメントチップの
線膨張係数αsegとコア部の線膨張係数αcorとが、|
(αseg−αcor)|≦6×10-6を満たす数値範囲内に
おいて必要十分に接近している為、比較的高い温度雰囲
気にて合成樹脂結合剤を硬化させた際にもセグメントチ
ップに過度の圧縮応力が付与されることがなく、結果と
してセグメントチップに割れなどといった不具合が生じ
ない。すなわち、たとえば空転などによって温度が上昇
した際にも十分な安全性が保証され、しかも保管時など
においてセグメントチップに割れが生じないセグメント
型砥石車を提供することができる。
【0010】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記合成樹脂層
は、70(℃)以上の温度雰囲気にて硬化させられたエ
ポキシ樹脂結合剤から成るものである。このようにすれ
ば、比較的高い硬化温度にて合成樹脂層が硬化される為
に十分な接着力が付与され、たとえば空転などによって
温度が上昇した際にも十分な安全性が保証され、しかも
保管時などにおいてセグメントチップに割れが生じない
セグメント型砥石車を提供することができる。
【0011】また、好適には、前記セグメント型砥石車
は、回転周速度が4800(m/min)以上の研削加
工に用いられるものである。このようにすれば、被削材
あるいは被削形状などに応じて比較的高い回転周速度が
要求される研削加工にも十分に対応できるセグメント型
砥石車を提供することができる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の好適な実施例を図面に基づい
て詳細に説明する。なお、以下の説明に用いる図面に関
して、各部の寸法比等は必ずしも正確には描かれていな
い。
【0013】図2は、本発明の一実施例であるセグメン
ト型砥石車10を示す斜視図であり、図3は、かかるセ
グメント型砥石車10をその軸心を含む平面で切断し、
その平面に垂直な方向から見た様子を示す視断面図であ
る。これらの図に示すように、本実施例のセグメント型
砥石車10は、砥粒層を有する部分円筒状のセグメント
チップ12が、その中央に取付穴14hが貫通して穿設
された穴空き円筒状のコア部14の外周面に合成樹脂層
16を介して固着されて形成されたものであり、その寸
法がたとえば外径250(mmφ)×幅16(mm)×
穴径20(mmφ)とされたものである。ここで、上記
セグメントチップ12は、たとえばダイヤモンド砥粒ま
たはCBN砥粒などの超砥粒、あるいはアルミナ砥粒や
炭化ケイ素砥粒などの一般砥粒がガラス質結合剤によっ
て相互に結合されて形成されたものであり、上記コア部
14は、たとえばチタン合金あるいはセラミックスなど
から形成されたものである。また、本実施例のセグメン
ト型砥石車10は、たとえばその回転周速度が4800
(m/min)以上の研削加工に用いられるものであ
り、たとえば高能率研削や粗研削などに好適に用いられ
るものである。
【0014】このようなセグメント型砥石車10におい
て、合成樹脂層16を硬化させた後にセグメントチップ
12が割れるなどの不具合を発生させないようにする為
には、セグメント型砥石車10に想定される最低温度T
(℃)において、セグメントチップ12にかかる圧縮応
力σ(MPa)が、セグメントチップ12の圧縮強度σ
seg(MPa)を下回ること、すなわち、σ≦σsegの条
件を満たす必要がある。T(℃)の温度条件下において
セグメントチップ12にかかる圧縮応力σは、セグメン
トチップ12の線膨張係数をαseg(/℃)、弾性率を
seg(MPa)、圧縮強度をσseg(MPa)、コア部
14の線膨張係数をαcor(/℃)、合成樹脂層16を
硬化させた際の硬化温度をTpla(℃)とすると、次に
示す数式1によって与えられる。
【0015】[数式1] σ=|(αcor−αseg)|×Eseg×|(T−Tpla)|
【0016】一般的なセグメントチップ12の弾性率E
segはたとえば約4×104(MPa)程度であり、圧縮
強度σsegはたとえば約25(MPa)程度である。ま
た、合成樹脂層16を硬化させた際の硬化温度をTpla
を約70(℃)程度とし、セグメント型砥石車10に想
定される最低温度Tを約−30(℃)程度としてそれぞ
れの数値を上述の数式1に代入し整理すると、セグメン
トチップ12の線膨張係数αsegおよびコア部14の線
膨張係数αcorの好適な数値範囲が、次に示す数式2に
よって与えられる。
【0017】[数式2] |(αseg−αcor)|≦6×10-6
【0018】セグメントチップ12の線膨張係数αseg
およびコア部14の線膨張係数αcorが、上述の数式2
を満たす数値範囲をとる場合には、たとえば70℃以上
の温度雰囲気にて合成樹脂層16を硬化させたとして
も、冷却に伴う熱収縮によりセグメントチップ12にか
かる圧縮応力σがセグメントチップ12の圧縮強度σ
segを下回る為にセグメントチップ12に割れなどの不
具合が発生しない。
【0019】ここで、たとえば1液型のエポキシ樹脂結
合剤により合成樹脂層16を形成する場合など、合成樹
脂層16を硬化するに際してより高い温度たとえば90
(℃)以上の硬化温度Tが要求される場合がある。この
為、セグメントチップ12の線膨張係数αsegおよびコ
ア部14の線膨張係数αcorが満たすべき条件は、より
好適には、次に示す数式3によって与えられる。
【0020】[数式3] |(αseg−αcor)|≦5×10-6
【0021】セグメントチップ12の線膨張係数αseg
およびコア部14の線膨張係数αcorが、上述の数式3
を満たす数値範囲をとる場合には、たとえば90℃以上
の温度雰囲気にて合成樹脂層16を硬化させたとして
も、冷却に伴う熱収縮によりセグメントチップ12にか
かる圧縮応力σがセグメントチップ12の圧縮強度σ
segを下回る為にセグメントチップ12に割れなどの不
具合が発生しない。
【0022】以下、本発明者等が本発明の効果を検証す
る為におこなった試験について説明する。本発明者等
は、先ず、2液混合型のエポキシ樹脂結合剤の硬化温度
を変化させ、合成樹脂層の温度(℃)とその温度におけ
る引張強度(MPa)との関係について調べた。図4
は、かかる試験の様子を示す断面図である。試験では、
この図に示すように、貫通穴20hが穿設された縦10
(mm)×横10(mm)×高さ25(mm)の金属片
20を2液混合型のエポキシ樹脂結合剤で相互に接着
し、そのエポキシ樹脂結合剤を所定温度で硬化させるこ
とにより合成樹脂層22を形成した。このときの硬化温
度を50(℃)としたものを比較例試料とし、硬化温度
を100(℃)としたものを実施例試料とした。そのよ
うにして得られた比較例試料および実施例試料を、図4
に示すようにボルト24およびナット26を用いて引張
金具28に締着し、図の矢印に示す方向に約1(mm/
min)程度の速度で引っ張った。
【0023】図5は、上述の試験の結果である比較例試
料および実施例試料の温度(℃)とその温度における引
張強度(MPa)との関係を示すグラフである。図に示
す鎖線は、セグメント型砥石車におけるセグメントチッ
プとコア部との接着に要求される接着強度の最低限の目
安を示し、本試験では、かかる鎖線で示す引張強度すな
わち20(MPa)を下回った時点でそれより高温域に
おける試験を中止した。図5に示すように、比較例試料
および実施例試料の引張強度は、30〜50(℃)とい
った比較的低い温度範囲においては略同じであるが、約
70(℃)では実施例試料の引張強度が比較例試料の引
張強度の約1.8倍となっていることがわかる。さら
に、比較例試料は約85(℃)においてその引張強度が
20(MPa)を下回ったのに対して、実施例試料は約
105℃においても約25(MPa)の引張強度を維持
していることがわかる。かかる試験の結果から、100
(℃)といった比較的高温で硬化させた合成樹脂層22
は、50(℃)といった比較的低温で硬化させた合成樹
脂層22と比べて、温度上昇による接着強度の低下が緩
やかであり、合成樹脂層22の硬化温度程度にまで上昇
させても十分な接着強度を維持するものであることが確
認された。
【0024】次に、本発明者等は、コア部に用いられる
材料の線膨張係数とセグメントチップの割れの発生との
関係について調べた。すなわち、その線膨張係数が約1
2×10-6(/℃)である鋼材と、その線膨張係数が約
8.8×10-6(/℃)であるチタン合金を用いて同じ
寸法のコア部を作製し、それぞれのコア部の外周面にそ
の線膨張係数が約5×10-6(/℃)であるセグメント
チップを2液混合型のエポキシ樹脂結合剤により固着さ
せ、かかるエポキシ樹脂結合剤を約100(℃)の温度
雰囲気にて硬化させた。なお、本試験に用いられたコア
部の寸法は外径236(mmφ)×幅16(mm)×穴
径20(mmφ)とされたものであり、その外周面に固
着されたセグメントチップの寸法は幅16(mm)×径
方向厚み7(mm)×周方向長さ39(mm)とされた
ものであり、コア部の外周を20等分するように固着さ
れたものである。本試験では、そのようにして作製され
たそれぞれのセグメント型砥石車の温度を約−30
(℃)まで徐々に低下させ、セグメントチップの割れの
発生を観察した。
【0025】上述の試験の結果、コア部の材料としてそ
の線膨張係数が約12×10-6(/℃)である鋼材を用
いたセグメント型砥石車では、約−20(℃)において
セグメントチップに割れの発生が確認された。一方、コ
ア部の材料としてその線膨張係数が約8.8×10
-6(/℃)であるチタン合金を用いたセグメント型砥石
車では、約−30(℃)まで温度が低下してもセグメン
トチップに割れは発生しなかった。かかる試験の結果か
ら、セグメントチップの線膨張係数をαseg、コア部の
線膨張係数をαcorとしたときに、αsegおよびαcor
前述の数式2を満たす数値をとる場合、より好適には前
述の数式3を満たす数値をとる場合には、比較的高い温
度雰囲気にて合成樹脂結合剤を硬化させても、温度低下
後にセグメントチップに割れなどといった不具合が発生
しないことが確認された。
【0026】このように、本実施例によれば、セグメン
トチップ12の線膨張係数αsegとコア部14の線膨張
係数αcorとが、|(αseg−αcor)|≦6×10-6
満たす数値範囲内において必要十分に接近している為、
比較的高い温度雰囲気にて合成樹脂結合剤を硬化させた
際にもセグメントチップ12に過度の圧縮応力が付与さ
れることがなく、結果としてセグメントチップ12に割
れなどといった不具合が生じない。すなわち、たとえば
空転などによって温度が上昇した際にも十分な安全性が
保証され、しかも保管時などにおいてセグメントチップ
に割れが生じないセグメント型砥石車10を提供するこ
とができる。
【0027】また、好適には、前記セグメントチップ1
2の線膨張係数αsegとコア部14の線膨張係数αcor
は、|(αseg−αcor)|≦5×10-6の関係式を満た
すものである為、90(℃)以上の温度雰囲気にて合成
樹脂結合剤を硬化させた際にもセグメントチップ12に
過度の圧縮応力が付与されることがなく、結果としてセ
グメントチップ12に割れなどといった不具合が生じな
い。すなわち、たとえば空転などによって温度が約90
(℃)程度に上昇した際にも十分な安全性が保証され、
しかも保管時などにおいてセグメントチップに割れが生
じないセグメント型砥石車10を提供することができ
る。
【0028】また、好適には、前記合成樹脂層16は、
70(℃)以上の温度雰囲気にて硬化させられたエポキ
シ樹脂結合剤から成るものである為、比較的高い硬化温
度にて合成樹脂層16が硬化される為に十分な接着力が
付与され、たとえば空転などによって温度が上昇した際
にも十分な安全性が保証され、しかも保管時などにおい
てセグメントチップに割れが生じないセグメント型砥石
車10を提供することができる。
【0029】また、好適には、前記セグメント型砥石車
10は、回転周速度が4800(m/min)以上の研
削加工に用いられるものである為、被削材あるいは被削
形状などに応じて比較的高い回転周速度が要求される研
削加工にも十分に対応できるセグメント型砥石車10を
提供することができる。
【0030】以上、本発明の好適な実施例を図面に基づ
いて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではなく、さらに別の態様においても実施される。
【0031】たとえば、前述の実施例では、コア部14
の材料としてチタン合金あるいはセラミックスが用いら
れていたが、本発明はこれに限定されるものではなく、
前記セグメントチップの線膨張係数αsegおよびコア部
の線膨張係数αcorが、|(α seg−αcor)|≦6×1
-6を満たすものであれば、セグメントチップの線膨張
係数αsegに応じて種々のコア部材料が適宜選択されて
用いられるものである。
【0032】また、前述の実施例では、セグメントチッ
プ12がコア部14の外周面にエポキシ樹脂結合剤によ
って固着されたセグメント型砥石車10について説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではなく、たとえ
ば70(℃)以上といった比較的高い温度雰囲気にて硬
化させることが所望される合成樹脂結合剤によりセグメ
ントチップ12がコア部14の外周面に固着されたセグ
メント型砥石車10に広く用いられるものである。
【0033】また、前述の実施例において、合成樹脂層
16は70(℃)以上の温度雰囲気にて硬化させられた
ものであったが、セグメントチップ12とコア部14と
の接着に要求される接着強度がそれほど高くない場合に
は、合成樹脂層16はより低い温度たとえば65(℃)
といった温度雰囲気にて硬化させられたものであっても
一向に構わない。
【0034】その他一々例示はしないが、本発明はその
趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変更が加えられ
て実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】回転周速度12000(m/min)にて砥石
車を空転させた際の空転時間(min)と砥石車表面温
度(℃)の関係を表したグラフである。
【図2】本発明の一実施例であるセグメント型砥石車を
示す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例であるセグメント型砥石車を
その軸心を含む平面で切断し、その平面に垂直な方向か
ら見た様子を示す視断面図である。
【図4】本発明の効果を検証する為に本発明者等がおこ
なった試験の様子を示す断面図である。
【図5】本発明の効果を検証する為に本発明者等がおこ
なった試験の結果である比較例試料および実施例試料の
温度(℃)とその温度における引張強度(MPa)との
関係を示すグラフである。
【符号の説明】
10:セグメント型砥石車 12:セグメントチップ 14:コア部 16:合成樹脂層 αseg:セグメントチップの線膨張係数 αcor:コア部の線膨張係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 近藤 朋治 愛知県名古屋市西区則武新町三丁目1番36 号 株式会社ノリタケカンパニーリミテド 内 Fターム(参考) 3C063 AA02 AB03 BA03 BB02 BC05 BG07 BG10 BH07 FF30

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 砥粒がガラス質結合剤により相互に結合
    された砥粒層を有するセグメントチップが、円筒状のコ
    ア部の外周面に合成樹脂層を介して複数固着されたセグ
    メント型砥石車であって、 該セグメントチップの線膨張係数αseg(/℃)および
    コア部の線膨張係数αc or(/℃)は、 |(αseg−αcor)|≦6×10-6 を満たすことを特徴とするセグメント型砥石車。
  2. 【請求項2】 前記合成樹脂層は、70(℃)以上の温
    度雰囲気にて硬化させられたエポキシ樹脂結合剤から成
    るものである請求項1のセグメント型砥石車。
  3. 【請求項3】 前記セグメント型砥石車は、回転周速度
    が4800(m/min)以上の研削加工に用いられる
    ものである請求項1または2のセグメント型砥石車。
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Cited By (1)

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