JP2003226599A - 単結晶の製造方法 - Google Patents
単結晶の製造方法Info
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Abstract
Ba3 TaGa3Si2 O14で示される単結晶の
製造方法を提供すること。 【解決手段】 組成式Ba3 TaGa3 Si2 O
14で示される単結晶を製造する方法であって、[00
1]軸から74度以上90度以下の角度で傾いた結晶方
位に結晶の育成を行い、単結晶を成長させることを特徴
とする単結晶の製造方法。
Description
板などの各種圧電材料として有用な組成式Ba3 TaG
a3 Si2 O14で示される単結晶の製造方法に関
する。
O14構造(空間群P321)を持つ組成式Ba3 T
aGa3 Si2 O14で示される単結晶に関して
は、特開平11−171696号公報に開示されている
単結晶や、B.V.Millらによる報告(Zh.Ne
org.Khim.,1998,vol.43,no.
8)において、粉末X線回折の結果が示されているのみ
であり、大型で品質のよい単結晶を育成した報告例はな
い。
14構造を持つ多くの組成について、ルツボ内の融液に
種結晶を浸し、これを回転させつつ上方に引き上げて種
結晶下端に単結晶を成長させるチョクラルスキー法(C
Z法)による単結晶の育成が試みられている。
3 Ga2 Ge4 O14構造を持つ一組成のBa3
TaGa3 Si2 O14の育成を、他の組成で多く
の育成例のある[001]方位の種結晶を用いて試みた
ところ、図1に示すように、育成開始直後に多結晶化
し、良質な単結晶は得られなかった。
質を有する、組成式Ba3 TaGa3 Si2 O
14で示される単結晶の製造方法を提供することであ
る。
CZ法による場合、引き上げに用いる種結晶の結晶方位
面と同一の結晶方位面を有する単結晶が前記種結晶下端
に成長して析出することに鑑み、どのような結晶方位に
結晶の育成を行えば、圧電材料として十分な品質(たと
えば音速の均一性に優れるなど)を有する特定組成の単
結晶が得られるのか、について鋭意検討した。
いた方位に結晶の育成を行い、単結晶を成長させること
で、より具体的には種結晶の[001]軸から所定角度
で傾いた結晶方位面に融液を接触させて引き上げ、単結
晶を成長させることで、圧電材料として十分な品質を有
する特定組成の単結晶が得られることを見出した。
式Ba3 TaGa3 Si2 O14で示される単結
晶を製造する方法であって、[001]軸から74度以
上90度以下(好ましくは76.1度以上90度以下、
特に好ましくは90度)の角度で傾いた結晶方位に結晶
の育成を行い、単結晶を成長させることを特徴とする単
結晶の製造方法が提供される。
TaGa3 Si2 O14で示される単結晶を製造す
る方法であって、種結晶の[001]軸から74度以上
90度以下(好ましくは76.1度以上90度以下、特
に好ましくは90度)の角度で傾いた結晶方位面をルツ
ボ内の融液に接触させて引き上げ、前記種結晶下端に単
結晶を成長させることを特徴とする単結晶の製造方法が
提供される。
が90度に近づくほど、得られる単結晶の結晶径を大き
くでき、単結晶の生産性が向上する。
[100]軸からθ(0≦θ≦30)度回動させた方向
に延びるベクトルva に向けて、[001]軸を含む
面内で[001]軸からΦ(74≦Φ≦90)度回動さ
せた方向を、前記組成式で示される単結晶の引き上げ方
向vとし、格子定数をa,cとし、結晶径拡大部角度を
Ψとしたときに、下記関係式を満足する結晶径拡大部角
度(Ψ)で単結晶を成長させることが好ましい。 Ψ≦4(90−cos−1((sinΦcosθ/a+
sinΦsinθ/a√3−5cosΦ/c)/((1
/a)2 +(1/a√3)2 +(−5/c)2 )
1/2 )。
引き上げるときに、さらに27.8度以下の結晶径拡大
部角度で結晶の育成を行うことが好ましい。
引き上げるときに、さらに32.1度以下の結晶径拡大
部角度で結晶の育成を行うことが好ましい。
Si2 O14で示され、単結晶の引き上げ方向に対し
て略垂直方向に、[001]軸から74度以上90度以
下(好ましくは76.1度以上90度以下、特に好まし
くは90度)の角度で傾いた結晶方位面を有する種結晶
が提供される。
Si2 O14で示され、単結晶の引き上げ方向に対し
て略垂直方向に、[001]軸から74度以上90度以
下(好ましくは76.1度以上90度以下、特に好まし
くは90度)の角度で傾いた結晶方位面を有する単結晶
が提供される。
などの各種圧電素子の構成要素として好適に用いること
ができる。
結晶の下端で成長する単結晶が所定の結晶径になるまで
広がっていく肩部(図6における符号30に相当する)
のことである。また、結晶径拡大部の角度とは、単結晶
の引き上げ方向に対する結晶径拡大部の角度のことであ
る。
る。
は、{hkl}と{h* k* l}とが等価であるも
のとし、(hkl)、(k(h+k)* l)、((h
+k) * hl)、(h(h+k)* l* )、
((h+k)* kl* )、(khl* )、(h
* k* l)、(k* (h+k)l)、((h+
k)h* l)、(h* (h+k)l* )、((h+
k)k* l* )、(k*h* l* )の全てを表
すものとする。
発明の実施形態を、図面を参照して説明する。図1は従
来法によるBa3 TaGa3 Si2 O14の育成
例を示す写真、図2は本発明法によるBa3 TaGa
3 Si2 O14の育成例を示す写真、図3は本発明
法によるBa3 TaGa3 Si2 O14の育成例
を示す写真、図4は従来法により育成されたBa3 T
aGa3 Si2 O14の成長痕を模式化したもので
あって[001]方向(z軸またはc軸)から見た概要
図、図5は本発明法によるBa3 TaGa3 Si
2 O14の結晶構造を説明するための模式斜視図、図
6はBa3 TaGa3 Si2 O14を[120]
方位に引き上げた際のファセットを[100]方向(=
x軸)から見た場合の概要図、図7は結晶の引き上げ方
向を説明するための概要図、図8は本発明を実施するた
めに用いる単結晶引き上げ装置の一例を示す概略断面図
である。
2 Ge4 O14構造を持つ単結晶は、現在工業化さ
れている多くの酸化物単結晶と同様に、CZ法により
[001]方位(z軸またはc軸。図7参照)に引き上
げて育成されており、先に本出願人が為した特願200
1−149533に示されるCa3 NbGa3 Si
2 O14やSr3 NbGa3 Si2 O14以外の
組成(たとえば、前記組成のNbをTaに置換したCa
3 TaGa3 Si2 O14やSr3 TaGa
3 Si2 O14)については、育成時の温度勾配を
適当な範囲に保つ限りは多結晶化の問題は生じなかっ
た。
2 O14組成につき、実際に、[001]方位に引き
上げて結晶育成を行ったところ、図1に示すように、育
成開始直後に多結晶化し、透明な結晶部分は僅かしか得
られなかった。
出し、これを種結晶として単結晶の育成を行ったとこ
ろ、図2に示すように、[001]方向(z軸またはc
軸)に垂直で、かつ[120]方向(y軸)から[10
0]方向(x軸またはa1軸)に向けて約15度傾いた
成長方位に育成が行えた。
晶が生じており、ファセット成長モードによる内部のデ
ンドライト成長(通常の成長とは異なる異常成長であっ
て、結晶中に穴があいて白濁して見える現象を伴うモザ
イク状の成長)を生じたが、その直胴部は単一配向の単
結晶として得られた。この得られた単結晶について、結
晶径拡大部で生じた双晶部分を背面ラウエ法により調べ
たところ、Ca3 TaGa3 Si2 O14やSr
3 TaGa3 Si2 O14とは異なり、[10
0]軸(x軸またはa1軸)に垂直で、[001]軸
(z軸またはc軸)から約16度(16.048度)の
ズレが双晶の前後で生じていることが確認できた。この
結果から、測定値との一致の良い015([001]方
向と約8.0度)を双晶面と判断した。したがって、結
晶育成中に015成長を抑制すれば、双晶の問題を回避
できると考えられる。
[100]方向に引き上げて育成した単結晶には、成長
痕20,20が観察された。この成長痕20,20を面
としてその法線ベクトルと[100]方向とのなす角度
から、(100)面ファセットと、(11* 0)面フ
ァセットであることが分かった。
顕著であり、[100]軸(x軸またはa1軸)に垂直
で、[001]軸(z軸またはc軸)から[120]軸
(y軸)に向けて傾いた法線ベクトルを持つファセット
(成長稜)は観察されなかった。このことは、引き上げ
軸下方への結晶成長は、010ファセット成長により0
15成長を抑制できるが、結晶径拡大部の[001]方
向(z軸またはc軸)については、015成長を抑制す
るファセット成長のモードがないことを意味する。しか
し、双晶として生じた部分が、育成方向に対して成長す
るモードは、双晶による結晶ズレ角である約16度、本
体と傾いた010となるはずである。したがって、この
結晶ズレ角(約16度)を超える角度で径を拡大させて
いくと、成長時に双晶部が下方に伝播していくことにな
るが、片側の径の拡大角度をこの双晶と直胴部の育成方
向に対する結晶方位ズレ角以下とすれば、結晶内への双
晶の伝播は抑制されることになる。
0]方向に育成を行う場合には、図5および6に示すよ
うに、双晶化の要因となる結晶面が出ないような角度を
限度として、単結晶の成長方向を制御すればよい。具体
的には、結晶径拡大部の形成角度を、双晶と[120]
方向とのズレ角(16.048度)の2倍である32.
096度、すなわち約32.1度以下とすることで、双
晶の問題が回避されると考えられる。すなわち、結晶の
引き上げ方向が[120]方向である場合には、結晶径
拡大部30の角度(Ψ)を32.1度以下となるように
制御して結晶育成を行うことにより、双晶の問題を効果
的に回避できる。なお、Ψは、32.1度以下であれ
ば、0度に近い値であってもよいが、できる限り大きい
ことが好ましい。Ψ値が小さくなるほど、得られる単結
晶の径が細くなり、単結晶の生産効率が低下するからで
ある。
0]方向に傾いた方位に結晶の引き上げを行う場合にお
いて、[001]軸から73.952(90−16.0
48)度、すなわち約74度以上の角度で傾いた結晶方
位面を有する種結晶を用いて結晶の引き上げを行えばよ
いこととなる。なお、[001]軸からの傾きは、74
度以上であればよく、特に好ましくは90度である。
[001]軸からの傾きが90度に近づくほど、上述し
た結晶径拡大部角度(Ψ)をより大きく採ることができ
るからである。
方向に育成を行う場合には、図5に示すように、(01
0)面に隣接する、双晶化の要因となる(1* 10)
面および(100)面が出ないような角度を限度とし
て、単結晶の成長方向を制御すればよい。このとき、上
述した双晶面と[120]方向とのズレ角(16.04
8度)は[100]方向に対して斜めになっているの
で、[100]方向に結晶を引き上げる場合、双晶面と
[100]方向との角度は約6.94(6.943)度
となる。したがって、双晶部分の結晶角度のズレは、1
3.89(6.943×2)度となる。その結果、結晶
径拡大部の形成角度を、双晶と[100]方向とのズレ
角(13.89度)の2倍である27.78度、すなわ
ち約27.8度以下とすることで、双晶の問題が回避さ
れると考えられる。すなわち、結晶の引き上げ方向が
[100]方向である場合には、結晶径拡大部の角度
(Ψ)を27.8度以下となるように制御して結晶育成
を行うことにより、双晶の問題を効果的に回避できる。
なお、Ψは、27.8度以下であれば、0度に近い値で
あってもよいが、できる限り大きいことが好ましい。上
述した理由と同様の理由による。実際に、結晶径拡大部
の角度を26度として結晶の育成を行ったところ、図3
に示すように、双晶のない単結晶が得られることが確認
できた。
0]方向に傾いた方位に結晶の引き上げを行う場合にお
いて、[001]軸から76.11(90−13.8
9)度、すなわち約76.1度以上の角度で傾いた結晶
方位面を有する種結晶を用いて結晶の引き上げを行えば
よいこととなる。なお、[001]軸からの傾きは、7
6.1度以上であればよく、特に好ましくは90度であ
る。[001]軸からの傾きが90度に近づくほど、後
述する結晶径拡大部角度(Ψ)をより大きく採ることが
でき、その結果、得られる単結晶の生産効率が向上する
からである。
時の温度や、引き上げ速度、高周波発振機の出力、ヒー
タの出力などを制御することにより、コントロール可能
である。
i2 O14で示される単結晶の結晶育成を行う場合に
は、結晶の引き上げ方向、換言すれば用いる種結晶の結
晶方位面が重要であり、さらにこうした単結晶の結晶育
成を生産性良く行う場合には、結晶径拡大部の角度が重
要であることが分かる。
CZ法における引き上げ方向に留まらず、結晶成長のプ
ロセスにおいて実際に結晶が成長すると考えられる方
向、すなわち結晶成長界面である固液界面に垂直な方向
の全てを意味する。
上げ方向と、肩部(図6における符号30に相当する)
の拡大角度との関係について一般式を求めることとす
る。
造を持つ単結晶は、空間群P321に属しているために
c軸が3回対称軸、a軸が2回対称軸になっている。そ
のため、c軸に垂直な面内でa軸からの傾きが±30度
を超える範囲については、c軸の3回対称性によりa軸
からの傾きが±30度の範囲と等価となる。
に垂直で、かつ[100]軸からθ度(−30≦θ≦3
0)回動させた方向に延びるベクトルva に向けて、
[001]軸を含む面内で[001]軸からΦ度回動さ
せた方向を、本発明において引き上げられる結晶の引き
上げ方向ベクトルv(θ、Φ)とする。a軸における2
回対称性からベクトルv(θ、Φ)は、ベクトルv(−
θ、180−Φ)と等価となる。なお、本発明では、
(015)面と(015* )面とは等価であるため、
ベクトルv(θ、Φ)は、ベクトルv(−θ、Φ)と等
価とみなしている。このため、単結晶の引き上げ方向を
示すベクトルは、0≦θ≦30と0≦Φ≦90との範囲
のみを考えればよい。
げ方向で単結晶を育成する場合、最も引き上げ方向との
角度の小さい015は、(105* )面となる。そこ
で、表記組成の単結晶を育成できる結晶径の拡大部の角
度は、式(Ψ=4(90−ω))で示されるΨ以下とす
る必要がある。なお、角度ωは(105* )面の法線
ベクトルと引き上げ方向vとのなす角である。
yz座標系では、(h/a,(2k+h)/a√3,l
/c)と表されるため、(105)面の法線ベクトル
は、(1/a,1/a√3,−5/c)となる。
x軸)からθ度回転させたベクトルva とc軸を含む
面内において、c軸からva ベクトル方向にΦ度回転
させた方向v(θ、Φ)(=引き上げ方向)は、 v=(sinΦcosθ,sinΦsinθ,cos
Φ)で示される。
ベクトルとのなす角に等しいから、ωは、 ω=cos−1((sinΦcosθ/a+sinΦc
osθ/a√3−5cosΦ/c)/((1/a)2
+(1/a√3)2 +(−5/c)2 )1 /2 )
となる。よって、Ψは、 Ψ=4(90−cos−1((sinΦcosθ/a+
sinΦsinθ/a√3−5cosΦ/c)/((1
/a)2 +(1/a√3)2 +(−5/c)2 )
1/2 )となる。
14単結晶(格子定数a=8.509Å、c=5.19
4Å)をa1軸方向(x方向)に対して引き上げる場
合、θ=0,Φ=90であるから、結晶径拡大部の角度
は27.8度以下となる。またy軸方向(y方向)に引
き上げる場合、θ=30,Φ=90に相当するから結晶
径拡大部の角度は32.1度以下となる。
2 O14で示される単結晶の引き上げ方位vと、結晶
径拡大部の角度Ψとの関係は、 Ψ=4(90−cos−1((sinΦcosθ/a+
sinΦsinθ/a√3−5cosΦ/c)/((1
/a)2 +(1/a√3)2 +(−5/c)2 )
1/2 )で表すことができる。ただし、式中のθは0
≦θ≦30、Φは74≦Φ≦90である。
aGa3 Si2 O14で示される単結晶を製造する
には、たとえば図8に示される単結晶引き上げ装置2を
用いることができる。図8に示すように、本実施形態に
係る単結晶引き上げ装置2は、ルツボ4を有し、このル
ツボ4は、断熱材6の略中心部分に形成された凹部62
に配置してある。断熱材6には、ルツボ4を被覆するよ
うに耐火物円筒8が被せてあり、これら断熱材6および
耐火物円筒8は、耐火物ハウジング10で被覆される。
の頂部壁略中心位置には、それぞれ開口部82,102
が形成してあり、これら開口部82,102には、回転
させながら上方に引き上げ自在な結晶引き上げ軸12が
挿入してある。
が取り付けてあり、引き上げ軸12の上端には、動力源
(図示省略)が連結される。耐火物ハウジング10の外
周には、高周波発振器としての高周波誘導コイル14が
巻かれており、このコイル14に高周波電流を流すこと
により、前記ルツボ4が誘導加熱され、その結果、前記
ルツボ4中の融液42は所定温度に維持される。
を用いて、常法、たとえばCZ法により単結晶を製造す
る。
2 O14を構成する元素の酸化物または炭酸塩(たと
えば、BaCO3 、Ta2 O5 、Ga
2 O3 、SiO2 など)を、粉末状で所定の原子
比になるように混合し、円柱状に圧縮成形した後、大気
中、1000〜1400℃で焼結して焼結体を得る。
れた単結晶引き上げ装置2のルツボ4内に収容した後、
少量の酸素を含む窒素雰囲気下で、前記焼結体を融解さ
せて融液42とする。
させることにより、その下端に取り付けてある種結晶1
22をルツボ4中の融液42に接触させる。本実施形態
では、融液42に、種結晶122の[001]軸から7
4度以上90度以下の角度で傾いた結晶方位面を接触さ
せる。
2を回転させながら上方に引き上げることにより、付着
してくる融液42を凝固させつつ結晶成長させ、単結晶
124を育成する。[100]方位に結晶を引き上げる
場合には、好ましくは27.8度以下の結晶径拡大部角
度で結晶育成を行う。[120]方位に結晶を引き上げ
る場合には、好ましくは32.1度以下の結晶径拡大部
角度で結晶育成を行う。単結晶の成長条件としては、特
に限定されないが、結晶回転数が、通常1〜100rp
m、好ましくは5〜50rpm、種結晶122の引き上
げ速度が、通常0.1〜10mm/hr、好ましくは
0.5〜5mm/hrである。
結晶は、たとえば共振器やフィルタなどの各種圧電素子
の構成要素に用いて好適である。
きたが、本発明はこうした実施形態に何等限定されるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において
種々なる態様で実施し得ることは勿論である。
実施例を挙げ、本発明をさらに詳細に説明する。但し、
本発明は、これらの実施例のみに限定されるものではな
い。
装置2を用いた。高周波発振器として周波数70kHz
のものを用いた。ルツボ4としては、直径50mm、高
さ50mmおよび厚さ1.5mmの白金(Pt)製ルツ
ボを用いた。ルツボ4中には、Ba3 TaGa3 S
i2 O14の融液約375gを挿入した。そして、
[100]方位のBa3 TaGa3 Si2 O14
単結晶、すなわち[001]軸とのなす角が約90度の
角度で傾いた結晶方位面を有するBa 3 TaGa3
Si2 O14単結晶で構成される種結晶122を、N
2 に1vol%のO2 を混入した雰囲気で、ルツボ
4内の融液に接触させ、[100]方位に約27度の結
晶径拡大部の角度をもって、0.5mm/hrの速度で
引き上げて結晶の育成を行った。その結果、図3に示す
ように、長辺約27mm、短辺約16mm、長さ約10
0mmの透明で、クラックフリーなBa3 TaGa
3 Si2 O14単結晶が得られた。
相同定を行った結果、回折ピークは全てCa3 Ga
2 Ge4 O14構造を有する相として指数付けで
き、その他の異相ピークは全く認められず単一相である
ことが確認できた。結晶の表面状態は、荒れ、異物質の
付着等は認められず、滑らかで光沢が認められる。結晶
内に、気泡、割れ及びインクルージョンなどの巨視的な
欠陥は認められず、偏光顕微鏡によるオルソスコープ像
から均一な単結晶になっていることが確認できた。本実
施例で得られた単結晶は、水晶とほぼ同程度の硬度であ
り、室温付近で化学的、物理的に安定である。また、水
晶等で用いられる通常の加工条件で、クラック発生等の
問題もなく、結晶切断及び研磨ができ、結晶の取り扱い
が容易であることが確認できた。
方位面を有する種結晶122を用いた以外は、実施例1
と同様の条件で結晶育成を行った。その結果、実施例1
と同様の性質を有する、長辺約20mm、短辺約12m
m、長さ約110mmの透明で、クラックフリーなBa
3 TaGa3 Si2 O14単結晶が得られた。
方位面を有する種結晶122を用いた以外は、実施例1
と同様の条件で結晶育成を行った。その結果、約16
度、本体から傾いた双晶部分の010ファセットが伝播
し、結晶は多結晶となった。これにより、実施例1〜2
の優位性が確認できた。
同様の条件で結晶育成を行ったところ、結晶径拡大部で
双晶が生じる傾向が見られた。
ば、圧電材料として十分な品質を有する、組成式Ba
3 TaGa3 Si2 O14で示される単結晶の製
造方法を提供できる。
i2 O14の育成例を示す写真である。
Si2 O14の育成例を示す写真である。
Si2 O14の育成例を示す写真である。
Ga3 Si2 O 14の成長痕を模式化したものであ
って[001]方向(z軸またはc軸)から見た概要図
である。
Si2 O14の結晶構造を説明するための模式斜視図
である。
を[120]方位に引き上げた際のファセットを[10
0]方向(=x軸)から見た場合の概要図である。
概要図である。
引き上げ装置の一例を示す概略断面図である。
Claims (8)
- 【請求項1】 組成式Ba3 TaGa3 Si2 O
14で示される単結晶を製造する方法であって、 [001]軸から74度以上90度以下の角度で傾いた
結晶方位に結晶の育成を行い、単結晶を成長させること
を特徴とする単結晶の製造方法。 - 【請求項2】 組成式Ba3 TaGa3 Si2 O
14で示される単結晶を製造する方法であって、 種結晶の[001]軸から74度以上90度以下の角度
で傾いた結晶方位面をルツボ内の融液に接触させて引き
上げ、前記種結晶下端に単結晶を成長させることを特徴
とする単結晶の製造方法。 - 【請求項3】 [001]軸に垂直かつ[100]軸か
らθ(0≦θ≦30)度回動させた方向に延びるベクト
ルva に向けて、[001]軸を含む面内で[00
1]軸からΦ(74≦Φ≦90)度回動させた方向を、
前記組成式で示される単結晶の引き上げ方向vとし、 格子定数をa,cとし、 結晶径拡大部角度をΨとしたときに、下記関係式を満足
する結晶径拡大部角度(Ψ)で単結晶を成長させること
を特徴とする請求項1または2に記載の単結晶の製造方
法。 Ψ≦4(90−cos−1((sinΦcosθ/a+
sinΦsinθ/a√3−5cosΦ/c)/((1
/a)2 +(1/a√3)2 +(−5/c)2 )
1/2 ) - 【請求項4】 [100]方位に結晶を引き上げるとき
に、さらに27.8度以下の結晶径拡大部角度で結晶の
育成を行うことを特徴とする請求項3に記載の単結晶の
製造方法。 - 【請求項5】 [120]方位に結晶を引き上げるとき
に、さらに32.1度以下の結晶径拡大部角度で結晶の
育成を行うことを特徴とする請求項3に記載の単結晶の
製造方法。 - 【請求項6】 組成式Ba3 TaGa3 Si2 O
14で示され、 単結晶の引き上げ方向に対して略垂直方向に、[00
1]軸から74度以上90度以下の角度で傾いた結晶方
位面を有する種結晶。 - 【請求項7】 組成式Ba3 TaGa3 Si2 O
14で示され、 単結晶の引き上げ方向に対して略垂直方向に、[00
1]軸から74度以上90度以下の角度で傾いた結晶方
位面を有する単結晶。 - 【請求項8】 請求項7に記載の単結晶を用いて製造さ
れた圧電素子。
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