JP2004208799A - 透過x線データ獲得装置およびx線ct装置 - Google Patents
透過x線データ獲得装置およびx線ct装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2004208799A JP2004208799A JP2002379669A JP2002379669A JP2004208799A JP 2004208799 A JP2004208799 A JP 2004208799A JP 2002379669 A JP2002379669 A JP 2002379669A JP 2002379669 A JP2002379669 A JP 2002379669A JP 2004208799 A JP2004208799 A JP 2004208799A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ray
- fan
- shaped
- spread
- collimator
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 230000005540 biological transmission Effects 0.000 title claims abstract description 23
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims abstract description 37
- 230000001678 irradiating effect Effects 0.000 claims description 9
- 238000003384 imaging method Methods 0.000 description 16
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 13
- 238000013480 data collection Methods 0.000 description 11
- 238000002591 computed tomography Methods 0.000 description 8
- RPPBZEBXAAZZJH-UHFFFAOYSA-N cadmium telluride Chemical compound [Te]=[Cd] RPPBZEBXAAZZJH-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 2
- 238000000034 method Methods 0.000 description 2
- 238000003325 tomography Methods 0.000 description 2
- 238000003745 diagnosis Methods 0.000 description 1
- 230000000694 effects Effects 0.000 description 1
- 210000004197 pelvis Anatomy 0.000 description 1
- 239000004065 semiconductor Substances 0.000 description 1
- 229910052724 xenon Inorganic materials 0.000 description 1
- FHNFHKCVQCLJFQ-UHFFFAOYSA-N xenon atom Chemical compound [Xe] FHNFHKCVQCLJFQ-UHFFFAOYSA-N 0.000 description 1
Images
Abstract
【課題】ROIに応じて必要十分なX線照射により透過X線データを獲得する装置、および、そのようにして獲得した透過X線データに基づいて断層像を生成するX線CT装置を実現する。
【解決手段】X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子を前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列してなり撮影の対象を挟んで前記X線照射装置と対向するX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するにあたり、X線管(20)側から撮影の対象(8)における予め定められたROIをビューごとに見込む角度に応じて扇状のX線ビーム(400)の広がりをビューごとに調節する。
【選択図】 図11
【解決手段】X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子を前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列してなり撮影の対象を挟んで前記X線照射装置と対向するX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するにあたり、X線管(20)側から撮影の対象(8)における予め定められたROIをビューごとに見込む角度に応じて扇状のX線ビーム(400)の広がりをビューごとに調節する。
【選択図】 図11
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、透過X線データ(data)獲得装置およびX線CT(Computed Tomography)装置に関し、特に、X線断層撮影を行うための透過X線データを獲得する装置、および、獲得した透過X線データに基づいて断層像を生成するX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置では、X線照射・検出装置により撮影の対象について透過X線データを獲得し、それに基づいて対象の断層像を生成(再構成)する。すなわち、X線照射装置が、撮影断面を包含する広がりを持つ扇状のX線ビーム(beam)を照射し、X線検出装置が、複数のX線検出素子をアレイ(array)状に配置した多チャンネル(channel)のX線検出器でX線ビームを検出する。このようなX線照射・検出装置を対象の周りで回転(スキャン:scan)させて、対象の周囲の複数のビュー(view)方向でそれぞれ透過X線データを求め、それら透過X線データに基づいてコンピュータ(computer)により断層像を再構成する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
スキャンは、関心領域が存在する断面について行われる。これによって、関心領域を含む対象の断面全体を表す断層像が撮影される。関心領域の特定は、予め撮影された対象のスカウト(scout)画像を用いて行われる。スカウト画像は、対象をX線で透視撮影して得られる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−209884号公報(第6−8頁、図1−4)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
断層像の撮影は関心領域の診断に役立つ情報を得るために行うものであるから、重要なのは関心領域の画像である。したがって、他の部分の画像は必ずしも不可欠ではないが、スキャンが上記のように行われることにより、余分な部分まで必然的に撮影されてしまう。この意味では、対象は必要以上のX線を浴びていることになる。
【0006】
そこで、本発明の課題は、関心領域に応じて必要十分なX線照射により透過X線データを獲得する装置、および、そのようにして獲得した透過X線データに基づいて断層像を生成するX線CT装置を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決するためのひとつの観点での発明は、X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子が前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列されており対象を挟んで前記X線照射装置と対向しているX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するデータ獲得手段と、前記X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて前記扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節する調節手段と、を具備することを特徴とする透過X線データ獲得装置である。
【0008】
(2)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子が前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列されており対象を挟んで前記X線照射装置と対向しているX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するデータ獲得手段と、前記X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて前記扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節する調節手段と、前記透過X線データに基づいて画像を生成する画像生成手段と、を具備することを特徴とするX線CT装置である。
【0009】
上記各観点での発明では、X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて、扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節するので、関心領域に応じて必要十分なX線照射により透過X線データを獲得することができる。
【0010】
前記X線照射装置は前記扇状のX線ビームの広がりの方向において開口が可変なコリメータを有することが、扇状のX線ビームの広がりを変更する点で好ましい。
【0011】
前記コリメータは、前記扇状のX線ビームの広がりの方向に距離を隔てて互いに対向し、その方向において互いに独立に位置が可変な1対のコリメータブレードを有することが、扇状のX線ビームの広がりの変更を容易にする点で好ましい。
【0012】
前記調節手段は前記コリメータを調節することにより前記扇状のX線ビームの広がりを調節することが、扇状のX線ビームの広がりの調節を容易にする点で好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1にX線CT装置のブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0014】
図1に示すように、本装置は、走査ガントリ(gantry)2、撮影テーブル(table)4および操作コンソール(console)6を備えている。走査ガントリ2はX線管20を有する。X線管20から放射された図示しないX線は、コリメータ(collimator)22により扇状のX線ビームすなわちファンビーム(fan beam)となるように成形され、X線検出器24に照射される。X線管20およびコリメータ22からなる部分は、本発明におけるX線照射装置の実施の形態の一例である。
【0015】
X線検出器24は、扇状のX線ビームの広がりの方向にアレイ状に配列された複数の検出素子を有する。X線検出器24は、本発明におけるX線検出装置の実施の形態の一例である。X線検出器24の構成については後にあらためて説明する。
【0016】
X線管20、コリメータ22およびX線検出器24は、X線照射・検出装置を構成する。X線照射・検出装置は、本発明におけるX線照射・検出装置の実施の形態の一例である。X線照射・検出装置については後にあらためて説明する。
【0017】
X線検出器24にはデータ収集部26が接続されている。データ収集部26はX線検出器24の個々の検出素子の検出信号をディジタルデータ(digital data)として収集する。
【0018】
X線管20からのX線の照射は、X線コントローラ(controller)28によって制御される。なお、X線管20とX線コントローラ28との接続関係については図示を省略する。コリメータ22は、コリメータコントローラ30によって制御される。なお、コリメータ22とコリメータコントローラ30との接続関係については図示を省略する。
【0019】
以上のX線管20からコリメータコントローラ30までのものが、走査ガントリ2の回転部34に搭載されている。回転部34の回転は、回転コントローラ36によって制御される。なお、回転部34と回転コントローラ36との接続関係については図示を省略する。
【0020】
撮影テーブル4は、図示しない撮影の対象を走査ガントリ2のX線照射空間に搬入および搬出するようになっている。対象とX線照射空間との関係については後にあらためて説明する。
【0021】
操作コンソール6はデータ処理装置60を有する。データ処理装置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。データ処理装置60には、制御インタフェース(interface)62が接続されている。制御インタフェース62には、走査ガントリ2と撮影テーブル4が接続されている。データ処理装置60は制御インタフェース62を通じて走査ガントリ2および撮影テーブル4を制御する。
【0022】
走査ガントリ2内のデータ収集部26、X線コントローラ28、コリメータコントローラ30および回転コントローラ36が制御インタフェース62を通じて制御される。なお、それら各部と制御インタフェース62との個別の接続については図示を省略する。データ処理装置60、制御インタフェース62およびコリメータコントローラ30からなる部分は、本発明における調節手段の実施の形態の一例である。
【0023】
データ処理装置60には、また、データ収集バッファ64が接続されている。データ収集バッファ64には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続されている。データ収集部26で収集されたデータがデータ収集バッファ64を通じてデータ処理装置60に入力される。
【0024】
データ処理装置60は、データ収集バッファ64を通じて収集した複数ビューの透過X線データを用いて画像再構成を行う。画像再構成には、例えばフィルタード・バックプロジェクション(filtered back projection)法等が用いられる。データ処理装置60は、本発明における画像生成手段の実施の形態の一例である。
【0025】
データ処理装置60には、また、記憶装置66が接続されている。記憶装置66は各種のデータやプログラム(program)等を記憶している。データ処理装置60が記憶装置66に記憶されたプログラムを実行することにより、撮影実行に関わる各種のデータ処理が行われる。
【0026】
データ処理装置60には、また、表示装置68および操作装置70が接続されている。表示装置68は、データ処理装置60から出力される再構成画像やその他の情報を表示する。操作装置70は、使用者によって操作され、各種の指示や情報等をデータ処理装置60に入力する。使用者は表示装置68および操作装置70を使用してインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。
【0027】
図2に、X線検出器24の模式的構成を示す。同図に示すように、X線検出器24は、多数のX線検出素子24(i)を1次元のアレイ状に配列した多チャンネルのX線検出器となっている。iはチャンネル番号であり例えばi=1〜1000である。X線検出素子24(i)は、全体として、円筒凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。
【0028】
X線検出器24は、図3に示すように、複数のX線検出素子24(ik)を2次元のアレイ状に配列したものであってよい。複数のX線検出素子24(ik)は、全体として、円筒凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。kは列番号であり例えばk=1,2,3,4である。X線検出素子24(ik)は、列番号kが同一なもの同士でそれぞれ検出素子列を構成する。なお、X線検出器24の検出素子列は4列に限るものではなく、それ以上または以下の複数であってよい。
【0029】
X線検出素子24(ik)は、例えばシンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(photo diode)の組み合わせによって構成される。なお、これに限るものではなく、例えばカドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体X線検出素子、あるいは、キセノン(Xe)ガスを利用した電離箱型のX線検出素子であってよい。
【0030】
図4に、X線照射・検出装置におけるX線管20とコリメータ22とX線検出器24の相互関係を示す。なお、図4の(a)は走査ガントリ2の正面から見た状態を示す図、(b)は側面から見た状態を示す図である。同図に示すように、X線管20から放射されたX線は、コリメータ22により扇状のX線ビーム400となるように成形されてX線検出器24に照射される。
【0031】
図4の(a)では、扇状のX線ビーム400の広がりを示す。X線ビーム400の広がり方向は、X線検出器24におけるチャンネルの配列方向に一致する。コリメータ22は、空間を隔てて互いに対向する1対のコリメータブレード(collimator blade)222,224を有する。
【0032】
コリメータブレード222,224の間の空間が、X線ビーム400の広がりの方向の開口(アパーチャ:aperture)となる。このアパーチャがX線ビーム400の広がりを決定する。コリメータブレード222,224は、X線ビーム400の広がり方向において、互いに独立に位置が変更可能になっている。位置変更はコリメータコントローラ30によって行われる。
【0033】
図4の(b)ではX線ビーム400の厚みを示す。X線ビーム400の厚み方向は、X線検出器24における複数の検出素子列の並設方向に一致する。コリメータ22は、空間を隔てて互いに対向する1対のコリメータブレード226,228を有する。
【0034】
コリメータブレード226,228の間の空間が、X線ビーム400の厚みの方向のアパーチャとなる。このアパーチャがX線ビーム400の厚みを決定する。コリメータブレード226,228は、X線ビーム400の厚み方向において、互いに独立に位置が変更可能になっている。位置変更はコリメータコントローラ30によって行われる。
【0035】
このようなX線ビーム400の扇面に体軸を交差させて、例えば図5に示すように、撮影テーブル4に載置された対象8がX線照射空間に搬入される。走査ガントリ2は、内部にX線照射・検出装置を包含する筒状の構造になっている。
【0036】
X線照射空間は走査ガントリ2の筒状構造の内側空間に形成される。X線ビーム400によってスライスされた対象8の像がX線検出器24に投影される。X線検出器24によって、対象8を透過したX線が検出される。対象8に照射するX線ビーム400の厚みthは、コリメータ22のアパーチャによって定まる。
【0037】
X線管20、コリメータ22およびX線検出器24からなるX線照射・検出装置は、それらの相互関係を保ったまま対象8の体軸の周りを回転(スキャン)する。スキャンの1回転あたり複数(例えば1000程度)のビューの透過X線データが収集される。透過X線データの収集は、X線検出器24−データ収集部26−データ収集バッファ64の系列によって行われる。データ獲得に関わる走査ガントリ2は、本発明における透過X線データ獲得手段の実施の形態の一例である。
【0038】
図6に、本装置の動作のフロー(flow)図を示す。同図に示すように、ステップ(step)602で、スカウト撮影が行われる。スカウト撮影の要領を図7に示す。同図は対象8を正面から撮影する例を示す。同図の(a)は撮影開始時の状態を示す。(b)は撮影の途中の状態を示す。(c)は撮影終了時の状態を示す。
【0039】
(a)に示すように、対象8は、X線ビーム400が所定の撮影開始位置に照射されるように位置決めされる。撮影開始位置は例えば胸部上辺である。位置決めは、撮影テーブル4の位置調節により行われる。この状態から、対象8を頭部方向に移動させながらX線ビーム400による透視撮影を行う。対象8の移動は、撮影テーブル4の搬送により行われる。スカウト撮影は、(b)に示すように対象8の脚部方向に進行する。そして、(c)に示すように、所定の撮影終了位置に達したときに撮影を終了する。撮影終了位置は例えば骨盤部である。
【0040】
スカウト撮影は、撮影方向を体軸の周りで90°変更して再度行われる。これによって、正面からの透視像に加えて側面からの透視像が得られる。これら透視像を図8の(a)、(b)にそれぞれ略図によって示す。ここで、x,y,zは、それぞれ、対象8の左右方向、前後方向および体軸方向である。このような透視像が表示装置68に表示される。
【0041】
次に、ステップ604で、関心領域設定が行われる。関心領域の設定は、使用者によって行われる。以下、関心領域をROI(Region of Interest)ともいう。使用者は表示装置68に表示された2つの透視像を利用してROIを設定する。すなわち、使用者は、図8の(a)に示す正面透視像上にx方向のROIxを設定する。ROIxの両端の座標はx1,x2である。また、(b)に示す側面透視像上にy方向のROIyを設定する。ROIyの両端の座標はy1,y2である。なお、ROIx,ROIyのz座標はともにzrである。
【0042】
このようなROI設定により、図9に示すように、xy平面に円形ないし楕円形のROIが設定される。ROIのx方向の径は│x1−x2│であり、y方向の径は│y1−y2│である。xy平面の体軸上の位置はzrである。
【0043】
次に、ステップ606で、スキャンが行われる。スキャンは体軸上の位置がzrのスライスについて行われる。スキャンは、X線ビーム400の広がりを調節しながら行われる。
【0044】
図10に、X線ビーム400の広がり調節の要領を示す。同図に示すように、X線ビーム400の広がりは、X線管20からROIを見込む角度αに合わせて調節される。X線ビーム400の広がり調節は、コリメータブレード222,224の位置調節によって行われる。
【0045】
コリメータブレード222,224は個々に位置調節が可能であるから、アパーチャの大きさを調節することができ、さらに、X線管20に対するアパーチャの相対的位置をも調節することができる。
【0046】
xy平面におけるROIの位置および大きさが分かっているので、X線管20からROIを見込む角度は幾何学的計算によって予め求めておくことができる。そして、スキャン時に、X線ビーム400の広がりがそれに合致するように、コリメータブレード222,224の位置調節が行われる。
【0047】
このようにすることにより、対象8の断面のうちX線ビーム400の広がりの外となる部分はX線を浴びないようにすることができる。したがって、対象8のX線被曝量を、従来のように断面全体を包含する広がりを持つX線ビームを用いる場合に比べて、数分の一以下に低減させることが可能となる。
【0048】
一般的には、X線管20からROIを見込む角度αは、軌道202上のX線管20の位置に応じて変化する。この様子を図11に示す。そこで、軌道202上のX線管20の位置ごとに、X線管20からROIを見込む角度が予め計算される。軌道202上のX線管20の位置はビューに対応する。したがって、X線管20からROIを見込む角度はビューごとに求められる。
【0049】
そのような計算値に基づいて、スキャン時のX線ビーム400の広がりがビューごとに調節される。これによって、各ビューのX線被曝量が、いずれも従来の数分の一以下に低減し、これによってスキャン全体のX線被曝量が従来の数分の一以下になる。このようにX線被曝量を低減させても、ROIの断層像を撮影するには必要かつ十分である。
【0050】
次に、ステップ608で、画像再構成が行われる。これによってROIの断層像が得られる。得られた断層像はステップ610で表示装置68に表示され、また、記憶装置66に記憶される。
【0051】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ROIに応じて必要十分なX線照射により透過X線データを獲得する装置、および、そのようにして獲得した透過X線データに基づいて断層像を生成するX線CT装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】X線検出器の模式図である。
【図3】X線検出器の模式図である。
【図4】X線照射・検出装置の模式図である。
【図5】X線照射・検出装置の模式図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフロー図である。
【図7】スカウト撮影の概念図である。
【図8】スカウト画像を示す図である。
【図9】関心領域を示す図である。
【図10】X線ビームの広がり調節を示す図である。
【図11】X線ビームの広がり調節を示す図である。
【符号の説明】
2 走査ガントリ
20 X線管
22 コリメータ
24 X線検出器
26 データ収集部
28 X線コントローラ
30 コリメータコントローラ
34 回転部
36 回転コントローラ
4 撮影テーブル
6 操作コンソール
60 データ処理装置
62 制御インタフェース
64 データ収集バッファ
66 記憶装置
68 表示装置
70 操作装置
8 対象
400 X線ビーム
222〜228 コリメータブレード
【発明の属する技術分野】
本発明は、透過X線データ(data)獲得装置およびX線CT(Computed Tomography)装置に関し、特に、X線断層撮影を行うための透過X線データを獲得する装置、および、獲得した透過X線データに基づいて断層像を生成するX線CT装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
X線CT装置では、X線照射・検出装置により撮影の対象について透過X線データを獲得し、それに基づいて対象の断層像を生成(再構成)する。すなわち、X線照射装置が、撮影断面を包含する広がりを持つ扇状のX線ビーム(beam)を照射し、X線検出装置が、複数のX線検出素子をアレイ(array)状に配置した多チャンネル(channel)のX線検出器でX線ビームを検出する。このようなX線照射・検出装置を対象の周りで回転(スキャン:scan)させて、対象の周囲の複数のビュー(view)方向でそれぞれ透過X線データを求め、それら透過X線データに基づいてコンピュータ(computer)により断層像を再構成する(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
スキャンは、関心領域が存在する断面について行われる。これによって、関心領域を含む対象の断面全体を表す断層像が撮影される。関心領域の特定は、予め撮影された対象のスカウト(scout)画像を用いて行われる。スカウト画像は、対象をX線で透視撮影して得られる。
【0004】
【特許文献1】
特開2002−209884号公報(第6−8頁、図1−4)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
断層像の撮影は関心領域の診断に役立つ情報を得るために行うものであるから、重要なのは関心領域の画像である。したがって、他の部分の画像は必ずしも不可欠ではないが、スキャンが上記のように行われることにより、余分な部分まで必然的に撮影されてしまう。この意味では、対象は必要以上のX線を浴びていることになる。
【0006】
そこで、本発明の課題は、関心領域に応じて必要十分なX線照射により透過X線データを獲得する装置、および、そのようにして獲得した透過X線データに基づいて断層像を生成するX線CT装置を実現することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
(1)上記の課題を解決するためのひとつの観点での発明は、X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子が前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列されており対象を挟んで前記X線照射装置と対向しているX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するデータ獲得手段と、前記X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて前記扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節する調節手段と、を具備することを特徴とする透過X線データ獲得装置である。
【0008】
(2)上記の課題を解決するための他の観点での発明は、X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子が前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列されており対象を挟んで前記X線照射装置と対向しているX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するデータ獲得手段と、前記X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて前記扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節する調節手段と、前記透過X線データに基づいて画像を生成する画像生成手段と、を具備することを特徴とするX線CT装置である。
【0009】
上記各観点での発明では、X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて、扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節するので、関心領域に応じて必要十分なX線照射により透過X線データを獲得することができる。
【0010】
前記X線照射装置は前記扇状のX線ビームの広がりの方向において開口が可変なコリメータを有することが、扇状のX線ビームの広がりを変更する点で好ましい。
【0011】
前記コリメータは、前記扇状のX線ビームの広がりの方向に距離を隔てて互いに対向し、その方向において互いに独立に位置が可変な1対のコリメータブレードを有することが、扇状のX線ビームの広がりの変更を容易にする点で好ましい。
【0012】
前記調節手段は前記コリメータを調節することにより前記扇状のX線ビームの広がりを調節することが、扇状のX線ビームの広がりの調節を容易にする点で好ましい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、本発明は実施の形態に限定されるものではない。図1にX線CT装置のブロック(block)図を示す。本装置は本発明の実施の形態の一例である。本装置の構成によって、本発明の装置に関する実施の形態の一例が示される。本装置の動作によって、本発明の方法に関する実施の形態の一例が示される。
【0014】
図1に示すように、本装置は、走査ガントリ(gantry)2、撮影テーブル(table)4および操作コンソール(console)6を備えている。走査ガントリ2はX線管20を有する。X線管20から放射された図示しないX線は、コリメータ(collimator)22により扇状のX線ビームすなわちファンビーム(fan beam)となるように成形され、X線検出器24に照射される。X線管20およびコリメータ22からなる部分は、本発明におけるX線照射装置の実施の形態の一例である。
【0015】
X線検出器24は、扇状のX線ビームの広がりの方向にアレイ状に配列された複数の検出素子を有する。X線検出器24は、本発明におけるX線検出装置の実施の形態の一例である。X線検出器24の構成については後にあらためて説明する。
【0016】
X線管20、コリメータ22およびX線検出器24は、X線照射・検出装置を構成する。X線照射・検出装置は、本発明におけるX線照射・検出装置の実施の形態の一例である。X線照射・検出装置については後にあらためて説明する。
【0017】
X線検出器24にはデータ収集部26が接続されている。データ収集部26はX線検出器24の個々の検出素子の検出信号をディジタルデータ(digital data)として収集する。
【0018】
X線管20からのX線の照射は、X線コントローラ(controller)28によって制御される。なお、X線管20とX線コントローラ28との接続関係については図示を省略する。コリメータ22は、コリメータコントローラ30によって制御される。なお、コリメータ22とコリメータコントローラ30との接続関係については図示を省略する。
【0019】
以上のX線管20からコリメータコントローラ30までのものが、走査ガントリ2の回転部34に搭載されている。回転部34の回転は、回転コントローラ36によって制御される。なお、回転部34と回転コントローラ36との接続関係については図示を省略する。
【0020】
撮影テーブル4は、図示しない撮影の対象を走査ガントリ2のX線照射空間に搬入および搬出するようになっている。対象とX線照射空間との関係については後にあらためて説明する。
【0021】
操作コンソール6はデータ処理装置60を有する。データ処理装置60は、例えばコンピュータ(computer)等によって構成される。データ処理装置60には、制御インタフェース(interface)62が接続されている。制御インタフェース62には、走査ガントリ2と撮影テーブル4が接続されている。データ処理装置60は制御インタフェース62を通じて走査ガントリ2および撮影テーブル4を制御する。
【0022】
走査ガントリ2内のデータ収集部26、X線コントローラ28、コリメータコントローラ30および回転コントローラ36が制御インタフェース62を通じて制御される。なお、それら各部と制御インタフェース62との個別の接続については図示を省略する。データ処理装置60、制御インタフェース62およびコリメータコントローラ30からなる部分は、本発明における調節手段の実施の形態の一例である。
【0023】
データ処理装置60には、また、データ収集バッファ64が接続されている。データ収集バッファ64には、走査ガントリ2のデータ収集部26が接続されている。データ収集部26で収集されたデータがデータ収集バッファ64を通じてデータ処理装置60に入力される。
【0024】
データ処理装置60は、データ収集バッファ64を通じて収集した複数ビューの透過X線データを用いて画像再構成を行う。画像再構成には、例えばフィルタード・バックプロジェクション(filtered back projection)法等が用いられる。データ処理装置60は、本発明における画像生成手段の実施の形態の一例である。
【0025】
データ処理装置60には、また、記憶装置66が接続されている。記憶装置66は各種のデータやプログラム(program)等を記憶している。データ処理装置60が記憶装置66に記憶されたプログラムを実行することにより、撮影実行に関わる各種のデータ処理が行われる。
【0026】
データ処理装置60には、また、表示装置68および操作装置70が接続されている。表示装置68は、データ処理装置60から出力される再構成画像やその他の情報を表示する。操作装置70は、使用者によって操作され、各種の指示や情報等をデータ処理装置60に入力する。使用者は表示装置68および操作装置70を使用してインタラクティブ(interactive)に本装置を操作する。
【0027】
図2に、X線検出器24の模式的構成を示す。同図に示すように、X線検出器24は、多数のX線検出素子24(i)を1次元のアレイ状に配列した多チャンネルのX線検出器となっている。iはチャンネル番号であり例えばi=1〜1000である。X線検出素子24(i)は、全体として、円筒凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。
【0028】
X線検出器24は、図3に示すように、複数のX線検出素子24(ik)を2次元のアレイ状に配列したものであってよい。複数のX線検出素子24(ik)は、全体として、円筒凹面状に湾曲したX線入射面を形成する。kは列番号であり例えばk=1,2,3,4である。X線検出素子24(ik)は、列番号kが同一なもの同士でそれぞれ検出素子列を構成する。なお、X線検出器24の検出素子列は4列に限るものではなく、それ以上または以下の複数であってよい。
【0029】
X線検出素子24(ik)は、例えばシンチレータ(scintillator)とフォトダイオード(photo diode)の組み合わせによって構成される。なお、これに限るものではなく、例えばカドミウム・テルル(CdTe)等を利用した半導体X線検出素子、あるいは、キセノン(Xe)ガスを利用した電離箱型のX線検出素子であってよい。
【0030】
図4に、X線照射・検出装置におけるX線管20とコリメータ22とX線検出器24の相互関係を示す。なお、図4の(a)は走査ガントリ2の正面から見た状態を示す図、(b)は側面から見た状態を示す図である。同図に示すように、X線管20から放射されたX線は、コリメータ22により扇状のX線ビーム400となるように成形されてX線検出器24に照射される。
【0031】
図4の(a)では、扇状のX線ビーム400の広がりを示す。X線ビーム400の広がり方向は、X線検出器24におけるチャンネルの配列方向に一致する。コリメータ22は、空間を隔てて互いに対向する1対のコリメータブレード(collimator blade)222,224を有する。
【0032】
コリメータブレード222,224の間の空間が、X線ビーム400の広がりの方向の開口(アパーチャ:aperture)となる。このアパーチャがX線ビーム400の広がりを決定する。コリメータブレード222,224は、X線ビーム400の広がり方向において、互いに独立に位置が変更可能になっている。位置変更はコリメータコントローラ30によって行われる。
【0033】
図4の(b)ではX線ビーム400の厚みを示す。X線ビーム400の厚み方向は、X線検出器24における複数の検出素子列の並設方向に一致する。コリメータ22は、空間を隔てて互いに対向する1対のコリメータブレード226,228を有する。
【0034】
コリメータブレード226,228の間の空間が、X線ビーム400の厚みの方向のアパーチャとなる。このアパーチャがX線ビーム400の厚みを決定する。コリメータブレード226,228は、X線ビーム400の厚み方向において、互いに独立に位置が変更可能になっている。位置変更はコリメータコントローラ30によって行われる。
【0035】
このようなX線ビーム400の扇面に体軸を交差させて、例えば図5に示すように、撮影テーブル4に載置された対象8がX線照射空間に搬入される。走査ガントリ2は、内部にX線照射・検出装置を包含する筒状の構造になっている。
【0036】
X線照射空間は走査ガントリ2の筒状構造の内側空間に形成される。X線ビーム400によってスライスされた対象8の像がX線検出器24に投影される。X線検出器24によって、対象8を透過したX線が検出される。対象8に照射するX線ビーム400の厚みthは、コリメータ22のアパーチャによって定まる。
【0037】
X線管20、コリメータ22およびX線検出器24からなるX線照射・検出装置は、それらの相互関係を保ったまま対象8の体軸の周りを回転(スキャン)する。スキャンの1回転あたり複数(例えば1000程度)のビューの透過X線データが収集される。透過X線データの収集は、X線検出器24−データ収集部26−データ収集バッファ64の系列によって行われる。データ獲得に関わる走査ガントリ2は、本発明における透過X線データ獲得手段の実施の形態の一例である。
【0038】
図6に、本装置の動作のフロー(flow)図を示す。同図に示すように、ステップ(step)602で、スカウト撮影が行われる。スカウト撮影の要領を図7に示す。同図は対象8を正面から撮影する例を示す。同図の(a)は撮影開始時の状態を示す。(b)は撮影の途中の状態を示す。(c)は撮影終了時の状態を示す。
【0039】
(a)に示すように、対象8は、X線ビーム400が所定の撮影開始位置に照射されるように位置決めされる。撮影開始位置は例えば胸部上辺である。位置決めは、撮影テーブル4の位置調節により行われる。この状態から、対象8を頭部方向に移動させながらX線ビーム400による透視撮影を行う。対象8の移動は、撮影テーブル4の搬送により行われる。スカウト撮影は、(b)に示すように対象8の脚部方向に進行する。そして、(c)に示すように、所定の撮影終了位置に達したときに撮影を終了する。撮影終了位置は例えば骨盤部である。
【0040】
スカウト撮影は、撮影方向を体軸の周りで90°変更して再度行われる。これによって、正面からの透視像に加えて側面からの透視像が得られる。これら透視像を図8の(a)、(b)にそれぞれ略図によって示す。ここで、x,y,zは、それぞれ、対象8の左右方向、前後方向および体軸方向である。このような透視像が表示装置68に表示される。
【0041】
次に、ステップ604で、関心領域設定が行われる。関心領域の設定は、使用者によって行われる。以下、関心領域をROI(Region of Interest)ともいう。使用者は表示装置68に表示された2つの透視像を利用してROIを設定する。すなわち、使用者は、図8の(a)に示す正面透視像上にx方向のROIxを設定する。ROIxの両端の座標はx1,x2である。また、(b)に示す側面透視像上にy方向のROIyを設定する。ROIyの両端の座標はy1,y2である。なお、ROIx,ROIyのz座標はともにzrである。
【0042】
このようなROI設定により、図9に示すように、xy平面に円形ないし楕円形のROIが設定される。ROIのx方向の径は│x1−x2│であり、y方向の径は│y1−y2│である。xy平面の体軸上の位置はzrである。
【0043】
次に、ステップ606で、スキャンが行われる。スキャンは体軸上の位置がzrのスライスについて行われる。スキャンは、X線ビーム400の広がりを調節しながら行われる。
【0044】
図10に、X線ビーム400の広がり調節の要領を示す。同図に示すように、X線ビーム400の広がりは、X線管20からROIを見込む角度αに合わせて調節される。X線ビーム400の広がり調節は、コリメータブレード222,224の位置調節によって行われる。
【0045】
コリメータブレード222,224は個々に位置調節が可能であるから、アパーチャの大きさを調節することができ、さらに、X線管20に対するアパーチャの相対的位置をも調節することができる。
【0046】
xy平面におけるROIの位置および大きさが分かっているので、X線管20からROIを見込む角度は幾何学的計算によって予め求めておくことができる。そして、スキャン時に、X線ビーム400の広がりがそれに合致するように、コリメータブレード222,224の位置調節が行われる。
【0047】
このようにすることにより、対象8の断面のうちX線ビーム400の広がりの外となる部分はX線を浴びないようにすることができる。したがって、対象8のX線被曝量を、従来のように断面全体を包含する広がりを持つX線ビームを用いる場合に比べて、数分の一以下に低減させることが可能となる。
【0048】
一般的には、X線管20からROIを見込む角度αは、軌道202上のX線管20の位置に応じて変化する。この様子を図11に示す。そこで、軌道202上のX線管20の位置ごとに、X線管20からROIを見込む角度が予め計算される。軌道202上のX線管20の位置はビューに対応する。したがって、X線管20からROIを見込む角度はビューごとに求められる。
【0049】
そのような計算値に基づいて、スキャン時のX線ビーム400の広がりがビューごとに調節される。これによって、各ビューのX線被曝量が、いずれも従来の数分の一以下に低減し、これによってスキャン全体のX線被曝量が従来の数分の一以下になる。このようにX線被曝量を低減させても、ROIの断層像を撮影するには必要かつ十分である。
【0050】
次に、ステップ608で、画像再構成が行われる。これによってROIの断層像が得られる。得られた断層像はステップ610で表示装置68に表示され、また、記憶装置66に記憶される。
【0051】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、ROIに応じて必要十分なX線照射により透過X線データを獲得する装置、および、そのようにして獲得した透過X線データに基づいて断層像を生成するX線CT装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例の装置のブロック図である。
【図2】X線検出器の模式図である。
【図3】X線検出器の模式図である。
【図4】X線照射・検出装置の模式図である。
【図5】X線照射・検出装置の模式図である。
【図6】本発明の実施の形態の一例の装置の動作のフロー図である。
【図7】スカウト撮影の概念図である。
【図8】スカウト画像を示す図である。
【図9】関心領域を示す図である。
【図10】X線ビームの広がり調節を示す図である。
【図11】X線ビームの広がり調節を示す図である。
【符号の説明】
2 走査ガントリ
20 X線管
22 コリメータ
24 X線検出器
26 データ収集部
28 X線コントローラ
30 コリメータコントローラ
34 回転部
36 回転コントローラ
4 撮影テーブル
6 操作コンソール
60 データ処理装置
62 制御インタフェース
64 データ収集バッファ
66 記憶装置
68 表示装置
70 操作装置
8 対象
400 X線ビーム
222〜228 コリメータブレード
Claims (8)
- X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子が前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列されており対象を挟んで前記X線照射装置と対向しているX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するデータ獲得手段と、
前記X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて前記扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節する調節手段と、
を具備することを特徴とする透過X線データ獲得装置。 - 前記X線照射装置は前記扇状のX線ビームの広がりの方向において開口が可変なコリメータを有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の透過X線データ獲得装置。 - 前記コリメータは、前記扇状のX線ビームの広がりの方向に距離を隔てて互いに対向し、その方向において互いに独立に位置が可変な1対のコリメータブレードを有する、
ことを特徴とする請求項2に記載の透過X線データ獲得装置。 - 前記調節手段は前記コリメータを調節することにより前記扇状のX線ビームの広がりを調節する、
ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の透過X線データ獲得装置。 - X線管を有し扇状のX線ビームを照射するX線照射装置、および、複数のX線検出素子が前記扇状のX線ビームの広がりの方向に配列されており対象を挟んで前記X線照射装置と対向しているX線検出装置、を有するX線照射・検出装置を対象の周りを回転させて複数ビューの透過X線データを獲得するデータ獲得手段と、
前記X線管側から撮影の対象における予め定められた関心領域をビューごとに見込む角度に応じて前記扇状のX線ビームの広がりをビューごとに調節する調節手段と、
前記透過X線データに基づいて画像を生成する画像生成手段と、
を具備することを特徴とするX線CT装置。 - 前記X線照射装置は前記扇状のX線ビームの広がりの方向において開口が可変なコリメータを有する、
ことを特徴とする請求項5に記載のX線CT装置。 - 前記コリメータは、前記扇状のX線ビームの広がりの方向に距離を隔てて互いに対向し、その方向において互いに独立に位置が可変な1対のコリメータブレードを有する、
ことを特徴とする請求項6に記載のX線CT装置。 - 前記調節手段は前記コリメータを調節することにより前記扇状のX線ビームの広がりを調節する、
ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のX線CT装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002379669A JP2004208799A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 透過x線データ獲得装置およびx線ct装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002379669A JP2004208799A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 透過x線データ獲得装置およびx線ct装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2004208799A true JP2004208799A (ja) | 2004-07-29 |
Family
ID=32816106
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002379669A Pending JP2004208799A (ja) | 2002-12-27 | 2002-12-27 | 透過x線データ獲得装置およびx線ct装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2004208799A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011045588A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Ge Medical Systems Global Technology Co Llc | X線ct装置 |
JP2012000459A (ja) * | 2010-06-11 | 2012-01-05 | Palodex Group Oy | X線撮影システム及びx線撮影装置作動方法 |
JP2012139534A (ja) * | 2012-03-22 | 2012-07-26 | Toshiba Corp | X線ct装置 |
EP2599439A1 (en) * | 2011-11-30 | 2013-06-05 | J. Morita Manufacturing Corporation | X-ray CT imaging device |
EP2862517A1 (en) * | 2013-09-13 | 2015-04-22 | Samsung Electronics Co., Ltd | Computed tomography apparatus and method of controlling x-ray by using the same |
JP2020534911A (ja) * | 2017-09-26 | 2020-12-03 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 二軸コンピュータ断層撮影システムの投影のボリュームを決定するための装置および方法 |
-
2002
- 2002-12-27 JP JP2002379669A patent/JP2004208799A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011045588A (ja) * | 2009-08-28 | 2011-03-10 | Ge Medical Systems Global Technology Co Llc | X線ct装置 |
JP2012000459A (ja) * | 2010-06-11 | 2012-01-05 | Palodex Group Oy | X線撮影システム及びx線撮影装置作動方法 |
EP2599439A1 (en) * | 2011-11-30 | 2013-06-05 | J. Morita Manufacturing Corporation | X-ray CT imaging device |
US10076291B2 (en) | 2011-11-30 | 2018-09-18 | Nihon University | X-ray CT imaging device |
JP2012139534A (ja) * | 2012-03-22 | 2012-07-26 | Toshiba Corp | X線ct装置 |
EP2862517A1 (en) * | 2013-09-13 | 2015-04-22 | Samsung Electronics Co., Ltd | Computed tomography apparatus and method of controlling x-ray by using the same |
US9655584B2 (en) | 2013-09-13 | 2017-05-23 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Computed tomography apparatus and method of controlling X-ray by using the same |
JP2020534911A (ja) * | 2017-09-26 | 2020-12-03 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェKoninklijke Philips N.V. | 二軸コンピュータ断層撮影システムの投影のボリュームを決定するための装置および方法 |
JP7104144B2 (ja) | 2017-09-26 | 2022-07-20 | コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ | 二軸コンピュータ断層撮影システムの投影のボリュームを決定するための装置および方法 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
WO2010101208A1 (ja) | X線ct装置及び断層像撮影方法 | |
JP2007000406A (ja) | X線ct撮影方法およびx線ct装置 | |
JP4159188B2 (ja) | 管電流調節方法および装置並びにx線ct装置 | |
JP2012050848A (ja) | マルチ放射線発生装置を用いた放射線撮影制御装置 | |
JP2009219708A (ja) | X線撮影装置及びその制御方法 | |
JP2003290214A (ja) | 透過x線データ獲得装置およびx線断層像撮影装置 | |
JP2004180715A (ja) | X線コンピュータ断層撮影装置 | |
KR20060043244A (ko) | X선 ct 시스템 및 x선 장치 | |
KR100685561B1 (ko) | X선 ct 장치 및 촬상 방법 | |
JP2006110324A (ja) | X線ct装置 | |
JP2004313657A (ja) | 放射線計算断層画像装置 | |
JP4474304B2 (ja) | リングアーチファクト除去方法およびx線ct装置 | |
JP3909059B2 (ja) | 放射線断層撮像装置およびそれを用いた撮像方法 | |
JP2007185358A (ja) | X線ct装置 | |
JP2006204329A (ja) | X線断層撮影装置 | |
JP3313611B2 (ja) | 放射線断層撮影方法および装置 | |
JP2004208799A (ja) | 透過x線データ獲得装置およびx線ct装置 | |
JP2003204960A (ja) | コンピュータ断層撮影装置 | |
JP3950612B2 (ja) | X線ct装置 | |
JP2006288739A (ja) | X線ct装置 | |
JP4551612B2 (ja) | コンピュータ断層撮影装置 | |
JP5597364B2 (ja) | X線コンピュータ断層撮影装置および撮影制御プログラム | |
JP3796378B2 (ja) | X線ct装置 | |
JP2006280927A (ja) | 断層撮影装置およびこの断層撮影装置による検査範囲の高速ボリューム走査方法 | |
JP2004049532A (ja) | 透過x線データ獲得装置およびx線ct装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A625 | Written request for application examination (by other person) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A625 Effective date: 20050531 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080722 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20081216 |