JP2003190138A - コンピュータ断層撮影装置 - Google Patents

コンピュータ断層撮影装置

Info

Publication number
JP2003190138A
JP2003190138A JP2001399359A JP2001399359A JP2003190138A JP 2003190138 A JP2003190138 A JP 2003190138A JP 2001399359 A JP2001399359 A JP 2001399359A JP 2001399359 A JP2001399359 A JP 2001399359A JP 2003190138 A JP2003190138 A JP 2003190138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reconstruction
slice
radiation
information
subject
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2001399359A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4040873B2 (ja
Inventor
Tatsuro Suzuki
達郎 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2001399359A priority Critical patent/JP4040873B2/ja
Priority to CN 02160829 priority patent/CN1264479C/zh
Priority to CNB2005100739921A priority patent/CN100398069C/zh
Priority to US10/330,049 priority patent/US7103134B2/en
Publication of JP2003190138A publication Critical patent/JP2003190138A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4040873B2 publication Critical patent/JP4040873B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Apparatus For Radiation Diagnosis (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】撮影計画の操作に要求される熟練度を緩和させ
るとともに、常に最適な再構成法を容易に且つ迅速に設
定でき、少ない操作労力で高能率且つ正確な撮影計画を
可能にする。 【解決手段】X線により被検体Pをスキャンして得た投
影データを再構成してスライス断層像を得る再構成装置
114を備えたX線CT装置100が提供される。この
装置100は、被検体Pの全スキャン領域、再構成スラ
イス厚、及びスライス数の情報を指定する手段(入力装
置115の入力部)と、この指定情報に応じて再構成装
置114による投影データの再構成に使用可能な再構成
方式の情報を提示する手段(入力装置115の表示部)
とを備える。別の態様では、各再構成方式の優劣情報が
提示される。さらに別の態様によれば、全スキャン領
域、再構成スライス厚、及びスライス数の情報に応じて
再構成方式が自動的に設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被検体の断層像を
撮影するコンピュータ断層撮影装置に係り、とくに、検
査の計画を立てるときの操作者の負担を軽減できるコン
ピュータ断層撮影装置に関する。
【0002】
【従来の技術】コンピュータ断層撮影装置として、X線
コンピュータ断層撮影装置(以下、X線CT装置と呼
ぶ)がある。このX線CT装置は、比較的旧くから医療
診断用或いは各種の研究用に用いられており、歴史的に
も大きな変遷を重ねている。
【0003】初期の頃には、シングルスライスX線CT
装置が用いられていた。このシングルスライスX線CT
装置の場合、被検体のある一つのスライス面の画像を得
ていたため、短時間に広い範囲の画像を撮影することは
難しく、医師等から単位時間により高精細(高解像度)
且つ広範囲に画像を撮影したいという強い要望が出され
ていた。
【0004】この要望に応えるために、近年、マルチス
ライスX線CT装置が開発され、かなり普及している。
このマルチスライスCT装置は、シングルスライスX線
CT装置で用いられている検出器の列を、その列に直交
する方向に複数列並べ、全体でMチャンネル×Nセグメ
ントの検出素子を有する構造の2次元検出器を用いる。
マルチスライスX線CT装置は、スライス方向に広がり
幅を有するファンビームX線を曝射するX線源と、上述
した2次元検出器とを有しており、円錐状のX線ビーム
(有効視野直径FOV)に基づいて被検体を透過したX
線を2次元検出器で検出することにより、当該被検体の
多スライス面の投影データを一度に収集でき、シングル
スライスX線CT装置に比べて、高精細且つ広範囲な画
像を収集することができる。
【0005】このため、現在、X線CT装置の主流は、
マルチスライスX線CT装置に移行しつつある。現在、
使用に供しているマルチスライスX線CT装置は、4ス
ライス型であるが、8スライス型や16スライス型のマ
ルチスライスX線CT装置といった更なる多列化も望ま
れている。
【0006】更に、近年、このマルチスライスX線CT
装置は、ヘリカルスキャン法を実施する、いわゆるマル
チスライス・ヘリカルX線CT装置も知られている。
【0007】ところで、マルチスライスX線CT装置で
は、スライス方向に広がり幅を有するファンビームX線
(すなわち実際にはコーン状のX線ビーム)を照射して
いるにも関らず、このコーンビ−ムをスライス方向に垂
直な方向に沿って平行なビ−ムと見做すファンビーム再
構成法を行い、所望のスライスを再構成している。
【0008】しかしながら、多列化が進んだ場合、ファ
ンビーム再構成法では、スライス方向に垂直な方向にお
いて列間でのX線パスが平行とは見做せなくなる。仮
に、これを平行とみなして、単純に列毎に画像をマルチ
スライスとして再構成した場合、アーチファクトが多
く、実用に耐えない画像となってしまうことが殆どであ
る。この問題を克服する再構成法として、アーチファク
トの少ない、いわゆるコーンビーム再構成法が提案され
ている。
【0009】典型的には、コーンビーム再構成法は、同
時にデータ収集するスライス列数=8列に適用される一
方で、ファンビーム再構成法は、同時にデータ収集され
るスライス列数=4列に適用される例が知られている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、1台のX線C
T装置において、これらコーンビーム再構成法及びファ
ンビーム再構成法を駆使するには、スライス1枚当たり
のスライス厚を同一とすると、スライス列数が多い場
合、即ち撮影スライス幅(=スライス厚×スライス数)
が広い場合には画像生成にコーンビーム再構成法を用
い、一方、スライス列数が少ない場合、即ち撮影スライ
ス幅が狭い場合には画像生成にファンビーム再構成法を
用いればよい、ということになる。
【0011】この再構成法を設定する作業は、実際の撮
影計画において操作者により実行されるが、個々の再構
成法にそれぞれ一長一短がある。例えば、コーンビーム
再構成法は、上述のように画質の面では優れている反
面、ファンビーム再構成法と比較して、スキャン時間で
劣っている。例えば、コーンビーム再構成法の場合、フ
ァンビーム再構成法に比べて、多列化しても画像アーチ
ファクトが少ない分、1度にデータ収集する範囲(撮影
スライス幅)を広く設定できるので、スキャン時間はそ
の分、短くすることができる。しかし、コーンビーム再
構成法は、コーン角を考慮した再構成を行う必要がある
ことから、特にスライスの厚い画像を同時に多数、再構
成するような場合には、再構成時間は、ファンビーム再
構成法よりも長くなってしまう。
【0012】このため、個々の患者に常に最適な再構成
法を設定するには、それらの再構成法それぞれの特質を
十分理解して行う必要があるため、この設定作業が操作
者にとって非常に難しいものとなっている。熟練を積ん
だ操作者であっても、その設定には非常に神経を使い、
従って時間も掛かることから、患者スループットの低下
を余儀なくされていた。
【0013】従来、撮影計画をアシストする撮影計画シ
ステムは種々の形態のものが知られているが、上述のよ
うに、撮影条件を考慮して、異なる種類の再構成方式か
ら最適な再構成方式を設定するものではなかった。
【0014】本発明は、上述した事情に鑑みてなされた
ものであり、撮影計画にそれほど熟練した操作者でなく
ても、常に最適な再構成法を容易に且つ迅速に設定で
き、撮影計画を労力少なく且つ能率良くかつ正確に立て
ることができるX線CT装置などの放射線CT装置を提
供することを、その目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係るコンピュータ断層撮影装置は、その一
つの態様によれば、放射線により被検体をスキャンして
得た投影データを再構成して当該被検体のスライスの断
層像を得る再構成装置を備える一方で、前記被検体の撮
影部位に関する少なくとも全スキャン領域、再構成スラ
イス厚、及びスライス数の情報を指定する指定手段と、
この指定手段により指定された情報に応じて前記再構成
装置による前記投影データの再構成に使用可能な再構成
方式の情報を提示する再構成方式情報提示手段とを備え
たことを特徴とする。
【0016】このため、操作者が、少なくとも全スキャ
ン領域、再構成スライス厚、及びスライス数の情報を指
定することで、ファンビーム再構成方式及びコーンビー
ム再構成方式を含む複数種の再構成方式が操作者に提示
される。このように装置側からのアシストが得られるの
で、操作者は再構成方式の決定に要する時間を短縮可能
になり、撮影計画を容易かつ確実に行えるようになる。
また、撮影計画の作成に従来ほどの熟練度を要しなくて
も済むようになる。
【0017】また、本発明に係るコンピュータ断層撮影
装置の別の態様によれば、再構成装置による投影データ
の再構成に使用可能な再構成方式の優劣に関する情報を
提示する優劣情報提示手段を備えることもできる。提示
される情報は、例えば、各再構成方式による被爆線量、
スキャン時間、スキャンから再構成までのトータルの時
間、再構成された画像の画質、及び放射線源のオーバー
・ロード・プロテクション(OLP)のうちの少なくと
も1つである。
【0018】この場合も、操作者は装置側から再構成方
式を決める上で重要な情報が提示されるので、撮影目的
に合わせて最適な再構成方式を選択し易くなり、撮影計
画を容易且つ確実に立て易くなる。
【0019】さらに、本発明に係るコンピュータ断層撮
影装置の更に別の態様によれば、放射線により被検体を
スキャンして得た投影データを再構成して当該被検体の
スライスの断層像を得る再構成装置を備える一方で、前
記被検体の撮影部位に関する少なくとも全スキャン領
域、再構成スライス厚、及びスライス数の情報を指定す
る指定手段と、前記放射線によるスキャンに関わる複数
の特質のうちの少なくとも1つに優先順位又は検討要否
を付ける条件付与手段と、前記指定手段により指定され
た情報及び前記条件付与手段により付与された優先順位
又検討要否の情報に基づいて前記再構成装置による前記
投影データの再構成に用いる再構成方式を決定する再構
成方式決定手段とを備えたことを特徴とする。例えば、
前記複数の特質は、前記放射線による被爆線量、スキャ
ン時間、スキャンと再構成のトータル時間、再構成され
た画像の画質、及び放射線源のオーバー・ロード・プロ
テクション(OLP)を含む。
【0020】これにより、操作者が少なくとも全スキャ
ン領域、再構成スライス厚、及びスライス数の情報を指
定するだけで、この指定内容に最も適切な再構成方式が
自動的に決定される。これにより、撮影計画に要する時
間が短縮され、かつ、操作者に要求される撮影計画の熟
練度もその分、緩和される。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図1〜
10に基づいて説明する。
【0022】図1には、この実施形態に係る、放射線X
線CT装置としてのX線CT装置の構成を示している。
【0023】X線CT装置100は、被検体(例えば患
者)Pを載置させる図示しない寝台と、被検体Pを挿入
して診断を行うための診断用開口部OPを有し、被検体
Pの投影データの収集を行う架台Gと、架台G全体の動
作を制御するとともに、投影データを収集し、この投影
データに基づいて画像再構成処理や画像表示等を行うデ
ータ処理ユニットUとを備えている。
【0024】寝台は、図示しない寝台駆動部の駆動によ
り、その長手方向にスライド可能な天板を有する。通
常、被検体Pは、その体軸方向が長手方向に一致するよ
うに載置される。
【0025】架台Gは、その診断用開口部OPに挿入さ
れた被検体Pを挟んで対向配置されたX線源としてのX
線管101及び放射線検出器としてのX線検出器103
を備えるほか、スイッチ群103a(図3参照)、デー
タ収集回路(DAS)104、非接触のデータ伝送装置
105、架台駆動部107、及びスリップリング108
を備えている。
【0026】X線管101、X線検出器103、及びデ
ータ収集装置104は、架台G内で回転可能な回転リン
グ102に設けられており、架台駆動部107からの駆
動制御により回転リング102が回転することで、架台
3の診断用開口OP内に挿入された被検体Pの体軸方向
に平行な回転中心軸の周りに両者が一体で回転可能にな
っている。回転リング102は、1回転あたり1秒以下
という高速速度で回転駆動される。
【0027】X線管101は、有効視野領域FOV内に
載置された被検体Pに対してコーンビーム(四角錐)
状、又はファンビーム状のX線を発生する。X線管10
1には、X線の曝射に必要な電力(管電圧、管電流)が
高電圧発生装置109からスリップリング108を介し
て供給される。これにより、X線管101は、上記回転
中心軸に並行なスライス方向及びこのスライス方向に直
交するチャンネル方向の2方向に広がる、いわゆるコー
ンビームX線又はファンビームX線を発生する。通常の
診断では、被検体Pが寝台の長手方向に沿って天板に載
るので、スライス方向は被検体Pの体軸方向に一致す
る。
【0028】なお、架台G内のX線管101と被検体P
との間には、X線管101のX線焦点から曝射されたコ
ーン状又はファン状のX線ビームを整形し、所要の大き
さのX線ビームを形成するためのスリット(図示せず)
が設けられている。
【0029】X線検出器103は、被検体Pを透過した
X線を検出するデバイスであり、X線検出素子を互いに
直交する2方向(スライス方向及びチャンネル方向を成
す)それぞれにアレイ状に複数個配列され、これにより
2次元のX線検出器を成している。本実施形態では、X
線検出器103は、複数(例えば38個)の検出器モジ
ュールから構成され、複数の検出モジュールがチャンネ
ル方向に配列される。
【0030】図2には、そのうちの1つの検出器モジュ
ール1030の展開図を示している。検出器モジュール
1030は、シンチレータと、フォトダイオードからな
る複数の検出素子1031,1032を有するフォトダ
イオードチップとを有している。複数の検出素子103
1、1032は、チャンネル方向とスライス方向との2
方向に関してマトリクス状に配列される。なお、本実施
形態におけるX線CT装置では、複数の検出器モジュー
ル1030のそれぞれは、平面的ではなく、X線管10
1の焦点を中心とした1つの円弧に沿って配列される。
【0031】検出器モジュール1030は、上述したよ
うに複数の検出素子1031、1032を有するフォト
ダイオードチップとともに、スイッチングチップ(スイ
ッチング群103aを成す)、DASチップ(DAS1
04を成す)を有している。これらフォトダイオードチ
ップ、スイッチングチップ、DASチップは、単一のリ
ジッドなプリント配線板上に実装される。
【0032】一方の検出素子1031は、スライス方向
に関する幅が1.0mmで、チャンネル方向に関する幅
が0.5mmの有感域を備えている。他方の検出素子1
032は、スライス方向に関する幅が0.5mmで、チ
ャンネル方向に関する幅が0.5mmの有感域を備えて
いる。
【0033】フォトダイオードの有感域の幅は、X線管
の回転中心軸上での換算値として定義する。つまり、
「1mmの有感域幅を有するフォトダイオード」とは、
「X線管の回転中心軸上で1mmに相当する有感域幅を
有するフォトダイオード」を意味している。このため、
X線が放射状に拡散することを考慮すると、フォトダイ
オードの実際の有感域の幅は、X線焦点と回転中心軸と
の距離に対するX線焦点とフォトダイオードの有感域と
の実際の距離の比率に従って、1mmより若干広くな
る。
【0034】0.5mm幅の検出素子1032は、スラ
イス方向に例えば16個並べられる。なお、スライス方
向に並べられた16個の検出素子1032を、第1の検
出素子列群と称する。また、1mm幅の検出素子103
1は、スライス方向に関し、第1の検出素子列群の両側
それぞれに、検出素子1032の配列個数よりも少ない
複数個、例えば12個ずつ並べられる。スライス方向C
に並べられた12個の検出素子1031を、それぞれ第
2の検出素子列群と称する。
【0035】本実施形態では、スライス方向に並べられ
た検出素子1032の個数(例えば16個)は、その両
側それぞれに配置された検出素子1031の個数(例え
ば12個)よりも多く、そのトータル個数(例えば24
個)よりも少なく成るように設計されている。
【0036】つまり本実施形態では、X線検出器103
はチャンネル方向(行方向)に912個、スライス方向
(列方向)に40個の検出素子が配列されて成る。尚、
本実施形態のX線検出器103は、0.5mm幅の検出
素子と1.0mm幅の検出素子により不均等ピッチの2
次元検出器を形成しているが、均等サイズの検出素子を
行・列方向に配列された2次元検出器でも良く、また検
出素子サイズも0.5mm、1.0mmではなく、1.
25mm幅の検出素子など本例に限定されることはな
い。
【0037】このようなX線検出器103で検出された
M×N(上記の例でいえば、M=24行×38個=91
2であり、N=40(=16列+2×12列)であ
る。)の全チャンネルに関する膨大なデータ(すなわ
ち、1ビューあたりのM×Nチャンネル分のデータ(2
次元投影データ))は、スイッチ群103aを介して、
チップ化されているDAS104に一旦集められる。
【0038】具体的には、X線検出器103の各検出素
子により検出されたX線投影データは、スイッチ群10
3aを介して例えば各チャンネルの検出素子列(40列
の検出素子1031、1032)に対して、40列より
少ない8列分(912行×8列)のデータ収集素子又は
4列分(912行×4列)のデータ収集素子を有するD
AS104に送られる。
【0039】このX線投影データのDAS104へのデ
ータ転送を行うために、スイッチ群103aはホストコ
ントローラから制御信号を受けて、X線投影データをス
ライス方向の列毎に加算して(すなわち、データを列毎
に束ねて)所要列数の2次元等価データを生成する。
【0040】DAS104から出力される2次元投影デ
ータは、一括して光通信を応用した非接触データ伝送装
置105を介して後述のデータ処理ユニットUに伝送さ
れる。尚、ここでは、データ伝送装置として、光通信を
応用した非接触データ伝送装置105を例に挙げて説明
しているが、スリップリング等の接触データ伝送装置で
も良い。
【0041】X線検出器103による検出動作は、1回
転(約1秒)の間に、例えば1000回程度繰り返さ
れ、それによりM×Nチャンネル分の膨大な2次元投影
データが1秒(1回転)あたり1000回発生し、この
ような膨大でしかも高速に発生する2次元投影データを
時間遅れなく伝送するために、DAS104及び非接触
データ伝送装置105は超高速処理化が図られている。
【0042】図3は、本実施形態における2次元のX線
検出器103,スイッチ群103a,及びDAS104
の構造を模式的に示す斜視図である。同図に示すよう
に、X線検出器103は、検出素子がアレイ状に並べら
れており、スイッチ群103aは、例えばスイッチ基板
上にFET等のスイッチング素子を実装して構成されて
いる。また、DAS104のデータ収集素子は、X線検
出器103の各検出素子と同様にアレイ状に配列されて
いる。
【0043】DAS104の各データ収集素子は、送ら
れたX線投影データに対して増幅処理やA/D変換処理
等を施して被検体Pの8スライス分又は4スライス分の
投影データを収集するようになっている。
【0044】後述するように、このDAS104におい
て、8列分又は4列分のデータ収集素子のいずれを採用
するかは、本実施形態では、撮影計画(検査計画とも呼
ばれる)を立てる際に決定される再構成方法が、ファン
ビーム再構成方式かコーンビーム再構成方式かによって
決定される。本実施形態では、ファンビーム再構成を行
う場合(例えば、2mm×4スライスなど)は、4列分
のデータ収集素子(例えば912行×4列)が使用さ
れ、コーンビーム再構成を行う場合(例えば0.5mm
×8スライスなど)は、8列分のデータ収集素子(例え
ば912行×8列)が使用される。
【0045】データ処理ユニットUは、ホストコントロ
ーラ110を中心として、データ補正等の前処理を行う
前処理装置106、記憶装置111、補助記憶装置11
2、データ処理装置113、再構成装置114、入力装
置115、及び表示装置116がデータ/制御バス11
6を介して相互に接続されている。さらに、このバス1
16は外部の画像処理装置200に接続されている。こ
の画像処理装置200は、補助記憶装置201、データ
処理装置202、再構成装置203、入力装置204、
及び表示装置205を備えている。
【0046】前処理装置106は、非接触データ伝送装
置105より伝送されてきた投影データに感度補正やX
線強度補正等を施す。前処理装置106で感度補正やX
線強度補正等を受けた360゜分、つまり1000セッ
トの2次元投影データは記憶装置111に一旦記憶され
る。
【0047】再構成装置114は、記憶装置111に記
憶された投影データにファンビーム再構成方式、又は、
コーンビーム再構成方式の再構成処理を施してスライス
の断層像データを生成する。
【0048】コーンビーム再構成方式による再構成処理
は、主としてFeldkamp法と呼ばれる再構成アル
ゴリズムを利用して、投影データの画像再構成を行う。
【0049】Feldkamp再構成法は、スライス方
向に広い対象領域を複数のボクセルの集合体として扱っ
て、X線吸収係数の3次元的分布データ(以下「ボリュ
ームデータ(複数のボクセルデータが立体的(3次元
的)に集合したもの)」という。)を発生するために、
ファンビーム・コンボリューション・バックプロジェク
ション法をもとに改良された近似的再構成法である。つ
まり、Feldkamp再構成法は、データをファン投
影データとみなして畳み込み、次いで、回転中心軸に対
して実際のコーン角に応じた斜めのレイに沿ってバック
プロジェクションを行うものである。
【0050】コーンビーム再構成方式の再構成処理とし
ては、Feldkamp再構成法を行うとともに、以下
のいずれかの補正処理を施せば、再構成処理の誤差を小
さくすることができる。
【0051】第1の補正処理は、X線ビームが再構成面
(スライス面)に治して斜めに入っていることによっ
て、X線ビームが被検体の中を通る長さが長くなること
に対して補正処理を施すものである。すなわちデータ収
集装置で得られた投影データ(前処理などを施しても施
さなくても良い)に対して、コーンビームX線における
体軸方向の位置に応じて異なるビーム経路長を補正す
る。
【0052】第2の補正処理は、実測のX線パスは、X
線焦点と再構成処理上規定されるボクセルの中心とを結
ぶ計算上のX線パスに対してズレを生じるが、この誤差
を補正するものである。すなわち計算上のX線パスの周
囲に存在する実際の複数本(例えば4本)のX線パスに
沿って実測された投影データに対して所定の計算処理を
施し、得られた計算データを、計算上のX線パスに示す
直線に沿って逆投影データとし、これを所定の重み付け
をして逆投影する。特にヘリカルスキャンの場合は、所
望の再構成面とX線焦点とのスライス方向に関する位置
関係が変わるので、X線焦点の位置毎(或いはビュー
毎)に上記計算処理に使用される検出素子列(のデー
タ)或いは検出素子列の寄与度を変えるのが望ましい。
このようなコーンビーム再構成方式による再構成処理を
行えば、スライス方向に広い検出器を有効に活用するこ
とができる。
【0053】なお、このコーンビーム再構成方式のアル
ゴリズムとしては、例えば特開平8−187240号公
報で知られているように、ASSR法「2次元投影デー
タから定めた仮想平面(ヘリカルスキャンの中心軸に対
して傾斜する斜断面として設定されることがより効果を
発揮する)の位置に近似するX線パスの近似投影データ
を抽出し、この近似投影データを用いて画像再構成する
アルゴリズム」等、コーン角の情報を用いて画像再構成
するものであれば、他のアルゴリズムを採用しても良
い。
【0054】一方、ファンビーム再構成方式による再構
成は、例えば特開平10−248837号及び同10−
21372号公報で知られているように、ファンビーム
・コンボリューション・バックプロジェクション法を利
用したもので、バックプロジェクションで、X線レイを
回転中心軸に対して直交するものと仮定(投影データが
体軸方向に垂直方向のX線により得られたと仮定)し
て、投影データに基づいて画像再構成する。
【0055】ファンビーム再構成方式では、再構成装置
114により投影データが回転中心軸に対して直交する
方向のX線ビームと仮定して画像再構成が行われるの
で、データ処理装置113は、上記により得られた投影
データを用いてヘリカル補間を行う。
【0056】このヘリカル補間とは、所望スライスの再
構成に必要な投影データ(360度分又は180度+フ
ァン角度分の投影データ)を、スライス面の近傍で得ら
れる同一位相の投影データを線形補間して得ることを言
う。本実施形態では、このヘリカル補間を改良し、ファ
ンビーム再構成モードの場合、データ収集装置113
は、所望スライス面の近傍の一定の範囲に所定数のリサ
ンプリング点を仮想的に設定し、各リサンプリング点に
おけるリサンプリングデータを当該各リサンプリング点
を挟む同一位相のデータを線形内挿補間で得、このリサ
ンプリングデータに対して所定のフィルタによる重み付
け加算を行うことで、所望スライスの投影データを生成
する。再構成装置114は、生成された投影データに基
づいてファンビーム再構成処理により画像を生成する。
【0057】コーンビーム再構成方式では、データ処理
装置113は、ファンビーム再構成方式のようなヘリカ
ル補間は行われないが、上述した第1又は第2の補正処
理が適宜実行される。
【0058】再構成されたボリュームデータは、直接、
あるいは記憶装置111に一旦記憶された後、データ処
理装置113に送られて、操作者の指示に基づき、既に
広く用いられている、任意断面の断層像、任意方向から
の投影像、レンダリング処理による特定臓器の3次元表
面画像等のいわゆる疑似3次元画像データに変換され
て、表示装置116に表示される。
【0059】操作者は、検査・診断の目的に応じて、上
記任意断面の断層像、任意方向からの投影像及び3次元
表面画像等の中から任意の表示形態を選択し、設定する
ことが可能である。この場合、一つのボリュームデータ
から、異なる形態での画像を生成し、表示することにな
る。また、表示の際には、1種類の画像だけでなく、複
数種類の画像を同時に表示するモードも備え、目的に応
じて一つの画像を表示するモードとの切り替えが可能で
あるようになっている。
【0060】ホストコントローラ110は、CPUを有
するコンピュータ回路を搭載しており、高電圧発生装置
109に接続されるとともに、バスを介して架台内の図
示しない寝台駆動部、架台駆動部107、放射線検出器
103にそれぞれ接続されている。また、ホストコント
ローラ110、データ処理装置113、記憶装置11
1、再構成装置114、表示装置116、及び入力装置
115は、それぞれバスを介して相互接続され、当該バ
スを通じて互いに高速に画像データや制御データ等の受
け渡しを行うことができるように構成されている。
【0061】ホストコントローラ110は、例えば以下
に述べるような制御を実行して、X線透過データ(投影
データ)の収集処理を行う。すなわち、ホストコントロ
ーラ110は、操作者から入力装置115を介して入力
されたスライス厚等のスキャン条件を内部メモリに格納
し、この格納されたスキャン条件(あるいは、マニュア
ルモードにおいて操作者から直接設定されたスキャン条
件)に基づいて高電圧発生装置109、寝台駆動部、架
台駆動部107、及び寝台の体軸方向への送り量、送り
速度、架台(X線管球2014及び放射線検出器10
3)の回転速度、回転ピッチ、及びX線の曝射タイミン
グ等を制御しながら、当該高電圧発生装置109、寝台
駆動部、架台駆動部107を駆動させる。これにより、
被検体の所望の撮影領域に対して多方向からコーン状の
X線ビームが照射され、被検体の撮影領域を透過した透
過X線を、放射線検出器103の各検出素子を介してX
線透過データとして検出することができる。
【0062】同時に、ホストコントローラ110は、入
力装置115にて設定されたスキャン条件(特に、撮影
スライス幅(スライス厚×スライス数))に基づき、必
要に応じて、スイッチ群103aのスイッチング素子の
オン/オフを制御する。これにより、X線検出器103
の検出素子(フォトダイオード)の列とDAS104の
DAS素子列との接続状態がスライス厚に応じて変更さ
れる、いわゆるDAS前の信号束ね(列相互間の信号の
加算加算)が行われる。
【0063】なお、指令されたスライス厚に応じて、D
AS104の収集データを演算により列相互間で加算す
ることもでき、これにより、いわゆるDAS後の束ね処
理が行われる。このDAS後の束ね処理は例えば前処理
装置106で実行できる。
【0064】また、ホストコントローラ110は、上述
したスイッチ群103aの接続状態の制御に加え、DA
S104におけるデータ収集に使用するスライス方向の
DAS列数(例えばファンビーム再構成用に4列、コー
ンビーム再構成用に8列)を切り換える。これにより、
スキャン条件や再構成条件に対応した複数スライスのX
線投影データがDAS104から出力される。
【0065】入力装置115は、図示しないが、演算処
理用のCPUのほか、キーボード、各種スイッチ、マウ
ス等を備えたインターラクティブなインターフェースで
あり、操作者が実際のスキャン前に撮影計画を立てると
きに使用する撮影計画作成システムとしても機能する。
この撮影計画作成システムによる撮影計画作成機能に
は、検査対象部位、スキャンから画像記録までのフロ
ー、データ収集のためのスキャン条件、画像再構成を行
うための再構成条件、再構成された画像を表示及び記録
するための画像表示・記録条件などの入力及び設定が含
まれる。
【0066】一般に、管電圧、管電流、X線曝射時間等
のスキャン条件の最適化、撮影スライス幅(スライス厚
×スライス枚数)、マトリクスサイズ等の再構成条件の
最適化は、専門的知識を必要とする。その専門的知識を
ベースとして、経験の浅いまた専門的知識の希薄な操作
者であっても同等の条件設定を可能にするために開発さ
れた機能が、上述した撮影計画作成機能である。
【0067】スキャンから画像記録までのフローとして
は、天板停止状態におけるスキャンとスキャン後の天板
移動を繰り返すコンベンショナルスキャンのフローがあ
り、設定された全スライス位置のスキャンが終了した
後、画像再構成・表示を行うスキャン&スキャンモー
ド、コンベンショナルスキャンにおいて設定スライス位
置のスキャンした直後に当該スキャンにより得られたデ
ータに基づく画像再構成・表示を行う動作を全スライス
位置において繰り返すスキャン&ビューモード等があ
る。
【0068】また、スキャン中に天板が移動するヘリカ
ルスキャンのフローとしては、ヘリカルスキャンに追従
して、ファンビーム再構成処理又はコーンビーム再構成
処理を行い、予め設定したウインドウ条件でスキャン中
にフィルミングされる画像を表示画面上で観察しながら
フィルミングするオートフィルミングモード、スキャン
中にウインドウ条件を調整する必要がある場合は、フィ
ルミング中にインタラクティブにウインドウの条件変更
が可能となり、条件変更中は自動的にフィルミング状態
が待機状態になるアクティブオートフィルミングモー
ド、ヘリカルスキャンに追従してリアルタイムに再構成
及び画像表示が行われ、スキャン終了後、リアルタイム
再構成とは異なるファンビーム再構成又はコーンビーム
再構成された画像を観察しながらフィルミングするとい
うリアルタイムモード等がある。
【0069】ヘリカルスキャン(螺旋スキャン又はスパ
イラルスキャンとも呼ばれる)とは、第3世代又は第4
世代X線CT装置の場合、X線源を連続回転させなが
ら、被写体を移動させるものである。このヘリカルスキ
ャンでは、X線を曝射する動作中に、X線源の回転角度
に応じて被検体の位置が連続的に変わる。すなわち、被
検体に対する走査平面の位置が連続的に変化する。
【0070】投影データの収集動作(スキャン動作)に
は、複数のパラメータが関わっている。同様に、収集し
た信号から断層像を生成する画像生成動作にも、また再
構成した断層像を表示する画像表示動作にも、それぞれ
複数のパラメータが関わっている。
【0071】スキャン条件(信号収集パラメータ)とし
ては、撮影部位(全身、頭部、胸部、肺野、下肢等)、
スキャンタイプ(コンベンショナルスキャン(マルチス
ライススキャン、シングルスライススキャン)/ヘリカ
ルスキャン)、スライス厚、スライス間隔、ボリューム
サイズ、ガントリ傾斜角度、管電圧、管電流、撮影領域
サイズ、スキャンスピード(X線管と検出器の回転速
度)、X線管が1回転する間に移動する寝台の移動量、
寝台移動量等がある。
【0072】再構成条件(再構成パラメータ)として
は、再構成方式(ファンビーム再構成方式/コーンビー
ム再構成方式)、再構成領域サイズ、再構成マトリクス
サイズ、関心部位を抽出するためのしきい値等がある。
【0073】さらに画像表示・記録条件(画像表示・記
録パラメータ)としては、ウインドウレベル、ウインド
ウ幅、表示倍率、マルチプラナー(サジタル/コロナル
/オブリーク)がある。
【0074】本実施形態では、操作者が入力装置115
(撮影計画作成システム)との間でインターラクティブ
に、再構成方式(ファンビーム再構成方式/コーンビー
ム再構成方式)を設定する上での参照情報を得る、又
は、必要な情報に入力するだけで再構成方式を自動的に
設定できるようになっている。これを実現するために、
図5〜10に示すように、第1〜第3の作成モードが用
意されている。
【0075】信号収集から画像生成を経て最終的に画像
表示するまでの一連の検査シーケンスを完遂するために
は、上述したスキャン条件、再構成条件、画像表示・記
録条件をそれぞれ設定することが要求される。これらの
条件(パラメータ)の設定、信号収集、再構成、画像表
示、及び画像記録までのフローはプランと総称される。
そこで、撮影計画を立てるときの操作者にとっての設定
作業の便宜を考慮して、スキャン条件、再構成条件、及
び画像表示・記録条件までを含めてプランとして予め登
録しておくことができる。プランを選択することによ
り、簡単に上述の一連のシーケンス全体を実行すること
ができる。
【0076】この撮影計画作成システム(入力装置11
5)の支援のもとで、操作者は、検査対象部位、スキャ
ンから画像記録までのフロー、スキャン条件、再構成条
件、画像表示・記録条件を含む撮影計画(スケジュー
ル)の設定を行う。設定されたスケジュールに従ってホ
ストコントローラ110は架台及び寝台を制御し、その
スケジュールを順次実行する。
【0077】図4には、撮影スケジュール設定画面の例
を示している。ここでは、撮影スケジュール設定画面と
して、スキャンスケジュールを設定するための画面を示
している。撮影スケジュール設定画面は、入力デバイス
の操作画面上に表示されるが、画像表示用の表示装置1
16に表示されてもよい。
【0078】この撮影スケジュール設定画面の右上欄に
は、X線管とX線検出器を固定した状態で天板を移動す
ることにより得られたデータに基づいて作成されたスキ
ャノグラムが表示される。このスキャノグラム上にスキ
ャン範囲を設定するための枠線が表示される。この枠線
を拡大/縮小、移動、回転操作することにより、全スキ
ャンエリア(スキャンしたい全範囲)を設定することが
できる。
【0079】また、撮影スケジュール設定画面の上欄の
中央部には被検体(患者)情報欄が、さらにはその左欄
にはデータ収集後の処理設定欄が表示される。
【0080】さらに、これらの被検体情報欄及び処理設
定欄の下側には、操作者が必要に応じて操作する各種の
ボタンが表示されている。このボタンには、被曝線量、
スキャン時間、スキャンと再構成のトータル時間、画
質、及び管球OLP(X線管のオーバー・ロード・プロ
テクション)を優先指令するためのボタンB1〜B5、
及び、操作者の意思確認を行うための確認ボタンCがあ
る。
【0081】さらに、この設定画面の下欄には、スキャ
ンスケジュール表が表示される。このスキャンスケジュ
ール表には、予定する複数のスキャンオペレーションが
その時系列の順序に従って縦に配列される。操作者は、
所望するスケジュールに従って、スキャンオペレーショ
ンの新規(追加)、複写、消去の各機能を使って所望す
る順番で所望するスキャンオペレーションを配列してい
く。
【0082】各スキャンオペレーションの行には、操作
者がトリガボタンを押した任意時刻を起点とした各スキ
ャンオペレーションの開始時間、スキャンオペレーショ
ン間の休止時間、スキャンオペレーション各々のスキャ
ンの範囲(開始/終了位置)、スキャンモード(コンベ
ンショナルスキャン(マルチスライススキャン、シング
ルスライススキャン)/ヘリカルスキャン)、スキャン
オペレーションの回数、高電圧発生装置からX線管10
1へ供給される管電圧、管電流、スキャン速度(スキャ
ントータル時間)、FOVのサイズ、スライス幅(スラ
イス厚×スライス数)、スキャン範囲、スキャンオペレ
ーション間の天板の移動量、等の条件の項目が配列され
ている。各項目の値は、撮影計画作成システム11によ
り初期推奨値が挿入されており、操作者は必要に応じて
その値を変更可能である。
【0083】なお、スキャノグラム上に表示されるスキ
ャン範囲を示す枠線は、開始位置、終了位置、スキャン
範囲、FOVのサイズのいずれかの項目の値を変更すれ
ば、その変更に連動してサイズや位置が変更される。ま
た逆にスキャノグラム上の枠線をクリックして移動すれ
ば、開始位置、終了位置などの項目がその移動に応じて
連動して変更される。
【0084】次に、本実施形態に係るX線CT装置の作
用効果について説明する。
【0085】まず操作者は、図4に示す、撮影計画作成
システムjとしての入力装置115の表示部の撮影計画
作成画面において、患者情報及びデータ収集後の処理な
どの所定事項を入力する。
【0086】次いで、操作者は被検体のスキャノ撮影を
行う(X線管と放射線検出器システムを回転させないで
X線管からX線を発生させ、架台の診断用開口部に天板
を挿入させて撮影する)。スキャノ撮影により得られた
データは所定の処理が施され、スキャノグラムが得られ
る。このスキャノグラムSNは、撮影計画作成画面上に
図4に示すように描出される。この図4に示す画面例
は、操作者が、上述のオートフィルミングモードを選択
している場合である。
【0087】次いで、操作者は、この撮影計画作成画面
上において、撮影計画作成システムのアシストを得なが
ら、検査対象部位、スキャン条件、再構成条件、画像表
示・記録条件(ウインドウ条件)の設定など、スキャン
から画像記録までのフローを設定する。
【0088】この一連の設定作業が操作者にとって容易
になるように、本実施形態では、第1〜第3の作成モー
ドが撮影計画作成システム(入力装置115)に用意さ
れている。
【0089】(第1の作成モード)第1の作成モードを
図6及び7に示す。この第1の作成モードは、可能な再
構成方式の候補を操作者に提示することを目的としてい
る。このため、操作者は、提示された再構成方式を参照
して自分の意思で再構成方式を最終的に決定することに
なる。
【0090】具体的には、撮影計画作成システムは、撮
影計画作成画面上で、全スキャンエリア、再構成スライ
ス厚、及びスライス数を読み込む(ステップS1)。全
スキャンエリアは、上述したスキャナ象SN上で枠線を
移動することで指定される。この指定により、撮影部位
とその撮影範囲の情報が読み込まれる。
【0091】次いで、撮影計画作成システムは、予め記
憶しているルックアップテーブルを参照して、読み込ん
だ全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライス
数に適用可能な再構成方式の候補を決定する(ステップ
S2)。これにより、操作者に表示(提示)するための
1つ又は複数の再構成方式の候補が決定される。これら
の再構成方式の候補にはファンビーム再構成方式(DA
S前又はDAS後の束ね処理も含まれる)及び/又はコ
ーンビーム再構成方式が含まれる。
【0092】次いで、撮影計画作成システムは、決定し
た再構成方式それぞれに含まれる詳細なパラメータが演
算される(ステップS3)。
【0093】このように決定された、実行可能な再構成
方式及びその各方式の詳細なパラメータは、例えば図6
に示すように、撮影計画作成画面上に重畳モードで表示
(提示)される(ステップS4)。
【0094】この重畳画面には、与えられた全スキャン
エリア、再構成スライス厚、及びスライス数に対応して
実行可能な再構成方式が例えば2種類、リストアップさ
れる。このように表示される再構成方式は、図6の例示
によれば、ファンビーム再構成方式(DAS前又はDA
S後の束ね処理を含む)及びコーンビーム再構成方式で
ある。各再構成方式は、更に、適用可能なスキャン法
(マルチスライススキャンかヘリカルスキャンなど)の
種類に応じて細分されている。このように再構成方式及
びスキャン法の組み合わせで決まる種別毎に再構成方式
のパラメータが表示される。
【0095】このパラメータには、再構成方式がコーン
ビーム再構成方式であるときのFeldkamp再構成
法及びASSR再構成法の別を表す情報や、ヘリカルス
キャン時のヘリカル補間法も含まれる。これにより、例
えば、「マルチスライス・ヘリカルスキャン+束ね処理
(DAS前又はDAS後)+ヘリカル補間+ファンビー
ム再構成方式(スライス数=4列)」といった一連のフ
ローが提示される。また、例えば、「コンベンショナル
なマルチスライススキャン+ビーム経路長補正+コーン
ビーム再構成方式」といった一連のフローも提示され
る。
【0096】提示画面の各フローの最後尾には、操作者
が選択するためのボタンがそれぞれ表示される。
【0097】そこで、この再構成方式の提示画面を見た
操作者は、所望の再構成方式(スキャン法も含む)を、
選択ボタンをクリックすることで選択することになる。
このため、撮影計画作成システムは、選択ボタンがクリ
ックしたか否かを判断する(ステップS5)。この判断
でNOの場合、すなわち選択ボタンがクリックされてい
ないと判断するときは、操作者がかかる提示画面に基づ
く再構成方式の設定をキャンセルしたか否かを別の操作
情報に基づいて判断する(ステップS6)。この判断に
おいてもNOのときは、操作者は提示画面を見ながら考
慮中であると認識して、処理をステップS5に戻すこと
で待機する。ステップS6の判断がYESとなるときに
は、かかる提示画面に基づく再構成方式の設定はキャン
セルされたので、処理を終了する。
【0098】一方、上述したステップS5の判断がYE
Sになるときは、何れかの再構成方式(スキャン法も含
む)が選択された場合であるので、その選択された再構
成方式の情報を記憶装置111に記憶させて処理を終了
する(ステップS7)。
【0099】(第2の作成モード)第2の作成モードを
図7及び8に示す。
【0100】この第2の作成モードは、上述した第1の
作成モードで提示した再構成方式に加えて、提示される
再構成方式それぞれの優劣情報をも提示するようにした
ものである。なお、各再構成方式の優劣情報のみを単独
で提示するようにしてもよい。
【0101】この優劣情報の提示を行うために、撮影計
画作成システムは図7に示す処理を実行する。この処理
は、前述した図5の処理に、ステップS3A及びS4A
を付加したものである。ステップS3Aでは、ステップ
S2で決定された1つ又は複数の再構成方式に対応し
て、予め記憶している優劣情報テーブルから再構成方式
の優劣情報を読み出す。そして、この読み出した優劣情
報を表形式で例えば図8に示す如く、撮影計画作成画面
上に重畳モードで表示する(ステップS4A)。
【0102】この図8に例示される優劣情報を説明する
と、ここでは、優劣情報の項目として、ファンビーム再
構成方式(同時に収集するスライス列=4のとき)とコ
ーンビーム再構成方式(同時に収集するスライス列=8
のとき)に対する被曝線量、スキャン時間、スキャンか
ら再構成までのトータル時間、画質(ローコントラスト
/ハイコントラスト)、管球OLP(スキャン待ち時
間)が相互間で比較されている。なお、この図8の例で
は、相対的に優れている場合には「優」の文字で示し、
反対に相対的に劣っているときには「劣」の文字で示し
ているが、○印、△印、×印などの記号を用いてもよ
い。
【0103】被曝線量は、スキャンによりデータ収集さ
れる領域の大きさに関連する量であり、撮影スライス幅
が広い場合にはコーンビーム再構成方式の方がファンビ
ーム再構成方式よりも優位(少ない)であり、撮影スラ
イス幅が狭い場合にはその反対に、ファンビーム再構成
方式の方がコーンビーム再構成方式よりも優位(少な
い)である。
【0104】スキャン時間に関しては、劣数が多いの
で、コーンビーム再構成方式の方がファンビーム再構成
方式よりも優位(短い)であるが、スキャンから再構成
までのトータル時間については一般に、ファンビーム再
構成方式の方がコーンビーム再構成方式(撮影スライス
幅が厚いとき)よりも優位(短い)である。
【0105】画質については、コーンビーム再構成方式
の方がファンビーム再構成方式よりも優位(良)であ
る。管球OLPについては、コーンビーム再構成方式の
方がファンビーム再構成方式よりも優位(良)である。
【0106】このように第2の作成モードの場合、1つ
又は複数の再構成方式の提示に加えて、再構成方式それ
ぞれの代表的な特徴を表す項目について、その特質が提
示される。
【0107】なお、上述した優劣情報だけを提示する場
合には、図7の一連の処理において、ステップS3及び
S4の処理を外せばよい。
【0108】このように第1及び第2の作成モードによ
れば、操作者は撮影計画作成画面上で全スキャンエリ
ア、再構成スライス厚、及びスライス数を指定するだけ
で、この指定した内容に即した再構成方式の候補及びそ
のパラメータ情報、及び/又は、各再構成方式の優劣情
報が自動的に提示される。つまり、操作者は、自分が最
終的に再構成方式を決定する上での重要な情報が目前の
画面上で即座に得られるので、どの再構成方式が最も適
当であるかについて目安を付け易くなる。このため、従
来法に比べて、撮影計画に要求される熟練度の度合いが
著しく緩和されるとともに、撮影計画に要する時間が大
幅に短縮可能になり、撮影計画作業の著しい能率アップ
が得られる。同時に、撮影計画作業に要する操作者の操
作上の負担も軽減され、患者スループットの改善にも効
果的である。併せて、撮影計画の設定ミスなども確実に
防止され、精度及び信頼性の高い撮影計画が行われる。
【0109】(第3の作成モード)次に、第3の作成モ
ードを、図9を参照して説明する。この第3の作成モー
ドは、撮影計画作成システムがスキャン法及び再構成方
式を自動的に設定するものである。
【0110】撮影計画作成システムは、図9に示す一連
の処理を順次実行する。つまり、撮影計画作成画面上
で、全スキャンエリア、再構成スライス厚、及びスライ
ス数を読み込む(ステップS11)。
【0111】次いで、撮影計画システムは、操作者から
の操作情報に基づいて「優先順位処理」を行うか、「検
討要否処理」を行うかの判断を行う(ステップS1
2)。ここで、「優先順位処理」とは、再構成方式それ
ぞれの代表的な特徴を表す項目である、被曝線量、スキ
ャン時間、スキャンから再構成までのトータル時間、画
質(ローコントラスト/ハイコントラスト)、及び管球
OLP(スキャン待ち時間)の1つ又は複数に優先順位
を付ける処理である。この順位付けは操作者からの指令
に応答して行われる。また「検討要否処理」とは、例え
ば上述した被曝線量、スキャン時間、スキャンから再構
成までのトータル時間、画質、及び管球OLPのうち、
どの項目を考慮してスキャン法及び再構成方式を決定し
たらよいかを操作者からの指令に応答して行う処理であ
る。
【0112】そこで、操作者から「優先順位処理」を行
う旨の入力を受けると、撮影計画作成システムは、ステ
ップS13〜S16の処理を介して、第1優先順位の項
目(例えば被曝線量)、第2優先順位の項目(例えばス
キャン時間)、第3優先順位の項目(例えばスキャンか
ら再構成までのトータル時間)、及び第4優先順位(例
えば画質)を操作者からの入力に応じて選択する。いま
の例の場合、残る項目は管球OLP(第5優先順位)と
なる。勿論、第1〜第5優先順位までを選択しなくても
よく、第1優先順位のみを選択したり、第1〜第3優先
順位までのみを選択するようにしてもよい。
【0113】このように優先順位が決まると、撮影計画
システムは、優先順位情報に基づいて予め記憶してある
参照テーブルを検索し、最適なスキャン法及び再構成方
式を決める(ステップS17)。
【0114】一方、操作者から「検討要否処理」を行う
旨の入力を受けた場合、撮影計画作成システムは、ステ
ップS18に移行して、少なくとも1つの検討要項目
(例えばスキャン時間)を操作者からの入力に応じて選
択する。この場合も、撮影計画システムは、検討要否情
報に基づいて予め記憶してある参照テーブルを検索し、
最適なスキャン法及び再構成方式を決める(ステップS
19)。
【0115】このようにしてステップS17又はS19
で決めた、全スキャンエリア、再構成スライス厚、及び
スライス数に最適なスキャン法及び再構成方式が撮影計
画作成画面上に例えば重畳モードで表示される(ステッ
プS20)。このスキャン法及び再構成方式の情報はま
た記憶装置111に格納される(ステップS21)。
【0116】このように第3の作成モードによれば、操
作者が撮影計画作成画面上で全スキャンエリア、再構成
スライス厚、及びスライス数を指定するだけで、これに
最適なスキャン法及び再構成方式が1種類だけ自動的に
設定されるので、操作者にとって撮影計画の著しい省力
化が図られる。また、撮影計画の失敗も自動的に防止さ
れるとともに、撮影計画に要求される熟練度の度合いも
大幅に緩和される。
【0117】以上のスキャン法及び再構成方式の決定処
理を介して、撮影計画作成システムにより操作者との間
でインターラクティブに撮影計画が立てられる。選択さ
れた撮影計画に関連付けられている信号収集、画像生
成、及び画像表示に関する複数のパラメータはホストコ
ントローラ110にロードされる。操作者が撮影開始指
示を行うと、ロードされた信号処理パラメータに従って
架台で信号収集動作が実行され、ロードされた再構成パ
ラメータに従って画像が再構成装置114で再構成さ
れ、そしてロードされた画像表示パラメータに従って表
示装置116に画像が表示される。そしてロードされた
ウインドウ条件に従って図示しないフィルミング装置に
画像がフィルミングされる。
【0118】さらに、上述した第1〜第3の作成モード
を変形して実施するための例を図10に示す。上述した
実施形態に係るマルチスライスX線CT装置の場合、第
1〜第3の作成モードを1台の装置の中で操作者の指令
に応じて使い分けできるように構成したが、図10の変
形例に係るマルチスライスX線CT装置は第1〜第3の
作成モードの何れか1つを使用可能にした例である。
【0119】これを実現するために、各マルチスライス
X線CT装置の例えば設置時に、医療施設毎に、使用す
る1つの作成モードを決め、残りの作成モードに制限を
掛ける処理を記憶装置111(第1〜第3の作成モード
が予めインストールされている)に対して製造者が行う
(図10、ステップS31及びS32)。
【0120】これにより、1台の仕様の装置でありなが
ら、例えば、日本国の病院では第2の作成モードを標準
仕様とする一方で、米国の病院では第3の作成モードを
標準仕様するといった汎用性が得られる。
【0121】なお、撮影スライス幅は、基本的には、コ
ーン角が画質に影響する撮影スライス幅の限度を考慮し
て設定できる。したがって、この設定を適宜に変更する
ことで、「ファンビーム再構成方式」の元でデータ収集
するスライス数(DASの列数)を4列に限らず、1
列、2列という4列ではない列数にも設定でき、一方、
「コーンビーム再構成方式」の元でデータ収集するスラ
イス数(DASの列数)を8列に限らず、16列、32
列、64列等の他の列数にも設定できる。例えば、ファ
ンビーム再構成方式の収集モードにおいて2列のDAS
104を使用していれば、「コーンビーム再構成方式」
の収集モードにおいて4列のDAS104を使用するモ
ードにしてもよい。
【0122】本発明は、上述した実施形態に限定される
ものではなく、本発明の実施段階ではその要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形して実施することが可能である。
【0123】例えば、本実施形態では、撮影計画で選択
された再構成アルゴリズムや撮影スライス幅に応じて体
軸方向における使用DAS数列を8列分、4列分などと
切換えているが、選択された再構成アルゴリズムや撮影
スライス幅に関らず、使用DAS数列を所定数(例えば
8列分)に止め、固定しておいてもよい。この場合、4
スライス、8スライスといったスライス数は、撮影計画
において再構成パラメータシートで選択するようにすれ
ば良い。これにより、オペレータは、撮影計画において
スキャン条件のスライス数を選択する手間を省くことが
できる。
【0124】また、上記実施形態においては、再構成、
断面変換などのデータ処理及び表示オペレーションは、
X線CT装置100内で行われるとしたが(そのような
形態が一般的である)、本発明においてはこれに代え、
これらデータ処理等を、図1に示すような外部の画像処
理装置200において実行するようにしてもよい。ま
た、このような外部の画像処理装置200を使用する場
合、X線CT装置100から、画像処理装置200に送
られるデータは、再構成前でも、再構成後でも、データ
処理後の表示直前でも、いずれの状態でも上記した実施
形態の効果を妨げるものではない。
【0125】また上記実施形態では、X線CT装置とし
て、現在主流のX線管と放射線検出器とが一体として被
検体の周囲を回転する回転/回転(ROTATE/RO
TATE)タイプを一例として説明したが、リング状に
多数の検出素子がアレイされ、X線管のみが被検体の周
囲を回転する固定/回転(STATIONARY/RO
TATE)タイプ等様々なタイプに適用しても良い。
【0126】また上記実施形態では、1スライスの断層
像データを再構成するのに必要な角度範囲として、被検
体の周囲1周、約360°分の投影データが必要である
として説明したが、「180°+ビュー角」分の投影デ
ータを用いるハーフスキャン等いずれの再構成方式にも
適用可能である。
【0127】さらに上記実施形態では、入射X線を電荷
に変換するメカニズムとして、シンチレータ等の蛍光体
でX線を光に変換し更にその光をフォトダイオード等の
光電変換素子で電荷に変換する間接変換形について説明
したが、X線による半導体内の電子正孔対の生成及びそ
の電極への移動すなわち光導電現象を利用した直接変換
形を採用しても良い。
【0128】また上記実施形態では、一管球型のX線C
T装置について説明したが、X線管とX線検出器との複
数のペアを回転リングに搭載したいわゆる多管球型のX
線CT装置に適用しても良い。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
撮影計画にそれほど熟練した操作者でなくても、常に最
適な再構成法を容易に且つ迅速に設定でき、撮影計画を
労力少なく且つ能率良くかつ正確に立てることができる
X線CT装置などの放射線CT装置を提供することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係るX線CT装置の概略
構成を示すブロック図。
【図2】実施形態のX線CT装置に採用されるX線検出
器を成す複数の検出器モジュールのうちの1つを示す平
面図。
【図3】X線検出器、スイッチ群、及びデータ収集回路
(DAS)の配置関係の概略を説明する斜視図。
【図4】撮影計画作成システム(機能)で表示される撮
影計画設定画面の一例を示す模式図。
【図5】撮影計画作成システム(機能)において使用さ
れる第1の作成モードを説明する概略フローチャート。
【図6】第1の作成モードで提示される再構成方式の画
面の一例を示す図。
【図7】撮影計画作成システム(機能)において使用さ
れる第2の作成モードを説明する概略フローチャート。
【図8】第2の作成モードで提示される再構成方式の画
面の一例を示す図。
【図9】撮影計画作成システム(機能)において使用さ
れる第3の作成モードを説明する概略フローチャート。
【図10】第1〜第3の作成モードを1つのモードに制
限するための変形例を説明する概略フローチャート。
【符号の説明】
100 X線CT装置(放射線CT装置) 101 X線管(X線源) 103 X線検出器(放射線検出器) 103a スイッチ群 104b データ収集回路(DAS) 109 高電圧発生装置 110 ホストコントローラ 111 記憶装置 114 再構成装置 115 入力装置(撮影計画作成システムの要部を成
す) 116 表示装置

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 放射線により被検体をスキャンして得た
    投影データを再構成して当該被検体のスライスの断層像
    を得る再構成装置を備えたコンピュータ断層撮影装置に
    おいて、 前記被検体の撮影部位に関する少なくとも全スキャン領
    域、再構成スライス厚、及びスライス数の情報を指定す
    る指定手段と、 この指定手段により指定された情報に応じて前記再構成
    装置による前記投影データの再構成に使用可能な再構成
    方式の情報を提示する再構成方式情報提示手段とを備え
    たことを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  2. 【請求項2】 前記再構成方式の情報は、使用可能な再
    構成方式それぞれの名称及び各再構成方式のパラメータ
    を含む請求項1に記載のコンピュータ断層撮影装置。
  3. 【請求項3】 前記再構成方式情報提示手段による再構
    成方式の情報の提示に応答して操作者から与えられた再
    構成方式を前記再構成装置に指定する手段を更に有する
    請求項1に記載のコンピュータ断層撮影装置。
  4. 【請求項4】 放射線により被検体をスキャンして得た
    投影データを再構成して当該被検体のスライスの断層像
    を得る再構成装置を備えたコンピュータ断層撮影装置に
    おいて、 前記再構成装置による前記投影データの再構成に使用可
    能な再構成方式の優劣に関する情報を提示する優劣情報
    提示手段を備えたことを特徴とするコンピュータ断層撮
    影装置。
  5. 【請求項5】 前記優劣に関する情報は、各再構成方式
    による被爆線量、スキャン時間、スキャンから再構成ま
    でのトータルの時間、再構成された画像の画質、及び放
    射線源のオーバー・ロード・プロテクション(OLP)
    のうちの少なくとも1つの項目の優劣情報である請求項
    4に記載のコンピュータ断層撮影装置。
  6. 【請求項6】 前記被検体の撮影部位に関する少なくと
    も全スキャン領域、再構成スライス厚、及びスライス数
    の情報を指定する指定手段と、 この指定手段により指定された情報に基づいて前記再構
    成装置で使用可能な複数種の再構成方式の情報を提示す
    る再構成方式情報提示手段と更に備えた請求項4に記載
    のコンピュータ断層撮影装置。
  7. 【請求項7】 前記再構成方式は、前記放射線のレイを
    回転中心軸に対して直交するものと仮定して投影データ
    を逆投影することにより画像再構成を行うファンビーム
    再構成方式と、前記回転中心軸に対する前記放射線の斜
    めの放射線パスの角度を考慮した演算を行うことにより
    画像再構成を行うコーンビーム再構成方式とのうちの少
    なくとも一方を含む請求項1〜6の何れか一項に記載の
    コンピュータ断層撮影装置。
  8. 【請求項8】 放射線により被検体をスキャンして得た
    投影データを再構成して当該被検体のスライスの断層像
    を得る再構成装置を備えたコンピュータ断層撮影装置に
    おいて、 前記被検体の撮影部位に関する少なくとも全スキャン領
    域、再構成スライス厚、及びスライス数の情報を指定す
    る指定手段と、 前記放射線によるスキャンに関わる複数の特質のうちの
    少なくとも1つに優先順位又は検討要否を付ける条件付
    与手段と、 前記指定手段により指定された情報及び前記条件付与手
    段により付与された優先順位又検討要否の情報に基づい
    て前記再構成装置による前記投影データの再構成に用い
    る再構成方式を決定する再構成方式決定手段とを備えた
    ことを特徴とするコンピュータ断層撮影装置。
  9. 【請求項9】 前記複数の特質は、前記放射線による被
    爆線量、スキャン時間、スキャンから再構成までのトー
    タルの時間、再構成された画像の画質、及び放射線源の
    オーバー・ロード・プロテクション(OLP)を含む請
    求項8に記載のコンピュータ断層撮影装置。
  10. 【請求項10】 前記放射線を発生する放射線源と、 この放射線源から発生し且つ前記被検体を透過した放射
    線を検出する複数個の検出素子を互いに直交する2方向
    に2次元的に配列させた放射線検出器と、前記放射線源
    及び前記放射線検出器と前記被検体とを相対的に移動可
    能な移動手段と、 前記移動手段を制御して前記被検体の撮影部位を前記放
    射線により一連の手順でスキャンさせるスキャン手段
    と、 前記放射線検出器の出力信号を受けて前記被検体に関す
    る前記投影データを収集して前記再構成装置に送るデー
    タ収集装置とを更に備えた請求項1〜9の何れか一項に
    記載のコンピュータ断層撮影装置。
  11. 【請求項11】 前記放射線を発生する放射線源と、 この放射線源から発生し且つ前記被検体を透過した放射
    線を検出する複数個の検出素子を互いに直交する2方向
    に2次元的に配列させた放射線検出器と、 前記放射線源及び前記放射線検出器と前記被検体とを相
    対的に移動可能な移動手段と、 前記移動手段を制御して前記被検体の撮影部位を前記放
    射線により一連の手順でスキャンさせるスキャン手段
    と、 前記放射線検出器の出力信号を受けて前記被検体に関す
    る前記投影データを収集して前記再構成装置に送るデー
    タ収集装置と、 前記再構成装置による前記投影データの再構成がファン
    ビーム再構成方式であるときに、前記放射線検出器のス
    ライス方向の列に沿った検出素子の検出信号を指定スラ
    イス厚に応じて列間で相互に加算処理する信号束ね手段
    を前記データ収集装置の前後の何れか一方に設けた請求
    項7に記載のコンピュータ断層撮影装置。
  12. 【請求項12】 前記スキャン手段は、前記移動手段を
    前記放射線検出器のスライス方向の複数の検出素子列を
    用いたマルチスライス・ヘリカルスキャン方式又はマル
    チスライスCT方式で駆動する手段である請求項11に
    記載のコンピュータ断層撮影装置。
  13. 【請求項13】 前記再構成装置による前記投影データ
    の再構成の前に、当該投影データにヘリカル補間処理を
    施す補間手段を備えた請求項1〜9の何れか一項に記載
    のコンピュータ断層撮影装置。
JP2001399359A 2001-12-28 2001-12-28 コンピュータ断層撮影装置 Expired - Fee Related JP4040873B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001399359A JP4040873B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 コンピュータ断層撮影装置
CN 02160829 CN1264479C (zh) 2001-12-28 2002-12-27 计算机断层摄影装置
CNB2005100739921A CN100398069C (zh) 2001-12-28 2002-12-27 计算机断层摄影装置
US10/330,049 US7103134B2 (en) 2001-12-28 2002-12-30 Computed tomography apparatus

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001399359A JP4040873B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 コンピュータ断層撮影装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007079475A Division JP4482012B2 (ja) 2007-03-26 2007-03-26 コンピュータ断層撮影装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003190138A true JP2003190138A (ja) 2003-07-08
JP4040873B2 JP4040873B2 (ja) 2008-01-30

Family

ID=19189464

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001399359A Expired - Fee Related JP4040873B2 (ja) 2001-12-28 2001-12-28 コンピュータ断層撮影装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP4040873B2 (ja)
CN (2) CN1264479C (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006158963A (ja) * 2004-11-15 2006-06-22 Toshiba Corp X線ct装置
JP2007075603A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 撮影計画支援方法およびx線ct装置
JP2008302071A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Toshiba Corp X線診断装置
JP2010017215A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Toshiba Corp X線ct装置
JP2012139534A (ja) * 2012-03-22 2012-07-26 Toshiba Corp X線ct装置
JP2013116156A (ja) * 2011-12-01 2013-06-13 Toshiba Corp 医用画像診断装置
JP2014526363A (ja) * 2011-09-26 2014-10-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ ガントリーと被験者サポートを回転する画像システムの動作コントロール
JP2019208892A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線撮影装置及び医用画像処理装置

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100401983C (zh) * 2005-10-27 2008-07-16 上海交通大学 基于双源双螺旋多层螺旋ct的重建方法
US8376951B2 (en) * 2008-07-15 2013-02-19 Hitachi Medical Corporation Ultrasonic diagnostic apparatus and method for displaying probe operation guide
KR101899304B1 (ko) * 2012-01-26 2018-09-17 삼성전자주식회사 실시간 피드백을 활용한 비순차적 스캔 방식의 영상 복원 시스템 및 방법
WO2017103995A1 (ja) * 2015-12-15 2017-06-22 株式会社島津製作所 斜めct装置
CN105615912B (zh) * 2015-12-17 2020-06-12 东软医疗系统股份有限公司 一种ct扫描方法和系统
CN105816191A (zh) * 2016-02-29 2016-08-03 魏苗苗 一种心脏内科急救检测胸腔设备

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6061420A (en) * 1998-08-25 2000-05-09 General Electric Company Methods and apparatus for graphical Rx in a multislice imaging system
US6285741B1 (en) * 1998-08-25 2001-09-04 General Electric Company Methods and apparatus for automatic image noise reduction
US6639965B1 (en) * 1999-09-30 2003-10-28 General Electric Company Methods and apparatus for cardiac imaging with conventional computed tomography

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006158963A (ja) * 2004-11-15 2006-06-22 Toshiba Corp X線ct装置
JP2007075603A (ja) * 2005-09-15 2007-03-29 Ge Medical Systems Global Technology Co Llc 撮影計画支援方法およびx線ct装置
JP2008302071A (ja) * 2007-06-08 2008-12-18 Toshiba Corp X線診断装置
JP2010017215A (ja) * 2008-07-08 2010-01-28 Toshiba Corp X線ct装置
JP2014526363A (ja) * 2011-09-26 2014-10-06 コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ ガントリーと被験者サポートを回転する画像システムの動作コントロール
JP2013116156A (ja) * 2011-12-01 2013-06-13 Toshiba Corp 医用画像診断装置
JP2012139534A (ja) * 2012-03-22 2012-07-26 Toshiba Corp X線ct装置
JP2019208892A (ja) * 2018-06-05 2019-12-12 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線撮影装置及び医用画像処理装置
JP7175639B2 (ja) 2018-06-05 2022-11-21 キヤノンメディカルシステムズ株式会社 X線撮影装置及び医用画像処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN100398069C (zh) 2008-07-02
CN1264479C (zh) 2006-07-19
CN1679448A (zh) 2005-10-12
JP4040873B2 (ja) 2008-01-30
CN1429528A (zh) 2003-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4490645B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JP4497570B2 (ja) 画像診断装置
JP4502426B2 (ja) マルチスライス・イメージング装置
JP4439202B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置及び画像ノイズシミュレーション装置
US7103134B2 (en) Computed tomography apparatus
JP4585167B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影システム
JP2007000406A (ja) X線ct撮影方法およびx線ct装置
JP4612294B2 (ja) X線コンピュータ断層装置、x線コンピュータ断層装置制御方法、及びx線コンピュータ断層撮影プログラム
JP2008237886A (ja) X線ct装置及びその制御方法
JP4040873B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP2003153893A (ja) 断層写真像の作成装置
JP2000350725A (ja) コンピュータトモグラフィ装置の作動方法
JP4469555B2 (ja) X線コンピュータ断層撮影装置
JPH11146871A (ja) X線ct装置
JP4175809B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP2000070257A (ja) 透視画像作成方法及び装置
JP4434351B2 (ja) 放射線ct
JP4490627B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP4482012B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP4551612B2 (ja) コンピュータ断層撮影装置
JP4406106B2 (ja) X線ct装置
JP4559723B2 (ja) 放射線ct装置、画像処理装置、及び画像処理方法
JP2002224100A (ja) 医用診断装置
JP3678375B2 (ja) 放射線断層撮影装置
JP4176987B2 (ja) X線ct装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20041227

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20060831

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070123

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070326

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20070724

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070925

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20071004

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20071106

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20071108

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4040873

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101116

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111116

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131116

Year of fee payment: 6

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R371 Transfer withdrawn

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R371

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313117

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313114

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees