JP2003225230A - コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

コンピュータ断層撮影装置

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JP2003225230A
JP2003225230A JP2002346926A JP2002346926A JP2003225230A JP 2003225230 A JP2003225230 A JP 2003225230A JP 2002346926 A JP2002346926 A JP 2002346926A JP 2002346926 A JP2002346926 A JP 2002346926A JP 2003225230 A JP2003225230 A JP 2003225230A
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清 長田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コーンビームX線CT装置の実現を工夫し、
有効活用する。 【解決手段】 被検体の周囲を回転しながらX線を発生
するX線管101と、被検体を透過したX線を検出する
ための検出素子がチャンネル方向及びスライス方向に複
数個配列される放射線検出器103と、このX線検出器
103の出力を用いて被検体に関する投影データを収集
するデータ収集装置104bと、レイを回転中心軸に対
して直交するものと仮定して投影データを逆投影するこ
とにより画像再構成を行うファンビーム再構成方法、及
び回転中心軸に対して実際のコーン角に応じた斜めのレ
イに沿って投影データを逆投影することにより画像再構
成を行うコーンビーム再構成方法を有する再構成装置1
14を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、検査対象の体軸方
向(スライス面の厚さ方向)に沿って検出素子が複数列
配列された多列検出器を用いてスキャンを行うX線コン
ピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】X線CT装置において従来から用いられ
ていたタイプとして、シングルスライスX線CT装置が
知られている。このシングルスライスX線CT装置は、
被検体(例えば患者)を挟んで対向配置されたX線源及
び検出器を有している。シングルスライスX線CT装置
の検出器は、被検体の体軸方向に直交する方向(チャン
ネル方向)に沿って扇状に例えば約1000チャンネル
並べられている。シングルスライスX線CT装置では、
X線源から被検体のあるスライス面(単にスライスとも
いう)に対してファン状にX線ビームを照射し、被検体
のあるスライス面を透過したX線ビームを検出器で検出
してX線透過データを収集する。収集されたX線透過デ
ータは、検出器の各検出素子毎に設けられた素子を有す
るデータ収集装置(DAS)に送られ、その各素子によ
り増幅処理等が行なわれて投影データ(1つの回転角度
のデータは1ビューと言われている。)が収集される。
そして、X線CT装置では、X線源及び検出器を一体で
被検体の周囲に回転させながらX線照射を行なって前記
データ収集を約1000回程度繰り返す。これにより、
X線CT装置は、被検体に対する多方向からの投影デー
タを収集し、その多方向から得られた投影データに基づ
いて被写体のスライス面の画像を再構成する。
【0003】シングルスライスX線CT装置では、被検
体の一つのスライス面の画像を得ていたため、短時間に
広い範囲の画像を撮影することは難しい。それゆえ、シ
ングルスライスX線CT装置のユーザーから単位時間に
より広範囲のスキャンをしたいという強い要望が出され
ていた。この要望に応えるために、近年、マルチスライ
スX線CT装置が開発され、普及されている。マルチス
ライスX線CT装置の検出器は、多列検出器(2次元検
出器)であり、多列検出器は全体でMチャンネル×Nセ
グメントの検出素子から構成される。マルチスライスX
線CT装置は、体軸方向に広がり幅を有するファンビー
ムX線を曝射するX線源と、上述した2次元検出器とを
有している。そして、マルチスライスX線CT装置は、
円錐状のX線ビーム(有効視野直径FOV)を照射し、
被検体を透過したX線を2次元検出器で検出することに
より、当該被検体の多スライス面の投影データを一度に
収集する。これにより、マルチスライスX線CT装置
は、シングルスライスX線CT装置に比べて上述した高
精細且つ広範囲な画像収集を可能にする。そのためX線
CT装置の主流は、シングルスライスX線装置からマル
チスライスX線CT装置に移行している。現在普及され
ているマルチスライスX線CT装置は、4スライス型マ
ルチスライスX線CT装置であるが、最近ではユーザー
は、8スライス型マルチスライスX線CT装置、16ス
ライス型マルチスライスX線CT装置といった更なる多
列化を望んでいる。
【0004】マルチスライスX線CT装置では、体軸方
向に広がり幅を有するファンビームX線(実際にはコー
ン状のX線ビーム)を照射しているにも関らず、コーン
ビ−ムがX線源の回転軸に直交と仮定されるファンビー
ム再構成を行い、所望のスライスを再構成している。し
かしながら、多列化が進んだ場合、マルチスライスX線
CT装置では、2次元検出器に対するX線パスが直交と
は見做せなくなる(特に、端の検出素子列)。仮にX線
を直交とみなして単純に列毎に画像をマルチスライスと
して再構成したのでは、アーチファクトの多い実用に耐
えない画像となってしまう恐れがある。これらの問題を
克服する技術は現在開発されつつあり、近い将来、アー
チファクトの少ない再構成法を適用したいわゆるコーン
ビームX線CTが登場すると予想される。
【0005】
【特許文献1】特開平9−192126号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、現在、
コーンビームX線CT装置の有効な活用方法や具現方法
については検討されていない。例えば、コーンビームX
線CT装置では、マルチスライスX線CT装置に比べて
1度に広範囲のデータを収集することができるのでスキ
ャン時間を短くすることができる。しかしながら、コー
ンビームX線CT装置は、コーン角を考慮した再構成を
行う必要があるため、特にスライス厚の厚い画像を同時
に多数再構成する場合には再構成時間がマルチスライス
X線CT装置に比べて長くなってしまう。つまり再構成
時間だけを考えると、コーンビームX線CT装置は、マ
ルチスライスX線CT装置に比べてスクリーニング検査
に不向きとなる恐れがある。また多列(例えば、32
列、64列)の検出素子列を用いてデータ収集するため
には、その検出素子列の列数に対応した数のDASが必
要である。しかしながら、実際には、装置システム(ガ
ントリ)への実装スペースの問題やコストパフォーマン
スの問題等で配置可能なDASの素子数には限界があ
る。また、特開平9−192126号には、再構成され
るスライス位置に応じて、画像再構成がファンビーム再
構成かコーンビーム再構成か切換えることが記載されて
いる。しかしながら、そのような装置では、スライス位
置に応じてファンビーム再構成又はコーンビーム再構成
されるため、ある撮影範囲において複数枚の画像が再構
成される場合、スライス毎に断層像の画質(ノイズレベ
ル)が変わってしまう。それゆえ、医者は画質の違いを
考えて診断することになるため、医者に負担を与えてし
まう恐れがある。このようにコーンビームX線CT装置
は、実現及び有効活用するには一層の創意工夫が必要で
ある。本発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので
あり、コーンビームX線CT装置の実現を工夫し、有効
活用することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、被検体の周囲を回転しながらX線を発生
するX線源と、前記被検体を透過したX線を検出するた
めの検出素子がスライス方向に複数個配列されるX線検
出器と、このX線検出器の出力を用いて前記被検体に関
する投影データを収集するデータ収集装置と、スライス
数を設定する設定器と、前記X線が前記X線源の回転軸
に対してほぼ直交するものと仮定して画像再構成を行う
第1の再構成法と、前記X線のコーン角情報を用いて画
像再構成を行う第2の再構成法とを備え、前記設定器に
より設定されたスライス数に応じて決定された再構成法
用いて前記投影データに基づいて画像を再構成する再構
成装置と、を備えたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】(第1実施形態)以下、図1〜図
4を参照して第1実施形態を説明する。図1には、第1
実施形態に係るX線CT装置の構成を示している。X線
CT装置100は、被検体(例えば患者)Pを載せるた
めの寝台と、被検体Pを挿入するための診断用開口部を
有し被検体Pの投影データの収集を行うガントリGと、
ガントリGにより収集されたデータを処理するデータ処
理ユニットDを備える。データ処理ユニットDは、ガン
トリG全体の制御を行うとともに、ガントリGによって
収集された投影データに基づく画像再構成処理や画像表
示等を行う。寝台は、図示しない寝台駆動部の駆動によ
り被検体Pの体軸方向に沿ってスライド可能な天板を有
する。
【0009】ガントリGは、診断用開口部に挿入された
被検体Pを挟んで対向配置されたX線管101及び放射
線検出器103と、スイッチ群104aと、データ収集
装置(DAS)104bと、データ伝送装置105と、
ガントリ駆動部107と、スリップリング108を備え
ている。X線管101、放射線検出器103及びデータ
収集装置104bは、回転リング102に設けられる。
そして、X線管101、放射線検出器103及びデータ
収集装置104bは、ガントリ駆動部107の駆動によ
り、架台3の診断用開口部内に挿入された被検体Pの体
軸方向に平行な中心軸の廻りに一体で回転可能になって
いる。回転リング102は、ガントリ駆動部107によ
り1回転あたり、例えば1秒以下という高速回転で駆動
される。
【0010】X線管101は、有効視野領域FOV内に
載置された被検体Pに対してコーンビーム(四角錐)状、
又はファンビーム状のX線を発生する。X線管101に
は、X線の曝射に必要な電力(管電圧、管電流)が、高
電圧発生装置109からスリップリング108を介して
供給される。これによりX線管101は、被検体の体軸
方向に直交するチャンネル方向Cと、それに直交するス
ライス方向A(=回転軸に平行な方向)との2方向に広が
る、いわゆるコーンビームX線又はファンビームX線を
発生する。尚、ガントリG内のX線管101と被検体P
との間には、X線管101のX線焦点から曝射されたコ
ーン状又はファン状のX線ビームを整形し、所要の大き
さのX線ビームを形成するためのコリメータ(図示せ
ず)が設けられている。
【0011】放射線検出器103は、被検体Pを透過し
たX線を検出するためのものであり、X線を検出する検
出素子がチャンネル方向及び被検体の体軸方向(スライ
ス方向)にそれぞれ複数設けられている。この実施形態
では、放射線検出器103は、複数(例えば38個)の
検出器モジュール1030から構成され、複数の検出モ
ジュールがチャンネル方向に配列される。図2は、1つ
の検出器モジュールの展開図を示している。検出器モジ
ュール1030は、複数の検出素子1031,1032
を有する。各検出素子1031,1032は、シンチレ
ータと、フォトダイオードォトチップ(図示せず)とを
有している。複数の検出素子は、チャンネル方向Cとス
ライス方向Sとの2方向に関してマトリクス状(チャン
ネル方向Cとスライス方向A)に配列される。なお、本
実施形態X線CT装置では、複数の検出器モジュール1
030は、X線管101の焦点を中心とした円弧に沿っ
て配列される。複数の検出器モジュール1030は、平
面状に配列されても良い。
【0012】検出器モジュール1030は、上述したよ
うに複数の検出素子1031,1032の一要素として
のフォトダイオードチップとともに、スイッチングチッ
プ104a、DASチップ104bを有している。これ
ら検出素子1031、1032、スイッチングチップ1
04a、DASチップ104bは、単一のリジッドなプ
リント配線板上に実装される。検出素子(フォトダイオ
ード)1031は、スライス方向に関する幅が1.0m
mで、チャンネル方向に関する幅が0.5mmの有感域
を備えている。検出素子(フォトダイオード)1032
は、スライス方向に関する幅が0.5mmで、チャンネ
ル方向に関する幅が0.5mmの有感域を備えている。
【0013】フォトダイオードの有感域の幅は、X線管
の回転中心軸上での換算値として定義する。つまり、
「1mmの有感域幅を有するフォトダイオード」とは、
「X線管の回転中心軸上で1mmに相当する有感域幅を
有するフォトダイオード」を意味し、X線が放射状に拡
散することを考慮すると、フォトダイオードの実際の有
感域の幅は、X線焦点と回転中心軸との距離に対するX
線焦点とフォトダイオードの有感域との実際の距離の比
率に従って、1mmより若干広くなる。0.5mm幅の
検出素子1032は、スライス方向Aに例えば16個並
べられる。なお、スライス方向Aに並べられた16個の
検出素子1032を、第1の検出素子列群1033と称
する。また、1mm幅の検出素子1031は、スライス
方向Aに関し、第1の検出素子列群1033の両側それ
ぞれに、検出素子1032の配列個数よりも少ない複数
個、例えば12個ずつ並べられる。スライス方向Aに並
べられた12個の検出素子1031を、それぞれ第2の
検出素子列群1034と称する。
【0014】本実施形態では、スライス方向Aに並べら
れた検出素子1032の個数(例えば16個)は、その
両側それぞれに配置された検出素子1031の個数(例
えば12個)よりも多く、そのトータル個数(例えば2
4個)よりも少なく成るように設計されている。つまり
本実施形態の放射線検出器103はチャンネル方向C
(行方向)に912個、スライス方向A(列方向)に4
0個の検出素子が配列されて成る。尚、本実施形態の放
射線検出器103は、0.5mm幅の検出素子と1.0
mm幅の検出素子により不均等ピッチの2次元検出器を
形成しているが、均等サイズの検出素子が行・列方向に
配列された2次元検出器でも良い。また検出素子サイズ
も0.5mm、1.0mmではなく、1.25mm幅の
検出素子など本例に限定されることはない。このような
放射線検出器103で検出されたM×N(上記の例でい
えば、M=24行×38個=912であり、N=40
(=16列+2×12列)である。)の全チャンネルに
関する膨大なデータ(1ビェーあたりのM×Nチャンネ
ル分のデータを以下「2次元投影データ」という。)
は、チップ化されているデータ収集回路(DAS)10
4bに一旦集められる。そして、検出データ(投影デー
タ)は、一括して光通信を応用した非接触データ伝送装
置105を介して後述のデータ処理ユニットに伝送され
る。尚、ここでは、データ伝送装置として、光通信を応
用した非接触データ伝送装置105を例に挙げて説明し
ているが、スリップリング等の接触データ伝送装置でも
良い。
【0015】放射線検出器103による検出動作は、1
回転(約1秒)の間に、例えば1000回程度繰り返さ
れ、それによりM×Nチャンネル分の膨大な2次元投影
データが1秒(1回転)あたり1000回発生する。こ
のような膨大でしかも高速に発生する2次元投影データ
を時間遅れなく伝送するために、データ収集回路104
b及び非接触データ伝送装置105は超高速処理化が図
られている。また放射線検出器103の各検出素子によ
り検出されたX線透過データは、スイッチ群104aを
介して例えば各チャンネルの検出素子列(40列の検出
素子1031、1032)に対して、40列より少ない
8列分(912行×8列)のデータ収集素子又は4列分
(912行×4列)のデータ収集素子を有するデータ収
集回路104bに送られる。図3は、本実施形態の2次
元検出器103,スイッチ群104a,及びDAS10
4bの構造を示す斜視図である。図3に示すように、2
次元検出器103は、検出素子がアレイ状に並べられて
おり、スイッチ群104aは、例えばスイッチ基板上に
FET等のスイッチング素子を実装して構成されてい
る。各検出素子は、シンチレータ層、光伝送樹脂層、フ
ォトダイオード層から形成され、そしてシンチレータ層
へ到達したX線は、電気信号に変換される。または、半
導体装置においてX線を電気信号に直接変換しても良
い。また、DAS104bのデータ収集素子は、2次元
検出器103の各検出素子と同様にアレイ状に配列され
ている。
【0016】DAS104bの各データ収集素子は、送
られたX線透過データに対して増幅処理やA/D変換処
理等を施して当該被検体Pの8スライス分又は4スライ
ス分の投影データを収集するようになっている。尚、後
述するようにデータ収集装置104bにおいて、8列分
又は4列分のデータ収集素子のいずれを採用するかは、
本実施形態では、検査計画を設定する際に決定される再
構成方法がファンビーム再構成かコーンビーム再構成か
によって決定される。本実施形態では、ファンビーム再
構成を行う場合(例えば、0.5mm×4スライス)
は、4列分のデータ収集素子(例えば912行×4列)
が使用され、コーンビーム再構成を行う場合(例えば
0.5mm×8スライス)は、8列分のデータ収集素子
(例えば912行×8列)が使用される。尚、データ収
集に用いるためのスライス方向のDAS数は、再構成方
法に応じて決定されなくとも良い。例えば、スライス方
向のDAS数は、スキャン又は再構成されるスライス
数、スライス幅(スライス数×スライス厚)、スライス
方向のコリメータ幅の少なくともいずれかに応じて決定
されても良い。データ処理ユニットDは、ホストコント
ローラ110を中心として、データ補正等の前処理を行
う前処理装置106、記憶装置111、補助記憶装置1
12、データ処理装置113、再構成装置114、入力
装置115及び表示装置116が、データ/制御バス3
00を介して相互接続されている。さらに、このバス3
00を介して、補助記憶装置201、データ処理装置2
02、再構成装置203、入力装置204及び表示装置
205からなる外部の画像処理装置200が接続されて
いる。
【0017】前処理装置106は、非接触データ伝送装
置105より伝送された投影データに対して感度補正や
X線強度補正等を施す。そして、前処理装置106によ
って感度補正やX線強度補正等を受けた360゜分、つ
まり1000セットの2次元投影データは、記憶装置1
11に一旦記憶される。再構成装置114は、記憶装置
111に記憶された投影データを上述のように選択され
たファンビーム再構成処理、コーンビーム再構成処理の
少なくともいずれかを行う。
【0018】コーンビーム再構成処理は、例えばFel
dkamp法と呼ばれる再構成方法を利用して、投影デ
ータに基づく画像再構成を行う。尚、コーンビーム再構
成方法としては、ASSR法などコーン角の情報を用い
て画像再構成するものであれば、他の方法を採用しても
良い。ASSR法とは、マルチヘリカルCTで収集され
た2次元投影データから定めた仮想平面(ヘリカルスキ
ャンの中心軸に対して傾斜する斜断面として設定される
ことがより効果を発揮する)の位置に近似するX線パス
の近似投影データを抽出し、この近似投影データを用い
て画像再構成する方法である。Feldkamp再構成
法は、スライス方向Aに広い対象領域を複数のボクセル
の集合体として扱って、X線吸収係数の3次元的分布デ
ータ(以下「ボリュームデータ(複数のボクセルデータが
立体的(3次元的)に集合したもの)」という。)を発生
するために、ファンビーム・コンボリューション・バッ
クプロジェクション法をもとに改良された近似的再構成
法である。つまり、Feldkamp再構成法は、デー
タをファン投影データとみなして畳み込み、そしてバッ
クプロジェクションは、回転中心軸に対して実際のコー
ン角に応じた斜めのレイに沿って行なわれる。
【0019】コーンビーム再構成処理としては、Fel
dkamp再構成法を利用すると共に、更に次の2つの
少なくともいずれかの補正処理を施せば、再構成処理の
誤差を小さくすることができる。第1の補正処理は、X
線ビームが再構成面(スライス面)に対して斜めに入っ
ていることによって、X線ビームが被検体の中を通る長
さが長くなることに対して補正処理を施すものである。
すなわちデータ収集装置104bで得られた投影データ
(前処理などを施しても良いし、施さなくても良い)に
対して、コーンビームX線における体軸方向の位置に応
じて異なるビーム経路長を補正する。例えば、端の検出
素子列から得られた投影データは、中央の検出素子から
得られた投影データに対して重みを小さくすることで、
再構成に用いられる。第2の補正処理は、X線焦点と検
出素子の中心とを結ぶ線によって定義される実測のX線
パスは、X線焦点と再構成処理上規定されるボクセルの
中心とを結ぶ計算上のX線パスに対してズレを生じる
が、この誤差を補正するものである。すなわち第2の補
正処理は、計算上のX線パスの周囲に存在する実際の複
数本(例えば4本)のX線パスに沿って実測された(検
出素子の)投影データに対して所定の計算処理(例えば
補間)を施し、得られた計算データを、計算上のX線パ
スに示す直線に沿って逆投影データとし、これを所定の
重み付けをして逆投影する。特にヘリカルスキャンの場
合は、所望の再構成面とX線焦点とのスライス方向に関
する位置関係が変わるので、X線焦点の位置毎(或いは
ビュー毎)に上記計算処理に使用される検出素子列(の
データ)或いは検出素子列の寄与度を変えるのが望まし
い。このようなコーンビーム再構成を行えば、スライス
方向に広い検出器を有効に活用することができる。
【0020】一方、ファンビーム再構成処理は、例えば
ファンビーム・コンボリューション・バックプロジェク
ション法を利用したもので、バックプロジェクション
で、X線(レイ)がX線管101の回転軸対して直交す
るものと仮定(投影データが体軸方向に垂直方向のX線
により得られたと仮定)して、投影データに基づいて画
像再構成する。再構成されたボリュームデータは、デー
タ処理装置113に直接送られ、あるいは、記憶装置1
11に一旦記憶された後データ処理装置113に送られ
る。そしてボリュームデータは、オペレータの指示に基
づき、既に広く用いられている、任意断面の断層像、任
意方向からの投影像、レンダリング処理による特定臓器
の3次元表面画像等のいわゆる疑似3次元画像データに
変換されて、表示装置116に表示される。オペレータ
は、検査・診断の目的に応じて、上記任意断面の断層
像、任意方向からの投影像及び3次元表面画像等の中か
ら任意の表示形態を選択し、設定することが可能であ
る。この場合、1つのボリュームデータから、異なる形
態での画像を生成し、表示することになる。また、表示
の際には、1種類の画像だけでなく、複数種類の画像を
同時に表示するモードも備え、目的に応じて一つの画像
を表示するモードとの切り替えが可能であるようになっ
ている。
【0021】入力装置115は、キーボードや各種スイ
ッチ、マウス等を備え、オペレータにより検査計画を入
力可能な装置であり、設定画面(例えば表示ユニット1
16)上で検査計画を設定し、そして検査計画を作成す
るための機能を有する。検査計画として設定されるパラ
メータ又は条件は、頭などの検査対象部位、スキャンか
ら画像記録までのシーケンス、データ収集のためのスキ
ャン条件、1又は複数の画像再構成を行うための再構成
条件、再構成された画像を表示する際の表示条件、スキ
ャンをする間の音声の内容と発生タイミングなどがあ
る。
【0022】またスキャンから画像記録までのシーケン
スとしては、オートフィルミングモード等がある。オー
トフィルミングモードは、ヘリカルスキャンに追従し
て、ファンビーム再構成やコーンビーム再構成を行い、
予め設定したウインドウ条件でスキャン中にフィルミン
グされる画像を表示画面上で観察しながらフィルミング
する。また、投影データの収集動作(スキャン動作)に
は、複数のパラメータが関わっている。同様に、収集し
た信号から断層像を生成する画像生成動作にも、また再
構成した断層像を表示する画像表示動作にも、それぞれ
複数のパラメータが関わっている。信号収集パラメータ
(スキャン条件)としては、スキャンタイプ(コンベン
ショナルスキャン/ヘリカルスキャン)、同時にスキャ
ンされるスライス数、スライス厚、このスライス数とス
ライス厚で定義されるスライス幅、スライス間隔、ガン
トリ傾斜角度、管電圧、管電流、撮影領域FOVサイ
ズ、スキャンスピード(X線管と検出器の回転速度)、
X線管が1回転する間に移動する寝台の移動量、寝台移
動量等がある。
【0023】再構成パラメータとしては、再構成方式
(ファンビーム再構成方法/コーンビーム再構成方
法)、再構成スライス数、再構成スライス厚、再構成領
域サイズ、再構成マトリクスサイズ、関心部位を抽出す
るためのしきい値等がある。画像表示・記録パラメータ
としては、ウインドウレベル、ウインドウ幅、表示倍
率、マルチプラナ(サジタル/コロナル/オブリーク)
がある。信号収集から画像生成を経て最終的に画像表示
するまでの一連の検査シーケンスを完遂するためには、
上述した複数の信号収集パラメータと複数の再構成パラ
メータと複数の画像表示パラメータとをそれぞれ設定す
ることが要求される。ここでは、設定された複数の信号
収集パラメータと設定された複数の再構成パラメータと
設定された複数の画像表示パラメータと、信号収集、再
構成、画像表示、画像記録までのフローとをプランと総
称するものとする。つまり、複数の信号収集パラメー
タ、複数の画像生成パラメータ、そして複数の画像表示
パラメータをプランとして予め登録しておけば、オペレ
ータがプランを選択することにより、簡単に上述の一連
のシーケンスを実行することができる。この検査計画作
成システムの支援のもとで、操作者は、検査対象部位、
スキャンから画像記録までのフロー、スキャン条件、再
構成条件、表示条件を含む検査計画(スケジュール)の
設定を行う。ホストコントローラ110は、設定された
スケジュールに従って検査計画作成システムは、ガント
リ及び寝台を制御し、そのスケジュールを実際に実行し
ていく。
【0024】図4には、検査スケジュール設定画面の例
を示している。ここでは、検査スケジュール設定画面と
してスキャンスケジュール画面(スキャンメニュー)を
示している。検査スケジュール設定画面は、入力デバイ
ス115の操作画面上に表示されるが、画像表示用の表
示部116に表示されてもよい。画面の右上欄には、ス
キャノグラム(スカウト像)が表示される。スキャノグ
ラムは、X線管101と放射線検出器103を固定した
状態で、体軸方向(スライス方向)に天板を移動するこ
とにより得られたデータに基づいて作成される。このス
キャノグラム上にスキャン範囲を設定するための枠線が
表示される。この枠線を移動操作することにより、スキ
ャン範囲を設定することができる。また、画面の下欄に
は、スキャンスケジュール表が表示される。このスキャ
ンスケジュール表には、予定する複数のスキャンオペレ
ーション(スキャン検査)がその順序に従って縦に配列
される。操作者は、所望するスケジュールに従って、ス
キャン検査の新規(追加)、複写、消去の各機能を使っ
て所望する順番で所望するスキャン検査を配列してい
く。各スキャンオペレーションの行には、各スキャンオ
ペレーションの開始時間、スキャンオペレーション間の
休止時間、スキャンオペレーション各々のスキャンの範
囲(開始/終了位置)、スキャンモード(コンベンショ
ナルスキャン、ヘリカルスキャン)、スキャンオペレー
ションの回数、高電圧発生装置109からX線管101
へ供給される管電圧、管電流、スキャン速度(回転スピ
ード)、FOVのサイズ、スライス幅(スキャンするた
めのスライス厚×スライス数)、スキャン範囲、スキャ
ンオペレーション間の天板の移動量、等の条件の項目が
配列されている。各項目の値は、検査計画作成システム
11により初期推奨値が挿入されており、操作者は必要
に応じてその値を変更可能である。尚、スキャノグラム
上に表示されるスキャン範囲を示す枠線は、開始位置、
終了位置、スキャン範囲、FOVのサイズのいずれかの
項目の値を変更すれば、その変更に連動してサイズや位
置が変更される。また逆にスキャノグラム上の枠線をク
リックして移動すれば、開始位置、終了位置などの項目
がその移動に応じて変更される。尚、スライス幅の代わ
りに、スキャン予定のスライス厚、スライス数が独立に
設定されても良い。再構成条件(ファンビーム再構成/
コーンビーム再構成)を設定するためのメニュー(シー
ト)では、再構成スライス厚×再構成スライス厚を入力
することができる。スキャンメニューと再構成メニュー
は互いに関連付けられても良い。例えば、オペレータが
スキャンメニューの中でスライス幅を変えた時、再構成
メニューの再構成方法及び再構成スライス幅が自動的に
変更されても良い。オペレータが再構成メニューの中で
スライス数を変更したとき、スキャンメニューのスライ
ス数及びスライス幅の少なくとも一方が自動的に変更さ
れても良い。また同じメニュー内のパラメータをお互い
にリンクさせても良い。例えばオペレータが再構成メニ
ューの中で再構成方法を変更したとき、同じ再構成メニ
ューのスライス幅が自動的に変更されて良い。
【0025】ホストコントローラ110は、CPUを有
するコンピュータ回路を搭載しており、高電圧発生装置
109に接続されるとともに、バスを介してガントリ内
の図示しない寝台駆動部、ガントリ駆動部107、放射
線検出器103にそれぞれ接続されている。また、ホス
トコントローラ110、データ処理装置113、記憶装
置111、再構成装置114、表示装置116、及び入
力装置115は、それぞれバスを介して相互接続され、
当該バスを通じて互いに高速に画像データや制御データ
等の受け渡しを行うことができるように構成されてい
る。ホストコントローラ110は、例えば以下に述べる
ような制御を実行して、X線透過データ(投影データ)
の収集処理を行う。すなわち、ホストコントローラ11
0は、オペレータから入力装置115を介して入力され
たスライス幅等のスキャン条件を内部メモリに格納す
る。ホストコントローラ110は、この格納されたスキ
ャン条件(あるいは、マニュアルモードにおいてオペレ
ータから直接設定されたスキャン条件)に基づいて、高
電圧発生装置109、寝台駆動部、ガントリ駆動部10
7、及び寝台の体軸方向への送り量、送り速度、ガント
リ(X線管球2014及び放射線検出器103)の回転
速度、X線管101と放射線検出器103の回転ピッ
チ、及びX線の曝射タイミング等を制御しながら、当該
高電圧発生装置109、寝台駆動部、ガントリ駆動部1
07を駆動させる。これによって、被検体の所望の撮影
領域に対して多方向からコーン状のX線ビームが照射さ
れ、被検体の撮影領域を透過した透過X線を、放射線検
出器103の各検出素子を介してX線透過データとして
検出することができる。
【0026】また、ホストコントローラ110は、入力
装置115にて設定された撮影スライス幅(或いはスラ
イス数)及び再構成条件(ファンビーム再構成/コーン
ビーム再構成のいずれの再構成方法)のうち少なくとも
一方に基づいて、放射線検出器103とデータ収集装置
104bとの間のスイッチング素子104aのオン/オ
フを制御する。ホストコントローラ110は、放射線検
出器103が有する各検出素子(フォトダイオード)と
DAS104bとの接続状態と共に、データ収集に使用
する体軸方向におけるデータ収集素子数(例えばファン
ビーム再構成用に体軸方向に4列、コーンビーム再構成
用に体軸方向に8列)を切換え、各検出素子で検出され
たX線透過データを所定の単位で束ねる。そして、スキ
ャン条件や再構成条件に対応した複数スライスのX線透
過データとしてDAS104bに送り出し、所定の処理
を実行する。また、ホストコントローラ110は、入力
装置115により設定されたスライス数、スライス幅
(スライス数×スライス厚)に従って、DAS104b
にX線透過データを送り、所定の前処理を実行する。ま
たホストコントローラ110は、入力装置115により
設定されたスライス数又はスライス幅に従って、再構成
装置114の再構成方法を決定する。例えば4スライス
(又は0.5mm×4スライス)が設定されると、ファ
ンビーム再構成を用いて放射線検出器103により収集
された投影データに基づいて画像再構成を行い、8スラ
イス(又は0.5mm×8スライス)が設定されると、
コーンビーム再構成を用いて投影データに基づいて画像
再構成を行う。
【0027】ここで、上記構成例となるX線CT装置に
ついての作用効果について説明する。なお、以下では、
スキャンモードとしてヘリカルスキャン(スパイラルス
キャンなどもと称されている。)が選択された場合につ
いて説明する。ヘリカルスキャンとは、X線源を連続回
転させながら、被写体若しくはガントリを移動させるも
のである。このヘリカルスキャンでは、X線を曝射する
動作中に、X線源の回転角度に応じて被検体の位置が連
続的に変わる。すなわち、被検体に対する走査平面の位
置が連続的に変化していく。ヘリカルスキャンによって
収集されたX線の強度データは、後述するような方法に
よって処理され、複数のスライス面における断層像が再
構成される。
【0028】まず操作者は、寝台の天板上に被検体を載
置させる。そして、被検体のスキャノ撮影する(X線管
と放射線検出器システムを回転させないでX線管からX
線を発生し、ガントリの診断用開口部に天板を挿入させ
て撮影する)。スキャノ撮影により得られたデータは所
定の処理が施され、スキャノグラムが得られる。次に操
作者は、頭部、胸部、腹部等のいずれの部位を検査する
か検査対象部位を設定する。ここでは検査対象部位とし
て腹部を設定する。そして検査計画作成システムの支援
のもとで、スキャンから画像記録までのシーケンス、ス
キャン条件、再構成条件、表示・記録条件(ウインドウ
条件)などの検査計画の設定を行う。入力装置115の
表示部には図4のような画面が表示される。ここで、操
作者は、スキャンメニューをクリックしてスキャン条件
を設定する。スキャン条件は、スキャノグラムを利用し
てスキャン範囲、開始位置、終了位置、FOV等の諸条
件を設定すると共に、撮影スライス幅を設定する。
【0029】撮影スライス幅としてスライス厚が0.5
mm、スライス数が4スライス(0.5mm×4スライ
ス)が設定されれば、ホストコントローラ110は再構
成装置114においてファンビーム再構成をするよう設
定を行う。また撮影スライス幅としてスライス厚0.5
mm、スライス数が8スライス(0.5mm×8スライ
ス)と設定されれば、ホストコントローラ110は再構
成装置114においてコーンビーム再構成を行うよう設
定する。また逆に再構成パラメータシートにおいて、再
構成方法としてファンビーム再構成/コーンビーム再構
成のいずれかを選択するか或いは同時に再構成するスラ
イス数(例えば、4スライスか8スライスか)と、メイ
ンシートの撮影スライス幅は、それぞれ4スライス、8
スライスに切り替わる。尚、上記では、スキャン条件を
決めるためのメインシートと再構成パラメータシートと
のうち、片方のシートでパラメータが設定されると、他
方のシートのパラメータも設定されている。しかしなが
ら、シートの連動設定は行なわれなくても良い。重要な
ことは、撮影スライス数、撮影スライス幅(スライス数
×スライス厚)の少なくともいずれかが設定されると、
再構成装置114においてそれに応じた画像再構成が行
なわれることである。
【0030】つまり、本実施形態では、同時にデータ収
集するスライス数が4枚の場合はファンビーム再構成に
より画像再構成し、8枚の場合はコーンビーム再構成に
より画像再構成するように一義的に決定される。また、
再構成方法としてファンビーム再構成が設定される場合
は4スライス同時収集可能とし、コーンビーム再構成が
設定される場合は8スライス同時収集するように決定さ
れる。ここで、同時に収集するスライス数は、データ収
集に使用する体軸方向におけるDAS数に関係する。す
なわち、本実施形態では、検査計画において設定された
撮影スライス幅や再構成方法(特に再構成方法)に応じ
て、データ収集に使用されるスライス方向のDAS数を
切り替え、放射線検出器103の検出素子とDAS10
4bとの接続状態を決定する。また本実施形態では、同
時に収集されるスライス数(撮影スライス幅)に応じ
て、ファンビーム再構成、コーンビーム再構成のいずれ
の方法により画像再構成するかを決定する。このように
検査計画が選択されると、選択された検査計画に関連付
けられている信号収集、画像生成及び画像表示に関する
複数のパラメータが、ホストコントローラ110に転送
される。
【0031】操作者により検査開始指示が行われると、
天板がスキャン開始位置の直前(ヘリカルスキャンの助
走位置)まで移動されると共に、検査計画で設定された
スキャン速度に到達するよう回転リングが回転する。そ
して、回転リング102のスピードが設定スピード(図
4では、1回転当り0.5秒)に到達すると、検査計画
で設定された管電圧、管電流が高電圧発生装置109か
らX線管101へ供給され、X線が曝射されると共に、
天板が体軸方向にスライドする。この時までに、コリメ
ータは設定スライス幅のデータが収集できるように開口
幅が変更されている。このようにX線管が被検体の周囲
を回転しながらX線を曝射している間に、天板に載せら
れた被検体が体軸方向に移動することによってヘリカル
スキャンが実現される。被検体を透過したX線は、放射
線検出器103においてアナログ電気信号の2次元投影
データに変換され、データ収集回路104でディジタル
電気信号の2次元投影データに変換された後、非接触デ
ータ伝送装置105を介して、各種補正を行う前処理装
置106に送られ、感度補正等を受ける。
【0032】ここでデータ収集回路104の使用される
数、及び放射線検出器103とデータ収集回路の接続態
様は、上述のように画像再構成をファンビーム再構成で
行うかコーンビーム再構成で行うかに応じて変更され
る。検査計画でファンビーム再構成が設定された場合
は、912行×4列のDAS104がデータ収集(増幅
処理、A/D変換等)に使用され、コーンビーム再構成
が設定された場合は、912行×8列のDAS104が
データ収集に使用される。本実施形態では、ファンビー
ム再構成が設定される場合、0.5mm×4スライス、
1.0mm×4スライス、2.0mm×4スライス、
3.0mm×4スライス、4.0mm×4スライスのい
ずれかのモードの画像を得ることができる。本実施形態
では、4.0mmを超えるスライス厚で4スライスを得
ること(例えば、8.0mmmm×4スライス)は原理
的には可能であるが、コーン角の影響を考慮して装置と
して選択できないように制限を与えるのが望ましい。こ
れは、ファンビーム再構成を用いて画像再構成するには
コーン角が大き過ぎるからである。最大スライス厚は、
4.0mmに限らずその他のスライス厚(例えば3.0
mm)で制限を与えても良い。0.5mm厚のスライス
を4枚撮影する場合、中央の4列の0.5mm幅の検出
素子1031の電気信号を個別に読み出すように、各列
の検出素子1031はスイッチ群104aを介して4列
分のDAS104bに個別に接続されることにより、
0.5mm厚の4枚の断層像を再構成可能なデータを収
集することができる。このとき4列分のDAS104b
は使用されず、中央の4列を除く他の検出素子列の出力
はスイッチ群104aによりGNDに接続される。
【0033】また、1mm厚のスライスを4枚撮影する
場合、中央の8列の0.5mm幅の検出素子1031に
おいて、隣り合う2列の0.5mm幅の検出素子103
1がスイッチ群104aを介して同じ列のDAS104
bに接続される。これにより8列の検出素子1031は
スイッチ群104aにより4列分のDAS104bに接
続される。つまり隣り合う2列の0.5mm幅の検出素
子1031の電気信号を同時に読み出すことにより、隣
り合うペアの0.5mm幅の検出素子1031を単一素
子の如く取り扱って(同行の検出素子の加算処理を行う
ことによって;加算処理は「束ね」とも呼ばれる)、1
mm厚の4枚の断層像を再構成可能なデータを収集する
ことができる。このとき4列分のDAS104bは使用
されず、中央の8列を除く他の検出素子列の出力はGN
Dに接続される。尚、2mm厚、3mm厚、4mm厚の
スライスを4枚撮影する場合においても、1mm厚のス
ライスを4枚撮影する場合と同様の束ね処理で信号読出
し態様を変更することで実現することができる。一方、
コーンビーム再構成が設定される場合、所望スライス幅
に応じて、スイッチ群104aにより放射線検出器10
3の検出素子とDAS104bの接続態様を変えて束ね
処理を行うことはファンビーム再構成と同様である。し
かしながら、ファンビーム再構成モードで収集したとき
より多いDAS(8列全てのDAS数)を使用すること
が大きく異なる。これにより、コーンビーム再構成モー
ドのデータ収集において、0.5mm,1mm,2m
m,3mm,4mmのいずれか任意のスライス厚で8枚
のスライスを収集することも可能である。
【0034】本実施形態では、ファンビーム再構成デー
タ収集モードにおいて4列のDAS104aによりデー
タ収集を行っていたが、1列、2列という4列ではない
列数のDASを使用するモードとしても良い。またコー
ンビーム再構成データ収集モードにおいて8列のDAS
104aによりデータ収集を行っていたが、ファンビー
ム再構成モードより使用するDAS数が多ければ、その
数は8列に限らず、16列、32列、64列等の他の列
数のDAS104bを使用するモードとしても良い。例
えば、ファンビーム再構成モードにおいて2列のDAS
104bを使用していれば、コーンビーム再構成モード
において4列のDAS104bを使用するモードにして
も良い。さて、前処理装置106で感度補正やX線強度
補正等を受けた360゜分、つまり1000セットの2
次元投影データは、記憶装置111に記憶される。そし
て、データ処理装置113は、次のような補正処理、補
正処理などを施すようになっている。
【0035】ファンビーム再構成モードにおいては、再
構成装置114により投影データが回転中心軸に対して
直交する方向のX線ビームと仮定して画像再構成を行う
ので、データ処理装置113は、上記により得られた投
影データを用いてヘリカル補間を行う。このヘリカル補
間とは、所望スライスの再構成に必要な投影データ(3
60度分又は180度+ファン角度分の投影データ)
を、スライス面の近傍で得られる同一位相の投影データ
を線形補間して得ることを言う。本実施形態では、この
ヘリカル補間を改良し、ファンビーム再構成モードの場
合、データ収集装置113は、所望スライス面の近傍の
一定の範囲に所定数のリサンプリング点を考え、各リサ
ンプリング点におけるリサンプリングデータを当該各リ
サンプリング点を挟む同一位相のデータを線形内挿補間
で得、このリサンプリングデータに対して所定のフィル
タによる重み付け加算を行うことで、所望スライスの投
影データを生成する。そして再構成装置114は、生成
された投影データに基づいてファンビーム再構成処理に
より画像を生成する。一方、コーンビーム再構成モード
においては、データ処理装置113は、ファンビーム再
構成モードのようなヘリカル補間を行わない。しかし、
データ処理装置113は、投影データに対して、コーン
ビームX線における体軸方向の位置に応じて異なるビー
ム経路長を補正する第1の補正処理、計算上のX線パス
の周囲に存在する実際の複数の複数本のX線パスに沿っ
て実測された投影データに対して、所望再構成面に対す
るX線焦点と検出素子列との位置関係を考慮した重み付
けをビュー毎に施す。再構成装置114は得られた計算
データを、計算上のX線パスに沿って逆投影を行い、画
像を生成する。
【0036】そして、表示装置116は再構成装置11
4により生成された再構成画像データを表示する。尚、
検査計画の設定によっては、再構成されたデータは、記
憶装置111に記憶された後、データ処理装置113に
送られて、オペレータの指示に基づき、既に広く用いら
れている、任意断面の断層像、任意方向からの投影像、
レンダリング処理による特定臓器の3次元表面画像等の
いわゆる疑似3次元画像データに変換されて、表示装置
116に表示される。上述したように本実施形態では、
再構成装置がファンビーム再構成方法及びコーンビーム
再構成方法を搭載し、どちらの方法により画像再構成を
行うかオペレータが選択できるようにしている。そのた
めスクリーニング検査など短時間に画像診断を行う場合
はファンビーム再構成モードを選択し、画質重視で画像
診断を行う場合はコーンビーム再構成モードを選択する
というように検査の自由度を広げることができる。また
本実施形態では、選択された再構成方法(ファンビーム
再構成かコーンビーム再構成か)に応じて、データ収集
に使用するDAS数を変更している。これにより、DA
Sの実装スペースやコストの面で有効である。
【0037】また本実施形態では、撮影スライス数や再
構成スライス数に応じて、再構成装置114の再構成方
法(ファンビーム再構成方法、コーンビーム再構成方法
のいずれの方法により画像再構成するか)を決定してい
るため、オペレータはスライス数と再構成方法の関係を
考慮しなくて良いので、オペレータの負担を軽減でき
る。そして、設定されたスライス数の断層像は、共通の
再構成方法により再構成されるため、スライス位置によ
って画質が変わることがない。それゆえ、医者は画質の
違いを考えずに診断することができ、医者の負担を低減
することができる。更に、本実施形態では、検査計画時
において再構成方法等の設定すれば、DAS数の変更、
放射線検出器とDASとの接続態様等が変更することが
できるため、新たにDAS数の変更等のための操作をし
なくとも良いので、操作性を向上させることができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではな
く、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で種々変形
して実施することが可能である。さらに、上記実施形態
には種々の段階が含まれており、開示される複数の構成
要件における適宜な組み合わせにより種々の発明が抽出
され得る。また実施形態に示される全構成要件から幾つ
かの構成要件が削除されてもよい。例えば、本実施形態
では、検査計画で選択された再構成方法に応じて体軸方
向における使用DAS数を8列分、4列分と切換えてい
る。しかしながら、選択された再構成方法に関らず、使
用DAS数を所定数(例えば8列分)を変更しないで固
定しても良い。この場合、4スライス、8スライスとい
ったスライス数は、検査計画において再構成パラメータ
シート(再構成スライス数)で選択するようにすれば良
い。これにより、オペレータは、検査計画においてスキ
ャン条件のスライス数を選択しなくとも、4スライス、
8スライスのいずれも再構成することができるため、手
間を省くことができる。
【0038】また本実施形態では、検査計画画面におい
て設定可能な最大スライス数(8スライス)の画像を得
るために、最大スライス数とスライス方向に同列数のデ
ータ収集素子を設けるとしたが、最大スライス数より多
い列数(例えば16列)のデータ収集素子を設置するよ
うにしても良い。この場合、最大スライス数の画像を得
るために用いられるデータ収集素子列だけでなく、残り
のデータ収集素子列(ここでは、8列)からも信号が読
み出され、データ伝送装置105によりデータ処理ユニ
ット側に送信されるようにするのが望ましい。これによ
り、ユーザインターフェース、データ収集素子列の切換
え、データ処理等のソフトを変更するだけで最大スライ
ス数の増加(16スライス)に関するアップグレードを
容易に行ういことができる。また本実施形態では、コー
ンビーム再構成された画像、ファンビーム再構成された
画像の2種類の画像を得ることができるが、再構成方法
の違いにより表示画像の画質レベルが若干異なることが
予想され、読影者に違和感を与えるかもしれない。その
ため、コーンビーム再構成により画像を得るにあたっ
て、画像SD、コントラスト、階調などのいずれかがフ
ァンビーム再構成により得られる画像と略同じになるよ
うに補正処理を行うのが望ましい。特に、コンボリュー
ション段階で上記補正処理を行えば、微妙な制御をし易
くなるので好ましい。この補正処理は、コンボリューシ
ョン段階ではなく、前処理段階、画像再構成後など種々
の段階で行っても良く、またファンビーム再構成により
画像を得る方で行っても良いし、両方で行っても良い。
【0039】また本実施形態では、ファンビーム再構成
が設定される場合、コーン角の影響を考慮して、4.0
×4スライスまでしか得ることができないように制限を
与えているが、このような制限はなくとも良い。また、
2.0mm×8スライス(8列のデータ収集素子列)で
データを収集し、データ収集装置の出力を束ね(加算処
理)、ファンビーム再構成して4.0mmスライス厚の
画像を4スライス生成するようにするようにしても良
い。2.0mm×8スライスのデータ収集モードと4.
0×4スライスのデータ収集モードとは、共通の検出素
子列により投影データを得ることになる。これを利用し
て、オペレータが検査計画画面で4スライス(ファンビ
ーム再構成モード)を選択した場合、ファンビーム再構
成モード用の4列ではなくコーンビーム再構成モード用
の8列のデータ収集素子を用いてデータを収集し、収集
されたデータを束ねた後、ファンビーム再構成又はコー
ンビーム再構成を行う。これにより、2次元検出器の検
出素子とデータ収集装置との間に信号読み出し用の配線
やスイッチの接続態様を全てのデータ収集モードに応じ
て用意する必要がなくなる。配線やスイッチには実装ス
ペース等の物理的制約があるため、画質等に影響を及ぼ
さなければ、ファンビーム、コーンビーム再構成モード
で上記のように配線や接続態様を兼用し、データ収集装
置でデータを収集した後に束ね処理をするのが有用とな
る。
【0040】また、上記実施形態においては、再構成、
断面変換などのデータ処理及び表示オペレーションは、
X線CT装置100内で行われるとしたが(そのような
形態が一般的である)、本発明においてはこれに代え、
これらデータ処理等を、図1に示す外部の画像処理装置
200において実行するようにしてもよい。また、この
ような外部の画像処理装置200を使用する場合、X線
CT装置100から、画像処理装置200に送られるデ
ータは、再構成前でも、再構成後でも、データ処理後の
表示直前でも、いずれの状態でも上記した実施形態の効
果を妨げるものではない。さらに上記実施形態は種々変
形して実施することが可能である。例えば、上述した実
施形態ではヘリカルスキャンによりデータ収集する説明
を行ったが、天板停止状態におけるスキャンと天板移動
を交互に行うコンベンショナルスキャン適用しても良
い。また上記実施形態では、X線CT装置として、現在
主流のX線管と放射線検出器とが一体として被検体の周
囲を回転する回転/回転(ROTATE/ROTATE)タイプを一
例として説明したが、リング状に多数の検出素子がアレ
イされ、X線管のみが被検体の周囲を回転する固定/回
転(STATIONARY/ROTATE)タイプ等様々なタイプに適用
しても良い。
【0041】また上記実施形態では、1スライスの断層
像データを再構成するのに必要な角度範囲として、被検
体の周囲1周、約360°分の投影データが必要である
として説明したが、180°+ビュー角分の投影データ
を用いるハーフスキャン等いずれの再構成方式にも適用
可能である。さらに上記実施形態では、入射X線を電荷
に変換するメカニズムとして、シンチレータ等の蛍光体
でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の
光電変換素子で電荷に変換する間接変換形について説明
したが、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びそ
の電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換
形を採用しても良い。また上記実施形態では、一管球型
のX線CT装置について説明したが、X線管とX線検出
器との複数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管
球型のX線CT装置に適用しても良い。また上記実施形
態では、設定された撮影スライス数、撮影スライス幅に
従って、ファンビーム再構成を用いて画像再構成するか
コーンビーム再構成を用いて画像再構成するかを決定し
ていた。しかしながら、再構成スライス数(画像スライ
ス数)、再構成スライス幅(画像スライス幅;再構成ス
ライス数×再構成スライス厚)に従って、ファンビーム
再構成かコーンビーム再構成するかを決定しても良い。
さらに上記実施形態では、設定したスライス数、スライ
ス幅等から決定される体軸方向のコリメータ幅に従っ
て、ファンビーム再構成により画像再構成するかコーン
ビーム再構成により画像再構成するかを決定しても良
い。またオペレータが検査計画の中でコリメータ幅を設
定できるようにし、設定コリメータ幅に従って画像再構
成方法が決定されるようにしても良い。
【0042】
【発明の効果】以上本発明によれば、コーンビームX線
CT装置を有効活用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態によるX線CT装置の構成
図。
【図2】本発明の実施形態によるX線CT装置に採用さ
れる放射線検出器の1つの検出器モジュールの平面図。
【図3】放射線検出器、スイッチ群、データ収集装置の
概略構成を示す斜視図。
【図4】検査計画作成機能による検査計画設定画面例。
【符号の説明】
100…X線CT装置 101…X線管 103…放射線検出器 104a…スイッチ群 104b…データ収集装置 114…再構成装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 4C093 AA22 BA07 BA10 CA13 EB17 FA13 FA35 FA44 FE01 5B057 AA09 BA03 BA12 CA02 CA08 CA12 CB02 CB13 CB16 CC01 CD14

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被検体の周囲を回転しながらX線を発生
    するX線源と、 前記被検体を透過したX線を検出するための検出素子が
    スライス方向に複数個配列されるX線検出器と、 このX線検出器の出力を用いて前記被検体に関する投影
    データを収集するデータ収集装置と、 スライス数を設定する設定器と、 前記X線が前記X線源の回転軸に対してほぼ直交するも
    のと仮定して画像再構成を行う第1の再構成法と、前記
    X線のコーン角情報を用いて画像再構成を行う第2の再
    構成法とを備え、前記設定器により設定されたスライス
    数に応じて決定された再構成法用いて前記投影データに
    基づいて画像を再構成する再構成装置と、を備えたコン
    ピュータ断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の再構成法は、前記X線が前記
    回転軸に対してほぼ直交するものと仮定して前記投影デ
    ータを逆投影するファンビーム再構成であり、 前記第2の再構成法は、前記コーン角に応じた斜めのレ
    イに沿って投影データを逆投影するコーンビーム再構成
    であることを特徴とする請求項1記載のコンピュータ断
    層撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記第1の再構成法は、前記X線が前記
    X線源の回転軸に対してほぼ直交するものと仮定して前
    記投影データを逆投影するファンビーム再構成であり、 前記第2の再構成法は、前記コーン角に応じた斜断面に
    近似するX線パスの近似投影データを抽出し、この近似
    投影データを用いて画像再構成するASSR法であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のコンピュータ断層撮影装
    置。
  4. 【請求項4】 前記設定器は、撮影スライス数及び再構
    成スライス数の少なくとも一方を設定することを特徴と
    する請求項1記載のコンピュータ断層撮影装置
  5. 【請求項5】 前記データ収集装置は、前記X線検出器
    の検出信号を収集処理してその検出信号に応じたデジタ
    ルデータを得るデータ収集素子を、前記スライス方向に
    複数配列して成るものであって、 前記設定器により設定されたスライス数に応じて、前記
    データ収集装置の前記スライス方向におけるデータ収集
    素子の素子数を切換える切換装置を更に備えることを特
    徴とする請求項1記載のコンピュータ断層撮影装置。
  6. 【請求項6】 前記スライス方向における前記データ収
    集素子の素子数は、前記X線検出器のスライス方向にお
    ける検出素子の素子数より少ないことを特徴とする請求
    項5記載のコンピュータ断層撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記再構成装置によりおいて前記コーン
    ビーム再構成されるスライス数は、前記ファンビーム再
    構成されるスライス数より多いことを特徴とする請求項
    2記載のコンピュータ断層撮影装置。
  8. 【請求項8】 前記データ収集装置のスライス方向のデ
    ータ収集素子数は、前記スライス数より多いことを特徴
    とする請求項5記載のコンピュータ断層撮影装置。
  9. 【請求項9】 前記ファンビーム再構成により得られた
    画像と前記コーンビーム再構成により得られた画像の画
    質レベルをほぼ等しくする補正器を更に備えたことを特
    徴とする請求項2記載のコンピュータ断層撮影装置。
  10. 【請求項10】 前記補正器は、前記コーンビーム再構
    成により画像再構成を行う際に前記投影データに対して
    補正処理を施すことを特徴とする請求項9記載のコンピ
    ュータ断層撮影装置。
  11. 【請求項11】 被検体の周囲を回転しながらX線を発
    生するX線源と、 前記被検体を透過したX線を検出するための検出素子が
    スライス方向に複数個配列されるX線検出器と、 このX線検出器の出力を用いて前記被検体に関する投影
    データを収集するデータ収集装置と、 スライス数及びスライス厚から成るスライス幅を設定す
    る設定器と、 前記X線が前記X線源の回転軸に対してほぼ直交するも
    のと仮定して画像再構成を行う第1の再構成法と、前記
    X線のコーン角情報を用いて画像再構成を行う第2の再
    構成法とを備え、前記設定器により設定されたスライス
    幅に応じて決定された再構成法を用いて前記投影データ
    に基づいて画像を再構成する再構成装置と、を備えたコ
    ンピュータ断層撮影装置。
  12. 【請求項12】 被検体の周囲を回転しながらX線を発
    生するX線源と、 前記X線をスライス方向に整形するコリメータと、 前記被検体を透過したX線を検出するための検出素子が
    チャンネル方向及びスライス方向に複数個配列されるX
    線検出器と、 このX線検出器の出力を用いて前記被検体に関する投影
    データを収集するデータ収集装置と、 前記X線が前記X線源の回転軸に対してほぼ直交するも
    のと仮定して画像再構成を行う第1の再構成法と、前記
    X線のコーン角情報を用いて画像再構成を行う第2の再
    構成法とを備え、前記コリメータの前記スライス方向の
    開口幅に応じて決定された再構成法を用いて前記投影デ
    ータに基づいて画像を再構成する再構成装置と、を備え
    たコンピュータ断層撮影装置。
  13. 【請求項13】 被検体の周囲を回転しながらX線を発
    生するX線源と、 前記被検体を透過したX線を検出するための検出素子が
    スライス方向に複数個配列されるX線検出器と、 このX線検出器の出力データを用いて前記被検体に関す
    る投影データを収集するデータ収集素子が、前記チャン
    ネル方向及びスライス方向に複数配列して成るデータ収
    集装置と、 前記X線が前記X線源の回転軸に対してほぼ直交するも
    のと仮定して画像再構成を行う第1の再構成法と、前記
    X線のコーン角情報を用いて画像再構成を行う第2の再
    構成法とを備える再構成装置と、 前記再構成装置において前記第1の再構成法及び前記第
    2の再構成法の少なくとも一方を選択する選択装置と、 この選択装置により選択された再構成法に応じて、前記
    データ収集に用いる前記スライス方向のデータ収集素子
    の素子数を切換える切換装置と、を備えたことを特徴と
    するコンピュータ断層撮影装置。
  14. 【請求項14】 前記第1の再構成法は、前記X線が前
    記X線源の回転軸に対してほぼ直交するものと仮定して
    前記投影データを逆投影するファンビーム再構成であ
    り、 前記第2の再構成法は、前記コーン角に応じた斜めのレ
    イに沿って投影データを逆投影するコーンビーム再構成
    であることを特徴とする請求項13記載のコンピュータ
    断層撮影装置。
  15. 【請求項15】 前記切換装置は、前記選択装置により
    コーンビーム再構成が選択された場合、前記スライス方
    向におけるデータ収集素子の素子数が、前記ファンビー
    ム再構成方法が選択された場合より多くするような前記
    X線検出器と前記データ収集装置との接続態様にするこ
    とを特徴とする請求項14記載のコンピュータ断層撮影
    装置。
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